JP4119457B2 - ディジタル位相同期ループ回路 - Google Patents

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本発明は、ディジタル位相同期ループ(DPLL:Digital Phase Locked Loop)回路に係り、特に基準クロックから逓倍周波数の同期したクロックを発生する逓倍型のDPLL回路に関する。
DPLL回路は、ループ内の各部をすべてディジタル構成とするPLL回路であり、電圧制御発振器(VCO)を不要とするため、電源変動に強いうえ周波数ドリフトの心配がないなど安定性や信頼性に優れ、回路レイアウトの制限が少なくIC化に有利であるなどの特長がある。従来一般の逓倍型DPLL回路は、入力する基準クロックに対して十分大きな周波数を有するマスタ・クロックを所定の分周比で分周して出力クロックを生成する分周器からなる制御発振器と、この制御発振器より出力される出力クロックを逓倍数に対応する分周比で分周して基準クロックと等しい周波数のフィードバック・クロックを生成するフィードバック用の分周器と、基準クロックとフィードバック・クロックの位相を比較して制御発振器の同期動作を制御するための同期制御信号を生成する位相比較器とで構成されている。制御発振器においては、位相比較器からの同期制御信号に応じて、つまり基準クロックとフィードバック・クロックとの位相差に応じて、マスタ・クロックに対するカウンタ動作周波数を高速、低速または中速のいずれかに制御することによって、基準クロックとの位相同期をとるようにしている。
しかしながら、従来のDPLL回路においては、基準クロックとフィードバック・クロックとの位相差ないしは位相比較器からの同期制御信号に対する制御発振器の追従性能に限界があり、特にカウンタ動作周波数のレンジが狭く、このためロックレンジに限界があるという問題があった。
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、制御発振部の追従性能を向上させてロックレンジを広げられるようにしたディジタル位相同期ループ回路を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の第1の観点におけるディジタル位相同期ループ回路は、入力する所与の基準クロックに対してM倍(Mは2以上の整数)の周波数を有する同期した出力クロックを生成するためのディジタル位相同期ループ回路であって、前記出力クロックを1/Mに分周してフィードバック・クロックを生成する第1の分周器と、前記基準クロックの位相と前記フィードバック・クロックの位相とを比較して、それらの位相差に応じた第1の同期制御信号を生成する第1の位相比較器と、前記第1の位相比較器より得られる第1の同期制御信号にしたがって所定のマスタ・クロックを1/N(Nは2以上の整数)に分周して、前記基準クロックのM倍の周波数を有する出力クロックを生成する第2の分周器と、前記基準クロックの位相と前記フィードバック・クロックの位相とを比較して、それらの位相差に応じた第2の同期制御信号を生成する第2の位相比較器と、前記第2の位相比較器より得られる第2の同期制御信号にしたがって前記第2の分周器における分周比Nを可変制御するための分周比制御部とを有し、前記第2の位相比較器が、前記第1の位相比較器よりも鈍い感度で前記基準クロックと前記フィードバック・クロックとの間の位相差を検出する。
また、本発明の第2の観点におけるディジタル位相同期ループ回路は、入力する所与の基準クロックに対してM倍(Mは2以上の整数)の周波数を有する同期した出力クロックを生成するためのディジタル位相同期ループ回路であって、前記出力クロックを1/Mに分周してフィードバック・クロックを生成する第1の分周器と、前記基準クロックの位相と前記フィードバック・クロックの位相とを比較して、それらの位相差に応じた第1の同期制御信号を生成する第1の位相比較器と、前記第1の位相比較器より得られる第1の同期制御信号にしたがって所定のマスタ・クロックを1/N(Nは2以上の整数)に分周して、前記基準クロックのM倍の周波数を有する出力クロックを生成する第2の分周器と、前記基準クロックの位相と前記フィードバック・クロックの位相とを比較して、それらの位相差に応じた第2の同期制御信号を生成する第2の位相比較器と、前記第2の位相比較器より得られる第2の同期制御信号にしたがって前記第2の分周器における分周比Nを可変制御するための分周比制御部とを有し、前記分周比制御部が、前記第2の分周器に対する基準分周比をカウント初期値としてセットし、前記第2の位相比較器からの第2の同期制御信号に応じてカウント値を増減するレンジ・カウンタを有する。
本発明のディジタル位相同期ループ回路においては、第2の位相比較器および分周比制御部の働きにより、基準クロックとフィードバック・クロックの位相差に応じて第2の分周器における分周比Nが可変制御される。特に、第1のディジタル位相同期ループ回路では、第2の位相比較器が、第1の位相比較器よりも鈍い感度で基準クロックとフィードバック・クロックとの間の位相差を検出する。また、第2のディジタル位相同期ループ回路では、分周比制御部が、第2の分周器に対する基準分周比をカウント初期値としてセットし、第2の位相比較器からの第2の同期制御信号に応じてカウント値を増減するレンジ・カウンタを有する。このように第2の分周器における分周比Nを可変制御することによって、位相同期を維持するための第2の分周器の出力周波数の範囲つまりロックレンジを広げることができる。
