JP4115383B2 - 自動製氷機付き冷蔵庫 - Google Patents

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Description

本発明は、冷蔵庫内に設置した貯水容器から自動製氷機の製氷皿へ製氷用水を供給する自動製氷機付き冷蔵庫に関する。
冷蔵庫本体内に冷蔵室が上部に位置するように冷凍室と冷蔵室が仕切り壁にて区画され、前記冷蔵室に配設された給水タンクの製氷用水が前記仕切り壁を貫通した給水管を通して前記冷凍室に配設された自動製氷機の製氷容器へ供給される自動製氷機付き冷蔵庫がある(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1のものは、給水タンクの製氷用水の供給をポンプによらずに、自然落下方式による製氷用水の供給方式とするために、給水タンクの底部に形成した給水孔を開閉する弁体を設けている。この弁体の開閉機構として、中間部を軸支持された連結レバーの一端がこの弁体に対応し、連結レバーの他端がソレノイドに連結されている。このソレノイドの作動によって連結レバーが回動して弁体を押し上げることにより、給水タンクの底部に形成した給水孔を開いて製氷容器へ給水する。この給水量は、ソレノイドを作動させる時間幅によって調節する構成である。
また、貯水タンクの下方に貯水タンクの水を受ける水受容器と製氷皿へ供給する1回の製氷に要する製氷用水を溜める計量容器とが設けられた構成のものがあるである(例えば特許文献2参照)。
この特許文献2の構成では貯水タンクの取り出しが不便であるため、それを改良した発明がある(特許文献3参照)。
特開2001−311574号公報 特開平3−137173号公報 特開平5−133654号公報
このように特許文献1の発明は、給水孔を開閉する弁体の開閉をソレノイドの作動によって行う場合、連結レバーが必要であり、この連結レバーの取り付け領域の確保が必要となる。そして、この連結レバーに給水タンクからの製氷用水がかかるため、図示のようにこの連結レバーの下側に水受け皿が必要となる。このため、製氷用水を供給する開閉弁機構が複雑化し、冷蔵室に設けられる給水装置が複雑化する。本発明は、このような点に鑑みて、このような連結レバーを設けない構成とすることにより、製氷用水を供給する開閉弁機構の小型化を図ることができる給水装置を提供するものである。
また、特許文献1の発明では、製氷容器への給水量はソレノイドを作動させる時間幅によって調節する構成であるが、これに対して、特許文献3の発明も特許文献2の発明と同様に、貯水タンクの下方に貯水タンクの水を受ける水受容器と計量容器とが設けられた構成である。しかし、貯水装置が複雑化して組立てが面倒であると共に、貯水タンクを取り外したとき貯水タンクの水が漏れないようにするために、貯水タンク底部の給水栓を閉じる弁体が必要となる。本発明は、このような点に鑑みて、製氷皿(上記の製氷容器)への給水量がソレノイドを作動させる時間幅によって行われる方式に適した簡素化された貯水容器を提供するものである。
自然落下式の給水は、ポンプ方式に比べ給水量が安定しない。つまり、ポンプ方式の場合は、ポンプ駆動時間のみに給水量が比例するが、自然落下式の場合は、弁開放時間とそのときの給水容器内の製氷用水の残存量に影響される。つまり、給水容器内の製氷用水の残存量が多い場合は、給水容器内の製氷用水の残存量が少ない場合に比べて、製氷用水は勢いよく製氷皿に供給され、同じ時間だけ弁を開いてもその給水量は多くなる。本発明は自然落下式において、貯水容器の貯水量を変更することなく、且つ、貯水容器の製氷用水の残存量に関係なく又はこの残存量の影響が少なく、製氷皿への製氷用水の給水量の安定化を図るものである。
第1の発明は、自動製氷機の製氷皿へ給水する製氷用水を溜める貯水容器が、主たる量の製氷用水を貯溜する容積を有する主タンク部と、その下方に前記主タンク部よりも十分少ない量の製氷用水を貯溜する容積を有する補助タンク部を有し、前記補助タンク部の底部の給水口を閉じていた開閉弁を一定時間開いて自然落下式にて製氷皿へ給水するときの前記主タンク部から供給孔を通して前記補助タンク部へ供給される供給水量が前記給水口から前記製氷皿へ給水する供給水量に比して十分少ない状態に設定され、冷却器で冷却した冷気が送風機によって前記製氷皿へ供給される自動製氷機付き冷蔵庫において、前記製氷皿への供給量変動を少なくするために前記補助タンク部は複数回の製氷に要する製氷用水量を貯溜する容積を備えると共に、製氷動作によって最後の1回分の製氷用水量が前記給水口から前記製氷皿へ供給された状態で前記補助タンク部には1回分の製氷用水量よりも少ない量が残るように前記補助タンク部の容積を定めたことを特徴とする。
第2の発明は、冷蔵庫本体内に冷蔵室が上部に位置するように冷蔵室と冷凍室が断熱仕切り壁にて区画され、前記冷蔵室に配設された貯水容器の製氷用水が前記断熱仕切り壁を貫通した給水路を通して下部の前記冷凍室に配設された自動製氷機の製氷皿へ供給され、前記貯水容器は、主たる量の製氷用水を貯溜する容積を有する主タンク部と、その下方に前記主タンク部よりも十分少ない量の製氷用水を貯溜する容積を有する補助タンク部を有し、前記補助タンク部の底部の給水口を閉じていた開閉弁を一定時間開いて自然落下式にて製氷皿へ給水するときの前記主タンク部から供給孔を通して前記補助タンク部へ供給される供給水量が前記給水口から前記製氷皿へ給水する供給水量に比して十分少ない状態に設定され、冷却器で冷却した冷気が送風機によって前記製氷皿7Bへ供給される自動製氷機付き冷蔵庫において、前記開閉弁は前記給水口を通常重量又はバネ付勢にて下降して閉じ上昇にて前記給水口を開くように前記貯水容器に設けられ前記給水路は前記貯水容器が前記冷蔵室内に収納されたとき前記給水口と対応する前記断熱仕切り壁を貫通して前記製氷皿の上面に向けて開口した上下方向の給水路を形成し、前記開閉弁を開閉作動させる永久磁石付き作動部材が前記給水路内に上下移動可能に収納され、前記給水路の周囲には前記永久磁石に作用して前記開閉弁を開くように前記作動部材を上昇駆動するソレノイドが設けられ前記製氷皿への供給量変動を少なくするために前記補助タンク部は複数回の製氷に要する製氷用水量を貯溜する容積を備えると共に、製氷動作によって最後の1回分の製氷用水量が前記給水口から前記製氷皿へ供給された状態で前記補助タンク部には1回分の製氷用水量よりも少ない量が残るように前記補助タンク部の容積を定めたことを特徴とする。
第1の発明は、補助タンク部には1回の製氷に要する製氷用水量よりも多い数回の製氷に要する製氷用水量を貯溜するため、補助タンク部から給水量の変動が少ない状態で製氷用水を給水でき、補助タンク部から給水量の変動が少ない状態で製氷用水を給水できると共に、補助タンク部から給水する最後の1回分の製氷用水の供給をもきちんと行うことができるため、安定した製氷動作を行うことができる。
