JP4114147B2 - エンジンの液体燃料供給装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、LPGのように気化しやすい液体燃料を液体の状態で噴射弁より吸気管に噴射してエンジンに供給する液体燃料供給装置、殊に高温再始動時および高温再始動後において配管内のLPGを気化させることなく安定した液体の状態のまま噴射することができる液体燃料供給装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
液体燃料を吸気管に噴射弁により計量噴射してエンジンに供給するシステムは周知である。ガソリンについては、図4に示すように燃料タンク2に貯留されている液体燃料をポンプ3で加圧して供給管路4より燃料ギャラリ6に送ってエンジン21の吸気管22に配置した噴射弁8に分配し、噴射されなかった余剰燃料は圧力調整器70を設置した戻し管路9を経て燃料タンク2に戻すようにすることが普通である。一方、気化しやすい液体燃料であるLPGについても、例えば実開昭61−138860号公報、実開昭62−87162号公報、特開昭63−18172号公報に記載されているように、基本的に図4に示したものと同じシステムを使用している。
【0003】
ところが、前記周知の燃料噴射システムをLPGのように気化しやすい液体燃料の噴射に適用した場合、エンジン停止後にエンジンルーム内の温度が高温になったとき、燃料ギャラリ6や噴射弁8内に残留している液体燃料が高温に加熱されて圧力が上昇すると、圧力調整器70を開いて燃料タンク2に放出されることにより飽和蒸気圧以下となって気相を発生させやすくなる。そして、気相を発生した状態でエンジンを再始動させようとすると、気体燃料が噴射されて過薄混合気による始動不能を招くため、始動に先立って燃料ポンプ3を運転して液体燃料を燃料ギャラリ6に送り気体燃料と入れ替える必要が生じて始動までに長時間を要する、という問題がある。
【0004】
これに対し、本願発明者・出願人は、図5に示すように、先に特願2003−74997号において液体燃料供給装置における圧力調整器10の下流側の戻し管路9内圧力を燃料噴射圧力設定の背圧に使用するとともに、供給管路4に噴射弁8から燃料タンク2への流れを阻止する逆止弁7を、戻し管路9に圧力調整器10の背圧導入個所よりも下流側をエンジン21の停止時に閉止し運転時に開放する閉塞手段17をそれぞれ具えさせ、エンジンが停止したとき燃料を配管の逆止弁7から圧力調整器10に至る区間内で高温・高圧の液体状態を保って封入させる技術を提示した。
【0005】
これにより、エンジン停止後の温度上昇にかかわらず配管内の殊に燃料ギャラリ6や噴射弁8内に残留している燃料を、液体の状態のまま維持して次の始動時に吸気管内に噴射させ、エンジンの高温再始動性を良好なものとすることができる。
【0006】
しかしながら、前記先願技術により良好な高温再始動性が得られても、閉塞手段17が開くことによって始動直後に噴射圧力は圧力調整器10の設定圧力となって液体燃料の圧力が低下することから、始動直後の燃料ギャラリ6やその付近における燃料温度が高温の場合に気化しやすくなるため、始動後のエンジン運転の不安定化を招き場合によってはエンジンストールを起こす、という心配がある。そして、これを回避するために予め圧力調整器10の設定圧力を高く設定すると燃料ポンプ3の消費電力の増加や燃料タンク2内の燃料温度の上昇を招く、という問題が生じてしまう。
【0007】
