JP4123230B2 - 血液中水分量検出装置及び血液透析時期判定装置 - Google Patents
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Description
ここで患者は、血液透析後の体内での状態を知り得ないことから、日常生活の過ごし方として決められた注意事項を守るしかなく、日常生活上の制約が多かった。
また、患者は予め決められた時期に病院に通って定期的な血液透析を受けなければならないのが現状である。しかし、患者本人の免疫力の変化などにより、血液透析を受けるべき時期も変化するはずである。
本発明の他の目的は、検出された血液中水分量に基づいて血液透析を受けるべき時期、あるいは血液透析の開始後それを終了すべき時期を判定することができる血液透析時期判定装置を提供することにある。
本発明の一態様に係る血液中水分量検出装置は、非侵襲的に末梢における脈波を検出する脈波検出部と、検出された脈波から、血液中水分量に依存して変化する指標を抽出する指標抽出部とを有する。
ここで、脈波検出部は、被験者の脈波を光学的に検出するか、あるいは脈圧から脈波を検出する等して、非侵襲的に末梢における脈波を検出する。指標抽出部で検出される指標は、血液中水分量に依存して変化することから、その指標により血液中水分量を認識することができる。
血液中水分量に依存して変化する指標として、脈波中の切痕の波高値を挙げることができる。脈波中の切痕の波高値は、収縮期前期での血管の拡張性(または伸展性)と相関がある。慢性維持透析患者の場合、血管の拡張は血液中水分量の増加が主体的であるから、脈波中の切痕の波高値は血液中水分量に依存して変化する指標として好適である。
ここで、二次微分波形の波高値の絶対値は不安定であるため、安定的な相対値を指標として用いることもできる。相対値である指標として、脈波のうちの一周期の最初の立ち上がり点の波高値と、切痕の波高値との比率(第1の比率)を挙げることができる。
血液中水分量に依存して変化する他の指標として、脈波中の駆出波の波高値を挙げることができる。脈波中の駆出波の波高値もまた、脈波中の切痕の波高値と同じく、血管の拡張性と相関があるからである(ただし収縮期前期)。これに対応する相対的指標として、脈波のうちの一周期の最初の立ち上がり点の波高値と、駆出波の波高値との比率(第1の比率)を挙げることができる。
指標抽出部は、上述の第1の比率よりも血液中水分量に依存しない基準指標をさらに抽出してもよい。この場合、指標抽出部は、指標(第1の比率)と基準指標との比率を出力することになる。基準指標として、脈波のうちの一周期の最初の立ち上がり点の波高値と、切痕波の波高値との比率(第2の比率)を挙げることができる。この場合、指標抽出部は、(第1の比率)/(第2の比率)を指標として出力することになる。
本発明の一態様では、前記脈波検出部にて検出された脈波から、自律神経系機能の活動に伴う変動(血管の動きは除く)に起因した低域周波数成分を除去する低域遮断部をさらに有することができる。
この低域周波数成分は、心臓の伸収縮に基づき大動脈から末梢血管に血液が流れることで生ずる純粋な脈波の周波数成分ではなく、純粋な脈波中の周波数成分よりも低域の周波数成分である。この低域周波数成分が脈波中に重畳するノイズとなる。このノイズを除去することで、高い精度で脈波を検出できる。
低域遮断部は、被験者の静止時の体動に起因した低域周波数成分をさらに除去することができる。被験者は、静止した状態であったとしても、その静止状態を維持するため等により体の揺らぎ(体動)がある。この体動は、意識的に手足を速く動かした時のようなものでなく、比較的ゆったりとした動きである。よって、この体動に起因して脈波に低域周波数成分が重畳し、これもノイズとなるので除去している。
低域遮断部は、低域遮断周波数を0.4〜0.5Hzの範囲中の値に設定することができる。低域遮断周波数を0.4〜0.5Hzのいずれかの値に設定して低域周波数成分を除去すると、脈波波形固有の特徴を損なうことなく、ノイズを有効に除去できる。自律神経系機能の活動に伴う変動(血管の動きは除く)に起因した低域周波数成分や、被験者の静止時の体動に起因した低域周波数成分は、0.4Hz〜0.5Hzの低域遮断周波数未満であり、しかもその低域遮断周波数未満の周波数成分には脈波固有の特徴は含まれていないからである。
以上のような低域遮断部は、交換神経系機能の活動に伴う変動、例えば10秒に1回程度に生ずる筋ポンプ機能の変動等に起因した低域周波数成分(例えば0.1Hz程度)を除去することができる。
低域遮断部はさらに、副交感神経系機能の活動に伴う変動、例えば呼吸運動に起因した低域周波数成分(例えば0.15Hz程度)を除去することができる。
低域遮断部は、高域遮断周波数を16〜30Hzの範囲中の値とするバンドパスフィルタにて構成できる。これにより、高域遮断周波数を超える無駄な高域成分も除去できる。高域遮断周波数は、余裕を見ても30Hzとすれば十分であり、高域遮断周波数を20Hz、あるいは16Hzとしてもよい。
本発明の一態様に係る血液中水分量検出装置は、前記低域周波数成分が除去された脈波を一次微分する一次微分部と、一次微分された脈波を二次微分する二次微分部とをさらに有することができる。低域周波数成分が除去された脈波を二回微分することで、得られた脈波波形中に脈波固有の特徴が顕在化されるからである。
