JP4202331B2 - 横坑の掘削方法 - Google Patents

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Description

本発明は横坑の掘削を効率的に実現可能な横坑の掘削方法に関する。
岩石やコンクリート等の破壊対象物を破砕するために放電破砕装置を用いた放電破砕方法が知られている。例えば図3に示すように、破壊対象物60に予め放電用孔61を形成し、この放電用孔61内に水などの電解液63を注入してこの電解液63中に放電破砕装置50Aの放電用電極70を挿入し、放電用電極70に8kV〜20kVの高電圧を印加して放電を行なわせる。この放電エネルギーにより衝撃波が発生し、この衝撃波で放電用孔61の周囲を破砕することで、破壊対象物60を破砕する。放電破砕装置50Aは、大容量(例えば約500kJ)のコンデンサ82及びスイッチ83,84を備えた回路で構成されたパルスパワー源80と、コンデンサ82の一方の極82aに接続されるとともにコンデンサ82の他方の極82bにスイッチ83を介して接続された発電機等の電源部81と、コンデンサ82の一方の極82aに接続された一方電極とコンデンサ82の他方の極82bにスイッチ84を介して接続された他方電極とこれら一方電極と他方電極とを絶縁する絶縁体とで形成された放電用電極70とを備える。図示しないが、パルスパワー源80の回路は接地(アース)されている。放電用電極70は、例えば、+電極のような一方電極としての棒状の内部導体73と、内部導体73の外周囲を被覆する筒状の絶縁体74と、絶縁体74の外周囲に設けられた−電極のような他方電極としての外部導体75とにより構成される。すなわち、放電用電極70は、内部導体73と絶縁体74と外部導体75とが同軸状に配置された構成の同軸電極である。外部導体75は、内部導体73の中心線に沿った方向に間隔を隔てて設けられた複数の浮遊電極76;76・・・を構成する。浮遊電極とは、電源側と電気的に絶縁された電極のことである。絶縁体74の先端74tより突出して露出する内部導体73の先端部73tとこの先端部73tに最も近い浮遊電極76の先端部76tとで放電を生じさせる先端側放電ギャップ77が形成され、互いに対向する浮遊電極76同士の端部76sと端部76sとで放電を生じさせる中間側放電ギャップ78が形成される。中間側放電ギャップ78は複数形成される。先端側放電ギャップ77と複数の中間側放電ギャップ78とにより放電部79が形成される。スイッチ84及びスイッチ83の非導通の状態で、破壊対象物60の放電用孔61内の電解液63中に放電用電極70を挿入した後に、スイッチ83を導通してコンデンサ82に電源部81からの電荷を蓄積させる。そしてスイッチ84を導通して、コンデンサ82に蓄えられた電荷を放電用電極70に印加すると、先端側放電ギャップ77で放電を生じ、この放電エネルギーによって衝撃波を発生する。同様に、複数の中間側放電ギャップ78で放電を生じ、この放電エネルギーによって衝撃波を発生する。これら衝撃波により破壊対象物60が破砕する。
特開2003−311175号公報 特開2003−320268号公報
上述した放電破砕方法を使用して横坑を掘削することが考えられる。しかしながら、地山における横坑の掘削対象部に掘削対象部の表面から横坑の掘削進行方向に延長する放電用孔を形成し、この放電用孔内に放電用電極を設けて放電用電極に高電圧を印加して放電用電極の放電部での放電により衝撃波を発生させ、その衝撃波で掘削対象部を破砕して横坑を掘削する場合、放電用孔を多く設ける必要があるとともにこの多くの放電用孔内に放電用電極を設けて放電する作業を行わなくてはならず当該放電作業の回数が多くなることから、横坑の掘削を効率的に行えないという課題があった。
本願発明は、横坑の掘削対象部に横坑の掘削進行方向と掘削進行方向と直交する方向とに延長する自由面を形成するとともに掘削進行方向に延長する放電用孔を形成し、放電用孔内に放電用電極を設け、この放電用電極の放電部での放電により衝撃波を発生させ、衝撃波で放電用孔と自由面との間の掘削対象部を破砕して横坑を掘削する横坑の掘削方法であって、掘削進行方向に延長する複数の孔を掘削進行方向と直交する方向に互いに連続させて形成した溝の内面により自由面を形成したことを特徴とする。自由面で挟まれた掘削対象部に複数の放電用孔を設け、これら複数の放電用孔を自由面に沿う方向において千鳥状となるよう配置したことや、自由面の掘削進行方向における先端と放電用孔の掘削進行方向における先端とを、掘削進行方向と直交する同一平面上に設定したことや、放電用電極の放電部を一の放電用孔内の任意の位置に設置して放電を行なった後に当該一の放電用孔内に設置する放電用電極の放電部の位置を変更して放電を行うことも特徴とする。