また、本発明の好適な一態様として、第2の位相比較器は、基準クロックとフィードバック・クロックとの間の位相差が設定値の範囲を超えたときに第2の同期制御信号を出力してよい。また、別の好適な一態様において、第2の分周器、第1の位相比較器からの第1の同期制御信号に応じたカウンタ動作周波数でマスタ・クロックをカウントする分周用カウンタを有する。より好適な一態様によれば、第2の分周器が、第1の位相比較器からの第1の同期制御信号に応じたカウンタ動作周波数でマスタ・クロックをカウントする1ビット・カウンタと、この1ビット・カウンタより出力されるクロックをカウントして中間クロックまたは出力クロックを生成するプリスケーラとを有する。
ここで、好適な一態様における1ビット・カウンタは、マスタ・クロックを2クロックにつき1つカウントする第1のカウントモードと、基準クロックに対してフィードバック・クロックの位相が遅れていることを表す第1の位相比較器からの第1の同期制御信号に応じてマスタ・クロックを4クロックにつき3つカウントする第2のカウントモードと、基準クロックに対してフィードバック・クロックの位相が進んでいることを表す第1の位相比較器からの第1の同期制御信号に応じてマスタ・クロックを4クロックにつき1つカウントする第3のカウントモードとを有する。
この場合、マスタ・クロックの周波数をfmとすると、第1のカウントモードではfm/2のカウンタ動作周波数でマスタ・クロックをカウントし、第2のカウントモードではfm/4のカウンタ動作周波数でマスタ・クロックをカウントし、第3のカウントモードでは3fm/4のカウンタ動作周波数でマスタ・クロックをカウントすることになる。
本発明のディジタル位相同期ループ(DPLL)回路によれば、上記のような構成および作用により、制御発振部の追従性能を向上させてロックレンジの拡大を実現することができる。
以下、添付図を参照して本発明の好適な実施形態を説明する。
図1に、本発明の適用可能なディジタル位相同期ループ(DPLL)回路の一構成例を示す。このDPLL回路は、入力する基準クロック(a)に対してM倍(Mは2以上の整数)の周波数を有する同期した出力クロック(j)を生成する逓倍型のDPLL回路であり、大まかには位相比較器10と制御発振部12とフィードバック部14とで位相同期ループを構成している。
フィードバック部14には、出力クロック(j)を1/Mに分周してフィードバック・クロック(b)を生成する分周器16が含まれている。位相比較器10は、基準クロック(a)とフィードバック・クロック(b)の位相を比較し、その位相差に応じてディジタルの同期制御信号(c),(d)を出力する。より詳細には、基準クロック(a)のエッジとフィードバック・クロック(b)のエッジとの時間的なずれから両者の前後関係または位相差を検出し、進んでいる方のクロックのエッジから遅れている方のクロックのエッジまでの期間中にその前後関係に応じて矩形波パルスのアップカウント・イネーブル信号(c)もしくはダウンカウント・イネーブル信号(d)を択一的に出力する。ここで、アップカウント・イネーブル信号(c)は、基準クロック(a)に対してフィードバック・クロック(b)が遅れているときに出力される。一方、ダウンカウント・イネーブル信号(d)は、基準クロック(a)に対してフィードバック・クロック(b)が進んでいるときに出力される。
制御発振部12は、分周器18と周期測定回路20と移動平均値演算回路22と出力クロック発生回路24とを有している。分周器18、周期測定回路20および出力クロック発生回路24には、マスタ・クロック発生回路26よりマスタ・クロックMCK1,MCK2,MCK3がそれぞれ供給される。
分周器18は、前置または中間発振器であり、アップ・ダウン・カウンタ28とプリスケーラ30とからなる。アップ・ダウン・カウンタ28は、位相比較器10からの同期制御信号(c),(d)にしたがってマスタ・クロックMCK1をカウントする1ビット・カウンタで構成されている。
図2に示すように、アップ・ダウン・カウンタ28は、たとえばD型フリップ・フロップ回路32とデコーダ34とを有している。フリップ・フロップ回路32は、デコーダ34の演算出力Dをマスタ・クロックMCK1のクロック・タイミングつまり立ち下がりエッジで取り込んでラッチする。デコーダ34は、加算回路からなり、フリップ・フロップ回路32のラッチ出力を被加数として入力するとともに、位相比較器10からのアップカウント・イネーブル信号(c)およびダウンカウント・イネーブル信号(d)をそれぞれキャリーインCiおよびボロウBiとして入力し、下記の加算演算を行って演算結果DとキャリーアウトCOを出力する。出力段のフリップ・フロップ回路36は、キャリーアウトCOをラッチして1クロック遅らせてからカウンタ出力(e)として出力するためのものである。キャリーアウトCOをそのままカウンタ出力(e)とするときは、このフリップ・フロップ回路36を省ける。
D=(Q+Ci−Bi+1)%2 ‥‥(2の補数演算)
O=1(Ci=1,Bi=0)
=0(Ci=0,Bi=1)
