JP4118479B2 - ポリケトン繊維の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリケトン繊維の製造方法に関する。詳しくは紡糸原液から凝固浴中に抽出されるハロゲン化亜鉛が凝固浴中で反応して生成する不溶性白濁成分の発生を押さえ、毛羽や切糸の回数、紡糸装置の清掃回数、及び糸中に残留する亜鉛塩量を軽減する方法を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、ポリケトンを産業資材用繊維として応用する検討が多くの研究者によりなされ、高強度,高弾性率,高温での寸法安定性,接着性,耐クリープ特性を生かしてタイヤコード,ベルト等の補強繊維,コンクリート補強用繊維といった複合材料用繊維への応用が期待されている。
すでに本発明者らは、ポリケトンを湿式紡糸する場合、塩化亜鉛に代表されるハロゲン化亜鉛水溶液を溶剤とし、凝固浴として水を用いた湿式紡糸方法を見いだしている(特願平10−236595号、特願平11−72091号)。
【0003】
しかしながら、ハロゲン化亜鉛水溶液をポリケトンの溶媒に用いて湿式紡糸を行うと、紡糸時間の経過と共にハロゲン化亜鉛が変性した不溶性の白濁成分が発生し、徐々に凝固浴内外の糸ガイドやロール等の糸に接触する部分にこの析出物が付着してくることが判明した。その結果、切糸の発生頻度が高まり、紡糸収率の低下を引き起こすことがわかった。更に、この白濁は沈降速度が速く、製造プロセスの凝固浴内、配管内、タンク内で沈降するため、紡糸機の清掃回数を頻繁に行わねばならない。更に、この不溶性の白濁成分は凝固時に糸中でも発生し、後工程での水洗が困難となったり、ひどい場合にはそれが原因で毛羽や切糸の発生が生じた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとしている課題は、凝固浴中で発生する不溶性ハロゲン化亜鉛変性物の生成を抑制させ、その結果、切糸や毛羽の発生が極めて少なく、安定に高い紡糸収率が達成できる紡糸方法を提供することである。
具体的には、凝固浴に酸を加えて上記ハロゲン化亜鉛変性物の生成を抑制する方法及び、回収工程まで含めた、ハロゲン化亜鉛変性物の生成の抑制技術を含む湿式紡糸方法の提供である。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決するための手段として、凝固浴中に水や酸を添加することにより、pHを下げてその状態を維持することによって不溶性ハロゲン化亜鉛変性物の生成を抑制できることを見いだし、更に検討を進めた結果、本発明に到達した。
すなわち本発明は、繰り返し単位の90重量%以上が下記式(1)で示されるポリケトンを、ハロゲン化亜鉛又は、ハロゲン化亜鉛及び該ハロゲン化亜鉛以外であって50℃の水に1重量%以上溶解する少なくとも1種の金属塩を含む水溶液に溶解せしめたポリマー溶液を紡口から押し出し、少なくとも1つの凝固浴中で、該ハロゲン化亜鉛及び/又は該ハロゲン化亜鉛以外であって50℃の水に1重量%以上溶解する少なくとも1種の金属塩の一部又は全部を除去してから、延伸する工程を含むポリケトン繊維の湿式紡糸方法において、凝固浴液中のハロゲン化亜鉛の濃度が0〜30重量%であって、酸を添加してpHを6以下にした50重量%以上が水で構成された凝固浴液を用いることを特徴とするポリケトン繊維の製造方法を提供するものである。
【0006】
【化2】
Figure 0004118479
本発明に用いるポリケトンは、繰り返し単位の90重量%以上が下記式(1)で示されるポリケトンである。
【化3】
Figure 0004118479
【0007】
繰り返し単位の10重量%未満の範囲で式(1)のケトン以外の繰り返し単位を有していてもよい。このポリマー中には部分的にカルボニル基同士、アルキレン基同士が結合していてもよいが、95重量%以上が完全交互共重合体、すなわち、Rの次にはカルボニル基が結合し、カルボニル基の次にはRが結合する交互共重合体からなるポリケトンであることが耐熱性、耐光性を向上させる観点から好ましい。もちろん、完全交互共重合した部分の含有率は高ければ高いほどよく、好ましくは97重量%以上であり、最も好ましくは100重量%である。