第2の発明は、貯水容器に設けた開閉弁を開いて貯水容器からの製氷用水を重力による自然落下により製氷皿へ供給する方式として、ソレノイドの作動によって開閉弁を開く連結レバーが不要となり、貯水容器から自動製氷機の製氷皿へ製氷用水を供給する開閉弁機構の小型化を図ることができ、給水装置全体の簡素化が図れる。また、上部の冷蔵室に配設された貯水容器からその下部に断熱仕切り壁を貫通した給水路を通して下部の冷凍室に配設された自動製氷機の製氷皿へ製氷用水を供給する構成に適用して、開閉弁機構の小型化を図ることができると共に給水装置全体の簡素化が図れる。また、貯水容器側に補助タンク部の底部に形成した給水口を通常閉じる状態の開閉弁を備え、前記開閉弁を開閉作動させる駆動部であるソレノイド部分は冷蔵庫の本体側に備えるため、開閉弁機構の小型化を図ることができると共に給水装置全体の簡素化が図れる。また、前記開閉弁の駆動部を冷蔵庫の本体側に残したままで貯水容器を冷蔵庫から取り外して残水が漏れることなく注水や清掃を行うことができる。更に、補助タンク部には1回の製氷に要する製氷用水量よりも多い数回の製氷に要する製氷用水量を貯溜するため、補助タンク部から給水量の変動が少ない状態で製氷用水を給水でき、補助タンク部から給水量の変動が少ない状態で製氷用水を給水できると共に、補助タンク部から給水する最後の1回分の製氷用水の供給をもきちんと行うことができるため、安定した製氷動作を行うことができる。
本発明は、貯水容器の製氷用水を所定時間の開弁動作により自然落下式によって製氷皿へ給水する場合、貯水容器の貯水量を変更することなく、且つ、貯水容器の製氷用水の残存量に関係なく、製氷皿への製氷用水の給水量の安定化を図るべく、貯水容器は、主たる量の製氷用水を貯留する主タンク部と、この主タンク部から自然落下によって製氷用水が供給されて制限された量の製氷用水を貯溜する補助タンク部が上下に仕切られて形成され、この後者の補助タンク部から所定時間の開弁動作により自然落下式によって製氷皿へ給水する方式であり、前記製氷皿への供給量変動を少なくするために前記補助タンク部は複数回の製氷に要する製氷用水量を貯溜する容積を備えると共に、製氷動作によって最後の1回分の製氷用水量が前記給水口から前記製氷皿へ供給された状態で前記補助タンク部には1回分の製氷用水量よりも少ない量が残るように前記補助タンク部の容積を定めたものであり、本発明の実施例を以下に記載する。
次に、本発明の実施の形態について説明する。図1は本発明冷蔵庫の正面図、図2は本発明の冷蔵庫本体を正面から見た説明図、図3は本発明冷蔵庫の縦断側面図、図4は本発明の貯水容器設置部分の断面図、図5は本発明の貯水容器の斜視図、図6は本発明の開閉弁機構の開閉弁が閉じた状態の説明図、図7は本発明の開閉弁機構の開閉弁が開いた状態の説明図、図8はソレノイドの取り付け部の断面図である。
実施例1に係る冷蔵庫1は、前面開口の本体2内を区画して複数の貯蔵室を形成し、これら各貯蔵室の前面は扉で開閉できる構成である。冷蔵庫本体2は外箱(外壁板)2Aと内箱(内壁板)2Bとの間に発泡断熱材2Cを充填した断熱構造である。冷蔵庫本体2内には、上から冷蔵室3、冷凍室5、野菜室4が区画されて設けられている。
冷蔵室3の前面開口は、冷蔵庫本体2の一側部にヒンジ装置にて横方向に回動する回動式の冷蔵室扉10にて開閉される。野菜室4の前面開口は、野菜室4内に設けた左右のレールとローラによる支持装置18によって前後方向へ引き出し可能に支持した野菜容器15と共に前方へ引き出される引き出し式扉11にて閉塞されている。冷凍室5の前面開口は、冷蔵庫本体2の一側部にヒンジ装置にて横方向に回動する回動式の扉12にて閉塞されているが、野菜室4と同様に、冷凍室内に設けた左右のレールに対して前後方向へ引き出し可能に支持した容器を扉12と共に前方へ引き出される引き出し式とする構成でもよい。
20は冷凍サイクルの冷媒の圧縮機、21は冷凍サイクルの冷媒の凝縮器である。22は凝縮器21の熱によって後述の除霜水を蒸発させるための蒸発皿であり、凝縮器21上に載置して冷蔵庫本体2の前面下部から引き出し自在である。圧縮機20、凝縮器21、蒸発皿22は、冷蔵庫本体2の下部に設けた機械室23に設置されている。24は冷凍室5の背面部に形成した冷却器室26に設置した冷媒の蒸発器(冷却器)である。25は蒸発器(冷却器)24で冷却した冷気を冷凍室5、冷蔵室3、野菜室4へ循環する送風機である。27は蒸発器(冷却器)24の除霜用ガラス管ヒータである。蒸発器(冷却器)24の除霜水は、排水管を通って蒸発皿22へ導かれてそこで蒸発する。
上部に位置する冷蔵室3とその下部に位置する冷凍室5とは断熱仕切り壁28にて区画されており、断熱仕切り壁28は、インジェクション成形の合成樹脂製上板29とインジェクション成形の合成樹脂製下板30との間に、予め所定形状に成形された発泡スチロール等の断熱材31が挟持された断熱構造をなしている。このような断熱仕切り壁28は、冷蔵庫本体2の内箱(内壁板)2Bの左右側壁に前後方向に形成した溝と、内箱(内壁板)2Bの後壁に形成した前面開口の溝2Dに冷蔵庫本体2の前面開口部から挿入されて取り付けられる構成である。
32は冷蔵庫本体2の背壁の前面側に配設した冷蔵室3の背壁部材であり、合成樹脂製背面板とその裏側に取り付けた発泡スチロール等の断熱材との組み合わせ構成され、冷蔵室3の背面側に上下方向の冷気供給通路35と、その左右両側に冷気通路35Aを形成している。
断熱仕切り壁28の後部には、断熱仕切り壁28を上下に貫通した冷気供給通路36が形成され、冷気供給通路36は、その下部が送風機25から供給される冷気の導入部であり、上部が冷気供給通路35に連通した配置である。冷気供給通路36にはダンパ装置50が取り付けられている。ダンパ装置50は、冷蔵室3の温度を感知するセンサの温度感知に基づき制御回路部によって冷気供給通路36を開閉する動作をする。このダンパ装置50の開閉動作によって、冷蔵室3は所定の温度に制御される。
9は後述の自動製氷機7へ供給する製氷用水を貯める貯水容器(給水容器ともいう)であり、冷蔵室3内に区画壁45で仕切って形成された小室46に配置されており、冷蔵室3の前面扉10を開くことによって前方へ取り出すことができる。小室46は冷蔵室3の温度である。
冷凍室3内には前面開口の製氷室6が区画板47によって区画形成され、冷凍温度に保たれる製氷室6内には上部に自動製氷機7が配置され、その自動製氷機7の下方には上面開口の貯氷容器8が配置されている。自動製氷機7は電動機構7Aによって回転駆動される製氷皿7Bを備えている。製氷室6は扉12を開くことによってその前面開口は開放され、貯氷容器8を前方へ取り出し可能である。
製氷用水は、後述のように貯水容器9から自然落下方式によって断熱仕切り壁28を貫通した給水管51を通って自動製氷機7の製氷皿7Bへ供給される。製氷皿7Bは、長手方向を列方向として4個2列、5個2列、又は6個2列のように複数の製氷小室に区分されて8乃至12個の角型氷が作られる合成樹脂製である。また、貯氷容器8は、白色、透明、半透明又はその他の色の合成樹脂製であり、奥行きが左右幅に比して長い上面開口の箱状である。
冷蔵庫1は、圧縮機20で圧縮した冷媒を凝縮器21で凝縮した後、膨張弁又はキャピラリチューブを通して減圧し、蒸発器(冷却器)24で蒸発させて圧縮機20へ帰還せしめ、再び圧縮機20で圧縮して同じ循環を繰り返す冷凍システムを構成する。蒸発器(冷却器)24で冷却した冷気は送風機25によって矢印のように循環する。即ち、送風機25から送出される冷気は冷凍室5の背壁上部の冷気吹き出し口37から冷凍室5と製氷室6へ供給され、冷凍室5の背壁下部の冷気吸込み口38から冷却器室26に帰還して再び蒸発器(冷却器)24にて冷却される循環をする。また、送風機25から送出される冷気は、冷気供給通路36を通って冷気供給通路35へ供給され、冷気供給通路35の左右両側に形成した冷気通路35Aに連通して冷蔵室3の背壁32に形成した冷気吹き出し口39から冷蔵室3へ供給される。
冷蔵室3へ供給された冷気は、冷蔵室3の背壁32の一側下部に形成した冷気吸込み口40から吸い込まれて、冷凍室5の後方に形成した冷気通路41を下方に流れて野菜室4の後部に開口した冷気吹き出し口42から野菜室4に吹き出す。野菜室4に吹き出した冷気は、野菜容器15内の野菜等を冷却して野菜室4の上部又は野菜室4の後部に開口した冷気吸込み口43から冷却器室26に帰還して再び蒸発器(冷却器)24にて冷却される循環をする。
