JP4116943B2 - 柱と梁の接合構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、土木・建築構造物等における鋼構造物の柱と梁の接合構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、柱フランジと梁フランジとを、図27に示すように、スプライスプレート9の中間部に、塑性化部11を有するスプライスプレート9等の継手部材32を用いた継手構造として、塑性化部11の梁軸方向両側に間隔をおいて補剛リブ24を固着した補剛リブ付きスプライスプレート25を用いた継手構造が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
このような塑性化部11の梁軸方向両側に間隔をおいて別個の補剛リブ24を設けた補剛リブ付きスプライスプレート25を用いた継手構造の場合は、補剛リブ24間におけるスプライスプレート9の中央部分を塑性化部分11とするために、補剛リブ間の間隔寸法Dを大きくすると、塑性化部11が座屈するために、補剛リブ24間の間隔を広くすることができず、必然的に補剛リブ24間の間隔を狭くする必要があるという問題点(1)がある。
【0004】
補剛リブ24間の間隔寸法Dを狭くした場合は、地震時等に、スプライスプレート9に梁軸方向の軸力(引張力および圧縮力)を作用した場合、スプライスプレート9の塑性化部分の引張―圧縮の変形によるひずみ(塑性化部の歪δ=地震時等の伸び縮み/補剛リブ間の間隔)が大きくなり、塑性化部分11でスプライスプレート9が破断する恐れがあるという問題点(2)もある。
【0005】
また、スプライスプレート9に補剛リブ24を溶接で固定する場合は、塑性化部分24に溶接時の熱の影響が及ぶため、塑性化部分11の材質が変化し、降伏点、引張強度、靭性等の機械的性質が変化してしまう。例えば、鋼構造物の設計において、スプライスプレート9の降伏荷重等を考慮している場合には、設計通りでなくなるという問題点(3)もある。
【0006】
また、地震時の急激な速度の速い変形に対しては、溶接によって鋼材組織が変化し、溶接部の靭性が低下し、かつ溶接部が応力集中するため破断の起点となり、地震時の繰り返し受ける引張―圧縮の変形に対して疲労特性が低下し、早期に破断する恐れがあるという問題点(4)もある。
【0007】
また、前記のような構造は、スプライスプレート9と座屈拘束部材が一体化され、座屈拘束部材と塑性化部分との間にクリアランスが設けられていない構造であり、常に一定距離のクリアランス(間隙)を確保する構造とは、著しく相違する構造である。
【0008】
また、図28に示すように、独立した2枚の添え板26を使用して、スプライスプレート9の面外座屈を防止する構造も知られているが、この場合には、スプライスプレート9の接合部と座屈拘束部材が接合されているため、座屈拘束部材と塑性化部分のクリアランス量が建物等の構造物の変形によって変化してしまい、常に一定距離のクリアランス(間隙)を確保できずに安定した座屈拘束を確保できないという問題点(5)もある。
【0009】
例えば、建築物等の構造物の柱と梁の接合部が剛接合によって接合され、柱と梁のなす角度が90度であった場合、地震時の柱や梁の変形に対し、スプライスプレートの塑性化部分が弾性範囲内では、剛接合であるため柱―梁のなす角度が90度を保っている。ところが、スプライスプレートの塑性化部分が塑性範囲の時は、梁にヒンジが生成されたことになり、柱と梁の接合部は剛接合からスプライスプレートの塑性化部を起点としたピン接合になる。よって柱と梁のなす角度が90度であったものが、ピン接合となったことで90度でなくなる。
よって、スプライスプレートの塑性化部分が弾性範囲の時は、柱側のフランジとスプライスプレートと梁とは、一体となった部材として、接合部は剛接合として90度を保ち柱や梁が変形する。スプライスプレートの塑性化部分が塑性化した時は、柱と柱フランジまでは、剛接合状態で90度を保ったまま変形し、スプライスプレート塑性化部は90度よりも増減した角度で変形する。ここで、座屈拘束部材が柱フランジ側や梁側に接合されている場合は、座屈拘束部材は柱フランジや梁に追従して剛接合状態で90度を保ったまま変形している。しかし、スプライスプレート塑性化部は90度よりも増減した角度で変形しているために、塑性化部を座屈拘束していたものが、角度の差によって一定のクリアランスではなくなり、かつ塑性化部の梁軸方向に対してクリアランスの距離が変化し、座屈拘束の効果がなくなり、塑性化部は座屈してしまう。
【0010】
また、従来、鋼構造建築物における鉄骨柱と鉄骨梁とを接合する際、T字形状(もしくは、L字形状)のスプリットティーからなる継手部材における塑性化部分に座屈拘束部材を設ける構成を有するものがある(例えば特許文献2参照)。座屈拘束部材は、塑性化部分の座屈を拘束する部分であるため、強固に接合すると、塑性化部分と密着しこれと一体化する恐れがあり、塑性化部分と座屈拘束部材部材との間に間隙を設けることが望まれる。
【0011】
【特許文献1】
特開2000−144901号公報
【特許文献2】
特開2002−364081号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、スプライスプレートあるいはT字形状(もしくは、L字形状)のスプリットティーからなる継手部材における塑性化部分に座屈拘束部材を設ける場合に、簡単な手段によって塑性化部分と座屈拘束部材との間に間隙を設けることが可能な、柱と梁の接合構造を提供することを主目的とする。
また本発明は、従来のようにスプライスプレート9等の継手部材32に補剛リブ24を直接溶接して取り付けることなく、スプライスプレート9等の継手部材32における塑性化部11に、スプライスプレート9等の継手部材32とは独立した別個の座屈拘束部材をスプライスプレート9等の継手部材32に設けることにより、少なくとも前記の問題点(1)〜(4)、すなわち、スプライスプレート等の継手部材32における塑性化部を長くして、この部分のひずみを小さくし、また、スプライスプレート等の継手部材に溶接することなくスプライスプレート等の継手部材の機械的性質を変化させることなく、地震時の速度の速い変形に対しても溶接により補剛リブを取り付ける従来の場合のように溶接部の応力集中あるいは疲労特性の低下を防止し、主要構造部材である梁または柱を塑性化させないようにして、地震時の補修を容易にする柱と梁の接合構造を提供することを第2の目的とする。