式中のRは、炭素数が1〜30の有機基であり、例えば、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、1−フェニルエチレン等が例示される。これらの水素原子の一部又は全部が、ハロゲン原子、エステル基、アミド基、水酸基、エーテル結合等の原子や基で置換されていてもよい。もちろん、Rは2種以上であってもよく、例えば、エチレンとプロピレンが混在していてもよい。
【0008】
これらのポリケトンとしては、Rがエチレンの完全交互共重合単位から構成されるポリケトン、すなわちポリ(3−オキソトリメチレン)が、高強度、高弾性率、高温での寸法安定性が優れるという観点から最も好ましい。また、溶剤への溶解性が優れているという観点から、Rが90〜97モル%のエチレンと10〜3モル%のプロピレンからなるポリケトンが好ましい。本発明で使用するポリケトンの極限粘度[η]は、強度発現と溶解性の兼ね合いの観点から0.5〜20dl/gが好ましく、特に好ましくは、3〜15dl/gである。
【0009】
本発明に用いるポリケトン溶液の溶媒として用いる溶剤中のハロゲン化亜鉛としては、塩化亜鉛、臭化亜鉛、沃化亜鉛等が挙げられ、これらを混合して使用してもよい。好ましくは、ポリマー溶液の熱安定性が優れるという理由で塩化亜鉛が好ましい。溶剤中のこれらの塩濃度としては、十分な溶解性を得るためには5〜85重量%が好ましく、更に好ましくは30〜85重量%である。尚、ここで言う各塩の濃度は、以下の式で定義される値である。溶剤の重量は、ポリケトンは含まず、塩を含んだ水溶液の重量を示す。
塩の濃度(重量%)=(塩の重量/溶剤の重量)×100
更に、ポリマー溶液の熱安定性を高めたり、ポリマー溶液の溶液粘度を低下させてポリマー濃度を高めることができるという理由でハロゲン化亜鉛に更に該ハロゲン化亜鉛以外であって50℃の水に1重量%以上溶解する少なくとも1種の金属塩を含有した水溶液を用いることもできる。
【0010】
ここで、ハロゲン化亜鉛以外であって50℃の水に1重量%以上溶解する少なくとも1種の金属塩とは、ハロゲン化亜鉛以外であって50℃の水に1重量%以上溶解する金属塩であれば特に制限はなく、典型金属元素又は遷移金属元素のハロゲン化塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩等の無機塩、酢酸塩、ぎ酸塩、スルホン酸塩等の有機金属塩のいずれでもよいが、ハロゲン化亜鉛と陰イオン元素を共通にすると回収しやすいという利点を有するので、亜鉛以外のハロゲン化金属塩が好ましい。また、金属の種類としては、得られるポリマー溶液の溶液粘度低下の程度が大きいという観点から、ハロゲン化アルカリ金属とハロゲン化アルカリ土類金属が好ましい。この場合、回収をしやすくするという観点から、ハロゲン化亜鉛に用いたハロゲンと同じハロゲンを陰イオンに用いることが好ましく、特に塩化物が好ましい。
【0011】
好ましい具体例としては、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化リチウム、塩化バリウム、臭化ナトリウム、臭化カルシウム、臭化リチウム、臭化バリウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カルシウム、ヨウ化リチウム、ヨウ化バリウム等が挙げられ、ポリマー溶液の粘度低下の大きさ、紡糸の安定性、得られる繊維の着色の少なさ、回収のしやすさ、金属塩の安定性、コストの観点から特に塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化バリウムが好ましく、特に塩化ナトリウム、塩化カルシウムが好ましい。また、少なくとも1種の金属塩と定義しているように、複数の種類の金属塩を組み合わせて使用してもよい。
