JP4116791B2 - 水和硬化型リン酸カルシウムペーストの硬化時間制御方法 - Google Patents

水和硬化型リン酸カルシウムペーストの硬化時間制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4116791B2
JP4116791B2 JP2001380379A JP2001380379A JP4116791B2 JP 4116791 B2 JP4116791 B2 JP 4116791B2 JP 2001380379 A JP2001380379 A JP 2001380379A JP 2001380379 A JP2001380379 A JP 2001380379A JP 4116791 B2 JP4116791 B2 JP 4116791B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
calcium phosphate
paste
time
powder
curing time
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001380379A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003180817A (ja
Inventor
真二郎 笠原
武憲 澤村
洋一郎 水谷
孝一 岩元
昌晃 服部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NGK Spark Plug Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NGK Spark Plug Co Ltd filed Critical NGK Spark Plug Co Ltd
Priority to JP2001380379A priority Critical patent/JP4116791B2/ja
Publication of JP2003180817A publication Critical patent/JP2003180817A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4116791B2 publication Critical patent/JP4116791B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
  • Materials For Medical Uses (AREA)
  • Dental Preparations (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、医科用或いは歯科用の水和硬化型リン酸カルシウムペーストの硬化時間制御方法に関する。更に詳しくは、リン酸カルシウムペーストの組成等を変化させることなく、容易にペーストの硬化時間を制御することができる水和硬化型リン酸カルシウムペーストの硬化時間制御方法に関する。
この水和硬化型リン酸カルシウムペーストは、人工骨、人工関節及び人工歯根等を形成する材料として幅広く利用できる。
【0002】
【従来の技術】
従来より、リン酸カルシウム系粉体と、水又は水を含む硬化液とを混練して得られる水和硬化型リン酸カルシウムペーストは、リン酸八カルシウムやアパタイトの結晶を析出し、これらの結晶が絡み合うことにより硬化反応が進むことが知られている。この硬化物は、生体骨や歯の組織を構成する無機成分と同様な成分であるため、生体親和性に優れ、整形や形成等の医療分野に幅広く用いられている。
また、この水和硬化型リン酸カルシウムペーストは、使用時に任意の形態を付与することができるため、骨欠損部のあらゆる形状に適用することができ、骨折部に生じた複雑な骨欠損部への適用も可能である。
【0003】
術中において、実際に水和硬化型リン酸カルシウムペーストを使用する場合、リン酸カルシウム系粉体と水又は水を含む硬化液とを混合してリン酸カルシウムペーストを調製し、得られたペーストに任意の形態を付与した後、骨欠損部等に充填される。この際、リン酸カルシウムペーストの硬化反応は、リン酸カルシウム系粉体と水とが接触した時点から開始されるため、ペーストの操作可能時間(形態付与時間)は硬化終了までと限られる。この場合、操作可能時間が長いほど、骨欠損部に十分に適合する形態を付与することができるため有利である。しかし、硬化に要する時間が長すぎると、手術時間の延長に繋がり、患者に負担を掛けることになるため、あまり好ましくない。
このような理由から、リン酸カルシウムペーストを使用する状況ごとに、適度な時間で硬化させられるペーストが望まれており、ペーストの硬化時間制御方法が検討されている。
【0004】