貯水容器9は、横幅に比して奥行きが長い矩形状の上面開口を形成したタンク本体9Aに、タンク本体9Aの上面開口を塞ぐようにタンク本体9Aの前後左右の壁に密着状態でタンク本体9A内上部に上面開口の主タンク容器9Bが嵌め合わされ、これによって、主タンク容器9Bが主タンク部を形成し、上面が主タンク容器9Bにて塞がれた計量タンク部9Cがタンク本体9A内底部に形成される。
また貯水容器9は、主タンク容器9Bの上面開口が取り外し自在なカバー9Dによって閉じられている。カバー9Dはタンク本体9Aに対して取り外し自在に組み合わされている。貯水容器9は、計量タンク部9Cへ空気を供給するよう計量タンク部9Cの一側部(図では後方寄りの位置)に空気管9Eが主タンク容器9Bの底壁を貫通して立設され、計量タンク部9Cの他側部(図では前方寄りの位置)には、主タンク容器9Bの製氷用水を計量タンク部9Cへ落下供給するために主タンク容器9Bの底壁に小径の供給孔9Hを形成している。主タンク容器9Bの上面開口が注水口9Kを有するカバー9Dによって閉じられた状態で、空気管9Eの上端開口は、主タンク容器9B上の空間に連通する状態である。注水口9Kはカバー9Dの一部である開閉自在な蓋9Mによって閉じられた状態である。主タンク容器9B内への注水は、貯水容器9を冷蔵庫1から引き出し、蓋9Mを開いて行えるが、カバー9Dを外して行うこともできる。
また計量タンク部9Cは、自動製氷機7による1回の製氷に要する量の製氷用水を貯溜するものである。この1回の製氷に要する量は、製氷皿7Bがほぼ満杯になる量である。また、主タンク容器9Bは自動製氷機7による複数回の製氷に要する量の製氷用水を貯溜する容積を有する。
貯水容器9は、カバー9Dをタンク本体9Aに取り付けた状態において、断熱仕切り壁28上をスライドさせて小室46内に挿入することによって、所定位置に保持される。この保持機構として、断熱仕切り壁28の合成樹脂製上板29から上方へ若干突出した弾性部材71が貯水容器9の底部の前部に係止する構成である。貯水容器9は、前方へ引くことによって弾性部材71を下方へ押しつつ小室46から取り出すことができる。
貯水容器9が弾性部材71に係止されて所定位置に保持されたとき、冷蔵室3の背壁32の内側に設けたスイッチ73がONするようになり、このスイッチ73のONに基づき制御回路部によって後述の製氷サイクルが始動可能となる。
貯水容器9は、計量タンク部9Cの底部に給水口60を形成しており、上下動によって給水口60を開閉する開閉弁61を備えた開閉弁機構Pを備えている。具体的には、給水口60は中間部に弁座62を形成するように、上部が下部よりも大きい直径の横断面が円形をなし、開閉弁61も略この形状に沿って上部が下部よりも大きい直径の横断面が円形を成す。開閉弁61はその上部の大径部に永久磁石63を備えており、永久磁石63は合成樹脂製開閉弁61の成形にて一体化された構成である。開閉弁61は弁座62との間の密着性を向上させるために、環状パッキン64を備えている。
断熱仕切り壁28の合成樹脂製上板29には、貯水容器9が冷蔵庫内の所定位置へ収納されたとき、給水口60と対応する位置に給水管51へ製氷用水を導く製氷用水の受け部65が形成されている。この受け部65にはその直下位置において断熱仕切り壁28を上下に貫通して給水管51が連通状態に取り付けられている。給水管51の下端は製氷皿7Bの製氷小室に臨む位置に開口している。
66は磁石63に対して開閉弁61を上昇させて給水口60を開く方向の磁力を発生するソレノイドである。円筒状にコイルが巻かれたソレノイド66は、製氷用水の受け部65直下において断熱仕切り壁28の断熱材31中に配設され、断熱材31内に埋設された状態で給水管51の外周に円筒状に取り付けられた構成である。そして、ソレノイド66の中心軸M上に給水口60から給水管51を通って製氷皿7Bへ製氷用水を流す給水経路が確保されるように構成しており、その代表的な構成として、給水管51の中心軸とソレノイド66の中心軸Mとが一致しており、給水口60を開閉する開閉弁61が中心軸M上で上下動する構成である。
このように、開閉弁機構Pの弁開閉駆動手段は、ソレノイド66と、開閉弁61と一体に設けられた磁石63とから構成されている。そして、ソレノイド66への通電制御は、冷蔵庫1に設けた制御回路部によって制御される自動製氷機7への製氷用水の供給制御と関連して行われる。即ち、前記弁開閉駆動手段は、冷蔵庫1に設けた制御回路部の一部である駆動制御回路のタイマ手段によって、所定時間駆動されて開閉弁61が給水口60を開き、製氷用水を一定時間内に製氷皿7Bへ供給する方式である。
給水管51とソレノイド66との関係は、図8に示すように、合成樹脂製給水管51の外周に熱伝導層72を介してソレノイド66が取り付けられている。その具体的な構造として、熱伝導層72は熱伝導の良好なアルミニウム箔であり、アルミニウム箔72が給水管51の外周に直接又は熱伝導性の接着剤を介して巻かれ、このアルミニウム箔72の外周にソレノイド66の保持枠66Bが当接状態に取り付けられた構成である。このため、ソレノイド66の発熱は、保持枠66Bを通してアルミニウム箔72に伝達され、給水管51を加温する。このため、冷凍室5の冷気による給水管51内に付着した水の凍結を防止することができる。
開閉弁61の重量が十分あれば、その重量によって給水口60を良好に閉止できる。開閉弁61は、ソレノイド66に非通電のときは自重で給水口60を閉じる状態であればよいが、開閉弁61の自重のみでは給水口60の閉止が不十分であれば、開閉弁61に付加力を与える装置を設ける。その一つとして、開閉弁61による給水口60の閉止を行うために、タンク本体9Aの底壁には磁性体として環状鉄70が給水口60を取り囲む状態で設けられている。環状鉄70は合成樹脂製タンク本体9Aの成形と同時に取り付けられた構成である。この磁性体70に磁石63が吸着することによって開閉弁61による給水口60の閉止が良好となる。
また開閉弁61に付加力を与える他の方法として、開閉弁61を下方に押し圧して給水口60を閉止するためのバネ67を設けることができる。68は貯水容器9のタンク本体9Aの底壁、即ち計量タンク部9Cの底壁に円形状に等間隔配置された2〜4個の弧状形成のバネ保持部であり、通常、バネ保持部68に上端部が係止されたコイルバネ67によって、開閉弁61は下方へ押し圧されて弁座62に密着して給水口60を閉じている。この状態は図6に示す。
磁石63はS極が上でN極が下側に位置した状態で配置されており、ソレノイド66への通電によって、ソレノイド66には磁石63と反発方向の磁力線69が発生する。この反発力は、磁性体70と磁石63との吸着力、及びバネ67による開閉弁61の押し圧力に勝るため、開閉弁61はバネ67を圧縮しつつ上昇して、給水口60を開く。この状態は図7に示す。
上記のように、貯水容器9は計量タンク部9Cの底部に形成した給水口60を開閉する開閉弁61を備え、通常、給水口60は開閉弁61によって閉じられた状態であり、開閉弁61は磁石63を備え、製氷皿7Bへの製氷用水の供給時には、磁石63に対して開閉弁61が給水口60を開く方向の磁力を発生するソレノイド66を設けている。
このソレノイド66は、貯水容器9とは分離状態で開閉弁61の直下の冷蔵庫本体2側に設けられた構成であり、冷蔵室3への貯水容器9の着脱の際には、電気的コネクタの着脱が不要であり、またソレノイド66が邪魔になることはない。また、ソレノイド66は製氷用水の受け部65直下の断熱仕切り壁28の断熱材中に設けているため、ソレノイド66が冷蔵室3や冷凍室5へ露出せず、ソレノイド66へ水がかからない構成になると共に、ソレノイド66の発熱が冷凍室5へ伝わることを防止できる構成である。