本発明の横坑の掘削方法によれば、横坑掘削対象部に、掘削進行方向に延長する複数の孔を掘削進行方向と直交する方向に互いに連続させて形成した溝の内面により自由面を形成したことで、放電用孔の数及び放電作業を少なくできて、横坑の掘削を効率的に行えるとともに、自由面を形成する溝を、小さな径の孔を複数個形成していくことで形成できるため、小さな径の孔を形成可能な小さな穿孔機のような機械で自由面を形成でき、自由面を形成する作業を簡単に行える。複数の放電用孔を自由面に対して千鳥状に配置したので、2つの溝間で挟まれた掘削対象部を、少ない数の放電用孔で破砕できる。自由面の先端と放電用孔の先端とを、掘削進行方向と直交する同一平面上に設定したことで、放電用孔の先端と自由面の先端との間において衝撃波の伝播が集中しやすくなり、横坑掘削対象部を効率的に破砕できるとともに、切羽面を掘削進行方向に対して直交する方向の面に揃えることができ、切羽面への放電用孔や孔の形成作業を容易にできる。一の放電用孔内において放電用電極の放電部の位置を2箇所以上に設定し、その設定した2箇所以上の位置で放電を行うようにすることで、1つの放電用孔と自由面との間での衝撃波の伝播を多くでき、地山の岩盤が硬い場合や、放電用孔の設置間隔ピッチを大きくしたような場合でも、掘削対象部を効率的に破砕でき、横坑の掘削を効率的に行える。
図1;図2は本発明の最良の形態を示し、図1は地山における横坑の掘削対象部に形成した放電用孔及び自由面の配置を掘削対象部の表面から見て示し、図2は図1のA−A断面を示す。尚、図3と同一又は相当部分は同一符号を付して詳説を省略する。
図1;図2に示すように、まず、地山1における横坑の掘削対象部2に掘削対象部2の表面2Aから横坑の掘削進行方向X及びこの掘削進行方向Xと直交する方向に延長する自由面3を形成するとともに掘削進行方向Xに延長する放電用孔4を形成する。掘削対象部2は図1において想像線(二点鎖線)Bで囲まれた地山1の内側領域であって、掘削対象部2の表面2Aは、掘削開始の際には地山1の地肌面に設定される面であり、掘削進行後は切羽面である。切羽とは横坑掘削の最先端箇所である。
自由面3は、横坑掘削対象部2に表面2Aから掘削進行方向Xに延長する複数の孔5を掘削進行方向Xと直交する方向に数珠繋ぎのように並べて互いに連続させた溝6、すなわち、連続削孔により形成される溝6の内面により形成される。孔5や放電用孔4は例えば断面円形状の孔である。
溝6による自由面3を形成する連続削孔は、例えば、本出願人により出願された特許出願である特願2001−133097号(特開2002−327589号公報)に記載された図外の切削機械としての穿孔機を用いて形成する。つまり、案内ロッドと先端に岩盤を削る穿孔ビット(切削刃)を有する穿孔ロッドとを備えた穿孔機を用いて連続削孔を形成する。まず、掘削対象部2における横坑断面の内側に対応する箇所の上方側から穿孔ビットで最初の孔5a(5)を形成した後、最初の孔5a内に案内ロッドを挿入して穿孔ビットで最初の孔5aの下方(地面8側)に最初の孔5aと連続する孔5b(5)を形成する。つまり、穿孔ロッド及び穿孔ビットを駆動手段で回転及び前後駆動させることで穿孔ビットが回転と打撃とにより地山1の岩盤を削って孔5を形成する。穿孔機の穿孔ロッドと案内ロッドとの間には超硬チップが設けられており、上下に並ぶ孔5aと孔5bとの間の地山1は超硬チップにより削られて、この削られた連結孔部分7により孔5aと孔5bの内面同士が繋がる。以後、同様に、下方に向けて順番に孔5を形成していくことで、掘削対象部2の上下に位置する複数の孔5が連結孔部分7により数珠繋ぎのように互いに繋がれた連続削孔による溝6が形成される。この連続削孔による溝6の内面が自由面3として機能する。本形態では、自由面3を形成する連続削孔による複数の孔5を掘削対象部2の上方から下方に向けて順番に形成することにより、穿孔機による穿孔の際に供給される水が上から下に流れて穿孔中の孔内に常に水が満たされるので、穿孔ビットと岩盤との摩擦を低減できる。すなわち、複数の孔5を掘削対象部2の上方から下方に向けて順番に形成する方法は、穿孔機による岩盤切削において穿孔ビットと岩盤との摩擦低減対策として好ましい。