ここで、前記低域遮断部及び前記一次微分部を、アナログ微分回路にて形成することができる。このアナログ微分回路は、脈波検出部からのアナログ信号である脈波をアナログ微分し、かつハイパス特性を有するものとして構成できる。あるいは、このアナログ微分回路は、脈波検出部からのアナログ信号である脈波を微分し、かつバンドパス特性を有するものとして構成できる。
また、前記脈波検出部の出力を量子化する量子化部をさらに有することができる。この場合、低域遮断部は、量子化データをフーリエ変換するフーリエ変換部と、低域遮断周波数未満の周波数スペクトルを除去するデジタルフィルタと、前記デジタルフィルタの出力を逆フーリエ変換する逆フーリエ変換部とを有することができる。さらにこの場合、一次微分部及び二次微分部の少なくとも一方を、時間軸上の各2つの離散値の傾きを求める量子化微分部にて形成することができる。
上述した量子化部を、ダイナミックレンジの範囲内で脈波が一定振幅レベル以上となるように増幅するオート・ゲイン・コントロールするアナログ−デジタル変換器にて形成することができる。
上述した二次微分部の出力である二次微分波形は、一周期内にて時間軸で順に波高値a〜eを持つ5つの変極点を有する。そこで、指標抽出部は、5つの波高値の少なくとも一つに基づいて指標を抽出することができる。
ここで、波高値a〜eの波高は単位のないものであるが、増幅器より出力されるこれらの波高値a〜eは、ダイナミックレンジの範囲内で最大振幅が得られるようにオートゲインコントロールされて出力される。
波高値aは脈波の一周期の最初の立ち上がり点に対応し、波高値bは駆出波の前期ピーク点の直前に対応し、波高値cは退潮波の立ち上がり点に対応し、波高値dは退潮波のピーク点(収縮期後期)のあとから切痕までの傾きの度合いに対応し、波高値eは切痕のあとから切痕波までの傾きの度合いに対応する。
さらに詳しくは、波高値aは、収縮期の立ち上がり時における心収縮に伴う収縮期前期圧の加速度の増加の変化が、ピークをもって示されるものである。波高値bは、収縮期の血液駆出流速の増加に伴って発生する収縮期前期の最大加速度の減少の変化がピークをもって示されるものである。この波高値bは大動脈の開き具合を意味し、収縮期前期の血管伸展性(拡張性)を表している。波高値cは、収縮期前期から収縮期後期に加速度の増加に転じる変化がピークをもって示されるものである。波高値dは、収縮期前期の駆動圧波に対する末梢からの反射圧波の重畳による収縮期後期の加速度の変化が示されるものである。この波高値dは、収縮期後期の血管伸展性(拡張性)を表している。波高値eは、収縮期後期の反射波の重畳に対して、大動脈弁の閉鎖の影響でノッチが生じ、そのノッチでの加速度の変化がピークをもって示されるものである。
上述した指標としては、二次微分波形の波高値dまたは波高値bを抽出すればよい。また、指標として上述の第1の比率を用いる時は、波高比率(d/a)または波高比率(b/a)を抽出すれば良い。指標として上述の(第1の比率)/(第2の比率)を用いる時は、波高比率[(d/a)/(e/a)]または波高比率[(b/a)/(c/a)]などを抽出すればよい。あるいは、波高比率[(d/a)/(b/a)]を用いても良い。
血液中水分量に依存して変化する他の指標としては、心臓の駆出時間、心臓の弛緩時間、脈波の一周期に対する心臓の駆出時間の割合、あるいは脈波の一周期に対する心臓の弛緩時間の割合を挙げることができる。これらは、二次微分波形からも検出可能であるが、後述の通り必ずしも二次微分波形を用いなくても検出できる。
本発明の他の態様に係る血液透析時期判定装置は、上述の血液中水分量検出装置と、その血液中水分量検出装置の出力に基づいて、血液透析時期を判定する判定部とを有する。
血液中水分量検出装置からの指標は、慢性維持透析患者の血液中の増水率または除水率と相関がある。そこで、判定部は、血液中水分量検出装置の出力である指標を、血液透析を受けるべき時期に対応する比較値(血液中水分量上限値または増水上限値)と比較することで、血液透析を開始すべき時期を判定することができる。あるいは、判定部は、血液中水分量検出装置の出力である指標を、血液透析の開始後にそれを終了すべき時期に対応する比較値(血液中水分量下限値または除水下限値)と比較することで、血液透析の終了時期を判定することができる。
図2は、図1に示す脈波検出部の回路構成の一例を示す回路図である。
図3は、本発明の実施形態の基本機能ブロック図である。
図4は、脈波検出部にて検出された脈波の1拍分の波形図である。
図5は、図3の基本機能ブロックに一次・二次微分部を付加した機能ブロック図である。
図6Aは、検出された脈波の原波形、図6Bは、図6Aの一次微分波形、図6Cは、図6Aの二次微分波形をそれぞれ示す波形図である。
図7は、二次微分波形の特徴を説明するための概略説明図である。
図8は、血液透析中に実験された測定時期を説明するための概略説明図である。
図9は、透析装置及び透析終期判定装置のブロック図である。
図10は、図8中の時期3にて測定された血圧値(収縮期血圧SBP,拡張期血圧DBP)と脈拍数HRの測定図である。
図11は、図8中の時期3にて測定された指標b/a,d/aの測定図である。
図12は、指標b/aと増水率との相関を示す特性図である。
図13は、指標d/aと増水率との相関を示す特性図である。
図14は、4回の透析時期での透析経過時間に測定された指標EDの測定図である。
