JP4117172B2 - ループ状カーペット面を有する再生タイルとその施工方法 - Google Patents

ループ状カーペット面を有する再生タイルとその施工方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ループ状カーペット面を有する再生タイルとその施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
タイルカーペットが広く使われるようになって10数年が経過し、更新の時期を迎えている。ところが、回収してきた使用済みのタイルカーペットは汚れてはいるが未だに充分使用に耐える形状を保っているのが実状である。一方、廃棄物の処理は年々困難になってきており、とくに塩化ビニル樹脂系製品はダイオキシンの問題を伴い、その廃棄は一層困難であるため、回収したタイルカーペットの再利用が社会的課題となってきている。米国などは洗浄して表面のカーペット層を再度染色して模様を施し、再利用しているが、一度汚れたカーペット層の汚れを充分に落とすことは難しく、染色の色合いは必然的に濃い色に限定されてくるのが実情である。
【0003】
また、OA床はタイルカーペット施工後頻繁に電気その他の床下工事をする。この際、OA床に粘着剤が塗布されていると電気工事等の作業者の衣服を汚す事が多いために、タイルカーペットをOA床に施工する場合にはOA床面に粘着剤(再使用可能な接着剤)を使用しないことが求められている。この工夫の一つとして、特許文献1などタイルカーペット側に粘着材を塗布する方法が提案されているが、埃っぽい建築現場などでは充分な粘着力を発揮出来ない場合も少なくない。
【0004】
タイルカーペットの再利用技術としては、特許文献2および3記載の技術がある。これらの技術は、カーペット層を実質的に刈り取って除去することにより得られた廃材の表面または裏面に表面化粧樹脂層を形成するものである。カーペット層を実質的に刈り取って除去する理由は、カーペット層が存在すると、そこに接着剤や粘着剤を適用できないからである。そのため、これらの技術においてはカーペット層を実質的に刈り取ってしまう必要があったのである。しかし、その結果として大量の繊維屑が発生し、これが産業廃棄物になるという問題点があるほか、カーペット層の刈り取り工程が必要となるためコストアップの原因となる。
【0005】
【特許文献1】
特開2001―192981号公報
【特許文献2】
特開2000−220281号公報
【特許文献3】
特開2000−220282号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、使用済みのタイルカーペットは、表面のカーペット層が長年の使用により痛んだり、汚れたりしているが、裏面の合成樹脂層はまだしっかりしいてるので、裏表を逆にし、カーペット層を刈り取ることなくカーペットのもつ表面のループ状繊維構造を面ファスナーのループ状咬合子として活用した新規な再生タイルとその施工方法を提供する点にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1は、(A)面ファスナーのうちフック(hook)状咬合子をもつ側の面ファスナーをファスナー面を上向きにして床下地に接着した後、(B)ループ状カーペット面を有する使用済みのタイルカーペットにおける樹脂裏打層の表面に化粧層を形成してなる再生タイルを、その化粧層を表面側とし、カーペット面を裏面側とし、カーペット面を面ファスナーのループ(loop)状咬合子をもつ側として利用することにより、前記再生タイルを床下地に固定することを特徴とするループ状カーペット面を有する再生タイルの施工方法に関する。
本発明の第2は、ループ状カーペット面を有する使用済みタイルカーペットにおける樹脂裏打層の表面に化粧層を形成してなる再生タイルのループ面に、面ファスナーのうちフック(hook)状咬合子を持つ側の面ファスナーを予め貼り付けて一体化しておき、その化粧層を表面側とし、カーペット面を裏面側とし、前記再生タイルを面ファスナーの裏面に設けた粘着層により床下地に固定することを特徴とするループ状カーペット面を有する再生タイルの施工方法に関する。
本発明の第3は、使用済みタイルカーペットにおける樹脂裏打層の表面に化粧層を形成し、カーペット層は面ファスナーのループ状咬合子をもつ側として機能させることを特徴とするループ状カーペット面を有する再生タイルに関する。
本発明の第4は、前記カーペット層が、加熱加圧により圧縮された層となっているものである請求項3記載のループ状カーペット面を有する再生タイルに関する。
