JP4124471B2 - 金属表面の処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、蒸着により金属表面にトリアジンジチオール誘導体の高分子薄膜を生成させる金属表面の処理方法に関する。
従来、この種の金属表面の処理方法としては、例えば、特許文献1(特開平11−140626号公報)あるいは特許文献2(特表2002−542392号公報)に掲載された技術が知られている。
これらの技術は、例えば真空技術でトリアジンを含む有機モノマを、金属表面に形成させ、熱または放射線照射下で、重合反応を起こさせ、高分子薄膜に変化させるものである。
また、従来の技術としては、特許文献3(特開平2004−9340号公報)あるいは特許文献4(特開平2004−14584号公報)に記載のものがある。これらの技術は、例えば真空蒸着法によりトリアジンジチオール誘導体を金属表面に付着し、その後、熱または紫外線などの放射線照射を行なうとともに、トリアジンジチオール誘導体の蒸着膜にフッ素樹脂などの皮膜を形成する。
これら従来の薄膜形成方法によって形成された薄膜には、薄膜表面に露出する官能基の性質により、非汚染性,非粘着性,離型性,防曇性,潤滑性,接着性,塗装性および氷結防止性等の機能性が付与される。
特開平11−140626号公報 特表2002−542392号公報 特開平2004−9340号公報 特開平2004−14584号公報
ところで、このような従来の金属表面の処理方法では、金属表面に種々の機能性が付与されるが、得られる薄膜は、これを例えば半導体や発光ダイオード(LED)などをエポキシ樹脂やシリコン系樹脂で熱硬化して封止する金型に離型性を付与して用いると、耐摩耗強度あるいは耐剥離強度に対して、長期間の効果の持続性に劣るという問題があり、そのため使用範囲が限定されるなどの制約があった。
即ち、従来の金属表面の処理方法では、トリアジンジチオール誘導体の分子間反応による重合膜が得られても、その高分子間の架橋は必ずしも満足のいくものは得られず、薄膜自体の強度や耐久性に欠けるという問題があり、長期間効果を持続させる処理方法については未だ十分検討されていなかった。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、金属表面に形成された高分子薄膜の架橋膜形成を容易に行ない、かつ薄膜表面の機能性を維持しつつ薄膜を長時間の使用に耐えるようにした金属表面の処理方法を提供することを目的とする。
このような目的を達成するための本発明の金属表面の処理方法は、分子内に少なくとも1つのアリル基を含有する、一般式
Figure 0004124471
[式中Rは、CH2=CHCH2−,CH2=CH−(CH28−,CH2=CH−(CH29−,C817CH2=CHC816−,C65CH2CH2−,CH2=CH(CH24COOCH2CH2−,CH2=CH(CH28COOCH2CH2−,CH2=CH(CH29COOCH2CH2−,C49CH2=CHCH2−,C613CH2=CHCH2−,C817CH2=CHCH2−,C1021CH2=CHCH2−から選択される基をさす]で示されるトリアジンジチオール誘導体を、金属表面に真空蒸着によって付着する蒸着工程と、該蒸着工程後に、大気中で紫外線を照射する大気中照射工程と、該大気中照射工程後に、真空中で紫外線照射あるいは電子線照射を行なう真空中照射工程とを備えた構成としている。
金属表面としては、鉄、鋳鉄、およびステンレス、パ−マロイ、銅、黄銅、リン青銅、ニッケル、キュプロニッケル、錫、鉛、コバルト、半田、チタン、アルミニウム、クロム、金、銀、白金、パラジウム、亜鉛などの金属表面がある。
また、これらの酸化物表面、リン酸塩処理金属表面、クロム酸塩処理金属表面、化合物半導体表面も対象とすることができる。
先ず、蒸着工程において、トリアジンジチオール誘導体の原料を真空蒸着法によって蒸着させると、加熱蒸発、昇華し「飛ばす」ことによって、空間のガス分子と衝突することなく固体の表面に分子が堆積する。真空中で蒸発源から飛行し堆積する分子は、固定表面での結晶核の発生、固体表面での拡散などにより衝突、反応し薄膜は成長する。固体表面に均一に分散した結晶核の形成が、その後の膜成長状態に影響し、規則的に分子配列しながら膜成長する。特に金属表面に対し、トリアジンジチオール誘導体は、均一に分散した結晶核が形成しやすく、規則的に分子配列しながら膜成長しやすい。
