JP4167236B2 - 立坑の掘削方法 - Google Patents

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Description

本発明は立坑の掘削を効率的に実現可能な立坑の掘削方法に関する。
一般に、岩盤立坑の掘削方法としては、トンネルボーリングマシーンなどの大型の掘削機械が使用されるが、施工条件が悪く、このような大型の機械を投入することが難しい場合には、人力にて掘削するか、上記岩盤に所定深さの多数の孔を形成してこの孔内に鋼管を埋設し、上記鋼管に油圧くさびなどを打込んで上記鋼管の周囲の岩盤に亀裂を発生させた後、ブレーカ等の破砕機やコールピックハンマー(ピック)等の削岩機を用いて上記岩盤を破砕する方法が行われている。
しかしながら、上記油圧くさびでは、岩盤に大きな亀裂を生じさせることができないため、ブレーカやピックによる掘削作業に時間がかかるだけでなく、破砕や掘削による衝撃や振動のため、大きな騒音が発生するといった問題点があった。
一方、岩石やコンクリート等の破壊対象物を破砕するために放電破砕装置を用いた放電破砕方法が知られている。例えば図5に示すように、破壊対象物50に予め放電用孔51pを形成し、この放電用孔51p内に水などの電解液52を注入してこの電解液52中に放電破砕装置50Aの放電用電極60を挿入し、放電用電極60に8kV〜20kVの高電圧を印加して放電を行なわせる。この放電エネルギーにより衝撃波が発生し、この衝撃波で放電用孔51pの周囲を破砕することで、破壊対象物50を破砕する。放電破砕装置50Aは、大容量(例えば約500kJ)のコンデンサ82A及びスイッチ83,84を備えた回路で構成されたパルスパワー源70と、コンデンサ82Aの一方の極82aに接続されるとともにコンデンサ82Aの他方の極82bにスイッチ83を介して接続された発電機等の電源部81Aと、コンデンサ82Aの一方の極82aに接続された一方電極とコンデンサ82Aの他方の極82bにスイッチ84を介して接続された他方電極とこれら一方電極と他方電極とを絶縁する絶縁体とで形成された放電用電極60とを備える。図示しないが、パルスパワー源70の回路は接地(アース)されている。放電用電極60は、例えば、+電極のような一方電極としての棒状の内部導体73と、内部導体73の外周囲を被覆する筒状の絶縁体74と、絶縁体74の外周囲に設けられた−電極のような他方電極としての外部導体75とにより構成される。すなわち、放電用電極60は、内部導体73と絶縁体74と外部導体75とが同軸状に配置された構成の同軸電極である。外部導体75は、内部導体73の中心線に沿った方向に間隔を隔てて設けられた複数の浮遊電極76;76・・・を構成する。浮遊電極とは、電源側と電気的に絶縁された電極のことである。絶縁体74の先端部74tより突出して露出する内部導体73の先端部73tとこの先端部73tに最も近い浮遊電極76の先端部76tとで放電を生じさせる先端側放電ギャップ77が形成され、互いに対向する浮遊電極76同士の端部76sと端部76sとで放電を生じさせる中間側放電ギャップ78が形成される。中間側放電ギャップ78は複数形成される。先端側放電ギャップ77と複数の中間側放電ギャップ78とにより放電部79が形成される。スイッチ84及びスイッチ83の非導通の状態で、破壊対象物50の放電用孔51p内の電解液52中に放電用電極60を挿入した後に、スイッチ83を導通してコンデンサ82Aに電源部81Aからの電荷を蓄積させる。そしてスイッチ84を導通して、コンデンサ82Aに蓄えられた電荷がケーブル61及びコネクタ62を介して放電用電極60に印加されると、先端側放電ギャップ77で放電を生じ、この放電エネルギーによって衝撃波を発生する。同様に、複数の中間側放電ギャップ78で放電を生じ、この放電エネルギーによって衝撃波を発生する。これら衝撃波により破壊対象物50が破砕する(例えば、特許文献1,2参照)。
特開2003−311175号公報 特開2003−320268号公報
