JP4117608B2 - 記録制御装置および記録制御方法、並びにプログラム - Google Patents

記録制御装置および記録制御方法、並びにプログラム Download PDF

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    • G11B2220/25Disc-shaped record carriers characterised in that the disc is based on a specific recording technology
    • G11B2220/2537Optical discs

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録制御装置および記録制御方法、並びにプログラムに関し、特に、例えば、光ディスク等の記録媒体に対するデータの読み書き時におけるシークの頻度を小さくすることができるように、データを記録することができるようにする記録制御装置および記録制御方法、並びにプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年においては、記録レートおよび読み出しレートが大きく向上した光ディスクその他の記録媒体が実用化されており、比較的高画質で長時間のビデオデータの記録が可能となってきている。
【0003】
また、本件出願人は、同一内容の画像について、高解像度のビデオデータと低解像度のビデオデータを光ディスクに記録し、編集作業等の用途に応じて、最適な解像度のビデオデータを選択する方法について、先に提案している(例えば、特許文献1)。
【0004】
【特許文献1】
特開平11-136631号公報。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、記録レートや読み出しレートが高くても、光ディスクにおいて、ビデオデータのストリームが、不連続に、いわば細切れ状態で記録されている場合には、その不連続な部分で、シークが発生する。そして、シークによって、ビデオデータの読み出しが、その再生すべき時刻に間に合わない場合には、ビデオデータの再生が途切れることになる。
【0006】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、例えば、光ディスクなどの記録媒体に対するデータの読み書き時におけるシークの頻度を小さくすることができるようにするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の記録制御装置は、記録媒体の記録領域のうちの、データのリアルタイム再生を保証するための所定の大きさの連続した空き領域を、予約領域として予約する領域予約手段と、予約領域に対して、その予約領域に記録することができる所定のパケット単位のデータを記録させる制御を行う記録手段と、予約領域のうちの、所定のパケット単位のデータが記録されずに残った記録領域を、空き領域として開放する領域開放手段と、領域予約手段において予約された所定の大きさの連続した空き領域に続く連続した空き領域を、予約領域として追加予約する追加予約手段と、領域予約手段において予約された所定の大きさの連続した空き領域に続く連続した空き領域が、所定の大きさ未満であるかどうかを判定する大きさ判定手段とを備え、追加予約手段は、記録手段によってデータが記録される際に、領域予約手段において予約された所定の大きさの連続した空き領域に続く連続した空き領域が、所定の大きさ未満である場合に、その所定の大きさ未満の連続した空き領域を、予約領域として追加予約し、この追加予約された空き領域を含む予約領域にデータが記録されるようにするとともに、領域予約手段において予約された所定の大きさの連続した空き領域に続く連続した空き領域が、所定の大きさ以上である場合には、追加予約を行わずに所定の大きさの連続した空き領域にデータが記録されるようにすることを特徴とする。
【0008】
本発明の記録制御方法は、記録媒体の記録領域のうちの、データのリアルタイム再生を保証するための所定の大きさの連続した空き領域を、予約領域として予約する領域予約ステップと、予約領域に対して、その予約領域に記録することができる所定のパケット単位のデータを記録させる制御を行う記録ステップと、予約領域のうちの、所定のパケット単位のデータが記録されずに残った記録領域を、空き領域として開放する領域開放ステップと、領域予約ステップの処理において予約された所定の大きさの連続した空き領域に続く連続した空き領域を、予約領域として追加予約する追加予約ステップと、領域予約ステップの処理において予約された所定の大きさの連続した空き領域に続く連続した空き領域が、所定の大きさ未満であるかどうかを判定する大きさ判定ステップとを備え、追加予約ステップの処理は、記録ステップの処理によってデータが記録される際に、領域予約ステップの処理において予約された所定の大きさの連続した空き領域に続く連続した空き領域が、所定の大きさ未満である場合に、その所定の大きさ未満の連続した空き領域を、予約領域として追加予約し、この追加予約された空き領域を含む予約領域にデータが記録されるようにするとともに、領域予約ステップの処理において予約された所定の大きさの連続した空き領域に続く連続した空き領域が、所定の大きさ以上である場合には、追加予約を行わずに所定の大きさの連続した空き領域にデータが記録されるようにすることを特徴とする。
【0009】
本発明のプログラムは、データを記録媒体に記録する制御を行う記録制御処理を、コンピュータに行わせるプログラムにおいて、記録媒体の記録領域のうちの、データのリアルタイム再生を保証するための所定の大きさの連続した空き領域を、予約領域として予約する領域予約ステップと、予約領域に対して、その予約領域に記録することができる所定のパケット単位のデータを記録させる制御を行う記録ステップと、予約領域のうちの、所定のパケット単位のデータが記録されずに残った記録領域を、空き領域として開放する領域開放ステップと、領域予約ステップの処理において予約された所定の大きさの連続した空き領域に続く連続した空き領域を、予約領域として追加予約する追加予約ステップと、領域予約ステップの処理において予約された所定の大きさの連続した空き領域に続く連続した空き領域が、所定の大きさ未満であるかどうかを判定する大きさ判定ステップとを備え、追加予約ステップの処理は、記録ステップの処理によってデータが記録される際に、領域予約ステップの処理において予約された所定の大きさの連続した空き領域に続く連続した空き領域が、所定の大きさ未満である場合に、その所定の大きさ未満の連続した空き領域を、予約領域として追加予約し、この追加予約された空き領域を含む予約領域にデータが記録されるようにするとともに、領域予約ステップの処理において予約された所定の大きさの連続した空き領域に続く連続した空き領域が、所定の大きさ以上である場合には、追加予約を行わずに所定の大きさの連続した空き領域にデータが記録されるようにすることを特徴とする。
【0010】
本発明の記録制御装置および記録制御方法、並びにプログラムにおいては、記録媒体の記録領域のうちの、所定の大きさの連続した空き領域が、予約領域として予約され、その予約領域に対して、その予約領域に記録することができる所定のパケット単位のデータが記録される。そして、予約領域のうちの、所定のパケット単位のデータが記録されずに残った記録領域が、空き領域として開放される。また、予約された所定の大きさの連続した空き領域に続く連続した空き領域が、所定の大きさ未満であるかどうかが判定され、データが記録される際に、予約された所定の大きさの連続した空き領域に続く連続した空き領域が、所定の大きさ未満である場合に、その所定の大きさ未満の連続した空き領域が、予約領域として追加予約され、この追加予約された空き領域を含む予約領域にデータが記録されるようにされるとともに、予約された所定の大きさの連続した空き領域に続く連続した空き領域が、所定の大きさ以上である場合には、追加予約が行われずに所定の大きさの連続した空き領域にデータが記録されるようにされる
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明を適用した記録再生システムの一実施の形態の構成例を示している。
【0012】
図1の記録再生システムは、コンピュータ1をベースに構成されており、コンピュータ1は、光ディスク3に対して、データを読み書きする、例えば、CD-R(Compact Disc Recordable),CD-RW(CD ReWritable),DVD-RAM(Digital Versatile Disc Random Access Memory)ドライブとしてのドライブ2を内蔵している。即ち、ドライブ2には、光ディスク3を容易に着脱することができるようになっており、ドライブ2は、コンピュータ1の制御の下、光ディスク3にデータを記録し(書き込み)、また、光ディスク3からデータを読み出す。
【0013】
図1の実施の形態では、画像データや音声データなどのAV(Audio Visual)データを出力し、必要に応じて、AVデータを入力することができるVTR(Video Tape Recorder)や、TV(Television)チューナなどでなる信号入出力装置4が、外部機器として、コンピュータ1に接続されている。コンピュータ1は、信号入出力装置4が出力するAVデータを受信し、ドライブ2に供給して、光ディスク3に記録させる。また、コンピュータ1は、ドライブ2に、光ディスク3に記録されたAVデータを読み出させ、例えば、その内蔵するディスプレイやスピーカから出力させる。あるいは、コンピュータ1は、光ディスク3から読み出されたAVデータを、例えば、信号入出力装置4に記録等させる。
【0014】
図2は、図1のコンピュータ1のハードウェア構成例を示している。
【0015】
CPU(Central Processing Unit)11は、例えば、ユーザによって入力部16が操作等されることにより指令が入力されると、それにしたがって、ROM(Read Only Memory)12に格納されているプログラムを実行する。あるいは、また、CPU11は、HD(Hard Disk)15に格納されているプログラム、衛星若しくはネットワークから転送され、通信I/F18で受信されてHD15にインストールされたプログラム、またはドライブ2に装着された光ディスク3などのリムーバブル記録媒体から読み出されてHD15にインストールされたプログラムを、RAM(Random Access Memory)14にロードして実行する。これにより、CPU11は、後述するフローチャートにしたがった各種の処理を行う。
【0016】
ROM12は、例えば、IPL(Initial Program Loading)やBIOS(Basic Input Output System)のプログラムその他のファームウェアを記憶している。なお、ROM12に代えて、書き換え可能なEEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)を採用することが可能であり、この場合、ファームウェアのバージョンアップに対処することができる。
【0017】
メモリコントローラ13は、例えば、DMA(Direct Memory Access)コントローラで構成され、RAM14に対するデータの読み書きを制御する。RAM14は、CPU11が実行するプログラムや、CPU11が処理を行う上で必要なデータを一時記憶する。HD15は、コンピュータ1にインストールされたプログラム(アプリケーションプログラムの他、OS(Operating System)なども含まれる)や、CPU11が処理を行う上で必要なデータを記憶する。
【0018】
入力部16は、例えば、キーボードや、マウス、マイク(マイクロフォン)などで構成され、ユーザによって操作等される。そして、入力部16は、ユーザによる操作等に対応する信号を、CPU11に供給する。出力部17は、例えば、ディスプレイやスピーカなどで構成され、そこに供給される画像または音声を、それぞれ表示または出力する。通信I/F(Interface)18は、例えば、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)1394ポートや、USB(Universal Serial Bus)ポート、LAN(Local Area Network)接続用のNIC(Network Interface Card)などで構成され、各規格に応じた通信制御を行う。
【0019】
I/Fコントローラ19は、ドライブ2との間で、データを、例えば、ATA(AT Attachment)等の所定の方式でやりとりするためのインタフェースとして機能する。
【0020】
データ変換部20は、例えば、MPEG(Moving Picture Experts Group)エンコーダ/デコーダなどで構成され、信号入出力装置4から供給されるAVデータを、MPEGエンコードし、その結果得られるMPEGストリームを、コンピュータ1のバス上に出力する。また、データ変換部20は、コンピュータ1のバス上に出力されたMPEGストリームをMPEGデコードし、その結果得られるAVデータを、コンピュータ1のバス上に出力し、あるいは、信号入出力装置4に供給する。
【0021】
なお、以上のCPU11乃至データ変換部20は、コンピュータ1内部のバスを介して相互に接続されている。
【0022】
以上のように構成されるコンピュータ1では、CPU11がコンピュータ1にインストールされたプログラムを実行することにより、後述する各種の処理が行われる。
【0023】
ここで、CPU11が実行するプログラムは、コンピュータ1に内蔵されている記録媒体としてのHD15やROM12に予め記録しておくことができる。
【0024】
あるいはまた、プログラムは、フレキシブルディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory),MO(Magneto Optical)ディスク,DVD(Digital Versatile Disc)、磁気ディスク、半導体メモリなどのリムーバブル記録媒体に、一時的あるいは永続的に格納(記録)しておくことができる。このようなリムーバブル記録媒体は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することができる。
【0025】
なお、プログラムは、上述したようなリムーバブル記録媒体からコンピュータ1にインストールする他、ダウンロードサイトから、ディジタル衛星放送用の人工衛星を介して、コンピュータ1に無線で転送したり、LAN(Local Area Network)、インターネットといったネットワークを介して、コンピュータ1に有線で転送し、コンピュータ1では、そのようにして転送されてくるプログラムを、通信I/F18で受信し、内蔵するHD15にインストールすることができる。
【0026】
ここで、本明細書において、コンピュータ1に各種の処理を行わせるためのプログラムを記述する処理ステップは、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はなく、並列的あるいは個別に実行される処理(例えば、並列処理あるいはオブジェクトによる処理)も含むものである。