図15は、コンパレータにて脈波を比較値と比較することで生成される、駆出時間と相関のある矩形波を示す特性図である。
図16は、脈波から図15に示す矩形波を生成するヒステリシス付コンパレータの回路図である。
図17は、低域遮断回路以降の回路の具体的構成1を示すブロック図である。
図18は、図17中のアナログ微分回路の回路図である。
図19Aは、量子化波形を示し、図19Bは、その微分波形を示す波形図である。
図20は、図17に示す二次微分部の構成例を示すブロック図である。
図21は、低域遮断回路以降の回路の具体的構成2を示すブロック図である。
図22は、図21中の低域遮断部の回路図である。
図23Aは、指標(b/a)と被験者の年齢との相関を示す特性図であり、図23Bは、指標(d/a)と被験者の年齢との相関を示す特性図である。
(血液透析時期判定装置の外観構成)
本実施形態の血液透析時期判定装置は、被験者の例えば手首に装着される携帯型であり、図1A、図1Bおよび図1Cに示すような外観的構成とすることができる。血液透析時期判定装置10は、腕時計状の構造を有する装置本体12と、この装置本体12のコネクタ部20にコネクタピース57を介して接続されるケーブル58と、このケーブル58の先端側に設けられた脈波検出部60とを含んで構成されている。装置本体12にはリストバンド56が取り付けられ、リストバンド56によって装置本体12が被験者の手首に装着される。
装置本体12はコネクタ部20を備えており、コネクタ部20にはケーブル58の端部となっているコネクタピース57が着脱自在に取り付けられている。
図1Cは、このコネクタピース57を取り外したコネクタ部20を示しており、例えば、ケーブル58との接続ピン21や、データ転送を行うためのLED22、フォトトランジスタ23を備えている。
また、装置本体12の表面側には、液晶パネルからなる表示部54が設けられている。表示部54は、セグメント表示領域や、ドット表示領域などを有し、脈波中の血液中水分量に依存して変化する指標や、それに基づいて判定される血液透析時期など表示する。なお、表示部54には液晶パネルではなく他の表示装置を用いてもよい。
装置本体12の内部には、各種演算や変換などを制御するCPU(central proces sing unit)、CPUを動作させるプログラムその他を記憶するメモリを備え(図示省略)、装置本体12の外周部には各種操作や入力を行うためのボタンスイッチ14がそれぞれ設けられている。
一方、脈波検出部60は、図1Bに示すように、センサ固定用バンド62によって遮光されながら、被験者の人差し指の根本付近に装着される。このように、脈波検出部60を指の根本付近に装着すると、ケーブル58が短くて済むので、装着しても邪魔にならない。また、指の根元付近は指先に比べると気温による血流量の変化が少ないため、検出した脈波波形に対する気温などの影響が比較的少ない。
(脈波検出部)
脈波検出部60は、例えば図2に示すように、LED64、フォトトランジスタ65などを含み、非侵襲的すなわち皮膚を破ることなく末梢における脈波を検出できるように構成されている。この脈波検出部60は、脈波波形が血流量の変動波形(容積脈波波形)とほぼ同様の波形となることを利用し、毛細血管網に対する光照射と、毛細血管内の血液による反射光量の変動または透過光量の変動の検出とを行うように形成された光センサを用いて脈波(容積脈波)を検出する。
さらに具体的には、脈波検出部60は、スイッチSWがオン状態となり、電源電圧が印加されると、LED64から光が照射される。この照射光は、被験者の血管や組織によって反射した後に、フォトトランジスタ65によって受光される。したがって、フォトトランジスタ65の光電流を電圧に変換したものが、脈波検出部60の信号PTGとして出力される。
ここで、LED64の発光波長は、血液中のヘモグロビンの吸収波長ピーク付近に選ばれる。このため、受光レベルは血流量に応じて変化する。したがって、受光レベルを検出することによって、脈波波形が検出されることとなる。例えば、LED64としては、InGaN系(インジウム−ガリウム−窒素系)の青色LEDが好適である。このLEDの発光スペクトルは、450nm付近を発光ピークとし、その発光波長域は、350nmから600nmまでの範囲とすることができる。
このような発光特性を有するLEDに対応するフォトトランジスタ65として、本実施形態においては、例えばGaAsP系(ガリウム−砒素−リン系)のものを用いることができる。このフォトトランジスタ65の受光波長領域は、主要感度領域が300nmから600nmまでの範囲とし、300nm以下にも感度領域があるものとすることができる。
このような青色LED64とフォトトランジスタ65とを組み合わせると、その重なり領域である300nmから600nmまでの波長領域において、脈波を検出することができ、以下のような利点がある。
まず、外光に含まれる光のうち、波長領域が700nm以下の光は、指の組織を透過しにくい傾向があるため、外光がセンサ固定用バンドで覆われていない指の部分に照射されても、指の組織を介してフォトトランジスタ65まで到達せず、検出に影響を与えない波長領域の光のみがフォトトランジスタ65に達する。一方、300nmより長い波長領域の光は、皮膚表面でほとんど吸収されるので、受光波長領域を700nm以下としても、実質的な受光波長領域は、300nm〜700nmとなる。したがって、指を大掛かりに覆わなくとも、外光の影響を抑圧することができる。また、血液中のヘモグロビンは、波長が300nmから700nmまでの光に対する吸光係数が大きく、波長が880nmの光に対する吸光係数に比して数倍〜約100倍以上大きい。したがって、この例のように、ヘモグロビンの吸光特性に合わせて、吸光特性が大きい波長領域(300nmから700nm)の光を検出光として用いると、その検出値は、血量変化に応じて感度よく変化するので、血量変化に基づく脈波波形のSN比を高めることができる。