【0012】
この場合、ハロゲン化亜鉛と、該ハロゲン化亜鉛以外であって50℃の水に1重量%以上溶解する少なくとも1種の金属塩との重量比は、ポリマー溶液粘度の低下と着色の抑制の観点からの98/2〜20/80が好ましく、更に好ましくは90/10〜66/34である。この溶液中の少なくとも1種のハロゲン化亜鉛と、該ハロゲン化亜鉛以外であって50℃の水に1重量%以上溶解する少なくとも1種の金属塩は、溶液中で反応していてもよい。例えば、塩化亜鉛と塩化ナトリウムを用いた場合、溶解条件によっては4塩化亜鉛錯体を形成するが、このような状態になってもよい。
【0013】
本発明に用いるポリケトン溶液中のポリマー濃度は0.005〜70重量%であることが好ましい。ポリマー濃度が0.005重量%未満では濃度が低すぎて、凝固時に繊維になりにくい欠点を有する他、繊維の製造コストが高くなりすぎる欠点を有する。また、70重量%を越えるともはやポリマーが溶剤に溶解しなくなる。溶解性、紡糸のしやすさ、繊維の製造コストの観点から、好ましくは0.5〜40重量%、更に好ましくは1〜30重量%である。ここで、言うポリマー濃度は、以下の式で定義される値である。
ポリマー濃度(重量%)=〔ポリマーの重量/(ポリマー重量+溶剤の重量)〕×100
本発明で用いられるポリケトン溶液の調整方法としては、公知の方法を用いることができ、例えば撹拌羽根による撹拌、1軸又は2軸押出機を用いた撹拌、超音波を用いた撹拌等が適用できる。
【0014】
こうして得られたポリマー溶液は、紡口から押し出し、ハロゲン化亜鉛又は/及び該ハロゲン化亜鉛以外であって50℃の水に1重量%以上溶解する少なくとも1種の金属塩を除くために凝固浴を通過させることが必要である。紡口から押し出されたポリマー溶液は、空気中を通過させてもよく(エアギャップ紡糸)、そのまま凝固浴中に押し出してもよい(浸漬紡糸)。また、凝固浴に入る前にポリマー溶液は冷却されて、その一部又は全部が相分離し熱可逆性ゲル状態を経てもよい(ゲル紡糸)。
【0015】
凝固浴は、ポリケトン溶液から金属塩の一部又は全部を除去し、凝固浴に満たされた溶剤にポリケトンが溶解しない状態に変えて繊維形状を保持させる役割を持つ。本発明において、凝固浴液(凝固浴に用いる溶剤)は、ハロゲン化亜鉛の濃度が0〜30重量%、酸添加によりpHが6以下であって、50重量%以上が水で構成されていることが必要である。このような凝固浴を用いることで、紡口から押し出されたポリマー溶液からハロゲン化亜鉛等の金属塩を効率よく除去して未延伸糸を得ることができると共に、毛羽や切糸の原因となるハロゲン化亜鉛が変性して生成する白色の沈殿物の生成を抑制することが可能となる。
【0016】
ハロゲン化亜鉛の濃度としては、凝固浴液重量の0〜30重量%であることが必要である。30重量%を超えると凝固が遅くなりすぎるために、凝固浴から糸を引き取ることが困難になる。好ましくは、5〜20重量%であり、更に好ましくは5〜15重量%である。pHとしては、1〜6.0が好ましく、特に好ましくは2〜6.0である。pHを調整するために添加する酸の種類は特に限定されず、例えば、塩化水素酸(塩酸)、臭化水素酸、沃化水素酸、硝酸、硫酸、燐酸などに代表される無機酸、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸などに代表される有機酸等いずれであってもかまわない。また、これらの混合物でもかまわない。
【0017】