【0027】
また、プログラムは、1のCPUにより処理されるものであっても良いし、複数のCPUによって分散処理されるものであっても良い。さらに、プログラムは、遠方のCPUに転送されて実行されるものであっても良い。
【0028】
次に、図3は、図2のCPU11がプログラムを実行することにより実現されるコンピュータ1の機能的構成例を示している。
【0029】
コンピュータ1では、OS31の管理の下で、各種のアプリケーションプログラム34が実行される。また、OS31の管理下では、ファイルシステムドライバ33やデバイスドライバ32が動作している。
【0030】
アプリケーションプログラム34は、ドライブ2に装着された光ディスク3へのデータの読み書きを行う場合、ファイルシステムドライバ33に対して、データを記録する、あるいは、データが記録されたファイルを指定し、ファイルシステムドライバ33は、指定されたファイルの光ディスク3上の位置情報を、デバイスドライバ32に指定する。そして、デバイスドライバ32は、ファイルシステムドライバ33からの位置情報が表す光ディスク3上の記録領域に対するデータの読み書きを、ドライブ2に要求する。
【0031】
本実施の形態では、例えば、アプリケーションプログラム34に、年輪アロケーションマネージャ35が組み込まれており、年輪アロケーションマネージャ35は、光ディスク3に対するデータの読み書き制御を、その光ディスク3におけるデータの配置(アロケーション)を制御しながら行う。
【0032】
なお、年輪アロケーションマネージャ35が組み込まれたアプリケーションプログラム34としては、例えば、光ディスク3に対して読み書きを行うための、いわゆるライティングソフトウェアなどを採用することができる。また、ファイルシステムドライバ33としては、例えば、CD-R/RWおよびDVDのファイルシステムドライバに採用されているUDF(Universal Disk Format)ドライバなどを用いることができる。
【0033】
ここで、本実施の形態においてファイルシステムドライバ33として採用するUDFは、光ディスク3へのデータ(ファイル)の配置を管理するアロケーションマネージャを有するが、年輪アロケーションマネージャ35は、このUDFが有するアロケーションマネージャと連携して、後述するパケットとしての年輪データの、光ディスク3への配置を管理(制御)する。
【0034】
年輪アロケーションマネージャ35は、記録スケジューラ36、再生スケジューラ37、書き込み制御部38、および読み出し制御部39などから構成される。記録スケジューラ36は、図示せぬ他のアプリケーションや、ユーザが入力部16を操作することによって、光ディスク3へのデータの記録の要求があった場合に、そのデータの光ディスク3への記録(書き込み)順をスケジューリングする。そして、書き込み制御部38は、記録スケジューラ36によるスケジューリング結果にしたがい、ファイルシステムドライバ33に対して、光ディスク3へのデータの記録を要求する。ファイルシステムドライバ33は、書き込み制御部38からの要求にしたがい、データを、デバイスドライバ32およびドライブ2を介して、光ディスク3に書き込む。
【0035】
ここで、ドライブ2において、光ディスク3に対するデータの書き込みおよび読み出しは、例えば、光ディスク3の内周から外周方向に向かって行われるものとする。また、ドライブ2は、光ディスク3に対する最小アクセス単位である物理セクタを1以上集めた物理ブロック(物理的単位領域)を、ECC(Error Checking and Correction)処理を施す単位として、その物理ブロック単位で、データの読み書きを行う。なお、物理ブロックには、例えば、光ディスク3の内周から外周に向かって昇順の物理ブロック番号が付されており、各物理ブロックには、論理ブロックが割り当てられている。但し、光ディスク3に対するデータの読み書きは、光ディスク3の外周から内周方向に向かって行うようにすることが可能である。また、物理ブロックを構成する物理セクタの数は、特に限定されるものではない。
【0036】
デバイスドライバ32は、ファイルシステムドライバ33からデータの読み書きの要求があると、その読み書きの要求を、その読み書きを行う論理ブロックに付されている論理ブロック番号(以下、適宜、LBN(Logical Block Number)という)とともに、ドライブ2に供給する。ドライブ2は、デバイスドライバ32から供給されるLBNの論理ブロックに割り当てられている光ディスク3の物理ブロックに対して、データの読み書きを行う。
【0037】
なお、物理ブロックに割り当てられている論理ブロックには、例えば、その物理ブロックの物理ブロック番号に比例するLBNが付されているものとする。この場合、複数の論理ブロックそれぞれのLBNが連続している場合には、その複数の論理ブロックに割り当てられている複数の物理ブロックそれぞれの物理ブロック番号も連続したものとなり、その結果、複数の物理ブロックも連続した記録領域となる。即ち、複数の論理ブロックが連続している場合には、その複数の論理ブロックに割り当てられている複数の物理ブロックも連続したものとなる。
【0038】
ここで、上述したように、光ディスク3に対するデータの書き込みおよび読み出しは、例えば、光ディスク3の内周から外周方向に向かって行われ、さらに、物理ブロックには、光ディスク3の内周から外周に向かって昇順の物理ブロック番号が付されているととともに、論理ブロックには、物理ブロック番号に比例するLBNが付されている。従って、ここでは、光ディスク3に対するデータの書き込みおよび読み出しは、物理ブロック番号で考えても、また、LBNで考えても、番号の小さい順に行われる。
【0039】
再生スケジューラ37は、図示せぬ他のアプリケーションや、ユーザが入力部16を操作することによって、光ディスク3からのデータの読み出しの要求があった場合に、そのデータを光ディスク3から読み出す読み出し順をスケジューリングする。そして、読み出し制御部39は、再生スケジューラ37によるスケジューリング結果にしたがい、ファイルシステムドライバ33に対して、光ディスク3からのデータの読み出しを要求する。ファイルシステムドライバ33は、読み出し制御部39からの要求にしたがい、データを、デバイスドライバ32およびドライブ2を介して、光ディスク3から読み出す。
【0040】
次に、図4は、光ディスク3に、関連する複数のデータ系列を記録する場合の記録方式を示している。
【0041】
なお、図4では、関連する複数のデータ系列として、例えば、ビデオデータの系列と、そのビデオデータに付随するオーディオデータの系列とを採用している。
【0042】
図4Aでは、1フレームのビデオデータVと、その1フレームのビデオデータVに付随するオーディオデータAとが、交互に配置されており、以下、適宜、この記録方式を、フレーム単位でのインタリーブ方式という。
【0043】
図4Bでは、ビデオデータの系列全体とオーディオデータの系列全体が、それぞれ1つのファイルとして、別々に配置されており、以下、適宜、この記録方式を、インタリーブなし方式という。
【0044】
図4Cでは、1フレーム分を越えるが、ビデオデータの系列全体ではないサイズのビデオデータVと、やはり、1フレーム分を越えるが、オーディオデータの系列全体ではないサイズのオーディオデータAとが、交互に配置されている。
【0045】
ここで、この1フレーム分を越えるが、全体ではないサイズのビデオデータとオーディオデータを交互に配置して、光ディスク3の内周から外周方向(あるいは、その逆方向)に向かって記録していった場合に、ビデオデータの記録部分と、オーディオデータの記録部分とに、例えば、異なる濃淡や色彩などを付すると、そのビデオデータの記録部分と、オーディオデータの記録部分とは、まるで、樹木の幹の横断面(木口)に形成される年輪のように見える。そこで、1フレーム分を越えるが、全体ではないサイズのビデオデータやオーディオデータなどを、以下、適宜、年輪データという。また、図4Cに示したように、ビデオデータとオーディオデータなどの複数のデータ系列を年輪データ単位で周期的に配置して記録する記録方式を、以下、適宜、年輪単位でのインタリーブ方式という。
【0046】
図4Aのフレーム単位でのインタリーブ方式では、1フレーム分のビデオデータとオーディオデータが、交互に、光ディスク3に書き込まれるから、その書き込みは、少なくとも、1フレーム分のビデオデータまたはオーディオデータをバッファリングすることができるバッファがあれば行うことができる。そして、このバッファは、1フレーム分のビデオデータまたはオーディオデータを記憶することができるもので足りるから、バッファに、ビデオデータまたはオーディオデータをバッファリングすることによる遅延(記録遅延)も短くすることができる。
【0047】
しかしながら、フレーム単位でのインタリーブ方式では、光ディスク3に、1フレーム分のビデオデータとオーディオデータとが交互に記録されているため、例えば、ビデオデータまたはオーディオデータのいずれか一方だけを編集する、いわゆるAV(Audio Video)スプリット編集を行う場合であっても、ビデオデータとオーディオデータの両方を読み出すことになり、光ディスク3からのデータの読み出しを効率的に行うことが困難となる。
【0048】
即ち、例えば、ビデオデータだけを編集する場合には、ビデオデータだけを読み出せば良いが、フレーム単位でのインタリーブ方式で記録された光ディスク3からビデオデータだけを読み出す場合には、1フレームのビデオデータを読み出し、その後、次の1フレームのビデオデータの記録位置までのシークを行い、その読み出しを行うことを繰り返す必要がある。しかしながら、フレーム単位のインタリーブ方式では、ある1フレームのビデオデータの記録位置から、次の1フレームのビデオデータの記録位置までの間に記録されているのは、1フレーム分のオーディオデータであり、そのような少ないオーディオデータを読み出す読み出し時間と、そのオーディオデータを読み飛ばすためのシークを行うシーク時間とを比較すると、一般的に、読み出し時間の方が、シーク時間よりも短い。従って、光ディスク3から、ビデオデータだけを読み出すよりは、ビデオデータとオーディオデータの両方を読み出す方が、全体の読み出しに要する時間は短くなる。しかしながら、編集対象でないオーディオデータも読み出すのは、効率的であるとは言い難い。
【0049】
一方、図4Bのインタリーブなし方式では、ビデオデータの系列全体とオーディオデータの系列全体が、別々に配置され、光ディスク3に記録されるから、AVスプリット編集を行う場合に、ビデオデータとオーディオデータのうちの、編集対象とする方だけを、効率的に読み出すことができる。
【0050】
しかしながら、インタリーブなし方式では、ビデオデータの系列全体とオーディオデータの系列全体が、別々にまとめて配置され、光ディスク3に記録されるため、即ち、例えば、光ディスク3の記録領域が、まとまったビデオ領域とオーディオ領域に分けられ、ビデオデータがビデオ領域に、オーディオデータがオーディオ領域に、それぞれ記録されるため、内周から外周方向に向かって、いわゆる一筆書きのように、光ディスク3へのデータの書き込みを行う場合には、ビデオデータの系列全体またはオーディオデータの系列全体をバッファリングすることのできる膨大なサイズのバッファが必要となる。そして、この膨大なサイズのバッファに、ビデオデータまたはオーディオデータをバッファリングすることによる遅延(記録遅延)も非常に長くなる。
【0051】
そこで、インタリーブなし方式において、光ディスク3のビデオ領域へのビデオデータの書き込みと、オーディオ領域へのオーディオデータの書き込みとを、時分割で交互に行う方法がある。
【0052】
しかしながら、この場合、ドライブ2の図示せぬピックアップが、光ディスク3のビデオ領域からオーディオ領域に移動するシークと、その逆の移動を行うシークとが頻発し、実効記録レートを著しく低下させることになる。さらに、図1の記録再生システムをカムコーダなどとして採用する場合には、対衝撃の観点からシーク動作をできるだけ避けたい。
【0053】
そこで、図4Cの年輪単位でのインタリーブ方式では、ビデオデータとオーディオデータとが、年輪データ単位で交互に配置されて記録される。
【0054】
年輪データのサイズは、上述したように、1フレーム分を越えるが、全体ではないサイズであるが、実装上は、さらに、以下の第1と第2の条件を満たすサイズであるのが望ましい。
【0055】
即ち、第1の条件としては、光ディスク3から年輪データを読み出す時間と、その年輪データの記録領域を読み飛ばすためにシークを行うのに要するシーク時間とを比較した場合に、シーク時間の方が、読み出し時間よりも短いこと、即ち、年輪データを読み飛ばすより、読み出した方が速い場合には、フレーム単位でのインタリーブ方式(図4A)を採用するのと変わらないから、年輪データを読み出すよりは、読み飛ばした方が速いことが要求される。なお、好ましくは、シーク時間の方が、読み出し時間よりも十分短くなっていることが望ましい。
【0056】
第2の条件としては、年輪データのサイズが、年輪データをバッファリングする現実的な大きさのバッファが存在するような大きさであることが要求される。即ち、年輪単位でのインタリーブ方式では、ビデオデータとオーディオデータとが年輪データ単位で交互に配置されて記録されるから、その記録時には、少なくとも、年輪データ単位のビデオデータまたはオーディオデータをバッファリングするバッファが必要となる。従って、年輪データ単位のビデオデータまたはオーディオデータをバッファリングすることができるバッファが現実に存在しなければ、年輪単位でのインタリーブ方式によってデータの記録を行うことができないから、第2の条件として、年輪データをバッファリングする現実的な大きさのバッファが存在することが要求される。
【0057】
なお、年輪データを、バッファにバッファリングしている間は、そのバッファリング中の年輪データを光ディスク3に記録することはできず、バッファへの年輪データのバッファリングによる遅延(記録遅延)が生じるが、この遅延時間は、バッファに記憶される年輪データのサイズ、即ち、バッファのサイズに対応する。従って、例えば、システム設計上、バッファへの年輪データのバッファリングによる遅延時間が制限されている場合には、バッファのサイズは、その制限されている時間内に、年輪データのバッファリングによる遅延時間が収まるものであることが必要となる。
【0058】
第1の条件は、年輪データのサイズがなるべく大となることを要求しているのに対して、第2の条件は、年輪データのサイズがなるべく小となることを要求しており、従って、第1と第2の条件は、相反している。
【0059】
ところで、年輪データを読み飛ばすシークを行うシーク時間の方が、年輪データを読み出す読み出し時間よりも短いという第1の条件を満たすには、一般に、年輪データが、光ディスク3の複数のトラックに跨っていること、つまり、年輪データのサイズが、光ディスク3の1トラック分より大であることが必要である。なお、年輪データについてのシーク時間の方を、その読み出し時間よりも十分短くするには、年輪データのサイズは、一般に、光ディスク3の数トラック分とする必要がある。また、1トラックのサイズは、そのトラックの半径位置にもよるが、数百KB(Kilo-Byte)程度である。