=Q(Ci=0,Bi=0)
上記Dの演算式において、%2は2の補数演算を表し、括弧内の値を2で除して得られる余りがDに相当する。なお、キャリーインCi(アップカウント・イネーブル信号(c))とボロウBi(ダウンカウント・イネーブル信号(d))とが同時に“1”になることはないと仮定している。実際、上記したようにアップカウント・イネーブル信号(c)とダウンカウント・イネーブル信号(d)は位相比較器10より択一的または非同時的に与えられる。
図3の(A),(B)に、位相比較器10より同期制御信号としてアップカウント・イネーブル信号(c) またはダウンカウント・イネーブル信号(d)が与えられたときの各場合のアップ・ダウン・カウンタ28内の各部の信号波形を示す。マスタ・クロックMCK1とキャリーアウトCOとの関係に着目すると、アップカウント・イネーブル信号(c)またはダウンカウント・イネーブル信号(d)のいずれも与えられていない間は、マスタ・クロックMCK1の2周期の中の1周期でキャリーアウトCOが“1”になる。つまり、このときのアップ・ダウン・カウンタ28は、マスタ・クロックMCK1を2クロックにつき1つカウントしている。しかし、アップカウント・イネーブル信号(c)が与えられている期間中は、アップ・ダウン・カウンタ28がマスタ・クロックMCK1を4クロックにつき3つカウントし、マスタ・クロックMCK1の4周期の中の3周期でキャリーアウトCOが“1”になる。ダウンカウント・イネーブル信号(d)が与えられている期間中は、アップ・ダウン・カウンタ28がマスタ・クロックMCK1を4クロックにつき1つカウントし、マスタ・クロックMCK1の4周期の中の1周期でキャリーアウトCO が“1”になる。
このように、アップ・ダウン・カウンタ28は、マスタ・クロックMCK1の周波数fmに対してピーク・ツー・ピークでfm/4〜3fm/4のカウンタ動作周波数でカウント動作するようになっており、特にフィードバック・クロック(b)が基準クロック(a)よりも遅れているときは位相比較器10からのアップカウント・イネーブル信号(c)に応じて3fm/4のアップ・カウント・モードでカウント動作し、フィードバック・クロック(b)が基準クロック(a)よりも進んでいるときは位相比較器10からのダウンカウント・イネーブル信号(d)に応じてfm/4のダウン・カウント・モードでカウント動作するようになっている。
図1において、プリスケーラ30は、アップ・ダウン・カウンタ28の出力(e)をマスタ・クロックMCK1のクロック・タイミングで取り込んで、(e)が“1”のときだけカウント値(f)を1つカウント・アップして、カウント値(f)がプリセット値Pに達したときに出力(g)の論理値を反転させる1ビット出力のカウンタとして構成されている。たとえば、分周器18においてマスタ・クロックMCK1を1/Nに分周する場合は、基準分周比NSの半値NS/2がプリセット値Pとしてプリスケーラ30に与えられる。プリスケーラ30は、カウント値(f)を初期値(0)からプリセット値Pまでカウントする間に1サイクルの中間クロック(g)を出力する。したがって、プリスケーラ30より出力される中間クロック(g)の周期はアップ・ダウン・カウンタ28の出力(e)に応じて変化する。すなわち、アップ・ダウン・カウンタ28がカウンタ動作周波数fm/2の定常モードで動作している間は中間クロック(g)の周期は定常値の基準周期(一定値)に維持されるが、アップ・ダウン・カウンタ28がカウンタ動作周波数3fm/4のアップ・カウント・モードで動作したときに生成される中間クロック(g)の周期は基準周期よりも短くなり、アップ・ダウン・カウンタ28がカウンタ動作周波数fm/4のダウン・カウント・モードで動作したときに生成される中間クロック(g)の周期は基準周期よりも長くなる。
周期測定回路20は、マスタ・クロックMCK2で動作する計時用のカウンタを含み、上記のようにしてプリスケーラ30より出力される中間クロック(g)の各一周期をカウント値(h)として測定または計時する。したがって、たとえば中間クロック(g)の或る一周期が上記基準周期に等しいときは、その一周期に対して周期測定回路20より上記基準分周比NSに等しい計時カウント値(h)が得られる。
移動平均値演算定回路22は、プリスケーラ30より出力される中間クロック(g)の各一周期につき周期測定回路20より逐次得られる周期測定値つまり計時カウント値(h)を取り込み、移動平均値(i)を演算する。典型的には、周期測定回路20より得られた連続するA個(Aは2以上の整数)の中間クロック(g)分の周期測定値(h)をサンプリングし、それらA個の周期測定値(h)について平均値を求め、時間軸上でサンプリング範囲を所望の移動ピッチで移動させて上記の平均値演算を繰り返し、時系列的に得られる各平均値を移動平均値(i)として出力する。移動ピッチの値は任意に設定可能であるが、通常は「1」に設定し、時間軸上の先頭の周期測定値(h)と最後尾の周期測定値(h)とを1個ずつ入れ換える形で各回のサンプリングを行ってよい。また、ローパスフィルタを用いることで同様の機能を実現することもできる。
出力クロック発生回路24は、出力段の制御発振器であり、移動平均値演算回路22より逐次与えられる移動平均値(i)をプリセット値としてマスタ・クロックMCK3をカウントするカウンタを含み、各移動平均値(i)を各一周期とする出力クロック(i)を生成する。
