JP4116324B2 - 偏光分離素子およびその製造方法 - Google Patents

偏光分離素子およびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、光学特性が良好で、且つ、信頼性の高い偏光分離素子およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、偏光方向によって回折効率が異なる偏光素子として種種のものが提案されており、中でも光ディスク用ピックアップの小型化を目的とする薄型の「ピックアップ用偏光分離素子」として、複屈折回折格子型偏光分離素子が数種提案されている。
【0003】
複屈折回折格子型偏光分離素子の1例として、特開昭63−314502号公報に示すものがあり、これは、複屈折光学結晶であるニオブ酸リチウム(LiNbO)を基板として使用し、該基板に周期パターンに従ってプロトン交換を施し、さらにプロトン交換領域上に誘電体膜を装荷した構造を形成し、プロトン交換領域において、屈折率が、異常光線に対しては増加し、常光線に対しては減少するように構成したものである。従って、該公報記載の偏光分離素子では、プロトン交換領域での常光線の位相差を誘電体膜で相殺し、常光線は直進的に透過させ、異常光線のみを回折させることができる。
【0004】
この複屈折回折格子型偏光分離素子は、小型化、量産化が可能で、且つ、高い偏光分離度が得られる反面、結晶に対して周期的プロトン交換を行なうだけで数時間を要するため、製造に時間がかかるという問題があり、さらに基板に光学結晶を用いるため製造コストが高くなるという問題を有している。
【0005】
そこで、これらの点を考慮するように、特開平10−302291号公報、特開2000−75130号公報には、偏光分離素子を簡単な工程で安価に作製し得るよう、透明基板の同一平面上に、周期的凹凸格子部を有する複屈折膜を、周期的凹凸格子部が外方を向くように備え、且つ、複屈折膜上に等方性のオーバーコート層を被覆あるいは装荷してなる複屈折回折格子型偏光分離素子の構成が提案されている。中でも高分子複屈折膜を複屈折材料に用いた構成のものは、材料コストも比較的安価で、大量生産が比較的容易になっている。
【0006】
また、より良好な光学特性を得るために、素子両面の平坦性および素子の強度向上を目的として、図1に示す如き断面構造を持つ偏光分離素子が提案されている。この偏光分離素子1は、ガラスやプラスチック等の透明基板2の同一平面に、周期的凹凸格子部を形成した複屈折膜3を接着層5により接着し、複屈折膜3を等方性のオーバーコート層4で覆い、さらにオーバーコート層4が接着層を兼ねるようにして、オーバーコート層4に他の透明基板6を接着した構成となっている。このような構成のものは光学素子として強度があり、かつ生産性が良い構成となっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記各公報記載の技術は、周期的凹凸格子部の格子形状に関する詳細な記述がなく、断面が完全な矩形形状である周期的凹凸格子部をもつ複屈折回折格子型偏光分離素子を図解により提案しているが、実際に、完全な矩形形状の凹凸格子を、複屈折膜にドライエッチング等の手法を用いて形成することは、サイドエッチング等が発生するため技術的に非常に困難であり、生産性も良好ではない。
【0008】
この発明は、上記問題点を解決するべくなされたもので、周期的凹凸格子部の格子形状を、光学特性が保証され得る範囲でできるだけ作製しやすい形状とし、且つ、生産性を向上させ得る構成の偏光分離素子、およびその作製方法の提供を課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の偏光分離素子は「透明基板上に、周期的凹凸格子部を有する複屈折膜を、周期的凹凸格子部が外方に向くように接着し、且つ、複屈折膜の周期的凹凸格子部側に等方性のオーバーコート層を備えた偏光分離素子」であって、周期的凹凸格子部における凸部最小幅:Wminと凸部最上部幅:Wtopとの比:T=Wmin/Wtopが、
0.65<T<0.9を満たすことを特徴とする。
【0010】