【0060】
次に、年輪データをバッファリングする現実的な大きさのバッファが存在するという第2の条件については、バッファの現実的なサイズの上限としては、現在、例えば、数十MB(Mega-Byte)程度である。
【0061】
従って、年輪データのサイズは、大雑把ではあるが、数MB乃至数十MB程度とするのが妥当である。このサイズは、ディスク3上では、大雑把に数十トラック程度に相当する。ここで、このサイズで、複数のデータの系列としての、例えば、ビデオデータとオーディオデータなどが交互に書き込まれた光ディスク3の記録領域の様子が木の年輪に似ていることから、そのサイズのデータを、上述したように、年輪データと呼ぶこととしている。
【0062】
なお、上述の場合には、光ディスク3に記録する、関連する複数のデータ系列として、ビデオデータとオーディオデータを採用することとしたが、この複数のデータ系列としては、ビデオデータやオーディオデータ以外のデータや、ビデオデータおよびオーディオデータに加えて他のデータを採用することが可能である。
【0063】
また、年輪単位でのインタリーブ方式は、複数のデータ系列ではなく、1つのデータ系列を光ディスク3に記録する場合にも採用可能である。
【0064】
次に、図5は、図3の記録スケジューラ36の構成例を示している。
【0065】
なお、図5では、光ディスク3に記録する関連する複数のデータ系列として、例えば、ビデオデータ、そのビデオデータに付随するオーディオデータ、そのビデオデータの解像度を低下させたビデオデータであるローレゾデータの3つを採用するものとして、記録スケジューラ36を図示してある。
【0066】
即ち、記録スケジューラ36は、ビデオデータ、オーディオデータ、ローレゾデータそれぞれを年輪データにパケット化するパケット化部51,52,53を有している。
【0067】
ここで、記録スケジューラ36には、ビデオデータ、そのビデオデータに付随するオーディオデータ、そのビデオデータの解像度を低下させたローレゾデータが供給されるようになっているが、これらのビデオデータ、オーディオデータ、およびローレゾデータは、例えば、図2のデータ変換部20において、信号入出力装置4から供給されるビデオデータやオーディオデータを変換することによって得られるものとする。
【0068】
即ち、記録スケジューラ36に供給されるビデオデータとしては、例えば、信号入出力装置4からデータ変換部20に供給される(ベースバンド)のビデオデータのフレームすべてをI(Intra)ピクチャとして、MPEG方式でエンコードしたものなどを採用することができる。記録スケジューラ36に供給されるオーディオデータとしては、例えば、信号入出力装置4からデータ変換部20に供給される(ベースバンド)のオーディオデータをMPEG方式でエンコードしたものなどを採用することができる。記録スケジューラ36に供給されるローレゾデータとしては、例えば、信号入出力装置4からデータ変換部20に供給される(ベースバンド)のビデオデータの画素数や、画素に割り当てられているビット数、フレームレートを低下させ、その空間解像度(画素数)や、レベル方向の解像度(画素に割り当てられているビット数)、時間方向の解像度(フレームレート)を低下させたビデオデータを、MPEG方式でエンコードしたものなどを採用することができる。
【0069】
ここで、記録スケジューラ36に供給されるビデオデータまたはオーディオデータは、本来、ユーザに提供されるべきものであり、それぞれを、以下、適宜、本線ビデオデータまたは本線オーディオデータという。また、本線ビデオデータと本線オーディオデータの両方をまとめて、以下、適宜、本線データという。
【0070】
なお、ローレゾデータには、例えば、本線オーディオデータを時間間引きしたものや、そのサンプルへの割り当てビット数を少なくしたものなどを含めるようにすることが可能である。即ち、ローレゾデータは、本線ビデオデータのデータ量を少なくしたデータの他、本線オーディオデータのデータ量を少なくしたデータも含めて構成することが可能である。ローレゾデータを、本線ビデオデータと本線オーディオデータそれぞれのデータ量を少なくしたデータで構成する場合には、ローレゾデータの系列としては、例えば、データ量を少なくした本線ビデオデータと本線オーディオデータそれぞれの1フレーム分を交互に配置したものなどを採用することが可能である。
【0071】
図5において、パケット化部51には、本線ビデオデータが供給されるようになっており、パケット化部51は、本線ビデオデータを、年輪データ単位のパケットにパケット化する。
【0072】
即ち、パケット化部51に供給される本線ビデオデータは、記録データバッファ61に入力され、記録データバッファ61は、そこに入力される本線ビデオデータをバッファリングする。また、記録データバッファ61は、そこにバッファリングされている本線ビデオデータのデータ量を、基準年輪サイズ判定部62に供給する。
【0073】
基準年輪サイズ判定部62は、記録データバッファ61における本線ビデオデータのデータ量が、あらかじめ設定された年輪データのサイズ以上であるかどうかを判定し、その判定結果を、実年輪サイズデータ抽出部63に供給する。
【0074】
ここで、あらかじめ設定された年輪データのサイズを、以下、適宜、基準年輪サイズという。
【0075】
実年輪サイズデータ抽出部63は、記録データバッファ61における本線ビデオデータのデータ量が基準年輪サイズ以上となった旨の判定結果を、基準年輪サイズ判定部62から受信すると、記録データバッファ61に記憶された本線ビデオデータの中から、後述する実年輪サイズの本線ビデオデータを読み出すことで抽出し、1つのデータのまとまり、つまり、パケットとして、実年輪サイズデータ記憶部64に供給する。なお、実年輪サイズデータ抽出部63が記録データバッファ61から抽出する実年輪サイズの本線ビデオデータは、記録データバッファ61に記憶された最古の本線ビデオデータから、実年輪サイズ分である。
【0076】
実年輪サイズデータ記憶部64は、実年輪サイズデータ抽出部63から供給される、実年輪サイズの本線ビデオデータのパケットを一時記憶する。
【0077】
パケット化部52は、記録データバッファ61乃至実年輪サイズデータ記憶部64とそれぞれ同様に構成される記録データバッファ71乃至実年輪サイズデータ記憶部74から構成されており、このパケット化部52には、本線オーディオデータが供給されるようになっている。従って、パケット化部52では、本線ビデオデータではなく、本線オーディオデータを対象に、パケット化部51と同様の処理が行われ、これにより、パケット化部52に供給される本線オーディオデータの系列は、実年輪サイズの本線オーディオデータのパケットとされる。
【0078】
パケット化部53も、記録データバッファ61乃至実年輪サイズデータ記憶部64とそれぞれ同様に構成される記録データバッファ81乃至実年輪サイズデータ記憶部84から構成されており、このパケット化部82には、ローレゾデータが供給されるようになっている。従って、パケット化部53では、本線ビデオデータではなく、ローレゾデータを対象に、パケット化部51と同様の処理が行われ、これにより、パケット化部52に供給されるローレゾデータの系列は、実年輪サイズのローレゾデータのパケットとされる。
【0079】
多重化部91は、実年輪サイズデータ記憶部64,74,84それぞれに記憶された実年輪サイズの本線ビデオデータ、本線オーディオデータ、ローレゾデータのパケットを多重化し、その結果得られる1つのデータストリームである多重化データを、多重化データバッファ92に供給する。
【0080】
多重化データバッファ92は、多重化部92から供給される多重化データを一時記憶する。多重化データバッファ92に記憶された多重化データは、書き込み制御部38によって適宜読み出され、ファイルシステムドライバ33、デバイスドライバ32、およびドライブ2を介して、光ディスク3に書き込まれる。
【0081】
以上のように、記録スケジューラ36では、本線ビデオデータ、本線オーディオデータ、ローレゾデータの各系列が、実年輪サイズにパケット化されて多重化されるが、実年輪サイズが、すべてのデータ系列で同一のデータ量である場合、多重化データにおいて、例えば、注目している注目フレームの本線ビデオデータに付随する本線オーディオデータや、その注目フレームの解像度を低下させたローレゾデータが、注目フレームの本線ビデオデータとは大きく離れた位置に配置されることになる。
【0082】
このように、多重化データにおいて、注目フレームの本線ビデオデータと、その本線ビデオデータに付随する本線オーディオデータとが大きく離れた位置に配置されると、これらの本線ビデオデータと本線オーディオデータは、光ディスク3にも、大きく離れた位置に記録される。光ディスク3において、注目フレームの本線ビデオデータと、その本線ビデオデータに付随する本線オーディオデータとが大きく離れた位置に記録されると、注目フレームを再生するために、その注目フレームの本線ビデオデータと本線オーディオデータを光ディスク3から読み出す際に大きなシークが発生し、リアルタイムでの再生が困難になることがあり得る。
【0083】
即ち、いま、説明を簡単にするために、本線ビデオデータと本線オーディオデータに着目すると、本線ビデオデータと本線オーディオデータとは、データレートが異なるため、実年輪サイズをビット数やバイト数などのデータ量で規定し、本線ビデオデータと本線オーディオデータそれぞれを、同一のバイト数である実年輪サイズにパケット化して多重化していくと、多重化データにおいて、各フレームの本線ビデオデータと、そのフレームの本線オーディオデータとは、その配置位置がずれていき、次第に大きく離れた位置に配置されることになる。そして、そのような多重化データを、光ディスク3に記録すると、各フレームの本線ビデオデータと、そのフレームの本線オーディオデータとは、大きく離れた位置に記録され、その結果、各フレームの本線ビデオデータとそのフレームの本線オーディオデータを光ディスク3から読み出すのに大きなシークが発生し、リアルタイムでの再生が困難になることがあり得る。
【0084】
従って、多重化データにおいて、各フレームの本線ビデオデータと、そのフレームの本線オーディオデータは、なるべく近い位置に配置するのが望ましい。
【0085】
多重化データにおいて、各フレームの本線ビデオデータと、そのフレームの本線オーディオデータを、なるべく近い位置に配置することは、例えば、基準年輪サイズを再生時間で規定することによって実現することができる。
【0086】
いま、この基準年輪サイズを規定する再生時間を、基準年輪期間と呼ぶこととすると、基準年輪期間は、例えば、1.5秒から2秒程度などとすることができる。そして、基準年輪サイズ[bit]は、その基準年輪サイズによってパケット化する(年輪データとする)対象のデータのデータレート[bps(bit per second)]と、基準年輪期間[秒]とによって、次式により求めることができる。
【0087】
基準年輪サイズ=データレート×基準年輪期間・・・(1)
【0088】
なお、基準年輪期間は、あらかじめ決めた数値なので固定の値となる。また、式(1)によれば、データレートが一定でない場合(基準年輪サイズによってパケット化する対象のデータが、可変レートのデータの場合)は、そのデータレートの変化に応じて、基準年輪サイズも変化する。
【0089】
基準年輪サイズを、式(1)で定義することにより、同一の再生時刻に再生される同一フレームの本線ビデオデータと本線オーディオデータは、多重化データにおいて、近い位置に配置される。
【0090】
ところで、光ディスク3に対するデータの読み書きは、上述したように、ECC処理が施される物理ブロック単位で行われる。
【0091】
一方、基準年輪サイズは、ECC処理が施される物理ブロック(以下、適宜、ECCブロックともいう)のサイズの整数倍であるとは限らないため、基準年輪サイズの年輪データを、光ディスク3のあるECCブロックの先頭から書き込み始めたとしても、その年輪データの最後のサンプルが書き込まれる位置が、ECCブロックの境界に一致するとは限らない。
【0092】
しかしながら、例えば、いま、年輪データ(パケット)とされた本線ビデオデータと本線オーディオデータを、それぞれ、ビデオ年輪とオーディオ年輪というものとして、多重化データにおいて、ビデオ年輪とオーディオ年輪とを交互に配置することとした場合、ファイルシステムドライバ33から見ると、光ディスク3に記録される多重化データにおける隣り合うビデオ年輪とオーディオ年輪は、別のファイルに属するものとなる。従って、例えば、本線オーディオデータ(のファイル)だけを読み出すケースや、本線オーディオデータ(のファイル)だけを削除するケースなどを考慮すると、年輪データの境界は、ECCブロックの境界と一致していることが望ましい。
【0093】
そこで、図5のパケット化部51は、年輪データの境界とECCブロックの境界とが一致するように、本線ビデオデータを、年輪データにパケット化する。即ち、パケット化部51は、本線ビデオデータを、ECCブロックとアラインメントをとった大きさの年輪データにパケット化する。
【0094】
具体的には、パケット化部51では、上述したように、基準年輪サイズ判定部62が、記録データバッファ61における本線ビデオデータのデータ量が基準年輪サイズ以上であると判定した場合、実年輪サイズデータ抽出部63が、記録データバッファ61に記憶された本線ビデオデータの中から、ECCブロックとのアラインメントをとった大きさであって、基準年輪サイズに最も近い大きさの本線ビデオデータを抽出する。
【0095】
ここで、このECCブロックとのアラインメントをとった大きさであって、基準年輪サイズに最も近い大きさが、実年輪サイズであり、実年輪サイズデータ抽出部63が、上述のように、記録データバッファ61に記憶された本線ビデオデータの中から、実年輪サイズの本線ビデオデータを抽出することにより、本線ビデオデータの系列が、実年輪サイズの年輪データのパケットにパケット化される。
【0096】
ところで、記録データバッファ61に記憶された本線ビデオデータの中から、実年輪サイズの本線ビデオデータを抽出する方法としては、次のような2つの方法がある。
【0097】
即ち、実年輪サイズは、ECCブロックとのアラインメントをとった大きさであって、基準年輪サイズに最も近い大きさであるから、記録データバッファ61に記憶された本線ビデオデータの中から、実年輪サイズの本線ビデオデータを抽出する方法としては、基準年輪サイズ以下の、ECCブロックとアラインメントをとった最大の大きさの本線ビデオデータを、記録データバッファ61から抽出する第1の方法と、基準年輪サイズ以上の、ECCブロックとアラインメントをとった最小の大きさの本線ビデオデータを、記録データバッファ61から抽出する第2の方法とがある。
【0098】