本発明の第5は、前記カーペット層が合成樹脂組成物および/または無機組成物で含浸処理され、ループ状咬合子として機能するものである請求項3または4記載のループ状カーペット面を有する再生タイルに関する。
本発明の第6は、回収タイルと同一の大きさを持つ再生タイルを製造するに当り、「化粧層を取り付ける前の原板(カーペット層と樹脂裏打層よりなる)の段階において縦横に複数枚づつ連結されている回収タイル」の相隣り合う外周2側面に原板の端切れを接着し、これに化粧層を取り付けた後、原板の連結目地とは5mm以上ずらして、回収タイルと同一の大きさをもつ再生タイルを切り出すことを特徴とする再生タイルの製造方法に関する。
本発明の第7は、再生タイルと回収タイルの寸法が500mm×500mmである請求項6記載の再生タイルの製造方法に関する。
【0008】
本発明の原料ともいうべき使用済みタイルカーペットとは、表面がループ状カーペット層であり、最下面が合成樹脂よりなる裏打層をもつものであれば、その中間層はタイルカーペット全体のフレキシビリティを阻害しないものであれば、どのような材料で構成されていてもよい。
【0009】
前記使用済みタイルカーペットの最下面を形成している合成樹脂は、従来型のものであればほとんど塩化ビニル系樹脂よりなるものであるが、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂などの合成樹脂であってもよい。
【0010】
前記使用済みタイルカーペットの裏打層である合成樹脂層の上に形成する化粧層は、裏打層を形成している合成樹脂と同一の合成樹脂またはそれと親和性のある合成樹脂を含む合成樹脂組成物を用いて形成することができる。
【0011】
前記化粧層は、押出成形、流延成形、カレンダリング塗布などの任意の成形方法で模様を持つフィルム層を形成することもできるし、無地のフィルムや塗膜を形成した後、印刷したものであってもよい。
【0012】
印刷に用いる印刷インクも当然印刷される表面を構成している樹脂に対して親和性の高いものを選択することが好ましい。
【0013】
印刷が表面にある場合には、その表面に保護層を設けることが好ましい。また前記化粧層が比較的軟質の場合はその表面に耐磨耗性の保護層を設けることが好ましい。
【0014】
保護層に用いる樹脂も当然その下層の樹脂と親和性の高い樹脂を選択することが好ましいが、できるだけ耐磨耗性の高いものであることが望ましい。
【0015】
市販されているタイルカーペットはその99%が500mm角のタイルカーペットである。したがって1枚の回収タイルカーペットが500mm角であるとして以下の説明を行うが、本発明は500mm角のタイルカーペットに限定するものではない。500mm角のタイルカーペットから500mm角の再生タイルを採ることが本発明者等の苦労した点である。すなわち、回収したタイルカーペットを洗浄乾燥し、加熱加圧して厚みを揃えた後、500mm角のタイル同士を裏返して敷き並べ(横方向3枚程度、縦方向は多いほどよい)、側面同士を接着(熱融着でも可)する。横方向3枚のどちらかの外側には規定寸法以外のもの、側面が痛んだもの等を同じように敷き並べ接着する。しかる後、裏打合成樹脂層全体に化粧層を積層した後、敷き並べたタイルの縦横の目地と5mm以上、好ましくは10mm以上、特に好ましくは50mm以上(250mm以下)ずらして500mm角のパンチで打ち抜き、新たに500mm角の再生タイルを効率的に得る。この際、新たな化粧層が1mm厚以上であれば側面同士を接着(熱融着でも可)する工程を省略することもできる。
【0016】
本発明において利用する使用済みのタイルカーペットのなかには、カーペット層が厚いものがある。このようなカーペット層をそのまま再生タイルの裏面として施工すると、施工後のタイル裏面層が厚いカーペット層であるため歩行によって予想以上にタイルが沈下し、歩きにくかったり、その上に置く家具などが不安定となることがある。また、よく踏まれたタイルカーペットのカーペット層はへたって薄くなっており、踏まれていない例えば部屋の隅とか家具の下とかは厚いカーペット層になり、そのまま再生タイルの裏面として施工すると、厚さが不ぞろいのため目違い(目地部分の厚さが不揃いであること)が生じる。そのような場合にはカーペット層の表面にあるループ状の繊維構造を失うことがない範囲で、カーペット層を対象にして使用済みのタイルカーペットの一部若しくは全体を加熱加圧、例えば150〜250℃で10秒〜5分間位加熱加圧して、厚さを調整する(厚さをそろえる)ことが好ましい。
【0017】
