JP4116176B2 - 半導体装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置に係り、詳しくは、半導体装置の出力回路の出力インピーダンスまたは駆動能力を可変とする半導体装置に関するものである。
【0002】
【従来技術】
パソコンのマザーボード等の半導体装置を用いたシステムでは、年々動作周波数が上がる傾向にあり、システムの負荷を考慮した半導体出力回路の設計が重要になっている。しかし、システムの負荷を半導体装置の設計時から正確に見積もることは難しく、時には、システムの構築後に半導体出力回路の改造が必要となる場合がある。つまり、半導体出力回路の駆動能力または出力インピーダンスがミスマッチングとなり、該出力回路から出力される信号が遷移するとき、その出力信号にリンギングが発生する。そのリンギングによって、半導体出力回路からの出力信号により動作する装置の誤動作が懸念される。
【0003】
上記問題の対策として、出力回路の出力インピーダンスまたは駆動能力の変更をソフト的に対処する方法がある。具体的には、ソフト的に書き換え可能なレジスタ値により出力回路の出力インピーダンスや駆動能力を変更できる構成としてボードを完成させる。その後、ボードにおける出力波形を観測しリンギングが観測された場合、レジスタ値を変更して最適な出力波形となるように半導体出力回路の出力インピーダンスまたは駆動能力が調整される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の方法では、所定のボードに対して調整されたレジスタ値に基づき半導体出力回路の出力インピーダンスまたは駆動能力が変更される。このため、ボードに搭載される各チップの出来上がりのばらつきに伴う駆動能力または出力インピーダンスのミスマッチングを十分に吸収することができなかった。また、製造時等において出力回路の出力インピーダンスまたは駆動能力が調整されるため、使用状況により変化する外部温度等の外的要因を吸収することができない。さらには、メモリ増設等のエンドユーザによる負荷の変更にも対応できなかった。
【0005】
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、出力回路から出力される信号が遷移したとき、その出力信号に発生するリンギングを抑制することができる半導体装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明によれば、出力回路の出力信号が遷移したとき、リンギング検出手段により該出力信号に発生するリンギングが検出される。そして、リンギングの検出結果に基づいてインピーダンス制御手段がインピーダンス可変手段を制御することで出力回路の出力インピーダンスが調整される。従って、出力インピーダンスのミスマッチを防止することが可能となり、出力信号に発生するリンギングが防止される。その結果、出力回路からの出力信号が入力される他の装置の誤動作が防止される。
また、リンギング検出手段において、出力回路の出力信号が遷移する前にフリップフロップがリセットされる。そして、出力信号が遷移したとき、その遷移とは逆方向の出力信号の電圧変化に基づいてフリップフロップがセットされて出力信号のリンギングが検出される。このようにフリップフロップを用いてリンギングを検出することで本半導体装置の簡素化及び高速化が可能となる。
【0007】
出力インピーダンスが大きすぎると出力信号の波形なまりが懸念される。このため、請求項2の発明によれば、リンギングが無いと判定される最小の出力インピーダンスに出力回路の出力インピーダンスが調整される。その結果、出力信号の波形がなまることなくリンギングが抑制されるので、出力信号の波形が好適なものとなる。
【0008】
請求項3に記載の発明によれば、半導体装置に電源が印加されたとき、その際の初期設定動作により出力回路の出力インピーダンスが変更される。従って、出力インピーダンスの変更後の通常動作時では、出力信号におけるリンギングの発生が防止される。
【0009】
請求項4に記載の発明によれば、第1のリンギング検出手段の検出信号に基づいて第1のインピーダンス可変手段が制御され、第2のリンギング検出手段の検出信号に基づいて第2のインピーダンス可変手段が制御される。その結果、出力回路の出力インピーダンスを、出力信号がローレベルからハイレベルに遷移する場合と、ハイレベルからローレベルに遷移する場合とでそれぞれ独立に調整することが可能となる。
【0010】
請求項5に記載の発明によれば、出力回路の出力信号が遷移したとき、リンギング検出手段により該出力信号に発生するリンギングが検出される。そして、リンギングの検出結果に基づいて駆動能力制御手段が駆動能力可変手段を制御することで出力回路の駆動能力が調整される。従って、出力回路の駆動能力を最適に調整することが可能となり、出力信号に発生するリンギングが防止される。その結果、出力回路からの出力信号が入力される他の装置の誤動作が防止される。
また、リンギング検出手段において、出力回路の出力信号が遷移する前にフリップフロップがリセットされる。そして、出力信号が遷移したとき、その遷移とは逆方向の出力信号の電圧変化に基づいてフリップフロップがセットされて出力信号のリンギングが検出される。このようにフリップフロップを用いてリンギングを検出することで本半導体装置の簡素化及び高速化が可能となる。
【0011】
駆動能力が小さすぎると出力信号の波形なまりが懸念される。このため、請求項6の発明によれば、リンギング無と判定される最大の駆動能力に出力回路の駆動能力が調整される。その結果、出力信号の波形がなまることなくリンギングが抑制されるので、出力信号の波形が好適なものとなる。
【0012】
請求項7に記載の発明によれば、半導体装置に電源が印加されたとき、その際の初期設定動作により出力回路の駆動能力が変更される。従って、出力回路の駆動能力の変更後における通常動作時では、出力信号にリンギングが発生することが防止される。
【0013】
