JP4118155B2 - 陶磁器タイル面の改修方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築物等の外装仕上げに用いられている陶磁器タイル面の改修方法に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
磁器質タイル、せっ器質タイル、半磁器質タイル、陶器質タイル等の陶磁器タイルによる仕上げは、一般に、耐久性や意匠性が良好であることから、建築物等の躯体の保護、あるいは美観性の向上のために好んで使用されている。
【0003】
しかしながら、建築物等の外装用として施工された陶磁器タイルの場合は、太陽光や風雨等の影響を受ける環境下で長期間曝露されることとなる。その結果、陶磁器タイル面の陶磁器タイル部分(以下、「タイル部」ともいう)の光沢低下、退色、浸蝕、あるいは陶磁器タイル面の目地部分(以下、「目地部」ともいう)の中性化や強度低下等に挙げられるような劣化が進行してしまう。このような陶磁器タイル面については、耐久性や意匠性等を回復させるために、改修の必要性が生じている。
【0004】
しかし、このような陶磁器タイル面では、降雨や結露等の影響によって水分を多く含んでいる場合がある。躯体の裏面等から水分が取り込まれる場合もある。また、陶磁器タイル面の改修においては通常、水、洗剤、酸溶液等によって洗浄が行われるが、そのときの水分が残存する場合もある。特に、タイル自体が吸水性を有するものであったり、目地部の防水性能が不十分である陶磁器タイル面においては、含水率が高い状態となりやすい。施工当初は吸水性が低い面であっても、長期曝露によって著しく劣化が進行すると、水分が吸収されやすくなってしまう。
このような状態の陶磁器タイル面に対して通常の塗料で改修を行うと、内部に残存した水分の影響によって、塗料本来の密着性能が発揮されず、塗膜の剥れ、膨れ等を引き起こすことがある。
【0005】
特公平7−94764号公報には、陶磁器タイル面に対し、浸透性防水材、撥水材、及び防水塗材を順に塗装する方法が記載されている。しかし、該公報に記載の方法では、上述のような水分に起因する問題を解決することは困難である。
【0006】
【特許文献1】
特公平7−94764号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような問題点に鑑みなされたもので、陶磁器タイル面の改修において、陶磁器タイル面に水分が残存した状態であっても、優れた密着性を発揮することができる塗装方法を得ることを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決するため、本発明者らは鋭意検討の結果、陶磁器タイル面に対し、特定組成の表面処理剤を塗付した後に非水系樹脂を結合剤とする塗料を塗装する方法に想到し、本発明を完成させるに至った。
【0009】
すなわち、本発明の磁器タイル面の改修方法は、以下の特徴を有するものである。
1.陶磁器タイル面を塗装によって改修する方法であって、
陶磁器タイル面の表面を洗浄する第1の工程、
脱水剤1〜100重量%、非水系溶剤0〜99重量%からなる表面処理剤(A)を塗付する第2の工程、
結合剤として非水系樹脂を含む塗料(B)を塗装する第3の工程、
を含み、
第1工程の洗浄後、陶磁器タイル面が完全に乾燥するのを待たず、陶磁器タイル面の内部に水が残存した状態にあるうちに第2工程に入る
ことを特徴とする陶磁器タイル面の改修方法。
2.塗料(B)が、さらに着色剤を含み、隠ぺい率が0.10〜0.60である着色透明塗料(B’)であることを特徴とする1.に記載の陶磁器タイル面の改修方法。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をその実施の形態に基づき詳細に説明する。
【0011】
本発明は、建築物外装等の陶磁器タイル面に対して適用するものである。
陶磁器タイルの種類としては、例えば磁器質タイル、せっ器質タイル、半磁器質タイル、陶器質タイル等が挙げられる。これらは、その表面に釉が施された施釉タイル、釉が施されていない無釉タイルのいずれであってもよい。また、このようなタイル面の劣化や汚染の程度は特に限定されるものではなく、長期曝露によって著しく劣化や汚染が進行したものであってもよい。
本発明は、特に陶磁器タイルが無釉タイルである場合において効果的である。
【0012】
このような陶磁器タイル面は、基材に対して下地モルタルで下地を作り、張りモルタルで陶磁器タイルを張り、目地モルタルで目地を詰めることにより形成されたものが一般的である。したがって、通常、陶磁器タイル間の目地部は、モルタルが露出した状態となっている。
【0013】