中でも凝固浴よりハロゲン化亜鉛を濃縮回収し再度溶剤として使用する場合を考慮すると、ハロゲン化亜鉛と同種のハロゲン化水素、例えば、塩化亜鉛を用いる時は塩化水素、臭化亜鉛を用いる時は臭化水素酸を添加することが好ましい。更に、凝固浴には50重量%未満の範囲でメタノール、アセトン、メチルエチルケトン等の有機溶剤や金属塩等の無機物を含有してもよい。これらの溶剤は必要に応じて2種以上混合してもよい。特に好ましくは、溶剤に用いた塩を繊維状物からできる限り除去できるという点から実質100%の水、又は、回収がしやすいという点から溶剤に用いたハロゲン化亜鉛又は/及び該ハロゲン化亜鉛以外であって50℃の水に1重量%以上溶解する少なくとも1種の金属塩をハロゲン化亜鉛が30重量%を超えない範囲で1〜45重量%、好ましくは2〜35重量%含有した水溶液が好ましい。
【0018】
更に、凝固浴液に含まれる塩としては、ポリケトンを溶解せしめた溶剤に含まれるハロゲン化亜鉛と該ハロゲン化亜鉛以外であって50℃の水に1重量%以上溶解する少なくとも1種の金属塩との重量比と、凝固浴中のハロゲン化亜鉛と該ハロゲン化亜鉛以外であって50℃の水に1重量%以上溶解する少なくとも1種の金属塩との重量比との比が0.9:1〜1:0.9であることが、塩を回収して再度ポリケトン溶剤として用いる時に、塩組成が変化しにくく長時間紡糸しても繊維物性が変化しないという観点から好ましい。特に好ましくは、上記の比が0.95:1〜1:0.95である。また、凝固浴の温度としては、特に制限はないが、繊維状物から溶剤に用いた塩の除去を速くできるという観点から、0℃以上が好ましく、特に好ましくは5℃以上、更に好ましくは5〜95℃である。凝固浴に用いる溶剤量は、1時間当たり吐出するポリケトン量の1倍以上が好ましく、更に好ましくは30倍以上である。
【0019】
更に、凝固浴に50重量%以上が水で構成された水溶液又は/及び酸を追加することによって、紡口から出たポリマー溶液が紡糸中に連続的に凝固浴へ持ち込むハロゲン化亜鉛及び/又はハロゲン化亜鉛以外であって50℃の水に1重量%以上溶解する少なくとも1種の金属塩を希釈することが好ましい。ポリマー溶液から持ち込まれるハロゲン化亜鉛等の金属塩やプロトンは、凝固浴液に溶解して紡糸の進行と共に凝固浴中に貯まってゆく。このような状況で紡糸を行うと、紡糸時間によって、凝固浴での凝固状態が変化するので生成した繊維の特性も変化してしまい、均質な繊維を得ることが困難となってくる。このような問題を解決するために、凝固浴液中の金属塩濃度、pHは紡糸のいずれの時間を取っても、その変動率はできるだけ低くすることが好ましく、通常は全紡糸時間における総金属塩濃度の標準偏差は、0.3重量%、水素イオン濃度の標準偏差は5×10-5グラムイオン/リットルが好ましい。
【0020】
凝固浴液の希釈方法については特に制限はないが、例えば、50重量%以上が水で構成された水溶液が、凝固浴液よりも低濃度の金属塩又は/及び酸を含む溶液(以下「低濃度液」と略記する)であり、これを連続的に凝固浴に追加する方法が好ましい。この場合、凝固浴液中の金属塩濃度やpHを計測し、その変動が上記の巾内になるように、低濃度液を添加することが好ましい。計測方法としては、公知の元素分析法、pHメーター法、密度、屈折率等、公知の方法を用いることができる。低濃度液を連続的に添加する場合は、別途低濃度液を貯蔵するタンクを用意し、そこから凝固浴に必要量を添加することができる。
【0021】
本発明のポリケトン繊維の製造方法は、溶剤に用いた塩の回収工程を考慮した場合、極めて有効である。上記で説明したように、凝固浴の希釈を行うと凝固浴液は徐々に増加して、そのままでは凝固浴から溢れてしまう。そこで、凝固浴中の亜鉛濃度、ハロゲン濃度、pHの変動を抑制するために追加した50重量%以上が水で構成された水溶液又は/及び酸に相当する量の一部又は/全部の凝固液を抜き出し、抜き出した凝固浴液の一部又は全部に必要に応じてポリケトンの溶剤に用いた塩を加えて濃度調整をした該凝固浴液を濃縮し、再度ポリケトンの溶剤として使用するのが好ましい。また、濃縮と濃度調整の順序を逆にすることもかまわない。このような操作を行うことで、実質的に定量的に用いた金属塩を回収でき、しかも再度ポリマー溶剤として再使用することができる。
【0022】