加熱加圧工程は例えばタイルカーペットのカーペット面をセラミックとか不燃性でかつ、熱伝導性の低い材料で網の目状にマスクして、カーペット面を火焔で炙りループ面を点在させることで、カーペット面を硬くしながら本発明の目的であるループ面の一部を残して、面ファスナーの機能を温存する方法も採ることができる。または、ロール面がエンボスされており、凹部は加熱も加圧もされず、凸部のみがカーペット面に熱と圧を加えられるようにしたエンボスロールを180℃〜220℃に加熱してカーペット面を転圧することで、カーペット面を硬くしながら本発明の目的であるループ面の一部を残して、面ファスナーの機能を温存する方法も採ることもできる。加熱加圧工程は、前記化粧層を形成するに先立っておこなってもよいし、化粧層の形成時であってもよい。また形成後であってもよい(ただし、化粧層の形成手段により左右される)。なお、場合によっては、カーペットの上層面をカットした後、加熱加圧することもある。この場合上層面をカットしているので、ループ面がなくなっているように思えるが、加熱加圧のさい、林立する繊維パイルがからみ合って充分ループの役割を果たすものと考えられる。
【0018】
本発明において利用する使用済みのタイルカーペットの中には、商品の違いによって厚さの違うものがある。また、よく踏まれた部分は薄くなっていたりする。したがって、そのような場合には回収したタイルカーペットのループ面の一部あるいは全部のループ機能を残しながらその厚さを揃えるためにカーペット層の表面部分の一部もしくは全部を合成樹脂組成物や無機組成物を用いて固めて調整することが好ましい。
【0019】
前記合成樹脂組成物としては、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリエステル系、ポリアミド系などの熱可塑性樹脂や、エポキシ系、不飽和エステル系、ポリウレタン系などの硬化性樹脂を使用することができる。
また、前記無機組成物としては、セメント組成物、モルタル組成物などのほか特開平5−254081、6−46945、6−128437、6−154070、7−137193、7−138056号公報記載の組成物も使用することができる。
これらの組成物は、非発泡タイプあるいは発泡タイプのいずれでもよいが、発泡タイプにすれば再生タイルの軽量化を図ることができる。発泡倍率は1.5〜5倍(好ましくは2〜4倍)である。カーペット層を含めると再生タイル自体はかなりの厚みになる(約5mm程度)ので、軽量化は重要な問題である。このためには組成物中にシラスバルーンなどの中空充填剤を配合することも有効な手段である。
【0020】
本発明に用いる使用済みタイルカーペットは表面のカーペット層が汚れているので、まず、第1に充分洗浄しておくことが好ましい。
【0021】
図1は、本発明の施工方法により本発明のループ状カーペット面を有する再生タイル1をOA床パネル9上に施工した状態を示す断面図である。前記再生タイル1は、回収したタイルの樹脂裏打層2の上部に任意の手段で形成された化粧層3を持ち、樹脂裏打層2の下部には回収したタイルのカーペット層がループ状咬合子として機能するカーペット層4となっている。化粧層は、例えば合成樹脂フィルムに任意の模様を印刷したものであることができるが、これに限定されるものではない。
【0022】
前記加熱加圧工程の項で説明したとおり、図2に示したようにループ面の一部を残して他のカーペット部分を硬くするためには、例えば丸形の網目状部分をもつ不燃性、断熱性の板状体を用いることが好ましい。この板状体をカーペット面に当てて、上から合成樹脂組成物や無機組成物を適用し、この部分のみを固めてやれば、再生タイルの厚み調整が完了する。図3は、厚み調整が終了した状態の再生タイルである(なお、この処理は、樹脂裏打層の下側に化粧層が形成される前でも後でもよい。)。
【0023】
図4は、〔0014〕をより具体的に説明するためのものである。一片500mmの正方形状の回収タイル厚板15(カーペット層と樹脂裏打層よりなるもの)を図4の実線に示すように横に3枚、縦に4枚を並べ、さらに再生タイルの端面をきれいに仕上げるため、相隣り合う外周2側面にサイズが300×500mmの端切れ16とサイズが300×300mmの端切れ17を接着し、実線で構成するセットをつくった。これに対して化粧層を形成し、必要に応じてカーペット層を処理した後、点線で示すような形で打ち抜き、再生タイルを得た。
【0024】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれにより何ら限定されるものではない。