請求項8に記載の発明によれば、第1のリンギング検出手段の検出信号に基づいて第1の駆動能力可変手段が制御され、第2のリンギング検出手段の検出信号に基づいて第2の駆動能力可変手段が制御される。その結果、出力回路の駆動能力を、出力信号がローレベルからハイレベルに遷移する場合と、ハイレベルからローレベルに遷移する場合とでそれぞれ独立に調整することが可能となる。
【0015】
出力信号が入力される機能動作のための入力回路は、そのしきい値電圧により信号レベルを判定する。従って、出力信号がローレベルからハイレベルに遷移するとき、リンギングに伴い入力回路のしきい値電圧よりも出力信号の電圧レベルが低下すると機能誤動作の原因となる。このため、請求項9に記載の発明によれば、出力信号がローレベルからハイレベルに遷移するとき、出力信号が入力される入力回路のしきい値電圧よりも高い電圧でリンギングが検出される。つまり、リンギングが厳しく判定されることになる。その結果、出力信号は、リンギングの発生に伴い入力回路のしきい値電圧より低下することが確実に防止される。
従って、より良好な出力信号が入力回路に入力されることとなり誤動作が防止される。
【0016】
出力信号がハイレベルからローレベルに遷移するとき、リンギングに伴い入力回路のしきい値電圧よりも出力信号の電圧レベルが低下すると機能誤動作の原因となる。このため、請求項10に記載の発明によれば、出力信号がハイレベルからローレベルに遷移するとき、出力回路と接続される入力回路のしきい値電圧よりも低い電圧でリンギングが検出される。つまり、リンギングが厳しく判定されることになる。その結果、出力信号は、リンギングの発生に伴い入力回路のしきい値電圧より上昇することが確実に防止される。従って、より良好な出力信号が入力回路に入力されることとなり誤動作が防止される。
【0017】
請求項11に記載の発明によれば、他の半導体素子から入力される信号が遷移したとき、その入力信号に発生するリンギングがリンギング検出手段により検出される。そして、その検出結果に基づくリンギング検出信号がリンギング検出手段により前記半導体素子に出力される。
【0019】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
以下、本発明を具体化した第1の実施形態を図面に従って説明する。
【0020】
図1は、本実施形態における半導体装置としての集積回路装置(以下、LSIという)1の概略構成図である。LSI1は、出力バッファ2とリンギング検出回路3とコントロール回路4とを備え、図示しないマザーボード上に実装される。なお、本実施形態では、出力バッファ2が出力回路に相当し、リンギング検出回路3がリンギング検出手段に相当する。また、コントロール回路4がインピーダンス制御手段に相当する。
【0021】
出力バッファ2は、LSI1の内部で生成された信号Viに基づいてLSI5の入力バッファ6に信号Voを出力する。さらに、同信号Voはリンギング検出回路3に入力され、リンギング検出回路3は信号Voの遷移時に発生するリンギングを検出する。そして、リンギング検出回路3は、リンギング検出信号Rdをコントロール回路4に出力し、該検出信号Rdに基づいてコントロール回路4が出力バッファ2の出力インピーダンスを変更する。
【0022】
詳述すると、図2に示すように、リンギング検出回路3は、第1のリンギング検出手段としての第1の検出回路11と、第2のリンギング検出手段としての第2の検出回路12とを備える。リンギング検出信号Rdは、第1検出信号Rd1と第2検出信号Rd2からなる。第1の検出回路11は、出力バッファ2からの出力信号VoがLレベルからHレベルに遷移したときに発生するリンギングを検出し、その検出結果に基づく第1検出信号Rd1を出力する。第2の検出回路12は、出力バッファ2からの出力信号VoがLレベルからHレベルに遷移したときに発生するリンギングを検出し、その検出結果に基づく第2検出信号Rd2を出力する。
【0023】
第1の検出回路11は、インバータ回路13及びD型フリップフロップ14から構成される。フリップフロップ14の端子Dは高電位電源Vddと接続されるとともに、リセット端子Rにはリセット信号RST1が入力される。出力信号Voはインバータ回路13を介してフリップフロップ14のクロック端子CKに入力され、フリップフロップ14の端子Qから第1検出信号Rd1がコントロール回路4に出力される。なお、フリップフロップ14は、クロック端子CKに立ち上がりパルスが入力されると、端子Dの入力、即ちHレベルの信号をラッチして端子QからHレベルの第1検出信号Rd1を出力する。
【0024】
出力信号VoがLレベルからHレベルに遷移したとき、インバータ回路13の出力は、HレベルからLレベルとなる。その際にリンギングが発生し、出力信号Voがインバータ回路13のしきい値電圧よりも低下した場合には、インバータ回路13の出力はLレベルからHレベルとなる。その結果、フリップフロップ14は、クロック端子CKに入力される立ち上がりパルスに応答して、端子QからHレベルの第1検出信号Rd1を出力する。
【0025】
第2の検出回路12は、バッファ回路15及びD型フリップフロップ16から構成される。フリップフロップ16の端子Dは高電位電源Vddと接続されるとともに、リセット端子Rにはリセット信号RST2が入力される。出力信号Voはバッファ回路15を介してフリップフロップ16のクロック端子CKに入力され、フリップフロップ16の端子Qから第2検出信号Rd2がコントロール回路4に出力される。なお、フリップフロップ16は、クロック端子CKに立ち上がりパルスが入力されると、端子Dの入力、即ちHレベルの信号をラッチして端子QからHレベルの第2検出信号Rd2を出力する。
【0026】
出力信号VoがHレベルからLレベルに遷移したとき、バッファ回路15の出力は、HレベルからLレベルとなる。その際にリンギングが発生し、出力信号Voがバッファ回路15のしきい値電圧よりも上昇した場合には、バッファ回路15の出力はLレベルからHレベルとなる。その結果、フリップフロップ16は、クロック端子CKに入力される立ち上がりパルスに応答して、端子QからHレベルの第2検出信号Rd2を出力する。