さらに、逆止弁7と閉塞手段17とを用いて燃料を高温・高圧の液体状態を保って配管内に封入する場合、温度上昇により封入された液体燃料が過度に高圧となってこの圧力を受ける燃料ギャラリ6などの構成部品に破損が生じる、という心配もある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような問題点を解決しようとするものであり、燃料温度が高い状態の再始動を良好なものにすることに加えて、再始動後においても燃料ポンプの消費電力の増加やタンク内燃料温度の上昇を伴わずにエンジンの運転状態を良好なものとし、さらに封入された燃料圧力の必要以上の上昇を避けて構成部品の破損を回避できるようにすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、燃料タンクの液体燃料を加圧するポンプと、前記ポンプにより加圧された液体燃料を噴射弁に送る供給管路と、圧力調整器を有し前記噴射弁で噴射されなかった余剰燃料を前記燃料タンクに戻す戻し管路とを具え、前記圧力調整器がその下流側の前記戻し管路内の圧力を燃料噴射圧力調整用の背圧に使用するものとされているとともに、前記供給管路に前記噴射弁からポンプへの流れを阻止する逆止弁が設置され、前記戻し管路に前記圧力調整器の背圧導入個所よりも下流側をエンジンの停止時に閉止し運転時に開放する閉塞手段が設置されているエンジンの液体燃料供給装置において、
前記閉塞手段はエンジン始動時に前記圧力調整器が調整する圧力では前記 供給管路内の液体燃料が気化する温度域のとき前記戻し管路を継続して閉止し、気化しない温度に低下したとき前記戻し管路を開放するように設定したものとした。
【0010】
エンジンが停止すると燃料ポンプが停止するとともに閉塞手段が戻し管路を閉止し、逆止弁は供給管路の燃料ポンプ側と噴射弁側とに圧力差を生じることにより閉弁する。このため、供給管路の逆止弁から戻し管路の閉塞手段に至る区間が閉鎖されて液体燃料を封入し、圧力調整器は上流側と下流側とを遮断する。この状態で封入されている液体燃料が加熱されると、圧力調整器はその背圧である下流側液体燃料の蒸気圧と調圧ばね荷重との和である設定圧力によって上流側と下流側とを連通させることなく遮断するため、上流側の液体燃料は気相を発生することなく高温・高圧の液体状態を保って封入され、高温再始動時に直ちに液体の状態で噴射し良好に始動させることができる。
【0011】
そして、高温再始動後においても温度センサおよび電子式制御装置により液体燃料が圧力低下したとき気化するような温度であると判断している間、或いはエンジン始動から所定時間経過するまでは、閉塞手段として好適に使用される電磁弁を開弁して戻し管路を開放しないことにより、高温の液体燃料が圧力低下により気化することを防いで、高温再始動後におけるエンジン運転を安定よく且つ良好に保つことができる。このことにより、高温再始動後の液体燃料の気化を防ぐために燃料ポンプを高出力とする必要もなく、これに伴う電力消費量の増加や燃料タンク内の燃料温度の上昇をきたすこともない。
【0012】
また、前述したエンジンの液体燃料供給装置において、戻し管路の閉塞手段の上流側の領域から分岐して燃料タンクに至る補助戻し管路を設け、補助戻し管路に液体燃料が封入された領域の圧力を所定圧力以下に保持させる圧力制御手段を設置したものとした。
【0013】
エンジン停止後に封入されている液体燃料の圧力が異常上昇するような高温になっても、これを適宜逃がして所定圧力以上とならないように圧力制御手段が調整することにより、その圧力を受ける構成部品が破損するのを効果的に防ぐことができる。また、圧力制御手段は閉塞手段が戻し管路を閉塞した状態でエンジンを運転している場合においても余剰燃料を燃料タンク側に適宜逃がすようなるため、エンジンの始動およびそれに続く運転時においても液体燃料が所定圧力以上に上がるのを防止することに加えて、燃料が燃料タンクを通って連続的に循環することでエンジン運転に必要な液体燃料がスムースに供給されエンジン運転が良好となり、且つ燃料供給管路内の燃料温度も速やかに低下させることができる。
【0014】
さらに、前述した圧力制御手段を有する補助戻し管路が設置されたエンジンの液体燃料供給装置において、補助戻し管路を戻し管路の圧力調整器と閉塞手段との間の区間から分岐させるとともに、圧力制御手段をリリーフ弁とすれば、特に圧力調整器下流から閉塞手段までの気相が発生して異常高圧の発生しやすい区間について、簡易な構成で容易に装置の破損を回避することができる。
【0015】