図1ではマスタ・クロック発生回路26からのマスタ・クロックMCK1,MCK2,MCK3が中間発振用の分周器18、周期測定回路20および出力クロック発生回路24にそれぞれ与えられているが、このDPLL回路内の他の各部つまり位相比較器10、フィードバック用分周器16および移動平均値演算回路22や後述する位相ロック検出回路38等も同様のマスタ・クロックまたは基本クロックの下で動作するようになっている。
図4A、図4Bおよび図4Cに、このDPLL回路における上記した位相同期ループ内の各部の作用をタイミングチャートで示す。この例では、フィードバック用分周器16における分周比Mを「14」に設定し、中間発振用の分周器18のプリスケーラ30に対するプリセット値Pを「89」に設定している。
上記したように、位相比較器10では、基準クロック(a)とフィードバック・クロック(b)の各対応するエッジ同士(立ち上がりエッジ同士、立ち下がりエッジ同士)の間で位相が比較され、位相差に応じてアップカウント・イネーブル信号(c)またはダウンカウント・イネーブル信号(d)が択一的に出力される。
図4Aの(B)の場面では、図4Bに拡大して示すように、基準クロック(a)に対してフィードバック・クロック(b)が遅れており、基準クロック(a)の立ち上がりエッジからフィードバック・クロック(b)の立ち上がりエッジまでの期間中に、位相比較器10よりマスタ・クロックMCK1の1/2の周波数(fm/2)でアップカウント・イネーブル信号(c)が繰り返し出力され、これによって中間発振用の分周器18においてアップ・ダウン・カウンタ28およびプリスケーラ30のカウント動作が速められ、中間クロック(g)の周期が短縮される。図示の例では、周期測定回路20で測定された中間クロック(g)の周期が、位相比較が行なわれる直前は「177」であったところ、位相比較結果に応じて「171」まで短くなっている。
図4Aの(C)の場面では、図4Cに拡大して示すように、基準クロック(a)に対してフィードバック・クロック(b)が進んでおり、フィードバック・クロック(b)の立ち上がりエッジから基準クロック(a)の立ち上がりエッジまでの期間中に、位相比較器10よりマスタ・クロックMCK1の1/2の周波数(fm/2)でダウンカウント・イネーブル信号(c)が繰り返し出力され、これによって中間発振用の分周器18においてアップ・ダウン・カウンタ28およびプリスケーラ30のカウント動作が遅くなり、中間クロック(g)の周期が長くなる。図示の例では、位相比較が行なわれる直前は「175」であった中間クロック(g)の周期が位相比較結果に応じて「195」まで伸張している。
このように、中間発振用の分周器18においては、位相比較器10からの同期制御信号(c),(d)に追従する結果として中間クロック(g)の周期を急激に変動させることがある。しかしながら、中間クロック(g)の周期の急激な変動は移動平均値演算回路22における移動平均処理によって分散ないし緩和され、移動平均値(i)には小さな変動として現れる。図4の例では、中間クロック(g)の周期が約±5〜30のゆれ幅で動的に変動しているのに対して、移動平均値(i)は約±1〜3のゆれ幅で緩やかに変動する。結果として、出力クロック発生回路24より得られる出力クロック(j)は基準クロック(a)に対してゆっくりと堅実に追従することになる。したがって、基準クロック(a)が変動してフィードバック・クロック(b)との位相差が大きくなっても、出力ジッタの急激な増大を来すことはなく、位相ロック状態を安定に維持することができる。
図1のDPLL回路では、フィードバック部14にクロック選択回路40を設け、出力クロック発生回路24からの出力クロック(j)と中間発振用の分周器18からの中間クロック(g)とをクロック選択回路40に入力し、位相ロック検出回路38の制御によって両クロック(j),(g)のいずれか一方を選択してフィードバック用分周器16に与えるようにしている。位相ロック状態が確立していない時は、移動平均によって規定される出力クロック(j)の周期が確定するまでしばらく時間を要するため、応答感度の低い出力クロック(j)をフィードバックするよりも、応答感度の高い中間クロック(g)をフィードバックした方が引き込み時間を短くすることができる。
図5に、クロック選択回路40におけるクロック選択または切り替えの一例を示す。図中、位相ロック検出回路38からの制御信号つまりクロック選択信号(k)が論理値Lになっている時は、位相ロック状態がまだ確立しておらず、クロック選択回路40において中間クロック(g)が選択されている。位相ロック状態が確立すると、クロック選択信号(k)が論理値Lから論理値Hに変わり、クロック選択回路40において出力クロック(j)が選択される。なお、図5の例では、中間発振用の分周器18における基準分周比NSないしプリスケーラ・プリセット値Pが図4の場合とは異なっている。