第1の方法によれば、図6に示すように、基準年輪サイズの本線ビデオデータの境界の直前のECCブロックの境界が、実年輪サイズの本線ビデオデータの境界とされることになる。一方、第2の方法によれば、基準年輪サイズの本線ビデオデータの境界の直後のECCブロックの境界が、実年輪サイズの本線ビデオデータの境界とされることになる。
【0099】
記録データバッファ61に記憶された本線ビデオデータの中から、実年輪サイズの本線ビデオデータを抽出する方法としては、第1と第2の方法のいずれをも採用し得るが、第2の方法を採用した場合、記録データバッファ61に、基準年輪サイズの本線ビデオデータが蓄積されていても、実年輪サイズの本線ビデオデータが蓄積されていないことがあるため、記録データバッファ61に、基準年輪サイズの本線ビデオデータが蓄積された後、さらに、実年輪サイズの本線ビデオデータが蓄積されるまで、実年輪サイズデータ抽出部63による実年輪サイズの本線ビデオデータの抽出を待たなければならないことがある。
【0100】
これに対して、第1の方法を採用した場合、記録データバッファ61に、基準年輪サイズの本線ビデオデータが蓄積されていれば、実年輪サイズの本線ビデオデータが、必ず蓄積されているため、記録データバッファ61に、基準年輪サイズの本線ビデオデータが蓄積された後は、実年輪サイズデータ抽出部63による実年輪サイズの本線ビデオデータの抽出を、即座に行うことができる。
【0101】
そこで、ここでは、記録データバッファ61に記憶された本線ビデオデータの中から、実年輪サイズの本線ビデオデータを抽出する方法として、第1の方法を採用することとする。
【0102】
なお、実年輪サイズは、ECCブロックのサイズの整数倍の値となる。
【0103】
また、実年輪サイズと基準年輪サイズの大小関係は保証されない。即ち、ECCブロックとアラインメントをとることによって、年輪データの前後の境界は、図6に示したように、ECCブロックの境界と一致するように移動されるが、年輪データの前の境界の移動量と、後の境界の移動量とは、同一であるとは限らず、これらの移動量の大小関係によって、実年輪サイズと基準年輪サイズの大小関係が決まる。
【0104】
さらに、基準年輪サイズの年輪データによれば、基準年輪期間だけの再生、即ち、ある一定の再生時間の再生を行うことができるが、実年輪サイズの年輪データでは、基準年輪期間に近い再生時間の再生が行われる。即ち、実年輪サイズは、ECCブロックとのアラインメントをとった大きさであるため、実年輪サイズの年輪データの再生時間は、基本的に一定にならない。実年輪サイズの年輪データの再生時間(以下、適宜、実年輪期間という)は、その年輪データのデータレートによって、次式で表される。
【0105】
実年輪期間=実年輪サイズ/データレート・・・(2)
【0106】
次に、図7を参照して、図5のパケット化部51が行う、本線ビデオデータを実年輪サイズの年輪データにパケット化する年輪パケット化処理について、さらに説明する。
【0107】
図7において、横軸は、記録データバッファ61に蓄積される本線ビデオデータの積算データ量(延べデータ量)を表している。
【0108】
基準年輪サイズ判定部62は、基準年輪期間TREFごと、即ち、1×TREF,2×TREF,3×TREF,…の時刻ごとに記録データバッファ61内のデータ量を判定し、その最後のサンプルが記憶されている記憶位置を、基準年輪サイズの年輪データの境界(以下、適宜、基準年輪境界という)と判定する。なお、基準年輪期間TREFごとに、記録データバッファ61に記憶されるデータのデータ量が、基準年輪サイズである。
【0109】
ここで、図7の実施の形態では、本線ビデオデータが可変レートのものであるとしてあり、このため、基準年輪境界間の間隔は一定になっていない。なお、本線ビデオデータが固定レートのものである場合には、基準年輪境界間の間隔は一定になる。
【0110】
実年輪サイズデータ抽出部63は、基準年輪境界と、その基準年輪境界の左方向(データ量が少ない方)にある最も近いECCブロックの境界とが一致するように、基準年輪境界を移動し、そのECCブロックの境界と一致するように移動した基準年輪境界を、実年輪境界(実年輪データの境界)とする。そして、実年輪サイズデータ抽出部63は、記録データバッファ61に蓄積される本線ビデオデータを、実年輪境界で区切り、ある実年輪境界から次の実年輪境界までの本線ビデオデータを、実年輪サイズの年輪データのパケットとして抽出する。
【0111】
図8は、記録データバッファ61に対して読み書きされる本線ビデオデータの積算データ量を示している。
【0112】
即ち、図8において、横軸は、時間を表しており、縦軸は、本線ビデオデータの積算データ量を表している。
【0113】
そして、図8では、記録データバッファ61に蓄積された本線ビデオデータの積算データ量ΣWを実線で表してあり、この積算データ量ΣWのグラフの傾きは、記録データバッファ61に供給される本線ビデオデータのデータレートを表す。なお、ここでは、上述したように、本線ビデオデータのデータレートを可変としてあるため、図8の積算データ量のグラフの傾きも変化しているが、本線ビデオデータのデータレートを固定とした場合には、図8の積算データ量のグラフの傾きは一定になる。即ち、図8の積算データ量のグラフは直線で表される。
【0114】
また、図8では、実年輪サイズデータ抽出部63によって、記録データバッファ61から実年輪サイズの年輪データのパケットとして読み出される本線ビデオデータの積算データ量ΣRを点線で表してある。
【0115】
いま、時刻tが0の時点から、記録データバッファ61への本線ビデオデータの供給が開始されたとすると、その後、記録データバッファ61には、本線ビデオデータが蓄積されていく。そして、上述したように、基準年輪期間[秒]をTREFで表すこととすると、時刻tが、1×TREFとなると、実年輪サイズデータ抽出部63は、記録データバッファ61に記憶された本線ビデオデータから、1つ目の実年輪サイズの年輪データのパケットを抽出する。
【0116】
即ち、時刻tが1×TREFの垂直線と、積算データ量ΣWのグラフとの交点を(A)点と表すと、(A)点を通る水平線が、1つめの年輪データのパケットの基準年輪境界(1)となる。図8の実施の形態では、基準年輪境界(1)が、ECCブロックの境界に一致しないので、年輪データのパケットのサイズを小さくする方向で、ECCブロックとのアラインメントがとられる。即ち、基準年輪境界(1)が、年輪データのパケットのサイズを小さくする方向に移動したときに最初に見つかるECCブロックの境界の位置に一致するように移動され、そのECCブロックの境界の位置に一致する位置が、実年輪境界(1)とされる。いま、実年輪境界(1)の水平線と積算データ量ΣWのグラフとの交点を(B)点とすると、(B)点と横軸との垂直距離が、1つ目の年輪データのパケットの実年輪サイズ(1)となり、また、(B)点と縦軸との水平距離が、その実年輪サイズ(1)に対応する実年輪期間(1)となる。そして、実年輪サイズデータ抽出部63では、記録データバッファ61から、実年輪サイズ(1)の本線ビデオデータが抽出され、1つ目の年輪データのパケットとされる。
【0117】
次に、時刻tが2×TREF となると、実年輪サイズデータ抽出部63は、記録データバッファ61に記憶された本線ビデオデータから、2つ目の実年輪サイズの年輪データのパケットを抽出する。
【0118】
即ち、時刻tが2×TREFの垂直線と、積算データ量ΣWのグラフの交点を(C)点と表すと、(C)点を通る水平線が、2つ目の年輪データのパケットの基準年輪境界(2)となる。図8の実施の形態では、基準年輪境界(2)が、ECCブロックの境界に一致しており、このため、基準年輪境界(2)が、そのまま実年輪境界(2)とされる。この場合、(C)点と(B)点の垂直距離が、1つ目の年輪データのパケットの実年輪サイズ(2)となり、また、(C)点と(B)点の水平距離が、その実年輪サイズ(2)に対応する実年輪期間(2)となる。そして、実年輪サイズデータ抽出部63では、記録データバッファ61から、実年輪サイズ(2)の本線ビデオデータが抽出され、2つ目の年輪データのパケットとされる。
【0119】
次に、時刻tが3×TREFとなると、実年輪サイズデータ抽出部63は、記録データバッファ61に記憶された本線ビデオデータから、3つ目の実年輪サイズの年輪データのパケットを抽出する。
【0120】
即ち、時刻tが3×TREFの垂直線と、積算データ量ΣWのグラフの交点を(D)点と表すと、(D)点を通る水平線が、3つめの年輪データのパケットの基準年輪境界(3)となる。図8の実施の形態では、基準年輪境界(3)が、ECCブロックの境界に一致しないので、年輪データのパケットのサイズを小さくする方向で、ECCブロックとのアラインメントがとられる。即ち、基準年輪境界(3)が、年輪データのパケットのサイズを小さくする方向に移動したときに最初に見つかるECCブロックの境界の位置に一致するように移動され、そのECCブロックの境界の位置に一致する位置が、実年輪境界(3)とされる。いま、実年輪境界(3)の水平線と、積算データ量ΣWのグラフとの交点を(E)点とすると、(E)点と(C)点の垂直距離が、3つ目の年輪データのパケットの実年輪サイズ(3)となり、(E)点と(C)点の水平距離が、その実年輪サイズ(3)に対応する実年輪期間(2)となる。
【0121】
以下、同様にして、順次、実年輪サイズの年輪データのパケットが構成されていく。
【0122】
次に、図5の記録スケジューラ36では、パケット化部51乃至53それぞれにおいて、本線ビデオデータ、本線オーディオデータ、ローレゾデータが、それぞれ、上述したように、実年輪サイズの年輪データのパケットにされ、多重化部91において、本線ビデオデータ、本線オーディオデータ、ローレゾデータそれぞれの年輪データのパケットが多重化(インタリーブ)されることにより、1つのデータストリームとしての多重化データとされる。
【0123】
この多重化部91における年輪データのパケットの多重化の方法、即ち、多重化データにおける年輪データのパケットの配置方法としては、例えば、パケットに配置された年輪データの再生時刻が早い順に配置する方法がある。
【0124】
ところで、年輪データのパケットのサイズは、現実的には、実年輪サイズになっているが、理想的には、基準年輪サイズであるべきである。即ち、年輪データのパケットとしては、本来的には、基準年輪サイズのパケットを採用すべきであるが、光ディスク3へのデータの書き込みがECCブロック単位で行われるという物理的制約から、実年輪サイズのパケットを採用している。従って、年輪データのパケットとしては、現実に存在する実年輪サイズのパケット(以下、適宜、実年輪という)と、仮想的な基準年輪サイズのパケット(以下、適宜、基準年輪という)とを観念することができる。
【0125】
以上のように、年輪データのパケットとして、実年輪と基準年輪とを観念することができる場合には、パケットを、その再生時刻が早い順に配置するときに、実年輪の再生時刻が早い順にパケットを配置する方法と、基準年輪の再生時刻が早い順にパケットを配置する方法とを採用しうる。
【0126】
ここで、パケットの再生時刻としては、例えば、そのパケットの先頭や最後に配置されたサンプルの再生時刻を採用することができるが、ここでは、例えば、パケットの最後に配置されたサンプルの再生時刻を採用するものとする。但し、パケットには、フレームの最後のサンプルまでではなく、フレームの途中のサンプルまでしか含まれないことがある。この場合、パケットの最後のサンプルの再生時刻とは、例えば、フレームの最後のサンプルまでがパケットに含まれる、最後のフレームの再生時刻が採用される。即ち、パケットが、第N1フレームの最初のサンプルから第N2フレームの途中のサンプルまでによって構成される場合(N1<N2)、そのパケットの最後のサンプルの再生時刻とは、フレームの最後のサンプルまでが含まれる第N2−1フレームの再生時刻を意味する。なお、パケットの再生時刻としては、その他、そのパケットの先頭または最後に配置されたGOP(Group Of Picture)の再生時刻などを採用することが可能である。
【0127】
ところで、多重化データにおいて、年輪データのパケットを、実年輪の再生時刻が早い順に配置すると、ECCブロックとのアラインメントがとられる関係で、同一系列のデータのパケットが連続して配置されることがある。
【0128】
即ち、ECCブロックとのアラインメントをとらない場合、つまり、基準年輪サイズでデータを区切ることによって、そのデータをパケット化する場合には、例えば、本線オーディオデータと本線ビデオデータの基準年輪期間TREFが同一であれば、あるフレームの本線オーディオデータと本線ビデオデータは、最後のサンプルが同一時刻に再生されるパケットにパケット化されることとなり、その本線オーディオデータと本線ビデオデータのパケットには、再生時刻による優劣(先後)はつかない。
【0129】
一方、ECCブロックとのアラインメントをとる場合、つまり、実年輪サイズでデータを区切ることによって、そのデータをパケット化する場合には、例えば、本線オーディオデータと本線ビデオデータの基準年輪期間TREFが同一であっても、あるフレームの本線オーディオデータと本線ビデオデータが、最後のサンプルが異なる時刻に再生されるパケットにパケット化されることがあり得る。そして、その結果、多重化データにおいて、本線ビデオデータのパケットや、本線オーディオデータのパケットなどの、1つの系列のデータのパケットが連続して配置され、これにより、本線ビデオデータと、その本線ビデオデータに付随する本線オーディオデータとが大きく離れた位置に配置されることがあり得る。
【0130】
即ち、例えば、いま、図9に示すように、ECCブロックとのアラインメントをとりながら、本線オーディオデータが、パケット(オーディオ年輪)A1,A2,A3,・・・にパケット化され、本線ビデオデータが、パケット(ビデオ年輪)V1,V2,V3,・・・にパケット化されたとする。なお、図9では、オーディオ年輪A1,A2,A3の最後のサンプルの再生時刻が、それぞれ、1.7秒、3.7秒、5.3秒となっているとともに、ビデオ年輪V1,V2,V3の最後のサンプルの再生時刻が、それぞれ、1.7秒、3.6秒、5.7秒になっている。
【0131】
従って、図9のオーディオ年輪A1,A2,A3、およびビデオ年輪V1,V2,V3を、実年輪の最後のサンプルの再生時刻が早い順に配置すると、A1,V1,V2,A2,A3,V3となり、ビデオ年輪V1とV2が連続して配置され、また、オーディオ年輪A2とA3も連続して配置される。
【0132】
なお、本実施の形態では、パケットの最後のサンプルの再生時刻が同一である場合には、例えば、本線オーディオデータ、本線ビデオデータ、ローレゾデータの順に優先順位をつけて、多重化データに配置することとしている。このため、図9では、オーディオ年輪A1とビデオ年輪V1の最後のサンプルの再生時刻が、いずれも、1.7秒で同一であるが、優先順位の高いオーディオ年輪A1が先に配置され、その後に、ビデオ年輪V1が配置される。
【0133】
ここで、本線オーディオデータとしては、1チャンネルのオーディオデータの他、複数チャンネルのオーディオデータを採用することが可能である。本線オーディオデータとして、複数チャンネルのオーディオデータを採用する場合には、その複数チャンネルのオーディオデータについても、再生時刻が同一の場合の優先順位を決めておく必要がある。