【0027】
なお、本実施形態では、インバータ回路13及びバッファ回路15のしきい値電圧は、LSI5の入力バッファ6のしきい値電圧に合わせて設定されている。具体的には、出力信号VoにおけるLレベルの電圧値とHレベルの電圧値の中間値となるように設定される。
【0028】
コントロール回路4は、例えば、レジスタを含んで構成され、リンギング検出回路3から入力されるリンギング検出信号Rd(第1,第2検出信号Rd1,Rd2)に基づいてコントロール信号CTLを出力バッファ2に出力する。
【0029】
次に、出力バッファ2の回路構成を図3を用いて説明する。
図3に示すように出力バッファ2では、高電位電源Vddと低電位電源(本実施形態ではグランド)間において抵抗R1,R2、PチャネルMOSトランジスタTP1、NチャネルトランジスタTN1、抵抗R3,R4とが直列に接続されている。各抵抗R1,R2,R3,R4には、それぞれスイッチSW1〜SW4が並列に接続され、同スイッチSW1〜SW4はコントロール回路4からのコントロール信号CTL(CTL1〜CTL4)によりオン・オフ制御される。また、トランジスタTP1のドレイン端子とトランジスタTN1のドレイン端子との間に出力端子2aが接続される。そして、トランジスタTP1及びトランジスタTN1のゲート端子に信号Viが入力され、出力端子2aに出力信号Voが出力される。
【0030】
なお、本実施形態では、抵抗R1,R2とスイッチSW1,SW2により第1のインピーダンス可変手段が構成され、抵抗R3,R4とスイッチSW3,SW4により第2のインピーダンス可変手段が構成される。また、コントロール回路4は、第1検出信号Rd1に基づいてコントロール信号CTL1,CTL2を制御し、第2検出信号Rd2に基づいてコントロール信号CTL3,CTL4を制御するように構成されている。従って、コントロール回路4は、コントロール信号CTL1〜CTL4によりスイッチSW1〜SW4を適宜オン・オフ制御することで、出力バッファ2の出力インピーダンスを変更する。
【0031】
具体的に本実施形態では、各抵抗R1,R2,R3,R4の各抵抗値の関係を、R2=2×R1,R4=2×R3としている。従って、コントロール信号CTL1,CTL2を制御することで、電源VddとトランジスタTP1のソース端子との間の抵抗値を、0,R1,R2,R1+R2に段階的に変更できる。同様に、コントロール信号CTL3,CTL4を制御することで、グランドとトランジスタTN1のソース端子との間の抵抗を、0,R3,R4,R3+R4に段階的に変更できる。
【0032】
次に、上記のように構成されたLSI1の作用を説明する。
本実施形態では、電源が印加されたときの初期設定動作によりリンギング検出が行われる。
【0033】
今、電源印加時の初期状態として、図3に示すスイッチSW1〜SW4が全てオンに制御され、出力バッファ2の出力インピーダンスが最も小さな状態からリンギング検出が開始される。また、リンギング検出が行われる期間中は、LSI1内部で生成される出力信号Viは所定時間毎にオン・オフを繰り返すように構成されている。
【0034】
先ず、出力バッファ2がロー駆動状態からハイ駆動状態へ遷移する場合、つまり、信号ViがHレベルからLレベルに変化することで出力信号VoがLレベルからHレベルに遷移する場合にリンギングが発生したときの動作を図4を用いて説明する。
【0035】
図4に示すように、時刻t1のタイミングで、リセット信号RST1がHレベルに制御されることによりフリップフロップ14のリセットが解除される。そして、時刻t2のタイミングにおいて出力信号Voがインバータ回路13のスレッシュホルド電圧(以下、しきい値電圧という)Vthを越えたとき、インバータ回路13を介してクロック端子CKに入力される信号は、それまでのHレベルからLレベルとなる。その後、リンギングの発生に伴い出力信号Voの電圧レベルがしきい値電圧Vthよりも低下するとインバータ回路13を介してフリップフロップ14のクロック端子CKに入力される信号は、LレベルからHレベルとなる(時刻t3)。つまり、フリップフロップ14のクロック端子CKに立ち上がりパルスが入力されることとなり、フリップフロップ14の端子QからHレベルの第1検出信号Rd1が出力される。
【0036】
Hレベルの第1検出信号Rd1が、フリップフロップ14の端子Qからコントロール回路4に入力されることにより、コントロール回路4は、リンギングが有りと判定するとともに出力バッファ2に出力するコントロール信号CTL1を制御する。具体的には、出力バッファ2の出力インピーダンスを大きくするようスイッチSW1をオフに制御する。
【0037】
その後、図5に示すように、出力信号Voにリンギングが検出されなくなるまで、コントロール回路4はコントロール信号CTL1,CTL2によりスイッチSW1,SW2のオン・オフを制御して、出力バッファ2の出力インピーダンスを段階的に大きくする。図5は、図4と同様に出力信号VoがLレベルからHレベルに遷移したときのタイミングチャートを示している。つまり、出力バッファ2のオン駆動時の出力インピーダンスを大きくすることにより出力信号Voにおけるリンギングが抑制され、出力信号Voの電圧レベルがt2のタイミング以降にインバータ回路13のしきい値電圧Vthよりも低下することが防止される。従って、フリップフロップ14のクロック端子CKに立ち上がりパルスが入力されないため、フリップフロップ14の端子Qから出力される第1検出信号Rd1はLレベルに保持される。
【0038】
そして、コントロール回路4はLレベルの第1検出信号Rd1に基づき、リンギングが無いと判定して、その時のコントロール信号CTL1,CTL2の信号レベルを保持する。
【0039】