加えて、前述した圧力制御手段を有する補助戻し管路が設置されたエンジンの液体燃料供給装置において、補助戻し管路を戻し管路の圧力調整器と閉塞手段との間の区間から分岐させるとともに、圧力制御手段をその下流側の補助戻し管路内の圧力を背圧に使用した圧力調整器とすれば、先述した異常高圧の発生しやすい区間の安全を確保しながら両圧力調整器の設定圧力をともに低いものとすることができる。
【0016】
さらに加えて、前述した圧力制御手段を有する補助戻し管路が設置された各エンジンの液体燃料供給装置において、補助戻し管路を戻し管路の圧力調整器上流側の区域から分岐させるとともに、圧力制御手段をその下流側の補助戻し管路内の圧力を背圧に使用し且つ戻し管路の圧力調整器よりも高い圧力に調整するように設定された圧力調整器としてエンジン始動用の圧力調整器としても利用されるようすれば、さらにエンジンの始動が良好になるとともに、始動以降のエンジンの運転を安定かつ良好にすることが容易となる。或いは、補助戻し管路を戻し管路の圧力調整器上流側の区域から分岐させたものについて、圧力制御手段を前記の圧力調整器に代えて戻し管路の圧力調整器よりも高い圧力に調整するように設定したリリーフ弁としても、エンジンの良好な始動、始動以降のエンジンの安定した運転が得られる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について、以下に図面を用いながら詳細に説明する。尚、異なる実施の形態であっても、同じ構成要素には同一の符号を付して説明する。
【0018】
図1〜図3は、供給管路4の燃料ポンプ3の吐出口に接近した個所に噴射弁8から燃料タンク2に燃料が逆流するのを防止する逆止弁7を設けるとともに、戻し管路9に圧力調整器10の背圧導入個所よりも下流側をエンジン21停止時に閉止し運転時に開放する閉塞手段17を設けてなるエンジンの液体燃料供給装置の配置を概略的に示したものである。閉塞手段17は基本的にはエンジン21の運転開始と同時に戻し管路9を開放するが、本実施の形態ではんる。てのエンジン21始動時に圧力調整器10が調整する圧力では供給管路4内の液体燃料が気化する温度のときは戻し管路9を継続して閉止し、気化しない温度に低下したとき戻し管路9を開放するように設定されている。
【0019】
先ず、図1〜図3のエンジンの液体燃料供給装置に共通する部分について説明すると、燃料タンク2に貯留された液体燃料(たとえば液体LPG)は、燃料ポンプ3により燃料タンク2から供給管路4に送出され、燃料タンク2への燃料逆流を阻止する逆止弁7を通過して燃料ギャラリ6に入り、エンジン21の吸気管22に設置された噴射弁8から噴射される。噴射圧力は戻し管路9に設置された圧力調整器10により所定の一定圧力に調整されるようになっており、また、燃料ギャラリ6内の液体燃料のうちエンジン21に供給されなかった余剰燃料は、戻し管路9を経て燃料タンク2に戻されるようになっている。
【0020】
圧力調整器10は、ダイヤフラム11により区画形成された圧力制御室12と背圧室13とを有しており、圧力制御室12側にはダイヤフラム11に連動するバルブ14が配備され、背圧室13側には圧縮コイルばねからなる調圧ばね15が装入されている。また、背圧室13と戻し管路9とは背圧通路16により接続されており、圧力調整器10はその下流側の戻し管路9内の圧力を燃料噴射圧力設定の背圧に使用するものとされている。
【0021】
閉塞手段17は電磁弁であり、戻し管路9の背圧通路16の分岐個所下流側に設置され、電子式制御装置25により開弁・閉弁を制御されるようになっており、基本的にエンジン21の運転時に開弁し、停止時に閉弁するように設定されている。さらに、電子式制御装置25は燃料ギャラリ6およびエンジン21に配置した温度センサ26,27が検知する燃料温度、エンジン冷却水温度に基いて、エンジン始動時に圧力調整器10が調整する圧力では供給管路4内の液体燃料が気化する温度域であると判断したときは始動後も戻し管路9を継続して閉止し、気化しない温度に低下したと判断したとき戻し管路9を開放するように電磁弁17を制御するように設定されている。
【0022】