そこで、上述した放電破砕方法を用いて岩盤を破砕することにより、掘削機等の重機を用いることなく、立坑を掘削する方法が考えられる。すなわち、図6に示すように、掘削予定地の地盤80に岩盤81がある箇所に立坑10を掘削する際に、岩盤81の上面81aまで表面層82を掘削して岩盤81の上面81aを露出させた後、岩盤81に岩盤81の上面81aから下方に延長する放電用電極の長さ程度の深さの放電用孔51pを複数形成し、これら放電用孔51p内に放電用電極60を挿入して放電させ、この放電による衝撃波で岩盤81を破砕することが考えられる。
しかしながら、岩盤81は、出土した転石や現場から切り出された砂岩などの独立した塊状の岩石とは異なり、岩石が連続して岩盤81を形成しており、岩盤81の厚さも厚いので、岩盤81の上面81aから放電用電極60の長さ程度の深さの放電用孔51pを複数形成してこれら放電用孔51p内に放電用電極60を挿入して放電を行っていっても厚さの厚い岩盤81を破砕することが困難であり、立坑の掘削を効率的に行えないという課題があった。
本発明は、従来の問題点に鑑みてなされたもので、立坑の掘削を効率的に行える方法を提供することを目的とする。
本発明による立坑の掘削方法は、立坑掘削予定地の掘削対象部を横切る岩盤に複数個の放電用孔を削孔し、上記放電用孔内に絶縁体を介して配置された放電用電極を挿入して放電させ、上記放電による衝撃波により上記放電用電極周辺の岩盤を破砕して立坑を掘削する方法であって、上記岩盤に、上記岩盤の下面側近傍まで延長する深さの放電用孔を形成し、上記放電用孔内に上記放電用電極を吊り込んで放電させて、上記岩盤を破砕するようにしたことを特徴とする。掘削対象部に立坑を形成するための複数の放電用孔が当該立坑を形成するのに十分な深さに形成され、放電用電極を吊り下げて放電用孔内の上下方向における複数の位置に、上から下に順に移動停止させ、移動停止させる毎に放電用電極の放電部での放電により衝撃波を発生させるという作業を、複数の放電用孔に対して行うことにより立坑を掘削したことも特徴とする。掘削対象部に、掘削対象部の岩盤の上面から岩盤の下面に向かう方向に延長する自由面を形成し、放電用孔内での放電による衝撃波で放電用孔と自由面との間の岩盤を破砕したり、自由面を、掘削対象部の岩盤の上面から岩盤の下面に向かう方向に延長する孔の内面により形成したり、自由面を、掘削対象部の岩盤における立坑の周縁部に相当する部位に沿って延長するとともに掘削対象部の岩盤の上面から岩盤の下面に向かう方向に延長して掘削対象部の岩盤と掘削対象部の外側の岩盤とを区切る溝の内面により形成したり、自由面を、掘削対象部の岩盤の上面から岩盤の下面に向かう方向とこの方向と直交する方向とに延長して掘削対象部の岩盤を複数の領域に区切る溝の内面により形成したり、自由面に近い放電用孔から放電用孔内での放電を行ったり、複数の放電用孔を、掘削対象部の岩盤の上面の中心を中心とした渦巻の軌跡上あるいは同心円の軌跡上に設けたり、放電用電極の上部に防音シートを設けるとともに、放電用電極を吊り下げる線材に放電用孔の開口部を覆う防音シートを取付けたことも特徴とする。
本発明によれば、岩盤の下面側近傍まで延長する深さの放電用孔を形成し、放電用孔内に放電用電極を吊り込んで放電させるので、放電用孔内の任意の位置に放電用電極を位置決めして放電させることができるようになり、岩盤を効率的に破砕できるので、立坑を効率的に掘削できる。放電用電極を吊り下げて放電用孔内の上下方向における複数の位置に、上から下に順に移動停止させ、移動停止させる毎に放電用電極の放電部での放電を行うことで、複数の放電用孔の形成の後に放電作業を行って立坑の掘削作業を終了できるので、作業の効率化が図れ、立坑を効率的に掘削できるし、また、放電用孔内での放電用電極による放電を掘削対象部の岩盤の上面(自由面)に近い位置から順に掘削対象部の岩盤の下面側に移動して行うようにすることで、放電用孔内の異なる位置で行われる放電により放電用孔内の上下方向の小さな範囲においてその範囲の岩盤を確実に破砕でき、従って、放電用孔内の上から下にかけて数箇所で行う放電で掘削対象部の岩盤を上下に渡って確実に破砕できるので、立坑を効率的に掘削できる。