JP4114226B2 - 超小型ヒューズ及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばプリント基板上に実装する超小型のヒューズ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ヒューズには、微細な金属線や、金属被膜を帯状に整形したものが使用されている。また、過電流が流れたことによりヒューズが溶断したとき、ヒューズが再溶着することを防止するために、ヒューズの回りに空間を設けたり、ヒューズをシリコーン等の柔らかい樹脂で覆ったりすることが行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のようなヒューズでは、ヒューズを小型化することに限界がある。近年、プリント基板上に構成されている電子回路においても、ヒューズを設ける必要がある。プリント基板に実装する場合、小型化が一層望まれている。
【0004】
本発明は、小型化されたヒューズ及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1記載の発明は、対向する2つの面を有し、これらの面のうち一方の面から他方の面に貫通した孔を有する絶縁性基板と、前記孔の内周面に、前記孔を中空状態を維持して形成したヒューズ層と、前記2つの面にそれぞれ形成され、前記ヒューズ層と電気的に接続されている端子と、前記孔の両開口部をそれぞれ閉塞している蓋部材とを、具備し、蓋部材は端子と異なる材質のものである。
【0006】
請求項1記載の発明によれば、ヒューズ層は、絶縁性基板の孔の内面に設けられているので、この孔内部の空間によってヒューズ層の再融着を防止できる。よって、再融着防止のため、特別に空間を設けたり、シリコーンによってヒューズ層を被覆する必要がない。
【0011】
請求項2記載の発明は、絶縁性基板の対向する2つの面の一方から他方の面に貫通する孔を形成する段階と、前記孔の内周面にスルーホールメッキによって前記孔を中空状態を維持してヒューズ層を形成する段階と、前記孔の両開口部を蓋部材で閉塞する段階と、前記絶縁性基板の2つの面にそれぞれ端子を、前記閉塞された開口部を覆うようにメッキによって形成する段階とを、具備し、前記蓋部材は前記端子と異なる材質のものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の1実施の形態の超小型ヒューズ10は、図1に示すように直方体状の絶縁性基板12を有している。この基板12は対向する2つの面14、16を有し、これら面14、16には、例えば銅箔のような金属膜18、20がそれぞれ形成されている。
【0013】
2つの面14、16の間を、これらに垂直に貫通するように孔、例えば円形孔22が形成されている。この円形孔22の内面全域には、スルーホールメッキによって銅メッキ層24が形成されている。この銅メッキ層24の全域にわたって、スルーホールメッキによって錫メッキ層26が形成されている。これら2つのメッキ層24、26がヒューズ層を形成している。なお、図1では両メッキ層24、26の厚さをかなり誇張して描いてある。このヒューズ層の厚さを調整することによって、このヒューズ10の定格を調整することができる。
【0014】
孔22の両端部の開口には、この孔を閉塞する蓋部材、例えば鋼球28、30が、嵌められている。
【0015】
金属膜18と鋼球28とに電気的に接触するように、面14には端子32が形成されている。同様に金属膜20と鋼球30とに電気的に接触するように、面16には端子34が形成されている。これら端子32、34は、例えば銅、ニッケル、半田等のメッキによって形成されている。
【0016】
図2は、この超小型ヒューズ10の溶断特性aと、線型のヒューズの溶断特性bと、薄膜型ヒューズの溶断特性cとを示したものである。なお、超小型ヒューズ10の孔22は、直径が0.2mmで、銅メッキ層24は2μm、錫メッキ層26は1μmの厚さである。図2から明らかなように、この超小型ヒューズ10は、線型のヒューズと同程度の溶断特性を示している。
【0017】
このヒューズ10では、ヒューズ層である銅メッキ層24、錫メッキ層26は、孔22の内部に設けられており、この孔22の内部に空間があるので、ヒューズ層が溶断しても、再溶着することはない。また、端子32、34は孔22に対して垂直に位置しているので、ヒューズ層と端子とは直接に接続することができ、両者を接続するための線路を特別に設ける必要はない。また、鋼球28、30によって孔22を閉塞しているので、孔22の内部体積が多数製造されたヒューズ10によってそれぞれ変化することはない。
【0018】