トリアジンジチオール誘導体のチオール基は多くの固体表面、特に金属との化学反応が容易であることから、金属表面改質モノマとして有効である。また、2つのチオール基は互いに反応しジスルフィド結合を形成して高分子が得られることから高分子薄膜での表面改質として有用である。また、合成によって官能基を導入することが容易なことから、多種多様な機能付与が期待される。
そして、本発明においては、トリアジンジチオール誘導体の蒸着後に、大気中で紫外線を照射し、次に、真空中で紫外線照射あるいは電子線照射を行なう。その理由は以下の通りである。
分子配列して成長した膜に、紫外線あるいは電子線を照射すると、この照射によって分子に付与した官能基であるチオール基あるいはアリル基が、相互にあるいは互いに酸化反応し、重合膜を形成する。重合には光照射方法のほかに熱重合もあるが、熱重合の場合は固体が熱に耐えるものに限定されることから、応用が広範な光照射が好ましい。
しかしながら、光照射によって得られるトリアジンジチオール重合膜は必ずしもすべての官能基が反応することはなく、未反応末端が存在すると考えられる。高分子の未反応末端の存在は、化学反応による目的機能の低下、もしくは機械的な強度不足の原因となる。
発明者らは、光照射による架橋重合について反応形態を調べ、トリアジンジチオール誘導体は大気雰囲気では、チオール基の酸化反応、すなわち、チオール基のメルカプチド結合や2分子間のジスルフィド結合形成が優先し、真空中ではアリル基間あるいはアリル基とチオール基間の酸化反応が優先することを見出した。このことから、光照射の雰囲気を大気と真空中とを併用する工程を、本処理法の構成とした。これにより、より架橋反応が進み易く、未反応末端が存在せず、強固な被膜が得られるようになる。
この結果、本処理法においては、金属表面に形成された高分子薄膜の架橋膜形成を容易に行なうことができるとともに、得られた薄膜表面の機能性を維持しつつ、特に、耐摩耗強度あるいは耐剥離強度に対して、長期間の効果の持続性が向上させられる。
また、本発明においては、必要に応じ、上記蒸着工程において、上記トリアジンジチオール誘導体に光重合プレポリマーを混合して金属表面に真空蒸着によって付着する構成としている。
更にまた、必要に応じ、上記蒸着工程において、上記トリアジンジチオール誘導体と光重合プレポリマーとを積層して付着する構成としている。
発明者らは、光重合プレポリマーが未反応末端基間の反応助剤として、架橋膜作製に優れていることを見出した。光重合プレポリマーとは、トリアジンジチオールと紫外線や電子線によって架橋する高分子量体である。また、分子量が500〜8000程度の範囲にあり、この間の分子量では真空蒸着による均一膜厚制御が容易である。光重合プレポリマーは、トリアジンジチオール誘導体に混合してもよく、トリアジンジチオール誘導体相互と積層しても良い。この構成により、より一層、架橋反応が進み易く、未反応末端が存在せず、強固な被膜が得られるようになる。
光重合プレポリマーとしては、適宜目的に応じて官能基が付与され、光重合する液状ポリマーを用いることが出来る。そして、必要に応じ、上記光重合プレポリマーとして、分子内に2重結合を有するものを用いた構成としている。確実に架橋反応を進み易くすることができる。
この場合、光重合プレポリマーとして、ブタジエンポリマーを用いたことが有効である。極めて有効な作用,効果を奏する。即ち、紫外線で架橋する高分子量体として分子内に2重結合を有するブタジエン系化合物を骨格としたプレポリマーが、蒸着しやすく、また架橋しやすいことから光重合プレポリマーとして有効である。
また、電子線で架橋する高分子量体としてはポリエチレンを分子内に有する共重合体が有効である。たとえば、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体が有効であり、予め大気中で電子線照射したペレット状の原料を用いると、テトラフルオロエチレン鎖の分子切断がおこり、分子量の低下によってプレポリマーとして作用する。すなわち、蒸着での被膜厚制御、かつ均一に膜形成し、被膜内のエチレン鎖は真空中での電子線照射によって均一に、かつ容易に架橋しやすい。