【0013】
また、これに加えて、座屈拘束部材がスプライスプレート等の継手部材および柱梁接合部材とは別個の独立した部材とされていることにより、塑性化部分の変形に追従し、常に塑性化部分とのクリアランスが一定距離確保することが可能で安定した座屈拘束を確保できる柱と梁の接合構造を提供することを第3の目的とする。
例えば、建築物等の構造物の柱梁の接合部が剛接合によって接合され、柱と梁のなす角度が90度であった場合、スプライスプレート等の継手部材の塑性化部分が塑性化した時に、座屈拘束部材は独立し、柱や柱側のフランジとは接合されていないので、柱と柱側のフランジの剛接合状態の90度に追従することがない。したがって独立した座屈拘束部材はスプライスプレート等の継手部材の塑性化部分が90度よりも増減した角度で変形しても、塑性化部分の増減した角度に追従して常に一定のクリアランス量を保ち、安定した座屈拘束効果を確保することができる柱と梁の接合構造を提供することを第4の目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
前記の従来の問題点を有利に解決するために、第1発明の柱と梁の接合構造においては、中間部に塑性させる塑性化部分を有する継手部材を介して、柱側と梁とを接合する柱と梁の接合構造において、前記塑性化部分の板厚寸法よりも若干大きな寸法の間隙形成用筒状スペーサが前記塑性化部分とほぼ同レベルに配置され、かつ前記塑性化部分の座屈を防止するための座屈拘束部材が前記間隙形成用筒状スペーサに係合されて、座屈拘束部材と塑性化部分との間に間隙が形成されて、座屈拘束部材が前記塑性化部分に非付着状態で継手部材に取付けられ、前記継手部材の塑性化部分またはその近傍に設けた透孔内または前記塑性化部分の外側のいずれかに、前記間隙形成用筒状スペーサが配置されていることを特徴とする。
【0016】
発明では、第発明の柱と梁の接合構造において、前記座屈拘束部材の透孔と、前記間隙形成用筒状スペーサ内と、継手部材の板厚方向に渡って挿通されるボルトにより、座屈拘束部材および間隙形成用筒状スペーサが取付けられていることを特徴とする。
【0017】
発明では、第1発明または第2発明の柱と梁の接合構造において、前記継手部材は、スプライスプレートまたは柱側に固定されるスプリットティーのいずれかであることを特徴とする。
【0018】
発明では、第1発明〜第発明のいずれかの柱と梁の接合構造において、スプライスプレートからなる継手部材の塑性化部分に、その塑性化部分の座屈を拘束する別個の座屈拘束部材が設けられていることを特徴とする。
【0019】
発明では、第1発明〜第発明または第発明のいずれかの柱と梁の接合構造において、柱側のフランジと梁フランジの表面または裏面のいずれか片側にスプライスプレートからなる継手部材が配置され、その継手部材の外側に座屈拘束部材が配置されていることを特徴とする。
【0020】
発明では、第1発明〜第発明または第発明あるいは第発明のいずれかの柱と梁の接合構造において、柱側のフランジと梁フランジの表面または裏面の両側にそれぞれスプライスプレートからなる継手部材が配置され、各継手部材の外側に座屈拘束部材が配置されていることを特徴とする。
【0021】
発明では、第1発明〜第発明または第発明〜第発明のいずれかの柱と梁の接合構造において、梁端部における梁フランジに、梁軸方向に延長する長孔または円形孔が設けられ、その長孔または円形孔に位置するようにスプライスプレートからなる継手部材における塑性化部分に、より径の大きい長孔または円形孔が設けられると共にその部分に間隙形成用筒状スペーサが配置され、座屈拘束部材の長孔または円形孔からなるボルト孔と、梁フランジの長孔または円形孔と、継手部材の塑性化部分の孔内に配置された間隙形成用筒状スペーサ内とに渡ってボルトが挿通されると共にこれに螺合されるナットにより、前記座屈拘束部材が前記継手部材の塑性化部分に取り付けられていることを特徴とする。
【0022】
発明では、第1発明〜第発明のいずれかの柱と梁の接合構造において、前記の座屈拘束部材は、継手部材および柱梁接合部材とは別個の部材であることを特徴とする。
【0023】
発明では、第1発明または第2発明の柱と梁の接合構造において、スプリットティーからなる継手部材における断面積減少部分からなる塑性化部分を含む水平なフランジを、H形鋼梁のフランジと座屈拘束部材との間に挾持させてボルト接合してなることを特徴とする。
【0024】
10発明では、第1発明〜第発明または第発明のいずれかの柱と梁の接合構造において、スプリットティーからなる継手部材における水平なフランジの断面積減少部分からなる塑性化部分に長孔を設けて、その長孔に間隙形成用筒状スペーサが配置され、前記H形鋼梁のフランジとワッシャを介してボルト接合してなることを特徴とする。
【0025】
11発明では、第1発明〜第発明または第発明あるいは第10発明のいずれかの柱と梁の接合構造において、スプリットティーからなる継手部材の水平なフランジに長孔が設けられて、断面積が減少した塑性化部分が形成され、前記長孔に間隙形成用筒状スペーサが配置されていることを特徴とする。
【0026】
12発明では、第1発明〜第11発明のいずれかの柱と梁の接合構造において、座屈拘束部材が、板状部材または断面凹溝状部材あるいは断面倒I状部材のいずれかにより構成されていることを特徴とする。
【0027】
13発明では、第1発明〜第11発明のいずれかの柱と梁の接合構造において、座屈拘束部材が、ボルトおよびナットにより構成されていることを特徴とする。
【0028】
14発明では、第1発明〜第13発明のいずれかの柱と梁の接合構造において、前記座屈拘束部材には、継手部材における塑性化部分の厚さ方向の座屈変形を拘束する部分と、継手部材の巾方向の変形を拘束する部分とを備えていることを特徴とする。
【0029】
15発明では、第1発明〜第14発明のいずれかの柱と梁の接合構造において、前記塑性化部分と座屈拘束部材との間に、付着防止層が設けられていることを特徴とする。
【0030】
【発明の実施の形態】