すなわち、環境的、経済的に優れた回収方法となり得るのである。この場合、ハロゲン化亜鉛の変性により発生する白色の沈殿物の生成を抑制するために凝固浴に加えた酸を除去し、再度ポリケトンの溶剤として使用してもよい。酸の除去には蒸留法、中和法が使用できる。蒸留法により酸を除去するためには、公知の様に凝固浴に加える酸と凝固浴液成分との沸点差が大きく、共沸混合物とならないようなものの中から酸の種類を選定する必要が有る。中和をするためには塩基を加えればよいが、特に亜鉛塩が再度ポリマー溶剤として使用するときに新たな金属塩が含まれないという点で好ましい。添加する塩の種類は特に限定されないが、好ましくは、亜鉛塩としては、酸化亜鉛、塩基性炭酸亜鉛、水酸化亜鉛等が挙げられる。特に酸化亜鉛はコスト的にも優れ、また中和点以上に加えた場合の未溶解分も濃縮された塩化亜鉛には溶解するため、紡糸時の異物とならないことから好ましい。これらの亜鉛塩を用いることにより副生成物の発生が無く、中和と併せて水洗などでの流失分を補うことができ非常に好都合である。添加する量としては、添加した酸相当分が好ましいが、任意に設定できる。
【0023】
こうして固化した繊維状物は、必要に応じて水又はpHが4以下の水溶液で少なくとも1回洗浄するとよい。こうした洗浄は、凝固浴で除去できなかった金属塩を溶解するために好ましい方法である。特に、塩化亜鉛水溶液をポリケトン溶剤として用いる場合、塩化亜鉛を一度水に溶解させた後、水で希釈すると水に溶解しにくい亜鉛塩が生成する。この亜鉛塩を除くためには、大量の水で更に洗浄したり、好ましくはpHが4以下の水溶液、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸等の水溶液で洗浄することが極めて有効である。また、水に溶解しにくい亜鉛塩の溶解性を高めるためには、これらの洗浄水の温度は40℃以上、好ましくは50〜95℃にする。
【0024】
以上のような凝固、洗浄において、得られた繊維状物に含まれる亜鉛、カルシウム、鉄からなる群から選ばれた少なくとも1種の元素量を合計で乾燥繊維量中10000ppm以下にすることが好ましく、最終的に得られる繊維の強度や弾性率を高めるためには重要な条件である。10000ppmよりも溶剤に用いた金属元素量が多いと次の工程である延伸において、高い強度や弾性率を発現するための高倍率延伸が困難になるからである。
【0025】
こうして塩を除去された繊維状物は、水を大量に含んでいるので50℃以上の温度で乾燥して水分の一部又は全部を除くことが好ましい。乾燥方法としては、延伸しながら、定長で、あるいは、収縮させながら乾燥してもよい。乾燥時の温度としては、目標とする乾燥程度により、任意に設定できるが、通常50〜250℃であり、好ましくは、50〜150℃である。乾燥するための装置としては、トンネル型乾燥機、ロール加熱機、ネットプロセス型乾燥機等の公知の設備でよい。こうして乾燥を受けた繊維は、好ましくは0〜300℃で3倍以上、更には6倍以上延伸を行って延伸糸となる。延伸は、延伸のしやすさから50℃以上が好ましく、更に好ましくは150〜300℃の温度で、1段もしくは多段延伸する。尚、繊維と延伸機との摩擦、静電気の発生を抑制し延伸を円滑にするために、乾燥から延伸の任意の段階で仕上げ剤を付けることは好ましい。仕上げ剤としては、公知のものが使用できる。
【0026】
【実施例】
本発明を以下の実施例などによりさらに詳しく説明するが、これらは本発明の範囲を何ら限定するものではない。
実施例の説明中に用いられる各測定値の測定方法は、次の通りである。
(1)極限粘度
極限粘度[η]は、次の定義式に基づいて求めた。
Figure 0004118479
定義式中のt及びTは、純度98%以上のヘキサイソプロパノール及び該ヘキサフルオロイソプロパノールに溶解したポリケトンの希釈溶液の25℃での粘度管の流過時間である。また、Cは上記100ml中のグラム単位による溶質重量値である。
【0027】
(2)亜鉛量の測定
▲1▼ 糸条中の亜鉛量
