JP4123826B2 - 水温調節装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、水温調節装置に係わり、特にエンジン冷却水の水温調節装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ダイナモメータを使用してエンジン駆動,ダイナモ吸収の各システムの組み合わせによるエンジンベンチにおいては、図2で示すようなエンジン冷却水温調制御が行われている。
すなわち、エンジン1にダイナモメータ2を連結してエンジンの出力性能を試験するとき、エンジン1の冷却水を温調タンク3を介して循環させることによって強制冷却する。
【0003】
エンジン1の冷却水の温度調節は、冷却水排水出口に設けられた温度検出器4の検出値と設定された目標値とを加算部5において逆極性に加算し、その偏差をPID演算部6に出力して比例,積分,微分演算する。その結果をパルス周波数変換部7に出力し、この変換部7において入力された直流に比例した周波数のパルス信号に変換された後に電磁弁8に出力し、この電磁弁8をオンオフ制御して温調タンク3に流入する工業用水を調節しタンク出口側の水温を一定に制御するよう構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、工業用水は温度管理はなされておらず、そのような工業用水を使用する場合、工業用水を使用している他設備の稼働状況や季節により工業用水の温度が大幅に変動する。したがって、このような工業用水をエンジンベンチの冷却水に使用した場合、エンジンの入口水温の温度変化も大きくなり、結果的にエンジンの出口水温が不安定となる問題を有している。
また、試験対象であるエンジンを代えると、発生する熱量等が変化することにより、前機と同じ制御ゲインで運転するとオーバーシュートが大きくなるなどの問題を有している。
【0005】
本発明の目的は、工業用水の温度変化幅が大きくなってもエンジンの入口温度を一定値に保つことのできる温度調節装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ダイナモメータと連結されたエンジンと、このエンジン冷却用の冷却水を貯留する温調タンクを設け、このタンクとエンジンを循環する循環水量を調節して冷却水温度を制御するものにおいて、
前記エンジンの運転状態を、検出されたダイナモメータの回転数とトルク、及び熱量変換ゲインとの乗算から温度差を求める温度差予測部と、検出されたエンジンの冷却水出口水温信号と出口水温指令値との偏差値に応じてPID演算を実行するPID演算部と、このPID演算部の出力信号と前記温度差予測部よりの出力信号との偏差を演算する加算部と、検出されたエンジン回転数からエンジン出力を演算し、演算された値に冷却水循環ゲインを乗算して入口水温指令を予め補正するための補正部を設け、この補正部よりの信号と前記加算部よりの信号とを加算し、この加算信号と検出されたエンジンの入口水温信号との偏差値を求め、この偏差値に応じて循環水量を制御するよう構成したことを特徴としたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施形態を示すもので、図2と同一部分若しくは相当部分に同一符号を付してその説明を省略する。
10は温度差予測部で、ダイナモメータ2の回転数Nと検出されたトルクTの各信号が入力されて乗算され、その乗算値に熱量変換ゲインを乗算することによって温度差△tを予測する。温度差△tは加算器12においてPID演算部6よりの信号と加算される。
【0010】
なお、温度差△tは、温調タンク3の冷却水温度をエンジン1の発熱によって上昇させる温度差で、エンジン1の発熱量Pに比例し冷却水量qに反比例する関数であり、また、エンジンの発熱量Pはエンジンの回転数(ダイナモメータ)NとトルクTに比例することを利用して求められる。
しかし、エンジンベンチを納入した場合、その納入先より温度調節装置が支給される場合、流量計が付加されてない場合が多々あり冷却水量qを得ることができない。そのため本発明においては、熱量変換ゲインを使用している。
また、後述の冷却水循環ゲインについても同様である。
【0011】
11は冷却効果の補正部で、検出されたエンジンの回転数Neと冷却水循環ゲインとが乗算されて加算器13に出力され、PID演算部6と温度差予測部10との偏差と同極性で加算されて入口水温指令として加算器14に出力される。
15はエンジンの入口水温を検出するための温度検出器で、検出された温度信号は加算器14において入口水温指令と加算された後にPI演算部16を介してパルス周波数変換部7に出力される。
【0012】
以上のように構成された本発明においてその動作を説明する。
温調タンク3内の冷却水は、エンジン1内を循環することで加温される。この温度上昇分はエンジン1の運転状態によって変化することから、温度差予測部10では、エンジンの運転状態の変化をダイナモメータ2の回転数Nと検出されたトルクT及び熱量変換ゲインとの乗算より求めて温度差△tとし、この温度差信号は加算器12においてPID演算部6よりの出口水温指令値より減算されて加算器13に出力される。すなわち、目標値である出口水温指令と検出器4によって検出された検出値との誤差信号の結果から入口水温指令を制御するというマイナー制御が行われる。
【0013】
補正部11では、エンジン回転数Neからエンジン出力を演算し、その結果に熱量変換ゲインを掛けてエンジン発生熱量に対する入口水温指令を補正すべく補正量を演算する。これは、エンジン出力が同じ場合でもエンジン回転数が高くなれば冷却水の循環速度が上がって水温が下がり易くなる。よって、エンジン回転数Neに冷却水循環ゲインを掛けて水温冷却水分としたことにより入口水温指令の補正分としたものである。
【0014】
補正部11によって求められた冷却水の循環速度による冷却効果補正値は、加算器13に印加されて加算器12よりの誤差信号と加算された後、加算器14に印加される。加算器14では、検出器15によって検出された流入水温信号が印加されており、両者による誤差信号が入口水温指令値としてPI演算部16を介してパルス周波数変換部7に出力され、ここで所定周波数のパルス信号に変換されて電磁弁8の弁を制御する。これによってエンジン1を循環する冷却水の流量が調節され、結果として水温が一定値に保たれる。
【0015】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明によれば、エンジン冷却水の出口水温を制御する制御系のマイナー側に入口水温を制御する制御系を設けることにより、工業用水の温度変化幅が大きくなっても出口水温を略一定に制御することが可能となり、出口水温が安定するものである。
また、エンジンの発生熱量に対する水温上昇分を、予め入口水温指令から補正したことにより、出口水温のオーバーシュートを抑制することができる。
更には、エンジン回転数に対する冷却水循環速度の効果を、入口水温指令から補正することで、エンジン回転数の変化による水温の変動を抑制することができる等の効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す構成図。
【図2】従来の水温調節装置を示す構成図。
【符号の説明】
1…エンジン
2…ダイナモメータ
3…温調タンク
4,15…検出器
5,12,13,14…加算部
6…PID演算部
7…パルス周波数変換部
8…電磁弁
10…温度差予測部
11…補正部
16…PI演算部
Claims (1)
- ダイナモメータと連結されたエンジンと、このエンジン冷却用の冷却水を貯留する温調タンクを設け、このタンクとエンジンを循環する循環水量を調節して冷却水温度を制御するものにおいて、
前記エンジンの運転状態を、検出されたダイナモメータの回転数とトルク、及び熱量変換ゲインとの乗算から温度差を求める温度差予測部と、検出されたエンジンの冷却水出口水温信号と出口水温指令値との偏差値に応じてPID演算を実行するPID演算部と、このPID演算部の出力信号と前記温度差予測部よりの出力信号との偏差を演算する加算部と、検出されたエンジン回転数からエンジン出力を演算し、演算された値に冷却水循環ゲインを乗算して入口水温指令を予め補正するための補正部を設け、この補正部よりの信号と前記加算部よりの信号とを加算し、この加算信号と検出されたエンジンの入口水温信号との偏差値を求め、この偏差値に応じて循環水量を制御するよう構成したことを特徴とした水温調節装置。
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