次に、この発明を図示の実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1〜図3は本発明の第1実施形態の梁継手構造を示すものであって、梁1の端部における梁せい方向の一端側、すなわち下フランジ2の端部近傍に、梁軸方向に延長する長孔3が、梁軸方向に同じ位置において、フランジ幅方向に間隔をおいて平行に複数(図示の場合は、ウエブ4の両側にそれぞれ1つ合計2つ)設けられている。また、前記長孔3から間隔をおいて梁下フランジ2には、多数のボルト孔18が設けられている。
【0031】
柱5側に固定の外ダイアフラム等からなる上フランジ6と下フランジ7が、梁の上下のフランジ2,8と同レベルに対向するように溶接等の固定手段により固定され、各フランジ6,7には、多数のボルト孔19が設けられている。なお、本発明においては、後記の実施形態のように、柱5側が内ダイアフラム形式あるいは通しダイアフラム形式にも適用できる。
【0032】
前記梁下フランジ2の上面(表面)および下面(裏面)には、それぞれ柱5側の下フランジ7の上面および下面にわたって、梁継手部材32としてのスプライスプレート9が重合するように配置され、前記スプライスプレート9には、図8に示すように、幅方向寸法を一定のスプライスプレート9の部材長手方向中間部に、スプライスプレート9の巾方向中央部に1つ(上側配置のスプライスプレート9の場合で図示を省略した)、または巾方向に間隔をおいて2つ(下側配置のスプライスプレート9の場合で図8の場合)のボルト挿通孔および間隙形成用筒状スペーサ33を配置するための孔を兼ねた比較的大径の長孔10が設けられて、塑性化部分11が形成されており、梁下フランジ2の長孔(または円形孔)3にスプライスプレート9の長孔10がほぼ同心状に重合または位置するように配置されている。前記スプライスプレート9の材質としては、低降伏点鋼等あるいは、その他の鋼材等を使用することもでき、適宜の公知の材料を使用することができる。スプライスプレート9の両端部には、それぞれ多数のボルト孔28が間隔をおいて設けられている。
【0033】
前記長孔10の半径寸法は、梁下フランジ2の長孔(または円形孔)3および後記の座屈拘束部材13のボルト孔15の半径寸法よりも大きい寸法とされ、その各長孔10内に、前記塑性化部分11の板厚寸法よりも、前記板厚方向の高さ寸法が若干大きな寸法で、一定寸法の間隙形成用筒状スペーサ33が前記塑性化部分11とほぼ同レベルに、間隔をおいて複数配置されている。このように一定寸法の間隙形成用筒状スペーサ33を設けることにより、座屈拘束部材13をスプライスプレート9に一定の間隙14を介して平行に配置することができる。前記の間隙14の寸法は設計により適宜設定される。
【0034】
前記の間隙形成用筒状スペーサ33の外径は、前記梁下フランジ2の長孔(または円形孔)3の内径寸法および後記の座屈拘束部材13のボルト孔15の半径寸法よりも大きな寸法とされ、かつ間隙形成用筒状スペーサ33の軸方向の両端面は平坦面とされ、その一端面が梁下フランジ2の表面に面接触状態で当接可能なように構成されている。梁下フランジ2および間隙形成用筒状スペーサ33内に渡ってボルト挿通孔が形成されている。
【0035】
前記の間隙形成用筒状スペーサ33は、図示の場合は、鋼製短管からなる間隙形成用スペーサ33であるが、管体材料を所定の寸法に切断して構成した製作された間隙形成用スペーサ33であってもよく、ほぼ中空筒状であれば、断面形状は、中空矩形状、中空六角形状等、特に規定されない。また、ボルト17に高ナットを嵌め込み、その高ナットを間隙形成用スペーサ33とすることもできる。
【0036】
前記スプライスプレート9の塑性化部分11を形成する場合、図8(b)に示すように、スプライスプレート9の長手方向中間部において、スプライスプレート9の巾方向両側にさらに、切り欠き12を設けるようにしてもよく、図8(b)に2点鎖線dで示すように長孔10付近まで切り込みを入れ、図8(c)に示すように、スプライスプレート9の巾方向両側の切り欠き12を深くして、ボルト挿通孔を兼ねた長孔10を設けないで、塑性化部分11を形成することもできる。図8cの場合には、間隙形成用筒状スペーサ33は切り欠き12の部分に配置する形態でもよく、この場合には、梁下フランジ2および座屈拘束部材13を広幅寸法のものにし、切り欠き12に対応する部分にボルト挿通孔を設けるようにすればよい。
【0037】
前記スプライスプレート9の外側に、スプライスプレート9の塑性化部分11に、その座屈を防止するための矩形状の厚鋼板からなる座屈拘束部材13が前記間隙形成用筒状スペーサ33に当接するように配置され、スプライスプレート9側の配置される座屈拘束部材13の内面と前記スプライスプレート9との間には、前記座屈拘束部材13が前記スプライスプレート9に付着し一体化するのを防止し、非付着状態とするための間隙(クリアランス)14が形成されている。前記の間隙14に、ゴムシート等の薄い弾性層あるいはゴムアスファルト等の弾性材料、粘弾性材料、粘弾塑性材料、粘性材料等の付着防止被膜等を介在させてもよく、塑性化部分11の塑性化を阻害しない材料であればよい。この実施形態では、座屈拘束部材13は塑性化部分11の範囲をカバーするように設け、座屈拘束部材13の端部に取り付け部を設けないため、スプライスプレート9の塑性化部分11を適宜設計により長くしても、座屈拘束部材13を短く小型の部材とすることができる。塑性化部分11の長さは適宜設計により設定される。
【0038】
前記座屈拘束部材13は、曲げ剛性を高くするために、図9に示すように、厚い鋼板を使用し、座屈拘束部材13の梁軸方向中間部に、座屈拘束部材13の巾方向中央部に2つ(上側配置の座屈拘束部材13の場合で図示を省略した)、または巾方向に間隔をおいて4つ(下側配置の座屈拘束部材13の場合で図9aの場合)の円形孔15または長孔が間隔をおいて設けられている。
【0039】
前記各スプライスプレート9が梁下フランジ2と、柱5側の下フランジ7にわたって配置されて、前記梁下フランジ2の多数のボルト孔と各スプライスプレート9の一端側における多数のボルト孔にわたって挿通された高力ボルト等のボルト16により、スプライスプレート9の一端側が梁1側に固定され、また柱5側の下フランジ7における多数のボルト孔と、各スプライスプレート9の他端側にける多数のボルト孔とにわたって挿通された高力ボルト等のボルト16により、スプライスプレート9の他端側が柱5側に固定され、かつ、梁下フランジ2の上下に配置の前記各スプライスプレート9の長孔10は、上下方向が同じ位置になるように配置され、各スプライスプレート9における長孔10内に間隙形成用筒状スペーサ33が配置された状態で、梁下フランジ2の長孔(又は円形孔)3とその上下の各スプライスプレート9の長孔10内に配置された間隙形成用筒状スペーサ33内と、各スプライスプレート9外側に配置の座屈拘束部材13の円形孔15とにわたってボルト17が挿通されると共にこれに螺合されるナットにより締め付けられて、前記座屈拘束部材13は、スプライスプレート9の塑性化部分11に平行に一定の間隙14を保って取り付けられ、また、間隙形成用筒状スペーサ33は座屈拘束部材13と梁下フランジ2下面間に介在された状態となる。