高周波プラズマ発光分光分析により、公知の方法を用いて測定した。
▲2▼ 凝固浴中の亜鉛量の測定
キシレノールオレンジ(XO)を指示薬、酢酸−酢酸ナトリウム緩衝液、0.5M、EDTAを用いた公知のキレート滴定法で測定した。
(3)繊維の強力、強度、伸度、弾性率
繊維の強伸度は、JIS−L−1013に準じて測定した。
また、本発明の実施例、比較例で凝固浴の塩濃度が高くなることを防止するために用いた、循環できる凝固浴について第1図に基づき説明する。循環ポンプ1を使用して循環タンク2より強制的に凝固浴3に凝固浴液を送り、凝固浴でオーバーフローした凝固浴液が戻ることにより凝固浴液が循環する。循環タンクには攪拌翼4、塩酸供給ポンプ5、水供給ポンプ6が備え付けられている。
【0028】
【比較例1】
塩化亜鉛/塩化ナトリウム/水(65/10/25重量%)の水溶液に、極限粘度5.6dl/gのポリ(3−オキソトリメチレン)〔式(1)において、Rがエチレンのポリケトン〕を8重量%濃度になるように溶解した。このドープを孔数50個、孔径0.1mmの紡口から吐出線速度6.5m/分でエアギャップ長10mmを介して凝固浴に押し出した。凝固浴長は1.2mで水のみで満たした。次に2%の硫酸水溶液を入れた2mの洗浄浴を通し、水を連続的に吹きかけるネルソンロールを通してから、定長で240℃の乾燥を行った。その後、ホットプレートを2つのフィードロールの間に備えた延伸機を用いて240℃で第一段目延伸、255℃で第二段目延伸、265℃で第三段目延伸を行い、次いで巻き取った。紡糸開始後、約5分で凝固浴の白濁が始まり、30分後には凝固浴内がまったく観察できないほどに白濁した。この時点で紡糸を中断し、凝固浴内で糸条の向きを変向するために用いた糸ガイドの表面を観察したところ不溶性白濁成分の付着が見られた。得られた繊維の強度、伸度、弾性率の結果を表1に示す。
【0029】
【実施例1】
紡糸を始めるときに凝固浴内に濃塩酸を加えてpHを2.1とした以外は比較例1と同様な方法で紡糸を行った。紡糸時間が30分経過しても凝固浴は透明であった。この時点で紡糸を中断し、凝固浴内で糸条の向きを変向するために用いた糸ガイドの表面を観察したところ不溶性白濁成分の付着は無かった。得られた繊維の強度、伸度、弾性率の結果を表1に示す。
【0030】
【表1】
Figure 0004118479
【0031】
【比較例2】
比較例1と同じ紡糸条件で8錘曳きとし、凝固浴のみ塩化亜鉛と塩化ナトリウムの重量比が65:10であり、且つ塩の総濃度が10重量%である水溶液を用いた。凝固浴は紡糸開始時から白濁しており、糸条より塩が抽出され、次第に凝固浴の塩濃度が高くなったが、そのまま放置した。この状態で紡糸を行ったが、次第に切糸が増加し、10時間運転したところで紡糸が不可能になった。凝固浴の亜鉛濃度をキレート滴定により測定したところ、塩化亜鉛として34重量%であった。
【0032】
【比較例3】
比較例1と同じ紡糸条件で8錘曳きとし、凝固浴のみ塩化亜鉛と塩化ナトリウムの重量比が65:10であり、且つ塩の総濃度が10重量%である水溶液を用いた。糸条より塩が抽出され、次第に凝固浴の塩濃度が高くなることを防止するために凝固浴は第1図のような循環できるものとし、循環の途中に攪拌できる循環タンク2を設けて水供給ポンプ6により水を添加できるものとした。水の添加量は、塩化亜鉛と塩化ナトリウムの重量比が65:10であり、且つ塩の総濃度が10重量%である水溶液の密度に相当する1.088g/cm3 (25℃)となるように京都電子社製のハンディー型密度計(DA−110)で計測しながら調節した。凝固浴は紡糸開始時から白濁しており、この状態で5日間の紡糸を行った。紡糸終了後、使用した凝固浴内で糸条の向きを変向するために用いた糸ガイドの表面を観察したところ不溶性白濁成分の付着が見られた。また、凝固浴の底部には不溶性白濁成分が堆積していた。紡糸期間中の切れ糸の結果を表2に、得られた繊維の強度、伸度、弾性率の結果を表4に示す。
【0033】
