JP4119314B2 - 三転ダンプカーの荷箱傾倒装置におけるリンク固定装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ダンプシリンダにより上、下リンクを介して荷箱を左、右側向および後方に傾倒できるようにした三転ダンプカーにおいて、上リンクの前端を荷箱に連結するに際して、前記上、下リンクを固定するための、三転ダンプカーの荷箱傾倒装置におけるリンク固定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、シヤシフレームと荷箱間に、下リンク(テンションリンク)、上リンク(リフトリンク)およびダンプシリンダを備えた荷箱傾倒装置を連結し、該荷箱傾倒装置の作動によりシヤシフレーム上の荷箱を、左、右側方および後方に選択的に傾倒できるようにした三転ダンプカーは良く知られている(特許文献1参照)。
【0003】
ところで、かかる三転ダンプカーにおいて、シヤシフレーム側への組付を完了した荷箱傾倒装置を、荷箱側に連結するには、下リンクの前端をシヤシフレームに連結し、その下リンクの後端をジャッキなどにより支持したのち、ダンプシリンダを途中まで伸長させて、上リンクを上方に持ち上げたのち、その上リンクの前端のトラニオンに、クレーンなどにより吊り上げた荷箱底面の連結ピンを前方より差し込んで連結するようにしている。このように、上リンクを上方に持ち上げると、その前端が後方に移動するので、運転席と上リンク間の間隙が広がり、荷箱の上リンクへの連結時に、その荷箱がシヤシフレーム側の運転席に干渉することがない。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−234374号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の荷箱の、上リンクへの連結手段によると、ダンプシリンダを伸長途中の状態で停止させるため、荷箱の連結時には、荷箱側の連結ピンの後方移動により、途中までリフトされている上リンクが後方への押付力を受けることになり、これに起因してダンプシリンダに引抜力が作用して、該ダンプシリンダを伸縮制御する油圧回路に接続される切換弁やダンプシリンダなどに過負荷がかかり、それらを損傷、破損させる虞れがあるという問題があり、また、これを回避するには、ダンプシリンダを固定するため別途に固定手段を特設する必要があり、コスト高を招くという別の問題がある。
【0006】
本発明はかかる実情に鑑みてなされたものであり、荷箱の上リンクへの連結時には、簡単な構成で上リンクを下リンクに対し固定できるようにして、前記問題を解決できるようにした、新規な三転ダンプカーの荷箱傾倒装置におけるリンク固定装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本請求項1記載の発明は、一端をシヤシフレーム側に上下および左右方向に回動可能に連結される下リンクと、一端を荷箱側に上下および左右方向に回動可能に連結される上リンクとを相互に回動可能に連結すると共にそれら両リンク間にダンプシリンダを連結し、このダンプシリンダの伸長作動により、荷箱をシヤシフレームに対して左、右方向あるいは後方に選択的に傾倒できるようにした、三転ダンプカーの荷箱傾倒装置において、前記下リンクと、上リンクには、前記ダンプシリンダの伸長途中で、相互に一致し得る、第1のピン孔と第2のピン孔をそれぞれ穿設し、それらのピン孔に連結ピンを差し込むことにより、下リンクと上リンクとを固定できるようにしたことを特徴としている。
【0008】