【0040】
前記座屈拘束部材13が前記スプライスプレート9に非付着状態であれば、前記座屈拘束部材13が前記スプライスプレート9に接触あるいは密着していてもよいが、塑性化部分11の塑性時の膨張を許容する逃げ部(空間等)を設けることが必要である。非付着状態とするためには、前記のように、間隙形成用筒状スペーサ33を設けた状態で、さらに間隙形成用筒状スペーサ33の軸方向端面を除く周囲外側において付着防止被膜等を介在させる等公知の手段を付加することもでき、このようにして座屈拘束部材13に軸力を伝達しないようにすればよい。
【0041】
前記のように構成された柱と梁の接合構造では、柱5側の下フランジ7に対して梁1を、スプライスプレート9を介して取り付けた後においても、座屈拘束部材13を取付けることができる。また、座屈拘束部材13は、スプライスプレートおよびフランジ等の柱梁接合部材とは別個の部材(1個の単体でもよく、上下に配置する複数部材であってもよい)であって、梁軸方向等に、塑性化部分11の変形に追従させるため、梁フランジ2(または柱側フランジ)に長孔3を設けて梁フランジ2(または柱側フランジ)に対して、位置固定状態で取付けられていない。
【0042】
なお、梁上フランジ8と柱5側の外ダイアフラムからなる上フランジ6の接合は、塑性化部分を有しない公知のスプライスプレート30あるいは2点鎖線で示すように補剛リブ付きの継手部材20および高力ボルト等の多数のボルト31により接合され、上下方向のせん断力に抵抗する構造とされ、またこのような梁下フランジ側に塑性化部分を有する継手部材を配置する構造では、地震時等において上側の継手部近傍を中心として、梁は挙動し、下側の継手部は圧縮または引っ張り力が作用する構造になる。なお図2中で、2点鎖線で示す符号29の部分は、床スラブである。
【0043】
(第2実施形態)
図4は、本発明の梁継手構造の第2実施形態を示すものであって、前記第1実施形態でさらに、座屈拘束部材13とスプライスプレート9の間にゴム層からなる弾性層14aを介在させた形態である。この弾性層14は、スプライスプレート9の塑性化部分11が圧縮荷重を受けた場合、塑性化部分11の断面はポアソン比により膨張するが、その圧縮量を前記弾性層14により吸収するためのクリアランスとしても機能し、前記の間隙形成用筒状スペーサ33により形成される間隙を阻害しない材料である。
【0044】
その他の構成は、前記実施形態と同様であるので、同様な部分には、同様な符号を付して説明を省略する。
【0045】
(第3実施形態)
図5〜図8は本発明の第3実施形態を示すものであって、この実施形態と、前記の第1実施形態と相違する部分は、座屈拘束部材14の形状のみが相違し、その他の部分は同様なので、同様な部分には、同様な符号を付して、前記の説明を援用し、相違する部分を主に説明する。
【0046】
まず、図9(b)を参照して、第3実施形態において使用される断面倒I字状の座屈拘束部材13の構造について説明すると、前記座屈拘束部材13には、スプライスプレートの厚さ方向の座屈変形を拘束する部分と、スプライスプレートの巾方向の座屈変形を拘束する部分とを備えている形態で、図9(b)に示す座屈拘束部材13は、下側に配置される座屈拘束部材13を示したもので、平板状の座屈拘束部材本体21の梁軸方向の中間部に、梁軸方向に延長する長孔15が、座屈拘束部材本体21の巾方向に間隔をおいて平行に設けられ、かつ座屈拘束部材本体21の巾方向両端部には、座屈拘束部材本体21の厚さ方向の表裏両側に突出するように伸びると共に梁軸方向に連続した補剛リブ22が間隔をおいて平行に一体に設けられている。
【0047】
前記補剛リブ22をさらに説明すると、座屈拘束部材13における内表面側の補剛リブ22aは、座屈拘束部材13の面外曲げ剛性を高めていると共に、スプライスプレート9がその巾方向に座屈変形するのを拘束するスプライスプレート巾方向変形拘束部材23である。また座屈拘束部材13における外表面側の補剛リブ22bは、主として座屈拘束部材13の曲げ剛性を高めるための補剛リブである。したがって、前記補剛リブ22aと、22bはその作用が異なるため、図示のように同じ垂直面に位置するように設けなくてもよいものであるが、同じ垂直面に位置するように設けると、座屈拘束部材13の形状が単純になり経済的に座屈拘束部材13を製作することができる。前記補剛リブ22a間の内側間隔寸法は、スプライスプレート9における塑性化部分11の巾寸法よりも若干大きく設定されている。なお、図24に示す実施形態のように、断面コ字状の座屈拘束部材13とすることもでき、例えば、前記座屈拘束部材13の曲げ剛性を高めるための補剛リブ22bを省略し、座屈拘束部材13の面外曲げ剛性を高めると共にスプライスプレート巾方向変形拘束部材23となる補剛リブ22aのみとしても良い。
【0048】
前記座屈拘束部材13の内表面のスプライスプレート巾方向変形拘束部材23の内側と座屈拘束部材本体21の内表面側には、前記実施形態と同様に、間隙形成用筒状スペーサ33の端面に当接しない範囲において、スプライスプレート9と付着するのを防止し、非付着状態とするために、前記と同様にゴム層あるいはゴムアスファルト等の弾性材料、粘弾性材料、粘弾塑性材料、粘性材料等の弾性層14aを設けてもよい。
【0049】
なお、梁下フランジ2の上側(ウエブ4側)に設けられる座屈拘束部材13は図9(b)に示す形態と比べて、座屈拘束部材13の巾方向寸法が狭くなり、長孔15が1つとなる点で相違するが、その他の構成は図9(b)の説明の場合と同様であるので、詳細な図示および説明を省略する。
【0050】
