JP4118545B2 - 磁気浮上式車両の脚装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気浮上式車両における走行用車輪を揺動自在に支持する脚装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図4に磁気浮上式車両100と、この磁気浮上式車両100が走行するU型走行路101とを表した模式図を示す。本図に示すように、磁気浮上式車両100は、U型走行路101の側壁101a、101aに設置した地上コイル102、102と台車103の両側面に設けた超電導磁石104、104との磁気作用により浮上して前進する構造になっており、車輪105、105による走行時に地上コイル102、102と超電導磁石104、104の中心高さは一致するように設計されている。
【0003】
この車輪105、105は、磁気浮上式車両100が浮上して高速走行する際は、台車に対して収納され、停止時または低速走行時に降着して走行を行うものである。この車輪105、105は、脚装置106、106によって支持されており、脚装置106、106の伸縮により車輪105、105を昇降させるものである。
【0004】
この脚装置106は、車輪105の昇降動作を行うとともに、車両降着時の緩衝装置としての機能も備えている。そして、該脚装置106の軽量化を図るため、緩衝機構としては、液体と気体が封入されたオレオダンパーがよく用いられる。
【0005】
しかし、季節による気温の変化によって、封入されている気体の膨張あるいは収縮が生じるため、緩衝機構部分の長さが変化し、結果として台車103に設けた超電導磁石104と地上コイル102との間に偏心を招くことになる。車両100が浮上するのに十分な電磁力を発生させるためには、車輪105、105による走行で、ある程度の速度になるまで車両100を走行させなければならないが、上述した偏心が生じていると、脚装置106等の車両支持部材に対して、車両100の自重以外に、偏心を無くそうとする方向の電磁力も働くことになり、車両支持部材の構造を頑丈にしなければならず、重量増加を招いてしまうことになる。
【0006】
そこで、季節の変化による脚装置106の高さ調整手段として、緩衝機構以外の部分に、ネジやカムといった機械的な高さ調整機構を設けたり、緩衝機構内の気体を直接給排する方法が知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、機械的な高さ調整機構を設ける場合は、そもそも変化が生じている緩衝機構自体の長さを調整するのではなく、緩衝機構以外の部分、すなわち昇降用シリンダ部分の長さを調整しているにすぎない。そのため、緩衝機構おけるバネ特性が変化してしまうことになる。図5は、ある脚装置106における荷重―変位特性の季節による変化を例示したものであるが、例えば、温度の低い冬場においては、緩衝機構中の気体が収縮するため、春季あるいは秋季に比べて小荷重側にシフトしてしまい(図中の破線)、また、夏場においては、反対に大荷重側にシフトしてしまうことになる(図中の二点鎖線)。したがって、脚装置106のバネ特性が、季節によって変化し、緩衝能力が変動してしまうことになる。
【0008】
また、緩衝機構内の気体を直接給排する方法は、直接に緩衝機構の長さを調整する方法であるが、例えば台車103の位置を高くしたい場合、緩衝機構の給気口に三方向切換弁を繋ぎ更に配管でガスボンベを連結しなければならず、作業に手間を要するとともに、高圧ガスを取り扱う点でも作業負荷が増すことになる。また、高さを低くしたい場合は、気体だけを抜くのが好ましいが、そのためには、気液分離構造にしなければならず、緩衝機構の構造が複雑化することになる。そして、非分離タイプだと、液体も排出されてしまうという問題がある。
【0009】
本発明は、上記実情に鑑みることにより、長さ調整の操作が簡単で、且つ長さ調整を行っても緩衝能力に変動を生じない磁気浮上式車両の脚装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決する本発明に係る磁気浮上式車両の脚装置は、磁気浮上式車両の走行用車輪をリンクと複合シリンダとを介して揺動自在に支持する脚装置であって、前記複合シリンダは、車輪昇降用シリンダ部と、液体及び気体が封入されたダンパー部とを備え、該ダンパー部には、液体を連通させる容量室が接続され、該容量室の容量を可変とし、前記ダンパー部に液体を注出入する調整手段が設けられていることを第1の特徴とする。
【0011】