そしてまた、必要に応じ、予めアミノ化した光重合プレポリマーを用いたことが有効である。発明者らは、トリアジンジチオール誘導体と反応性の高い高分子としてはアミノ基を有する高分子が優れていることも見出した。アミノ化した光重合プレポリマーを用いることにより、トリアジンジチオール誘導体間の分子間架橋反応をより一層促進させることができる。
例えば、分子内にポリエチレン鎖を有する光重合プレポリマーの場合については、そのまま混合あるいは積層膜としても有効であるが、予め大気で電子線照射し、その原料をアンモニア水に浸漬すると、分子内にアミノ基が導入されることにより、さらに有効になる。
本発明の金属表面の処理方法によれば、トリアジンジチオール誘導体の蒸着後に、大気中で紫外線を照射し、次に、真空中で紫外線照射あるいは電子線照射を行なうので、大気雰囲気では、トリアジンジチオール誘導体のチオール基の酸化反応、すなわち、チオール基のメルカプチド結合や2分子間のジスルフィド結合形成を優先させ、真空中ではアリル基間あるいはアリル基とチオール基間の酸化反応を優先させることができ、そのため、架橋反応を進み易くし、未反応末端が存在せず、強固な被膜を得ることができるようになる。この結果、金属表面に形成された高分子薄膜の架橋膜形成を容易に行なうことができるとともに、得られた薄膜表面の機能性を維持しつつ、特に、耐摩耗強度あるいは耐剥離強度に対して、長期間の効果の持続性を向上させることができる。
また、蒸着工程において、光重合プレポリマーを、トリアジンジチオール誘導体に混合し、あるいは、トリアジンジチオール誘導体相互と積層した場合には、光重合プレポリマーが未反応末端基間の反応助剤として機能させることができ、そのため、より一層、架橋反応を促進し、未反応末端が存在せず、強固な被膜を得ることができるようになる。
以下、添付図面に基づいて、本発明の金属表面の処理方法について詳細に説明する。
本発明の実施の形態に係る金属表面の処理方法は、分子内に少なくとも1つのアリル基を含有するトリアジンジチオール誘導体を、金属表面に形成するものである。トリアジンジチオール誘導体は、下記の一般式で示される。
Figure 0004124471
式中Rは、CH2=CHCH2−,CH2=CH−(CH28−,CH2=CH−(CH29−,C817CH2=CHC816−,C65CH2CH2−,CH2=CH(CH24COOCH2CH2−,CH2=CH(CH28COOCH2CH2−,CH2=CH(CH29COOCH2CH2−,C49CH2=CHCH2−,C613CH2=CHCH2−,C817CH2=CHCH2−,C1021CH2=CHCH2−から選択される基をさす。
そして、本発明の実施の形態に係る金属表面の処理方法は、図1に示すように、上記のトリアジンジチオール誘導体を金属表面に真空蒸着によって付着する蒸着工程(1)を備えている。
この蒸着工程(1)では、トリアジンジチオール誘導体を、金属表面に真空蒸着によって付着する。この蒸着工程において、トリアジンジチオール誘導体に光重合プレポリマーを混合して金属表面に真空蒸着によって付着することを行なう。あるいはまた、トリアジンジチオール誘導体と光重合プレポリマーとを積層して付着することを行なう。
光重合プレポリマーとして、分子内に2重結合を有するものを用いることができる。例えば、光重合プレポリマーとして、ブタジエンポリマーを用いる。また、予めアミノ化した光重合プレポリマーを用いることができる。
また、本発明の実施の形態に係る金属表面の処理方法は、蒸着工程後に、大気中で紫外線を照射する大気中照射工程(2)と、大気中照射工程後に、真空中で紫外線照射あるいは電子線照射を行なう真空中照射工程(3)とを備えている。
図2には、本発明の実施の形態に係る金属表面の処理方法で用いる真空蒸着装置を示している。この真空蒸着装置は、真空ポンプ(図示省略)が連結されて真空保持可能な密閉される室14を有し。この室14に、モノマ3であるトリアジンジチオール誘導体が入れられるるつぼ1と、トリアジンジチオール誘導体を蒸発させるヒータ2と、固体金属Mを保持する保持体11と、蒸発源からの蒸気を金属固体Mに至らしめるるつぼ1側のサブシャッタ7と、金属固体Mの前位にあるメインシャッタ9と、蒸着した被膜の厚さを計る水晶振動子式膜厚計10とを収納してなる。