また、図10(a)に示すように、継手部材32としてのスプライスプレート9の長手方向中央部に、幅方向中央側に向かう台形溝状の切り欠き12を設けて塑性化部分11を形成し、その軸方向両側に座屈拘束部材13を取付けるためおよび間隙形成用筒状スペーサ33を配置するための長孔10を有する広幅部を設け、その広幅部の軸方向外側に、さらに柱側のフランジまたは梁側のフランジに取付けるためのボルト孔28を有する広幅の取り付け部を設ける形態のスプライスプレート9としてもよく、この場合には、幅方向内側に台形状に突出する突出部分31を備えた座屈拘束部材13とすればよく、このような形態のスプライスプレート9の場合には、座屈拘束部材13を梁フランジ側にのみ配置したり、柱フランジ側のみに配置したり、梁フランジ側と柱フランジ側とに渡って配置する3形態が可能であり、前記長孔10に重合する梁フランジ側または柱フランジ側の透孔は長孔としておけばよい。
【0051】
また、図10(a)の変形形態として、図10(b)に示すように、塑性化部分11の軸方向両側に座屈拘束部材13を取付けるためおよび間隙形成用筒状スペーサ33を配置するための長孔10を有する広幅部を設けると共に、その広幅部の幅寸法でボルト孔28を有する取り付け部まで延長するようにしてもよい。図10(a),(b)のように座屈拘束部材13をスプライスプレート9の塑性化部分11に設ける場合、塑性化部分11の梁軸方向両側の広幅部に長孔10を設けて取付けることも可能である。
【0052】
本発明を実施する場合、柱5側の下フランジ7等のフランジと、梁下フランジ2等の梁フランジの表裏面(上下面)の片面側にスプライスプレート9を1枚配置し、その外側に座屈拘束部材13を1つ配置する形態にも適用してもよい。
【0053】
また、本発明を実施する場合、座屈拘束部材13の巾方向両端側におけるスプライスプレート巾方向変形拘束部材23は、スプライスプレート9の形状に応じて適宜、座屈拘束部材13の梁軸方向に部分的に設けることもできる。
【0054】
本発明におけるこの実施形態では、座屈拘束部材13がスプライスプレート9の塑性化部分11に取付られているので、座屈拘束部材13を短い部材とすることができる。座屈拘束部材13の一端部を柱側のフランジあるいは梁フランジに固定している場合はその分、座屈拘束部材13が長くなり部材が大きくなる。座屈拘束部材13の中間部を、スプライスプレート9の塑性化部分に取付けられていると、座屈拘束部材13を短い部材とすることができる。
【0055】
前記実施形態では、柱側に固定の外ダイアフラムをフランジ7として説明したが、本発明を実施する場合、柱側にカットT形鋼またはT形鋼あるいはフランジおよびウエブを溶接で組み立てたT型部材等を固定して、これらの水平なフランジを、柱側のフランジとする形態にも、本発明を適用できるので、この形態について、図11以降の実施形態を参照して説明する。
【0056】
(第4実施形態)
図11〜図14は本発明の第4実施形態を示したものであって、柱5としてH形鋼製柱が用いられ、前記H形鋼製柱5のフランジ34には、縦部分36と間隔をおいて複数のボルト孔を備えた水平なフランジ41を一体に備えたスプリットティー35を上側の継手部材32とされ、縦部分36の中間部に、中間部に比較的大径の長孔10を設けて断面積を減少させて構成した塑性化させる塑性化部分11を有すると共に端部に間隔をおいて複数のボルト孔を備えた水平なフランジ42の基端部を溶接により固定して構成した塑性化スプリットティー43からなる継手部材32が下側に配置され、ボルト37にて上下一対のスプリットティー35および塑性化スプリットティー43の縦部分36が接合されているとともに、これら上下両スプリットティー35,43の上下のフランジ41,42間には、鉄骨梁としてのH形鋼梁5の上下両フランジ8,2の端部が組み付けられてボルト16,31にて接合されている。
【0057】
そして、前記長孔10内に、前記実施形態と同様に、フランジ42の板厚寸法よりも若干大きな寸法の間隙形成用筒状スペーサ33を配置すると共に、幅方向に間隔をおいて複数のボルト挿通孔を有する断面凹溝状の鋼製座屈拘束部材13が、溝部を下向きにして前記塑性化スプリットティー43のフランジ42下面側に配置され、座屈拘束部材13と前記長孔10内の間隙形成用筒状スペーサ33内と、梁下フランジ2に設けたボルト挿通孔とに渡って挿通されたボルト17およびこれに螺合緊締されたナットにより、前記座屈拘束部材13は、塑性化スプリットティー43のフランジ42に間隙(クリアランス)14を介して間隔をおいて平行に、梁下フランジ2に取り付けられている。前記の間隙14には、前記実施形態と同様に薄板ゴム層あるいはゴムアスファルトなどの弾性材料、粘弾性材料、粘弾塑性材料、粘性材料等を設けることも可能である。
【0058】
ところで、鉄骨柱としてH形鋼柱5を使用してなるものでは、H形鋼柱5のフランジ34、34間に形成される開放面にスプリットティー4をボルト37にて接合することができない。そこで、本発明では、図22に示すような断面L字形の形態の形鋼からなる補強部材38を用いている。この補強部材38は、L字形の両辺部39、39にボルト孔22を開口させてなるとともに、その内側に三角形状の補強板41aにて補強してなる形態を有する。そして、このような補強部材38を、H形鋼柱5の開放面の角隅部にその一辺が面するように上下2段に複数配置すると共に、スプリットティー35,43の接合に用いられるボルト37を利用して接合する。これにより、H形鋼柱5の開放面へのスプリットティー35のボルト接合を可能にしている。以下その他の実施形態でも同様である。
【0059】
(第5実施形態)
図15〜図17は、本発明の第5実施形態を示したものであって、この形態は、座屈拘束部材13の形態を図9(b)に示す形態と同様に、補剛リブ22およびフランジ42の幅方向変形拘束部材23を備えた補剛リブ付の座屈拘束部材13とされ、また座屈拘束部材本体21には間隔をおいて複数の円形孔からなるボルト孔15が設けられているが、その他の構成は前記実施形態の場合と同様であるので、同様な部分には同様な符号を付して説明を省略する。
【0060】
(第5実施形態)