自動製氷機7の製氷運転は、冷蔵庫1に設けた制御回路部によって制御される製氷工程と脱氷工程から構成される。貯水容器9が所定位置に保持されスイッチ73がON状態であれば、手動操作にて始動スイッチが入ると製氷工程が開始し、前記制御回路部の一部である駆動制御回路によってソレノイド66へ所定時間通電され、開閉弁61が給水口60を開いて計量タンク部9Cから製氷皿7Bへ所定量の水が自然落下にて自動給水される。この給水の後に製氷が行われ、前記制御回路部のタイマ手段によって一定時間経過したとき、又は氷の形成を製氷皿センサが製氷皿7Bの低下した温度を検知したとき、前記制御回路部によって脱氷工程が開始し、電動機構7Aが始動して製氷皿7Bを反転して捻り、製氷皿7B内の氷を下方の貯氷容器8へ落下せしめた後、製氷皿7Bを復帰させ、再び給水して製氷工程に入る製氷運転サイクルを行う。
なお、安全のために、貯水容器9が水の補充のため等で冷蔵庫外に取り外されている状態等では、スイッチ73がOFFとなり、前記始動スイッチをONしても製氷工程が開始せずソレノイド66への通電もないため、製氷用水の供給が行われない。
主タンク容器9Bの製氷用水は、供給孔9Hから自然落下によって計量タンク部9Cへ供給される。給水口60の内径(断面積)は供給孔9Hの内径(断面積)よりもかなり大である。供給孔9Hは、開閉弁61が開いて給水口60から製氷皿7Bへ製氷用水を供給する製氷用水供給速度に比して十分遅い製氷用水供給速度でもって、主タンク容器9Bの製氷用水を計量タンク部9Cへ落下供給するのに適した大きさに形成されている。このため、単位時間当たりでは、供給孔9Hからの製氷用水供給量が給水口60から製氷皿7Bへの製氷用水供給量に比して十分少なく、計量タンク部9Cが満杯になるまでの時間は数分であり、2分程度に設定される。
この計量タンク部9Cが満杯になるまでの時間は、自動製氷機7により所定の製氷工程が終了し脱氷工程を経て、次の製氷工程に必要な所定量の製氷用水を上記のように、開閉弁61が開いて給水口60から製氷皿7Bへ供給するときの製氷用水の供給時間よりも十分長い時間であり、しかも製氷工程に必要な時間よりも短い。この計量タンク部9Cが満杯になるまでの時間をあまり長くすると問題である。即ち、主タンク容器9Bが空の状態、又は主タンク容器9Bから計量タンク部9Cへ供給される製氷用水の量が不足する状態になったとき、貯水容器9を冷蔵庫1から取り出しカバー9Dを開けて主タンク容器9B内へ製氷用水を注入するが、主タンク容器9Bの製氷用水が供給孔9Hを通して計量タンク部9Cへ供給されて計量タンク部9Cが満杯になるまでの時間が長くなり過ぎ、製氷工程を開始するまでの待ち時間が長くなり、多くの氷が必要な夏季などでの適応性が悪くなる。これらを考慮して、適切な時間になるように供給孔9Hの大きさを設定する。
このように、開閉弁61が開いて給水口60から製氷皿7Bへ製氷用水が供給されるとき、主タンク容器9Bの製氷用水が供給孔9Hから落下するが、その量は単位時間当たりでは給水口60から製氷皿7Bへ供給される量に比して極めて少ないため、給水口60から空気が吸い込まれる状態まで計量タンク部9Cの製氷用水レベルが減少した状態で、ソレノイド66への通電を停止して、所定量の製氷用水の供給ができたと見ても、実質的な弊害はない。このように、ソレノイド66への通電時間は、実質的に、計量タンク部9Cに貯溜されていた製氷用水の全てが製氷皿7Bへ供給される時間を確保できればよい。
一つの実施例として、供給孔9Hの直径は2mm、給水口60の直径は8mm、空気管9Eの内径は8mmである。そして、製氷皿7Bへの給水時間は20秒であり、製氷皿7Bへの給水された後に製氷皿7Bに所定の氷ができるまでには約100分かかるため、主タンク容器9Bから供給孔9Hを通して供給される製氷用水が計量タンク部9Cを満杯にするまでの時間は2分間に設定されている。これによって、製氷工程の最初にソレノイド66への所定時間の通電によって開閉弁61が給水口60を開いて、計量タンク部9Cの製氷用水が製氷皿7Bへ供給されて製氷を行い、この製氷工程中に次の製氷工程のために、主タンク容器9Bから供給孔9Hを通して製氷用水が供給されて計量タンク部9Cを満杯にすることができる。これによって、円滑な製氷サイクルを達成できる。
主タンク容器9Bの製氷用水が供給孔9Hを通して計量タンク部9Cへ供給されて計量タンク部9Cが満杯になったときは、空気管9E内にも製氷用水が入り込み、そのレベルは主タンク容器9Bの製氷用水レベルLを同じである。給水口60の断面積に比して空気管9Eの断面積を大きくしている。
上記のように、供給孔9Hから計量タンク部9Cへ供給される製氷用水の速度は遅いので、ソレノイド66への所定時間の通電によって、計量タンク部9Cの製氷用水が製氷皿7Bに供給されて計量タンク部9Cの製氷用水レベルが低下するとき、計量タンク部9Cの製氷用水上には空気管9Eから十分な量の空気が供給される。このため、計量タンク部9Cの製氷用水が減少して給水口60から空気が吸い込まれるようになり、この空気の吸い込みによって、給水口60と主タンク容器9Bとの間にサイフォン現象は生じない。したがって、余分な量の製氷用水の吸い込みが生じないので、製氷皿7Bへ所定量の製氷用水を供給することができることとなり、余分な量の製氷用水が製氷皿7Bへ供給されてオーバーフローすることもない。
このように、空気管9Eの内径(断面積)は給水口60の内径(断面積)よりも若干大であるため、給水口60から製氷皿7Bに供給される製氷用水の体積分だけ空気の体積が流入することとなり、計量タンク部9C内は負圧になることはなく、計量タンク部9Cに溜まった一定量の製氷用水が製氷皿7Bに供給されるようになる。もし、計量タンク部9C内が負圧であれば、供給孔9Hを通して主タンク容器9Bの製氷用水が計量タンク部9Cへ引かれることとなり、自然落下での供給量に比して多くの量が計量タンク部9C内へ入り込み、余分の量の製氷用水が製氷皿7Bへ供給されてオーバーフローすることもあるが、本発明ではそのような問題もなくなる。なお、空気管9Eからの空気流入のために、蓋9Mを含むカバー9Dの一部に外気との連通通気部を形成してもよい。
図9は実施例2に係る本発明の開閉弁機構Pが閉じた状態の貯水容器9の正面側から見た説明断面図である。図1乃至図8と同一機能部分は同一符合で表示している。この冷蔵庫1は、図1乃至図8に示すものと同様である。以下、図9の構成と作用について説明する。
貯水容器9は、タンク本体9Aの底壁部、即ち計量タンク部9Cの底壁部に複数の給水口60が円形状に配置された状態に形成されており、計量タンク部9Cの底壁下側には上下動によって給水口60を開閉する開閉弁61を備えている。開閉弁61は合成樹脂製の弁本体61Aの上方に延びた円筒部内に永久磁石63を備え、下部には永久磁石63と間隔61Cを存した離間状態に下方へ延びた鉄心61Bを備えている。61Dは開閉弁61とタンク本体9Aの底壁との間の隙間をシールする環状シール材であり、弁本体61Aに取り付けられている。
断熱仕切り壁28の上面に形成される製氷用水の受け部65は、製氷皿7Bへ製氷用水を導く給水管51と一体形成され、給水管51と一体形成の上方へ突出した環状壁80で囲まれている。タンク本体9Aの底壁は給水口60の内側部分に上方へ突出した円筒部81が形成され、円筒部81は下面に開口し上面が塞がった中空であり、この円筒部81内に弁本体61Aの円筒部が上下摺動自在に嵌っている。この円筒部81の上部を覆うようにキャップ状に吸着体となう磁性体82が円筒部81に取り付けられている。