【0025】
実施例1
ループ面を有する使用済みタイルカーペット(500×500×6mm、カーペット層はナイロンループ、裏打層は塩化ビニル製)を洗浄し、173℃で0.5kgf/cmの圧力で20秒間全体を加熱加圧した。その結果、ナイロンパイルが圧縮され、全厚4mmの形状のものを得ることが出来た。
さらに、裏打層に1mmのビニールシートを接着し、四周をトリミングして、450×450×5.0mmの再生タイルを得た。一方、市販の裏面粘着テープ付の面ファスナーのフック部を予め再生タイルのループ面に取り付けておき、この粘着テープにてOA床に施工して、接着剤を使用することなく、ズレも浮きも無い床仕上げを実現した。
【0026】
実施例2
ループ面を有する使用済みタイルカーペット(500×500×6mm、カーペット層はナイロンループ、裏打層は塩化ビニル製)を洗浄乾燥後、カーペット面に網目状のマスキングを施して、ウレタン樹脂塗料をコーティングし、点在するループ面を持つ500mm角の原板を得た。しかる後に、この原板を点在するループ面を下にして横3枚、縦10枚側面が接するようにして敷き並べた。横3枚の外側の片側に寸法が300×500mmの原板(回収品の中には、この様に500mm角以外のものもあるので、これらも再生に利用する)を500mmの直線の辺を500mm角の辺に沿って敷き並べる。縦10枚側のエンドの片側にも同じ様に300×500mmの原板を敷き並べ、横3枚、縦10枚の角には300mm角の原板を敷き並べた。それぞれ相隣り合う側面同士は瞬間接着剤で固定して、1800×5300の大型の原板を得た。この大型の原板の樹脂層に0.3mmの印刷付ビニルフィルムを積層し、500mm角のパンチで旧500mm角の原板の目地と200mmずらした位置に新しい目地が来るように打ち抜いて、500×500×6.0mmの再生タイルを得た。施工にあたっては、図1に示すように、OA床の床下地に市販の裏面に両面テープのついた面ファスナーをそのフック部が上になるように取り付け、再生タイルの裏面に点在するループ部を利用して貼りつけ、ズレも浮きも無い床仕上げを実現した。
【0027】
実施例3
ループ面を有する使用済みタイルカーペット(500×500×6mm、カーペット層はナイロンループ、裏打層は塩化ビニル製)を洗浄乾燥後、200℃に加熱したエボンスロールをカーペット面上に転圧し、点在するループ面を有する500mm角の原板を得た。この原板をループ面を上にして1300×5300×1mmの模様つきビニルシートに敷き並べ(横2枚、縦10枚)、接着剤で貼り付けた。横2枚の外側の片側に寸法が300×500mmの原板(回収品の中にはこの様に500mm角以外のものもあるので、これらも再生に利用する)を500mmの直線の辺を500mm角の辺に沿って敷き並べる。縦10枚側のエンドの片側にも同じ様に300×500mmの原板を敷き並べ、横2枚、縦10枚の角には300mm角の原板を敷き並べ500mm角の原板と同様に接着剤で貼り付けた。かくして、1300×5300の大型の原板を得た。この大型の原板を500mm角のパンチで旧500mm角の原板の目地と200mmずらした位置に新しい目地が来るように打ち抜いて、500×500×6.0mmの再生タイルを得た。この再生タイルの四隅に100mm角の内フック(hook)状咬合子を持ち、かつ裏面に両面テープを貼り付けられた面ファスナーを予め貼り付けた。施工にあたっては、両面テープの離型紙をとりはずして、OA床の床下地に再生タイルを貼りつけ、面ファスナーで施工されたズレも浮きも無い床仕上げを実現した。
【0028】
【発明の効果】
(1)本発明により、今まで実質的には産業廃棄物となっていた使用済みタイルカーペットをほぼ丸ごと再利用する道を開くことができた。また、本発明では、カーペット層を全く刈り取らないので、刈り取り工程が不要であるばかりではなく、カーペット層の刈り取りによる“大量の繊維屑” の発生がなく、実質的に産業廃棄物の回収から生じる二次廃棄物を極小にすることができた。
(2)本発明の再生タイルは、表面の化粧層の寿命が尽きたら、床などから取り外し、表面に化粧層を形成すれば何度でも再生が可能である。
ということは、一度床材として使用された塩化ビニルは産業廃棄物になることはなく、永久に床材の系内に封じ込める技術に道を開くものであり、その技術的価値は極めて大きい。40年前、始めて塩化ビニルを床材に使用した当時は廃棄され燃やされてダイオキシンが発生することなど想像もされなかった。40年間市場に使われた塩化ビニルを床材として再生することになればその資源は無尽蔵といっても過言ではない。