【実施例2】
比較例3と同様な紡糸を行い、さらにこれに加えて紡糸開始時に凝固浴に濃塩酸を加えてpHを4とした。また、第1図に示すように凝固浴3の循環配管の途中に設けた循環タンク2に水と併せて1N塩酸を添加し、紡糸期間中pHが4に維持できるように塩酸の添加量をコントロールした。5日間の紡糸を行ったが紡糸期間中はまったく凝固浴が白濁しなく、凝固浴内で糸条の向きを変向するために用いた糸ガイドの表面を観察したところ付着物は無かった。また凝固浴底部にも堆積物は無かった。紡糸期間中の切れ糸の結果を表2に、凝固浴液中の塩化亜鉛濃度及びpHの変化の様子を表3に、得られた繊維の強度、伸度、弾性率の結果を表4に示す。
【0034】
表2・紡糸期間中の1日当たりの切糸の結果
【表2】
Figure 0004118479
【0035】
表3・紡糸期間中の凝固浴液中の塩化亜鉛濃度(重量%)及びpH変化の様子
(12時間毎)
塩化亜鉛濃度(重量%)の測定:キレート滴定により亜鉛濃度を測定後、塩化亜鉛濃度に換算。
pHの測定:横河電機社性、PH822H−Jを使用。
【表3】
Figure 0004118479
【0036】
表4・紡糸期間中の強度、伸度、弾性率の結果
強度、伸度、弾性率測定用のサンプルは各日の正午に行った。
【表4】
Figure 0004118479
【0037】
【比較例4、実施例3】
比較例4として、塩化亜鉛/塩化ナトリウム/水(65/10/25重量%)の水溶液に、極限粘度5.6dl/gのポリ(3−オキソトリメチレン)を8重量%濃度になるように溶解した。このドープを孔数50個、孔径0.1mmの紡口から吐出線速度6.5m/分でエアギャップ長10mmを介して凝固浴に押し出した。凝固浴長は1.2mで水のみで満たした。30分後、白濁した凝固浴から引き出した糸条の表面を静止浴中で10秒間水洗した。続いてこの糸条を105℃で乾燥して、糸中に残留する亜鉛量を測定した結果、残留量は5500ppmであった。
【0038】
実施例3として、比較例4と同様な紡糸を行い、紡糸を始めるときに凝固浴内に濃塩酸を加えてpHを2.1としたところ、紡糸時間が30分経過しても凝固浴は透明であった。この透明な凝固浴より糸条を引き出し、糸条の表面を静止浴中で10秒間水洗し、続いてこの糸条を105℃で乾燥して、糸中に残留する亜鉛量を測定した結果、3800ppmであった。
比較例3では糸条中に残留する亜鉛量が多く、実施例3では亜鉛の残留量が少ない。これは凝固浴中で塩化亜鉛が抽出されるときに、糸中で不溶性白濁成分が発生していないことによると考えられる。
【0039】
【実施例4】
実施例4として、実施例2で使用した凝固浴溶剤の10リットルを取り出し酸化亜鉛を加えることにより、pH4であった溶剤をpH5にした。酸化亜鉛は水に不溶であるため粉末で添加し、十分に攪拌した。酸化亜鉛の添加当初は酸化亜鉛による白濁がすぐに消えるが、pH5に近づくにつれてわずかに白濁が残るようになった。pH5に調整した溶剤の亜鉛濃度をキレート滴定により測定したところ塩化亜鉛として8.9重量%であった。これに塩化亜鉛を加えて10.8重量%(塩化亜鉛と塩化ナトリウムの重量比が65対10の時、総塩量12.5重量%の水溶液に相当)とした。また、密度を測定したところ1.105g/cm3であったため塩化ナトリウムを加えることにより1.110g/cm3 (塩化亜鉛と塩化ナトリウムの重量比が65対10の時、総塩量12.5重量%の水溶液に相当)とし、塩化ナトリウムの濃度調整を行った。この溶剤をエバポレーターで総塩量75重量%になるまで濃縮し、この内の1.5kgを取り出してポリ(3−オキソトリメチレン)の溶解を行った。使用したポリマーの極限粘度は5.6であり、ポリマー濃度は8重量%であった。このドープを用いて実施例1と同じ紡糸条件で紡糸を行った。強度、伸度、弾性率の結果を表5に示す。
【0040】
【表5】
Figure 0004118479
【0041】
【発明の効果】