このように、脈波検出部60は、血流量に対応して変化する脈波すなわち容積脈波を、皮膚付近に存在する毛細血管網における赤血球量の変動としてとらえ、皮膚に照射した光の透過量または反射量の変動として検出することができるため、センサを末梢動脈例えば撓骨動脈や側指動脈の位置に合わせることなく検出することができる。したがって、脈波検出部60は、皮膚付近に存在する毛細血管における赤血球量の変動を、末梢動脈における脈波(容積脈波)として安定して検出することが可能である。また、皮下組織への透過性が良く、ヘモグロビンの吸光特性のある880nm以上の近赤外波長領域を用いても良い。
なお、脈波検出部60は、脈圧に基づいて脈波を検出するものであっても良い。また、脈波検出部60は、後述の通り指先以外の箇所に装着されてもよく、例えば耳朶から脈波を検出しても良い。
(基本機能ブロック構成及び低域遮断部)
図3は、実施形態に係る血液透析時期判定装置10の機能ブロック図である。図3では、血液透析時期判定装置10は、上述した脈波検出部60の他、低域遮断部70、指標抽出部80、血液透析時期判定部90及び告知部100を有する。低域遮断部80は必ずしも必須の構成ではない。この血液透析時期判定装置10を装着した被験者は、安静状態あるいは少なくとも静止状態のときに血液透析時期を判定することが好ましい。しかし、安静状態または静止状態といえども、検出される脈波には、被験者の自律神経系機能の活動に伴う変動(血管の動きは除く)に起因した低域周波数成分、あるいは静止状態を維持する間の被験者の体の揺らぎ(体動)に起因した低周波数成分が重畳する。これらは、血液中水分量を検出する際のノイズとなる。このノイズを低域遮断部70にて除去することで、検出精度が高められる。この低域遮断部70の詳細については後述する。
(脈波波形及び指標抽出部)
図4は、動脈例えば撓骨動脈における典型的な脈波波形を示す特性図である。図4に示す一周期分の脈波は、脈波のうちの一周期の最初の立ち上がり点P0、駆出波(Ejection Wave)P1、退潮波(Tidal Wave)P2、切痕(Dicrotic Notch)P3、切痕波(Dicrotic Wave)P4の各ピークを有している。
ここで、本発明者の実検によれば、上述の脈波の特徴のうち、特に、駆出波P1または切痕P3が、血管の拡張性に依存して変化するものであり、結果として血液中の水分量に依存して変化する指標であることが判明した。血管の拡張性は血液のボリュームに依存するものであり、血液中水分量が増大すれば、血液のボリュームも増大するからである。血液透析患者は、透析後に血液中水分量が増大するので、これらの変極点P1またはP4の指標に基づいて、血液中水分量が所定値を超えた時が血液透析時期であることを判定できる。
図3の指標抽出部80は、指標P1またはP3等に基づいて指標を抽出するものであり、図3の血液透析時期判定部90は、その指標に基づいて血液透析時期を判定するものである。
指標抽出部70は、図4に示す脈波から指標を抽出しても良いが、脈波の二次微分波形に基づいて指標を抽出しても良い。二次微分波形には、図4に示す脈波の特徴がより顕在化されるからである。従って、図5に示すように、図3に示す基本機能ブロックの構成に加えて一次微分部110と二次微分部120とをさらに設けることができる。
図6Aは脈波検出部60にて検出された脈波(あるいは低域遮断部70にて低域周波数成分が除去された脈波)の原波形PTGの波形図である。図6Bは、原波形PTGが一次微分部110にて微分された一次微分波形FDPTG(速度波形)の波形図である。図6Cは、一次微分波形FDPTGが二次微分部120にて微分された二次微分波形SDPTG(加速度波形)の波形図である。二次微分波形SDPTGは、図7に示すように、原波形PTGより明確な5つの変極点を有し、その波高値をそれぞれa〜eとする。
ここで、波高値aは脈波のうちの一周期の最初の立ち上がり点P0に相当し、波高値bは駆出波P1の前期ピーク点の直前に相当し、波高値cは退潮波P2の立ち上がり点に相当し、波高値dは退潮波P2のピーク点(収縮期後期)のあとから切痕P3までの傾きの度合いに相当し、波高値eは切痕P3のあとから切痕波P4までの傾きの度合いに相当する。上述の通り、駆出波P1または切痕P3が血液中の水分量に依存して変化する指標であるので、指標抽出部80は、波高値bまたは波高値dを指標として抽出することができる。
ただし、波高値bまたは波高値dを絶対値として抽出しても良いが、その場合、体調の変化、増幅率の変化、ノイズの影響などにより、同一の血液中水分量の場合でもその絶対値が異なることがある。
そこで、指標抽出部80は、波高値bまたは波高値dと、脈波の波高値の基準値となり得る波高値例えば波高値aとの比率を算出すると良い。つまり、波高抽出部80は、比率b/aまたは比率d/aを算出することになる。