(3)産業廃棄物処理には、一般産業廃棄物処理と管理型産業廃棄物処理の2種類があるが、後者の方が処理費用が高い。粘着剤が廃棄する再生タイルに付着している場合には、管理型産業廃棄物処理が適用され、面ファスナーを用いる固定方法の場合には一般産業廃棄物処理が適用されるので、粘着剤を用いなくともタイルの固定ができることは、仮にこの再生タイルが産業廃棄物処理をされる場合であっても極めて有利である。
(4)通常面ファスナーを接着手段として用いるときは、フック状の面とループ状の面の両方が必要であるが、本発明の場合はループ状の面は、再生タイルに具備されているから不要であり、少なくともこの分だけ使用する材料を少なくすることができる。
(5)通常のタイルを面ファスナーで接着する場合は、タイル裏面に面ファスナーの一方を別途接着しておいてから、施工する必要があるが、本発明ではカーペット層がループ役を果たすので、一工程省略したのと同一の結果となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、再生タイルをフック状面ファスナーでOA床に施工した断面図である。
【図2】図2は、点在する網目状部をもつ不燃性、断熱性板状体の斜視図である。
【図3】図3は、加熱加圧部が点在している再生タイルの斜視図である。
【図4】図4は、500mm角の原板を横3枚、縦4枚並べた大きな原板から500mm角の再生タイルを採る方法を説明するイメージ図である。
【符号の説明】
1 再生タイル
2 樹脂裏打層
3 化粧層
4 フック状咬合子として機能するカーペット層
5 フック状咬合子をもつ側の面ファスナー
6 フック
7 フック状咬合子をもつ側の面ファスナーの基材
8 フック状咬合子をもつ側の面ファスナーの粘着層
9 OA床パネル
11 不燃性、断熱性板状体
12 網目が残っている部分
13 網目がふさがれたマスキング部分
15 樹脂裏打層とカーペット層からなる回収タイルに相当する原板のうち、サイズが500×500mmのもの
16 樹脂裏打層とカーペット層からなる回収タイルに相当する原板のうち、サイズが300×500mmの端切れ
17 樹脂裏打層とカーペット層からなる回収タイルに相当する原板のうち、サイズが300×300mmの端切れ

Claims (7)

  1. (A)面ファスナーのうちフック(hook)状咬合子をもつ側の面ファスナーをファスナー面を上向きにして床下地に接着した後、(B)ループ状カーペット面を有する使用済みのタイルカーペットにおける樹脂裏打層の表面に化粧層を形成してなる再生タイルを、その化粧層を表面側とし、カーペット面を裏面側とし、カーペット面を面ファスナーのループ(loop)状咬合子をもつ側として利用することにより、前記再生タイルを床下地に固定することを特徴とするループ状カーペット面を有する再生タイルの施工方法。
  2. ループ状カーペット面を有する使用済みタイルカーペットにおける樹脂裏打層の表面に化粧層を形成してなる再生タイルのループ面に、面ファスナーのうちフック(hook)状咬合子を持つ側の面ファスナーを予め貼り付けて一体化しておき、その化粧層を表面側とし、カーペット面を裏面側とし、前記再生タイルを面ファスナーの裏面に設けた粘着層により床下地に固定することを特徴とするループ状カーペット面を有する再生タイルの施工方法。
  3. 使用済みタイルカーペットにおける樹脂裏打層の表面に化粧層を形成し、カーペット層は面ファスナーのループ状咬合子をもつ側として機能させることを特徴とするループ状カーペット面を有する再生タイル。
  4. 前記カーペット層が、加熱加圧により圧縮された層となっているものである請求項3記載のループ状カーペット面を有する再生タイル。
  5. 前記カーペット層が合成樹脂組成物および/または無機組成物で含浸処理され、ループ状咬合子として機能するものである請求項3または4記載のループ状カーペット面を有する再生タイル。
  6. 回収タイルと同一の大きさを持つ再生タイルを製造するに当り、「化粧層を取り付ける前の原板(カーペット層と樹脂裏打層よりなる)の段階において縦横に複数枚づつ連結されている回収タイル」の相隣り合う外周2側面に原板の端切れを接着し、これに化粧層を取り付けた後、原板の連結目地とは5mm以上ずらして、回収タイルと同一の大きさをもつ再生タイルを切り出すことを特徴とする再生タイルの製造方法。
  7. 再生タイルと回収タイルの寸法が500mm×500mmである請求項6記載の再生タイルの製造方法
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