また、室14には、光重合プレポリマーあるいは、トリアジンジチオール誘導体と光重合プレポリマーとの混合物である処理物6が入れられるるつぼ4と、この処理物を蒸発させるヒータ5と、蒸発源からの蒸気を金属固体Mに至らしめるるつぼ4側のサブシャッタ8と、蒸着する金属固体Mに紫外線を照射するUVランプ13とを収納してなる。符号12は、空気を室内に入れるためのバルブである。
また、真空中照射工程(3)においては、UVランプ13の代わりに、金属固体Mに電子線を照射する電子線照射器を用いても良い。
電子線照射器としては、フィラメントで加熱される電子線発生部を配し、高真空で封止した構造である。熱カソードで発生した電子は、照射窓との間の電位差(例えば加速電圧60kV)によって加速され、窓を透過して、被膜に電子線を照射する。照射線量は、照射距離、照射時間、フィラメントの電流値で制御する。照射線量が20kGy以上で、電子線照射効果が見られ有効であるが200kGy以上では、試料損傷が激しく目的機能が低下することから、好ましくは20−200kGyの範囲が選択される。
次に、各工程について詳しく説明する。
(1)蒸着工程
上記の真空蒸着装置により、トリアジンジチオール誘導体を加熱蒸発させ、これを適宜の金属固体Mの表面に付着させる。詳しくは、金属固体Mの表面の温度は50℃以下にする。50℃以上では、光照射による重合が起こり難く、また、あまり冷却しすぎても、付着面を取出すときに結露等の不具合があり、実用的ではない。好ましくは0℃〜50℃である。また、真空度は一般に1.0〜1.0×10-6〔Pa〕、望ましくは、1.0×10-1〜1.0×10-4〔Pa〕である。ヒータ2の温度は、一義的に定めることはできないが、例えば、250℃、望ましくは、50〜200℃である。トリアジンジチオールの分子量および真空度とヒータ温度との兼ね合いで最適な蒸着条件を決める。
そして、電離真空計を用いて装置内を一定の真空度に調整後、蒸発源のるつぼ1をヒータ2で加熱してトリアジンジチオール誘導体を気化、あるいは昇華させる。このとき、蒸発源と金属固体Mとの間にあるメインシャッタ9は閉じておく。トリアジンジチオール誘導体が気化、あるいは昇華していることを水晶振動子式膜厚計10により確認したならば、蒸発速度を予定の値に調整し、整ったところでサブシャッタ7及びメインシャッタ9を開き、蒸着を開始する。
例えば、真空ポンプを作動させ、電離真空計により真空度が5×10-3Paに達したら、ヒータ2の温度を110℃〜160℃まであげて、シャッタ7を開ける。成膜速度が約0.02nm/secであることを確認する。所定の成膜速度になったらメインシャッタ9を開け、水晶振動子10にて計測して厚さ45nmの被膜を得た。所定の膜厚になったら、メインシャッタ9を閉じる。
この真空蒸着装置による蒸着においては、真空中でトリアジンジチオール誘導体の分子を加熱蒸発、昇華し「飛ばす」ことによって、空間のガス分子と衝突することなく金属固体Mの表面に堆積させる。これは、多くの金属固体表面に分子を堆積させて薄膜を作製することができる手法である。真空中で蒸発源から飛行し堆積する分子は、固定表面での結晶核の発生、固体表面での拡散などにより衝突、反応し薄膜は成長する。固体表面に均一に分散した結晶核の形成が、その後の膜成長状態に影響し、規則的に分子配列しながら膜成長する。
次に、上記の真空蒸着装置により、例えば光重合プレポリマーを加熱蒸発させ、これを金属固体Mの表面に付着させたトリアジンジチオール誘導体の薄膜に積層付着させる。この場合には、光重合プレポリマーをるつぼ4に入れ、るつぼ4をヒータ5で加熱して光重合プレポリマーを気化、あるいは昇華させる。このとき、蒸発源と金属固体Mとの間にあるメインシャッタ9は閉じておく。光重合プレポリマーが気化、あるいは昇華していることを水晶振動子式膜厚計10により確認したならば、蒸発速度を予定の値に調整し、整ったところでサブシャッタ8及びメインシャッタ9を開き、蒸着を開始する。
例えば、ヒータ5の温度を150℃〜200℃まであげて、シャッタ8を開け、成膜速度が約0.02nm/secであることを確認する。所定の成膜速度になったらメインシャッタ9を開け、水晶振動子10にて計測して例えば厚さ50nmの積層被膜を得る。所定の膜厚になったら、メインシャッタ9を閉じ、引き続きシャッタ8を閉じる。
(2)大気中照射工程