図18は、本発明に係る柱と梁の接合構造における第5実施形態を示すものであって、この第5実施形態では、図18(a)、(b)に示すように、梁下フランジ2側に継手部材32として塑性化スプリットティー43の水平フランジ42の側端部で、かつ長孔10と軸方向がほぼ同じ位置の側端部に、内向きに円弧状の側方開孔の切り欠き部45を設けて、長孔10とフランジ断面積減少部分44とにより断面積を減少させた塑性化部分11を構成し、前記長孔10内に間隙形成用筒状スペーサ33を配置すると共に、前記フランジ42における長孔10内の間隙形成用筒状スペーサ33内と梁下フランジ2のボルト孔に渡ってボルト17を挿通すると共にこれに螺合されたナット17aにより、座屈拘束部材13を梁下フランジ2に取り付けている。この実施形態では、座屈拘束部材13は、ボルト17とナット17aにより構成され、これに必要に応じボルト頭部側に支承座金17bを備えている構成とされているので、座屈拘束部材13の構成が簡単な構成となっている。
【0061】
前記のボルト・ナットからなる座屈拘束部材13により、水平フランジ42における塑性化部分11に引張力と圧縮力が作用した際、圧縮側で塑性化部分11が面外方向に局部座屈するのを防いでいる。
【0062】
(第6実施形態)
図19は、本発明に係る柱と梁の接合構造における第6の実施形態を示す。この第6の実施形態では、図19(a)、(b)に示すように、継手部材32として塑性化スプリットティー43の水平なフランジ42の下面側に断面積減少部分となっている塑性化部分11を含むように、断面コの字形の座屈拘束部材13を配置し、この座屈拘束部材13とH形鋼梁1の下フランジ2との間に水平なフランジ42を配置し、間隙形成用筒状スペーサ33を介在させてボルト17にて接合してなる構成を有する。これにより、塑性化スプリットティー43のフランジ断面積減少部分となっている塑性化部分11が座屈しないように補強し、フランジ42に引張力と圧縮力が作用した際、圧縮側で塑性化部分11が面外方向に局部座屈するのを防いでいる。その他の構成は、前記実施形態と同様であるので、同様な部分には、同様な符号を付して説明を省略する。
【0063】
(第7実施形態)
図21は、本発明に係る柱と梁の接合構造における第7実施形態を示す。この第7実施形態では、図21(a)、(b)に示すように、継手部材32として、塑性化スプリットティー43における水平フランジ42の下面側に断面積減少部分となっている塑性化部分11を含むように、補強縦リブ47を有する断面T字形の形鋼からなる座屈拘束部材13を配置し、この座屈拘束部材13とH形鋼梁1の下フランジ2との間に水平フランジ42を配置し間隙形成用筒状スペーサ33を介在させてボルト17にて接合してなる構成を有する。これにより、塑性化スプリットティー43のフランジ断面積減少部分となっている塑性化部分11を座屈しないように補強し、水平フランジ42に引張力と圧縮力が作用した際、圧縮側でフランジ断面積減少部分の塑性化部分11が面外方向に局部座屈するのを防いでいる。その他の構成は、前記実施形態と同様であるので、同様な部分には、同様な符号を付して説明を省略する。
【0064】
なお、塑性化スプリットティー43の水平なフランジ42における断面積減少部分となっている塑性化部分11を形成する場合、半円状の切欠き部45、45を形成することによってしたが、その形態は任意である。また、前記の切り欠き部45,45の切り欠きを深くして、その部分に間隙形成用筒状スペーサ33を配置(外側配置)するような形態も可能である。また、塑性化スプリットティー43におけるフランジ42のフランジ断面積減少部分となっている塑性化部分11を、図23に示すような長孔10や、図示を省略するがフランジを薄肉部で形成し、その部分に長孔10または切り欠き部45を設けることも可能であり、これらの長孔10及び薄肉部の形態もまた任意であるが、薄肉部の板厚寸法よりも間隙形成用筒状スペーサ33の高さ寸法を大きくする必要がある。なお、図23に示すように、縦部分36に補強リブ48を取付けてもよい。さらに、梁としてH形鋼梁を例に説明したが、溝形鋼などを梁としたものの使用も可能である。
【0065】
前記実施形態では、柱側フランジと、梁端部における梁せい方向(上下方向)の一端側(下側)について説明したが、本発明を実施する場合、梁端部における梁せい方向の両端側(上下両側)における梁フランジと柱側フランジとを、スプライスプレートを用いて接合する梁継手構造に適用してもよい。
また、前記各実施形態でもわかるように、間隙形成用筒状スペーサ33は、前記継手部材の塑性化部分の構成により、その近傍に設けた透孔内または前記塑性化部分の外側のいずれかに配置することができる。
【0066】
(第9および第10実施形態)
図25および図26は、柱側が内ダイアフラム形式でも、あるいは通しダイアフラム形式の柱でも本発明を適用することができることを示すために、第1実施形態を例とした代表形態を示すものであって、図24に示すように、柱5内に内ダイアフラム49を溶接により固定し、内ダイアフラム49とほぼ同レベルの柱5の側面板5aの外面に、柱5側の水平フランジ6,7を有するH形等の梁受け継手部材51をウエブ52を含めて溶接により固定するようにしたり、図25に示すように、柱5に通しダイアフラム50を溶接により固定し、通しダイアフラム50を水平フランジ6,7としたり、またはこれに水平フランジ6,7を有する梁受け継手部材51を溶接により固定すると共にウエブ52を柱5に溶接により固定して、柱5側の水平フランジ6,7を構成してもよい。このように本発明では、梁フランジに対応する柱5側の構造形式が、内ダイアフラム形式または外ダイアフラム形式あるいは通しダイアフラム形式のいずれか一つの構造形式でも適用することができ、このため、これら3の構造形式のうち、2つの異なる構造形式を梁せい方向の上下に組み合わせた構造形式でも適用することもできる。
【0067】
【発明の効果】
本発明によると、次のような効果を有している。
(1)間隙形成用筒状スペーサを配置することによって、簡単に座屈拘束部材と塑性化部分との間に一定のクリアランスを確保して、座屈拘束部材を取付けることができる。
(2)座屈拘束部材によって、スプライスプレート等の継手部材の引張―圧縮の変形に対しても座屈せず、塑性化後も安定した履歴特性が得られる。
【0068】
(3)非付着状態の場合は、座屈拘束部材によって塑性化部分が座屈せずに、塑性化後も安定した履歴特性が得られる。また、クリアランス(間隙)が設けられているので、これによって塑性化部分と座屈拘束部材は、座屈拘束部材の剛性が伝わらないため、塑性化部分の剛性や荷重だけを考慮すれば良く、塑性化部分が塑性化した後の荷重や2次剛性が急激に上昇することはない。圧縮時の断面膨張による座屈拘束部材の接触およびそれによる剛性、荷重の上昇を抑えられる。
【0069】