かかる特徴によれば、荷箱傾倒装置の、シヤシフレームおよび荷箱への組立工程において、下リンクの一端をシヤシフレームに連結したのちに、上リンクを荷箱に連結する際に、ダンプシリンダの伸長途中で、上、下リンクを連結ピンにより固定できるので、荷箱の連結時に上リンクに後方への押付力が作用してもダンプシリンダに引抜方向の力が作用することがなく、該ダンプシリンダに接続される油圧回路の切換弁やダンプシリンダなどに無理な負荷をかけることがなく、それらの損傷、破損を未然に防止することができる。また、上、下部リンクはそれらにピン孔を穿設したので、各リンクの重量を軽減でき、さらにダンプシリンダに依らずに上リンクをリフト途中の位置に固定できるので、荷箱の連結作業を安全に行なうことができる。
【0009】
また、上記目的を達成するために、本請求項2記載の発明は、前記請求項1記載のものにおいて、下リンクの第1のピン孔は、下リンクのシヤシフレーム側連結部、上、下リンク同志の連結部およびダンプシリンダの連結部の、各軸孔の軸心を結ぶ仮想三角形の外側上方に位置しており、また、上リンクの第2のピン孔は、上リンクの荷箱側連結部、上、下リンク同志の連結部およびダンプシリンダの連結部の、各軸孔の軸心を結ぶ仮想三角形の外側下方に位置していることを特徴としている。
【0010】
かかる特徴によれば、前記請求項1記載の発明と同じ効果を奏する上に、下リンクおよび上リンクは、それぞれ第1のピン孔および第2のピン孔の穿設によるも、それらの強度低下を最小限にとどめることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、添付図面に例示した本発明の実施例に基づいて以下に具体的に説明する。
【0012】
図1は、本発明装置を備えた三転ダンプカーの側面図、図2は、図1の2矢視の、三転ダンプカーの後面図、図3は、図1の3−3線に沿う荷箱傾倒装置の平面図、図4は、図3の4−4線に沿う断面図、図5は、図4の5−5線に沿う断面図、図6は、荷箱傾倒時の作用説明図、図7は、図3の仮想鎖線囲い部分の拡大図、図8は、上リンク(リフトリンク)および下リンク(テンションリンク)の分解側面図、図9は、ダンプシリンダの油圧回路図、図10は、上リンクに荷箱を連結する直前の状態を示すそれらの側面図、図11は、図10の11−11線に沿う拡大平面図、図12は、図11の12−12線に沿う断面図、図13は、上リンクに荷箱を連結した状態を示すそれらの側面図である。
【0013】
つぎに、図1〜13を参照して、本発明の一実施例について説明する。
【0014】
三転ダンプカーのシヤシフレームFはメインフレームM上にサブフレームSを載置固定して構成され、サブフレームS上に、荷箱Vが左、右両側方および後方に選択的に傾倒可能に搭載される。
【0015】
図1、2に示すように、荷箱VとサブフレームSとの間の、左右両側の前部および後部には、荷箱VをサブフレームSに係脱自在にヒンジ連結する、各対をなす左右フロントヒンジ機構Hf,Hfおよび左右リヤヒンジ機構Hr,Hrが設けられ、サブフレームSと荷箱Vとの間には、ダンプシリンダCDを備えた荷箱傾倒装置DVが連結されており、前記左右フロントヒンジ機構Hf,Hfおよび左右リヤヒンジ機構Hr,Hrのうち、左側のフロントおよびリヤヒンジ機構Hf,Hrを何れもロック状態に、一方、右側のフロントおよびリヤヒンジ機構Hf,Hrを何れもアンロック状態に操作してダンプシリンダCDを伸長駆動すれば、荷箱Vを左側に傾倒させることができ、また、右側のフロントおよびリヤヒンジ機構Hf,Hrを何れもロック状態に、左側のフロントおよびリヤヒンジ機構Hf,Hrを何れもアンロック状態に操作してダンプシリンダCDを伸長駆動すれば、荷箱を右側に傾倒させることができ、さらに左右のリヤヒンジ機構Hr,Hrを何れもロック状態に、左右のフロントヒンジ機構Hf,Hfをアンロック状態に操作してダンプシリンダCDを伸長駆動すれば、荷箱Vを後方に傾倒させることができる。
【0016】
なお、前記フロントヒンジ機構Hfおよびリヤヒンジ機構Hrは、何れも従来公知のものであるので、その詳細な説明を省略する。