本発明により、ハロゲン化亜鉛を用いたポリケトンの湿式紡糸において、紡糸原液から凝固浴中に抽出されるハロゲン化亜鉛が凝固浴中で反応して生成する不溶性白濁成分の発生を押さえ、毛羽や切糸の回数、紡糸装置の清掃回数、及び糸中に残留する亜鉛塩量を軽減することができる。
本発明を用いた場合、凝固浴に酸を添加しない場合と比べて次のような特徴・利点が生じる。
▲1▼ 凝固浴が白濁することが無く工程を管理しやすい。さらに糸ガイドに不溶性白濁成分が付着することが無く、切糸回数を減少させられる。
▲2▼ 紡糸中に不溶性白濁成分が沈降することが無く、凝固浴、配管、タンクの清掃回数を減少させられる。
▲3▼ 凝固時、糸内での不溶性白濁成分の発生が無いため、糸中に残留する亜鉛の量を軽減させられる。
▲4▼ 凝固浴組成が紡糸時間が長くなっても変化が少なく、得られた繊維の均質性が高い。
▲5▼ ポリマー溶液、凝固浴の回収が経済的かつ環境にやさしく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例2、比較例3に使用した循環浴の構成を示す概略図である。
【符号の説明】
1 ポンプ
2 循環タンク
3 凝固浴
4 攪拌翼
5 塩酸供給ポンプ
6 水供給ポンプ
7 原液タンク

Claims (7)

  1. 繰り返し単位の90重量%以上が下記式(1)で示されるポリケトンを、ハロゲン化亜鉛又は、ハロゲン化亜鉛及び該ハロゲン化亜鉛以外であって50℃の水に1重量%以上溶解する少なくとも1種の金属塩を含む水溶液に溶解せしめたポリマー溶液を紡口から押し出し、少なくとも1つの凝固浴中で、該ハロゲン化亜鉛及び/又は該ハロゲン化亜鉛以外であって50℃の水に1重量%以上溶解する少なくとも1種の金属塩の一部又は全部を除去してから、延伸する工程を含むポリケトン繊維の湿式紡糸方法において、凝固浴液中のハロゲン化亜鉛の濃度が0〜30重量%であって、酸を添加してpHを6以下にした50重量%以上が水で構成された凝固浴液を用いることを特徴とするポリケトン繊維の製造方法。
    Figure 0004118479
  2. 凝固浴液に添加する酸が、ハロゲン化水素であることを特徴とする請求項1記載のポリケトン繊維の製造方法。
  3. ポリケトンを溶解せしめた溶剤に含まれるハロゲン化亜鉛と該ハロゲン化亜鉛以外であって50℃の水に1重量%以上溶解する少なくとも1種の金属塩との重量比と、凝固浴液中のハロゲン化亜鉛と該ハロゲン化亜鉛以外であって50℃の水に1重量%以上溶解する少なくとも1種の金属塩との重量比との比が0.9:1〜1:0.9であることを特徴とする請求項1又は2記載のポリケトン繊維の製造方法。
  4. 凝固浴に50重量%以上が水で構成された水溶液又は/及び酸を追加することによって、紡口から出たポリマー溶液が紡糸中に連続的に凝固浴へ持ち込むハロゲン化亜鉛及び/又はハロゲン化亜鉛以外であって50℃の水に1重量%以上溶解する少なくとも1種の金属塩を希釈することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリケトン繊維の製造方法。
  5. 凝固浴に追加した50重量%以上が水で構成された水溶液又は/及び酸に相当する量の一部又は全部の凝固浴液を抜き出し、抜き出した凝固浴液の一部又は全部に必要に応じてポリケトンの溶剤に用いた塩を加えて濃度調整をした後、該凝固浴液を濃縮し再度ポリケトンの溶剤として循環使用する工程を含むことを特徴とする請求項4記載のポリケトン繊維の製造方法。
  6. 抜き出した凝固浴液の一部又は全部を塩基によって中和することを特徴とする請求項5記載のポリケトン繊維の製造方法。
  7. 塩基が、酸化亜鉛、塩基性炭酸亜鉛、水酸化亜鉛から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする請求項6記載のポリケトン繊維の製造方法。
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