【0134】
以上のように、パケットを、実年輪の再生時刻が早い順に配置する方法を採用すると、1つの系列のデータのパケットが連続して配置されることがあり得る。
【0135】
一方、パケットを、基準年輪の再生時刻が早い順に配置する方法を採用した場合には、上述したように、本線オーディオデータと本線ビデオデータの基準年輪期間TREFが同一であれば、あるフレームの本線オーディオデータと本線ビデオデータは、最後のサンプルが同一時刻に再生されるパケットにパケット化されることとなり、その本線オーディオデータと本線ビデオデータのパケットには、再生時刻による優劣はつかない。その結果、パケットの最後のサンプルの再生時刻が同一である場合の優先順位によって、多重化データに配置するパケットが決定されることになり、この場合、図9で説明したように、ビデオ年輪やオーディオ年輪などの1つのデータ系列のパケットが連続して配置されることがなくなる。
【0136】
そこで、ここでは、多重化データにパケットを配置する方法として、パケットを、基準年輪の再生時刻が早い順に配置する方法を採用することとする。
【0137】
なお、パケットを、基準年輪の再生時刻が早い順に配置する方法を採用した場合には、実年輪の再生時刻が早い順に配置する方法を採用した場合に比較して、記録データバッファ61に必要な容量が不利になることがあり得るが、ECCブロックとのアラインメントによる基準年輪境界の移動は、高々1つのECCブロック分であるため、記録データバッファ61に必要な容量の問題は、それほど大きな問題ではない。
【0138】
図10は、多重化部91において、パケット化部51乃至53で得られる本線ビデオデータ、本線オーディオデータ、ローレゾデータそれぞれの実年輪サイズのパケットを、基準年輪の再生時刻が早い順に配置することによって多重化した場合に得られる多重化データを示している。
【0139】
なお、図10の実施の形態では、本線ビデオデータと本線オーディオデータの基準年輪期間を双方とも2秒とし、ローレゾデータの基準年輪期間を4秒としてある。また、図10において、A年輪、V年輪、L年輪と記載してある四角形は、本線ビデオデータ、本線オーディオデータ、ローレゾデータそれぞれの実年輪サイズの年輪データのパケットを表している。さらに、パケットを表す四角形の右下に括弧()付きで示してある数字は、そのパケットを基準年輪とした場合の、その基準年輪の最後のサンプルが再生される再生時刻を、秒単位で表している。
【0140】
パケットを、基準年輪の再生時刻が早い順に配置するとともに、再生時刻が同一である場合には、本線オーディオデータ、本線ビデオデータ、ローレゾデータの順で、パケットを配置するようにすることで、図10に示すように、1つのデータ系列のパケットが連続して配置されることがなくなり、さらに、本線オーディオデータ、本線ビデオデータ、ローレゾデータそれぞれのパケットが、同一の順番で周期的に配置されるようになる。即ち、図10の実施の形態では、本線ビデオデータと本線オーディオデータの基準年輪期間は、同一で2秒となっているが、ローレゾデータの基準年輪期間は、本線ビデオデータと本線オーディオデータの基準年輪期間の2倍の4秒となっているので、本線ビデオデータと本線オーディオデータのパケットの配置周期は同一であるが、ローレゾデータのパケットの配置周期は、本線ビデオデータと本線オーディオデータのパケットの配置周期の2倍になっている。即ち、図10の実施の形態では、本線オーディオデータのパケットと、本線ビデオデータのパケットとが交互に、2回配置された後、ローレゾデータのパケットが1回配置されることが繰り返されることにより、多重化データが構成されている。
【0141】
次に、図11のフローチャートを参照して、図5のパケット化部51が行う年輪パケット化処理について、さらに説明する。なお、上述したように、パケット化部52および53では、パケット化部51と同様の処理(年輪パケット化処理)が行われるため、その説明は、省略する。
【0142】
年輪パケット化処理は、例えば、パケット化部51に対して、本線ビデオデータの供給が開始され、さらに、記録データバッファ61において、その本線ビデオデータの記憶が開始されることによって開始される。
【0143】
即ち、年輪パケット化処理では、まず最初に、ステップS1において、基準年輪サイズ判定部62が、記録データバッファ61に基準年輪サイズの本線ビデオデータが記憶されたかどうかを判定する。ここで、記録データバッファ61に基準年輪サイズのデータが記憶されたかどうかは、例えば、記録データバッファ61に本線ビデオデータの記憶が開始された後、または前回の基準年輪期間の経過後、基準年輪期間が経過したかどうかによって判定される。
【0144】
ステップS1において、記録データバッファ61に基準年輪サイズの本線ビデオデータが記憶されたと判定された場合、ステップS2に進み、実年輪サイズデータ抽出部63は、記録データバッファ61から、実年輪サイズの本線ビデオデータ(実年輪サイズデータ)を読み出すことにより抽出し、ステップS3に進む。ステップS3では、実年輪サイズデータ抽出部63は、直前のステップS2で記録データバッファ61から抽出した実年輪サイズの本線ビデオデータを、年輪データのパケットとして、実年輪サイズデータ記憶部64に転送して記憶させ、ステップS1に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
【0145】
また、ステップS1において、記録データバッファ61に基準年輪サイズの本線ビデオデータが、まだ記憶されていないと判定された場合、ステップS4に進み、基準年輪サイズ判定部62は、記録データバッファ61に対する本線ビデオデータの供給が、まだ行われており、これにより、記録データバッファ61において、本線ビデオデータの記憶が、まだ続けられているかどうかを判定する。ステップS4において、記録データバッファ61での本線ビデオデータの記憶が、まだ続けられていると判定された場合、ステップS1に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
【0146】
一方、ステップS4において、記録データバッファ61での本線ビデオデータの記憶が行われていないと判定された場合、即ち、パケット化部51に対する本線ビデオデータの供給が終了した場合、ステップS5に進み、実年輪サイズデータ抽出部63は、記録データバッファ61に記憶されているすべての本線ビデオデータを読み出し、その本線ビデオデータに対して、ECCブロックとのアラインメントをとるのに必要最小限のスタッフィングビット(パディングのためのデータ)を付加して、ステップS6に進む。ステップS6では、実年輪サイズデータ抽出部63は、ステップS5でスタッフィングビットを付加した本線ビデオデータを、年輪データのパケットとして、実年輪サイズデータ記憶部64に転送して記憶させ、年輪パケット化処理を終了する。
【0147】
なお、ここでは、本線ビデオデータ、本線オーディオデータ、およびローレゾデータを、光ディスク3に記録するようにしたが、光ディスク3には、その他、例えば、本線ビデオデータと本線オーディオデータを記録したり、本線ビデオデータ、本線オーディオデータ、およびローレゾデータに加えて、本線ビデオデータの各フレームに付されたタイムコードなどを記録したりすることが可能である。光ディスク3に、本線ビデオデータと本線オーディオデータを記録する場合、即ち、ローレゾデータを記録しない場合には、記録スケジューラ36は、ローレゾデータに年輪パケット化処理を施すパケット化部53を設けずに構成することができる。また、光ディスク3に、本線ビデオデータ、本線オーディオデータ、およびローレゾデータに加えて、タイムコードなどを記録する場合には、記録スケジューラ36は、そのタイムコードなどのデータの系列に年輪パケット化処理を施すパケット化部を新たに設けて構成する必要がある。さらに、本線オーディオデータとしては、上述したように、複数チャンネルのオーディオデータを採用することが可能であるが、この場合、記録スケジューラ36は、そのオーディオデータのチャンネル数分のパケット化部52を設けて構成し、各チャンネルのオーディオデータに年輪パケット化処理を施す必要がある。
【0148】
次に、図12のフローチャートを参照して、図5の多重化部91が行う、本線ビデオデータ、本線オーディオデータ、ローレゾデータそれぞれのパケットを多重化して、1つのデータストリームとしての多重化データとする多重化処理について説明する。
【0149】
多重化処理は、例えば、パケット化部51乃至53それぞれの実年輪サイズデータ記憶部64,74,84において、本線ビデオデータ、本線オーディオデータ、ローレゾデータそれぞれのパケットの記憶が開始されることによって開始される。
【0150】
即ち、多重化処理では、まず最初に、ステップS11において、多重化部91が、実年輪サイズデータ記憶部64,74,84それぞれに記憶されたパケットの中から、基準年輪の最後のサンプルの再生時刻が最も早いもの(以下、適宜、最早再生時刻パケットという)を検出し、ステップS12に進む。ステップS12では、多重化部91は、直前のステップS11で、複数の最早再生時刻パケットが検出されたかどうか、即ち、実年輪サイズデータ記憶部64,74,84のうちの2以上から、最早再生時刻パケットが検出されたかどうかを判定する。
【0151】
ステップS12において、複数の最早再生時刻パケットが検出されていないと判定された場合、即ち、直前のステップS11で、1つの最早再生時刻パケットが検出された場合、ステップS13に進み、多重化部91は、直前のステップS11で検出された1つの最早再生時刻パケットを、実年輪サイズデータ記憶部64,74、または84から、多重化データバッファ92に移動して、その最後尾に記憶させ、ステップS15に進む。
【0152】
一方、ステップS12において、複数の最早再生時刻パケットが検出されたと判定された場合、ステップS14に進み、多重化部91は、直前のステップS11で検出された複数の最早再生時刻パケットを、実年輪サイズデータ記憶部64,74、または84から、多重化データバッファ92に移動して、その最後尾に記憶させ、ステップS15に進む。
【0153】
但し、ステップS14では、多重化部91は、複数の最早再生時刻パケットを、所定の規則に基づく順番にしたがって、実年輪サイズデータ記憶部64,74、または84から、多重化データバッファ92の最後尾に移動する。
【0154】
即ち、ここでは、上述したように、本線オーディオデータ、本線ビデオデータ、ローレゾデータの順で、複数の最早再生時刻パケットの移動順が決定され、その移動順にしたがって、複数の最早再生時刻パケットが、多重化データバッファ92の最後尾に移動される。
【0155】
ステップS15では、多重化部91が、実年輪サイズデータ記憶部64,74、または84のうちのいずれかに、多重化すべきパケットが、まだ記憶されているかどうかを判定し、記憶されていると判定された場合、ステップS11に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
【0156】
また、ステップS15において、実年輪サイズデータ記憶部64,74、または84のうちのいずれかに、多重化すべきパケットが記憶されていないと判定された場合、多重化処理を終了する。
【0157】
以上の多重化処理により、多重化データバッファ92では、図10に示したような、本線ビデオデータ、本線オーディオデータ、ローレゾデータそれぞれのパケットが多重化された1つのデータストリームとしての多重化データが構成されていく。
【0158】
以上のように、多重化データバッファ92において、多重化データの記憶が開始されると、書き込み制御部38は、その多重化データを光ディスク3に書き込む書き込み制御処理を開始する。
【0159】
そこで、図13のフローチャートを参照して、書き込み制御部38による書き込み制御処理について説明する。
【0160】
書き込み制御処理では、まず最初に、ステップS21において、書き込み制御部38は、光ディスク3上の、あらかじめ設定された論理ブロックの数を表すALLOCATION_UNIT分の連続した空き領域を予約する。即ち、書き込み制御部38は、ファイルシステムドライバ33に対して、ALLOCATION_UNIT分の連続した空き領域の予約を要求し、ファイルシステムドライバ33は、この要求に応じて、光ディスク3の記録領域の中から、ALLOCATION_UNIT分の連続した空き領域を確保する。
【0161】
ここで、書き込み制御部38が予約する光ディスク3上の空き領域を、以下、適宜、予約領域という。
【0162】
その後、ステップS22に進み、書き込み制御部38は、予約領域に記録することができるだけのパケット単位の多重化データを、多重化データバッファ92から読み出し、予約領域に記録する。即ち、書き込み制御部38は、予約領域に記録することができるだけのパケット単位の多重化データを、多重化データバッファ92に記憶された順番で読み出し、そのパケット単位の多重化データを、光ディスク3上に確保された予約領域への書き込みを要求する書き込みコマンドとともに、ファイルシステムドライバ33に供給する。これにより、ファイルシステムドライバ33は、書き込み制御部38から供給される書き込みコマンドにしたがい、同じく書き込み制御部38から供給されるパケット単位の多重化データを、デバイスドライバ32およびドライブ2を介して、光ディスク3上に確保された予約領域に書き込む。
【0163】
なお、ドライブ2において、予約領域へのパケット単位の多重化データの書き込みは、例えば、その予約領域の先頭(ドライブ2における光ディスク3に対する読み書き順で、最も先の位置)から順次行われる。
【0164】
ここで、記録スケジューラ36では、上述したように、本線ビデオデータ、本線オーディオデータ、ローレゾデータそれぞれのデータの系列を、年輪パケット化処理によって、基準年輪サイズに近い実年輪サイズの年輪データのパケットにパケット化する。従って、この年輪データのパケットが分断されて、光ディスク3に記録されたのでは、年輪パケット化処理により、データの系列を、あるまとまったデータの単位である年輪データのパケットにパケット化した意味がなくなることになる。さらに、年輪データのパケットが分断されて、光ディスク3に記録された場合には、その分断された部分の読み出し時にシークが発生し、リアルタイムでの再生が妨げられることがあり得る。
【0165】
そこで、書き込み制御部38は、年輪データのパケットの分断、さらにはリアルタイム再生が妨げられることを極力防止することができるように、多重化データを、光ディスク3に書き込む。
【0166】
まず、年輪データのパケットの分断を防止するには、そのパケットのサイズである実年輪サイズ以上の連続した空き領域を、光ディスク3上に確保し、その空き領域に、そのパケットを書き込めば良い。
【0167】