【0017】
次に、主に図3〜6を参照して荷箱傾倒装置DVの構造について説明する。
【0018】
荷箱傾倒装置DVは、左右方向に間隔をあけて対設される、一対の上リンクとしての一対のリフトリンク1,1および一対の下リンクとしての一対のテンションリンク2,2と、それらの間に連結される単動の油圧シリンダ、すなわちダンプシリンダCDとより構成されている。
【0019】
前記一対のテンションリンク2,2は、リフトリンク1,1の下方にあって、その一端(前端)は、シヤシフレームFのサブフレームSに、前後方向の縦軸線l−lまわり、および左右方向の横軸線t−tまわりに回動自在に支持される。すなわち、前記一対のテンションリンク2,2の一端には、左右方向に延びるシヤシフレームF側の第1のトラニオン3の左右の軸端部が横軸線t−tまわりに上下に回動自在に連結され、この第1のトラニオン3の左右中央部に開口した前後方向のピン孔3aには、サブフレームSのクロスメンバーCMに固定されて前後方向に延びる、サブフレームS側の第1の連結ピン4を、縦軸線l−lまわりに左右に回動自在に差し込み、連結ピン4にナット11を締着することにより、サブフレームSのクロスメンバーCMに一対のテンションリンク2,2の前端が連結される。
【0020】
また、一対のテンションリンク2,2の他端(後端)には、前記一対のリフトリンク1,1の他端(後端)が連結軸5を介して上下に回動自在に連結される。リフトリンク1,1は前記テンションリンク2,2に沿って前方に延びており、その一端(前端)は、荷箱Vに前後方向の縦軸線l−lまわりおよび左右方向の横軸線t−tまわりに回動自在に支持される。すなわち一対のリフトリンク1,1の一端(前端)には、左右方向に延びる荷箱側の第2のトラニオン6の左右軸端部が横軸線t−tまわりに上下に回動自在に連結され、この第2トラニオン6の左右中央部に開口した前後方向のピン孔6aには、荷箱V底部のクロスメンバーVcmに固定されて前後方向に延びる第2の連結ピン7が縦軸線l−lまわりに左右に回動自在に差込連結される。図7に明瞭に示すように、第2の連結ピン7は、截頭円錐形状の連結部7aと、その先端のネジ軸部7bとを有し、一方、荷箱V側の第2のトラニオン6の前記ピン孔6aには、前方、すなわち連結ピン7に向かって拡がる円錐孔17aを有するブッシュ17が固定されており、荷箱V側の連結ピン7が、リフトリンク1,1側のトラニオン6に差込連結し易いようになっており、その差込連結後、前記ネジ軸部7bにナット10を締着することにより、連結ピン7は、第2のトラニオン6に縦軸線l−lまわりに回転自在に連結される。
【0021】
図4に示すように、ダンプシリンダCDが収縮状態にあるとき、つまり荷箱Vが略水平な格納状態にあるとき、第1のトラニオン3の上方に第2のトラニオン6が略水平、かつ近接して位置している。
【0022】
一対のテンションリンク2,2は、略直線状の上縁と、前端に下向きに凸に張り出した下縁とを備えて側面視で前後に長い短冊状に形成されており、第1のトラニオン3に近い下側の部分には、支持軸8を介してダンプシリンダCDの一端(前端、シリンダバレル側の端部)が上下に回動自在に連結される。また、一対のリフトリンク1,1は、下向きに凸に張り出した下縁と、上向きに凸に張り出した上縁とを備えて側面視で前後に長い菱型形状に形成されており、連結軸5に近い上側の頂点部分に、ダンプシリンダCDの他端部(後端、シリンダロッド側の端部)が、支持軸9により上下に回動自在に連結される。したがって、ダンプシリンダCDの伸長作動によれば、リフトリンク1,1は連結軸5まわりに起立し、またテンションリンク2,2は、第1のトラニオン3回りに起立して荷箱Vを傾倒させることができる。その際に、テンションリンク2,2はトラニオン3を介してサブフレームSに対して左右への回動が許容され、またリフトリンク1,1もトラニオン6を介して荷箱Vに対して左右への回動が許容されるので、荷箱傾倒装置VCは、前述のように、荷箱Vが左側あるいは右側に傾倒したとき、その傾倒に追従するように、左、右への回動が可能である。