次に、金属固体表面に形成したトリアジンジチオール誘導体及び光重合プレポリマーの蒸着膜に対して、大気中にて光重合による後処理を行なう。
バルブ12を開放し、室14を大気圧にする。この状態で、メインシャッタ9を開き、UVランプ13を点灯する。照射条件は、例えば、照射距離を60cmとし、室温(約23℃)にて紫外線を照射する。波長は大気中で光照射する場合は、245〜400nmが好ましい。大気中での照射の場合、280nm以下の波長は、酸素や水分がラジカルを生成し、酸化劣化を引き起こしやすくなる。この場合、単波長は微量の酸素等によって散乱、吸収されることから、照射距離は20cm以下が好ましく、反応速度も速いことから短時間の照射が好ましく、適宜選定される。
これにより、トリアジンジチオール誘導体は大気雰囲気では、チオール基の酸化反応、すなわち、チオール基のメルカプチド結合や2分子間のジスルフィド結合形成が優先して進み、トリアジンジチオール誘導体及び光重合プレポリマーの重合被膜が得られる。
(3)真空中照射工程
次に、金属固体表面に形成したトリアジンジチオール誘導体及び光重合プレポリマーの蒸着膜に対して、真空中にて光重合による後処理を行なう。
バルブ12を閉じ、真空ポンプを作動させ、例えば、電離真空計により真空度が5×10-3Paにする。この状態で、メインシャッタ9を開き、UVランプ13を点灯する。照射条件は、例えば、照射距離を60cmとし、室温(約23℃)にて紫外線を照射する。波長は真空中では245nm〜400nmの波長が好ましい。
これにより、トリアジンジチオール誘導体は、真空中ではアリル基間あるいはアリル基とチオール基間の酸化反応が優先して進み、トリアジンジチオール誘導体及び光重合プレポリマーの重合被膜が得られる。
尚、上記の真空中照射工程(3)においては、UVランプ13の代わりに、金属固体Mに電子線を照射する電子線照射器を用い、この電子線照射器による電子線照射によりトリアジンジチオール誘導体及び光重合プレポリマーの重合被膜を得るようにしてもよい。
以下、本発明の実施例を、比較例とともに示す。
[実施例1〜4:光重合性プレポリマー有,大気紫外線照射+真空紫外線照射重合]
図1に示される真空蒸着装置を用い、固体として鉄板(0.2×3×5cm、アセトンで脱脂)にCrを蒸着によって20nmの薄膜とした固体表面を準備した。この固体表面は大気に3日間放置して酸化処理させた固体である。6−アリルアミノ−1,3,5−トリアジン−2、4−ジチオール(MA)(実施例1)、6−ジアリルアミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジチオール(DA)(実施例2)、及び、6−アリルデシルパーフルオロエチルアミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジチオール(ADF)(実施例3)をるつぼ1に入れた。
真空ポンプを作動させ、電離真空計により真空度が5×10-3Paに達したら、第1蒸発源ヒータ2の温度を110℃〜160℃まであげて、シャッタ7を開ける。成膜速度が約0.02nm/secであることを確認する。所定の成膜速度になったらメインシャッタ9を開け、水晶振動子10にて計測して厚さ45nmの被膜を得た。所定の膜厚になったら、メインシャッタ9を閉じる。
得られたトリアジンジチオール誘導体の被膜に、さらに液体ブタジエンポリマー(LPB)をるつぼ4に入れ、積層薄膜を得た。第2蒸発源ヒータ5の温度を150℃〜200℃まであげて、シャッタ8を開け、成膜速度が約0.02nm/secであることを確認する。所定の成膜速度になったらメインシャッタ9を開け、水晶振動子10にて計測して厚さ50nmの積層被膜を得た。所定の膜厚になったら、メインシャッタ9を閉じ、引き続きシャッタ8を閉じる。
次に、真空蒸着装置にバルブ12から空気を導入し、得られた50nmの被膜に、市販のUVランプ13(アズワン株式会社製:SLUV−8)を用い(波長:245nm〜400nm:出力約9W)、照射距離を60cmとし、室温(約23℃)にて60分間照射し重合被膜を得た。さらに、真空装置内を1×10-2Paまで真空引きし、さらに60分間照射し、重合薄膜を得た。