このDPLL回路において、たとえば基準クロック(a)とフィードバック・クロック(b)とをそれぞれの立ち上がりエッジ同士で位相ロックするように設計する場合は、基準クロック(a)の立ち上がりエッジ入力とフィードバック・クロック(b)の立ち下がりエッジ入力とが交互に繰り返される限り、基準クロック(a)とフィードバック・クロック(b)の位相差は±180゜の範囲内にあり、この状態が一定時間以上持続したときは位相ロックが確立されたものとみることができる。このDPLL回路の位相ロック検出回路38は、以下に説明するように、基準クロック(a)の立ち上がりエッジとフィードバック・クロック(b)の立ち下がりエッジとが交互に繰り返される連続回数をカウントし、カウント値がプリセット値を超えるまでは出力信号つまりクロック選択信号(k)を論理値Lに維持し(クロック選択回路40で中間クロック(g)を選択し)、カウント値がプリセット値を超えた後はクロック選択信号(k)を論理値Hにする(クロック選択回路40で出力クロック(j)を選択する)ようになっている。
図6に、位相ロック検出回路38の構成例を示す。この位相ロック検出回路38は、エッジ検出回路42とRSフリップフロップ回路44とカウンタ・コントローラ46とステート・カウンタ48とコンパレータ50とを有している。エッジ検出回路42は、基準クロック(a)とフィードバック・クロック(b)とを入力し、基準クロック(a)の立ち上がりエッジ入力とフィードバック・クロック(b)の立ち下がりエッジ入力とを検出する。エッジ検出回路42は一対の出力(A),(B)を有し、基準クロック(a)の立ち上がりエッジまたはフィードバック・クロック(b)の立ち下がりエッジのいずれも入力されていない間は(A)=L、(B)=Lとし、基準クロック(a)の立ち上がりエッジ入力を検出した時は(A)=H、(B)=Lとし、フィードバック・クロック(b)の立ち下がりエッジ入力を検出した時は(A)=L、(B)=Hとする。
RSフリップフロップ回路44は、エッジ検出回路42の出力(A),(B)をラッチし、(A)=H、(B)=Lのときは出力S[5]をLとし、(A)=L、(B)=Hのときは出力S[5]をHとし、(A)=L、(B)=Lのときは出力S[5]のそれまでの論理値を保持する。カウンタ・コントローラ46は、RSフリップフロップ回路44の出力S[5]を前クロック・エッジ入力を記録ないし保持しているフラグとして参照しながら、エッジ検出回路42の出力(A),(B)を取り込み、(A)=L、(B)=Lの出力を挟んで(A)=H、(B)=Lの出力と(A)=L、(B)=Hの出力とが交互に現れる度毎にステート・カウンタ48の5ビット・カウント値S[4:0]を1つカウント・アップさせる。コンパレータ50は、ステート・カウンタ48のカウント値S[4:0]がプリセット値Kを超える迄は比較出力信号つまりクロック選択信号(k)をLにしておき、カウント値S[4:0]がプリセット値Kを超えた時にクロック選択信号(k)をHにする。すなわち、基準クロック(a)の立ち上がりエッジ入力とフィードバック・クロック(b)の立ち下がりエッジ入力とのクロック・エッジ交互入力が連続してK回を超えたときに、位相ロック状態が確立されたものと判定して、クロック選択信号(k)をLからHに切り替えるようにしている。一方で、エッジ検出回路42より (A)=H、(B)=Lの出力もしくは(A)=L、(B)=Hの出力が(A)=L、(B)=Lの出力を挟んで2回連続して現れたときは、その時点でカウンタ・コントローラ46がステート・カウンタ48をリセットし、カウント値S[4:0]を初期値「00000」に戻すようにしている。
図7に、この位相ロック検出回路38における状態遷移の一例を示す。RSフリップフロップ回路44の1ビット出力S[5](前クロック・エッジ入力保持フラグ)とステート・カウンタ48の5ビット出力S[4:0](クロック・エッジ交互入力連続回数)とを合わせた6ビットのステート情報S[5:0]を16進数で表している。図7において、たとえばステート情報S[5:0]が「02h」になっているときは、2進数表示では「00000010」であり、S[5]=0、S[4:0]=00010である。この状態で、フィードバック・クロック(b)の立ち下がりエッジ入力が検出されると、S[5]=1、S[4:0]=00011となり、ステート情報S[5:0]は「00100011」つまり「23h」に遷移する。しかし、この状態で、基準クロック(a)の立ち上がりエッジ入力が検出されると、クロック・エッジの交互入力が成立しなかったことになり、S[5]=0のままステート・カウンタ48の出力S[4:0]が「00000」に初期化され、ステート情報S[5:0]は「02h」から「00000000」つまり「00h」に戻る。なお、初期値「3Fh」は一例である。
図8に、位相ロック検出回路38の作用をタイミングチャートで示す。この例では、ステート・カウンタ48に対するプリセット値Kを「0Fh」に設定しており、ステート・カウンタ48のカウント値S[4:0]が「0Fh」を超えた時点でクロック選択信号(k)をLからHに切り替えるようにしている。なお、カウント値S[4:0]を16進数で表示している。