図1〜図3の液体燃料供給装置は以上のような構成であり、エンジン21が運転を停止すると、燃料ポンプ3が運転を停止するとともに電磁弁17が戻し管路9を閉止するため、燃料の流れが停止して燃料ポンプ3と電磁弁17との間の燃料の圧力は高圧になる。しかし、燃料ポンプ3が停止することで燃料の昇圧ができなくなるので燃料タンク2側が低圧となり、燃料は圧力均衡作用により低圧な燃料タンク2側に流入しようとするが、逆止弁7により流入が阻止されるため逆止弁7から電磁弁17に至る区間に燃料が液体のまま高圧状態で封入されることになる。
【0023】
ここで、逆止弁7と電磁弁17との間に封入されている燃料の圧力はそのときの燃料温度における蒸気圧力に応じて変化する。また、圧力調整器10のバルブ14は調圧ばね15のばね荷重によってダイヤフラム11が圧力制御室12側に変位することによって閉弁する。そして、逆止弁7とバルブ14との間における燃料圧力は、背圧室13に封入されている燃料の蒸気圧即ち背圧と調圧ばね15のばね荷重とによって調圧されるので、調圧ばね15のばね荷重を適宜に設定することによりバルブ14は閉弁状態を維持する。このため、逆止弁7とバルブ14との間に燃料が完全封入されることとなり、LPGのような温度変化に対する圧力変化が大きく気化しやすい燃料も気相を発生することなく液体の状態を維持して封入され、高温再始動時に安定した液体の状態で噴射し良好に始動させることができる。
【0024】
一方、高温再始動時に電磁弁17を開弁して背圧室13が燃料タンク2に開放されることにより圧力調整器10が本来の機能に戻ると、供給管路4内の燃料が高温状態のまま圧力が低下することにより気相を生じてエンジンの不調を招く、という問題を生じる心配がある。これに対し、電子式制御装置25はエンジン始動および始動後のエンジン運転についても温度センサ26,27で検知される燃料ギャラリ6内の燃料温度とエンジン21の冷却水温度に基いて、電磁弁17を開弁することで液体燃料が圧力低下したとき気相を生じるおそれのある温度域であると判断した場合は、電磁弁17を閉弁したままとするように指令する。これにより、高温再始動時に供給管路4内の燃料を高圧のまま保って気相が発生してエンジン不調をきたすという心配がなくなる。
【0025】
以上述べたように、図1〜図3のエンジンの液体燃料供給装置は高温再始動時における良好な始動に加えて、液体燃料に気相が発生することを回避するため圧力調整器10の設定圧力を高くすることなく再始動後の安定性を確保してエンジンストールの発生等のトラブルを回避することができる。尚、エンジン始動および始動後所定時間の間は戻し管路9を閉鎖したままの状態とした方がエンジン始動性が良好な場合もあるため、エンジン始動時における供給管路の液体燃料の温度にかかわらず、エンジン始動から所定時間を経過するまでは電磁弁17を閉弁するように設定してもよい。このようにすることで、装置をより簡易にすることができるとともにエンジンの安定性を確保することができる。
【0026】
さらに、図1〜図3に共通する構成として、圧力制御手段30,40,50を設置した補助戻し管路31,41,51を戻し管路9の電磁弁17上流側で分岐させ、下流側で合流させて設けた。電磁弁17と逆止弁7との間の領域に封入された燃料の温度が過度に上昇した場合、その圧力が配管の燃料封入区間における構成部品の耐久力を超えて破損を生じるおそれを生じるが、補助戻し管路31,41,51は、封入された液体燃料が構成部品の耐久力を超える圧力になる前にこれを電磁弁17の下流に逃がすものである。これにより、燃料の異常圧力上昇による装置の破損を有効に回避することができる。尚、各補助戻し管路31,41,51は燃料タンク2に直接接続してもよいが、配管簡素化のため、電磁弁17下流側で戻し管路9に合流させた。
【0027】
また、供給管路4の液体燃料の温度が高く電磁弁17を閉弁した状態のままでエンジン21を運転するとき、余剰燃料が戻し管路9を流れないことによりエンジン21への燃料の供給不良を招く場合を生じるが、圧力制御手段30,40,50が燃料タンク2に燃料を逃がすように作動することにより、電磁弁17を閉弁したままであっても余剰燃料が燃料タンク2に戻る最小限の流量を確保することができ、且つ供給管路4内の液体燃料の温度を短時間で低下させることも可能となる。