ここで、指標抽出部80は、比率b/aまたは比率d/aを第1比率として定義した時、この第1の比率よりも血液中水分量に依存しない基準指標をさらに抽出することができる。基準指標としては、脈波のうちの一周期の最初の立ち上がり点P0に相当する波高値aと、切痕P3のあとから切痕波P4までの傾きの度合いに相当する波高値eとの第2の比率を挙げることができる。この場合、指標抽出部80は、指標(第1比率)と基準指標(第2比率)との比率、つまり、波高比率[(d/a)/(e/a)]または波高比率[(b/a)/(e/a)]を算出する。あるいは、指標抽出部80は波高比率[(d/a)/(b/a)]を抽出してもよい。こうすると、血液中水分量をより精度高く検出できる。(同じ日に面談した別件の外国出願である運動負荷試験装置での記述にも同様の誤りがあると思いますので、修正してください。)
(指標b/a,d/aと血液中水分量との相関)
本発明者は、慢性糸球体腎炎患者に本装置を装着し、上述の指標b/a及び指標d/aをそれぞれ測定した。この測定は、図8に示すように、月曜日(時期1)、水曜日(時期2)、金曜日(時期3)及びその次週の月曜日(時期4)にそれぞれ行われた透析中に実施された。図8の実線が透析期間を示し、血液中水分の減少により患者の体重が減少している。図8の破線は非透析期間を示し、血液中水分の増加により患者の体重が増加している。
なお、血液透析は、図9に示すように、患者の血管をシャント200、血液ポンプ210及び抗凝固液注入ポンプ220を介してダイアライザー230に接続して実施される。ダイアナライザー230には、透析液供給装置240より透析液が供給される。ダイアナライザー230では、血液中の不要な物質は透析液に、有用な物質は血液の中に移行され、透析後の血液が身体に戻される。
図9において、透析中に用いられる血液透析終期判定装置250は、図1A〜図1Cに示す携帯型のものとは異なり、例えば患者の耳朶に装着されて耳朶での脈波に基づいて血液透析終期を判定する据え置き型のものである。この血液透析終期判定装置250が透析終期時期を告知した時、透析が終了される。よって、従来のように患者毎に除水量を決め、その量を監視して透析を終了する手間が省ける。また、この血液透析終期判定装置250の終期時期告知信号に基づいて、ポンプ210,220及び透析液供給装置240の稼動を自動停止させても良い。なお、透析時以外では、図1Aに示す機器を携帯させて血液透析開始時期を判定させることができる。あるいは、透析時以外に図9に示すタイプの機器を患者の耳朶あるいは指先に装着して血液透析開始時期を判定してもよい。
一例として図8に示す慢性腎不全患者の4回の透析中での指元に装着した測定結果の3回目の血圧と脈拍数の変化を図10に、b/a,d/aを図11に示す。各図の横軸は透析中の経過時間を示している。血液透析によって血中水分が除去されるので、各図の横軸は血液の除水量と等価である。なお、図10中、HRはハートレート、DBPは拡張期血圧(最低血圧)、SBPは収縮期血圧(最高血圧)をそれぞれ示している。
図11より明らかなように、指標b/aは、透析経過時間(除水量)と正相関を示した。ここで、透析の経過時間に伴って血中水分が減少するので、心収縮力が増す。そのため、心臓が大動脈に血液を送り込もうとし、血管伸展性が低下した状態と考えられる。この変化が指標b/aに表われ、透析経過時間の進行と共に指標b/aが増大するものと考えられる。
一方、図11より明らかなように、指標d/aは、透析経過時間(除水量)と逆相関を示した。ここで、動脈は、主に中小血管で自律神経の支配を受けているが、透析を進めるにつれ交換神経が優位となって血管が収縮する。この変化が指標d/aに表われ、透析経過時間の進行と共に指標d/aが減少すると考えられる。
よって、本装置を血液透析中の患者に装着させ、血液透析中に亘って指標を監視すれば、その血液透析を終了すべき時期を判定することができる。具体的には、図5の血液透析時期判定部90は、透析終了時期に対応する除水下限値(血液中水分量下限値)を比較値として記憶している。この判定部90は、指標抽出部80からの指標と比較値を比較することで、血液透析の終了時期を判定できる。
慢性維持透析患者は、血液透析後は自ら老廃物や水分を除去できないので、血液中に水分が増加することになる。よって、血液透析終了後から血液中水分量が徐々に増加し、血液透析中の除水とは逆に増水することになる。従って、日常生活中に本装置を慢性維持透析患者に装着した場合では、図11とは異なり、指標b/aは増水率と逆相関となり、指標d/aは増水率と正相関となることは容易に理解できる。図12及び図13は、図11に基づいて予想される指標b/a,d/aと増水率との関係を示している。
図5の血液透析時期判定部90は、指標b/aまたは指標d/aが、図12または図13に示す比較値(血液中水分量上限値または増水上限値)に達した時に、次回の血液透析時期に達したと判定できる。ここで、比較値とは、血液透析時期の増水率(例えば70%)と対応する指標b/aまたは指標d/aである。そして、図5の告知部100は、血液透析時期判定部90の出力に基づいて血液透析時期を被験者に告知することができる。なお、図3に示す血液透析時期判定部90及び告知部100は、図5とは取り扱う指標が異なるだけで、図3と同様に血液透析の開始または終了時期を被験者または医師に告知することができる。