請求項1記載の偏光分離素子は、複屈折膜の上面側に、オーバーコート層を介して「他の透明基板」を積層することができる(請求項2)。
【0011】
請求項1または2記載の偏光分離素子は、オーバーコート層の材料をアクリル系もしくはエポキシ系の材料から選択することができる(請求項3)。
【0012】
請求項1〜3の任意の1に記載の偏光分離素子は、周期的凹凸格子部を形成する複屈折膜を高分子複屈折膜とすることができる(請求項4)。
【0013】
請求項1〜4の任意の1に記載の偏光分離素子は、周期的凹凸格子部を形成する複屈折膜を「分子鎖を配向させた高分子複屈折膜」とすることができ(請求項5)、この場合「分子鎖を配向させた高分子複屈折膜」は、延伸により分子鎖を配向させた高分子膜であることができる(請求項6)。
【0014】
この発明の偏光分離素子の製造方法は上記請求項1〜6の任意の1に記載の偏光分離素子を製造する方法であって、以下の点を特徴とする(請求項7)。
即ち、この製造方法は、金属膜による周期パターンを複屈折膜上に形成する工程と、金属膜による周期パターンをマスクとするドライエッチングにより、複屈折膜に周期的凹凸格子部を形成する工程と、金属膜による周期パターンをエッチングにより除去する工程とを有する。
【0015】
請求項7記載の製造方法における「金属膜による周期パターンをマスクとするドライエッチング」は、酸素ラジカルを用いて行うことができる(請求項8)。
【0016】
請求項7または8記載の製造方法における「金属膜による周期パターン」の膜厚は100〜1000Åとすることが好ましい(請求項9)。
【0017】
請求項7または8または9記載の製造方法における「周期パターンを形成するべき金属膜の材料」としてはAlを好適に用いることができる(請求項10)。上記周期パターンを形成する金属膜の材料としてはAlの他に、CrやNiを好適に用いることができる。
【0018】
上記製造方法で製造される偏光分離素子は、光学特性が良好で且つ生産性がよく、信頼性が高い。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態を説明する。
図2は、複屈折膜における「周期的凹凸格子部」の格子形状の1例を示す概略断面図、図3は、複屈折膜における「周期的凹凸格子部」の格子形状の他の例を示す概略断面図、図4は「偏光分離素子」の実施の1形態を示す断面図である。
【0020】
図4において、偏光分離素子7は、透明基板8上の同一平面に、周期的凹凸格子部が形成されている複屈折膜9を、周期的凹凸格子部が外方を向くようにして接着層10を介して接着し、複屈折膜9の周期的凹凸格子部側に等方性オーバーコート層11を被覆あるいは装荷してなり、周期的凹凸格子部に形成される格子形状の凸部最小幅(図2、3において「最小幅」):Wminと、凸部最上部幅(図2、3において「最上部幅」):Wtopの比:T=Wmin/Wtop が、
0.65<T<0.9
を満たしている。
【0021】
Tが「0.65<T<0.9」を満たす形状を例示する図2、図3において、オーバーコート剤が「凹凸の凹部」に充填されて硬化すると、格子形状の凹部の断面形状が「凸部の上部へ向って幅が狭まる」形状となっているため「アンカー効果」を発揮し、複屈折膜9とオーバーコート層11との接着・結合力が向上し、信頼性の高い光学素子となる。
【0022】
偏光分離素子の光学特性の安定性や生産性を考慮すると、上記比:Tは「0.65<T<0.9」の範囲であるが、さらには「0.7<T<0.9」の範囲であることがより好ましい。
【0023】
後述する実施例と比較例とに示すように、比:T=Wmin/Wtopが0.65以下の場合は、複屈折回折格子型偏光分離素子としての光学特性が保証されず、光学素子としての機能が不十分となる。比:Tが0.9以上の場合は製造が困難となり生産性が悪くなるのみならず、格子垂直方向への接着強度が悪くなり、オーバーコート層11と複屈折膜9との界面で剥がれが生じる。
【0024】
また、図4の断面図が示すように、偏光分離素子7は、オーバーコート層11が接着層を兼ねて他の透明基板12が積層されていることが好ましく、このようにすることにより、素子強度が向上し、偏光分離素子両面の平行度が良好となり、安定した光学特性を得ることが容易になる。