次に、出力バッファ2がハイ駆動状態からロー駆動状態へ遷移する場合、つまり、信号ViがLレベルからHレベルに変化することで出力信号VoがHレベルからLレベルに遷移する場合にリンギングが発生したときの動作を図6を用いて説明する。この場合、コントロール回路4は、上記図4,5における動作と逆に、出力信号VoがHレベルからLレベルに変化する場合に、第2検出回路12から入力される第2検出信号Rd2に基づいてコントロール信号CTL3,CLT4を出力し、出力バッファ2の出力インピーダンスを段階的に大きくする。そして、コントロール回路4は、図7に示すように出力信号Voにリンギングが発生しなくなった段階で、そのときのコントロール信号CTL3,CTL4の信号レベルを保持する。
【0040】
この様に、コントロール回路4は、LSI1が実装されて使用される段階において、出力バッファ2の出力インピーダンスを調整する。従って、出荷時のインピーダンス調整が不要になると共に、その時々の動作環境,ユーザによる負荷の変更等にも容易に対応できる。
【0041】
コントロール回路4は、第1及び第2の検出回路11,12からの検出信号Rd1,Rd2に基づいてリンギングが無しと判定したときに、それまで出力していたコントロール信号CTL(CTL1〜CTL4)を保持しつつリンギング検出を終了する。なお、第1及び第2の検出回路11,12によるリンギング検出は、出力信号Voの遷移に基づき交互に実施される。
【0042】
このように本実施形態では、出力信号Voの遷移とは逆方向の電圧変化に基づきフリップフロップ14,16をセットすることで、出力信号Voのリンギングを検出する。そして、リンギングの検出結果に基づいて出力バッファ2の出力インピーダンスを調整することで以後の出力信号Voにおけるリンギングの発生を防止している。
【0043】
尚、本実施形態において、出力バッファ2を図8に示す出力バッファ20に代えて実施してもよい。
詳しくは、出力バッファ20では、高電位電源Vddとグランド間にPチャネルMOSトランジスタTP2,TP3、NチャネルMOSトランジスタTN2,TN3とが直列に接続されている。トランジスタTP2及びトランジスタTN3のゲート端子は可変抵抗Rx1,Rx2に接続される。可変抵抗Rx1,Rx2の抵抗値は、コントロール回路4からの制御信号(図示せず)に基づいて変更されるように構成されている。また、トランジスタTP3のドレイン端子とトランジスタTN2のドレイン端子との間に出力端子20aが接続される。そして、トランジスタTP3及びトランジスタTN2のゲート端子に、信号Viが入力されるとともに出力端子20aへ出力信号Voが出力される。
【0044】
コントロール回路4は、図2に示す第1の検出回路11からの第1検出信号Rd1に基づいて可変抵抗Rx1の抵抗値を変更するとともに、第2の検出回路12からの第2検出信号Rd2に基づいて可変抵抗Rx2の抵抗値を変更する。このように、コントロール回路4が可変抵抗Rx1,Rx2の抵抗値を変更することで、トランジスタTP2及びトランジスタTN3のゲート端子に印加される電圧が調整され、トランジスタTP2及びトランジスタTN3のオン抵抗が変更される。つまり、出力バッファ20のハイ駆動時及びロー駆動時の出力インピーダンスが変更され、出力信号Voにおけるリンギングの発生が抑制される。
【0045】
なお、出力バッファ20では、可変抵抗Rx1及びトランジスタTP2が第1のインピーダンス可変手段に相当し、可変抵抗Rx2及びトランジスタTN3が第2のインピーダンス可変手段に相当する。
【0046】
尚、図8の可変抵抗Rx1,Rx2は、トランジスタTP2,TN2のゲート電圧を調整する手段として模式的に示したものであり、その電圧をコントローラ4の制御信号に基づいて調整できるものであればその構成を適宜変更してもよい。例えば、D/A変換器を用いてもよい。
【0047】
以上記述したように、本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)出力バッファ2,20から出力される出力信号Voが遷移するとき、その出力信号Voにリンギングが発生すると、リンギング検出回路3によりリンギングが検出され、コントロール回路4により出力バッファ2の出力インピーダンスが自動的に調整される。つまり、LSI1やLSI5の製造時のばらつきによる出力側のLSI1における出力インピーダンスと入力側のLSI5における入力インピーダンスのマッチングを自動的に調整できる。また、出力バッファ2,20に接続される入力側の装置、本実施形態ではLSI5が変更され負荷の値が変化した場合に発生するインピーダンスのミスマッチングも防止することができる。その結果、出力信号Voの遷移時に発生するリンギングが抑制されるので、入力側装置の誤動作を防止できる。
【0048】
(2)出力インピーダンスが大きすぎると出力信号Voにおいて波形なまりが発生し、システムの高速化に支障を来すおそれがあるが、本実施形態では、出力バッファ2,20は、リンギングが無いと判定される最小の出力インピーダンスに調整される。その結果、リンギングやなまりが発生しない好適な出力信号Voを得ることができる。
【0049】
(3)電源の印加時における初期設定動作によりリンギング検出を実施して、出力バッファ2の出力インピーダンスを調整するようにした。このようにすれば、電源を印加する毎に出力インピーダンスを調整するため、入力側装置の変更(メモリの増設)等にともなう負荷の変化に容易に対応してリンギングの発生を防止できるため、実用上好ましいものとなる。
【0050】
(4)出力バッファ2,20の出力インピーダンスを、出力信号VoがLレベルからHレベルに遷移する場合と、出力信号VoがHレベルからLレベルに遷移する場合とでそれぞれ独立に調整できる。従って、出力信号Voに発生するリンギングをより確実に防止することができる。
【0051】
(5)リンギング検出回路3の第1の検出回路11は、インバータ回路13とフリップフロップ14とから構成され、第2の検出回路12はバッファ回路15とフリップフロップ回路16とから構成される。そして、出力信号Voの遷移とは逆方向の電圧変化に基づきフリップフロップ14,16がセットされることで、出力信号Voのリンギングが検出される。このように、リンギング検出回路3をフリップフロップ回路14,16を用いて構成すれば、回路の簡素化と高速化を実現できる。