ここで、図7において、図4のピーク値P0に対応する図7の波高値aから図4のディクノティクノッチP4に対応する図7の波高値eまでの時間は、駆出時間ED(Ejection Duration)として取り扱うことができる。また、波高値eから次の波高値aまでは、弛緩時間DTとして扱うことができる(ただし、ED+DT=心拍または脈波の一周期)。なお、心拍または脈波の一周期に対する駆出時間の割合であるED/(ED+DT)を、本明細書においては「正規化された駆出時間」と称する。また、心拍または脈波の一周期に対する弛緩時間の割合であるDT/(ED+DT)を、本明細書においては「正規化された弛緩時間」と称する。
上述した指標の他の例として、波高値aから波高値eまでの駆出時間ED、波高値eから次の波高値aまでの弛緩時間、正規化された駆出時間、あるいは正規化された弛緩時間を挙げることができる。
例えば、透析の進行と共に血液の容量が減るので、大動脈弁が開いている時間が透析の進行と共に短くなる。よって、透析の進行と共に、駆出時間EDまたは正規化された駆出時間は短くなり、弛緩時間DTまたは正規化された弛緩時間は長くなる。あるいは、非透析時には透析時とは逆に血液中水分が増加するので、経過時間と共に、駆出時間EDまたは正規化された駆出時間は長くなり、弛緩時間DTまたは正規化された弛緩時間は短くなる。よって、例えば二次微分波形の波高値a及び波高値eに基づいて駆出時間EDまたは正規化された駆出時間を計測し、それが比較値に達したら透析終了または透析開始時期を判定することができる。同様に、弛緩時間DTまたは正規化された弛緩時間を計測し、それが比較値に達したら透析終了または透析開始時期を判定することができる。
図14は、一例として図8に示す慢性腎不全患者とは異なる4回(HD1〜HD4)の透析中での駆出時間EDの測定結果である。
なお、駆出時間及び弛緩時間は、必ずしも二次微分波形から求めるものに限らない。例えば図3の指標抽出部80は、図15に示すように、体動波形が除去された脈波PTGに対して、ディクロティクノッチP4の波高付近に設定され比較値COが設定されたコンパレータを含んで構成できる。このコンパレータの出力は図15に示す矩形波REPとなる。なお、図15には説明の便宜上脈波PTG中に矩形波REPを記載したが、矩形波のハイレベルはコンパレータの第1の電源電位Vddとなり、ローレベルは第2の電源電位Vssとなる。
ここで、矩形波の波幅Wは、点P0からディクメティクノッチP4までの駆出時間EDと相関がある。よって、矩形波Wのパルス幅Wに対応する時間幅を駆出時間EDとみなすことができる。他の方法により求められた脈波または心拍の一周期から、駆出時間EDを差し引くことで弛緩時間DTを求めることができる。
特に、このコンパレータを図16に示すようなヒステリシス付コンパレータ96とすると良い。このヒステリシス付コンパレータ96は、帰還抵抗R2が+入力端子に接続されて、正帰還がかかるようになっている。
+入力端子に入力される電圧は、(V0−V+)×R1/(R1+R2)+V+となる。ここで、出力電圧V0は、コンパレータ96を駆動する第1,第2の電源電位Vdd,Vssの一方に常に飽和している。
このため、(V0−V+)は常に0より大きい値となり、+入力端子に入力される電圧は常に、脈波PTGの電圧レベルV+より常に大きくなる。このように正帰還の効果によって見かけ上の+入力電圧が増やされることになる。よって、出力電圧V0がVddまたはVssのどちらかに飽和すると、入力が変化しても出力電圧は容易に反転しない特性を有する。出力電圧V0がVddに飽和している時には、脈波PTGの電圧V+が基準値COの電圧V−を下回っても、直ちに出力が反転しない。よって、図15において、ディクロティクノッチP4付近で矩形波REが一旦立ち下がった後には、容易に立ち上がらないので、矩形波REPを確実に生成できる。
(低域遮断部)
次に、検出または判定制度を高めるための低域遮断部70について説明しておく。
低域遮断部70は、脈波検出部60にて検出された脈波から、自律神経系機能の活動に伴う変動(血管の動きは除く)に起因した低域周波数成分を除去するものである。この低域周波数成分は、心臓の伸収縮に基づき大動脈から末梢血管に血液が流れることで生ずる純粋な脈波の周波数成分ではなく、純粋な脈波中の周波数成分よりも低域の周波数成分である。この低域周波数成分が脈波中に重畳するノイズとなるので、このノイズを除去することで、安定して脈波を検出できる。
低域遮断部70は、被験者の静止時の体動に起因した低域周波数成分をさらに除去することができる。被験者は、静止した状態であったとしても、その静止状態を維持するため等により体の揺らぎ(体動)がある。この体動は、意識的に手足を速く動かした時のようなものでなく、比較的ゆったりとした動きである。よって、この体動に起因して脈波に低域周波数成分が重畳し、これもノイズとなるので除去している。
低域遮断部70は、自律神経系機能の活動に伴う変動(血管の動きは除く)及び体動に起因した低域周波数成分を除去するためには、低域遮断周波数を0.4〜0.5Hzの範囲中の値に設定することが好ましい。この低域遮断周波数未満の低域周波数成分には脈波固有の特徴は含まれてなく、これらはノイズとなるからである。自律神経系機能に伴う変動として、交換神経系機能及び副交換神経系機能の活動に伴う変動がある。交換神経系機能の活動に伴う変動に起因した低域周波数成分として、例えば10秒に1回程度に生ずる筋ポンプ機能の変動等に起因した低域周波数成分(例えば0.1Hz程度)を挙げることができる。副交感神経系機能の活動に伴う変動に起因した低域周波数成分として、例えば呼吸運動に起因した低域周波数成分(例えば0.15Hz程度)を挙げることができる。