また、シークによるリアルタイム再生が妨げられることを防止するには、そのシークが行われている時間、既に光ディスク3から読み出されたデータによって再生を続行することができれば良い。従って、光ディスク3から、ある程度のデータ量のデータを、シーク無しで読み出すことができれば良いので、光ディスク3のある程度の連続した記録領域に、データが連続して書き込まれていれば良い。なお、どの程度のデータ量のデータを、シーク無しで読み出すことができれば、リアルタイム再生が妨げられることを防止することができるかは、光ディスク3を再生する記録再生システムの性能による。
【0168】
以上から、年輪データのパケットの分断、さらにはリアルタイム再生が妨げられることを極力防止するには、理想的には、多重化データのすべてを、光ディスク3の連続した記録領域に、連続して記録することができれば良い。
【0169】
しかしながら、光ディスク3が、まだ未使用のもので、大きな連続した空き領域があるものである場合はともかく、データの記録や削除が何度か行われたものである場合は、光ディスク3上の空き領域は分断されており、この場合、多重化データのすべてを、光ディスク3の連続した記録領域に、連続して記録することは困難である。
【0170】
そこで、書き込み制御部38は、ステップS21において、ALLOCATION_UNIT分の連続した空き領域を、予約領域として確保し、その予約領域に、多重化データを、パケット単位で書き込む。
【0171】
ここで、上述したように、予約領域は、ALLOCATION_UNIT分の連続した論理ブロックから構成され、その予約領域に、多重化データが、パケット単位で書き込まれる。即ち、予約領域には、その先頭から、多重化データがパケット単位で書き込まれていき、パケットの書き込みができなくなった時点で、つまり、予約領域の残りの記録領域のサイズが、その記録領域に書き込もうとしているパケットのサイズ未満となった時点で、その予約領域への多重化データの書き込みは終了される。
【0172】
この場合、多重化データは、ALLOCATION_UNITから、実年輪サイズの最大値に相当する論理ブロックの数を減算した減算値の論理ブロックの数だけ、連続して書き込まれることが保証される。従って、ALLOCATION_UNITは、リアルタイム再生を保証するための重要なパラメータであり、光ディスク3を再生する記録再生システムの性能に合わせて、最適な値に設定するのが望ましい。
【0173】
即ち、実年輪サイズの最大値に相当する論理ブロックの数を、Nmaxと表すこととすると、ALLOCATION_UNIT分の連続した空き領域を、予約領域として確保し、その予約領域に、多重化データを、パケット単位で書き込んだ場合には、通常再生(特殊再生でない再生)において、ALLOCATION_UNIT−Nmaxの数の論理ブロックからなる連続した記録領域に対して、最大1回のシークが発生しうる。従って、そのような頻度でシークが発生しても、光ディスク3の再生を行う記録再生システムによる再生が途切れないように、ALLOCATION_UNITを設定するのが望ましい。
【0174】
なお、実年輪サイズの最大値を、Bmax[byte]と表すとともに、論理ブロックのサイズが、例えば、64[KB]であるとすると、実年輪サイズの最大値に相当する論理ブロックの数Nmaxは、式Nmax=Bmax[byte]/64000[B]で表すことができる。
【0175】
ステップS22において、予約領域に記録することができるだけのパケット単位の多重化データを、その予約領域に記録した後は、ステップS23に進み、書き込み制御部38は、予約領域としての記録領域の中に、多重化データが記録されずに残った記録領域(空き領域)があるかどうかを判定し、ないと判定した場合、即ち、予約領域に、多重化データを、パケット単位でちょうど記録することができた場合、ステップS24をスキップして、ステップS25に進む。
【0176】
また、ステップS23において、予約領域としての記録領域の中に、多重化データが記録されずに残った記録領域があると判定された場合、ステップS24に進み、書き込み制御部38は、その残った予約領域を開放する。即ち、書き込み制御部38は、ファイルシステムドライバ33に対して、残った予約領域の開放を要求し、ファイルシステムドライバ33は、この要求に応じて、光ディスク3上に確保した予約領域のうちの、多重化データが記録されずに残った記録領域を開放する。
【0177】
そして、ステップS25に進み、書き込み制御部38は、多重化データバッファ92に、まだ、光ディスク3に記録すべき多重化データが記憶されているかどうかを判定する。ステップS25において、多重化データバッファ92に、まだ、光ディスク3に記録すべき多重化データが記憶されていると判定された場合、ステップS21に戻り、以下、同様の処理を繰り返す。これにより、多重化データバッファ92に、まだ記憶されている多重化データが、光ディスク3に記録されていく。
【0178】
また、ステップS25において、多重化データバッファ92に、光ディスク3に記録すべき多重化データが記憶されていないと判定された場合、書き込み制御処理を終了する。
【0179】
なお、ステップS21において、ALLOCATION_UNIT分の連続した空き領域を予約する予約方法としては、例えば、光ディスク3上のALLOCATION_UNIT以上の数の連続した論理ブロックからなる空き領域のうち、最大の連続した空き領域から、ALLOCATION_UNIT分の連続した空き領域を予約する第1の予約方法、光ディスク3に対する読み書き順で最も前の位置にある連続した空き領域から、ALLOCATION_UNIT分の連続した空き領域を予約する第2の予約方法、または直前にデータが記録された記録領域に最も近い位置の空き領域から、ALLOCATION_UNIT分の連続した空き領域を予約する第3の予約方法などを採用することができる。本実施の形態では、例えば、第2の予約方法を採用するものとする。
【0180】
ここで、光ディスク3に欠陥がない場合には、論理ブロックが連続していれば、物理ブロックも連続しており、連続した論理ブロックそれぞれに割り当てられている物理ブロックは、物理的に連続した空き領域を形成する。従って、ALLOCATION_UNIT分の連続した論理ブロックを、予約領域として確保し、その予約領域にデータを連続して書き込めば、そのデータは、光ディスク3において物理的に連続した記録領域に記録される。そして、そのような物理的に連続した記録位置に連続して記録されたデータを読み出す場合には、シークが発生することはない。
【0181】
しかしながら、現実には、光ディスク3には、欠陥(ディフェクト)が生じ、その欠陥に対しては、例えば、ドライブ2において、欠陥がある物理ブロックに対する論理ブロックの割り当てを、その欠陥がある物理ブロックの直後の物理ブロックにスリップするスリップ処理や、他の正常な物理ブロックにリアサインするリアサイン処理が行われる。スリップ処理やリアサイン処理が行われると、LBNが連続している複数の論理ブロックに割り当てられている複数の物理ブロックが連続していることは、保証されなくなる。従って、連続したLBNの論理ブロックからなる空き領域を確保した場合であっても、その連続したLBNの論理ブロックに割り当てられている複数の物理ブロックが連続しているとは限らず、その複数の物理ブロックが不連続になっているときには、その不連続な部分で、シークが発生することになる。
【0182】
これを防止するためには、例えば、書き込み制御部38において、ドライブ2から、欠陥がある物理ブロックに関する欠陥情報を取得し、その欠陥がある物理ブロックの前後の物理ブロックに亘ってデータを記録しないように制御する必要がある。
【0183】
次に、図14乃至図17を参照して、図13の書き込み制御処理について、さらに説明する。
【0184】
なお、図14乃至図17では(後述する図19においても、同様)、説明を簡単にするため、多重化データが、本線ビデオデータと本線オーディオデータの2つのデータ系列のパケットからなるものとしてある。
【0185】
さらに、図14乃至図17では(後述する図19においても、同様)、光ディスク3の物理セクタ、および物理セクタに割り当てられる論理セクタが、2048[byte]であるとともに、ECCブロック(物理ブロック)が、64[KB]であり、ALLOCATION_UNITが、18論理ブロック(ECCブロック)で構成されるものとしてある。
【0186】
この場合、ECCブロックは、32論理セクタ(物理セクタ)から構成され、また、ALLOCATION_UNITは、論理セクタ(物理セクタ)で換算した場合、576論理セクタ(物理セクタ)となる。
【0187】
まず、図14Aに示す多重化データを、図14Bに示す光ディスク3の空き領域に記録する場合について説明する。
【0188】
なお、図14Aの多重化データは、その先頭から、4ECCブロック分のオーディオ年輪(A年輪)(1)、8ECCブロック分のビデオ年輪(V年輪)(1)、4ECCブロック分のオーディオ年輪(2)、9ECCブロック分のビデオ年輪(2)、4ECCブロック分のオーディオ年輪(3)、10ECCブロック分のビデオ年輪(3)、6ECCブロック分のオーディオ年輪(4)、8ECCブロック分のビデオ年輪(4)が順次配置されて構成されている。
【0189】
また、図14Bでは、LSN(Logical Sector Number)が3200の論理セクタから、図14Aの多重化データの全体の大きさ以上の連続した空き領域(未割り当て領域)が、光ディスク3に存在している。ここで、LSNは、光ディスク3の物理セクタに割り当てられる論理セクタに付される、その論理セクタを特定するための番号である。
【0190】
この場合、図15に示すように、図14Aの多重化データが、図14Bの空き領域に記録される。
【0191】
即ち、まず最初に、例えば、論理セクタ#3200(LSNが3200の論理セクタ)を先頭とする、ALLOCATION_UNITが表す18の連続したECCブロックからなる空き領域が、予約領域として予約され(ステップS21)、その予約領域に記録することのできるパケット単位の多重化データが記録される(ステップS22)。この場合、図14Aの多重化データについては、その先頭からのオーディオ年輪(1)、ビデオ年輪(1)、オーディオ年輪(2)までは、予約領域に記録することができるが、その次のビデオ年輪(2)までは、予約領域に記録することができない。このため、オーディオ年輪(1)、ビデオ年輪(1)、オーディオ年輪(2)が、予約領域に記録される。そして、オーディオ年輪(1)、ビデオ年輪(1)、オーディオ年輪(2)を記録した結果残った予約領域は開放される(ステップS24)。
【0192】
その後、例えば、オーディオ年輪(2)が記録された論理セクタの次の論理セクタ#3712を先頭とする、18の連続したECCブロックからなる空き領域が、予約領域として予約され(ステップS21)、その予約領域に記録することのできるパケット単位の多重化データが記録される(ステップS22)。この場合、図14Aの多重化データについては、前回の記録で最後に記録されたオーディオ年輪(2)の次からのビデオ年輪(2)、オーディオ年輪(3)までは、予約領域に記録することができるが、その次のビデオ年輪(3)までは、予約領域に記録することができない。このため、ビデオ年輪(2)、オーディオ年輪(3)が、予約領域に記録される。そして、ビデオ年輪(2)、オーディオ年輪(3)を記録した結果残った予約領域は開放される(ステップS24)。
【0193】
以下、同様にして、図14Aの多重化データが光ディスク3に記録される。
【0194】
なお、図14および図15の実施の形態では、図14Bで説明したように、図14Aの多重化データの全体の大きさ以上の連続した空き領域が、光ディスク3に存在しているので、図14Aの多重化データは、その全体が、光ディスク3上の連続した記録領域に連続して記録される。
【0195】
次に、図16Aに示す多重化データを、図16Bに示す光ディスク3の空き領域に記録する場合について説明する。
【0196】
なお、図16Aの多重化データは、図14Aの多重化データと同様に、その先頭から、4ECCブロック分のオーディオ年輪(1)、8ECCブロック分のビデオ年輪(1)、4ECCブロック分のオーディオ年輪(2)、9ECCブロック分のビデオ年輪(2)、4ECCブロック分のオーディオ年輪(3)、10ECCブロック分のビデオ年輪(3)、6ECCブロック分のオーディオ年輪(4)、8ECCブロック分のビデオ年輪(4)が順次配置されて構成されている。
【0197】
また、図16Bでは、論理セクタ#3200乃至#4031からなる空き領域と、論理セクタ#4160乃至#4767からなる空き領域の2つの連続した空き領域が、光ディスク3上に存在している。但し、論理セクタ#3200乃至#4031からなる空き領域も、論理セクタ#4160乃至#4767からなる空き領域も、図16Aの多重化データの全体の大きさ未満となっている。
【0198】
この場合、図17に示すように、図16Aの多重化データが、図16Bの空き領域に記録される。
【0199】
即ち、この場合も、まず最初に、例えば、論理セクタ#3200を先頭とする、18の連続したECCブロックからなる空き領域が、予約領域として予約され(ステップS21)、その予約領域に記録することのできるパケット単位の多重化データが記録される(ステップS22)。この場合、図16Aの多重化データについては、その先頭からのオーディオ年輪(1)、ビデオ年輪(1)、オーディオ年輪(2)までは、予約領域に記録することができるが、その次のビデオ年輪(2)までは、予約領域に記録することができない。このため、オーディオ年輪(1)、ビデオ年輪(1)、オーディオ年輪(2)が、予約領域に記録される。そして、オーディオ年輪(1)、ビデオ年輪(1)、オーディオ年輪(2)を記録した結果残った予約領域は開放される(ステップS24)。
【0200】
その後は、再び、18の連続したECCブロックからなる空き領域が、予約領域として予約されるが(ステップS21)、図16および図17の実施の形態では、オーディオ年輪(2)が記録された論理セクタの次の論理セクタ#3712からは、論理セクタ#4031までしか連続した空き領域を確保することができず、この空き領域は、18の連続したECCブロックの大きさに満たない。従って、オーディオ年輪(2)が記録された論理セクタの次の論理セクタ#3712を先頭としては、18の連続したECCブロックからなる空き領域を確保することができない。
【0201】
このため、18の連続したECCブロックからなる空き領域を確保することができるように、論理セクタ#4160を先頭として、18の連続したECCブロックからなる空き領域が、予約領域として予約され(ステップS21)、その予約領域に記録することのできるパケット単位の多重化データが記録される(ステップS22)。この場合、図16Aの多重化データについては、前回の記録で最後に記録されたオーディオ年輪(2)の次からのビデオ年輪(2)、オーディオ年輪(3)までは、予約領域に記録することができるが、その次のビデオ年輪(3)までは、予約領域に記録することができない。このため、ビデオ年輪(2)、オーディオ年輪(3)が、予約領域に記録される。そして、ビデオ年輪(2)、オーディオ年輪(3)を記録した結果残った予約領域は開放される(ステップS24)。
【0202】
以下、同様にして、図16Aの多重化データが光ディスク3に記録される。