このリン酸カルシウムペーストの硬化時間を制御する方法、即ち、リン酸八カルシウムやアパタイトの結晶の析出速度を制御する方法としては、例えば、リン酸カルシウム系粉体の原料粉末の少なくとも1種に、摩砕混合等による表面改質処理を行ったり、この原料粉末の粒径を調整したりすることにより、硬化時間を制御する方法(特開平6−169979号公報及び特開平7−33490号公報等)などが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、これらの方法は、リン酸カルシウム系粉体製造時の工程において調整を必要とするものであり、すでに製造された一定の性状を有するリン酸カルシウム系粉体を用いた場合においては、硬化時間を制御することができなかった。
本発明は、上記課題を解決するものであり、リン酸カルシウムペーストの組成等を変化させることなく、容易にペーストの硬化時間を制御することができる水和硬化型リン酸カルシウムペーストの硬化時間制御方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の水和硬化型リン酸カルシウムペーストの硬化時間制御方法は、リン酸カルシウム系粉体と、水又は水を含む硬化液とを混練してなる水和硬化型リン酸カルシウムペーストの硬化時間制御方法であって、予め上記リン酸カルシウム系粉体を、加熱温度及び加熱時間の少なくとも一方を制御して加熱処理することにより、上記水和硬化型リン酸カルシウムペーストの硬化時間を制御する。そして、リン酸カルシウム系粉体は、リン酸水素カルシウム、水酸アパタイト、炭酸アパタイト、フッ化アパタイト、リン酸四カルシウム、α−リン酸三カルシウム、β−リン酸三カルシウム、及びリン成分を含まないカルシウム化合物粉体のうち少なくとも2種以上からなることを特徴とする。
【0007】
また、上記加熱温度が40〜160℃である水和硬化型リン酸カルシウムペーストの硬化時間制御方法とすることができる。更に、上記加熱時間が24時間以下である水和硬化型リン酸カルシウムペーストの硬化時間制御方法とすることができる。また、上記加熱処理を減圧下で行う水和硬化型リン酸カルシウムペーストの硬化時間制御方法とすることができる。
また、上記水和硬化型リン酸カルシウムペーストが、多糖類を含有する水和硬化型リン酸カルシウムペーストの硬化時間制御方法とすることができる。更に、上記多糖類はデキストラン及びデキストラン硫酸塩のうちの少なくとも一方である水和硬化型リン酸カルシウムペーストの硬化時間制御方法とすることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
上記「リン酸カルシウム系粉体」に施される、上記「加熱処理」においては、加熱温度を高くするほど、或いは加熱時間を長くするほど硬化時間が長くなる。この加熱温度が低すぎる場合は、硬化時間へ影響を与えるには長時間の処理が必要となる。また、加熱温度が高すぎる場合は、短時間の処理で硬化時間が長くなるが、リン酸カルシウム系粉体の組成が変化してしまう等の問題がある。
このため、上記「加熱温度」は、40〜160℃(より好ましくは50〜150℃、更に好ましくは60〜140℃)とすることが好ましい。
また、上記「加熱時間」は、24時間以下(好ましくは16時間以下、より好ましくは8時間以下)とすることが好ましい。
【0009】
本発明に用いられるリン酸カルシウム系粉体は、水分と容易に反応する性質であり、大気中に曝されている時間が長いと硬化時間が長くなりすぎ、加熱処理による硬化時間の制御が難しくなることがある。
このため、加熱処理は、乾燥機等を用いてある程度密閉された雰囲気で行うことが好ましく、更には真空乾燥機等を用い、減圧下(より好ましくは0.013MPa以下、更に好ましくは0.0013MPa以下)で行うことが好ましい。この場合、湿度等の加熱処理雰囲気によるリン酸カルシウムペーストの硬化時間への影響が小さくなり、安定した硬化時間の制御が可能となる。
尚、減圧下で加熱処理する場合は、硬化時間が長くなり過ぎないように、加熱温度及び加熱時間を減圧の程度に応じて、設定することが好ましい。
また、加熱処理されたリン酸カルシウム系粉体は、加熱処理直後に使用する必要はなく、硬化時間に影響を及ぼさない条件で、例えば、デシケータ等の乾燥雰囲気などで保管したものを使用することもできる。
【0010】
リン酸カルシウム系紛体は、リン酸水素カルシウム、水酸アパタイト、炭酸アパタイト、フッ化アパタイト、リン酸四カルシウム、α−リン酸三カルシウムβ−リン酸三カルシウム、及び炭酸カルシウム等のリン成分を含まないカルシウム化合物粉体のうち少なくとも2種以上からなる
また、リン酸水素カルシウム粉体とは、リン酸水素カルシウム二水和物及び無水リン酸水素カルシウムのうちの少なくとも一方の粉体を意味する。
【0011】
更に、リン酸カルシウム系粉体の主成分が、リン酸水素カルシウム粉体及びリン酸四カルシウム粉体であることが好ましい。これら2種類の粉体の量比は特に限定されないが、モル比で8/2〜2/8(より好ましくは6/4〜4/6、更に好ましくは等量程度)とすることが好ましい。この範囲の量比とすることで、より好ましい硬化速度を有するペーストとすることができる。