図8において、基準クロック(a)を入力していない間は、フィードバック・クロック(b)の各立ち下がりエッジでエッジ検出回路42より(A)=L、(B)=Hが出力され、ステート・カウンタ48はカウンタ・コントローラ46によってリセットされ続け、カウント値S[4:0]を初期値「00h」に保持している。また、フリップフロップ回路44の出力S[5]はHのままでいる。基準クロック(a)の入力が開始すると、基準クロック(a)の立ち上がりエッジ入力とフィードバック・クロック(b)の立ち下がりエッジ入力とが交互に繰り返され、その度に前クロック・エッジ入力保持フラグS[5]の論理値が反転するとともに、カウント値S[4:0]が「01h」→「02h」→「03h」→‥‥と1つずつ増大する。そして、カウント値S[4:0]が「10h」に達すると、つまりS[4:0]>プリセット値「0Fh」になった時点でクロック選択信号(k)がLからHに切り替わっている。
上記の例では基準クロック(a)の立ち上がりエッジとフィードバック・クロック(b)の立ち下がりエッジとの組合せでクロック・エッジの交互入力をモニタしたが、基準クロック(a)の立ち下がりエッジとフィードバック・クロック(b)の立ち上がりエッジとの組合せでも可能である。また、基準クロック(a)とフィードバック・クロック(b)とを一方の立ち上がりエッジと他方の立ち上がりエッジとの間で位相ロックするように設計する場合は、両クロック(a),(b)の立ち上がりエッジ入力同士の組合せまたは立ち下がりエッジ入力同士の組合せで上記のような交互入力のモニタリングを行ってよい。
実際のアプリケーションでは、予め基準クロック(a)が乱れると判っていたり、基準クロック(a)の乱れを判定できる場合がある。たとえば、DVD(digital Versatile Disc)等の光ディスク装置で、ウォブル信号を基準クロックとし、そのM逓倍の同期クロックを発生するアプリケーションにおいて、ディスクのウォブルにデフェクトがあるときは、そのデフェクト部分についてはウォブルを無視して同期クロックの周期をなるべく乱さずに保持したい場合がある。このDPLL回路は、ホールド制御部52を設けており、そのような場合には、デフェクト信号をホールド指示信号としてホールド制御部52に入力し、ホールド制御部52により移動平均値演算回路22の演算動作を停止させて、移動平均値(i)をホールドする。これにより、出力クロック発生回路24より生成される出力クロック(j)の周期はデフェクト信号が与えられる直前の周期にホールドされる。このホールド中は、フィードバック部14のクロック選択回路40が出力クロック(j)側を選択するのが安定性の上から好ましい。デフェクト信号が解除されると、ホールド制御部52は移動平均値演算回路22の演算動作を再開させる。
図9に、本発明の一実施形態におけるDPLL回路の構成を示す。図中、図1のDPLL回路と同様の構成または機能を有する部分には同一の符号を附してある。この実施形態における最も大きな特徴は、ロックレンジを改善するために位相比較器54とレンジ・カウンタ56を設けていることである。
位相比較器54は、位相比較器10と同様に、基準クロック(a)とフィードバック・クロック(b)の位相を比較し、その位相差に応じてディジタルの同期制御信号(m),(n)を出力する。ただし、位相比較器10よりも位相差検出感度の鈍い位相比較器として構成されており、両クロック(a),(b)の位相差が一定の上限値(たとえば一周期の1/8)を超えたときに両者の前後関係に応じて矩形波パルスのアップカウント・イネーブル信号(m)もしくはダウンカウント・イネーブル信号(n)を択一的に出力するようになっている。ここで、アップカウント・イネーブル信号(m)は、基準クロック(a)に対してフィードバック・クロック(b)が進んでいてその位相差が上限値を超えているときに出力される。一方、ダウンカウント・イネーブル信号(n)は、基準クロック(a)に対してフィードバック・クロック(b)が遅れていてその位相差が上限値を超えているときに出力される。上記上限値は1回の位相比較で得られる位相差に対するものでもよく、あるいは複数回の位相比較で得られる位相差の累積値あるいは移動平均値に対するものであってもよい。したがって、位相比較器54の出力信号(m),(n)は緩慢であり、位相比較器10よりアップカウント・イネーブル信号(c)もしくはダウンカウント・イネーブル信号(d)のいずれかが出力されていても、両クロック(a),(b)の位相差が上限値を超えていなければ位相比較器54よりアップカウント・イネーブル信号(m)またはダウンカウント・イネーブル信号(n)のいずれも出力されないという状況が多々ある。
位相比較器54より出力されたアップカウント・イネーブル信号(m)またはダウンカウント・イネーブル信号(n)はレンジ・カウンタ56に与えられる。レンジ・カウンタ56は、分周器18に対する分周比制御部として機能するものであり、第1の実施例で中間発振用分周器18のプリスケーラ30に与えられていたプリセット値P(一定値)を初期値または基準値としてセットされ、位相比較器54からのアップカウント・イネーブル信号(m)およびダウンカウント・イネーブル信号(n)に対してそれぞれカウント・アップ動作およびカウント・ダウン動作を行って、基準値Pから増減したカウント値P'を生成し、このカウント値P'を補正プリセット値としてプリスケーラ30に与える。
図10A、図10Bおよび図10Cに、この実施形態のDPLL回路における各部の作用をタイミングチャートで示す。この例では、フィードバック用分周器16における分周比Mを「14」に設定し、レンジ・カウンタ56に対するプリセット値Pを「80」に設定している。