この構成によると、ダンパー部の液体蓄積側と連通し、容量を可変とすることができる容量室とその調整手段が設けられているため、季節により変化したダンパー部内の気体の容積に応じて、ダンパー部内と容量室内との間で液体を移動させて、脚装置の長さを容易に調整することができる。したがって、簡単に磁気浮上式車両の高さ調整を行うことができる。また、ダンパー部内の気体容積の変動に応じて、同じくダンパー部内に封入されている液体の量を直接調整するものであるため、緩衝機構のバネ特性の変動を抑制し、緩衝能力に変動をきたさずに調整することも可能になる。
【0012】
また、本発明に係る磁気浮上式車両の脚装置は、前記調整手段が、前記容量室に対して螺設されるネジ駆動式であることを第2の特徴とする。
【0013】
この構成によると、容量室の容量を可変とする調整手段を確実且つ簡易な構成で実現できる。したがって、脚装置の長さを容易に調整できる。
【0014】
また、本発明に係る磁気浮上式車両の脚装置は、前記容量室は、その長手方向が、前記脚装置のほぼ揺動面内で配向されていることを第3の特徴とする。
【0015】
この構成によると、他の装置等との干渉といった問題を招くこともなく、容量室をスペース上効率よく配設することができ、また、磁気浮上式車両の高さ調整を行う場合も、U型走行路内での操作をし易い脚装置を得ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態例に係る磁気浮上式車両の脚装置1(以下、「脚装置1」という)における車輪昇降用シリンダ部と緩衝機構とを備える複合シリンダ12を示す概略図であり、図2は更にその要部断面図、図3は脚装置1が台車103に取り付けられている様子を示す概略図である。なお、脚装置1は、従来の技術において説明したものと同様に、図4に示すような磁気浮上式車両100の台車103に取り付けられ、車輪105を揺動自在に支持するものである。
【0017】
まず、図3において、本実施形態例に係る脚装置1は、一端部10で車輪105を回動自在に支持し、他端部9で台車103に回動自在に取り付けられるリンク8と、上端部13で台車103に揺動自在に支持され、下端部11でリンク8の一端部9と揺動自在に軸着される複合シリンダ12とを有している。
【0018】
複合シリンダ12は、後で詳述するように、車輪昇降用シリンダ部12aと、液体(以下「オイル」という)と気体(以下、「ガス」という)が封入されたダンパー部12b(緩衝機構)とを備えており、図3に示す状態では、昇降シリンダ部12aが伸びて、車輪105が走行路に着地している状態にある。このとき、車輪105に作用する反力により、リンク8が他端部9の支持軸周りに回動するため、ダンパー部12bは縮退して荷重を吸収している状態にあり、台車103の地上高さを所定位置に整えている。なお、リンク8の一端部10からは、補助脚14が下方に延在している。
【0019】
次に、複合シリンダ12の詳細な構造について説明する。図1に、複合シリンダ12の概略図を示す。図1(a)は、複合シリンダ12の断面図、図1(b)は、複合シリンダ12の一部断面を含む外観図である。図1において、複合シリンダ12は、前述したように、脚装置1を揺動させて車輪105の昇降を行う油圧式の車輪昇降用シリンダ部12aと、車輪降着時の緩衝機構となり、ガス及びオイルを内蔵するオレオダンパーとして形成されるダンパー部12bとを備えている。
【0020】
昇降用シリンダ部12aは、外筒を構成するシリンダ本体22を有し、その内周には、摺動可能にピストンロッド24が装着されている。シリンダ本体22は、その端部13に、図示しない台車103へ軸着するための球面軸受21を具備している。
【0021】
ピストンロッド24の上部側には、車輪105で降着するため昇降用シリンダ部12aが伸長位置にある際に(図1に示す状態)、シリンダ本体22に対してピストンロッド24を位置決めするためのメカニカルロック機構15が備えられ、そして、ピストンロッド24の下部側には、ダンパー部12bが設けられている。
【0022】
メカニカルロック機構15は、シリンダ本体22の内部に形成されるロック溝16と、ピストンロッド24の上部に径方向に移動可能に設けられるロック部17とが係止することで、ピストンロッド24をシリンダ本体22に位置決めするものである。このロック溝16は、後述するように圧油が給排される受圧室16としても機能するものである。そして、ピストンロッド24径方向へのロック部17の移動は、サブピストン18aの摺動により規制される。サブピストン18aは、テーパ状の段部18bを有しており、サブピストン18aがピストンロッド24内部で摺動することによって、段部18bの前後位置それぞれに形成される径大部18eまたは径小部18fによりロック部17の径方向の移動が規制され、ロック部17が、ロック溝16に対して突出あるいは後退する。