【0028】
次に、図1〜図3の各エンジンの液体燃料供給装置についてそれぞれに特有の構成部分について説明する。
図1および図2に示すエンジンの液体燃料供給装置は、補助戻し管路31,41が戻し管路9の電磁弁17と圧力調整器10の背圧導入個所との間の区間から分岐して配置されている。エンジン21の運転中は圧力調整器10の下流側は燃料タンク2内の圧力となっていて低圧であるので運転中に高温であると気相を発生していることがある。また、エンジン21が停止して電磁弁17が閉弁し、圧力調整器10と電磁弁17との間の区間が気相の有無にかかわらず低圧で閉鎖された状態で温度が上昇すると、容易に気相を発生し圧力異常上昇の原因となりやすい。
【0029】
図1のエンジンの液体燃料供給装置における圧力制御手段30はリリーフ弁であり、入口圧力である圧力調整器10と電磁弁17との間の区間に封入されている燃料が異常圧力になる前に閉弁して過度の圧力を放出するように設定してある。このことにより、簡易な構成で容易に閉鎖区間を所定圧力以下に保持して異常高圧発生による装置の破損を回避することができる。
【0030】
図2のエンジンの液体燃料供給装置における圧力制御手段40は圧力調整器10と同様の構成をもつ圧力調整器であって、その下流側の戻し管路9内の圧力を背圧通路46で背圧室43に導入して圧力調整用の背圧に使用している。また、この圧力調整器40は図1のリリーフ弁30と同様の作用効果を発揮することができることに加えて、このように圧力調整器10,40を連設することで両圧力調整器10,40の設定圧力を通常のものより低く設定することができる。したがって、燃料ポンプ3の消費電力を少ないものとすることができるとともに、燃料タンク2内の液体燃料温度の上昇を避けることができ、且つ圧力調整器10の設定圧を高圧にできない構造のような場合にも有利なものとなる。
【0031】
図3のエンジンの液体燃料供給装置においては、補助戻し管路51を圧力調整器10の上流側から分岐させて電磁弁17の下流側で合流させている点で図1および図2のエンジンの液体燃料供給装置と異なる。また、戻し管路9の圧力制御手段を圧力調整器10と同様の構成をもつ圧力調整器50として、圧力調整器10,50を並列に設けた構成となっている。さらに、圧力調整器10は通常のものより低い設定圧とし、圧力調整器50は通常のものより高い設定圧としてあるとともに、その下流側の戻し管路9内の圧力を背圧通路56で背圧室53に導入して圧力調整用の背圧に使用している。このことにより、通常使用する圧力調整器10の設定圧を一般的な圧力調整器より低く設定することができるとともに、圧力調整器50を始動時における燃料噴射の圧力調整器として使用することもできる。このことにより、上述した共通する効果に加えて、始動に適した高圧の噴射圧にして極めて良好な始動性を実現することができる。
【0032】
また、図3の補助戻し管路51を戻し管路9の圧力調整器10上流側の区域から分岐させた液体燃料供給装置において、圧力調整手段を前記の圧力調整器50に代えて圧力調整器10よりも高い圧力に調整するように設定したリリーフ弁を設置してもよい。このようにしても、前記同様の作用を発揮してエンジン21の良好な始動、始動以降のエンジン21の安定した運転を得ることができる。
【0033】
尚、上述したエンジンの液体燃料供給装置における圧力調整手段40,50は圧力調整器10と同一の圧力調整器を用いて、各調圧ばね45,55の設定を適宜調整することで調圧ばね15と異なる圧力のものとして使用してもよい。このことにより、部品の種類数を減少させることができる。