(4)スプライスプレート等の継手部材の塑性化部分の長さを自由設定できるため、地震時の荷重に対して、塑性化部分を早く降伏させたい場合は、塑性化部分の長さを短くし、塑性化部分を遅く降伏させたい場合には、長くすればよく、降伏させるタイミングを塑性化部分の長さによって調整でき、設計の自由度が飛躍的に高まる。
【0070】
(5)地震時に、塑性化部分に受ける最大ひずみを塑性化部分の長さによって調整できるので、疲労性能も調整できる。
(6)スプライスプレート等の継手部材の塑性化部分に溶接部分がなくなるので、1)溶接の影響による材質の変化がなくなり、2)スプライスプレート等の継手部材の降伏荷重が変化しない、3)溶接による靭性低下がない、4)溶接部の応力集中および材質変化による疲労低下がない。
【0071】
(7)座屈拘束部材に、スプライスプレート等の継手部材の厚さ方向の座屈変形を拘束する部分と、スプライスプレート等の継手部材の巾方向の変形を拘束する部分とを備えていると、スプライスプレート等の継手部材の塑性化部分における厚さ方向の座屈拘束のみならず巾方向の過度な変形を防止できる。
(8)座屈拘束部材がスプライスプレート等の継手部材および柱梁接合部材とは別個に独立した部材で座屈拘束しているので、塑性化部分に対して常に一定のクリアランスを確保することが可能で、常に安定した座屈拘束効果を得られる。
【0072】
また、スプリットティーからなる継手部材を備えた柱と梁の接合構造でも、間隙形成用筒状スペーサを用いるだけで簡単にしかも低コストで、継手部材における塑性化部分と座屈拘束部材との間に間隙を形成することができ、さらに下記の効果を有する。
(9)スプリットティーにおける水平なフランジの断面積を部分的に減少させた塑性化部分で地震などによるエネルギーを吸収することができ、これにより、地震・風などに対する応答低減効果を高めることができる。
【0073】
(10)スプリットティーの水平なフランジにおける断面積減少部分の塑性化部分を、スプリットティーのフランジの曲げ変形及び鉄骨柱への接合用ボルトの引張破壊に対して確実に先行させて塑性させることができ、これにより、梁端回転角を定量化することができ、大地震などによる破壊後のスプリットティーの取り替えを容易に行うことができる。これにより、従前のようなフランジの曲げ変形やボルトの引張破壊などの望ましくない部位での崩壊を防止することができる。
【0074】
(11)大地震などに対してスプリットティーの水平なフランジにける塑性化部分でエネルギー吸収した後に、その塑性化部分(エネルギー吸収機構部分)が再使用不能の状態になった場合においても、スプリットティーの取り合いがボルト接合のために、容易に取り替えることができる。
【0075】
(12)柱とスプリットティーの接合部位及びスプリットティーのエネルギー吸収機構部分に溶接を用いないことにより、大地震時における脆性破壊を回避することができ、耐震性能の高い建物を構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態または第2実施形態に係る柱と梁の接合構造を示す側面図である。
【図2】第1実施形態におけるスプライスプレートからなる継手部材の塑性化部分で切断した縦断正面図である。
【図3】本発明の第1実施形態および第2実施形態に係る柱と梁の接合構造の分解斜視図である。
【図4】第2実施形態におけるスプライスプレートからなる継手部材の塑性化部分で切断した縦断正面図である。
【図5】本発明の第3実施形態に係る柱と梁の接合構造を示す側面図である。
【図6】第3実施形態におけるスプライスプレートからなる継手部材の塑性化部分で切断した縦断正面図である。
【図7】本発明の第3実施形態に係る柱と梁の接合構造の分解斜視図である。
【図8】継手部材としてのスプライスプレートの形態を示す平面図を示すものであって、(a)はスプライスプレートの巾方向中間部に長孔を設けた場合、(b)はスプライスプレートの巾方向の側部にも切り欠きを設けた場合、(c)はスプライスプレートの巾方向中間部に長孔を設けずに、巾方向側端部の切り欠き幅を大きくした場合である。
【図9】(a)および(b)の左側の図は、本発明の実施形態の実施形態において用いられる座屈拘束部材を示す斜視図、右側の図は、座屈拘束部材を反転した斜視図である。
【図10】(a)および(b)は、スプライスプレートからなる継手部材および座屈拘束部材の変形形態を示す図で、梁側フランジと柱側フランジを省略した一部切り欠き平面図である。
【図11】本発明の第4実施形態の柱と梁の接合構造を示す側面図である。
【図12】図11における要部を拡大して示す一部縦断側面図である。
【図13】(a)は図11における間隙形成用筒状スペーサの部分で切断して示す縦正面図、(b)はその一部を拡大して示す拡大縦断正面図である。
【図14】図11に示す塑性化スプリットティーと座屈拘束部材と間隙形成用筒状スペーサとボルト・ナットとを分解して示す分解斜視図である。
【図15】本発明の第5実施形態の柱と梁の接合構造を示す側面図である。
【図16】図15における要部を拡大して示す一部縦断側面図である。
【図17】図15に示す塑性化スプリットティーと座屈拘束部材と間隙形成用筒状スペーサとボルト・ナットとを分解して示す分解斜視図である。
【図18】ボルト・ナットを座屈拘束部材とした本発明の第6実施形態の柱と梁の接合構造を示すものであって、(a)は一部の側面図であり、(b)はII−II線矢視図である。
【図19】本発明の第7実施形態の柱と梁の接合構造を示すものであって、(a)は部分側面図、(b)は(a)のIII―III線断面図である。
【図20】図9に示す柱と梁の接合構造における底面図である。
【図21】本発明の第8実施形態の柱と梁の接合構造を示すものであって、(a)は部分側面図、(b)は(a)のIV―IV線断面図である。
【図22】補強部材を示す斜視図である。
【図23】塑性化スプリットティーの他の形態を示す斜視図である。
【図24】本発明の第9実施形態に係る柱と梁の接合構造を示す一部縦断側面図である。
【図25】本発明の第10実施形態に係る柱と梁の接合構造を示す一部縦断側面図である。
【図26】断面コ字状の座屈拘束部材とした変形形態を示す縦断正面図である。
【図27】従来のスプライスプレートからなる継手部材の一例を示す斜視図である。
【図28】従来の添え板付きスプライスプレートからなる継手部材の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 梁