掘削対象部に、掘削対象部の岩盤の上面から岩盤の下面に向かう方向に延長する自由面を形成したことで、放電用電極の放電部と自由面との間の岩盤に容易にひび割れを生じさせることができて、立坑を効率的に掘削できる。自由面を、掘削対象部の岩盤の上面から岩盤の下面に向かう方向に延長する孔(芯抜き孔)の内面により形成すれば、孔の径を大きくすることで自由面を大きくできて、自由面を有効に活用できるようになるので、立坑の掘削を効率的に行える。自由面を、掘削対象部の岩盤と掘削対象部の外側の岩盤とを区切る溝の内面より形成したことで、掘削対象部の岩盤を掘削対象部の周囲側(立坑の周縁部側)から破砕でき、立坑の掘削を効率的に行える。自由面を、掘削対象部の岩盤を複数の領域に区切る溝の内面により形成したことで、複数の領域毎に岩盤を効率的に破砕でき、立坑を効率的に掘削できる。自由面に近い放電用孔から放電を行うことで、自由面を有効に活用でき、掘削対象部の岩盤を効率的に破砕できる。複数の放電用孔を、掘削対象部の岩盤の上面の中心を中心とした渦巻の軌跡上あるいは同心円の軌跡上に所定の間隔を隔てて設けるようにすれば、自由面に近い放電用孔から放電を行うことで、自由面を有効に活用でき、掘削対象部の岩盤を中央側から効率的に破砕できる。また、複数の放電用孔を、掘削対象部の岩盤の上面の中心を中心とした渦巻の軌跡上に設けた場合は、掘削対象部の岩盤の上面の中心を中心とした同心円の軌跡上に所定の間隔を隔てて設ける場合に比べて放電用孔の数を減らすことができ、作業効率化が図れる。放電用電極の上部と放電用孔の開口部をそれぞれ防音シートで覆うようにしたので、放電破砕時には、放電用電極の近傍の岩盤から発生する騒音と、岩盤を伝播されてくる騒音とをともに低減することができ、放電破砕時の騒音を大幅に低減することができる。
以下、本発明の最良の形態について、図1〜図4に基づき説明する。なお、各図において、図5,6の従来例と同一または相当部分は同一符号を付して詳細な説明を省略する。
最良の形態1.
図1(a),(b)は、本最良の形態1に係る立坑の掘削方法を示す図で、本形態では、まず、立坑10を掘削する際に、掘削予定地の地盤80を横切る掘削対象部2の岩盤81の上面81aまで表面層82を掘削して岩盤81の上面81aを露出させた後、露出する岩盤81の上面81aにおける中心から岩盤81を上下に貫通する芯抜き孔11を図外の機械で形成する。芯抜き孔11の内面が自由面3を形成する。芯抜き孔11の周囲において岩盤81の上面81aから岩盤81の下面81bに近い位置まで延長する深さの放電用孔51を図外の機械で複数個形成する。つまり、クレーン23で放電用電極60を吊り下げて放電用孔51内の上下方向における複数の位置に、上から下に順に移動停止させ、移動停止させる毎に放電用電極60の放電部79での放電により衝撃波を発生させるという作業を、複数の放電用孔51に対して個々に行うことにより、複数の放電用孔51の形成の後に放電作業を行って立坑10の掘削作業を終了できるようにし、図6に示した技術のように、放電用孔51pの形成、放電、放電用孔51pの形成というサイクルを繰り返すことなく、作業の効率化を図れるようにした。放電作業は、放電用孔51内に電解液52を注入し、放電用電極60の放電部79が電解液52中に浸るように放電用電極60をクレーン23で吊り下げて放電用電極60の位置を調整した後に、放電用電極60に高電圧を印加し、放電部79での放電で衝撃波を生じさせる。また、岩盤81の破砕後にも電解液52が放電用孔51に残存するように、放電用孔51の底部と岩盤81の下面81bとの間に所定厚さの岩盤81を残すとともに、電解液52としてゲル状の電解液を用いている。複数の放電用孔51は、掘削対象部2の岩盤81の上面81aから見て当該上面81aの中心を中心とした渦巻の軌跡上において所定の間隔(例えば0.3m〜0.8m間隔)を隔てて形成される。