【0052】
(第2の実施形態)
以下、本発明を具体化した第2の実施形態を説明する。
出力バッファ2に接続される入力側装置の負荷に対し、出力バッファ2の駆動能力が大きすぎる場合においても出力信号Voにリンギングが発生してしまう。このため、本実施形態では、LSI1は、図3の出力バッファ2に代えて図9に示す出力バッファ30を含む。なお、第1の実施形態と同様の構成については、その詳細な説明及び図面を省略する。
【0053】
図9の出力バッファ30は、並列接続された複数のバッファ回路101,102,…を含み、各バッファ回路101,102,…の出力端子は端子30aに接続される。そして、各バッファ回路101,102,…の入力端子には信号Viが入力され、出力端子から信号Voを端子30aに出力する。また、各バッファ回路101,102,…に設けられた端子にコントロール回路4からのコントロール信号CTL101,CTL102,…が入力される。このコントロール信号CTL101,CTL102,…により各バッファ回路101,102,…が活性化される。つまり、コントロール信号CTL101,CTL102,…により活性化されるバッファ回路101,102,…の数を制御することで、出力バッファ30の駆動能力がコントロールされる。
【0054】
なお、本実施形態では、バッファ回路101,102,…が駆動能力可変手段に相当し、コントロール回路4が駆動能力制御手段に相当する。
次に、上記のように構成されたLSI1の作用を説明する。
【0055】
電源印加時の初期状態として、図9に示すバッファ回路101,102,…が全て活性化(選択)され、出力バッファ30の駆動能力が最も大きな状態からリンギング検出が開始される。そして、リンギング検出回路3からの検出信号Rdに基づいてリンギングが有りと判定された場合では、コントロール回路4からのコントロール信号CTL101によりバッファ回路101を非選択として駆動能力を低下させる。その後、再びリンギング検出を実施する。つまり、リンギングが無いと判定されるまで、駆動能力を徐々に低下させつつリンギング検出が行われる。そして、リンギングが無いと判定されたとき、その際のコントロール信号CTL101,CTL102,…の状態を保持しつつリンギング検出を終了する。
【0056】
尚、バッファ回路101,102,…の駆動能力に重みづけを行うことで、より細かく駆動能力をコントロールしてもよい。例えば、各バッファ回路101,102,103に抵抗差をつけ、その駆動能力をそれぞれ「1」,「2」,「3」とする。この場合、3つのバッファ回路101,102,103を用いて、表1に示すように6種類の駆動能力を実現できる。これにより、出力バッファ30を構成するバッファ回路の数、それを制御する制御信号の信号線数を少なくすることが可能となる。
【0057】
ただし、表1では、バッファ回路101,102,103が各コントロール信号CTL101,CTL102,CTL103により選択される場合を「○」として示し、非選択される場合を「×」で示している。
【0058】
【表1】
Figure 0004116176
本構成では、リンギング検出の初期状態として最大の駆動能力「6」を選択し、リンギング検出を行う。このとき、リンギングが検出されたならば駆動能力を「5」に1つ落として再度リンギング検出を行う。これを繰り返して最終的にリンギングが起こらない最大の駆動能力を出力バッファ30の駆動能力として設定してリンギング検出を終了する。
【0059】
また、図9に示す出力バッファ30を図10に示す出力バッファ40に代えて実施してもよい。
図10に示すように出力バッファ40では、ハイ駆動のためのPチャネルMOSトランジスタTP4とロー駆動のためのNチャネルMOSトランジスタTN4とが直列に接続された駆動部201,202,…が複数設けられている。各トランジスタTP4毎にOR回路201a,202a,…が配設され、該OR回路201a,202a,…の入力端子には、出力信号Viが入力されるとともにコントロール回路4からのコントロール信号CTL201a,CTL202a,…が入力される。そして、各トランジスタTP4のゲート端子にOR回路201a,202a,…の出力端子がそれぞれ接続される。
【0060】
一方、各トランジスタTN4毎にAND回路201b,202b,…が配設され、該AND回路201b,202b,…の入力端子には、信号Viが入力されるとともにコントロール回路4からのコントロール信号CTL201b,CTL202b,…が入力される。そして、各トランジスタTN4のゲート端子にAND回路201b,202b,…の出力端子がそれぞれ接続される。さらに、トランジスタTP4とトランジスタTN4との接続部はそれぞれ出力端子40aに接続される。
【0061】
なお、この出力バッファ40では、各トランジスタTP4とOR回路201a,202a,…とにより第1の駆動能力可変手段が構成され、各トランジスタTN4とAND回路201b,202b,…により第2の駆動能力可変手段が構成される。また、コントロール回路4は、リンギング検出回路3からの第1検出信号Rd1に基づいてコントロール信号CTL201a,CTL202a,…を制御し、リンギング検出回路3からの第2検出信号Rd2に基づいてコントロール信号CTL201b,CTL202b,…を制御するように構成されている。
【0062】
このように出力バッファ40を採用すれば、ハイ駆動のトランジスタTP4とロー駆動のトランジスタTN4を別々に制御することができ、ハイ出力とロー出力の駆動能力を独立して調整することが可能となる。
【0063】
詳述すると、コントロール信号CTL201a,CTL202a,…をLレベルとした場合では、信号ViがLレベルとなるとOR回路201a,202a,…の出力はLレベルとなりトランジスタTP4はオンに制御される。また、信号ViがHレベルとなるとOR回路201a,202a,…の出力はHレベルとなりトランジスタTP4はオフに制御される。一方、コントロール信号CTL201a,CTL202a,…をHレベルとした場合では、信号Viの入力レベルに拘わらずOR回路201a,202a,…の出力は常にHレベルとなりトランジスタTP4は常にオフに制御される。