実施例4は、実施例3において、6−アリルデシルパーフルオロエチルアミノ−1,3、5−トリアジン−2,4−ジチオール(ADF)と液体ブタジエンポリマーとの混合薄膜を作製した以外全て同じとした。その場合、メインシャッタ4を開け、水晶振動子3にて計測して厚さ5nmのDA被膜となったら、次にシャッタ8を開け、LPBとADFとが1:9の比率となるよう50nmの混合薄膜を得た。得られた薄膜に大気中で紫外線を60分間照射後、さらに真空にして60分間の紫外線照射し、重合薄膜を得た。
[実施例5:光重合性プレポリマー(アミノ化)有,大気紫外線照射+真空紫外線照射重合]
実施例5は、実施例3において、予めアミノ化した液体ブタジエンポリマー(アミノ化LPB)を積層した薄膜を作製した以外すべて同じとした。アミノ化LPBは、予め電子線(ウシオ電機株式会社製min-EBにて、大気中で60kV,200μA、照射距離50mmとし10分間)照射し、電子線照射したETFEをアンモニア水に浸漬し乾燥して得た。得られた薄膜に大気中で紫外線を60分間照射後、さらに真空にして60分間の紫外線照射し、重合薄膜を得た。
[実施例6〜8:光重合性プレポリマー有,大気紫外線照射+真空電子線照射重合]
また、実施例6〜8においては、固体であるCrを蒸着した固体表面に、6−アリルアミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジチオール(実施例6)、6−ジアリルアミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジチオール(実施例7)、及び、アリルデシルパーフルオロエチルアミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジチオール(実施例8)の薄膜とテトラフルオロエチレン−エチレン共重合体(ETFE)の積層薄膜を作製した。トリアジンジチオール誘導体に引き続きアミノ化ETFEを蒸着し、50nmの薄膜を得た。これに予め大気中で紫外線照射し、その後真空中で電子線(ウシオ電機株式会社製 min-EBにて、真空中で60kV,150μA、照射距離50mmとし5分間)を照射し、重合薄膜を得た。
[実施例9:光重合性プレポリマー有(アミノ化),大気紫外線照射+真空電子線照射重合]
また、実施例9として、実施例7と同様の材質の固体を用い、真空蒸着法による被膜生成に、6−ジアリルアミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジチオールの薄膜作製に引き続き、アミノ化したテトラフルオロエチレン−エチレン共重合体(アミノ化ETFE)を積層した50nmの薄膜を得た。ここでアミノ化ETFEは、予め電子線(ウシオ電機株式会社製min-EBにて、大気中で60kV,200μA、照射距離50mmとし10分間)照射し、電子線照射したETFEをアンモニア水に浸漬し乾燥して得た。得られた被膜に大気中で紫外線を照射し、その後真空中で電子線(ウシオ電機株式会社製 min-EBにて、真空中で60kV,150μA、照射距離50mmとし5分間)を照射し、重合薄膜を得た。
[実施例10〜12:光重合性プレポリマー無,大気紫外線照射+真空紫外線照射重合]
固体であるCrを蒸着した固体表面を用い、真空蒸着法による被膜生成時に、光重合性プレポリマーを用いないで光照射した50nmの被膜を準備した。
詳しくは、実施例10〜12として、6−アリルアミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジチオール(実施例10)、6−ジアリルアミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジチオール(実施例11)、及び、アリルデシルパーフルオロエチルアミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジチオール(実施例12)を50nmの薄膜を作製し、大気中で60分間および真空雰囲気で60分間、それぞれ紫外線照射し、重合膜を作成した。
次に、比較例を示す。
[比較例1〜3:光重合性プレポリマー無,大気紫外線照射重合]