また、岩盤81を岩盤81の上面81a側から順に破砕するため、放電用電極60のコネクタ62の外周にホルダー21を取付け、このホルダー21を小型クレーン車22に搭載したクレーン23のワイヤ24にて放電用孔51内に吊り下げ、放電用電極60の放電部を放電用孔51の上部に位置させて放電を行う。このとき、ホルダー21に第1の防音シート25を取付けて放電用電極60の上部を覆うようにするとともに、ワイヤ24に第2の防音シート26を取付け、この防音シート26により、放電用孔51の開口部を覆うようにしている。なお、ホルダー21の上部から引き出された放電用電極60の同軸ケーブル61は、第2の防音シート26をワイヤ24に保持する保持部材27から引き出され、クレーン23の荷台に搭載されたパルスパワー源70に接続される。
本形態では、まず、図1(b)、図2(a)に示すように、芯抜き孔11に最も近い位置に形成された放電用孔51a内に電解液52を注入した後、クレーン23で放電用電極60を吊り下げて、放電用電極60の放電部79を放電用孔51a内において岩盤81の上面81a側に近い位置に位置させて、放電用電極60の放電部79が電解液52中に浸された状態として放電用電極60をその位置で停止させる。そして、放電用電極60にパルスパワー源70からの8kV〜20kVの高電圧を印加する。これにより、放電用電極60の放電部79で放電を生じ、この放電エネルギーによって衝撃波を発生する。
本形態では、自由面3は芯抜き孔11内の空間と接している芯抜き孔11の内面により形成され、この自由面3を形成する孔としての芯抜き孔11により掘削対象部2の岩盤81が縁切りされる。よって、放電用孔51aと自由面3との間の岩盤81が岩盤81によって拘束されていない芯抜き孔11のある側に動きやすくなるので、衝撃波によって放電用孔51aと自由面3との間の岩盤にひび割れ(亀裂)が生じやすくなり、さらには、衝撃波が自由面3で反射されて戻ることに伴う引張力によっても放電用孔51aと自由面3との間の岩盤81にひび割れが生じやすくなる。また、本形態では、放電用電極60の放電部79を、芯抜き孔11に最も近い位置の放電用孔内において岩盤81の上面81aの近くに位置させて放電したので、岩盤81の上面81aも衝撃波が作用する自由面として機能する。よって、衝撃波によって、放電用電極60の放電部79と芯抜き孔11の内面(自由面3)と放電用孔51aの入口近傍に位置する岩盤81の上面81aとの間の岩盤81にひび割れが生じやすくなる。
次に、図2(b),(c)に示すように、クレーン23を操縦して放電用電極60を放電用孔51a内において下方に移動して停止し、そして、放電するという作業を繰り返して、放電用孔51aの回りの岩盤81に上面81a側から下面81b側まで順に衝撃波でひび割れを生じさせていく。
放電用孔51aでの放電破砕が終了すると、放電用孔51aから放電用電極60を取出し、そして、放電用孔51aに隣接する放電用孔51b内において、上述した放電用孔51a内で行った放電手順と同じ手順で放電を行う。放電を行う放電用孔51の順序は、図1(b)に示すように、芯抜き孔11の周囲の近傍から、渦巻の軌跡上に形成された複数の放電用孔5(51a,51b,51c,‥‥)において内側から外側に向かって順番に行っていく。すなわち、先に放電破砕を行った放電用孔51に隣接して放電破砕を行えば、衝撃波は以前の放電破砕でできた亀裂と干渉してさらに亀裂が生じるので、掘削対象部2の岩盤81を効率よく破砕することができる。
全部の放電用孔51での放電作業を終了した後、衝撃波によって生じたひび割れ(亀裂)により細かく小割された岩盤81を小型の削岩機あるいはボーリング機などの掘削機を用いて掘削することにより、立坑10を容易に掘削することができる。なお、掘削機による掘削は、全ての放電用孔51での放電破砕が終了した後に行ってもよいし、所定数の放電用孔51での放電破砕が終了した後に行ってもよいし、1つ1つの放電用孔51での放電作業を終了する毎に行ってもよい。