ソレノイド66は上記同様に、製氷用水の受け部65の直下において断熱仕切り壁28の断熱材31中に配設され、断熱材31内に埋設された状態で給水管51の外周に取り付けられた構成である。
この構成において、ソレノイド66が非通電状態では、永久磁石63が吸着体82に向けて吸引されるため、開閉弁61は上昇して環状シール材61Dが計量タンク部9Cの底壁に密着して、開閉弁61が給水口60を閉じた状態である。この状態でソレノイド66に通電されると、鉄心61Bと永久磁石63がソレノイド66の磁力によって吸引され、この吸引力が永久磁石63と吸着体82との吸引力に勝るため、開閉弁61が降下して給水口60を開閉弁61が開くようになる。このような開閉弁61の上下動によって、貯水容器9内の製氷用水が製氷皿7Bへ供給される。これに係る冷蔵庫部分及び製氷用水の供給制御は上記実施例1と同様である。
タンク本体9Aの底壁、即ち計量タンク部9Cの底壁下側には、給水口60を取り囲んで環状壁80の内側に近接した環状リブ83が形成され、給水口60から落下する製氷用水の飛散を防いでいる。84は環状壁80の外側にあって計量タンク部9Cの底壁下側に形成した前後方向の支持リブであり、貯水容器9を断熱仕切り壁28の上面にスライド可能に支持する。85は計量タンク部9Cの底壁下側に形成した突起であり、開閉弁61が開いたときの開閉弁61の下降位置を制限する部分である。
次に、本発明の実施例3について説明する。図10は本発明の冷蔵庫本体を正面から見た説明図、図11は本発明冷蔵庫の縦断側面図、図12は本発明の貯水容器の斜視図、図13は本発明の貯水容器と給水路部分の分解斜視図、図14は本発明の貯水容器の開閉弁が閉じた状態の断面による説明図、図15は本発明の貯水容器の開閉弁が開いた状態の断面による説明図、図16は本発明の作動部材の斜視図である。
実施例3に係る図10乃至図16において、図1乃至図8と同一名称部分は同一符合で表示している。以下、この実施例3の構成と作用について説明する。冷凍室5内は区画板47によって左側に冷凍温度に保たれる前面開口の製氷室6が、そして右側に冷凍温度に保たれる冷凍小室5Aが区画形成され、製氷室6内には上部に自動製氷機7が配置され、その自動製氷機7の下方には上面開口の貯氷容器8が配置されている。貯氷容器8は、製氷室6の左右側壁に設けらレール6Aに前後方向へ引き出し自在に支持されている。自動製氷機7は電動機構7Aによって回転駆動される製氷皿7Bを備えている。製氷室6は扉12を開くことによってその前面開口は開放され、貯氷容器8を前方へ取り出し可能である。製氷室6と冷凍小室5Aの前面開口はそれぞれ別個の扉にて開閉可能に閉じる構成でもよい。
9は後述の自動製氷機7へ供給する製氷用水を貯める貯水容器(給水容器ともいう)であり、横幅に比して奥行きが長い矩形状をなし、冷蔵室3内を区画壁45で仕切って形成した小室46に配置されており、冷蔵室3内の温度で冷却され、冷蔵室3の前面扉10を開くことによって取っ手9Sを持って前方へ取り出すことができる。
製氷用水は貯水容器9から自然落下方式によって給水路51Aを介して自動製氷機7の製氷皿7Bへ供給される。製氷皿7Bは、長手方向を列方向として4個2列、5個2列、又は6個2列のように複数の製氷小室に区分されて8乃至12個の角型氷が作られる合成樹脂製である。また、貯氷容器8は、白色、透明、半透明又はその他の色の合成樹脂製であり、奥行きが左右幅に比して長い上面開口の箱状である。
単に貯水容器9内の製氷用水を一定時間でもって供給する方式とすれば、貯水容器9内の製氷用水が満杯の場合と水位が低下した場合とでは一定時間で供給される量の変動が大きくなって好ましくない。
この問題を解決するために、本発明では一定時間供給方式を採用しても1回の製氷に要する製氷用水の供給時間も比較的短く供給量の変動が少ない構成を提供するものである。このため、貯水容器9内に補助タンク部9Cを設ける方式とし、補助タンク部9Cには、自動製氷機7による1回乃至数回の製氷に要する量の製氷用水を貯溜するものである。1回の製氷に要する量は、製氷皿7Bがほぼ満杯になる規定水量である。
本発明の貯水容器9は、横幅に比して奥行きが長い矩形状の上面開口を形成したタンク本体9Aの上面開口を塞ぐように、タンク本体9Aの前後左右の壁に近接または略密着状態でタンク本体9A内上部に上面開口の主タンク容器9Bが嵌め合わされ、主タンク容器9Bの上端部に形成した外向きフランジ9Pがタンク本体9Aの内面上部に段差部9Qに載置されて主タンク容器9Bがタンク本体9A内に浮いた状態に保持され、主タンク容器9Bはタンク本体9Aに対して取り外し自在である。これによって、主タンク容器9Bが主タンク部を形成し、上面が主タンク容器9Bにて塞がれた補助タンク部9Cがタンク本体9A内底部に形成される。補助タンク部9Cは、後述のように1乃至3回の製氷に必要な製氷用水を貯留する容積を備え、1回毎の製氷用水を供給する部分であるため、計量タンク部とも称する。
また貯水容器9は、主タンク容器9Bの上面開口が取り外し自在なカバー9Dによって閉じられている。カバー9Dは下面周縁部に形成した下向き溝9Tがタンク本体9Aの上端に取り外し自在に嵌り合った組み合わせであり、カバー9Dは係脱自在なフック装置9Rによってタンク本体9Aに留められる構成である。貯水容器9は、補助タンク部9Cへ空気を供給するように空気通路9Eを備えている。これは、主タンク容器9Bの後部に上下方向に貫通した窪み9E1を形成して、タンク本体9Aと主タンク容器9Bとの間に空気通路9Eを形成しているが、主タンク容器9Bの底壁を貫通して主タンク容器9Bの上部の空間と補助タンク部9Cが連通するパイプを立設した構成でもよい。
主タンク容器9Bの製氷用水を補助タンク部9Cへ自然落下供給するために、主タンク容器9Bの底壁に小径の供給孔9Hを形成している。主タンク容器9Bの上面開口が注水口9Kを有するカバー9Dによって閉じられた状態で、空気通路9Eの上端開口は、主タンク容器9B上の空間に連通する状態である。注水口9Kはカバー9Dの一部である開閉自在な蓋9Mによって閉じられた状態である。主タンク容器9B内への注水は、貯水容器9を冷蔵庫1から引き出し、蓋9Mを開いて行えるが、カバー9Dを外して行うこともできる。
貯水容器9は、カバー9Dをタンク本体9Aに取り付けた状態において、断熱仕切り壁28上をスライドさせて小室46内に挿入することによって、合成樹脂製上板29の凹部に嵌り所定位置に保持される。貯水容器9の所定位置保持機構としては、断熱仕切り壁28の合成樹脂製上板29から上方へ若干突出した弾性部材が貯水容器9の底部の係止部に係止する構成とすることにより安定保持ができ、貯水容器9をこの弾性部材に抗して前方へ引くことによってこの弾性部材が下方へ押され、貯水容器9を小室46から引き出すことができる。
貯水容器9が前記弾性部材に係止されて所定位置に保持されたとき、冷蔵室3の背壁32の内側に設けたスイッチがONするようになり、このスイッチのONに基づき制御回路部によって後述の製氷サイクルが始動可能とすることができる。