【0203】
以上のように、多重化データの全体の大きさ以上の連続した空き領域が、光ディスク3に存在しない場合には、多重化データの書き込みについては、上述したように、ALLOCATION_UNITから、実年輪サイズの最大値に相当する論理ブロックの数を減算した減算値の論理ブロックの数だけ、連続して書き込まれることが、少なくとも保証される。
【0204】
ところで、図16および図17の実施の形態では、上述したように、オーディオ年輪(2)が記録された論理セクタの次の論理セクタ#3712からは、論理セクタ#4031までしか連続した空き領域を確保することができず、この論理セクタ#3712乃至#4031からなる空き領域は、ALLCATION_UNITが表す18の連続したECCブロックの大きさに満たないため、その後段にある論理セクタ#4160乃至#4767でなる連続した空き領域の中から、論理セクタ#4160を先頭とする、18の連続したECCブロックからなる空き領域が、予約領域として予約される。
【0205】
従って、図13の書き込み制御処理では、前回のデータが書き込まれた最後の論理セクタの次の論理セクタから確保することができる連続した空き領域が、ALLCATION_UNITが表すECCブロックの数に満たない場合には、その空き領域に、データは書き込まれない。その結果、図13の書き込み制御処理によれば、ALLCATION_UNITが表すECCブロックの数に満たない連続した空き領域が使用されずに残ってしまい、光ディスク3の記録領域を効率的に利用することができないケースが生じるおそれがある。
【0206】
そこで、書き込み制御部38には、図13で説明した書き込み制御処理に代えて、図18のフローチャートにしたがった書き込み制御処理を行わせるようにすることができる。
【0207】
即ち、図18の書き込み制御処理では、まず最初に、ステップS31において、書き込み制御部38は、図13のステップS21における場合と同様に、光ディスク3上の、ALLOCATION_UNIT分の連続した空き領域を予約し、ステップS32に進む。
【0208】
ステップS32では、書き込み制御部38は、直前のステップS31で予約した空き領域である予約領域に続く、光ディスク3上の連続した空き領域が、ALLOCATION_UNITが表すサイズ未満であるかどうかを判定する。ステップS32において、予約領域に続く、光ディスク3上の連続した空き領域が、ALLOCATION_UNITが表すサイズ未満でないと判定された場合、即ち、予約領域の直後に、ALLOCATION_UNIT分以上の連続した空き領域が存在する場合、ステップS33をスキップして、ステップS34に進み、以下、ステップS34乃至S37において、図13のステップS22乃至S25における場合とそれぞれ同様の処理が行われる。
【0209】
また、ステップS32において、予約領域に続く、光ディスク3上の連続した空き領域が、ALLOCATION_UNITが表すサイズ未満であると判定された場合、ステップS33に進み、書き込み制御部38は、その予約領域の直後の、ALLOCATION_UNITが表すサイズ未満の連続した空き領域を、さらに予約する。従って、この場合、直前のステップS31で確保されたALLOCATION_UNIT分の連続した空き領域に、その空き領域の直後の、ALLOCATION_UNITが表すサイズ未満の連続した空き領域を加えた空き領域が、予約領域として確保される。
【0210】
そして、ステップS34に進み、以下、ステップS34乃至S37において、図13のステップS22乃至S25における場合とそれぞれ同様の処理が行われる。
【0211】
図18の書き込み制御処理によれば、上述の図16Aに示した多重化データは、図16Bに示した光ディスク3の空き領域に、図19に示すように記録される。
【0212】
即ち、この場合、まず最初に、図17で説明したように、論理セクタ#3200を先頭とする、ALLOCATION_UNITが表す18の連続したECCブロックからなる空き領域が、予約領域として予約される(ステップS31)。
【0213】
この論理セクタ#3200を先頭とする、ALLOCATION_UNITが表す18の連続したECCブロックからなる空き領域の直後の連続した空き領域は、図17で説明したように、ALLOCATION_UNITが表す18の連続したECCブロックの大きさに満たない。このため、論理セクタ#3200を先頭とする、ALLOCATION_UNITが表す18の連続したECCブロックからなる空き領域の直後の連続した空き領域が、さらに予約され(ステップS33)、その結果、図19に示すように、光ディスク3上に存在する、論理セクタ#3200乃至#4031からなる空き領域と、論理セクタ#4160乃至#4767からなる空き領域の2つの連続した空き領域のうちの、論理セクタ#3200乃至#4031からなる連続した空き領域全体が、予約領域として確保される。
【0214】
そして、その予約領域に記録することのできるパケット単位の多重化データが、予約領域に記録される(ステップS34)。この場合、図16Aの多重化データについては、その先頭からのオーディオ年輪(1)、ビデオ年輪(1)、オーディオ年輪(2)までの他、さらに、その次のビデオ年輪(2)まで、予約領域に記録することができる。このため、オーディオ年輪(1)、ビデオ年輪(1)、オーディオ年輪(2)、ビデオ年輪(2)が、予約領域に記録される。そして、オーディオ年輪(1)、ビデオ年輪(1)、オーディオ年輪(2)、ビデオ年輪(2)を記録した結果残った予約領域は開放される(ステップS24)。
【0215】
その後は、再び、18の連続したECCブロックからなる空き領域が、予約領域として予約されるが(ステップS31)、図19の実施の形態では、ビデオ年輪(2)が記録された論理セクタの次の論理セクタ#4031からは、その論理セクタ#4031しか連続した空き領域を確保することができず、この空き領域は、18の連続したECCブロックの大きさに満たない。従って、ビデオ年輪(2)が記録された論理セクタの次の論理セクタ#4031を先頭としては、18の連続したECCブロックからなる空き領域を確保することができないため、18の連続したECCブロックからなる空き領域を確保することができるように、論理セクタ#4160を先頭として、18の連続したECCブロックからなる空き領域が、予約領域として予約される(ステップS31)。
【0216】
ここで、この場合、論理セクタ#4031からなる空き領域は使用されないこととなるが、図17の実施の形態において、論理セクタ#3712乃至#4031からなる空き領域が使用されなかったケースと比較して、使用されない空き領域が激減している。
【0217】
論理セクタ#4160を先頭とする、ALLOCATION_UNITが表す18の連続したECCブロックからなる空き領域の直後の連続した空き領域は、やはり、ALLOCATION_UNITが表す18の連続したECCブロックの大きさに満たない。このため、論理セクタ#4160を先頭とする、ALLOCATION_UNITが表す18の連続したECCブロックからなる空き領域の直後の連続した空き領域が、さらに予約され(ステップS33)、その結果、図19に示すように、光ディスク3上に存在していた、論理セクタ#3200乃至#4031からなる空き領域と、論理セクタ#4160乃至#4767からなる空き領域の2つの連続した空き領域のうちの、論理セクタ#4160乃至#4767からなる連続した空き領域全体が、予約領域として確保される。この場合、図16Aの多重化データについては、前回の記録で最後に記録されたビデオ年輪(2)の次からのオーディオ年輪(3)、ビデオ年輪(3)、オーディオ年輪(4)まで、予約領域に記録することができるので、そのオーディオ年輪(3)、ビデオ年輪(3)、オーディオ年輪(4)が、予約領域に記録される。そして、この場合は、オーディオ年輪(3)、ビデオ年輪(3)、オーディオ年輪(4)を記録した結果残る予約領域は存在しないので、予約領域の開放は、特に行われない。
【0218】
以下、同様にして、図16Aの多重化データが光ディスク3に記録される。
【0219】
以上のように、ALLOCATION_UNIT分の連続した空き領域を、予約領域として確保し、その予約領域に続く、光ディスク3上の連続した空き領域が、ALLOCATION_UNITが表すサイズ未満である場合には、その予約領域の直後の、ALLOCATION_UNITが表すサイズ未満の連続した空き領域を、さらに予約領域として確保するようにしたので、予約領域の直後の、ALLOCATION_UNITが表すサイズ未満の連続した空き領域のすべてが使用されずに残ってしまうことを防止し、これにより、光ディスク3の記録領域を効率的に利用することが可能となる。
【0220】
なお、ファイルシステムドライバ33として、上述したように、UDF(例えば、UDF2.01)を採用することが可能であるが、UDFでは、空き領域を、スペースビットマップ(Space Bitmap)による方法と、アンアロケーテッドスペースエントリ(Unallocated Space Entry)による方法のうちのいずれかで管理するように規定している。連続した空き領域の管理の容易さという点では、アンアロケーテッドスペースエントリによる方法が優れている。
【0221】
アンアロケーテッドスペースエントリによる方法では、1つの連続した空き領域を、1つのアロケーションディスクリプタ(Allocation Descriptor)で表現する。従って、光ディスク3において、空き領域が分断されている場合には、連続した空き領域ごとに、1つのアロケーションディスクリプタが割り当てられる。これにより、光ディスク3上の空き領域の全体は、アロケーションディスクリプタの列で表現される。
【0222】
アロケーションディスクリプタは、エクステントレングス(Extent Length)と、エクステントポジション(Extent Position)の2つの変数を有する構造体で、エクステントレングスは、連続した空き領域のサイズの、例えばバイト数を表し、エクステントポジションは、連続した空き領域の先頭の論理セクタのLSNを表す。なお、エクステントレングスは、一般に、論理セクタのサイズの整数倍の値をとり、従って、論理セクタのサイズが、例えば、上述したように、2048[byte]であれば、エクステントレングスは、その2048の整数倍の値をとることになる。
【0223】
書き込み制御部38が、図13または図18で説明した書き込み制御処理を行うには、ファイルシステムドライバ33であるUDFは、例えば、次のような3つの関数RESERVE_SPACE,ALLOC_SPACE,RELEASE_SPACE(による機能)を、上位レイヤである書き込み制御部38に提供するものとすれば良い。
【0224】
即ち、関数RESERVE_SPACEは、引数として、例えば、file_handleとlengthをとる。引数file_handleは、ファイルハンドルを表し、引数lengthは、空き領域のサイズを、例えば、論理ブロックの数によって表す。関数RESERVE_SPACE(file_handle,length)が実行された場合、UDFは、光ディスク3の空き領域の中から引数lengthで指定された長さ以上の連続した空き領域を探し、これを引数file_handleで指定されたファイルハンドルによって特定されるファイルのための予約領域として確保する。なお、関数RESERVE_SPACE(file_handle,length)を実行するには、引数file_handleで指定されたファイルハンドルによって特定されるファイルがオープンされていることが必要である。
【0225】
また、関数RESERVE_SPACE(file_handle,length)は、戻り値として、error_codeとalloc_descを返す。戻り値error_codeは、エラーコードを表し、連続した空き領域を確保することができた場合と、空き領域が不足しているなどの理由で連続した空き領域を確保することができなかった場合とで、異なる値をとる。戻り値alloc_descには、連続した空き領域を確保することができた場合に、その連続した空き領域を表すアロケーションディスクリプタがセットされる。
【0226】
関数RESERVE_SPACE(file_handle,length)が実行されることによって確保された予約領域は、後述する関数RELEASE_SPACEが実行されることにより開放されるまで、他のファイルに割り当てられないが、関数RELEASE_SPACEを実行せずに、引数file_handleが表すファイルハンドルのファイルがクローズされた場合、そのファイルに割り当てられた予約領域は、関数RELEASE_SPACEが実行された場合と同様に開放される。
【0227】
関数ALLOC_SPACEは、引数として、例えば、file_handleとalloc_descをとる。この引数file_handleとalloc_descに、それぞれ、ファイルハンドルとアロケーションディスクリプタがセットされ、関数ALLOC_SPACE(file_handle,alloc_desc)が実行されることにより、引数alloc_descにセットされたアロケーションディスクリプタが表す連続した空き領域としての予約領域に、引数file_handleにセットされたファイルハンドルが表すファイルのデータが実際に記録されたとして、その情報が、UDFが管理するファイルシステム(ファイルの管理情報)に反映される。
【0228】
なお、関数ALLOC_SPACE(file_handle,alloc_desc)の引数alloc_descにセットされるアロケーションディスクリプタによって表される記録領域は、関数RESERVE_SPACE(file_handle,length)の戻り値として得られるアロケーションディスクリプタによって表される記録領域の一部または全部でなければならない。
【0229】
また、関数ALLOC_SPACE(file_handle,alloc_desc)は、戻り値として、error_codeを返す。この戻り値error_codeは、エラーコードを表し、UDFが管理するファイルシステムに、データが記録された旨の情報が正常に反映された場合と、引数alloc_descにセットされたアロケーションディスクリプタが表す領域が予約領域でないなどの理由で、データが記録されず、その結果、UDFが管理するファイルシステムに、データが記録された旨の情報が正常に反映されなかった場合とで、異なる値をとる。
【0230】
関数RELEASE_SPACEは、引数として、例えば、file_handleとalloc_descをとる。この引数file_handleとalloc_descに、それぞれ、ファイルハンドルとアロケーションディスクリプタがセットされ、関数RELEASE_SPACE(file_handle,alloc_desc)が実行されることにより、引数file_handleにセットされたファイルハンドルが表すファイルに割り当てられた、引数alloc_descにセットされたアロケーションディスクリプタが表す連続した空き領域としての予約領域が開放される。
【0231】