このように、本最良の形態1では、掘削対象部2の岩盤81の中心に岩盤81を上下を貫通する芯抜き孔11を形成して芯抜き孔11の内面で形成される自由面3を設け、芯抜き孔11の周辺に、岩盤81の下面81bの近くまで延長する複数の放電用孔51を設けておいて、放電用電極60をワイヤ24で吊り下げて、放電用電極60を放電用孔51内の上下の数箇所に移動した後に停止させて当該数箇所で放電を行うようにしたので、放電用電極60の放電部79と自由面3との間の岩盤81に容易にひび割れを生じさせることができて、放電用電極60の放電部79と自由面3との間の岩盤81を容易に破砕できるので、立坑10を効率的に掘削できる。また、芯抜き孔11の内面で自由面3を形成すれば、芯抜き孔11の径を大きくすることで自由面3を大きくできて、自由面3を有効に活用できるようになるので、立坑10の掘削を効率的に行える。また、放電用孔51の形成の後に放電作業を行って立坑10の掘削作業を終了できるので、作業の効率化が図れ、立坑10を効率的に掘削できる。また、放電用孔51内での放電用電極60による放電を掘削対象部2の岩盤81の上面81aに近い位置から順に掘削対象部2の岩盤81の下面81b側に移動して行うようにしたので、岩盤81の上面81a側から下面81b側に順番にひび割れを生じさせていくことができる。すなわち、放電用孔51内の異なる位置で行われる放電により放電用孔51内の上下方向の小さな範囲においてその範囲の岩盤81を確実に破砕できるので、放電用孔51内の上から下にかけて数箇所で行う放電で岩盤81を上下に渡って確実に破砕できる。また、芯抜き孔11の内面で形成される自由面3に近い放電用孔51aから放電を行うことで、自由面3を有効に活用でき、岩盤81を効率的に破砕できる。複数の放電用孔51を、掘削対象部2の岩盤81の上面81aの中心を中心とした図外の同心円の軌跡上に所定の間隔を隔てて設けるようにすれば、自由面3に近い放電用孔51aから放電を行うことで、自由面3を有効に活用でき、掘削対象部2の岩盤81を中央側から効率的に破砕できる。本形態では、複数の放電用孔51を、掘削対象部2の岩盤81の上面81aの中心を中心とした渦巻の軌跡上に所定の間隔を隔てて設けたので、自由面3に近い放電用孔51aから放電を行うことで、自由面3を有効に活用でき、掘削対象部2の岩盤81を中央側から効率的に破砕できるとともに、複数の放電用孔51を、掘削対象部2の岩盤81の上面81aの中心を中心とした同心円の軌跡上に所定の間隔を隔てて設ける場合に比べて放電用孔51の数を減らすことができ、作業効率化が図れる。さらには、放電用電極60の上部と放電用孔51の開口部をそれぞれ防音シート26で覆うようにしているので、放電破砕時には、放電用電極60の近傍の岩盤から発生する騒音と、岩盤81を伝播されてくる騒音とをともに低減することができ、放電破砕時の騒音を大幅に低減することができる。また、放電用孔51内に電解液52及び放電用電極60を設置して放電を行うことで、電解液52が一部気化することによる圧力によって破壊力が増し、さらに、電解液52により掘削対象部2の岩盤81への衝撃波の伝播効率を高めることができる。
また、芯抜き孔11の形成箇所は、立坑10の中心部に限定されるものではなく、他の箇所でもよい。また、岩盤81に強度分布がある場合には、比較的強度が低い部分を掘削して芯抜き孔11を形成し、強度が高い部分を放電破砕によって破砕するようにすれば、効率よく立坑10を掘削することができる。
また、上記例では、芯抜き孔11の断面形状を円形とし、放電用孔51を芯抜き孔11の中心を中心とした渦巻の軌跡上に配置したが、芯抜き孔11の断面形状や2つの放電用孔51,51の間隔を含む放電用孔51の配置方法、及び、放電順序等についても、立坑の径や岩盤81の厚さあるいはその強度分布などにより適宜決定されるものである。
なお、実際の作業においては、破砕作業を効率的に行うため、放電用孔になりうる複数個の穴を予め削孔しておき、破砕の状況に応じて、上記穴のうちの、次の破砕を行うのに適当な穴に放電用電極60を挿入して放電破砕するようにしている。
最良の形態2.