図10Aの(B)の場面では、図10Bに拡大して示すように、基準クロック(a)に対してフィードバック・クロック(b)が上限値以上に遅れていて、位相比較器54よりダウンカウント・イネーブル信号(n)が出力されており、1パルスの信号(n)がレンジ・カウンタ56に入力される度にレンジ・カウンタ56のカウント値P'が1つ減分する。こうしてプリスケーラ30に対する補正プリセット値P'が減少すると、分周器18において中間クロック(g)の一サイクルが短縮され、出力クロック(j)の位相を進める方向に位相同期ループが働く。
反対に、図10Aの(C)の場面では、図10Cに拡大して示すように、基準クロック(a)に対してフィードバック・クロック(b)が上限値以上に進んでいて、位相比較器54よりアップカウント・イネーブル信号(m)が出力されており、1パルスの信号(m)がレンジ・カウンタ56に入力される度にレンジ・カウンタ56のカウント値P'が1つ増分する。こうしてプリスケーラ30に対する補正プリセット値P'が増大すると、分周器18において中間クロック(g)の一サイクルが伸張され、出力クロック(j)の位相を遅らせる方向に位相同期ループが働く。
分周器18においては、上記したようにアップ・ダウン・カウンタ28がマスタ・クロックMCK1の周波数fmに対してピーク・ツー・ピークでfm/4〜3fm/4のカウンタ動作周波数でカウント動作することにより、プリスケーラ30の出力周波数はfm/4P〜3fm/4Pの範囲内に限定される。この第2の実施例では、プリスケーラ30のプリセット値Pが可変の補正プリセット値P'(P−α〜P+β)に置き換えられることで(α,βは正数)、プリスケーラ30の出力周波数がfm/4(P+β)〜3fm/4(P−α)の範囲に拡張される。ここで、上限/下限の比率μは3(P+β)/(P−α)である。上記第1の実施例では、α=0,β=0で、μ=3である。この第2の実施例では、たとえばα=0.2P,β=0.2Pとすると、μ=4.5(1.5倍)となる。つまり、位相同期状態を維持できるプリスケーラ30の出力周波数が1.5倍に拡大することになり、ひいてはこのDPLL回路のロックレンジが1.5倍に拡大することになる。
さらに、この実施形態のDPLL回路は周波数ロック検出回路58を設けている。この周波数ロック検出回路58は、プリスケーラ30より出力される中間クロック(g)の各一周期につき周期測定回路20より得られる周期測定値(h)を移動平均値演算定回路22より得られる移動平均値(i)と比較し、周期測定値(h)と移動平均値(i)との誤差が一定の範囲内にあれば周波数ロックが確立していると判定する。周波数ロック検出回路58より得られる検出結果信号は、位相ロック検出回路38からのクロック選択信号(k)と同格のクロック選択信号としてANDゲート60を介してクロック選択回路40に与えられる。これにより、ロック判定がより確実となり、全体制御が一層安定する。また、この実施形態では、ホールド制御部52が、上記のようなホールド・モード時にレンジ・カウンタ56の動作もホールドするようにしている。やはり、この場合も、ホールド中はクロック選択回路40において出力クロック(j)を選択されるように制御してよい。
上記した実施形態における各部の構成は一例であり、本発明の範囲内で種々の変形が可能である。たとえば、位相比較器10,54の位相比較や制御信号出力の方式は一例であり、任意のディジタル方式が可能である。また、中間発振用の分周器18内の構成および作用、特にアップ・ダウン・カウンタ28やプリスケーラ30の機能も一例であり、種々の分周技術が使用可能である。周期測定回路20、移動平均値演算回路22、出力クロック発生回路24、分周比制御部(レンジ・カウンタ)56等も同様であり、任意のディジタル回路で実現可能である。また、上記実施形態におけるロックレンジ改善技術は移動平均化法を用いないDPLL回路にも適用可能である。たとえば、上記実施形態において、周期測定回路20、移動平均値演算回路22および出力クロック発生回路24を省き、分周器18より生成されるクロック(g)をDPLL出力とする場合にも適用可能である。
本発明の適用可能なDPLL回路の一構成例を示すブロック図である。 図1のDPLL回路におけるアップ・ダウン・カウンタの回路構成例を示すブロック図である。 図1のDPLL回路におけるアップ・ダウン・カウンタの作用を示すタイミング図である。 図1のDPLL回路における位相同期ループ内の各部の作用を示すタイミング図である。 図4Aの(B)の部分を拡大して示すタイミング図である。 図4Aの(C)の部分を拡大して示すタイミング図である。 図1のDPLL回路においてフィードバック信号を切り替える動作の一例を示すタイミング図である。 図1のDPLL回路における位相ロック検出回路の回路構成例を示すブロック図である。 図1のDPLL回路の位相ロック検出回路における状態遷移の一例を示す図である。 図1のDPLL回路における位相ロック検出回路の作用を示すタイミング図である。 本発明の一実施形態におけるDPLL回路の構成を示すブロック図である。 実施形態のDPLL回路における位相同期ループ内の各部の作用を示すタイミング図である。 図10Aの(B)の部分を拡大して示すタイミング図である。 図10Aの(C)の部分を拡大して示すタイミング図である。
符号の説明
10 位相比較器
12 制御発振部