低域遮断部70は、上述の低域遮断周波数の他に、高域遮断周波数が例えば16〜30Hzの範囲中の値に設定されたバンドパスフィルタにて構成してもよい。これにより、低域周波数成分に加えて、高域遮断周波数を越える無駄な高域成分も除去できる。高域遮断周波数は、余裕を見ても30Hzとすれば十分であり、高域遮断周波数を20Hz、あるいは16Hzとしてもよい。
(具体的構成例1)
図17は、図5の機能ブロックのうちの脈波検出部60から二次微分部120までをより具体的に示すブロック図であり、図18は低域遮断部の回路図である。図17に示すように、構成例1は、脈波検出部60、アナログ微分回路130、量子化部140及び二次微分部120を有する。アナログ微分回路130は、図5に示す低域遮断部70及び一次微分部110の機能に加えて高域遮断部の機能も兼ね備えている。換言すれば、このアナログ微分回路130は、バンドパス機能を備えている。これに代えて、アナログ微分回路130が、ハイパス機能を備えるものであっても良い。いずれの場合も、0.4〜0.5Hzの遮断周波数未満の低域周波数成分を遮断できるからである。
このアナログ微積分回路130は、例えば図18に示すように、オペアンプ132の正入力端子、負入力端子及び負帰還経路に所定の定数を有する素子C1〜C3及びR1,R2を備えて構成できる。これらの素子の定数の設定により、このアナログ微分回路130は、0.4〜30Hz、0.4〜20Hzあるいは0.4〜16Hzなどの帯域の周波数成分を通過させるバンドパス機能を備えることができる。いずれの場合も、低域遮断周波数は0.4〜0.5Hzである。
量子化部140は、アナログ微分回路130からのアナログ信号を量子化して、図19Aに示すようなデジタル信号に変換するアナログ−デジタル変換器である。量子化の手法は、公知の種々の手法を採用できる。例えば、図2及び図18に示すスイッチSWにて発光素子64を点滅させた場合、そのスイッチングにより出力波形は標本化されているので、スイッチング周期と同じサンプリングレートでサンプリングすればよい。このとき、量子化部120はAGC(オート・ゲイン・コントロール)機能により、出力振幅をダイナミックレンジの範囲内で一定レベル以上となるように増幅させると良い。脈波検出部60の発光素子64と受光素子65との間の光伝達経路には、被験者の皮膚内の血管床が存在する。このため、脈波検出部60の出力信号を、ダイナミックレンジの範囲内で適切に増幅する必要があるからである。
図17に示す二次微分部120は、量子化微分部であり、図19Aの時間軸上で隣り合う2つの離散値の変化量(傾き)を得るものである。具体的には、図20に示すように、スイッチ122によって交互にデータが記憶される第1,第2の記憶部124,126と、第1,第2の記憶部124,126からのデータ同士の差分をとるデジタル減算器128とで構成できる。図19Aに示すデータの変化量である二次微分波形は図19Bに示す通りとなる。
(実験例)
被験者A〜Cの3名について、アナログ微分回路130のバンドパス特性を異ならせて、原波形PTG、一次微分波形FDPTG及び二次微分波形SDPTGを収集してみた。バンドパス帯域として、高域遮断周波数は16Hzで共通させたが、低域遮断周波数は、0.1Hz(比較例1)、0.2Hz(比較例2)、0.43Hz(実施例1)、0.6Hz(比較例3)と異ならせた。
こうして検出された各二次微分波形SDPTGのそれぞれについて、指標b/aを算出して見た。なお、指標b/aは、上述したように個々の被験者の血液中水分量に依存して変化すると共に、図23Aに示すように被験者の年齢と逆相関(−b/aが正相関)を有するものである。上記の測定の結果、被験者Aについての実施例1(低域遮断周波数=0.43Hz)に示す二次微分波形SDPTGの指標−b/a(=1.12)が、被験者Aの年齢に最も相応しい値であることが確認できた。なお、図23Bは、指標d/aが被験者の年齢と正相関を呈することを示している。
被験者Aより年齢が高い被験者Bと、被験者Aよりも年齢が低い被験者Cについても同様に測定した。実施例1にて測定した被験者Bの指標−b/a=1.18であり、同じく被験者Cの指標−b/a=0.89であり、被験者Cの年齢<被験者Aの年齢<被験者Bの年齢の相関と、被験者Cの指標(0.89)<被験者Aの指標(1.12)<被験者Bの指標(1.18)の相関は、年齢順に一致した。これにより、バンドパス特性の低域遮断周波数は、比較例1〜3と対比すると、実施例1の低域遮断周波数0.43Hzが最適であることが分かった。このように、低域遮断周波数は0.4〜0.5Hzが最適であり、比較例1〜3のように、その低域遮断周波数より低く過ぎても(0.1Hz,0.2Hz)高過ぎても(0.6Hz)好ましくない。
(具体的構成2)
図21は、脈波検出部60と低域遮断部70との間に量子化部120を設けた変形例を示している。量子化部140の機能は図17と同じである。同様に、一次・二次微分部110,120の機能は、図17に示す二次微分部90と同じである。なお、一次・二次微分部110,120のいずれか一方を、アナログ微分回路とすることも可能である。