最良の形態1では、芯抜き孔11を形成し、この芯抜き孔11の内面により自由面3を形成したが、図3に示すように、例えば図外のカッターなどの切削機械を用いて掘削対象部2の岩盤81の立坑10の周縁部となる部分を切削して溝11Rを形成した後、この溝11Rで囲まれた岩盤81Mに放電用孔51を形成し、この放電用孔51内に放電用電極60を挿入して放電させることで、岩盤81Mを破砕するようにしてもよい。溝11Rや後述する溝12は、例えば、掘削対象部2の岩盤81Mの上面81aから岩盤81Mの下面81bに向かう方向である掘削進行方向に延長する複数の孔が掘削進行方向と直交する方向に互いに繋がれた連続孔により形成すればよい。すなわち、溝11Rにより、溝11Rより内側の岩盤81Mを周囲の岩盤81から切り離すようにすれば、溝11Rの内面が自由面3として機能するので、上述したように自由面3を利用して立坑10を効率的に掘削できる。この場合、実施の形態1と同じように、複数の放電用孔51を、掘削対象部2の岩盤81Mの上面81aの中心を中心とした渦巻(あるいは同心円)の軌跡上に所定の間隔を隔てて設けるが、本形態では、掘削対象部2の岩盤81の立坑10の周縁部となる部分に形成された溝11Rによる自由面3を利用するので、溝11R側により形成された自由面3に近い位置の放電用孔51から順番に放電を行うことで、掘削対象部2の岩盤81を掘削対象部2の周囲側(立坑10の周縁部側)から破砕できる。
なお、岩盤81の強度が高い場合や、立坑10の断面積が大きい場合には、図4に示すように、掘削対象部2の岩盤81Mを中央側において更に溝12で複数の領域(例えば4つの領域R1〜R4)に分割して分割された各領域R1〜R4内に複数の放電用孔51を設ける。この場合、溝12の内面が自由面3として機能するので、上述したように自由面3を利用して、複数の領域R1〜R4毎に効率的に破砕でき、立坑10を効率的に掘削できる。なお、溝12による岩盤81Mの分割方法や、分割された各領域での放電用孔51の配置方法については、図4に示したものに限るものではなく、立坑10の径後部の形状や岩盤81の強度分布などにより適宜決定すればよい。
芯抜き孔11や溝による自由面3を設けないで、掘削対象部2に岩盤81の下面81bの近くまで延長する複数の放電用孔51を設け、そして、放電用孔51内に放電用電極60を吊り込んで放電させることで、岩盤81を破砕するようにしてもよい。このようにすれば、放電用孔51内の任意の位置に放電用電極60を位置決めして放電させることができるようになり、岩盤81を効率的に破砕できるので、立坑10を効率的に掘削できる。また、芯抜き孔11や溝による自由面3を設けないで、掘削対象部2に岩盤81の下面81bの近くまで延長する複数の放電用孔51を設け、放電用電極60を吊り下げて、放電用電極60を放電用孔51内の上下の数箇所に移動した後に停止させて当該数箇所で放電を行うようにすれば、放電用孔51の形成の後に放電作業を行って立坑10の掘削作業を終了できて、作業の効率化が図れ、立坑10を効率的に掘削できる。一方、図6の場合、放電破砕により岩盤81の上面81a側から少しずつ破砕していって、破砕が終了する毎にその時点での岩盤81の上面81aから放電用孔51pを形成して放電用孔51p内で放電を行なわければならないので、放電用孔51pの形成、放電、放電用孔51pの形成というサイクルを繰り返して行わなければならず、作業が煩雑となり、立坑10を効率的に掘削できない。また、例えば、放電用孔51内での放電用電極60による放電を掘削対象部2の岩盤81の上面81aに近い位置から順に掘削対象部2の岩盤81の下面81b側に移動して行うようにすることで、放電用孔51内の異なる位置で行われる放電により放電用孔51内の上下方向の小さな範囲においてその範囲の岩盤81を確実に破砕でき、従って、放電用孔51内の上から下にかけて数箇所で行う放電で岩盤81を上下に渡って確実に破砕できるので、立坑10を効率的に掘削できる。尚、この場合、及び、最良の形態において、放電用孔51内での放電用電極60による放電を掘削対象部2の岩盤81の下面81bに近い位置から順に掘削対象部2の岩盤81の上面81a側に移動して行うようにしても同様な効果が得られる。また、掘削対象部2の岩盤81に内面で自由面3を形成する芯抜き孔のような孔を複数設ければ、自由面を多くできるので、立抗10を効率的に掘削できる。