尚、主成分とは、リン酸カルシウム系粉体を100質量%とした場合に、リン酸水素カルシウム紛体及びリン酸四カルシウム粉体が合計で60質量%以上(好ましくは80質量%以上、実質的に100質量%であってもよい。)であることを意味する。これら2種類の粉体が合計で60質量%以上であれば、適度な硬化速度を有し、充填性及び形態付与性に優れ、充填後は十分な速さで硬化するリン酸カルシウムペーストとすることができる。
【0012】
また、リン酸カルシウム系粉体の調製方法は特に限定されず、どのような方法によって調製された粉体も使用することができる。例えば、リン酸水素カルシウム粉体及びリン酸四カルシウム粉体等を混合して得ることができる。このリン酸水素カルシウム粉体としては、例えば、リン酸水素カルシウム二水和物又は無水物として市販されているものをそのまま用いることもできるし、この二水和物を120℃程度の温度で加熱し、脱水したものを用いることもできる。また、リン酸四カルシウム粉体としては、例えば、炭酸カルシウムとリン酸水素カルシウム二水和物との等モル混合物を成形後、1450〜1550℃で焼成し、平均粒径が約100μm程度の粉体に整粒したもの等を用いることができる。
【0013】
水は、特に限定されないが、純水、蒸留水等を用いることができる。水又は水を含む硬化液とリン酸カルシウム系粉体との量比は、質量比で水/リン酸カルシウム系粉体を0.2〜0.4(より好ましくは0.25〜0.35)とすることが好ましい。この量比が0.2未満では、ペーストの粘度が高くなり、所定の形態を付与することが容易ではない。一方、量比が0.4を越えると、ペーストの粘度が低くなって取り扱い易くはなるが、ペーストが、体液との接触によって崩壊し易くなる傾向にある。
【0014】
また、水和硬化型リン酸カルシウムペーストを100質量%とした場合に、リン酸カルシウム系粉体及び水又は水を含む硬化液の合計が80質量%以上であることが好ましく、この合計が85質量%以上、特に90質量%以上であってもよく、更には実質的に100質量%であってもよい。リン酸カルシウム系粉体及び水の合計を80質量%以上とすることで、適度な硬化速度を有し、充填性及び形態付与性等に優れ、充填後は十分な速さで硬化させることができる水和硬化型リン酸カルシウムペーストとすることができる。
【0015】
本発明における水和硬化型リン酸カルシウムペーストには、上記リン酸カルシウム系粉体及び水又は水を含む硬化液以外にも、ペーストの形態付与性の向上、生体内での崩壊の抑制等の観点から、多糖類や水溶性高分子等を含有させることができる。これらは各々1種のみを使用してもよいし、2種以上を用いてもよい。また、多糖類と水溶性高分子とを併用することもできる。
なかでも、多糖類を含有させることが好ましい。この多糖類としては、各種の単糖類がポリグリコシル化し、高分子化したもの等を用いることができ、特に、デキストラン及びデキストラン硫酸塩のうちの少なくとも一方を用いることが好ましい。デキストラン硫酸塩としては、デキストラン硫酸ナトリウム及びデキストラン硫酸カリウム等のアルカリ金属塩が特に好ましく、これらは1種のみを使用してもよいし、2種以上を併用することもできる。また、デキストランとその硫酸塩とを併用することもできる。デキストラン及びその硫酸塩は、水に易溶性であるため、水に溶解し易く、容易に均質なペーストとすることができる。
尚、多糖類等は、混練前にリン酸カルシウム系粉体及び水の少なくとも一方に予め配合してもよいし、リン酸カルシウム系粉体と水との混練時に配合してもよい。なかでも、予め水に配合し、溶解させ、水と多糖類等とを含む硬化液として用いることが好ましい。
【0016】
多糖類の配合量は、水を100質量%とした場合に、1〜180質量%(好ましくは5〜130質量%、より好ましくは10〜100質量%)とすることができる。この場合、水に溶解した多糖類がリン酸カルシウム系粉体の粒子間を接合するため、ペーストが適度な粘性を有するものとなり、形態付与性に優れたペーストとなる。多糖類の含有量が1質量%未満の場合、形態付与のし易さ等、多糖類を含有させることによる特有の作用、効果が低減することがある。一方、含有量が180質量%を越える場合、ペーストの粘度が高くなる傾向にあり、形態付与が困難になることがある。
また、水の量比を比較的高めにすることで、ペーストの粘度を適度に下げ、骨欠損部等への注射器などによる充填を容易にすることができ、それによって患者への負担を軽減することもできる。
【0017】
更に、水和硬化型リン酸カルシウムペーストには、用途に応じて、硫酸バリウム、次炭酸ビスマス等のX線造影剤を含有させることもできる。また、抗ガン剤、抗生物質等の薬物を混ぜ合わせ、薬物徐放性を付加させることもでき、タンパク質、ホルモン又は細胞等と複合化させ、骨欠損部へ充填した際の骨形成を更に促進させることもできる。