なお、上記のヒューズ10では、孔22は円形孔としたが、角形孔とすることもできる。さらに、ヒューズ層は銅メッキ層24と錫メッキ層26との2層によって構成したが、一層のみで構成してもよいし、或いは3層以上の層で構成してもよい。ヒューズとしては、これらの他にアルミニウム、半田、真鍮、金、銀等の公知のヒューズとして使用可能な金属を使用することができる。また、ヒューズ10では、孔22を1つだけ設けたが、複数の孔を絶縁体12に形成し、これらの孔にそれぞれヒューズ層を形成し、各ヒューズ層を直列または並列に接続してもよい。また、鋼球28、30を使用したが、これ以外にも端子32、34を形成する際のメッキ金属が孔22内に進入するのを防止できるものであれば、他の形状のものを使用することもできる。また、蓋部材としては、固体物に限らず、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂等によって孔22を閉塞し、端子メッキ可能となるように絶縁体12の端面を表面処理してもよい。
【0019】
このヒューズ10を、例えば図3に示すようにして製造することができる。図3(a)、(b)に示すように両面に銅箔14、16が形成された長尺の絶縁体12に孔22を所定間隔ごとに穿設する。孔22としては例えば直径0.2mmの円形孔を形成する。
【0020】
図3(c)、(d)に示すようにスルーホールメッキによって銅メッキ層24と錫メッキ層26とをそれぞれ形成する。
【0021】
図3(e)、(f)に示すように、各孔22の両端の開口に、鋼球28、30を嵌めて、各孔22をそれぞれ閉塞する。
【0022】
そして、図3(e)に点線で示す切断線に沿って絶縁体12をそれぞれ切断する。次に、各絶縁体12ごとに、金属膜14、16にメッキによって端子32、34を形成する。無論、このとき、鋼球28、30を覆うようにメッキする。
【0023】
【発明の効果】
以上のように、請求項1記載の発明によれば、絶縁体に形成した孔の内面にヒューズ層が形成されているので、ヒューズ層が溶断したときに再溶着することを防止するための空間を別途設ける必要がない。よって、ヒューズを小型化することができる。
【0024】
また、端子が孔に対して垂直に設けられているので、孔内のヒューズと端子とを接続するための線路を設ける必要がなく、製造が容易になる。
【0026】
請求項2記載の発明によれば、ヒューズ層が溶断したとき再溶着することを防止するための空間を別に設ける必要がなく、端子とヒューズ層とを接続するための線路を設ける必要がなく、孔の体積が一定である超小型ヒューズを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施の形態の超小型ヒューズの縦断面図である。
【図2】図1の超小型ヒューズと線型ヒューズと薄膜型ヒューズとの溶断特性を示す図である。
【図3】図1の超小型ヒューズの製造過程を示す図である。
【符号の説明】
10 超小型ヒューズ
12 絶縁体
14 16 絶縁体の面
18 20 銅箔
22 孔
24 銅メッキ層(ヒューズ層)
26 錫メッキ層(ヒューズ層)
28 30 鋼球(蓋体)
32 34 端子
Claims (2)
- 対向する2つの面を有し、これらの面のうち一方の面から他方の面に貫通した孔を有する絶縁性基板と、
前記孔の内周面に、前記孔を中空状態を維持して形成したヒューズ層と、
前記2つの面にそれぞれ形成され、前記ヒューズ層と電気的に接続されている端子と、
前記孔の両開口部をそれぞれ閉塞している蓋部材とを、
具備し、前記蓋部材は前記端子と異なる材質である超小型ヒューズ。 - 絶縁性基板の対向する2つの面の一方から他方の面に貫通する孔を形成する段階と、
前記孔の内周面にスルーホールメッキによって前記孔を中空状態を維持してヒューズ層を形成する段階と、
前記孔の両開口部を蓋部材で閉塞する段階と、
前記絶縁性基板の2つの面にそれぞれ端子を、前記閉塞された開口部を覆うようにメッキによって形成する段階とを、
具備し、前記蓋部材は前記端子と異なる材質である超小型ヒューズの製造方法。
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---|---|---|---|
JP04124298A JP4114226B2 (ja) | 1998-02-05 | 1998-02-05 | 超小型ヒューズ及びその製造方法 |
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JPH11224589A JPH11224589A (ja) | 1999-08-17 |
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JP04124298A Expired - Fee Related JP4114226B2 (ja) | 1998-02-05 | 1998-02-05 | 超小型ヒューズ及びその製造方法 |
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JP (1) | JP4114226B2 (ja) |
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1998
- 1998-02-05 JP JP04124298A patent/JP4114226B2/ja not_active Expired - Fee Related
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