【0064】
従って、コントロール信号CTL201a,CTL202a,…のレベルを制御することで同時に動作するPチャネルMOSトランジスタTP4の数を変更し、出力バッファ40のハイ出力の駆動能力を制御する。
【0065】
一方、コントロール信号CTL201b,CTL202b,…をHレベルとした場合では、信号ViがLレベルとなるとAND回路201b,202b,…の出力はLレベルとなりトランジスタTN4はオフに制御される。また、信号ViがHレベルとなるとAND回路201b,202b,…の出力はHレベルとなりトランジスタTN4はオンに制御される。一方、コントロール信号CTL201b,CTL202b,…をLレベルとした場合では、信号Viの入力レベルに拘わらずAND回路201b,202b,…の出力は常にLレベルとなりトランジスタTN4は常にオフに制御される。
【0066】
従って、コントロール信号CTL201b,CTL202b,…のレベルを制御することで同時に動作するNチャネルMOSトランジスタTN4の数を変更し、出力バッファ40のロー出力の駆動能力を制御する。
【0067】
この構成において、図2に示すリンギング検出回路3の第1の検出回路11により図4に示すリンギングが検出された時には、コントロール信号CTL201a,CTL202a,…を制御してハイ出力時の駆動能力を調整する。一方、リンギング検出回路3の第2の検出回路12により図6に示すリンギングが検出された時には、コントロール信号CTL201b,CTL202b,…を制御して、ロー出力時の駆動能力を調整する。
【0068】
以上記述したように、本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)出力バッファ30,40から出力される出力信号Voが遷移するとき、その出力信号Voにリンギングが発生すると、リンギング検出回路3によりリンギングが検出され、コントロール回路4により出力バッファ30,40の駆動能力が自動的に調整される。つまり、出力バッファ30,40に接続される入力側の装置、本実施形態ではLSI5が変更され、駆動負荷の変化に伴い出力バッファ30,40の駆動能力を変更することで、それ以降のリンギング発生を防止できる。
【0069】
(2)出力バッファ30の駆動能力が小さすぎると出力信号Voにおいて波形なまりが発生し、システムの高速化に支障を来すおそれがあるが、本実施形態では、出力バッファ30の駆動能力は、リンギングが無いと判定される最大の駆動能力に調整される。その結果、リンギングやなまりが発生しない好適な出力信号Voを得ることができる。
【0070】
(3)電源の印加時における初期設定動作によりリンギング検出を実施して、出力バッファ30の駆動能力を調整するようにした。このようにすれば、電源を印加する毎に駆動能力を調整するため、入力側装置の変更(メモリの増設)等にともなう負荷の変化に容易に対応してリンギングの発生を防止できるため、実用上好ましいものとなる。
【0071】
(4)出力バッファ40の駆動能力を、出力信号VoがLレベルからHレベルに遷移する場合と、出力信号VoがHレベルからLレベルに遷移する場合とでそれぞれ独立に調整できる。従って、出力信号Voに発生するリンギングをより確実に防止することができる。
【0072】
尚、上記各実施形態は、以下の態様で実施してもよい。
○上記各実施形態では、図2に示すリンギング検出回路3におけるインバータ回路13及びバッファ回路15のしきい値電圧Vthは、LSI5の入力バッファ6のしきい値電圧に合わせ出力信号VoにおけるLレベルの電圧値とHレベルの電圧値の中間値(図4〜図7参照)で設定されていたが、これに限定するものではない。例えば、第1の検出回路11の入力部において、図11(a)の回路51を適用し、しきい値電圧Vthを高くしてもよい。また例えば、第2の検出回路12の入力部において、図11(b)の回路52を適用して、しきい値電圧Vthを低くしてもよい。
【0073】
この場合、図12(a)、(b)に示すように、リンギングが厳しく判定されることになる。つまり、図12(a)において、出力信号VoがLレベルからHレベルに遷移したとき、出力信号Voがしきい値電圧Vth1より低下しないように出力インピーダンスまたは駆動能力が調整される。従って、出力信号Voが、LSI5の入力バッファ6のしきい値電圧より低下することを確実に防止できる。
【0074】
また、図12(b)において、出力信号VoがHレベルからLレベルに遷移したとき、出力信号Voがしきい値電圧Vth2より上昇しないように出力インピーダンスまたは駆動能力が調整される。従って、出力信号Voが、LSI5の入力バッファ6のしきい値電圧より上昇することを確実に防止できる。その結果、出力バッファ2に接続される入力側装置、例えば、LSI5の誤動作を確実に防止できる。
【0075】
別の例では、第1の検出回路11の入力部において、図14(a),(b)のようなヒステリシスインバータ70,71を使うことによって、図15に示すように、ノイズの誤検出を防ぐことができる。
【0076】
同様に、ヒステリシスバッファを用いて、HレベルからLレベルのリンギング検出についても、誤検出を防ぐことができる。
○上記各実施形態では、リンギング検出回路3とコントロール回路4をLSI1に、即ち同一チップ上に形成したが、両回路3,4を複数のチップにて構成されるチップセットに適用した場合、検出回路3とコントロール回路4を異なるチップ上に形成しても良い。即ち、図13に示すように、LSI60には出力バッファ2とコントロール回路4が備えられ、別チップのLSI61には入力バッファ6とリンギング検出回路3が備えられる。
【0077】