貯水容器9は、主タンク容器9Bの底壁に形成した供給孔9Hの直下位置に補助タンク部9Cの底部に円形の給水口60を形成しており、上下動によって給水口60を開閉する合成樹脂製の開閉弁61を備えた開閉弁機構Pを備えている。開閉弁機構Pの弁開閉駆動手段が、後述のソレノイド66と、開閉弁61の下方に配置され開閉弁61を押し上げる後述の永久磁石63とから構成されている。開閉弁61はその上部に主タンク容器9Bの底壁の供給孔9Hを開閉する弁部61Aを形成しており、弁部61Aは供給孔9Hの下端に形成した円錐形状の広がり座部に嵌り合うようにドーム形状をなす。開閉弁61はその下面に給水口60内に侵入する円形状突出部を形成し、この円形状突出部の周囲にOリング形状の環状シールパッキン64を備え、この環状シールパッキン64によって開閉弁61と給水口60周辺部との密着性を向上させている。開閉弁61の上下動を案内するために、補助タンク部9Cの底部から開閉弁61の周囲に円周に等間隔配置の複数のガイド片95が設けられている。
開閉弁61はその自己の重量によって給水口60を閉じる方式でもよいが、給水口60の閉止機能が弱い場合にはバネ67の付勢にて下降して給水口60を閉じる方式とすればよい。バネ67はドーム形状の弁部61Aの周囲に形成した溝に嵌りあって開閉弁61に保持されている。
貯水容器9が冷蔵庫1内に収納されたとき給水口60と対応する直下位置において、断熱仕切り壁28を上下に略垂直方向に貫通して製氷皿7Bの上面に向けて開口した略垂直状に上下方向の給水路51Aを形成している。給水路51Aの下端は製氷皿7Bの後部側の製氷小室の一つに臨む位置に開口している。給水路51Aは、給水口60から流下する製氷用水の受けが良好になるように漏斗状に広がった製氷用水の受け部65を上端部に形成した給水管51によって形成され、この給水管51は断熱仕切り壁28を貫通するように合成樹脂製上板29に一体形成した貫通パイプ部29A内に接着にて固定されている。横断面が円形状の給水路51Aを形成する給水管51は断熱仕切り壁28よりも下方に若干突出した状態である。
開閉弁61は、給水路51A内に上下移動可能に収納された永久磁石63付き作動部材90によって開閉作動される。永久磁石63は、上下に離間配置された一対の永久磁石63A、63Bが相互に反発し合う向きに構成され、その一例として、図のように永久磁石63A、63BのS極が向き合う状態で配置されている。
作動部材90の周囲には永久磁石63A、63Bに対応するようにソレノイド66が設けられている。ソレノイド66はホルダー68に保持され、断熱仕切り壁28の合成樹脂製下板30の窪み部30Aに収納される状態で給水路51Aの周囲に位置するように貫通パイプ部29Aの外側に嵌め合わされ、ホルダー93をネジ94によって合成樹脂製下板30に固定している。ソレノイド66への通電制御は、冷蔵庫1に設けた制御回路部によって制御される自動製氷機7への製氷用水の供給制御と関連して行われる。
作動部材90は後述のように、上昇して開閉弁61を開いたとき、作動部材90の周囲と給水管51との間に製氷用水の流下通路が形成される。このため、横断面が円形状の給水管51の内径よりも小径の横断面が円形状の外形をなす下部材90Bと、この下部材90Bの上端に結合された横断面が円形状の上部材90Aとから構成され、上部材90Aは給水路51Aの製氷用水の受け部65の部分に係止される外形をなし、下部材90Bは下方に向かって徐々に外形が小さくなる形状をなす。上部材90Aに上部の永久磁石63Aが保持され、下部材90Bに下部の永久磁石63Bが保持された状態である。
作動部材90の上部材90Aの上端部は、開閉弁61の下面に形成した円錐形状の窪み部61Bに嵌り合うようなドーム形状の凸部90Cを形成しており、凸部90Cが窪み部61Bに入り込むことによって開閉弁61を上方へ開く作動が的確となる。
作動部材90の下端部は給水路51Aの下端部に若干突出状態に覗くと共に、流下する製氷用水の飛散を防止して製氷皿7Bの所定の製氷小室への製氷用水を的確に導くようにしている。そのために、作動部材90の下端部は先細り形状に形成されている。更に具体的には、下部材90Bの下端部はその中心に向かって円錐形状に縮径された先端形状をなしていて、外面には下方に向かって深さが深くなる複数の窪み90Dが等間隔に形成され、この窪み90D相互間に形成される上下方向のリブ90Eが円錐形状の先端中心部に収斂した形状をなす。
このような形状によって、作動部材90の周囲に形成される給水路51Aを流下する製氷用水は、作動部材90の周面に付着しつつ流下し、給水路51Aを出る所でリブ90Eによって製氷用水の旋回が断たれて窪み90Dを下方に流れるため、製氷皿7Bの所定の製氷小室へ製氷用水を的確に導くことができる。
給水路51A内の残水の凍結防止のために、ソレノイド66の発熱を給水路51A内に伝達するようにしている。このため、貫通パイプ部29Aの外周面に熱伝導層72としてのアルミニウム箔72を取り付け、ソレノイド66の発熱をアルミニウム箔72を介して給水路51A内に伝達している。
主タンク容器9Bの底部には、主タンク容器9Bの供給孔9Hを覆う状態でフィルタ92が主タンク容器9Bに形成した保持リブ91によって取り外し自在に保持されている。主タンク容器9Bは、その外向きフランジ9Pがタンク本体9Aの段差部9Qに係止された載置状態であるため、カバー9Dを取り外せばタンク本体9Aから取り出すことができる。このため、補助タンク部9Cを含めてタンク本体9A内を清掃でき、またフィルタ92も取り外し可能であるため、主タンク容器9Bの内外面の清掃も容易となる。更に、開閉弁61も取り外し可能となるため、貯水容器9内の清掃は容易である。
図14はソレノイド66が非通電であり、開閉弁61が降下して給水口60を閉じた状態である。この状態において、ソレノイド66への通電によってソレノイド66にはS極が上にN極が下に形成され、作動部材90の永久磁石63A、63Bとの相互作用によって作動部材90が上昇駆動され、作動部材90によって開閉弁61が上方へ押されてバネ67を圧縮しつつ開閉弁61が給水口60を開く。開閉弁61は給水口60を開くと共に上方の主タンク容器9Bの底壁に形成した供給孔9Hを弁部61Aによって閉じる。この状態は図15に示す。ソレノイド66と永久磁石63A、63Bの関係は、このように開閉弁61が給水口60を開くように作動部材90を上昇駆動する吸引作用を行うと共に、ソレノイド66による磁力と作動部材90の永久磁石63A、63Bの相互作用によって、作動部材90の上方への飛び出しを防止するように抑制作用を行う関係である。なお、永久磁石63A、63Bは夫々のN極が向き合う状態に配置し、ソレノイド66にはソレノイド66への通電によってN極が上にS極が下に形成されるように構成してもよい。
前述のように、開閉弁機構Pの弁開閉駆動手段は、ソレノイド66と、開閉弁61の下方に配置され開閉弁61を押し上げる磁石63とから構成されており、ソレノイド66への通電制御は、冷蔵庫1に設けた制御回路部によって制御される自動製氷機7への製氷用水の供給制御と関連して行われる。即ち、前記弁開閉駆動手段は、冷蔵庫1に設けた制御回路部の一部である駆動制御回路のタイマ手段によって、所定時間駆動されて開閉弁61が給水口60を開き、製氷用水を一定時間内に製氷皿7Bへ供給する方式である。
補助タンク部9Cは1回の製氷に要する製氷用水を貯溜し、この1回分の全量が速やかに製氷皿7Bへ供給されれば問題ないが、どうしても最後の数立方cmの量をきちんと給水し難い場合がある。この最後の数立方cmの量まできちんと給水できるようにするために、補助タンク部9Cの内底面を貯水容器9の底部に設けた製氷用水の給水口(後述の給水口60)へ向けて大きく傾斜させる方法があるが、貯水容器9の内容積を減少させない場合は、この急な傾斜によって貯水容器9の高さが高くなり、例えば、この貯水容器9の上方空間を他の物品の収納部に利用する構成では、この上方空間の高さが少なくなり、所定の物品を収納できない状況となる。