2 梁下フランジ
3 長孔(または円形孔)
4 ウエブ
5 柱
6 上ダイアフラム
7 下フランジ
8 梁の上フランジ
9 スプライスプレート
10 長孔
11 塑性化部分
12 切り欠き
13 座屈拘束部材
14 間隙(クリアランス)
14a 薄い弾性層または付着防止被膜
15 ボルト孔
16 ボルト
17 ボルト
17a ナット
18 ボルト孔
19 ボルト孔
20 継手部材
21 座屈拘束部材本体
22 補剛リブ
23 スプライスプレート(またはフランジ)幅方向変形拘束部材
24 補剛リブ
25 補剛リブ付スプライスプレート
26 添板
27 取付部
28 ボルト孔
29 床スラブ
30 スプライスプレート
31 台形状に突出する部分
32 継手部材(スプリットティ、スプライスプレート)
33 間隙形成用筒状スペーサ
34 フランジ
35 スプリットティー
36 縦部分
37 ボルト
38 補強部材
39 辺部
40 ボルト孔
41 フランジ
41a 補強板
42 フランジ
43 塑性化スプリットティー
44 フランジ断面減少部分
45 切り欠き部
46 基端部
47 補強縦リブ
48 補強リブ
49 内ダイアフラム
50 通しダイアフラム
51 H形等の梁受け継手部材
52 ウエブ

Claims (15)

  1. 中間部に塑性させる塑性化部分を有する継手部材を介して、柱側と梁とを接合する柱と梁の接合構造において、前記塑性化部分の板厚寸法よりも若干大きな寸法の間隙形成用筒状スペーサが前記塑性化部分とほぼ同レベルに配置され、かつ前記塑性化部分の座屈を防止するための座屈拘束部材が前記間隙形成用筒状スペーサに係合されて、座屈拘束部材と塑性化部分との間に間隙が形成され、座屈拘束部材が前記塑性化部分に非付着状態で継手部材に取付けられ、前記継手部材の塑性化部分またはその近傍に設けた透孔内または前記塑性化部分の外側のいずれかに、前記間隙形成用筒状スペーサが配置されていることを特徴とする柱と梁の接合構造。
  2. 前記座屈拘束部材の透孔と、前記間隙形成用筒状スペーサ内と、継手部材の板厚方向に渡って挿通されるボルトにより、座屈拘束部材および間隙形成用筒状スペーサが取付けられていることを特徴とする請求項に記載の柱と梁の接合構造。
  3. 前記継手部材は、スプライスプレートまたは柱側に固定されるスプリットティーのいずれかであることを特徴とする請求項1または2に記載の柱と梁の接合構造。
  4. スプライスプレートからなる継手部材の塑性化部分に、その塑性化部分の座屈を拘束する別個の座屈拘束部材が設けられていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の柱と梁の接合構造。
  5. 柱側のフランジと梁フランジの表面または裏面のいずれか片側にスプライスプレートからなる継手部材が配置され、その継手部材の外側に座屈拘束部材が配置されていることを特徴とする請求項1〜またはのいずれか1項に記載の柱と梁の接合構造。
  6. 柱側のフランジと梁フランジの表面または裏面の両側にそれぞれスプライスプレートからなる継手部材が配置され、各継手部材の外側に座屈拘束部材が配置されていることを特徴とする請求項1〜またはあるいはのいずれか1項に記載の柱と梁の接合構造。
  7. 梁端部における梁フランジに、梁軸方向に延長する長孔または円形孔が設けられ、その長孔または円形孔に位置するようにスプライスプレートからなる継手部材における塑性化部分に、より径の大きい長孔または円形孔が設けられると共にその部分に間隙形成用筒状スペーサが配置され、座屈拘束部材の長孔または円形孔からなるボルト孔と、梁フランジの長孔または円形孔と、継手部材の塑性化部分の孔内に配置された間隙形成用筒状スペーサ内とに渡ってボルトが挿通されると共にこれに螺合されるナットにより、前記座屈拘束部材が前記継手部材の塑性化部分に取り付けられていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の柱と梁の接合構造。
  8. 前記の座屈拘束部材は、継手部材および柱梁接合部材とは別個の部材であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の柱と梁の接合構造。
  9. スプリットティーからなる継手部材における断面積減少部分からなる塑性化部分を含む水平なフランジを、H形鋼梁のフランジと座屈拘束部材との間に挾持させてボルト接合してなることを特徴とする請求項1または2に記載の柱と梁の接合構造。
  10. スプリットティーからなる継手部材における水平なフランジの断面積減少部分からなる塑性化部分に長孔を設けて、その長孔に間隙形成用筒状スペーサが配置され、前記H形鋼梁のフランジとワッシャを介してボルト接合してなることを特徴とする請求項1〜またはのいずれか1項に記載の柱と梁の接合構造。
  11. スプリットティからなる継手部材の水平なフランジに長孔が設けられて、断面積が減少した塑性化部分が形成され、前記長孔に間隙形成用筒状スペーサが配置されていることを特徴とする請求項1〜または10のいずれか1項に記載の柱と梁の接合構造。
  12. 座屈拘束部材が、板状部材または断面凹溝状部材あるいは断面倒I状部材のいずれかにより構成されていることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の柱と梁の接合構造。
  13. 座屈拘束部材が、ボルトおよびナットにより構成されていることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の柱と梁の接合構造。
  14. 前記座屈拘束部材には、継手部材における塑性化部分の厚さ方向の座屈変形を拘束する部分と、継手部材の巾方向の変形を拘束する部分とを備えていることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の柱と梁の接合構造。
  15. 前記塑性化部分と座屈拘束部材との間に、付着防止層が設けられていることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の柱と梁の接合構造。
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