【0025】
上記偏光分離素子7のオーバーコート層11に使用する材料としては粘性や屈折率等の特性の制御の容易さ、接着力および透明性の点から、アクリルもしくはエポキシ系であることが好ましい。さらに硬化後の収縮率を考慮すると、一般的に低収縮率のエポキシ系がより好ましい。
【0026】
偏光分離素子7に使用する複屈折膜9は、大面積で且つ大量に低コストで作成することを考慮すると、ポリカーボネイト(PC)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリスチレン、ポリサルフォン(PSF)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリイミドなどの高分子複屈折膜であることが好ましい。
【0027】
中でも「分子鎖が配向した高分子膜」は好適であり、生産性を考慮すると「延伸により分子鎖が配向された有機高分子膜」であることが特に好ましい。
【0028】
周期的凹凸格子部の格子形状の形成は「ドライエッチングの手法」を用いて行うことが好ましい。ドライエッチングの場合は、エッチング時の条件(アンテナ電力、バイアス電力、ガス種、ガス流量、サンプル冷却温度等)を変えることで0.65<T<0.9の範囲での形状の制御が可能となる。
【0029】
また、周期的凹凸格子部の断面形状を「より矩形に近い形状」に作製するためにエッチングマスクとして金属マスクを用いることで、Tを「0.65<T<0.9」の範囲にすることが容易となる。
【0030】
また、酸素ガス等から発生させた酸素ラジカルを用いたドライエッチングを行うことで、高い選択比でのエッチングを行うことができ、複屈折膜上に不純物が堆積すること無く、また、複屈折膜にダメージを与えること無く、周期的凹凸格子部を形成できる。
【0031】
周期パターンをなす金属膜は、膜厚が100〜1000Åであることが好ましい。膜厚が100Å以下になると「エッチングマスクとして機能」が不十分となり、1000Å以上の場合には「エッチング後の周期パターンの除去」が困難になる。
【0032】
周期パターンを構成する金属膜の材料としてはAlを好適に用い得るほか、Cr、Niを好適に使用できる。これらの金属材料を用いることにより、周期パターンを形成すべき金属膜を「均一な膜厚」に形成でき、除去も容易であり、偏光分離素子を簡便・低コストに製造できる。
【0033】
【実施例】
以下、実施例と比較例とを挙げる。勿論、この発明は下記実施例に限定されるものではない。実施例及び比較例の説明において図5(5−a〜5―f)を参照する。
【0034】
実施例1
厚さ:500μmの透明基板8に、紫外線硬化型接着剤を用いて厚さ:20μmの接着層10を設けることにより、複屈折膜9として厚さ:100μmの高分子複屈折膜を貼り合わせ、減圧下にて一体化させた後、紫外線を照射し、100℃の温度で10分間のベーキングを行ない、接着層10を完全に硬化させた(5−a)。
【0035】
その後、高分子複屈折膜9上にAl膜13を、500Åの厚さで均一に蒸着し(5−b)、さらに、Al膜13上にフォトレジストを塗布し、フォトリソグラフィーにより、フォトレジストによる周期パターン14(□3.0×3.0mm/3.0μmピッチ Duty:0.5)を形成した(5−c)。
【0036】
フォトレジストによる周期パターン14をエッチングマスクとしてAlエッチャントによるウエットエッチング、アセトンを用いたレジスト除去により、高分子複屈折膜9上にAl膜による周期パターン15を形成した(5−d)。
【0037】
Al膜による周期パターン15をエッチングマスクとして、NLD(磁気中性線放電)ドライエッチング装置により、下記の条件でエッチングを行なった後、Al膜によるエッチングマスクを除去し、高分子複屈折膜9に周期的凹凸格子部16を形成した(5−e)。
【0038】
エッチング条件
アンテナ電力:1000W、バイアス電力:300W、
流量:8.335×10−7/秒、エッチング時間:100秒、
エッチング時サンプル冷却温度:−30℃ 。
【0039】