サブピストン18aは、同じくピストンロッド24の上部側に、対向して配設されるサブピストン18cとの間で、バネ室18gを形成しており、このバネ室18g内にバネ18dが介装され、サブピストン18aとサブピストン18cとが反発することで、ロック部17が、径大部18eによりロック溝16へと突出される。また、ロック部17とロック溝16の係止は、シリンダ本体22に穿設され、ロック溝16でもある受圧室16に連通するポート16aから、この受圧室16へと圧油を供給することで解除される。ポート16aから供給された圧油は、ピストンロッド24に穿設される連通路16bを通じて、サブピストン18aの段部18bとサブピストン24の内周側とで区画される隙間16cへと侵入し、バネ18dのバネ力に抗してサブピストン18aを押し上げる。これにより、サブピストン18aの径大部18eによるロック部17の規制が解除され、ロック部17がピストンロッド24径方向へと後退し、ロック溝16とロック部17との係止が解除される。ちなみに、ロック部17には、シリンダ本体22側とサブピストン18a側それぞれに面する肩部にテーパ部が形成されている。
【0023】
なお、昇降用シリンダ部12aの伸縮動作は、シリンダ本体22内の油圧室22aへ、シリンダ本体22上部に設けられるポート22bより圧油を供給することで、ピストンロッド24をシリンダ本体22に対して突出させ、前述のように受圧室16に圧油を供給することで、ピストンロッド24をシリンダ本体22に対して収納させることで行うものである。
【0024】
次に、ピストンロッド24の下部側に形成されるダンパー部12bの構造について説明する。ダンパー部12bは、ピストンロッド24の内部に摺動可能に装着されるダンパーピストン28を有し、このダンパーピストン28の更に内周側に中空円筒状の支柱41が備えられている。これら、ピストンロッド24、ダンパーピストン28、支柱41などによって区画される領域にガス及びオイルが内蔵される。
【0025】
以下、ダンパー部12bの拡大断面図である図2を用いて説明する。
支柱41は、下端が開口した中空円筒状に形成され、支柱41の上端側は、ピストンロッド24の内部に設けられるフランジ部39に対して取り付けられており、開口する下端側には、大径部43が形成されている。
【0026】
大径部43は、ダンパーピストン28に挿入されており、大径部43の肩部43aとダンパーピストン28の内周側に形成される段部42とが係止するようになっている。
【0027】
また、ダンパーピストン28は、筒部28aと端部28bとを備えており、端部28bの先端が、筒部28aの下端側に内挿されて取り付けられている。なお、この端部28bは、前述した複合シリンダ12の下端部11でもあり、リンク8に軸着するための球面軸受33を有している。
【0028】
筒部28aに内挿される側の端部28bの端面48は、ダンパーピストン28内部で、段部42の下側に位置するもう一つの段部48を形成し、支柱41における大径部43の下端側の端面43bと当接するようになっている。したがって、ダンパーピストン28は、ピストンロッド24の内周と支柱41の外周との間において、段部42、48が大径部43と当接することで移動が規制される範囲内で、摺動自在となっている。
【0029】
また、支柱41には、その内周側と外周側を連通状態とする複数個の横孔40が設けられている。これらの横穴40によって、ピストンロッド24及びダンパーピストン28の内周と支柱41の外周とで区画される領域と、支柱41の内部領域との間において、ガス及びオイルとも連通可能となる。
【0030】
そして、支柱41の下端側の大径部43には、圧力逃がし弁組立体44が内挿されている。圧力逃がし弁組立体44の中心部には、貫通孔44aが設けられており、この貫通孔44aには、ダンパーピストン28の端部28bに取り付けられ、筒部28aの内部に突出するメータリングピン47が、内挿される。
【0031】
メータリングピン47は、貫通孔44aとの間に隙間をもって内挿されるようになっており、この貫通孔44aとメータリングピン47の外周との間に形成される隙間がオリフィス46を構成している。オリフィス46を介して、その上側に上油室25が、下側に下油室27が区画されることになる。なお、メータリングピン47は、内部を軸方向に貫通する油路29を有しており、後述する油圧シリンダ54に通じている。
【0032】
ダンパーピストン28の端部28bに荷重が作用すると、ダンパーピストン28の移動とともに、メータリングピン47も貫通孔44a内を移動し、さらに、オリフィス46を通じて下油室27から上油室25へとオイルが移動することになる。そして、上油室25内のオイル23aによりガス23bが圧縮され、バネとして機能する。また、オリフィス46を通じたオイルの移動により、ダンパーピストン28へと伝達された衝撃が、オイルの内部エネルギーへと変換されて吸収されることで、最終的に消散されるものである。なお、圧力逃がし弁組立体44は、上油室25または下油室27が高圧となり過ぎた場合に、連通路44bまたは44cを通じて圧力を逃がすリリーフ弁として機能するものである。