また、冷蔵庫の構造によって貯水容器9の高さが制限される場合があり、その場合に所定水量を貯水容器9内に入れるためには貯水容器9の平面積を大きくすることとなる。この1回の製氷に要する量は、製氷皿7Bがほぼ満杯になる規定水量であるが、1回の製氷に要する製氷用水量では水頭(水位)を得難くなるため、上記のように最後の数立方cmの量がきちんと給水できず、この最後の数立方cmの量まできちんと給水し切るために給水時間を長くする方法もあるが、これでは製氷時間が実質的に長くなりすぎて効率の良い製氷が達成できなくなる。
そこで、貯水容器9の高さが制限される場合にも、1回の製氷に要する製氷用水を所定時間内にきちんと給水できるようにして製氷効率の低下を抑制できる構成が望ましい。この問題解決のために、本発明では、補助タンク部9Cには自動製氷機7による数回の製氷に要する量の製氷用水を貯溜することによって、ある程度の水頭(水位)を得ることができるため、貯水容器9内の製氷用水を一定時間でもって供給する方式とした場合にも、1回の製氷に要する製氷用水の供給時間も比較的短くでき、供給量の変動が少ない構成とみることができる。
この場合、給水口60から製氷皿7Bへ供給される製氷用水の流速は、補助タンク部9Cの水位に依存するため、補助タンク部9Cにあまり多くの製氷用水量を貯える容積にした場合には、主タンク容器9Bが空になった後は、補助タンク部9Cの水位が高い状態と低くなった状態との製氷用水の流速の変動が大きくなって、製氷皿7Bへ供給される製氷用水の量の変動が大きくなり好ましくない。このため、補助タンク部9Cには一回の製氷に要する製氷用水量を貯えればよいが、それでは上記のように水位が低いため製氷用水を供給し切る時間が長くなる等々の問題が出る。
これを解決するために、上記のように、駆動制御回路のタイマ手段によって前記弁開閉駆動手段を所定時間駆動して製氷用水を一定時間内に製氷皿へ供給する方式とした場合にも、補助タンク部9Cから供給される供給量変動を少ない状態にするために、補助タンク部9Cには、製氷動作によって主タンク容器9Bが空になって供給孔9Hから供給される製氷用水がなくなったとき、補助タンク部9Cには1回の製氷動作に必要な製氷用水量よりも若干多い量を貯えるようにする。その一例として、1.05回分〜2回分の量を貯える。また、他の一例として、自動製氷機7による数回の製氷に要する量の製氷用水を貯溜するように構成している。後者の例では、一回の製氷に要する製氷用水量である80立方cmの3倍、即ち3回分の製氷に要する製氷用水量を確保できるように、4回の製氷分未満の量である200立方cmを蓄えるようにしている。このような方式によって、供給水量に変動が少ない状態の給水が得られる。
上記後者の例について述べれば、補助タンク部9Cの容積は主タンク容器9Bの容積よりもかなり小さく、主タンク容器9Bには多数回の製氷に要する製氷用水量を貯溜することができるが、補助タンク部9Cは、1回の製氷に要する製氷用水量よりも多い数回、即ち補助タンク部9Cの容積によって制限された回数の製氷に要する製氷用水量を貯溜するものである。このように、補助タンク部9Cは、主タンク容器9Bが空になって供給孔9Hから供給される製氷用水がなくなったときから自動製氷機7による1回の製氷に要する製氷用水量よりも多い数回の製氷に要する製氷用水量を貯溜する容積を備えている。
その一例として、製氷動作によって主タンク容器9Bが空になって供給孔9Hから供給される製氷用水がなくなったとき、補助タンク部9Cには3回の製氷動作に必要な製氷用水量よりも多く4回の製氷分よりも少ない量を貯える。もし4回以上の製氷動作に必要な製氷用水量を蓄えれば水位が高くなり、製氷用水の給水ごとに低下する水位変化による給水量の減少が大きくなって好ましくない結果が得られている。そして、製氷動作によって主タンク容器9Bが空になって供給孔9Hから供給される製氷用水がなくなったときから補助タンク部9Cから製氷動作毎に1回の製氷に要する製氷用水量が供給されるが、製氷動作によって最後の1回分の製氷用水である80立方cmが供給された状態でも、なお補助タンク部9Cには1回分の製氷用水量よりも少ない量が残るように補助タンク部9Cの容積を定めているため、最後の1回分の製氷用水の供給をきちんと行うことができる。
自動製氷機7の製氷運転は、冷蔵庫1に設けた制御回路部によって制御される製氷工程と脱氷工程から構成される。貯水容器9内に十分な量の製氷用水が注入された状態で冷蔵庫の所定位置へ収納された状態において、手動操作にて製氷始動スイッチが入ると製氷工程が開始し、前記制御回路部によってソレノイド66へ所定時間通電され、作動部材90が上昇して開閉弁61が給水口60を開き、補助タンク部9Cから製氷皿7Bへ一回の製氷に要する所定量の製氷用水が自然落下にて自動給水される。
この給水の後に前記制御回路部によって製氷が行われ、前記制御回路部のタイマ手段によって一定時間経過したとき、又は氷の形成を製氷皿センサが製氷皿7Bの低下した温度を検知したとき、前記制御回路部によって脱氷工程が開始し、電動機構7Aが始動して製氷皿7Bを反転して捻り、製氷皿7B内の氷を下方の貯氷容器8へ落下せしめた後、製氷皿7Bを復帰させ、再び給水して製氷工程に入る製氷運転サイクルを行う。
主タンク容器9Bの製氷用水は、主タンク容器9Bが形成する主タンク部の底部に設けた供給孔9Hから自然落下によって補助タンク部9C(給水用タンク部)へ供給される。供給孔9Hから供給される製氷用水の単位時間当たりの供給量は、給水口60から製氷皿7Bへ給水される単位時間当たりの給水量に比して少なくなるように、供給孔9Hの内径(断面積)は給水口60の内径(断面積)よりもかなり小さい。このため供給孔9Hは、開閉弁61が開いて給水口60から製氷皿7Bへ製氷用水を供給する製氷用水供給速度に比して十分遅い製氷用水供給速度でもって、主タンク容器9Bの製氷用水を補助タンク部9Cへ自然落下供給するのに適した大きさに形成されている。その一例として、供給孔9Hの内径(断面積)は直径3mmの孔である。このため単位時間当たりでは、供給孔9Hからの製氷用水供給量が給水口60から製氷皿7Bへの製氷用水供給量に比して十分少なく、補助タンク部9Cが満杯になるまでの時間は数分であり、2分程度に設定される。
この補助タンク部9Cが満杯になるまでの時間は、自動製氷機7により所定の製氷工程が終了し脱氷工程を経て、次の一回の製氷工程に必要な所定量の製氷用水を上記のように開閉弁61が開いて給水口60から製氷皿7Bへ供給するときの製氷用水の供給時間よりも十分長い時間であり、しかも製氷工程に必要な時間よりも短い。この補助タンク部9Cが満杯になるまでの時間をあまり長くすると問題である。即ち、主タンク容器9Bが空の状態、または補助タンク部9C内の製氷用水の量が不足する状態になったとき、貯水容器9を冷蔵庫1から取り出しカバー9Dを開けて主タンク容器9B内へ製氷用水を注入するが、主タンク容器9Bの製氷用水が供給孔9Hを通して補助タンク部9Cへ供給されて補助タンク部9Cが一回の製氷工程に必要な所定量の製氷用水が貯溜されるまでの時間が長くなり過ぎ、製氷工程を開始するまでの待ち時間が長くなり、多くの氷が必要な夏季などでの適応性が悪くなる。これらを考慮して、適切な時間になるように供給孔9Hの大きさを設定する。
このように、開閉弁61が開いて給水口60から製氷皿7Bへ製氷用水が供給されるとき、主タンク容器9Bの製氷用水が供給孔9Hから落下するが、その量は単位時間当たりでは給水口60から製氷皿7Bへ供給される量に比して極めて少ないため、供給孔9Hから落下する製氷用水によって給水口60から製氷皿7Bへ供給される製氷用水の供給が悪影響を受けることはない。このため、ソレノイド66への通電時間は、実質的に、補助タンク部9Cに貯溜されていた製氷用水の一回の製氷に要する量が製氷皿7Bへ供給される時間を確保できればよい。