本構成では、LSI60の出力バッファ2から出力される信号VoがLSI61の入力バッファ6に入力されてLSI61が動作する。出力信号Voに発生するリンギングがLSI61に備えられたリンギング検出回路3により検出され、該検出信号RdがLSI60に備えられたコントロール回路4に送信される。そして、コントロール回路4は、受信した検出信号Rdに基づいて出力バッファ2の出力インピーダンスを調整して、出力信号Voに発生するリンギングが防止される。
【0078】
なお、本例では、LSI60及びLSI61が半導体装置に相当する。また、出力バッファ2を出力バッファ20,30,40に代えて実施してもよい。この場合も、出力信号Voに発生するリンギングを検出し、該検出結果に基づいて出力バッファ20,30,40のインピーダンス或いは駆動能力を調整することにより、リンギングの発生を防止できる。
【0079】
○上記実施形態では、リンギング検出回路3に用いられるフリップフロップ回路14,16は、立ち上がりパルスに基づきラッチするものであったが、例えば、立ち下がりパルスに基づきラッチするものでもよい。この場合、第1の検出回路11のインバータ回路13をバッファ回路に代え、第2の検出回路12のバッファ回路15をインバータ回路に代えて実施する。このようにしても、出力信号VoがLレベルからHレベルに遷移する場合のリンギングを第1の検出回路11により検出することができ、出力信号VoがHレベルからLレベルに遷移する場合のリンギングを第2の検出回路12により検出することができる。
【0080】
○リンギング検出は、電源印加時の初期設定動作により行うものであったが、例えば、外部入力装置から入力されるテスト信号に基づいて行うように構成してもよい。
【0081】
電源印加時の初期設定動作において、リンギングが発生しないように出力バッファ2,20の出力インピーダンスまたは出力バッファ30,40の駆動能力を調整したとしても、その後の使用状況、例えば、外部温度などの外的要因によりリンギングが発生してしまう場合がある。この場合、テスト信号により出力バッファ2,20の出力インピーダンスまたは出力バッファ30,40の駆動能力を調整することで、調整後の通常使用時では、出力信号Voに発生するリンギングが防止され、実用上好ましいものとなる。
【0082】
○上記第1の実施形態では、リンギング検出時の初期状態として出力バッファ2の出力インピーダンスが最小となるように設定され、徐々に出力インピーダンスを大きくして、出力信号Voに発生するリンギングを防止していたが、これに限定するものではない。例えば、逆に、リンギング検出時の初期状態として出力バッファ2の出力インピーダンスを最大となるように設定し、徐々に出力インピーダンスを小さくして調整してもよい。要は、出力信号Voにリンギングが検出されたときに、出力バッファ2の出力インピーダンスを変更してリンギングを防止するものであればよい。
【0083】
同様に、上記第2の実施形態では、リンギング検出時の初期状態として出力バッファ30の駆動能力が最大となるように設定され、徐々に駆動能力を小さくして出力信号Voに発生するリンギングを防止していたが、これに限定するものではない。つまり、出力信号Voにリンギングが検出されたときに、出力バッファ30の駆動能力を変更してリンギングを防止するものであればよい。
【0084】
○図2のリンギング検出回路3のフリップフロップ14,16を1つに共通化して具体化してもよい。つまり、インバータ回路13及びバッファ回路15の出力を1つのフリップフロップのクロック端子CKに接続して具体化する。この構成においても、出力信号VoがLレベルからHレベルに遷移する場合に発生するリンギングと、HレベルからLレベルに遷移する場合に発生するリンギングをそれぞれ検出することができる。
【0085】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、出力回路から出力される出力信号が遷移するとき、その出力信号に発生するリンギングを防止できる半導体装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施形態における半導体装置の概略構成図。
【図2】 第1の実施形態におけるリンギング検出回路の回路図。
【図3】 第1の実施形態における出力バッファの回路図。
【図4】 リンギング検出時のタイムチャート。
【図5】 リンギング非検出時のタイムチャート。
【図6】 リンギング検出時のタイムチャート。
【図7】 リンギング非検出時のタイムチャート。
【図8】 第1の実施形態における別の出力バッファの回路図。
【図9】 第2の実施形態における出力バッファの回路図。
【図10】 第2の実施形態における別の出力バッファの回路図。
【図11】 別のリンギング検出回路の一部回路図。
【図12】 リンギング検出時のタイムチャート。
【図13】 別の半導体装置の概略構成図。
【図14】 ヒステリシスインバータの回路例を示す図。
【図15】 リンギング非検出時のタイムチャート。
【符号の説明】
1…半導体装置としてのLSI
2…出力回路としての出力バッファ
3…リンギング検出手段としてのリンギング検出回路
4…インピーダンス制御手段及び駆動能力制御手段としてのコントロール回路
11…第1のリンギング検出手段としての第1の検出回路
12…第2のリンギング検出手段としての第2の検出回路
14…フリップフロップ
16…フリップフロップ
20…出力回路としての出力バッファ
30…出力回路としての出力バッファ
40…出力回路としての出力バッファ
60…半導体装置としてのLSI
61…半導体装置としてのLSI
R…インピーダンス可変手段を構成する抵抗
Rx…インピーダンス可変手段を構成する可変抵抗
SW…インピーダンス可変手段を構成するスイッチ
TP4…駆動能力可変手段を構成するトランジスタ
TN4…駆動能力可変手段を構成するトランジスタ
Vo…出力信号
Rd…リンギング検出信号

Claims (11)

  1. 出力インピーダンスを変更するためのインピーダンス可変手段を有する出力回路と、