【0034】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によるとLPGのように気化しやすい液体燃料をエンジン停止後の高温状態において燃料ギャラリや噴射弁内に液体の状態で封入して、高温再始動性を良好なものにすることに加えて、高温再始動後においても燃料ポンプの消費電力の増加やタンク内燃料温度の上昇を伴わずにエンジンの運転状態を良好なものとし、さらに封入燃料部分の圧力の必要以上の上昇を避けて構成部品の破損を回避できるものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す配置図。
【図2】本発明の異なる実施の形態を示す配置図。
【図3】本発明の更に異なる実施の形態を示す配置図。
【図4】従来例の概略配置図。
【図5】異なる従来例の概略配置図。
【符号の説明】
2 燃料タンク、3 燃料ポンプ、4 供給管路、6 燃料ギャラリ、7 逆止弁、8 噴射弁、9 戻し管路、10 圧力調整器、11 ダイヤフラム、12 圧力調整室、13,43,53 背圧室、14 バルブ、15,45,55調圧ばね、16,46,56 背圧通路、17 閉塞手段、21 エンジン、22 吸気管、25 電子式制御装置、26,27 温度センサ、30,40,50 圧力調整手段、31,41,51 補助戻し管路

Claims (8)

  1. 燃料タンクの液体燃料を加圧するポンプと、前記ポンプにより加圧された液体燃料を噴射弁に送る供給管路と、圧力調整器を有し前記噴射弁で噴射されなかった余剰燃料を前記燃料タンクに戻す戻し管路とを具え、前記圧力調整器がその下流側の前記戻し管路内の圧力を燃料噴射圧力調整用の背圧に使用するものとされているとともに、前記供給管路に前記噴射弁からポンプへの流れを阻止する逆止弁が設置され、前記戻し管路に前記圧力調整器の背圧導入個所よりも下流側をエンジンの停止時に閉止し運転時に開放する閉塞手段が設置されているエンジンの液体燃料供給装置において、
    前記閉塞手段はエンジン始動時に前記圧力調整器が調整する圧力では前記 供給管路内の液体燃料が気化する温度域のとき前記戻し管路を継続して閉止し、気化しない温度に低下したとき前記戻し管路を開放するものとされている、
    ことを特徴とするエンジンの液体燃料供給装置。
  2. 前記閉塞手段は前記供給管路内の液体燃料および/またはエンジン冷却水の温度に基づいて電子式制御装置が出力する指令により開弁・閉弁する電磁弁である請求項1に記載のエンジンの液体燃料供給装置。
  3. 前記閉塞手段はエンジン始動後に前記戻し管路を継続して閉止したとき、前記供給管路内の液体燃料が気化しない温度に低下したときに代えて、エンジン始動から所定時間経過後に前記戻し管路を開放するものとされている請求項1または2に記載のエンジンの液体燃料供給装置。
  4. 請求項1,2または3に記載のエンジンの液体燃料供給装置において、
    前記戻し管路の前記閉塞手段上流側の領域から分岐して前記燃料タンクに至る補助戻し管路を具え、前記補助戻し管路に前記領域の液体燃料圧力を所定圧力以下に保持させる圧力制御手段が設置されている、
    ことを特徴とするエンジンの液体燃料供給装置。
  5. 前記補助戻し管路が前記戻し管路の前記圧力調整器と閉塞手段との間の区間から分岐しているとともに、前記圧力制御手段がリリーフ弁である請求項4に記載のエンジンの液体燃料供給装置。
  6. 前記補助戻し管路が前記戻し管路の前記圧力調整器と閉塞手段との間の区間から分岐しているとともに、前記圧力制御手段がその下流側の補助戻し管路内の圧力を背圧に使用した圧力調整器である請求項4に記載のエンジンの液体燃料供給装置。
  7. 前記補助戻し管路が前記戻し管路の前記圧力調整器上流側の区域から分岐しているとともに、前記圧力制御手段がその下流側の補助戻し管路内の圧力を背圧に使用し且つ前記戻し管路の圧力調整器よりも高い圧力に調整するように設定された圧力調整器である請求項4に記載のエンジンの液体燃料供給装置。
  8. 前記補助戻し管路が前記戻し管路の前記圧力調整器上流側の区域から分岐しているとともに、前記圧力制御手段が前記圧力調整器よりも高い圧力に調整するように設定されたリリーフ弁である請求項4に記載のエンジンの液体燃料供給装置。
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