一つの実施例として、主タンク容器9Bの規定貯水量は850立方cmであり、補助タンク部9Cの規定貯水量は200立方cmであり、一回の製氷に要する製氷用水の量は80立方cmである。また、供給孔9Hの直径は3mmであり、製氷皿7Bへの給水時間は20秒であり、製氷皿7Bへ給水された後に製氷皿7Bに所定の氷ができるまでには約100分かかるため、主タンク容器9Bから供給孔9Hを通して供給される一回の製氷に要する製氷用水量の供給時間は約2分間に設定されている。これによって、製氷工程の最初にソレノイド66への所定時間の通電によって開閉弁61が給水口60を開いて、補助タンク部9Cから一回の製氷に要する製氷用水量が製氷皿7Bへ供給されて製氷を行い、この製氷工程中に次の製氷工程のために、主タンク容器9Bから供給孔9Hを通して製氷用水が供給されて補助タンク部9Cに規定水量を供給でき、これによって、円滑な製氷サイクルを達成できる。
開閉弁61が開いたとき、補助タンク部9Cへは空気通路9Eから十分な量の空気が供給される状態であるため、給水口60から製氷皿7Bへの製氷用水の供給が円滑である。そして、補助タンク部9C内の製氷用水の不足分は、主タンク容器9Bの製氷用水が供給孔9Hを通して補助タンク部9Cへ供給されて補充される。補助タンク部9Cに規定水量が溜まったとき、空気通路9E内にも製氷用水が入り込み、そのレベルは主タンク容器9Bの製氷用水レベルLと同じである。
自然落下式の給水は、ポンプ方式に比べ給水量が安定しない。つまり、ポンプ方式の場合は、ポンプ駆動時間のみに給水量が比例するが、自然落下式の場合は、弁開放時間とそのときの給水容器内の製氷用水の残存量に影響される。つまり、給水容器内の製氷用水の残存量が多い場合は、給水容器内の製氷用水の残存量が少ない場合に比べて、製氷用水は勢いよく製氷皿に供給され、同じ時間だけ弁を開いてもその給水量は多くなる。本発明は上記各実施例から明らかなように、自然落下式において、貯水容器9の貯水量を変更することなく、且つ、貯水容器9の製氷用水の残存量に関係なく、製氷皿7Bへの製氷用水の給水量を安定化することができるものである。
本発明は、自動製氷機付き冷蔵庫であるが、冷蔵室、冷凍室の配置関係は上記形態に限定されず、本発明の技術的範囲を逸脱しない限り種々の冷蔵庫の形態に適用できるものである。
本発明冷蔵庫の正面図である。(実施例1) 本発明の冷蔵庫本体を正面から見た説明図である。(実施例1) 本発明冷蔵庫の縦断側面図である。(実施例1) 本発明の貯水容器設置部分の断面図である。(実施例1) 本発明の貯水容器の斜視図である。(実施例1) 本発明の開閉弁機構の開閉弁が閉じた状態の説明図である。(実施例1) 本発明の開閉弁機構の開閉弁が開いた状態の説明図である。(実施例1) 本発明のソレノイドの取り付け部の断面図である。(実施例1) 本発明の開閉弁機構が閉じた状態の貯水容器の正面側から見た説明断面図である。(実施例2) 本発明の冷蔵庫本体を正面から見た説明図である。(実施例3) 本発明冷蔵庫の縦断側面図である。(実施例3) 本発明の貯水容器の斜視図である。(実施例3) 本発明の貯水容器と給水路部分の分解斜視図である。(実施例3) 本発明の貯水容器の開閉弁が閉じた状態の断面による説明図である。(実施例3) 本発明の貯水容器の開閉弁が開いた状態の断面による説明図である。(実施例3) 本発明の作動部材の斜視図である。(実施例3)
符号の説明
1・・・冷蔵庫
2・・・冷蔵庫本体
3・・・冷蔵室
4・・・野菜室
5・・・冷凍室
6・・・製氷室
7・・・自動製氷機
7B・・製氷皿
8・・・貯氷容器
9・・・貯水容器
9A・・タンク本体
9B・・主タンク容器
9C・・計量タンク部
9D・・カバー
9E・・空気管
9F・・吸込み側パイプ
9J・・吸込み側パイプの吸い込み口
9H・・供給孔
24・・冷却器
25・・送風機
28・・冷蔵室と冷凍室の断熱仕切り壁
29・・断熱仕切り壁の上板
30・・断熱仕切り壁の下板
31・・断熱材
51・・給水管
51A・・給水路
60・・給水口
61・・開閉弁
61B・・鉄心
63・・磁石
63A、63B・・永久磁石
65・・製氷用水の受け部
66・・ソレノイド
67・・バネ
70・・磁性体
72・・熱伝導層(アルミニウム箔)
82・・磁性体
90・・作動部材
90A・・作動部材の上部材
90B・・作動部材の下部材
90C・・作動部材の凸部
90D・・作動部材の窪み
90E・・作動部材のリブ

Claims (2)

  1. 自動製氷機の製氷皿へ給水する製氷用水を溜める貯水容器が、主たる量の製氷用水を貯溜する容積を有する主タンク部と、その下方に前記主タンク部よりも十分少ない量の製氷用水を貯溜する容積を有する補助タンク部を有し、前記補助タンク部の底部の給水口を閉じていた開閉弁を一定時間開いて自然落下式にて製氷皿へ給水するときの前記主タンク部から供給孔を通して前記補助タンク部へ供給される供給水量が前記給水口から前記製氷皿へ給水する供給水量に比して十分少ない状態に設定され、冷却器で冷却した冷気が送風機によって前記製氷皿へ供給される自動製氷機付き冷蔵庫において、前記製氷皿への供給量変動を少なくするために前記補助タンク部は複数回の製氷に要する製氷用水量を貯溜する容積を備えると共に、製氷動作によって最後の1回分の製氷用水量が前記給水口から前記製氷皿へ供給された状態で前記補助タンク部には1回分の製氷用水量よりも少ない量が残るように前記補助タンク部の容積を定めたことを特徴とする自動製氷機付き冷蔵庫。
  2. 冷蔵庫本体内に冷蔵室が上部に位置するように冷蔵室と冷凍室が断熱仕切り壁にて区画され、前記冷蔵室に配設された貯水容器の製氷用水が前記断熱仕切り壁を貫通した給水路を通して下部の前記冷凍室に配設された自動製氷機の製氷皿へ供給され、前記貯水容器は、主たる量の製氷用水を貯溜する容積を有する主タンク部と、その下方に前記主タンク部よりも十分少ない量の製氷用水を貯溜する容積を有する補助タンク部を有し、前記補助タンク部の底部の給水口を閉じていた開閉弁を一定時間開いて自然落下式にて製氷皿へ給水するときの前記主タンク部から供給孔を通して前記補助タンク部へ供給される供給水量が前記給水口から前記製氷皿へ給水する供給水量に比して十分少ない状態に設定され、冷却器で冷却した冷気が送風機によって前記製氷皿7Bへ供給される自動製氷機付き冷蔵庫において、前記開閉弁は前記給水口を通常重量又はバネ付勢にて下降して閉じ上昇にて前記給水口を開くように前記貯水容器に設けられ前記給水路は前記貯水容器が前記冷蔵室内に収納されたとき前記給水口と対応する前記断熱仕切り壁を貫通して前記製氷皿の上面に向けて開口した上下方向の給水路を形成し、前記開閉弁を開閉作動させる永久磁石付き作動部材が前記給水路内に上下移動可能に収納され、前記給水路の周囲には前記永久磁石に作用して前記開閉弁を開くように前記作動部材を上昇駆動するソレノイドが設けられ前記製氷皿への供給量変動を少なくするために前記補助タンク部は複数回の製氷に要する製氷用水量を貯溜する容積を備えると共に、製氷動作によって最後の1回分の製氷用水量が前記給水口から前記製氷皿へ供給された状態で前記補助タンク部には1回分の製氷用水量よりも少ない量が残るように前記補助タンク部の容積を定めたことを特徴とする自動製氷機付き冷蔵庫。
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