なお、関数RELEASE_SPACE(file_handle,alloc_desc)が実行されることにより開放された予約領域は、関数RESERVE_SPACE(file_handle,length)による予約の対象となる。
【0232】
また、関数RELEASE_SPACE(file_handle,alloc_desc)は、戻り値として、error_codeを返す。この戻り値error_codeは、エラーコードを表し、引数alloc_descにセットされたアロケーションディスクリプタが表す連続した空き領域としての予約領域を正常に開放することができた場合と、できなかった場合とで、異なる値をとる。
【0233】
UDFが書き込み制御部38に対して提供する、上述の3つの関数RESERVE_SPACE(file_handle,length),ALLOC_SPACE(file_handle,alloc_desc),RELEASE_SPACE(file_handle,alloc_desc)は、例えば、次のように実行される。
【0234】
即ち、書き込み制御部38は、図13のステップS21や、図18のステップS31,S33において、連続した空き領域を予約するときに、関数RESERVE_SPACE(file_handle,length)の実行を、UDFに要求する。この場合、引数lengthには例えば、ALLOCATION_UNITなどの、予約する連続した空き領域のサイズがセットされる。
【0235】
また、書き込み制御部38は、図13のステップS22や、図18のステップS34において、予約領域に、多重化データを記録したときに、関数ALLOC_SPACE(file_handle,alloc_desc)の実行を、UDFに要求する。これにより、予約領域に、多重化データを記録したことが、UDFに反映される。
【0236】
さらに、書き込み制御部38は、図13のステップS24や、図18のステップS36において、多重化データを記録した後に残った予約領域を開放するときに、関数RELEASE_SPACE(file_handle,alloc_desc)の実行を、UDFに要求する。なお、UDFは、関数RELEASE_SPACE(file_handle,alloc_desc)によって予約領域を開放した場合、その開放された予約領域である空き領域の直後に空き領域があるときは、開放された予約領域である空き領域を、その直後の空き領域と一体の空き領域として、1つのアロケーションディスクリプタで管理する。
【0237】
以上のように、光ディスク3の記録領域のうちの、ALLOCATION_UNIT分の連続した空き領域を、予約領域として予約し、その予約領域に対して、その予約領域に記録することができるパケット単位の多重化データを記録するとともに、予約領域のうちの、パケット単位の多重化データが記録されずに残った記録領域を、空き領域として開放するようにしたので、多重化データが、ALLOCATION_UNITから、パケット長の最大値、即ち、実年輪サイズの最大値を減算した減算値分の論理ブロックの数だけ、連続して書き込まれることが保証され、これにより、連続して書き込まれた多重化データの読み出し時に、シークが発生しなくなり、再生が途切れることを防止することが可能となる。
【0238】
なお、本発明は、光ディスク以外の、例えば、磁気ディスクなどのディスク状記録媒体、さらには、ディスク状でない記録媒体にも適用可能である。
【0239】
【発明の効果】
以上の如く、本発明によれば、記録媒体に対するデータの読み書き時におけるシークの頻度を小さくすることが可能となり、その結果、再生が途切れることを防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した記録再生システムの一実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【図2】コンピュータ1のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【図3】コンピュータ1上で実行されるソフトウェアを示す図である。
【図4】光ディスク3に記録されるデータの論理フォーマットを示す図である。
【図5】記録スケジューラ36の機能的構成例を示すブロック図である。
【図6】 ECCブロックとのアラインメントをとる方法を説明する図である。
【図7】年輪パケット化処理を説明する図である。
【図8】記録データバッファ61に蓄積される本線ビデオデータの積算データ量と、記録データバッファ61から抽出される本線ビデオデータの積算データ量とを示す図である。
【図9】ビデオ年輪またはオーディオ年輪の配置が連続するケースを示す図である。
【図10】多重化データを示す図である。
【図11】年輪パケット化処理を説明するフローチャートである。
【図12】多重化処理を説明するフローチャートである。
【図13】書き込み制御処理を説明するフローチャートである。
【図14】多重化データと、光ディスク3の空き領域とを示す図である。
【図15】多重化データが光ディスク3に書き込まれる様子を示す図である。
【図16】多重化データと、光ディスク3の空き領域とを示す図である。
【図17】多重化データが光ディスク3に書き込まれる様子を示す図である。
【図18】書き込み制御処理を説明するフローチャートである。
【図19】多重化データが光ディスク3に書き込まれる様子を示す図である。
【符号の説明】
1 コンピュータ, 2 ドライブ, 3 光ディスク, 4 信号入出力装置, 11 CPU, 12 ROM, 13 メモリコントローラ, 14 RAM,15 HD, 16 入力部, 17 出力部, 18 通信I/F, 19 I/Fコントローラ, 20 データ変換部, 31 OS, 32 デバイスドライバ, 33 ファイルシステムドライバ, 34 アプリケーションプログラム,35 年輪アロケーションマネージャ, 36 記録スケジューラ, 37 再生スケジューラ, 38 書き込み制御部, 39 読み出し制御部, 51乃至53 パケット化部, 61 記録データバッファ, 62 基準年輪サイズ判定部, 63 実年輪サイズデータ抽出部, 64 実年輪サイズデータ記憶部, 71 記録データバッファ, 72 基準年輪サイズ判定部, 73 実年輪サイズデータ抽出部, 74 実年輪サイズデータ記憶部, 81 記録データバッファ, 82 基準年輪サイズ判定部, 83 実年輪サイズデータ抽出部, 84 実年輪サイズデータ記憶部, 91 多重化部, 92 多重化データバッファ

Claims (13)

  1. データを記録媒体に記録する制御を行う記録制御装置において、
    前記記録媒体の記録領域のうちの、前記データのリアルタイム再生を保証するための所定の大きさの連続した空き領域を、予約領域として予約する領域予約手段と、
    前記予約領域に対して、その予約領域に記録することができる所定のパケット単位の前記データを記録させる制御を行う記録手段と、
    前記予約領域のうちの、前記所定のパケット単位のデータが記録されずに残った記録領域を、空き領域として開放する領域開放手段と、
    前記領域予約手段において予約された前記所定の大きさの連続した空き領域に続く連続した空き領域を、前記予約領域として追加予約する追加予約手段と、
    前記領域予約手段において予約された前記所定の大きさの連続した空き領域に続く連続した空き領域が、前記所定の大きさ未満であるかどうかを判定する大きさ判定手段と
    を備え、
    前記追加予約手段は、前記記録手段によって前記データが記録される際に、前記領域予約手段において予約された前記所定の大きさの連続した空き領域に続く連続した空き領域が、前記所定の大きさ未満である場合に、その所定の大きさ未満の連続した空き領域を、前記予約領域として追加予約し、この追加予約された空き領域を含む予約領域に前記データが記録されるようにするとともに、前記領域予約手段において予約された前記所定の大きさの連続した空き領域に続く連続した空き領域が、前記所定の大きさ以上である場合には、前記追加予約を行わずに前記所定の大きさの連続した空き領域に前記データが記録されるようにする
    ことを特徴とする記録制御装置。
  2. 前記記録媒体に記録すべきデータが存在するかどうかを判定するデータ存在判定手段をさらに備え、
    前記領域予約手段において、所定の大きさの連続した空き領域を予約し、前記記録手段において、前記所定のパケット単位のデータを前記予約領域に記録することを、前記記録媒体に記録すべきデータが存在しなくなるまで、繰り返す
    ことを特徴とする請求項1に記載の記録制御装置。
  3. 前記領域予約手段は、前記記録媒体上の前記所定の大きさ以上の連続した空き領域のうち、最大の連続した空き領域、前記記録媒体に対する読み書き順で最も前の位置にある連続した空き領域、または直前にデータが記録された記録領域に最も近い位置の空き領域の中から、前記所定の大きさの連続した空き領域を予約する
    ことを特徴とする請求項2に記載の記録制御装置。
  4. 前記予約領域において、前記所定のパケット単位のデータが記録されずに残った記録領域があるかどうかを判定する残記録領域判定手段をさらに備え、
    前記領域解放手段は、前記予約領域において、前記所定のパケット単位のデータが記録されずに残った記録領域がある場合に、その残った記録領域を開放する
    ことを特徴とする請求項1に記載の記録制御装置。
  5. データを、前記記録媒体の物理的単位領域とアラインメントをとった大きさのパケットにパケット化するパケット化手段をさらに備え、
    前記記録手段は、前記パケット単位のデータを記録する
    ことを特徴とする請求項1に記載の記録制御装置。
  6. 前記パケット化手段は、
    データを記憶するデータ記憶手段と、
    前記データ記憶手段におけるデータの記憶量を判定する記憶量判定手段と、
    前記データ記憶手段におけるデータの記憶量が、所定の基準値となった場合に、前記記録媒体の物理的単位領域とアラインメントをとった大きさであって、前記所定の基準値に最も近い大きさのデータを、前記データ記憶手段から抽出し、前記記録媒体の物理的単位領域とアラインメントをとった大きさのパケットとして出力するデータ抽出手段と
    を有する
    ことを特徴とする請求項5に記載の記録制御装置。
  7. 前記データ抽出手段は、前記所定の基準値以下の、前記記録媒体の物理的単位領域とアラインメントをとった最大の大きさのデータを、前記データ記憶手段から抽出する
    ことを特徴とする請求項6に記載の記録制御装置。
  8. 複数のデータの系列をパケット化する複数の前記パケット化手段と、
    複数の前記パケット化手段が出力する、複数のデータの系列それぞれのパケットを多重化する多重化手段と
    をさらに備える
    ことを特徴とする請求項に記載の記録制御装置。
  9. 前記多重化手段は、複数のデータの系列それぞれのパケットを、そのパケットに配置されたデータの再生時刻が早いものから順に多重化する
    ことを特徴とする請求項8に記載の記録制御装置。
  10. 前記多重化手段は、複数のデータの系列それぞれを前記所定の基準値に等しい大きさのパケットにパケット化したとした場合の、そのパケットに配置されたデータの再生時刻が早い順に、複数のデータの系列それぞれのパケットを多重化する
    ことを特徴とする請求項8に記載の記録制御装置。
  11. 複数の前記パケット化手段における前記所定の基準値は、それぞれ、所定の再生時間に対応する各系列のデータ量である
    ことを特徴とする請求項8に記載の記録制御装置。
  12. データを記録媒体に記録する制御を行う記録制御方法において、
    前記記録媒体の記録領域のうちの、前記データのリアルタイム再生を保証するための所定の大きさの連続した空き領域を、予約領域として予約する領域予約ステップと、
    前記予約領域に対して、その予約領域に記録することができる所定のパケット単位の前記データを記録させる制御を行う記録ステップと、
    前記予約領域のうちの、前記所定のパケット単位のデータが記録されずに残った記録領域を、空き領域として開放する領域開放ステップと、
    前記領域予約ステップの処理において予約された前記所定の大きさの連続した空き領域に続く連続した空き領域を、前記予約領域として追加予約する追加予約ステップと、
    前記領域予約ステップの処理において予約された前記所定の大きさの連続した空き領域に続く連続した空き領域が、前記所定の大きさ未満であるかどうかを判定する大きさ判定ステップと
    を備え、
    前記追加予約ステップの処理は、前記記録ステップの処理によってデータが記録される際に、前記領域予約ステップの処理において予約された前記所定の大きさの連続した空き領域に続く連続した空き領域が、前記所定の大きさ未満である場合に、その所定の大きさ未満の連続した空き領域を、前記予約領域として追加予約し、この追加予約された空き領域を含む予約領域に前記データが記録されるようにするとともに、前記領域予約ステップの処理において予約された前記所定の大きさの連続した空き領域に続く連続した空き領域が、前記所定の大きさ以上である場合には、前記追加予約を行わずに前記所定の大きさの連続した空き領域に前記データが記録されるようにする
    ことを特徴とする記録制御方法。
  13. データを記録媒体に記録する制御を行う記録制御処理を、コンピュータに行わせるプログラムにおいて、
    前記記録媒体の記録領域のうちの、前記データのリアルタイム再生を保証するための所定の大きさの連続した空き領域を、予約領域として予約する領域予約ステップと、
    前記予約領域に対して、その予約領域に記録することができる所定のパケット単位の前記データを記録させる制御を行う記録ステップと、
    前記予約領域のうちの、前記所定のパケット単位のデータが記録されずに残った記録領域を、空き領域として開放する領域開放ステップと、
    前記領域予約ステップの処理において予約された前記所定の大きさの連続した空き領域に続く連続した空き領域を、前記予約領域として追加予約する追加予約ステップと、
    前記領域予約ステップの処理において予約された前記所定の大きさの連続した空き領域に続く連続した空き領域が、前記所定の大きさ未満であるかどうかを判定する大きさ判定ステップと
    を備え、
    前記追加予約ステップの処理は、前記記録ステップの処理によってデータが記録される際に、前記領域予約ステップの処理において予約された前記所定の大きさの連続した空き領域に続く連続した空き領域が、前記所定の大きさ未満である場合に、その所定の大きさ未満の連続した空き領域を、前記予約領域として追加予約し、この追加予約された空き領域を含む予約領域に前記データが記録されるようにするとともに、前記領域予約ステップの処理において予約された前記所定の大きさの連続した空き領域に続く連続した空き領域が、前記所定の大きさ以上である場合には、前記追加予約を行わずに前記所定の大きさの連続した空き領域に前記データが記録されるようにする
    ことを特徴とするプログラム。
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