【0023】
図8に明瞭に示すように、下リンク、すなわち一対のテンションリンク2,2の後方の上部には、第1のピン孔12,12が穿設されている。この第1のピン孔12,12の位置は、テンションリンク2,2に穿設される、第1のトラニオン3、連結軸5および支持軸8の各軸孔2−3,2−5,2−8の軸心を結ぶ仮想三角形T1の外側上方に位置しており、また、上リンク、すなわち一対のリフトリンク1,1の後部の下方突出部には、第2のピン孔13,13が穿設されている。この第2のピン孔13,13の位置は、リフトリンク1,1に穿設される、第2のトラニオン6、連結軸5および支持軸9の各軸孔1−6,1−5,1−9の軸心を結ぶ仮想三角形T2の外側下方に位置しており、テンションリンク2,2およびリフトリンク1,1は何れも前記第1のピン孔12,12および第2のピン孔13,13の穿設により、それら自体の剛性低下が殆どないようにしている。
【0024】
しかして、前記第1、第2のピン孔12,12;13,13は、後に述べるように、荷箱傾倒装置DVの、荷箱Vへの組付工程において、リフトリンク1,1の前端に、荷箱Vを連結する際に使用されるものであり、ダンプシリンダCDの伸長により、テンションリンク2,2とリフトリンク1,1が途中までリフトしたとき、第1、第2のピン孔12,12;13,13が相互に一致して、これらのピン孔12,12;13,13に連結ピン15,15を差し込むことにより、テンションリンク2,2とリフトリンク1,1同志を、それらのリフト途中で固定することができる。
【0025】
図9には、前記ダンプシリンダCDを作動制御する油圧回路Cが示されている。この油圧回路Cおいて、ダンプカーの走行用エンジンにより動力取出装置(PTO)を介して駆動される油圧ポンプPは、その吸込側がオイルタンクTに接続されるとともにその吐出側に伸長側油路40が接続され、この伸長側油路40は3位置切換弁Vaを介して単動式のダンプシリンダCDの高圧室に連通され、また、該ダンプシリンダCDの低圧室は戻り油路41を介してオイルタンクTに連通される。油圧ポンプPを作動し、3位置切換弁Vbを上げ位置(UP)に切り換えれば、高圧の作動油はダンプシリンダCDの高圧室に圧送されて荷箱Vは、左、右フロントおよびリヤヒンジ機構Hf,Hf;Hr,Hrのうち、固定されている側の、左側あるいは右側のフロントおよびリヤヒンジ機構Hf,Hrを支点としてシヤシフレームFの一側(左あるいは右側)に傾倒される。
【0026】
つぎに、上リンクとしてのテンションリンク2,2、下リンクとしてのリフトリンク1,1およびダンプシリンダCDを備えた荷箱傾倒装置DVをシヤシフレームFのサブフレームSと荷箱V間に組み付ける工程について説明する。
【0027】
▲1▼下リンク、すなわちテンションリンク2,2の前端の第1のトラニオン3に、サブフレームSのクロスメンバーCMに固定した第1の連結ピン4を、通常の連結手段により連結して、テンションリンク2,2の前端を、サブフレームSに回動可能に軸支する。
【0028】
▲2▼テンションリンク2,2の後端をジャッキJ(図10参照)により支持して、テンションリンク2,2がそれらの前端を中心に下方に回動するのを規制する。
【0029】
▲3▼ダンプシリンダCDを伸長作動させてリフトリンク1,1をテンションリンク2,2に対して連結軸5まわりに上方に回動する。ダンプシリンダCDの伸長途中で、図10,12に明瞭に示すように、前記第1のピン孔12,12と第2のピン孔13,13とが一致したところで、ダンプシリンダCDの伸長作動を停止する。
【0030】