14 フィードバック部
16 フィードバック用分周器
18 中間発振用分周器
20 周期測定回路
22 移動平均値演算回路
24 出力クロック発生回路
26 マスタ・クロック発生回路
28 アップ・ダウン・カウンタ
30 プリスケーラ
38 位相ロック検出回路
40 クロック選択回路
52 ホールド制御部
54 位相比較器
56 レンジ・カウンタ
58 周波数ロック検出部

Claims (7)

  1. 入力する所与の基準クロックに対してM倍(Mは2以上の整数)の周波数を有する同期した出力クロックを生成するためのディジタル位相同期ループ回路であって、
    前記出力クロックを1/Mに分周してフィードバック・クロックを生成する第1の分周器と、
    前記基準クロックの位相と前記フィードバック・クロックの位相とを比較して、それらの位相差に応じた第1の同期制御信号を生成する第1の位相比較器と、
    前記第1の位相比較器より得られる第1の同期制御信号にしたがって所定のマスタ・クロックを1/N(Nは2以上の整数)に分周して、前記基準クロックのM倍の周波数を有する出力クロックを生成する第2の分周器と、
    前記基準クロックの位相と前記フィードバック・クロックの位相とを比較して、それらの位相差に応じた第2の同期制御信号を生成する第2の位相比較器と、
    前記第2の位相比較器より得られる第2の同期制御信号にしたがって前記第2の分周器における分周比Nを可変制御するための分周比制御部と
    を有し、
    前記第2の位相比較器が、前記第1の位相比較器よりも鈍い感度で前記基準クロックと前記フィードバック・クロックとの間の位相差を検出する、
    ディジタル位相同期ループ回路。
  2. 入力する所与の基準クロックに対してM倍(Mは2以上の整数)の周波数を有する同期した出力クロックを生成するためのディジタル位相同期ループ回路であって、
    前記出力クロックを1/Mに分周してフィードバック・クロックを生成する第1の分周器と、
    前記基準クロックの位相と前記フィードバック・クロックの位相とを比較して、それらの位相差に応じた第1の同期制御信号を生成する第1の位相比較器と、
    前記第1の位相比較器より得られる第1の同期制御信号にしたがって所定のマスタ・クロックを1/N(Nは2以上の整数)に分周して、前記基準クロックのM倍の周波数を有する出力クロックを生成する第2の分周器と、
    前記基準クロックの位相と前記フィードバック・クロックの位相とを比較して、それらの位相差に応じた第2の同期制御信号を生成する第2の位相比較器と、
    前記第2の位相比較器より得られる第2の同期制御信号にしたがって前記第2の分周器における分周比Nを可変制御するための分周比制御部と
    を有し、
    前記分周比制御部が、前記第2の分周器に対する基準分周比をカウント初期値としてセットし、前記第2の位相比較器からの第2の同期制御信号に応じてカウント値を増減するレンジ・カウンタを有する、
    ディジタル位相同期ループ回路。
  3. 前記第2の分周器が、前記第1の位相比較器からの第1の同期制御信号に応じたカウンタ動作周波数で前記マスタ・クロックをカウントする分周用カウンタを有する、
    請求項1又は2に記載のディジタル位相同期ループ回路。
  4. 前記第2の分周器が、前記第1の位相比較器からの第1の同期制御信号に応じたカウンタ動作周波数で前記マスタ・クロックをカウントする1ビット・カウンタと、前記1ビット・カウンタより出力されるクロックをカウントして前記出力クロックを生成するプリスケーラとを有する、
    請求項1又は2に記載のディジタル位相同期ループ回路。
  5. 前記1ビット・カウンタが、前記マスタ・クロックを2クロックにつき1つカウントする第1のカウントモードと、前記基準クロックに対して前記フィードバック・クロックの位相が遅れていることを表す前記第1の位相比較器からの第1の同期制御信号に応じて前記マスタ・クロックを4クロックにつき3つカウントする第2のカウントモードと、前記基準クロックに対して前記フィードバック・クロックの位相が進んでいることを表す前記第1の位相比較器からの第1の同期制御信号に応じて前記マスタ・クロックを4クロックにつき1つカウントする第3のカウントモードとを有する、
    請求項に記載のディジタル位相同期ループ回路。
  6. 前記第1の位相比較器が、前記基準クロックの立ち上がりエッジもしくは立ち下がりエッジを第1のクロック・タイミングとし、前記フィードバック・クロックの立ち上がりエッジもしくは立ち下がりエッジを第2のクロック・タイミングとして、前記第1のクロック・タイミングと前記第2のクロック・タイミングの前後関係を判定し、相前後する両クロック・タイミング間の期間中に前記第1の同期制御信号を出力する、
    請求項1〜のいずれか一項に記載のディジタル位相同期ループ回路。
  7. 前記第2の位相比較器が、前記基準クロックと前記フィードバック・クロックとの間の位相差が設定値の範囲を超えたときに前記第2の同期制御信号を出力する
    請求項1〜6のいずれか一項に記載のディジタル位相同期ループ回路。
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