また、放電用電極60は、放電部としての放電ギャップの形成された放電用電極であればよく、例えば、線(ワイヤ)を切断して放電用ギャップを形成した放電用電極、その他の形態の放電用電極を使用できる。また、放電用電極の放電部を取り囲むカートリッジを設け、カートリッジ内に電解液を充填して放電部を電解液中に浸した状態に封止できる構成の放電用電極を用いれば、放電用孔からの電解液の漏れを防止できる。このようなカートリッジを備えた放電用電極を用いれば、放電用孔51として、岩盤81を上下に貫通する放電用孔を設けて使用してもよい。芯抜き孔11と溝11Rの両方、孔11と溝12の両方、孔11と溝11Rと溝12の全てを設けるようにしてもよく、このようにすれば、自由面3を多くできて、より効率的に岩盤を破砕できる。自由面は、掘削対象部2の岩盤81の上面81aから岩盤81の下面81bに向かう方向とこの方向と直交する方向に延長し、放電用孔内での放電による衝撃波で放電用孔との間でひび割れを生じさせることの可能な溝などの内面により形成すればよい。
本発明の最良の形態1に係る立坑の掘削方法を示す図である。 本最良の形態1に係る立坑の掘削手順を示す図である。 本最良の形態2に係る立坑の掘削方法を示す図である。 本発明による立坑の他の掘削方法を示す図である。 同軸電極を用いた破砕装置による岩石の破砕方法を示す図である。 同軸電極を用いた破砕装置による岩盤の破砕状態を示す図である。
符号の説明
2 掘削対象部、3 自由面、10 立坑、11 芯抜き孔(孔)、
11R,12 溝、23 クレーン、24 ワイヤ、
25 第1の防音シート、26 第2の防音シート、
51 放電用孔、60 放電用電極、81 岩盤。

Claims (9)

  1. 立坑掘削予定地の掘削対象部を横切る岩盤に複数個の放電用孔を削孔し、上記放電用孔内に絶縁体を介して配置された放電用電極を挿入して放電させ、上記放電による衝撃波により上記放電用電極周辺の岩盤を破砕して立坑を掘削する方法であって、上記岩盤に、上記岩盤の下面側近傍まで延長する深さの放電用孔を形成し、上記放電用孔内に上記放電用電極を吊り込んで放電させて、上記岩盤を破砕するようにしたことを特徴とする立坑の掘削方法。
  2. 掘削対象部に立坑を形成するための複数の放電用孔が当該立坑を形成するのに十分な深さに形成され、放電用電極を吊り下げて放電用孔内の上下方向における複数の位置に、上から下に順に移動停止させ、移動停止させる毎に放電用電極の放電部での放電により衝撃波を発生させるという作業を、複数の放電用孔に対して行うことにより立坑を掘削したことを特徴とする立坑の掘削方法。
  3. 掘削対象部に、掘削対象部の岩盤の上面から岩盤の下面に向かう方向に延長する自由面を形成し、放電用孔内での放電による衝撃波で放電用孔と自由面との間の岩盤を破砕したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の立坑の掘削方法。
  4. 自由面を、掘削対象部の岩盤の上面から岩盤の下面に向かう方向に延長する孔の内面により形成したことを特徴とする請求項3に記載の立坑の掘削方法。
  5. 自由面を、掘削対象部の岩盤における立坑の周縁部に相当する部位に沿って延長するとともに掘削対象部の岩盤の上面から岩盤の下面に向かう方向に延長して掘削対象部の岩盤と掘削対象部の外側の岩盤とを区切る溝の内面により形成したことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の立坑の掘削方法。
  6. 自由面を、掘削対象部の岩盤の上面から岩盤の下面に向かう方向とこの方向と直交する方向とに延長して掘削対象部の岩盤を複数の領域に区切る溝の内面により形成したことを特徴とする請求項3ないし請求項5のいずれかに記載の立坑の掘削方法。
  7. 自由面に近い放電用孔から放電用孔内での放電を行うことを特徴とする請求項3ないし請求項6のいずれかに記載の立坑の掘削方法。
  8. 複数の放電用孔を、掘削対象部の岩盤の上面の中心を中心とした渦巻の軌跡上あるいは同心円の軌跡上に設けたことを特徴とする請求項7に記載の立坑の掘削方法。
  9. 放電用電極の上部に防音シートを設けるとともに、放電用電極を吊り下げる線材に放電用孔の開口部を覆う防音シートを取付けたことを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の立坑の掘削方法。
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