▲4▼一致した第1、第2のピン孔12,12,13,13に連結ピン15,15を差込固定する。これによりリフトリンク1,1は、途中までリフトした状態で停止し、該リフトリンク1,1の前端は、シヤシフレームF上の運転席から後退する。
【0031】
▲5▼図示しないクレーンで荷箱Vを吊り上げて運転席とリフトリンク1,1との上方に移動させる(図10参照)。
【0032】
▲6▼図12に示すように、荷箱Vを下降させつつ後方に移動させることにより、荷箱V底面のクロスメンバーVcmに固定した、前記第2の連結ピン7の連結部7aを、リフトリンク1,1に固定した第2のトラニオン6のピン孔6aに差し込む。このとき、そのピン孔6aには前方に向かって拡がる円錐孔17aを有するブッシュ17が固定されていることから、ピン孔6aへの連結ピン7の差込操作が容易になる。連結ピン7の端部のネジ軸部7bにナット10を締着して、この連結ピン7を第2のトラニオン6に縦軸線l−lまわりに回動可能に連結する。これによりリフトリンク1,1の前端に荷箱Vが前後、左右に回動可能に連結される。
【0033】
▲7▼連結ピン15,15を、第1,第2のピン孔12,13から外す。
【0034】
▲8▼ダンプシリンダCDを収縮作動してリフトリンク1,1を下方に回動して、荷箱Vを伏倒しサブフレームS上に着床させる。
【0035】
▲9▼サブフレームSと荷箱Vとを前記左、右フロントヒンジ機構Hf,Hfおよび左、右リヤヒンジ機構Hr,Hrを介して係脱可能に連結する。
【0036】
しかして、前記組付工程において、一対のリフトリンク1,1は途中まで後上方に回動されて、該リフトリンク1,1の前端と、運転席との間の間隙が広がるので、前記荷箱Vの連結操作時には、荷箱Vが運転席と干渉するのを回避することできる。また、荷箱Vを該リフトリンク1,1の前端に連結する際には、荷箱Vの後方移動に伴い、第2の連結ピン7により一対のリフトリンク1,1は後方へ押し付けられるが、第1のリフトリンク1,1は、テンションリンク2,2に連結ピン15により固定されているので、ダンプシリンダCDには、従来のような引抜力が作用することがなく、該ダンプシリンダCDに接続される油圧回路Cの切換弁VaやダンプシリンダCDなどに過剰な負荷をかけることがなく、該切換弁Vaなどの損傷、破損を未然に防止することができる。またリフトリンク1,1は、ダンプシリンダCDに依らずに連結位置に固定されるので、荷箱Vの連結作業を安全に行なうことができる。
【0037】
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明はその実施例に限定されることなく、本発明の範囲内で種々の実施例が可能である。
【0038】
たとえば、前記実施例では、ダンプカーのシヤシフレームをメインフレームとサブフレームとより構成してダンプカーの荷箱傾倒角規制装置をサブフレームに取り付けているが、シヤシフレームをメインフレームだけで構成し、これに荷箱傾倒角規制装置を取り付けてもよい。また連結ピンは少なくとも第1,第2ピン孔に差し込んでもよく、また長尺の連結ピン1本を左右の第1,第2ピン孔に差し込んでもよい。
【0039】
【発明の効果】
以上のように、請求項1記載の発明によれば、三転ダンプカーの荷箱傾倒装置において、前記下リンクと、上リンクには、前記ダンプシリンダの伸長途中で、相互に一致し得る、第1のピン孔と第2のピン孔を穿設し、それらのピン孔に連結ピンを差し込むことにより、下リンクと上リンクとを固定できるようにしたので、荷箱傾倒装置のシヤシフレームおよび荷箱への組立工程において、下リンクの一端をシヤシフレームに連結したのちに、上リンクを荷箱に連結する際に、ダンプシリンダの伸長途中で、上、下リンクを連結ピンにより固定することができ、これにより、荷箱の連結時に上リンクに後方への押付力が作用してもダンプシリンダに引抜方向の力が作用することがなく、該ダンプシリンダに接続される油圧回路の切換弁やダンプシリンダなどに無理な負荷をかけることがなく、それらの損傷、破損を未然に防止することができる。また、上、下部リンクはそれらにピン孔を穿設したので、各リンクの重量を軽減でき、さらにダンプシリンダに依らずに上リンクをリフト途中の位置に固定できるので、荷箱の連結作業を安全に行なうことができる。