次に、高分子複屈折膜9の、周期的凹凸格子部16が形成されている側に、オーバーコート層11となるエポキシ系紫外線硬化樹脂をボッティングし、その上に厚さ:500μmの他の透明基板12を載せて適度に加圧し、凹凸格子内にオーバーコート剤を充填した(5−f)。
【0040】
紫外線照射後、100℃の温度で10分間のベーキングを行ない、オーバーコート剤を完全に硬化させた後、ダイシング装置により「□5.0mm×5.0mm」に切り出し、図4に示すような構成の偏光分離素子7を作製した。
【0041】
上記条件でのエッチング後の断面形状をSEM(走査型電子顕微鏡)観察で確認したところ、T=(凸部最小幅:Wmin=1.0μm)/(凸部最上部幅:Wtop=1.5μm)=0.67であった。
【0042】
実施例2
エッチング条件を以下のように変えた以外は実施例1と同様の方法で、図4に示す構成の偏光分離素子7を製造した。
【0043】
エッチング条件
アンテナ電力:1000W、バイアス電力:200W、
流量:6.668×10−7/秒、エッチング時間:100秒、
エッチング時サンプル冷却温度:−30℃
上記条件でのエッチング後の断面形状をSEM観察で確認したところ、T=(凸部最小幅:Wmin=1.2μm)/(凸部最上部幅:Wtop=1.5μm)=0.80であった。
【0044】
実施例3
オーバーコート層11の材料としてアクリル系紫外線硬化樹脂を用いた以外は、実施例2と同様の方法で、図4に示す構成の偏光分離素子7を作製した。
【0045】
T=0.80であった。
【0046】
比較例1
エッチング条件を以下のように変えた以外は実施例1と同様の方法で、図4に示す構成の偏光分離素子7を作製した。
【0047】
エッチング条件
アンテナ電力:1500W、バイアス電力:100W、
流量:1.0×10−6/秒、エッチング時間:120秒、
エッチング時サンプル冷却温度:20℃
上記条件でのエッチング後の断面形状をSEM観察で確認したところ、T=(凸部最小幅:Wmin=0.8μm)/(凸部最上部幅:Wtop=1.5μm)=0.53であった。
【0048】
比較例2
厚さ:500μmの透明基板8に、紫外線硬化型接着剤を用いて厚さ:20μmの接着層10を設けることにより、厚さ:100μmの高分子複屈折膜9を貼り合わせ、減圧下にて一体化させた後、紫外線を照射し、100℃の温度で10分間のベーキングを行ない、接着層10を完全に硬化させた。
【0049】
その後、高分子複屈折膜9上にフォトレジスト14を塗布し、フォトリソグラフィーによりフォトレジストの周期パターン(□3.0×3.0mm/3.0μmピッチ Duty:0.5)を形成した。
【0050】
この周期パターンをエッチングマスクとして、NLD(磁気中性線放電)ドライエッチング装置により、下記条件でエッチングを行なった後、エッチングマスクである「フォトレジストの周期パターン」を除去し、高分子複屈折膜9に周期的凹凸格子部16を形成した(図5−e)。
【0051】
エッチング条件
アンテナ電力:1000W、バイアス電力:300W、
流量:8.335×10−7/秒、
エッチング時間:100秒、
エッチング時サンプル冷却温度:−30℃
次に、周期的凹凸格子部16が形成されている高分子複屈折膜9側にオーバーコート層11となるエポキシ系紫外線硬化樹脂をボッティングし、その上に厚さ:500μmの他の透明基板12をのせ適度に加圧し、凹凸格子16内にオーバーコート剤を充填した(図5−f)。紫外線照射後、100℃の温度で10分間のベーキングを行ない、オーバーコート剤を完全に硬化させた後、ダイシング装置にて「□5.0mm×5.0mm」に切り出し偏光分離素子を作製した。
【0052】
上記条件でのエッチング後の断面形状をSEM観察で確認したところ、凸部最上部幅:0.8μm、凸部最大幅(凸部の底部の幅):1.5μmの「テーパのついた凸部形状」であった。この場合のTとしては以下の式による計算結果を用いる。
T=(凸部最大幅:Wmin=1.5μm)/(凸部最上部幅:Wtop=0.8μm)=1.875
光学特性に関し、波長:660nm、780nmにおける一次光の回折効率が30%以上のものを「○」、30%以下のものを「×」として評価を行った。結果を以下に一覧として示す。
【0053】
Figure 0004116324
【0054】
【発明の効果】