比較例1〜3は、6−アリルアミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジチオール(比較例1)、6−ジアリルアミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジチオール(比較例2)、及び、アリルデシルパーフルオロエチルアミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジチオール(比較例3)の50nmの薄膜を作製し、大気中で120分間紫外線照射し、重合膜を作成した。
[比較例4:光重合性プレポリマー有,大気紫外線照射重合]
比較例4は、実施例2と同様に、6−ジアリルアミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジチオールに、液体ブタジエンポリマーの積層薄膜を作製し、その後、大気中でのみ紫外線を120分間照射した。
[比較例5:光重合性プレポリマー有,真空電子線照射重合]
比較例5は、実施例2と同様に、6−ジアリルアミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジチオールに、液体ブタジエンポリマーの積層薄膜を作製し、その後、真空中でのみ紫外線を120分間照射した。
[比較例6:光重合性プレポリマー有,真空電子線照射重合]
比較例6は、真空蒸着法による被膜生成に、6−ジアリルアミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジチオールの薄膜とテトラフルオロエチレン−エチレン共重合体(ETFE)の積層薄膜を作製した。トリアジンジチオール誘導体に引き続きETFEを蒸着し、50nmの薄膜を得た。これに真空中で電子線(ウシオ電機株式会社製 min-EBにて、真空中で60kV,150μA、照射距離50mmとし5分間)を照射し、重合薄膜を得た。
[比較例7:光重合性プレポリマー有,大気紫外線照射重合]
比較例7は、45nmのアリルデシルパーフルオロエチルアミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジチオールに引き続き5nmの液体ブタジエンポリマー(LPB)を蒸着し、50nmの薄膜を得た。この薄膜に真空雰囲気で120分間、紫外線照射し、重合膜を作成した。
[比較例8:光重合性プレポリマー有,大気紫外線照射]
比較例8は、45nmのアリルデシルパーフルオロエチルアミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジチオールに引き続き5nmの液体ブタジエンポリマー(LPB)を蒸着し、50nmの薄膜を得た。この薄膜に大気雰囲気で120分間、紫外線照射し、重合膜を作成した。
実験例
上記の実施例1〜12と比較例1〜8について、蒸着膜の耐久性評価の比較実験を行なった。実験は、スガ式磨耗試験機(スガ試験機株式会社NUS−ISO−1)を用いて行なった。摩擦試験接触部に綿製の布(ベンコット:旭化成工業株式会社製 規格 M−3)を貼り付け、試験荷重500gにて20回ごと摩擦試験後の、被膜厚変化をエリプソメータにて計測した。
図3には、紫外線照射して重合する実施例と比較例において、20回ごと摩擦試験後の、被膜厚変化の結果が示されている。この結果によれば、実施例に係る固体表面に形成した膜厚は摩耗試験によって減少が少なく、被膜強度が強い傾向にあるといえる。一方、比較例に係る固体表面に形成した膜厚は摩耗試験によって減少が大きく、被膜強度は低い傾向にあることが分かる。
図4には、真空中で電子線照射して重合する実施例と比較例において、20回ごと摩擦試験後の、被膜厚変化の結果が示されている。この結果によれば、実施例に係る固体表面に形成した膜厚は摩耗試験によって減少が少なく、被膜強度が強い傾向にあるといえる。特にアミノ化した光重合プレポリマーを用いると摩耗試験によって減少が非常に少ないと言える。一方、比較例に係る固体表面に形成した膜厚は摩耗試験によって減少が大きく、被膜強度は低い傾向にあることが分かる。