【0040】
また、本請求項2記載の発明によれば、前記請求項1記載の発明と同じ効果を奏する上に、下リンクおよび上リンクは、それぞれ第1のピン孔および第2のピン孔の穿設によるも、それらの強度低下を最小限にとどめることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置を備えた三転ダンプカーの側面図
【図2】図1の2矢視の、三転ダンプカーの後面図
【図3】図1の3−3線に沿う荷箱傾倒装置の平面図
【図4】図3の4−4線に沿う断面図
【図5】図4の5−5線に沿う断面図
【図6】荷箱傾倒時の作用説明図
【図7】図3の仮想鎖線囲い部分の拡大図
【図8】上リンクおよび下リンクの分解側面図
【図9】ダンプシリンダの油圧回路図
【図10】上リンクに荷箱を連結する直前の状態を示すそれらの側面図
【図11】図10の11−11線に沿う拡大平面図
【図12】図11の12−12線に沿う断面図
【図13】上リンクに荷箱を連結した状態を示すそれらの側面図
【符号の説明】
1・・・・・・・・・上リンク(リフトリンク)
1−6・・・・・・・軸孔(荷箱側連結部の)
1−5・・・・・・・軸孔(上、下リンク同志の連結部の)
1−9・・・・・・・軸孔(ダンプシリンダ連結部の)
2・・・・・・・・・下リンク(テンションリンク)
2−3・・・・・・・軸孔(シヤシフレーム側連結部の)
2−5・・・・・・・軸孔(上、下リンク同志の連結部の)
2−8・・・・・・・軸孔(ダンプシリンダ連結部の)
12・・・・・・・・第1のピン孔
13・・・・・・・・第2のピン孔
15・・・・・・・・連結ピン
F・・・・・・・・・シヤシフレーム
CD・・・・・・・・ダンプシリンダ
T1・・・・・・・・仮想三角形
T2・・・・・・・・仮想三角形
V・・・・・・・・・荷箱
Va・・・・・・・・切換弁(3位置切換弁)
Claims (2)
- 一端をシヤシフレーム(F)側に上下および左右方向に回動可能に連結される下リンク(2)と、一端を荷箱(V)側に上下および左右方向に回動可能に連結される上リンク(1)とを相互に回動可能に連結すると共にそれら両リンク(2,1)間にダンプシリンダ(CD)を連結し、このダンプシリンダ(CD)の伸長作動により、荷箱(V)をシヤシフレーム(F)に対して左、右方向あるいは後方に選択的に傾倒できるようにした、三転ダンプカーの荷箱傾倒装置において、
前記下リンク(2)と、上リンク(1)には、前記ダンプシリンダ(CD)の伸長途中で、相互に一致し得る、第1のピン孔(12)と第2のピン孔(13)をそれぞれ穿設し、それらのピン孔(12,13)に連結ピン(15)を差し込むことにより、下リンク(2)と上リンク(1)とを固定できるようにしたことを特徴とする、三転ダンプカーの荷箱傾倒装置におけるリンク固定装置。 - 下リンク(2)の第1のピン孔(12)は、下リンク(2)の、シヤシフレーム(F)側連結部、上、下リンク(1,2)同志の連結部およびダンプシリンダ(CD)の連結部の、各軸孔(2−3,2−5,2−8)の軸心を結ぶ仮想三角形(T1)の外側上方に位置しており、また、上リンク(1)の第2のピン孔は、上リンク(1)の、荷箱側連結部、上、下リンク(1,2)同志の連結部およびダンプシリンダ(CD)の連結部の、各軸孔(1−6,1−5,1−9)の軸心を結ぶ仮想三角形(T2)の外側下方に位置していることを特徴とする、前記請求項1記載の、三転ダンプカーの荷箱傾倒装置におけるリンク固定装置。
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