尚、これらを混合させる操作は、上記リン酸カルシウム系粉体と水又は水を含む硬化液とを混練してペーストにする前、混練中及び混練後の全ての工程において可能である。
【0018】
【実施例】
以下、実施例によって本発明を更に具体的に説明する。
(1)水和硬化型リン酸カルシウムペーストの調製
(実施例1〜15)
リン酸水素カルシウム粉体と、リン酸四カルシウム粉体との等モル量をライカイ器によって摩砕混合して、粉体が均一に混合したリン酸カルシウム系粉体を得た。その後、得られたリン酸カルシウム系粉体を15gずつ採取し、表1に示す条件で加熱処理を施した。尚、加熱処理は真空乾燥機を用いて、減圧下(150Pa)にて行った。
次いで、加熱処理されたリン酸カルシウム系粉体と純水とを、液粉比(純水/リン酸カルシウム系粉体)0.25及び0.30で各々混練し、実施例1〜15の各リン酸カルシウムペーストを調製した。
【0019】
(実施例16)
上記実施例14に用いたリン酸カルシウム系粉体を、絶対湿度0.003kg/kg以下に制御した密閉容器内に、室温で30日間保管した後、混練し、リン酸カルシウムペーストを調製した。
(参考例1)
リン酸カルシウム系粉体に加熱処理を施さなかったこと以外は、実施例1〜15と同様にしてリン酸カルシウムペーストを調製した。
(参考例2)
リン酸カルシウム系粉体に加熱処理を施さず、実施例16と同様に粉体を保管した後、リン酸カルシウムペーストを調製した。
【0020】
【表1】
Figure 0004116791
【0021】
(2)性能評価
上記(1)で得られた、実施例1〜16及び参考例1、2の各リン酸カルシウムペーストの37℃における硬化時間をJIS T6602に準拠し測定した。その結果を表1に併記する。
また、各ペーストの形態付与性について、ペーストに形態を付与した際の状態を目視により観察し評価した。
更に、各ペーストの充填性について、ペーストを樹脂型に充填した際の充填具合を目視で観察し、また、ペーストが充填された樹脂型を37℃の純水中に入れ、25分後に取り出して、指で押した際の変形の有無により評価した。
【0022】
(3)実施例の効果
表1によれば、加熱処理を施さなかったリン酸カルシウム系粉体を用いた参考例1、及び加熱処理を施さなかったリン酸カルシウム系粉体を保管してから用いた参考例2のリン酸カルシウムペーストの硬化時間は、各液粉比において共に7分であった。形態付与性及び充填性においては、特に問題は認められなかった。
【0023】
これに対して、温度40〜160℃で24時間加熱処理を施したリン酸カルシウム系粉体を用いた、実施例1〜9のリン酸カルシウムペーストにおいては、各液粉比において、加熱温度が高いほど、ペーストの硬化時間が長くなる傾向を示した。また、形態付与性及び充填性においては、参考例1及び2と同様に、特に問題は認められなかった。
また、温度120℃で、0.5〜24時間加熱処理を施したリン酸カルシウム系粉体を用いた、実施例10〜15のリン酸カルシウムペーストにおいては、各液粉比において、加熱時間が長いほど、ペーストの硬化時間が長くなる傾向を示した。また、形態付与性及び充填性においては、参考例1及び2と同様に、特に問題は認められなかった。
【0024】
更に、実施例14に用いたリン酸カルシウム系粉体と同様の粉体を保管してから用いた実施例16の硬化時間においては、実施例14と同等であった。また、形態付与性及び充填性においても、特に問題は認められなかった。
上記のことから、リン酸カルシウム系粉体に、条件を変えて加熱処理を行うことで、リン酸カルシウムペーストの硬化時間を制御できることが分かった。
【0025】
更に、実施例1〜16及び参考例1、2の水和硬化型リン酸カルシウムペーストに用いた、各リン酸カルシウム系粉体においてX線回折測定及びFT−IR分析を行ったところ組成の相違は見られなかった。ここで、図1(X線回折)及び図2(FT−IR)にペーストの硬化時間にもっとも差異があった、実施例9及び参考例2の各分析結果のチャートを示す。
【0026】
【発明の効果】
本発明の水和硬化型リン酸カルシウムペーストの硬化時間制御方法によれば、リン酸カルシウムペーストの組成等を変化させることなく、容易にペーストの硬化時間を制御することができる。
また、本発明では、リン酸カルシウム系粉体に、特定の加熱温度或いは加熱時間で加熱処理を施すことで、より容易に硬化時間を制御することができる。
更に、水和硬化型リン酸カルシウムペーストに多糖類を含有することで、特には特定の多糖類を含有させることで、より充填性及び形態付与性に優れる水和硬化型リン酸カルシウムペーストとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例9及び参考例2で用いた各リン酸カルシウム系粉体のX線回折結果を示すチャートによる説明図である。
【図2】実施例9及び参考例2で用いた各リン酸カルシウム系粉体のFT−IR測定結果を示すチャートによる説明図である。