図5には、エポキシ樹脂を用いて接着試験を行ない、その非接着試験回数と試験後の膜厚変化について調べた試験結果を示した。エポキシ樹脂は市販の熱硬化性タイプを用いた。この接着試験は、実施例3,4,6,7,8,9,12に被膜としてパーフルオロアルキル基を含有する化合物(フッ素系化合物)を用い、これらの実施例と比較例3,6,7,8の金属板の上に熱硬化性エポキシ樹脂を置き、さらに同じように表面改質した金属板でサンドイッチし、荷重1Kgとして3分間加圧しながら、155℃で加熱した。その後、室温冷却し、接着性の有無を判断した結果である。この結果によれば、実施例に係る固体表面に形成した膜厚は接着試験によって何回試験しても接着しないことがわかる。一方、比較例に係る固体表面に形成した被膜は数回の接着試験で接着する。
図6には被膜にフッ素系化合物用いた実施例3,4,6,7,8,9,12および比較例3,6,7,8において、上記と同様に100回の接着試験を行い、その10回毎の膜厚変化および接着性の有無の結果が示されている。この結果から、実施例に係る固体表面に形成した膜厚は、膜厚減少が少なく、表面機能が長く維持される傾向にあるといえる。比較例にかかる被膜では、その膜厚減少が大きく、長期に渡り性能維持できないことが分かる。
本発明によれば、得られる金属表面の被膜は、種々の製品、例えば、コネクター材料、金属ギア、装飾用金属製品、金属鏡、金属金型、ハードディスク、磁気テープ、時計の針、金属食器などの表面に機能が長期に維持する改質膜として応用可能である。
そして、この被膜はトリアジンジチオールの種類を選択することにより、低自由エネルギーから高自由エネルギー表面に変化させることができ、固体に金属を予め蒸着することによってプラスチックスや窓ガラス等セラミックスの表面改質にも有効である。
本発明の実施の形態に係る金属表面の処理方法を示す工程図である。 本発明の実施の形態に係る金属表面の処理方法に用いられる真空蒸着装置の一例を示す図である。 実験例に係り、実施例と比較例との摩擦試験における被膜厚変化を示すグラフ図である。 実験例に係り、実施例と比較例との摩擦試験における被膜厚変化を示すグラフ図である。 実験例に係り、実施例と比較例との接着試験における回数と接着性の性能を示すグラフ図である。 実験例に係り、実施例と比較例との接着試験における被膜厚変化を示すグラフ図である。
符号の説明
1 るつぼ
2 ヒータ
3 モノマ
4 るつぼ
5 ヒータ
6 処理物
7 サブシャッタ
8 サブシャッタ
9 メインシャッタ
10 水晶振動子式膜厚計
11 保持体
12 バルブ
13 UVランプ
14 室
M 金属固体

Claims (7)

  1. 分子内に少なくとも1つのアリル基を含有する、一般式
    Figure 0004124471
    [式中Rは、CH2=CHCH2−,CH2=CH−(CH28−,CH2=CH−(CH29−,C817CH2=CHC816−,C65CH2CH2−,CH2=CH(CH24COOCH2CH2−,CH2=CH(CH28COOCH2CH2−,CH2=CH(CH29COOCH2CH2−,C49CH2=CHCH2−,C613CH2=CHCH2−,C817CH2=CHCH2−,C1021CH2=CHCH2−から選択される基をさす]で示されるトリアジンジチオール誘導体を、金属表面に真空蒸着によって付着する蒸着工程と、該蒸着工程後に、大気中で紫外線を照射する大気中照射工程と、該大気中照射工程後に、真空中で紫外線照射あるいは電子線照射を行なう真空中照射工程とを備えたことを特徴とする金属表面の処理方法。
  2. 上記蒸着工程において、上記トリアジンジチオール誘導体に光重合プレポリマーを混合して金属表面に真空蒸着によって付着することを特徴とする請求項1記載の金属表面の処理方法。
  3. 上記蒸着工程において、上記トリアジンジチオール誘導体と光重合プレポリマーとを積層して付着することを特徴とする請求項1記載の金属表面の処理方法。
  4. 上記光重合プレポリマーとして、分子内に2重結合を有するものを用いたことを特徴とする請求項2または3記載の金属表面の処理方法。
  5. 光重合プレポリマーとして、ブタジエンポリマーを用いたことを特徴とする請求項4記載の金属表面の処理方法。
  6. 光重合プレポリマーとして、ポリエチレンを分子内に有する共重合体を用いたことを特徴とする請求項4記載の金属表面の処理方法。
  7. 予めアミノ化した光重合プレポリマーを用いたことを特徴とする請求項2,3,4,5または6のいずれか1項に記載の金属表面の処理方法。
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