放電用孔4は、上述した穿孔機の案内ロッドを取り外して残った穿孔ロッドの先端の穿孔ビットを駆動して形成したり、専用の穿孔機を用いて形成する。掘削対象部2の表面2Aの中心側に形成される複数の放電用孔4は任意の間隔を隔てて形成される。掘削対象部2の表面2Aにおける周囲側、すなわち、横坑の周縁部(図1の想像線B及び地面8に近い部分)に対応する箇所に沿って形成される複数の放電用孔4は上述した任意の間隔より狭い所定の間隔を隔てて形成される。図示しないが、連続削孔による複数の孔5や放電用孔4の径Cや深さD、掘削対象部2において形成された互いに平行な連続削孔による溝6同士間の距離H、連続削孔による溝6の数T、放電用孔4の設置間隔ピッチPなどは、横坑断面積、地山1の岩盤の硬さなどを考慮して設定すればよい。例えば、断面積が5.175mの横坑の場合は、上述した径Cを80mm程度、深さDを1.1〜1.5m程度、距離Hを600mm程度、数Tを3個、ピッチPを45cmに設定する。ピッチPは、地山1の岩盤が柔らかければ大きくし、岩盤が硬ければ小さくする。
そして、放電用孔4内に水などの電解液63及び放電用電極70を設ける。即ち、放電用孔4内に電解液63を注入した後に放電用電極70の放電部79を挿入して電解液63中に放電部79を浸した状態で、放電用電極70にパルスパワー源80からの8kV〜20kVの高電圧を印加する。放電用孔4内に放電用電極70の放電部79を挿入した後に放電用孔4内に電解液63を注入して電解液63で放電部79が浸された状態で、放電用電極70にパルスパワー源80からの8kV〜20kVの高電圧を印加してもよい。これにより、放電用電極70の放電部79で放電を生じ、この放電エネルギーによって衝撃波を発生し、衝撃波で掘削対象部2を破壊する。本形態では、自由面3は連続削孔による溝6内の空間と接している溝6の内面により形成され、この自由面3を形成する溝6により掘削対象部2の岩盤が縁切りされる。よって、放電用孔4と自由面3との間の岩盤が岩盤によって拘束されていない溝6のある側に動きやすくなるので、衝撃波によって放電用孔4と自由面3との間の岩盤にひび割れ(亀裂)が生じやすくなり、さらには、衝撃波が自由面3で反射されて戻ることに伴う引張力によっても放電用孔4と自由面3との間の岩盤にひび割れが生じやすくなることから、放電用孔4と自由面3との間の岩盤がひび割れにより破砕したり、あるいは、ひび割れた部分を小型のブレーカなどの削岩機を用いて破砕することで、横坑を効率的に掘削できる。一方、自由面3を形成しない場合には、衝撃波は放電用孔4の周りから外側に広がって行く過程で徐々に減衰するので、衝撃波によって岩盤を効率的に破砕できない。
また、本形態では、掘削対象部2の表面2Aの中心に近い部位に形成された放電用孔4から表面2Aの中心より遠い位置の放電用孔4という順番で放電を行う。すなわち、まず、図1のように2つの溝6;6で挟まれた掘削対象部2の表面2Aの中心に近い部位に形成された放電用孔4内で放電を行うことで発生させた衝撃波により放電用孔4と溝6の自由面3との間の岩盤を破砕する。これにより、2つの溝6;6で挟まれた掘削対象部2の中央部を破砕できる。この2つの溝6;6で挟まれた掘削対象部2の中央部が破砕されると、2つの溝6;6の間に図外の大きな孔が形成されて、溝6,6の内面が図外の大きな孔の内面の一部となり、この図外の孔の内面で大きな面積の自由面が形成されることになる。そして、当該図外の孔の周囲にある放電用孔4内で放電を行って当該放電用孔4と自由面となる中央の孔の内面との間の岩盤を破砕することにより掘削対象部2の中央の周囲を徐々に破砕していき、最後に、掘削対象部2における横坑の周縁部近傍に形成された放電用孔4内で放電を行って横坑の周縁部の岩盤を破砕することで、掘削対象部2を掘削できる。このように、掘削対象部2の表面2Aの中心に近い部位に形成された放電用孔4から表面2Aの中心より遠い位置の放電用孔4という順番で放電を行うようにすることで、横坑掘削対象部2の中央に図外の大きな孔の内面による自由面を形成でき、この自由面を利用して掘削対象部2における横坑の周縁部側を効率的に破砕できる。
以後、掘削進行後の掘削対象部2の表面2Aとなる切羽面に上述と同様に自由面3及び放電用孔4を形成して衝撃波による破砕作業を行っていくことで、横坑の掘削を効率的に行える。