図21に示す低域遮断部70は、図22に示すように、量子化データをフーリエ変換するフーリエ変換部72と、低域遮断周波数未満の周波数スペクトルを除去するデジタルフィルタ74と、前記デジタルフィルタの出力を逆フーリエ変換する逆フーリエ変換部76とを有する。フーリエ変換により得られた周波数スペクトルのうち、所定遮断周波数未満の周波数スペクトルをデジタルフィルタで除去することで、低域周波数成分を除去できる。
この他、低域遮断部70までをアナログ信号処理とし、低域遮断部70と一次微分回路110との間に量子化部140を設け、一次・二次微分部110,120をデジタル微分回路として構成しても良い。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
Claims (19)
- 非侵襲的に末梢における脈波を検出する脈波検出部と、
前記脈波を一次微分する一次微分部と、
一次微分された脈波を二次微分する二次微分部と、
検出された脈波から、血液中水分量に依存して変化する指標を抽出する指標抽出部と、
を有し、
前記二次微分部の出力である二次微分波形は、一周期内にて時間軸で順に波高値a〜eを持つ5つの変極点を有し、前記指標抽出部は、前記5つの波高値の少なくとも一つに基づいて前記指標を抽出する血液中水分量検出装置。 - 請求項1において、
前記指標抽出部は、前記脈波中の切痕の波高値dに基づいて前記指標を抽出する血液中水分量検出装置。 - 請求項2において、
前記指標抽出部は、前記脈波のうちの一周期の最初の立ち上がり点の波高値aと、切痕の波高値dとの第1の比率(d/a)を前記指標として抽出する血液中水分量検出装置。 - 請求項1において、
前記指標抽出部は、前記脈波中の駆出波の波高値bに基づいて前記指標を抽出する血液中水分量検出装置。 - 請求項4において、
前記指標抽出部は、前記脈波のうちの一周期の最初の立ち上がり点の波高値aと、駆出波の波高値bとの第1の比率(b/a)を前記指標として抽出する血液中水分量検出装置。 - 請求項1において、
前記指標抽出部は、前記脈波のうちの一周期の最初の立ち上がり点の波高値aと切痕の波高値dとの比率(d/a)と、前記波高値aと駆出波の波高値bとの比率(b/a)との波高比率[(d/a)/(b/a)]を前記指標として抽出する血液中水分量検出装置。 - 請求項3または5において、
前記指標抽出部は、前記第1の比率よりも血液中水分量に依存しない基準指標をさらに抽出し、前記指標と前記基準指標との比率を出力する血液中水分量検出装置。 - 請求項7において、
前記指標抽出部は、前記基準指標として、前記脈波のうちの一周期の最初の立ち上がり点の波高値aと切痕波の波高値eとの第2の比率(e/a)を抽出する血液中水分量検出装置。 - 請求項1乃至8のいずれかにおいて、
前記脈波検出部にて検出された脈波から、自律神経系機能の活動に伴う変動(血管の動きは除く)に起因した低域周波数成分を除去する低域遮断部をさらに有する血液中水分量検出装置。 - 請求項9において、
前記低域遮断部は、被験者の静止時の体動に起因した低域周波数成分をさらに除去する血液中水分量検出装置。 - 請求項9または10において、
前記低域遮断部は、低域遮断周波数が0.4〜0.5Hzの範囲中の値に設定されている血液中水分量検出装置。 - 請求項9乃至11のいずれかにおいて、
前記低域遮断部は、高域遮断周波数を16〜30Hzの範囲中の値とするバンドパスフィルタにて形成されている血液中水分量検出装置。 - 請求項1において、
前記指標抽出部は、前記脈波のうちの一周期の最初の立ち上がり点の波高値aと切痕波の波高値eとから、心臓の駆出時間EDを前記指標として抽出する血液中水分量検出装置。 - 請求項1において、
前記指標抽出部は、切痕波の波高値eと、前記切痕波の次の一周期の最初の立ち上がり点の波高値aとから、心臓の弛緩時間DTを前記指標として抽出する血液中水分量検出装置。 - 請求項1において、
前記指標抽出部は、前記脈波のうちの一周期の最初の立ち上がり点の波高値aと切痕波の波高値eとに基づく心臓の駆出時間EDと、前記切痕波の波高値eと該切痕波の次の一周期の最初の立ち上がり点の波高値aとに基づく心臓の弛緩時間DTとから、脈波の一周期(ED+DT)に対する心臓の駆出時間EDの割合を前記指標として抽出する血液中水分量検出装置。 - 請求項1において、
前記指標抽出部は、前記脈波のうちの一周期の最初の立ち上がり点の波高値aと切痕波の波高値eとに基づく心臓の駆出時間EDと、前記切痕波の波高値eと該切痕波の次の一周期の最初の立ち上がり点の波高値aとに基づく心臓の弛緩時間DTとから、脈波の一周期(ED+DT)に対する心臓の弛緩時間DTの割合を前記指標として抽出する血液中水分量検出装置。 - 請求項1乃至16のいずれかに記載の血液中水分量検出装置と、
前記血液中水分量検出装置の出力に基づいて、血液透析時期を判定する判定部と、
を有する血液透析時期判定装置。 - 請求項17において、
前記判定部は、前記血液中水分量検出装置からの前記指標を、血液中水分量上限量と対応する比較値と比較し、その比較結果に基づいて血液透析開始時期を判定する血液透析時期判定装置。 - 請求項17において、
前記判定部は、前記血液中水分量検出装置からの前記指標を、血液中水分量下限値と対応する比較値と比較し、その比較結果に基づいて血液透析終了時期を判定する血液透析時期判定装置。
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