本発明においては、表面処理剤(A)の塗付前に、陶磁器タイル面の表面を洗浄することができる。すなわち、陶磁器タイル面の表面を洗浄する第1の工程、表面処理剤(A)を塗付する第2の工程、塗料(B)を塗装する第3の工程、を順に行うことができる。
本発明では、このような洗浄工程によって水分が残存した場合であっても、形成塗膜の密着不良を抑制することができる。このため、洗浄後の陶磁器タイル面が完全に乾燥するのを待たなくても塗装工程に入ることができ、工期短縮の点においても有利である。
【0014】
洗浄工程においては、陶磁器タイル面表面に付着した汚染物質が除去可能な方法を採用すればよい。洗浄方法としては、例えば、水による高圧水洗、洗浄液による洗浄等が挙げられ、これらを組み合わせることもできる。このうち、洗浄液については、陶磁器タイルの種類や表面状態、汚染物質の種類や汚染の程度等に応じ適宜選定することができる。洗浄剤に含まれる成分としては、例えば、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等の界面活性剤、硫酸、塩酸、リン酸、ギ酸、クエン酸等の酸、フッ化水素アンモニウム、フッ化アンモニウム、珪フッ化アンモニム等のフッ素化合物等が挙げられる。洗浄剤を使用した場合には、通常、水洗いを行い、劣化残さ、汚染物質、洗浄剤成分等が陶磁器タイル表面や目地部分に残らないようにする。
【0015】
本発明においては、脱水剤1〜100重量%、非水系溶剤0〜99重量%からなる表面処理剤(A)を塗付することにより、陶磁器タイル面の水分を除去する。本発明では、このような表面処理剤(A)によって陶磁器タイル面を処理しておくことにより、陶磁器タイル面に水分が残存した状態であっても、密着性に優れた塗膜を形成することができる。そのため、形成塗膜における剥れ、膨れ等の発生を長期にわたり防止することができる。
【0016】
表面処理剤(A)における脱水剤としては、例えば、オルト蟻酸トリアルキル、オルト酢酸トリアルキル、オルト硼酸トリアルキル、モノイソシアネート化合物等が挙げられる。このうち、オルト蟻酸トリアルキルとしては、オルト蟻酸トリメチル、オルト蟻酸トリエチル、オルト蟻酸トリブチル等が挙げられる。オルト酢酸トリアルキルとしては、オルト酢酸トリメチル、オルト酢酸トリエチル、オルト酢酸トリブチル等が挙げられる。オルト硼酸トリアルキルとしては、オルト硼酸トリメチル、オルト硼酸トリエチル、オルト硼酸トリブチル等が挙げられる。モノイソシアネート化合物としてはフェニルイソシアネート、p−クロロフェニルイソシアネート、ベンゼンスルホニルイソシアネート、p−トルエンスルホニルイソシアネート、イソシアネートエチルメタクリレート等が挙げられる。
【0017】
表面処理剤(A)における脱水剤としては、特に、オルト蟻酸トリメチル、オルト蟻酸トリエチル、オルト蟻酸トリブチル、オルト酢酸トリメチル、オルト酢酸トリエチル、オルト酢酸トリブチルから選ばれる1種以上が好適である。このような化合物は、陶磁器タイル面に残存した水分との化学反応により、エステルとアルコールを生じる。例えば、オルト酢酸トリメチルの場合は、酢酸メチルとメタノールを生じる。
脱水剤として上述の化合物を使用した場合は、化合物自体が揮発性を有し、さらには残存する水との反応生成物(エステル及びアルコール)も揮発性を有し、大気中に容易に揮発するため、形成塗膜の物性に悪影響を与えない点で好ましい。
【0018】
非水系溶剤としては、例えば、メタノール,エタノール,プロパノール,イソプロパノール,ブタノール等のアルコール系溶剤、エチレングリコール,プロピレングリコール,ブチレングリコール,エチレングリコールモノエチルエーテル,エチレングリコールモノブチルエーテル,酢酸エチレングリコールモノエチルエーテル等のグリコール系溶剤、n−ヘキサン、n−ペンタン、n−オクタン、n−ノナン、n−デカン、n−ウンデカン、n−ドデカン、テルピン油、ミネラルスピリット等の脂肪族炭化水素系溶剤、トルエン、キシレン、ソルベントナフサ等の芳香族炭化水素系溶剤、その他、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等が挙げられる。
【0019】
表面処理剤(A)における脱水剤の含有量は、通常1〜100重量%、好ましくは2〜80重量%である。表面処理剤(A)における非水系溶剤の含有量は、通常0〜99重量%、好ましくは20〜98重量%である。脱水剤が1重量%より少ない場合は、陶磁器タイル面の水分を除去するのに多量の表面処理剤を使用しなければならず、効率的でない。
なお、表面処理剤(A)においては、脱水剤と水分との反応を促進させる目的で触媒を混合することもできる。また、必要に応じその他の添加剤等を混合することもできる。
【0020】