本形態によれば、横坑掘削対象部2に表面2Aから掘削進行方向Xに延長する複数の孔5を掘削進行方向Xと直交する方向に数珠繋ぎのように並べて互いに連続させた溝6、すなわち、連続削孔により形成される溝6の内面により自由面3を形成したので、自由面3を設けない場合に比べて、放電用孔4の数を少なくできて、放電作業の回数を少なくできて、横坑掘削を効率的に行えるとともに、自由面3を構成する溝6を形成する連続削孔による複数の孔5を1つずつ形成していくので、自由面3を構成する連続削孔による溝6を穿孔機で容易にかつ確実に形成できる。また、小さな径の孔5を形成していくことで自由面3を形成できるため小さな径の孔5を形成可能な小さな穿孔機で自由面3を形成でき、自由面3を形成する作業を簡単に行える。また、放電用孔4内に電解液63及び放電用電極70を設置して放電を行うことで、電解液63が一部気化することによる圧力によって破壊力が増し、さらに、電解液63により掘削対象部2への衝撃波の伝播効率を高めることができる。
また、連続削孔による溝6同士間の距離Hを長く設定した場合や地山1の岩盤が硬い場合(圧縮強度が1000〜4000(kg/cm)の硬岩の場合)には、図1に示すように、2つの連続削孔による溝6,6で形成される自由面3;3間で挟まれた掘削対象部2に設ける複数の放電用孔4を、想像線Wに示すように自由面3に沿う方向において千鳥状となるよう配置することで、少ない数の放電用孔4を使用した放電によって、2つの溝6,6で形成される自由面3;3間で衝撃波をむらなく伝播できることから、自由面3;3間で挟まれた掘削対象部2のひび割れを多くでき、自由面3;3間で挟まれた掘削対象部2を効率的に破砕できる。一方、2つの連続削孔による溝6,6で形成される自由面3;3間で挟まれた掘削対象部2に設ける複数の放電用孔4を、自由面3;3のそれぞれの近くにおいて自由面3に平行に沿った方向に所定の間隔を隔てて一列状に形成した場合には、二列分の放電用孔4を設けなくてはならず、図1のように千鳥状に放電用孔4を設ける場合と比較して放電用孔4の数を多くしなければならない。また、自由面3;3間の中間の位置において自由面3に沿った方向に複数の放電用孔4を適宜間隔を隔てて一直線状に配置する場合は、必然的に放電用孔4と自由面3との間の距離が長くなるので、自由面3;3間で衝撃波をむらなく伝播させることが難しい。本形態において、特に、想像線Wで繋がれた隣同士の放電用孔4,4間の所定の距離Z(図示せず)を、一方の放電用孔4での放電による衝撃波で他方の放電用孔4までひび割れが到達するような所定の距離Zに設定しておけば、自由面3;3間で挟まれた掘削対象部2のひび割れをより多くでき、自由面3;3間で挟まれた掘削対象部2をより効率的に破砕できる。上述した所定の距離Zは実験などによる経験則により得れば良い。連続削孔による溝6,6間の距離Hが短い場合や地山1の岩盤が柔らかい場合には、溝6,6で挟まれた掘削対象部2の自由面3;3間の中間の位置において自由面3に沿った方向に複数の放電用孔4を適宜間隔を隔てて一直線状に配置すればよい。
また、図2に示すように、自由面3の掘削進行方向Xにおける先端3t(溝6の底面)と放電用孔4の掘削進行方向Xにおける先端4t(放電用孔4の底面)とを、掘削進行方向と直交する同一平面J上に設定する。言い換えれば、掘削進行方向において自由面3の掘削進行方向における先端3tと放電用孔4の掘削進行方向における先端4tとが横方向に並ぶ位置にくるようにする。実際には、例えば、掘削対象部2の表面2Aが平坦な面だとすれば、この表面2Aと直交する掘削進行方向Xに向けての孔の深さDが同じ深さになるように放電用孔4と孔5とを形成すればよい。このようにすれば、放電用孔4の先端4tと自由面3の先端3tとの間において衝撃波の伝播が集中しやすくなり、掘削対象部2を効率的に破砕できるとともに、切羽面を掘削進行方向Xに対して直交する方向の面に揃えることができ、切羽面への放電用孔4や孔5の形成作業を容易にできる。