以上に説明したように、この発明によれば新規な偏光分離素子およびその製造方法を実現できる。
【0055】
この発明の偏光分離素子は、複屈折膜の周期的凹凸格子部の形状に関する比:Tが所定の範囲内に制限されることにより、光学特性を満足し、生産性が高い。また請求項2記載の偏光分離素子は、高い物理的強度を持ち、偏光分離素子両面の平行度が良好で、光学特性が安定している。
【0056】
請求項3記載の偏光分離素子は、オーバーコート層の粘性や屈折率等の特性を制御し易く、接着力・透明性が高い。また、請求項4〜6の任意の1に記載の偏光分離素子は、大面積の複屈折膜を大量且つ低コストで得られるため、低コストで製造できる。
【0057】
そして、この発明の製造方法によれば上記良好な偏光分離素子を容易且つ低コストで製造できる。請求項8記載の製造方法では、偏光分離素子の周期的凹凸格子部の格子形状を制御でき、高分子複屈折膜の特性に変化を与えることなく製造でき、請求項9または10記載の発明によれば、金属マスクを簡便に形成・除去でき、低コスト化を促進できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の偏光分離素子を示す断面図である。
【図2】比:Wmin/Wtopの値:Tが、0.6<T<1.0を満たすときの、周期的凹凸格子部の形状の1例を示す図である。
【図3】比:Wmin/Wtopの値:Tが、0.6<T<1.0を満たすときの、周期的凹凸格子部の形状の別例を示す図である。
【図4】この発明の偏光分離素子の実施の1形態を示す断面図である。
【図5】偏光分離素子の製造方法を説明するための図である。
【符号の説明】
7 偏光分離素子
8 透明基板
9 複屈折膜
10 接着層
11 オーバーコート層
12 他の透明基板

Claims (10)

  1. 透明基板上に、周期的凹凸格子部を有する複屈折膜を、前記周期的凹凸格子部が外方に向くように接着し、且つ、前記複屈折膜の周期的凹凸格子部側に等方性のオーバーコート層を備えた偏光分離素子であって、
    前記周期的凹凸格子部における凸部最小幅:Wminと凸部最上部幅:Wtopの比:T=Wmin/Wtopが、
    0.65<T<0.9
    を満たすことを特徴とする偏光分離素子。
  2. 複屈折膜の上面側に、オーバーコート層を介して他の透明基板を積層したことを特徴とする請求項1記載の偏光分離素子。
  3. オーバーコート層の材料が、アクリル系もしくはエポキシ系の材料から選択されたことを特徴とする請求項1または2記載の偏光分離素子。
  4. 周期的凹凸格子部を形成する複屈折膜が、高分子複屈折膜であることを特徴とする請求項1〜3の任意の1に記載の偏光分離素子。
  5. 周期的凹凸格子部を形成する複屈折膜が、分子鎖を配向させた高分子複屈折膜であることを特徴とする請求項1〜4の任意の1に記載の偏光分離素子。
  6. 高分子複屈折膜が、延伸により分子鎖を配向させた高分子膜であることを特徴とする請求項5記載の偏光分離素子。
  7. 請求項1〜6の任意の1に記載の偏光分離素子を製造する方法であって、
    金属膜による周期パターンを複屈折膜上に形成する工程と、
    前記金属膜による周期パターンをマスクとするドライエッチングにより、前記複屈折膜に周期的凹凸格子部を形成する工程と、
    前記金属膜による周期パターンをエッチングにより除去する工程と、
    を有することを特徴とする偏光分離素子の製造方法。
  8. 請求項7記載の偏光分離素子の製造方法において、
    金属膜による周期パターンをマスクとするドライエッチングを、酸素ラジカルを用いて行うことを特徴とする偏光分離素子の製造方法。
  9. 請求項7または8記載の偏光分離素子の製造方法において、
    周期パターンの形成される金属膜の膜厚を、100〜1000Åとすることを特徴とする偏光分離素子の製造方法。
  10. 請求項7〜9の任意の1に記載の偏光分離素子の製造方法において、
    周期パターンを形成される金属膜の材料として、Alを用いることを特徴とする偏光分離素子の製造方法。
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