【0033】
また、ダンパーピストン28の端部28bには、オイルを連通させる容量室となる油圧シリンダ54が、ダンパーピストン28の軸方向と略直角方向に接続しており、さらに、油圧シリンダ54の開口部31と、メータリングピン47の油路29とを連通する油路30が形成されている。
【0034】
油圧シリンダ54は、シリンダ体57を有し、その内部に摺動可能にガイドされるピストンロッド56をさらに有している。ダンパー部12bに接続する容量室の容量は、シリンダ体57の内周と、ピストンロッド56の端面58とで区画される開口部31により決定される。
【0035】
また、シリンダ体57の外周には、ネジ55が形成されており、油圧シリンダ54は、さらに、このネジ55と係合してピストンロッド56をシリンダ体57に対して駆動する袋ナット51を備えている。この袋ナット51とピストンロッド56との間には、中間体52と負荷を軽減するためのスラストベアリング53とが配設されている。また、ピストンロッド56には、上油室25に発生する圧力を閉じ込めるシール部材59が嵌め込まれている。
【0036】
これらのネジ55、袋ナット51、ピストンロッド56が、容量室である油圧シリンダ54の容量(開口部31の体積)を可変とし、ダンパー部12bにオイルを注出入するネジ駆動式の調整手段を構成する。
【0037】
また、端部28bには、油路30と略平行で下油室27に連通する油路32も設けられている。そして、油路32は、油路30にも連通しており、油路30を介して下油室27と上油室25とを連通させている。この油路32と油路30との連通部分には、外部から開閉自在とする外部絞り弁49も設けられている。この外部絞り弁49を操作することで、上油室25と下油室27との連通状態(絞り量)を微調整できる。
【0038】
なお、端部28bに取り付けられる油圧シリンダ54は、その長手方向が、脚装置1のほぼ揺動面内に配向するように接続されている。これにより、他の装置等との干渉といった問題を招くこともなく、油圧シリンダ54をスペース上効率よく配設することができ、また、磁気浮上式車両の高さ調整を行う場合も、U型走行路101内での操作をし易い脚装置1を得ることができる。
【0039】
以上が、本実施形態例に係る磁気浮上式車両の脚装置1の構成である。次に、この脚装置1の作動について説明する。なお、車輪105の脚装置1による昇降動作及び緩衝機構の一般的な作動形態については、これまでに説明を行ったので割愛し、以下、季節変化に伴う脚装置1の高さ調整(長さ調整)時の作動形態について説明する。
【0040】
まず、年間平均気温時に走行路101上の地上コイル102と台車103上の超電導磁石104の中心高さが一致するように、封入されるガス及びオイルの量を調整し、複合シリンダ12の全長が設定される(図1、3、4参照)。
【0041】
ここで、年間平均温度よりかなり気温が低い冬場になった場合などには、ダンパー部12b内のガスが収縮することにより、ダンパーピストン28がピストンロッド24内に押し込まれ、複合シリンダ12の全長が短くなる(図1参照)。したがって、超電導磁石104の中心が地上コイル102の中心から下方へと偏心する(図4参照)。
【0042】
この偏心を無くすための脚装置1の高さ調整(長さ調整)は、ガス収縮量に等しい油量を、油圧シリンダ54からダンパー部12bの上油室25および下油室27に対して送り出すことによりなされる。
【0043】
すなわち、油圧シリンダ54の袋ナット51を例えば時計方向に廻すと、ピストンロッド56のピストン端面58に作用している油圧力に抗して、ピストンロッド56が、ダンパー部12bの軸線方向に向かって進むことになり、シリンダ体57の開口部31内のオイルが、油路30、29を流動して上油室25に到達し、ダンパーピストン28が元の位置(年間平均気温で調整した位置)まで押出される。
【0044】
また、年間平均気温よりかなり高い夏場になった場合などには、袋ナット51を先ほどとは逆方向に廻して、ガス膨張量に等しい油量を、ダンパー部12bの上油室25から油圧シリンダ54へと移動させることで、ダンパーピストン28を元の位置に戻すことができる。
【0045】
以上説明した脚装置1によると、ダンパー部の液体蓄積側と連通し、容量を可変とすることができる容量室とその調整手段が設けられているため、季節により変化したダンパー部内の気体の容積に応じて、ダンパー部内と容量室内との間で液体を移動させて、脚装置の長さを容易に調整することができる。したがって、簡単に磁気浮上式車両の高さ調整を行うことができる。また、ダンパー部内の気体容積の変動に応じて、同じくダンパー部内に封入されている液体の量を直接調整するものであるため、緩衝機構のバネ特性の変動を抑制し、緩衝能力に変動をきたさずに調整することも可能になる。さらに、ダンパー部内の液体や気体が外部へ流出することもなく、環境的にも好ましい脚装置を得られる。
【0046】
なお、発明の実施の形態は上記に限定されることなく、例えば、次のように変更して実施してもよい。
【0047】
(1)ネジ駆動式の油圧シリンダ54は、必ずしも、シリンダ体57の外周に螺設される袋ナット51でなくてもよい。例えば、シリンダ体57の内周側に螺設されるものなど種々のものであってもよい。
【0048】
(2)車輪昇降用シリンダ部12aは、油圧式でなく、空気圧作動式であってもよい。
【0049】
(3)油圧シリンダ54の開口部31は、端部28bの油路30とメータリングピン47の油路29とを介してダンパー部12bと連通されるものでなくてもよい。例えば、上油室25や下油室27と直接的に連通するような構造等を有していてもよい。
【0050】
【発明の効果】
本発明に係る磁気浮上式車両の脚装置における第1の特徴によると、ダンパー部の液体蓄積側と連通し、容量を可変とすることができる容量室とその調整手段が設けられているため、季節により変化したダンパー部内の気体の容積に応じて、ダンパー部内と容量室内との間で液体を移動させて、脚装置の長さを容易に調整することができる。したがって、簡単に磁気浮上式車両の高さ調整を行うことができる。また、ダンパー部内の気体容積の変動に応じて、同じくダンパー部内に封入されている液体の量を直接調整するものであるため、緩衝機構のバネ特性の変動を抑制し、緩衝能力に変動をきたさずに調整することも可能になる。
【0051】
本発明に係る磁気浮上式車両の脚装置における第2の特徴によると、容量室の容量を可変とする調整手段を確実且つ簡易な構成で実現できる。したがって、脚装置の長さを容易に調整できる。
【0052】
本発明に係る磁気浮上式車両の脚装置における第3の特徴によると、他の装置等との干渉といった問題を招くこともなく、容量室をスペース上効率よく配設することができ、また、磁気浮上式車両の高さ調整を行う場合も、U型走行路内での操作をし易い脚装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態例に係る磁気浮上式車両の脚装置における複合シリンダを示す概略図であり、図1(a)は断面図、図1(b)は一部断面を含む外観図である。
【図2】本発明の実施形態例に係る磁気浮上式車両の脚装置における複合シリンダの要部拡大図である。
【図3】本発明の実施形態例に係る磁気浮上式車両の脚装置が台車に取り付けられている様子を示す概略図である。
【図4】磁気浮上式車両とそのU型走行路とを表した模式図である。
【図5】ある磁気浮上式車両の脚装置における荷重―変位特性の季節による長さの変化を例示したものである。
【符号の説明】
1 脚装置
12 複合シリンダ
12a 車輪昇降用シリンダ部
12b ダンパー部
22 シリンダ本体
23a オイル
23b ガス
24 ピストンロッド
25 上油室
27 下油室
28 ダンパーピストン
29、30 油路
31 開口部
46オリフィス
51 袋ナット
54 油圧シリンダ
56 ピストンロッド
57 シリンダ体
100 磁気浮上式車両
101 U型走行路

Claims (3)

  1. 磁気浮上式車両の走行用車輪をリンクと複合シリンダとを介して揺動自在に支持する脚装置であって、
    前記複合シリンダは、車輪昇降用シリンダ部と、液体及び気体が封入されたダンパー部とを備え、
    前記ダンパー部には、液体を連通させる容量室が接続され、該容量室の容量を可変とし、前記ダンパー部に液体を注出入する調整手段が設けられ
    前記ダンパー部は、該ダンパー部内に形成されたオリフィスを介して区画された上油室と下油室とを有するとともに、前記容量室と該上油室とを連通させる油路を備え、
    前記油路と前記下油室とが、前記ダンパー部に接続された外部絞り弁を介してさらに連通させられることを特徴とする磁気浮上式車両の脚装置。
  2. 前記調整手段は、前記容量室に対して螺設されるネジ駆動式であることを特徴とする請求項1に記載の磁気浮上式車両の脚装置。
  3. 前記容量室は、その長手方向が、前記脚装置のほぼ揺動面内で配向されていることを特徴とする請求項1または2に記載の磁気浮上式車両の脚装置。
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