Claims (6)

  1. リン酸カルシウム系粉体と、水又は水を含む硬化液とを混練してなる水和硬化型リン酸カルシウムペーストの硬化時間制御方法であって、予め上記リン酸カルシウム系粉体を、加熱温度及び加熱時間の少なくとも一方を制御して加熱処理することにより、上記水和硬化型リン酸カルシウムペーストの硬化時間を制御する水和硬化型リン酸カルシウムペーストの硬化時間制御方法であって、
    上記リン酸カルシウム系粉体は、リン酸水素カルシウム、水酸アパタイト、炭酸アパタイト、フッ化アパタイト、リン酸四カルシウム、α−リン酸三カルシウム、β−リン酸三カルシウム、及びリン成分を含まないカルシウム化合物粉体のうち少なくとも2種以上からなることを特徴とする水和硬化型リン酸カルシウムペーストの硬化時間制御方法。
  2. 上記加熱温度が40〜160℃である請求項1記載の水和硬化型リン酸カルシウムペーストの硬化時間制御方法。
  3. 上記加熱時間が24時間以下である請求項1又は2に記載の水和硬化型リン酸カルシウムペーストの硬化時間制御方法。
  4. 上記加熱処理を減圧下で行う請求項1乃至3のうちのいずれか1項に記載の水和硬化型リン酸カルシウムペーストの硬化時間制御方法。
  5. 上記水和硬化型リン酸カルシウムペーストが、多糖類を含有する請求項1乃至のうちのいずれか1項に記載の水和硬化型リン酸カルシウムペーストの硬化時間制御方法。
  6. 上記多糖類はデキストラン及びデキストラン硫酸塩のうちの少なくとも一方である請求項記載の水和硬化型リン酸カルシウムペーストの硬化時間制御方法。
JP2001380379A 2001-12-13 2001-12-13 水和硬化型リン酸カルシウムペーストの硬化時間制御方法 Expired - Fee Related JP4116791B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001380379A JP4116791B2 (ja) 2001-12-13 2001-12-13 水和硬化型リン酸カルシウムペーストの硬化時間制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001380379A JP4116791B2 (ja) 2001-12-13 2001-12-13 水和硬化型リン酸カルシウムペーストの硬化時間制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003180817A JP2003180817A (ja) 2003-07-02
JP4116791B2 true JP4116791B2 (ja) 2008-07-09