表面処理剤(A)の塗付量は、対象となる陶磁器タイル面の種類・状態等を勘案して適宜設定すればよいが、通常30〜300g/m2程度である。表面処理剤(A)を塗付する際には、刷毛、スプレー、ローラー等の各種器具を使用すればよい。
陶磁器タイル表面の洗浄を行った場合は、陶磁器タイル面の内部に水が残存した状態であっても、その表面が乾燥した状態であれば表面処理剤(A)を塗付することができる。
【0021】
本発明では、表面処理剤(A)を陶磁器タイル面に塗付した後、塗料(B)を塗装する。表面処理剤(A)を塗付する工程と、塗料(B)を塗装する工程との間隔は特に限定されず、表面処理剤(A)を塗付した直後に塗料(B)を塗装してもよいし、表面処理剤(A)が乾燥した後に塗料(B)を塗装してもよい。
【0022】
塗料(B)は、結合剤として非水系樹脂を含むものである。
塗料(B)における非水系樹脂は、水以外の有機溶剤を媒体とする樹脂である。媒体の種類は特に限定されず、芳香族炭化水素系溶剤を主成分とする強溶剤、脂肪族炭化水素系溶剤を主成分とする弱溶剤等が使用可能である。
非水系樹脂としては、例えば、エチレン樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、塩化ビニル樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、シリコン樹脂、ふっ素樹脂等、あるいはこれらを複合したもの等が挙げられる。これらは1種または2種以上で使用することができる。
本発明では、特に、官能基として加水分解性シリル基を含有する結合剤が好適である。このような結合剤を使用すれば、その官能基のはたらきによって、各種陶磁器タイル及び目地に対する密着性を高めることができる。
加水分解性シリル基を含有する結合剤としては、例えば、加水分解性シリル基含有ビニル系単量体とその他の単量体との共重合物、各種樹脂とシランカップリング剤との複合物等が挙げられる。
【0023】
具体的に、加水分解性シリル基含有ビニル系単量体として、例えば、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン等が挙げられる。
【0024】
シランカップリング剤としては、例えば、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルトリエトキシシラン、β−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
【0025】
本発明における塗料(B)は、透明塗料、着色塗料のいずれであってもよい。また、艶の程度も特に限定されない。
【0026】
塗料(B)を着色塗料として用いる場合には、上述の成分に加え着色剤を混合することができる。着色剤としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、カーボンブラック、酸化第二鉄(ベンガラ)、黄色酸化鉄、オーカー、群青、コバルトグリーン等の無機系顔料、アゾ系、ナフトール系、ピラゾロン系、アントラキノン系、ペリレン系、キナクリドン系、ジスアゾ系、イソインドリノン系、ベンゾイミダゾール系、フタロシアニン系、キノフタロン系等の有機顔料が使用できる。また、重質炭酸カルシウム、クレー、カオリン、タルク、沈降性硫酸バリウム、炭酸バリウム、ホワイトカーボン、珪藻土等の体質顔料を使用することも可能である。
【0027】
本発明では、特に塗料(B)として、隠ぺい率が0.10〜0.60(好ましくは0.20〜0.50、より好ましくは0.25〜0.45)である着色透明塗料(B’)が好適である。このような着色透明塗料(B’)を使用すれば、既存陶磁器タイル面の意匠性を保持しつつ、タイル部に生じた汚染やすり傷等を目立たなくし、さらに、経年劣化よって損われた色相や光沢等を復元することができる。加えて、この工程では目地部にも塗料が塗着するが、塗料の隠ぺい率が低めに設定されているため、目地部の色相はあまり変化しない。このため、タイル部と目地部のコントラストを保つことができる。
【0028】
なお、本発明における隠ぺい率は、JIS K5400−1990 7.2「隠ぺい率」に準じて測定される値である。具体的には、塗装時に使用する塗料(希釈を行う場合は、希釈後の塗料)を、隠ぺい率試験紙にフィルムアプリケータ(すきま150μm)で塗付し、温度23℃・湿度50%環境下で48時間乾燥させた試験片について、視感反射率を測定した後、下記式によって算出される値である。
<式>隠ぺい率=(黒地上の塗膜の視感反射率)/(白地上の塗膜の視感反射率)
【0029】
着色透明塗料(B’)の色相は、上述の隠ぺい率の範囲内で適宜設定することができる。既存タイルと同系色の仕上げとする場合は、改修の対象となる既存タイルの色柄に応じて、着色透明塗料(B’)の色相を既存タイル部の基調色と同系色に設定すればよい。また、既存タイルと全く異なる色相にすることもできる。
【0030】
塗料(B)においては、上述の成分の他に、通常塗料に使用可能な成分を含むこともできる。このような成分としては、例えば、骨材、繊維、増粘剤、造膜助剤、レベリング剤、湿潤剤、可塑剤、凍結防止剤、pH調整剤、防腐剤、防黴剤、防藻剤、抗菌剤、分散剤、消泡剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、触媒、架橋剤、脱水剤等が挙げられる。
【0031】
塗料(B)の塗装は通常、陶磁器タイル面全体に対して行うが、陶磁器タイル面のタイル部、目地部のいずれか一方のみに対して行うこともできる。
塗料(B)の塗付量は、塗装対象となる陶磁器タイル面の種類・状態等を勘案して適宜設定すればよいが、通常50〜300g/m2程度である。塗装器具は特に限定されず、刷毛、スプレー、ローラー等公知の塗装器具を使用することができる。
本発明では、塗料(B)を塗装した後に、塗料(B)と異なる色相の塗料を斑点状に吹付塗装してもよい。このような塗装を行うことにより、タイル部に斑点模様を付与することができる。
【0032】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を示し、本発明の特徴をより明確にする。
【0033】
(実施例1)
オルト酢酸トリメチル10重量部、溶剤(エタノール)90重量部を常法にて均一に混合することにより、表面処理剤(A−1)を製造した。
また、樹脂A(加水分解性シリル基含有アクリル樹脂、重量平均分子量20000、固形分50重量%、ミネラルスピリット溶液)65重量部、硬化剤(ジブチルスズジラウレート)0.5重量部、溶剤(ミネラルスピリット)34.5重量部を常法にて均一に混合することにより、塗料(B−1)を製造した。この塗料(B−1)の隠ぺい率は0.03であった。
【0034】
目地部が灰色のセメントモルタル、タイル部が黄土色の基調色にこげ茶色の斑点模様を有するせっ器質タイル(無釉)からなり、施工後5年経過した陶磁器タイル面(150×200mm)を試験基材とした。
この試験基材の表面を、ノニオン性界面活性剤を主成分とする洗浄液で洗浄し、さらに水洗いした。常温(23℃)で2時間放置後、まず表面処理剤(A−1)を塗付量100g/m2でスプレー塗装した。次いで、常温で1時間放置後、塗料(B−1)を塗付量200g/m2でスプレー塗装し、常温で168時間乾燥させた。
以上の工程によって得られた試験板を、50℃温水に72時間浸漬した後、その外観変化を確認し、さらに碁盤目テープ法(4×4mm・25マス)によって密着性を評価した。
その結果、実施例1の試験板において特に異常は認められなかった。
【0035】
(実施例2)
樹脂(A)65重量部、硬化剤(ジブチルスズジラウレート)0.5重量部、溶剤(ミネラルスピリット)34.5重量部、酸化チタン1重量部、黄色酸化鉄0.2重量部、ベンガラ0.01重量部、カーボンブラック0.001重量部を常法にて均一に混合することにより、塗料(B−2)を製造した。この塗料(B−2)の隠ぺい率は0.33であった。
【0036】
塗料(B−1)に代えて塗料(B−2)を使用した以外は、実施例1と同様にして試験を行った。その結果、特に異常は認められなかった。
【0037】
(比較例1)
実施例1と同一の試験基材を用い、その表面を、ノニオン性界面活性剤を主成分とする洗浄液で洗浄し、さらに水洗いした。常温で2時間放置後、塗料(B−1)を塗付量200g/m2でスプレー塗装し、常温で168時間乾燥させた。以上の工程によって得られた試験板について、実施例1と同様の試験を行ったところ、塗膜膨れが発生してしまった。また、密着性にも劣る結果となった。
【0038】
【発明の効果】
本発明によれば、陶磁器タイル面の改修において、陶磁器タイル面に水分が残存した状態であっても優れた密着性を発揮することができる。
Claims (2)
- 陶磁器タイル面を塗装によって改修する方法であって、
陶磁器タイル面の表面を洗浄する第1の工程、
脱水剤1〜100重量%、非水系溶剤0〜99重量%からなる表面処理剤(A)を塗付する第2の工程、
結合剤として非水系樹脂を含む塗料(B)を塗装する第3の工程、
を含み、
第1工程の洗浄後、陶磁器タイル面が完全に乾燥するのを待たず、陶磁器タイル面の内部に水が残存した状態にあるうちに第2工程に入る
ことを特徴とする陶磁器タイル面の改修方法。 - 塗料(B)が、さらに着色剤を含み、隠ぺい率が0.10〜0.60である着色透明塗料(B’)であることを特徴とする請求項1に記載の陶磁器タイル面の改修方法。
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