また、放電用電極70の放電部79を一の放電用孔4内の任意の位置に設置して放電を行なった後に当該一の放電用孔4内に設置する放電用電極70の放電部79の位置を変更して放電を行うようにすれば、1つの放電用孔4と自由面3との間での衝撃波の伝播を多くでき、掘削対象部2を効率的に破砕でき、効果的である。例えば図2の想像線で示すように、放電用電極70の放電部79を放電用孔4の入口(表面2A)に近い位置に設定して1回目の放電を行う。この場合、表面2Aも自由面となり、放電による衝撃波で放電部79と自由面3及び表面2Aとの間の岩盤にひび割れが生じ、放電部79と自由面3及び表面2Aとの間の岩盤が破砕する。そして、図2の実線で示すように放電用電極70の放電部79を放電用孔4の先端4tに近い位置まで移動して2回目の放電を行う。これにより、1回目の放電で破砕された後の表面2A側の露出面も図外の自由面となり、2回目の放電による衝撃波で放電部79と自由面3及び図外の自由面との間の岩盤にひび割れが生じ、放電部と自由面3及び図外の自由面との間の岩盤が破砕する。また、例えば1回目の放電は図2の実線で示すように放電用電極70の放電部79を放電用孔4の先端4tに近い位置まで挿入して行い、2回目の放電は図2の想像線で示すように放電用電極70の放電部79を放電用孔4の入口(表面2A)の方向に移動させてから行うようにしても良い。すなわち、一の放電用孔4内において放電用電極70の放電部79の位置を2箇所以上に設定し、その設定した2箇所以上の位置で放電を行うようにすることで、1つの放電用孔4と自由面3との間での衝撃波の伝播を多くでき、地山1の岩盤が硬い場合や、放電用孔4の設置間隔ピッチPを大きくしたような場合でも、掘削対象部2を効率的に破砕でき、横坑の掘削を効率的に行える。尚、一の放電用孔4内において放電用電極70の放電部79を同じ位置に設定したまま2回以上放電を行わせてもよい。
上記では横坑の掘削対象部2の表面2Aにおいて上下に一直線状に延長するような連続削孔による溝6を形成したが、自由面3を形成する連続削孔による溝6は、掘削進行方向Xに延長する複数の孔5を掘削進行方向と直交する方向に互いに連続させて形成した溝であればよい。例えば、掘削対象部2の表面2Aにおいて左右に一直線状に延長する連続削孔による溝6や、表面2Aにおいて斜線状や曲線状に延長するような連続削孔による溝6でも良い。また、放電用電極は、放電部としての放電ギャップの形成された放電用電極であればよく、例えば、線(ワイヤ)を切断して放電用ギャップを形成した放電用電極、その他の形態の放電用電極を使用できる。また、放電用電極の放電部を取り囲むカートリッジを設け、カートリッジ内に電解液を充填して放電部を電解液中に浸した状態に封止できる構成の放電用電極を用いれば、放電用孔4からの電解液の漏れを防止できる。
横坑の掘削対象部に形成した放電用孔及び自由面の配置図(最良の形態)。 図1のA−A断面図(最良の形態)。 従来の放電破砕装置及び放電用電極を示す図。
符号の説明
1 地山、2 横坑の掘削対象部、2A 掘削対象部の表面、
3 自由面、4 放電用孔、5 孔、6 溝、63 電解液、70 放電用電極、
79 放電部、X 横坑の掘削進行方向。

Claims (4)

  1. 横坑の掘削対象部に横坑の掘削進行方向と掘削進行方向と直交する方向とに延長する自由面を形成するとともに掘削進行方向に延長する放電用孔を形成し、放電用孔内に放電用電極を設け、この放電用電極の放電部での放電により衝撃波を発生させ、衝撃波で放電用孔と自由面との間の掘削対象部を破砕して横坑を掘削する横坑の掘削方法であって、掘削進行方向に延長する複数の孔を掘削進行方向と直交する方向に互いに連続させて形成した溝の内面により自由面を形成したことを特徴とする横坑の掘削方法。
  2. 自由面で挟まれた掘削対象部に複数の放電用孔を設け、これら複数の放電用孔を自由面に沿う方向において千鳥状となるよう配置したことを特徴とする請求項1に記載の横坑の掘削方法。
  3. 自由面の掘削進行方向における先端と放電用孔の掘削進行方向における先端とを、掘削進行方向と直交する同一平面上に設定したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の横坑の掘削方法。
  4. 放電用電極の放電部を一の放電用孔内の任意の位置に設置して放電を行なった後に当該一の放電用孔内に設置する放電用電極の放電部の位置を変更して放電を行うことを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれかに記載の横坑の掘削方法。
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