Family

ID=27591456

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001380379A Expired - Fee Related JP4116791B2 (ja) 2001-12-13 2001-12-13 水和硬化型リン酸カルシウムペーストの硬化時間制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4116791B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8216359B2 (en) 2004-04-15 2012-07-10 Etex Corporation Delayed-setting calcium phosphate pastes
JP6192014B2 (ja) * 2012-02-03 2017-09-06 国立大学法人佐賀大学 生体インプラント

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003180817A (ja) 2003-07-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6616742B2 (en) Process for preparing a paste from calcium phosphate cement
JPH04135562A (ja) 水硬性リン酸カルシウムセメント
JPH0773602B2 (ja) 医科用および歯科用硬化性材料
JPH05168692A (ja) 生体硬組織修復用硬化性材料
JP4116791B2 (ja) 水和硬化型リン酸カルシウムペーストの硬化時間制御方法
JP4668172B2 (ja) プレミックスされた自硬性の骨移植ペースト
JP2001095913A (ja) リン酸カルシウムセメントおよびリン酸カルシウム粉体
JPH10248915A (ja) リン酸カルシウムセメント硬化液及びリン酸カルシウムセメント硬化体用組成物
JP3987220B2 (ja) 速硬性リン酸カルシウムセメント
JPH0248479A (ja) 硬化性組成物の硬化方法
JP4224234B2 (ja) 医科用或いは歯科用の水和硬化型リン酸カルシウムペーストの硬化速度制御方法
JPS62153204A (ja) 歯科用根管充填材
JP4319280B2 (ja) リン酸カルシウムセメント粉体及びリン酸カルシウムセメント組成物
JPH01301543A (ja) 硬化性組成物
JPS61236644A (ja) リン酸カルシウム硬化性組成物
JPH0763502B2 (ja) 人体硬組織代替組成物
JP2002291866A (ja) リン酸カルシウムセメント粉体及びリン酸カルシウムセメント
JP2000169199A (ja) 速硬性リン酸カルシウムセメント
JPH0793941B2 (ja) 生体硬組織修復材料の製法
JPH07114803B2 (ja) 生体硬組織修復用代替材の製造方法
JPH04307067A (ja) リン酸カルシウム系硬化体の製造用複合組成物及び硬化体の製造方法
Medkov et al. Calcium-Phosphate X-ray Contrast Cements for Bone Repair
JP2003165764A (ja) 水和硬化型リン酸カルシウムペースト
JPH07114804B2 (ja) 医療用硬化性組成物
JP2003159320A (ja) 水和硬化型リン酸カルシウムペースト

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040514

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20050606

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071211

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080207

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080401

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080418

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110425

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4116791

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110425

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110425

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110425

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120425

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130425

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130425

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140425

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees