JP4113933B2 - 放電破砕方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、放電破砕方法に関し、より特定的には、転石などの破砕対象物を確実に破砕することが可能な放電破砕方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、岩石などを破砕する方法として、破砕対象物としての岩石などに下孔を形成し、この下孔の内部に電解液とともに電極を挿入し、この電極に大電流を供給して放電を発生させることにより、下孔が形成された岩石などを破砕する方法(放電破砕方法)が知られている。一方、土木工事にて工事現場の掘削を行なう場合、堆積層であってもその堆積層中に大きな転石などが埋もれていると、その転石を破砕して小割にし、その破片を除去するといった作業(小割作業)が必要になることがある。このような小割作業に、上述した放電破砕方法を適用することが考えられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述のような小割作業に放電破砕方法を適用する場合、転石の材質や大きさが一定ではないため、破砕条件(たとえば、電極に投入する電力(投入エネルギー)の値など)を個々の転石に合わせて決定することは難しかった。このため、たとえば投入エネルギーが破砕対象物である転石に対して大きすぎた場合、転石を細かく砕きすぎることになる。この結果、転石の破片を搬出する作業の効率が低下する。一方、投入エネルギーが転石に対して小さすぎた場合、転石を充分小さく破砕することができず、再度破砕工程を実施する必要がある。このため、転石を除去する作業の効率が低下する。このように、転石の破砕に必要な投入エネルギーの値といった破砕条件を適正化しない場合、作業効率が低下するので、結果的に作業コストが増大することになっていた。
【0004】
また、転石を確実に破砕するため、転石のサイズなどに関係無く電極への投入エネルギーを大きくしておくと、転石の破砕は確実にできるものの、破砕装置の電極の損耗が激しくなる。このため、電極の寿命が短くなるので、破砕作業のランニングコストが上昇することになる。
【0005】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の目的は、転石などの破砕対象物の破砕を確実に行うことができるとともに、低コストな放電破砕方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
発明者は、上述の課題を解決するため、転石などの破砕対象物について、そのサイズなどに応じて電極への投入エネルギーを予め予測することを考えた。具体的には、破砕対象物に設置された破砕電極での放電点から、破砕対象物の自由面(破砕対象物の表面)までの距離のうち最も小さいもの(放電点に最も近接した自由面(最近接自由面)と放電点との間の距離)を評価用距離と定義した。発明者は、この評価用距離と上記投入エネルギーとの間には一定の関係があると推定した。そして、この関係を用いれば、評価用距離のデータから電極への投入エネルギーを予測できると考えた。そこで、発明者は、まず図5に示したような無筋コンクリート製のサンプルを複数準備し、その破砕試験を行った。なお、サンプルとして、異なる評価用距離を有する複数種類のサンプル、つまり異なる体積を有する複数種類のサンプルを準備した。これは、後述するように各サンプルの評価用距離と体積との間には一定条件下で相関関係があるからである。
【0007】
図5は、発明者が行った破砕試験のサンプルを示す斜視模式図である。図5に示すように、破砕試験のサンプル12は、高さH、底面の直径Dの円筒形状のサンプルである。高さHと直径Dとは等しい値となっている。サンプル12の上部表面の中央部には、破砕装置の同軸電極1を挿入するための下孔13が形成されている。下孔13の深さは、サンプル12の高さHの1/2より大きくなっている。そして、サンプルの破砕を行なう際、同軸電極1の先端部の位置が、サンプル12の上部表面からほぼH/2の深さとなるように、同軸電極1は設置される。このため、同軸電極1において放電が発生する位置(放電点の位置)は、サンプル12のほぼ中央に位置することになる。つまり、図5に示したサンプル12では、放電点から垂直方向での自由面までの距離と水平方向での自由面までの距離とが等しくなっている。このため、サンプル12の評価用距離LはH/2(あるいはD/2)である。このように、破砕対象物のサンプル12において、その中心に放電点が位置する場合、サンプルの体積Vと評価用距離Lの3乗(L3)との間には比例関係がある。また、サンプルの体積は比較的測定あるいは見積りが容易である事から、以下の検討では、サンプルの中心に放電点を配置することを前提に、評価用距離Lに代えて、サンプルの体積と当該サンプルの破砕の際に電極に投入するエネルギーとの関係について検討する。
【0008】
このような様々な体積のサンプル(様々な評価用距離を有するサンプル)について、破砕試験を行なうことにより、当該サンプルを破砕するために必要な総投入エネルギーを測定した。なお、破砕を行なう際には、1つのサンプルに対して1回の放電により当該サンプルを破砕できた場合、その1回の放電における投入エネルギーを総投入エネルギーとした。また、1つのサンプルに対して複数回の放電により当該サンプルを破砕した場合、それぞれの放電における投入エネルギーの合計を総投入エネルギーとした。その結果を図6に示す。
【0009】
図6は、無筋コンクリート製のサンプルについての破砕試験結果を表したグラフを示す図である。図6に示すように、サンプルの体積と破砕に必要な総投入エネルギーとの間には、比例関係があることがわかる。なお、図6の凡例において、たとえば上から7行目の「324,169kJ」という表示は、そのサンプルに対して、1回目の放電における投入エネルギーが324kJ、2回目の放電における投入エネルギーが169kJであることを示している。そして、このサンプルにおける総投入エネルギーは324と169とを加算した493kJとなる。
【0010】
図6から分かるように、サンプルの破砕に必要な総投入エネルギーはサンプルの体積(サンプルの評価用距離の3乗)に比例して大きくなる。また、破砕に必要な総投入エネルギーを一度に同軸電極1(図5参照)に供給して、1回の放電により1つのサンプルを破砕する場合と、破砕に必要な総投入エネルギーを複数回同軸電極1(図5参照)に供給して、複数回の放電により1つのサンプルを破砕する場合との、いずれの場合であっても、上述の比例関係は成立することがわかる。つまり、同軸電極1に対するエネルギーの投入パターンに関わらず、破砕に必要な総投入エネルギー(エネルギーとも言う)はサンプルの体積(サンプルの評価用距離の3乗)に比例している。したがって、サンプルの体積(あるいはサンプルの評価用距離)から、破砕に必要なエネルギーを一意に決定できる。そして、このような比例関係は、転石など材質の異なる他の破砕対象物においても成立すると思われる。なお、体積あるいは評価用距離から比例計算で求められた破砕に必要な総投入エネルギー以上のエネルギーを同軸電極1(図5参照)に投入した場合、サンプル12(図5参照)は確実に破砕された。
【0011】
上述した破砕試験では、多数のサンプルを破砕して、サンプルの体積(サンプルの評価用距離の3乗)と総投入エネルギーとの比例関係を確認した。そして、このような比例関係の成立を仮定すれば、実際の転石の破砕作業において、以下のような手法で破砕に要するエネルギーを予測することが可能になる。すなわち、破砕対象である転石と同じ材質のサンプル(破砕対象である転石と同じ場所から採取された転石のサンプル)を1つだけ、あるいは複数個準備して、当該サンプルを破砕する。そして、そのサンプルの破砕に要した総投入エネルギーとサンプルの体積(サンプルの評価用距離の3乗)とから、総投入エネルギーとサンプルの体積(サンプルの評価用距離の3乗)との比例関係を求める。次に、実際に破砕する対象である転石の体積あるいは評価用距離を見積り、その見積った体積あるいは評価用距離から上記比例関係に基づいて上記転石の破砕に必要な投入エネルギーを予測できる。
【0012】
上記のような発明者の知見に基づいて、この発明の1の局面に従った放電破砕方法は、電極にエネルギーを投入することにより発生させた放電によって破砕対象物を破砕する放電破砕方法であって、破砕対象物のサンプルを放電により実際に破砕することによって、サンプルを破砕することができるエネルギーの値を求める準備工程と、サンプルの体積とエネルギーの値との間に一定の関係式が成立することを仮定して、関係式の係数を決定する工程と、係数が決定された上記関係式に基づいて、破砕されるべき破砕対象物の破砕条件を決定する工程とを備える。関係式は、破砕対象物の体積をV(m 3 )、破砕対象物を破砕することができるエネルギーの値をE(kJ)、係数をaとした場合、E=a×Vという式であり、係数を決定する工程は、サンプルの体積をV 0 (m 3 )、サンプルを放電により破砕することができるエネルギーの値をE 0 (kJ)とした場合、係数aをa=E 0 /V 0 という式により決定することを含む。
【0013】
このように、事前にサンプルの破砕を行なうことで破砕対象物の体積と破砕のためのエネルギーとの関係を示す関係式の係数を求めておけば、当該関係式を用いて、任意の大きさ(体積)の破砕対象物について、破砕条件(具体的には、破砕に必要なエネルギーなど)を予測することができる。したがって、破砕対象物の破砕条件として適切な条件を予め決定することができるので、破砕対象物の破砕を確実に行なうことができる。このため、破砕条件が適切でない事に起因して、破砕作業の能率が低下すること(たとえば、電極への投入エネルギーが小さすぎるため破砕対象物を十分破砕できないこと)を抑制できる。
【0014】
また、破砕装置の電極に投入するエネルギーなどの破砕条件を破砕対象物のサイズ(体積)に合わせて決定できるので、破砕対象物を確実に破砕するために過大なエネルギーを電極に投入する必要がない。このため、必要以上に破砕装置の電極が損耗することを抑制できる。したがって、電極の寿命の短縮を軽減できるので、破砕作業のランニングコストの上昇を抑制できる。
【0015】
上記1の局面に従った放電破砕方法において、準備工程は、1つのサンプルについてエネルギーの値を求めることを含んでいてもよい
【0016】
この場合、準備工程において1つのサンプルの破砕を行なうことで、比例関係を示す関係式の係数aを決定できる。したがって、準備工程における作業を比較的簡単なものとすることができる。
【0017】
上記1の局面に従った放電破砕方法において、破砕条件を決定する工程は、上記関係式に基づいて、破砕されるべき破砕対象物の体積から、破砕対象物を破砕することができるエネルギーの値を求める工程を含んでいてもよい。
【0018】
この場合、予め破砕対象物の破砕に必要なエネルギーの値を推定できる。そのため、電極に対して適切なエネルギーを投入できるので、破砕対象物の破砕を確実に行なうことができる。このため、破砕の際に破砕装置の電極に投入されるエネルギーの値が大きすぎる、あるいは小さすぎることに起因する、破砕作業の能率低下を確実に抑制できる。
【0019】
この発明の他の局面に従った放電破砕方法は、電極にエネルギーを投入することにより発生させた放電によって破砕対象物を破砕する放電破砕方法であって、準備工程と関係式の係数を決定する工程と破砕条件を決定する工程とを備える。準備工程では、破砕対象物のサンプルを放電により実際に破砕することによって、サンプルを破砕することができるエネルギーの値を求める。関係式の係数を決定する工程では、サンプルの評価用距離とエネルギーの値との間に一定の関係式が成立することを仮定して、関係式の係数を決定する。なお、評価用距離とはサンプルを破砕する際の電極の放電点に最も近接していたサンプルの最近接自由面と放電点との間の距離を意味し、最近接自由面とは、電極の放電点からの距離が最も小さいサンプルの表面を意味する。破砕条件を決定する工程では、係数が決定された上記関係式に基づいて、破砕されるべき破砕対象物の破砕条件を決定する。関係式は、破砕対象物における評価用距離をL(m)、破砕対象物を破砕することができるエネルギーの値をE(kJ)、係数をbとした場合、E=b×L 3 という式であり、係数を決定する工程は、サンプルにおける評価用距離をL 0 (m)、サンプルを放電により破砕することができるエネルギーの値をE 0 (kJ)とした場合、係数bをb=E 0 /L 0 3 という式により決定することを含む。
【0020】
このように、事前にサンプルの破砕を行なうことで破砕対象物の評価用距離と破砕のためのエネルギーとの関係を示す関係式の係数を求めておけば、当該関係式を用いて、任意の評価用距離を有する破砕対象物について、破砕条件(具体的には、破砕に必要なエネルギーなど)を予測することができる。したがって、破砕対象物の破砕条件として適切な条件を予め決定することができるので、破砕対象物の破砕を確実に行なうことができる。このため、破砕条件が適切でない事に起因して、破砕作業の能率が低下すること(たとえば、電極への投入エネルギーが小さすぎるため破砕対象物を十分破砕できないこと)を抑制できる。
【0021】
また、破砕装置の電極に投入するエネルギーなどの破砕条件を破砕対象物の評価用距離に合わせて決定できるので、破砕対象物を確実に破砕するために過大なエネルギーを電極に投入する必要がない。このため、必要以上に破砕装置の電極が損耗することを抑制できる。したがって、電極の寿命の短縮を軽減できるので、破砕作業のランニングコストの上昇を抑制できる。
【0022】
上記他の局面に従った放電破砕方法において、準備工程は、1つのサンプルについてエネルギーの値を求めることを含んでいてもよい
【0023】
この場合、準備工程において1つのサンプルの破砕を行なうことで、比例関係を示す関係式の係数bを決定できる。したがって、準備工程における作業を比較的簡単なものとすることができる。
【0024】
なお、破砕対象物において、破砕の際の放電点がその中心に位置するような場合、破砕対象物の体積(V)は評価用距離Lの3乗(L3)に比例する。つまり、V=c×L3と表すことができる(なお、cは係数である)。この場合、上記関係式はE=(b/c)×Vと表すことができる。そして、係数(b/c)を係数aと置換えれば、関係式はE=a×Vと表される。このように、放電点が破砕対象物の中心に位置する場合、破砕対処物を破砕することができるエネルギー(E)と評価用距離(L)との間に一定の関係が成立すると同時に、上記エネルギー(E)と破砕対象物の体積(V)との間にも一定の関係(比例関係)が成立する。したがって、評価用距離に代えて破砕対象物の体積とエネルギーとの関係を利用することもできる。
【0025】
上記他の局面に従った放電破砕方法において、破砕条件を決定する工程は、関係式に基づいて、破砕されるべき破砕対象物の評価用距離から、破砕対象物を破砕することができるエネルギーの値を求める工程を含んでいてもよい。
【0026】
この場合、予め破砕対象物の破砕に必要なエネルギーの値を推定できる。そのため、電極に対して適切なエネルギーを投入できるので、破砕対象物の破砕を確実に行なうことができる。
【0027】
上記他の局面に従った放電破砕方法において、破砕条件を決定する工程は、関係式に基づいて、破砕されるべき破砕対象物の破砕に用いるエネルギーの値から、破砕対象物についての評価用距離を求める工程を含んでいてもよい。
【0028】
この場合、破砕に用いることができるエネルギーが所定の値に制限されるような条件において、破砕が可能な破砕対象物の評価用距離を事前に推定することができる。したがって、従来のように経験などによって破砕対象物が破砕可能かどうか判断する場合に比べて、破砕可能かどうかのより正確な判断を行なうことができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態および実施例を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰返さない。
【0030】
図1は、本発明による放電破砕方法を実施する破砕装置を説明するための模式図である。図2は、図1に示した破砕装置を用いた放電破砕方法を説明するためのフローチャートを示す図である。図3は、図2に示したフローチャートにおける破砕条件を決定する工程を説明するフローチャートを示す図である。図1〜3を参照して、本発明による放電破砕方法を説明する。
【0031】
図1を参照して、本発明による放電破砕方法を実施する破砕装置は、破砕装置用の電極である同軸電極1とパルスパワー源6と電源9と同軸ケーブル5とを備える。パルスパワー源6はコンデンサ8、スイッチ7などを含む回路からなる。パルスパワー源6には電源9が接続されている。パルスパワー源6の回路は接地されている。同軸電極1はパルスパワー源6と同軸ケーブル5により接続されている。
【0032】
同軸電極1は、中心軸に沿って延在する中心電極と、この中心電極の外周面上に配置された絶縁体と、この絶縁体の外周面上に配置された外周電極とを備える。同軸電極1において、中心電極は正極であって、その材料としてたとえば鉄や銅などの金属、あるいは銀などの貴金属を用いることができる。また、負極である外周電極の材料としては、金や銀などの貴金属を用いてもよいが他の導電体、たとえば鉄や銅などの金属を用いてもよい。
【0033】
図1に示した破砕装置を用いた破砕対象物2の破砕は、具体的には以下のような手順により実施される。以下、簡単に説明する。岩石や転石などの破砕対象物2を破砕する際、同軸電極1は、破砕対象物2に形成された下孔10の内部に挿入される。下孔10の内部には電解液としての水11が配置される。一方、パルスパワー源6のコンデンサ8に電源9を接続することにより、コンデンサ8に電荷を蓄積しておく。そして、パルスパワー源6のスイッチ7が閉じられたときにコンデンサ8に蓄えられた電荷が同軸電極1に導入される(同軸電極1に破砕のためのエネルギーが投入される)と、同軸電極1の先端部において、中心電極の端部と外周電極の端部との間で放電が発生し、アークが形成される。この結果、同軸電極1の先端付近の水11が放電エネルギーによってプラズマ化することにより、圧力波が発生する。この圧力波により、同軸電極1の周囲の破砕対象物2を破壊できる。
【0034】
次に、図1に示したような破砕装置を用いて転石を破砕する、本発明による放電破砕方法を説明する。
【0035】
図2に示すように、本発明による放電破砕方法では、まず準備工程として、転石のサンプルを目標とする破片サイズに破砕することが可能なエネルギー量(エネルギーの値)を求める工程(S10)を実施する。具体的には、まず転石のサンプルを準備する。このサンプルについては、事前にその体積V0(m3)を測定しておく。なお、サンプルでは、その中央部に同軸電極1(図1参照)を装入するための下孔10が形成され、同軸電極1による放電の発生する領域(放電点)がサンプルのほぼ中央部に位置する。そのため、サンプルにおける評価用距離(L0)と体積(V0)との間には、すでに述べたように比例関係が成立する。
【0036】
次に、図1に示したような下孔10を転石のサンプルに形成する。そして、経験的にそのサンプルの大きさのものを破砕するのに必要な電荷をコンデンサ8(図1参照)に蓄積する。その電荷を同軸電極1に投入することによって同軸電極1の先端部において放電を発生させる。この放電により転石のサンプルを破砕する。そして、転石のサンプルが所定のサイズの破砕片に破砕された場合、その破砕工程において同軸電極1に投入されたエネルギーE0(kJ)を上記電荷などのデータから求める。
【0037】
このとき、同軸電極1に投入する電荷の大きさをある程度小さくして(同軸電極1(図1参照)に投入されるエネルギーの値を小さくして)、複数回の放電を発生させることにより1つのサンプルを破砕してもよい。このように複数回の放電によりサンプルを破砕した場合、上記エネルギーE0は、複数回の放電において同軸電極1に投入されたエネルギーを合計したもの(総投入エネルギーともいう)とする。
【0038】
次に、サンプルの体積V0と破砕に要したエネルギーE0との間の比例関係を示す関係式の係数を求める工程(S20)を実施する。具体的には、破砕対象物の体積をV(m3)、破砕対象物を破砕することができるエネルギーの値をE(kJ)、上記係数をaとした場合、関係式としてE=a×Vという式を仮定する。そして、この関係式から係数a=E/Vという数式が導出される。そして、上記数式の体積VおよびエネルギーEに、上述したサンプルの体積V0の値とエネルギーE0の値とをそれぞれ適用することにより、上記係数aを算出する。
【0039】
次に、求めた係数aを用いて(係数aが決定された上記関係式に基づいて)、破砕対象物についての破砕条件を決定する工程(S30)を実施する。具体的には、図3に示すように、まず、破砕対象物である転石の体積V(m3)を見積る工程(S31)を実施する。そして、上記係数aが決定された上記関係式(E=a×V)に基づいて、破砕対象物である転石の体積Vから、転石を破砕することができる(転石の破砕に必要な)エネルギーE(kJ)の値を求める工程(S32)を実施する。
【0040】
次に、このようにして求めたエネルギーEを同軸電極1(図1参照)に投入できるように、コンデンサ8(図1参照)に蓄積する電荷量などの破砕条件を決定する。そして、このようにして決定した破砕条件を用いて、破砕対象物である転石の破砕を行う。
【0041】
なお、サンプルの体積V0と破砕に要したエネルギーE0との比例関係を示す関係式の係数を求める工程(S20)では、上述のようにE=a×Vという関係式を仮定したが、上記関係式に代えてE=a×V+d(a、dは係数)という関係式を仮定してもよい。この場合、体積の異なる2つのサンプルについて、それぞれ目標とする破片サイズにサンプルを破砕することが可能なエネルギー量を求める工程(S10)を実施することが好ましい。そして、サンプルの体積と破砕に要したエネルギーとの比例関係を示す関係式の係数を求める工程(S20)にでは、上記2つのサンプルについての、それぞれの体積と破砕に要したエネルギーとの組合せのデータに基づいて、上記係数a、dを決定する。
【0042】
また、上述した実施の形態では、破砕対象物のほぼ中心に放電点を配置するため、破砕に必要な投入エネルギーと破砕対称物の体積とを関係を用いたが、破砕に必要な投入エネルギーと破砕対象物の評価用距離Lとの関係を用いて、破砕条件を決定してもよい。具体的には、まず準備工程として、転石のサンプルを目標とする破片サイズに破砕することが可能なエネルギー量(エネルギーの値)を求める工程(S10)において、その評価用距離L0(m)が分かっているサンプルを準備し、このサンプルを破砕する。このサンプルが充分に破砕された時の投入エネルギーE0(kJ)を上述した実施の形態と同様の手法により求める。
【0043】
次に、図2に示したサンプルの体積V0と破砕に要したエネルギーE0との間の比例関係を示す関係式の係数を求める工程(S20)に対応する、サンプルの評価用距離L0と破砕に要したエネルギーE0との間の比例関係を示す関係式の係数bを求める工程を実施する。具体的には、破砕対象物の評価用距離をL(m)、破砕対象物を破砕することができるエネルギーの値をE(kJ)とした場合、上記係数bを用いて、関係式としてE=b×L3という式を仮定する。そして、この関係式から係数b=E/L3という数式が導出される。そして、この数式の評価用距離LおよびエネルギーEに、上述したサンプルの評価用距離L0の値とエネルギーE0の値とをそれぞれ適用することにより、上記係数bを算出する。
【0044】
次に、図2の破砕条件を決定する工程(S30)に対応する工程として、係数bが決定された上記関係式に基づいて、破砕対象物についての破砕条件を決定する工程を実施する。具体的には、まず、破砕対象物である転石の評価用距離L(m)を見積る工程を実施する。そして、上記係数bが決定された上記関係式(E=b×L3)に基づいて、破砕対象物である転石の評価用距離Lから、転石を破砕することができる(転石の破砕に必要な)エネルギーE(kJ)の値を求める工程を実施する。
【0045】
次に、このようにして求めたエネルギーEを同軸電極1(図1参照)に投入できるように、コンデンサ8(図1参照)に蓄積する電荷量などの破砕条件を決定する。そして、このようにして決定した破砕条件を用いて、破砕対象物である転石の破砕を行う。このようにしても、破砕対象物の体積とエネルギーとの関係を利用した場合と同様に、破砕対象物の破砕を確実に行なうことができる。また、このように評価用距離Lを利用することで、放電点が破砕対象物のほぼ中心に位置しないような条件での破砕についても、破砕に必要なエネルギーを事前に推定することができる。
【0046】
なお、上記関係式(E=b×L3)が決定されれば、破砕条件を決定する工程として、この関係式に基づいて、破砕対象物の破砕に用いるエネルギーEの値から、破砕対象物についての評価用距離Lを求めてもよい。このようにすれば、破砕に用いることができるエネルギーが所定の値に制限されるような条件において、破砕が可能な破砕対象物の評価用距離を事前に推定できる。したがって、当該破砕対象物が破砕可能かどうかのより正確な判断を行なうことができる。
【0047】
また、本発明による放電破砕方法は、上述のような転石のみではなく、たとえばコンクリート塊の破砕にも適用できる。コンクリート塊は、天然の転石よりその組成が均質であるため、本発明を適用すれば、高い精度で破砕に必要な投入エネルギーの値を予測することができる。したがって、コンクリート塊の破砕作業の作業効率を向上させることができる。また、鉄筋入りのコンクリート塊であっても、同様に本発明を適用可能である。この場合、無筋コンクリート塊(鉄筋が入っていないコンクリート塊)の場合より、投入エネルギーの値は大きくなる。
【0048】
【実施例】
本発明による放電破砕方法の効果を確認するため、実際の転石の破砕に本発明による放電破砕方法を適用した。破砕に用いた破砕装置の構成は、基本的に図1に示した破砕装置と同様である。また、破砕対象物である転石は、流紋岩を主成分とするものを用いた。破砕対象の転石の一軸圧縮破壊強度は150〜240MPaであった。
【0049】
実際の破砕工程においては、まず体積V0(2.4(m3))の転石のサンプルを準備した。そのサンプルについて、過去の経験上必要と思われる投入エネルギーE0(360(kJ))を破砕装置の同軸電極に投入することで、サンプルの破砕を行った。この結果、サンプルを充分小さな破片に破砕することができた。その後、上記体積V0、投入エネルギーE0を用いて、関係式E=a×V(aは係数)を仮定した場合の係数aを求める。具体的には、係数aの値は150(kJ/m3)であった。
【0050】
そして、他の転石について、その体積Vを見積った後、関係式E=a×Vを用いて破砕に必要な投入エネルギー(必要エネルギー)を算出する。このようにして決定された投入エネルギーに対応する破砕条件を決定した後、その条件を用いて実際に転石の破砕試験を行った。その結果を図4に示す。図4は、転石の破砕試験における、転石の体積と総投入エネルギーとの関係を表すグラフを示す図である。なお、図4の横軸は転石の体積(m3)を示し、縦軸は破砕装置の同軸電極に投入された全エネルギー(総投入エネルギー)(kJ)を示している。
【0051】
図4では、上記関係式(E=a×V)により求められた、転石の各体積と、破砕に必要とされる投入エネルギー(必要エネルギー)の値との関係を直線(必要エネルギーと表示された直線)で示している。また、実際に転石の破砕を行った結果、転石の破砕に実際に同軸電極へ投入したエネルギー(投入エネルギー)の値と、破砕されたそれぞれの転石の体積の値とにより決定される位置に白抜きの丸を表示している。
【0052】
図4からも分かるように、いずれの転石についても、上記関係式により予測したエネルギー(必要エネルギー)の値とほぼ等しい投入エネルギーにより破砕できていることが分かる。
【0053】
また、いずれの転石についても、上記関係式で予測した必要エネルギーを破砕装置の同軸電極に投入することで、確実に破砕できた。つまり、上記計算式により算出した必要エネルギーの値が、当該転石の破砕に不充分であった場合は無かった。
【0054】
なお、必要エネルギー以下の投入エネルギーにより破砕されている転石もあるが、これらは転石内に潜在的なクラックなどが存在していたため、割れやすい状態であったと考えられる。また、このように投入エネルギーが必要エネルギーの値より小さくなっていた転石については、その破片も他の転石の破片よりサイズが大きく、充分な破砕が行われたとはいえなかった。
【0055】
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態および実施例ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0056】
【発明の効果】
このように、本発明によれば、事前に破砕対象物を破砕するために必要な投入エネルギー量を予測できるので、破砕対象物の破砕を確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による放電破砕方法を実施する破砕装置を説明するための模式図である。
【図2】 図1に示した破砕装置を用いた放電破砕方法を説明するためのフローチャートを示す図である。
【図3】 図2に示したフローチャートにおける破砕条件を決定する工程を説明するフローチャートを示す図である。
【図4】 転石の破砕試験における、転石の体積と総投入エネルギーとの関係を表すグラフを示す図である。
【図5】 発明者が行った破砕試験のサンプルを示す斜視模式図である。
【図6】 無筋コンクリート製のサンプルについての破砕試験結果を表したグラフを示す図である。
【符号の説明】
1 同軸電極、2 破砕対象物、5 同軸ケーブル、6 パルスパワー源、7 スイッチ、8 コンデンサ、9 電源、10,13 下孔、11 水、12 サンプル。

Claims (7)

  1. 電極にエネルギーを投入することにより発生させた放電によって破砕対象物を破砕する放電破砕方法であって、
    破砕対象物のサンプルを放電により実際に破砕することによって、前記サンプルを破砕することができるエネルギーの値を求める準備工程と、
    前記サンプルの体積と前記エネルギーの値との間に一定の関係式が成立することを仮定して、前記関係式の係数を決定する工程と、
    前記係数が決定された前記関係式に基づいて、破砕されるべき破砕対象物の破砕条件を決定する工程とを備え
    前記関係式は、前記破砕対象物の体積をV(m 3 )、前記破砕対象物を破砕することができるエネルギーの値をE(kJ)、前記係数をaとした場合、E=a×Vという式であり、
    前記係数を決定する工程は、前記サンプルの体積をV 0 (m 3 )、前記サンプルを放電により破砕することができるエネルギーの値をE 0 (kJ)とした場合、前記係数aをa=E 0 /V 0 という式により決定することを含む、放電破砕方法。
  2. 前記準備工程は、1つの前記サンプルについて前記エネルギーの値を求めることを含む、請求項1に記載の放電破砕方法。
  3. 前記破砕条件を決定する工程は、前記関係式に基づいて、破砕されるべき前記破砕対象物の前記体積から、前記破砕対象物を破砕することができるエネルギーの値を求める工程を含む、請求項1または2に記載の放電破砕方法。
  4. 電極にエネルギーを投入することにより発生させた放電によって破砕対象物を破砕する放電破砕方法であって、
    破砕対象物のサンプルを放電により実際に破砕することによって、前記サンプルを破砕することができるエネルギーの値を求める準備工程と、
    前記サンプルを破砕する際の前記電極の放電点に最も近接していた前記サンプルの最近接自由面と前記放電点との間の評価用距離と、前記エネルギーの値との間に一定の関係式が成立することを仮定して、前記関係式の係数を決定する工程と、
    前記係数が決定された前記関係式に基づいて、破砕されるべき破砕対象物の破砕条件を決定する工程とを備え
    前記関係式は、前記破砕対象物における前記評価用距離をL(m)、前記破砕対象物を破砕することができるエネルギーの値をE(kJ)、前記係数をbとした場合、E=b×L 3 という式であり、
    前記係数を決定する工程は、前記サンプルにおける前記評価用距離をL 0 (m)、前記サンプルを放電により破砕することができるエネルギーの値をE 0 (kJ)とした場合、前記係数bをb=E 0 /L 0 3 という式により決定することを含む、放電破砕方法。
  5. 前記準備工程は、1つの前記サンプルについて前記エネルギーの値を求めることを含む、請求項4に記載の放電破砕方法。
  6. 前記破砕条件を決定する工程は、前記関係式に基づいて、破砕されるべき前記破砕対象物の前記評価用距離から、前記破砕対象物を破砕することができるエネルギーの値を求める工程を含む、請求項4または5に記載の放電破砕方法。
  7. 前記破砕条件を決定する工程は、前記関係式に基づいて、破砕されるべき前記破砕対象物の破砕に用いるエネルギーの値から、前記破砕対象物についての前記評価用距離を求める工程を含む、請求項4または5に記載の放電破砕方法。
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