    前記出力回路の出力信号が遷移したとき、その出力信号に発生するリンギングを検出するリンギング検出手段と、
    前記リンギングの検出結果に基づき前記インピーダンス可変手段を制御することで前記出力回路の出力インピーダンスを調整するインピーダンス制御手段と
    を備え
    前記リンギング検出手段はフリップフロップを備え、
    該フリップフロップを前記出力回路の出力信号が遷移する前にリセットし、
    該出力信号が遷移したとき、その遷移とは逆方向の出力信号の電圧変化に基づいて前記フリップフロップをセットすることにより前記出力信号のリンギングを検出する
    ことを特徴とする半導体装置。
  2. 請求項1に記載の半導体装置において、
    前記インピーダンス制御手段は、前記出力インピーダンスをリンギングが無いと判定される最小の出力インピーダンスに調整することを特徴とする半導体装置。
  3. 請求項1に記載の半導体装置において、
    半導体装置に電源が印加されたとき、その際の初期設定動作により前記出力インピーダンスを調整することを特徴とする半導体装置。
  4. 請求項1の記載の半導体装置において、
    前記インピーダンス可変手段は、出力信号がローレベルからハイレベルに遷移する場合の前記出力インピーダンスを変更する第1のインピーダンス可変手段と、出力信号がハイレベルからローレベルに遷移する場合の前記出力インピーダンスを変更する第2のインピーダンス可変手段とから構成され、
    前記リンギング検出手段は、出力信号がローレベルからハイレベルに遷移する場合に発生するリンギングを検出する第1のリンギング検出手段と、出力信号がハイレベルからローレベルに遷移する場合に発生するリンギングを検出する第2のリンギング検出手段とから構成され、
    前記インピーダンス制御手段は、第1のリンギング検出手段の検出信号に基づいて第1のインピーダンス可変手段を制御するとともに、第2のリンギング検出手段の検出信号に基づいて第2のインピーダンス可変手段を制御することを特徴とする半導体装置。
  5. 駆動能力を変更するための駆動能力可変手段を有する出力回路と、
    前記出力回路の出力信号が遷移したとき、その出力信号に発生するリンギングを検出するリンギング検出手段と、
    前記リンギングの検出結果に基づき前記駆動能力可変手段を制御することで前記出力回路の駆動能力を調整する駆動能力制御手段と
    を備え
    前記リンギング検出手段はフリップフロップを備え、
    該フリップフロップを前記出力回路の出力信号が遷移する前にリセットし、
    該出力信号が遷移したとき、その遷移とは逆方向の出力信号の電圧変化に基づいて前記フリップフロップをセットすることにより前記出力信号のリンギングを検出する
    ことを特徴とする半導体装置。
  6. 請求項5に記載の半導体装置において、
    前記駆動能力制御手段は、前記出力回路の駆動能力をリンギングが無いと判定される最大の駆動能力に調整することを特徴とする半導体装置。
  7. 請求項5に記載の半導体装置において、
    半導体装置に電源が印加されたとき、その際の初期設定動作により前記出力回路の駆動能力を調整することを特徴とする半導体装置。
  8. 請求項5の記載の半導体装置において、
    前記駆動能力可変手段は、出力信号がローレベルからハイレベルに遷移する場合の前記出力回路の駆動能力を変更する第1の駆動能力可変手段と、出力信号がハイレベルからローレベルに遷移する場合の前記出力回路の駆動能力を変更する第2の駆動能力可変手段とから構成され、
    前記リンギング検出手段は、出力信号がローレベルからハイレベルに遷移する場合に発生するリンギングを検出する第1のリンギング検出手段と、出力信号がハイレベルからローレベルに遷移する場合に発生するリンギングを検出する第2のリンギング検出手段とから構成され、
    前記駆動能力制御手段は、第1のリンギング検出手段の検出信号に基づいて第1の駆動能力可変手段を制御するとともに、第2のリンギング検出手段の検出信号に基づいて第2の駆動能力可変手段を制御することを特徴とする半導体装置。
  9. 請求項1又は5に記載の半導体装置において、
    出力信号がローレベルからハイレベルに遷移するとき、その際に前記リンギング検出手段がリンギングを検出するためのしきい値電圧を、前記出力信号が入力される入力回路のしきい値電圧よりも高い電圧とすることを特徴とする半導体装置。
  10. 請求項1又は5に記載の半導体装置において、
    出力信号がハイレベルからローレベルに遷移するとき、その際に前記リンギング検出手段がリンギングを検出するためのしきい値電圧を、前記出力信号が入力される入力回路のしきい値電圧よりも低い電圧とすることを特徴とする半導体装置。
  11. 第1の半導体素子と、第2の半導体素子を含んだ半導体装置において、
    前記第1の半導体素子は、
    出力インピーダンスを変更するためのインピーダンス可変手段を有する出力回路と、
    前記第2の半導体素子からのリンギング検出信号に基づき、前記インピーダンス可変手段を制御することで前記出力回路の出力インピーダンスを調整するインピーダンス制御手段と
    を備え、
    前記第2半導体素子は、
    前記第1の半導体素子の出力回路の出力信号が入力され、前記出力信号が遷移したとき、その出力信号に発生するリンギングを検出し、前記第1の半導体素子に対して前記リンギング検出信号を出力するリンギング検出手段を備え、
    前記リンギング検出手段はフリップフロップを備え、
    該フリップフロップを前記第1の半導体素子の出力回路の出力信号が遷移する前にリセットし、
    該出力信号が遷移したとき、その遷移とは逆方向の出力信号の電圧変化に基づいて前記フリップフロップをセットすることにより前記出力信号のリンギングを
    検出する
    ことを特徴とする半導体装置。
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