JP4113385B2 - オフセット式パーキングブレーキ操作装置の製造方法 - Google Patents

オフセット式パーキングブレーキ操作装置の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブレーキケーブルが接続されるケーブル接続部を、パーキングレバーからオフセットした位置に備えるオフセット式パーキングブレーキ操作装置の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
オフセット式パーキングブレーキ操作装置は、例えば特開平9−99819号により既に知られている。この公報に記載の装置においては、支持軸がパーキングレバーに、そのパーキングレバーの側方へ延び出す状態で固定され、その支持軸が、セクタに回転可能に支持されるとともに、その支持軸の前記パーキングレバーから軸方向にオフセットした位置にケーブル接続部が設けられている。また、パーキングレバーが第一部材と第二部材とが互いに溶接されることにより一体化されたものとなっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題,課題解決手段および効果】
上記第一部材と第二部材とを、互いに共同してセクタを両側から挟む2部材とすれば、それら2部材を順送型(順送プレス)で製造することが可能となる等により、パーキングレバーの製造が容易となる利点がある。しかし、反面、セクタを両側から挟む状態に2部材をセットして溶接を行う必要があり、組立工程に溶接工程を持ち込むことが必要になるとともに、セクタの歯部や軸受部に溶接スパッタが付着して、品質を低下させる恐れがある。
【0004】
本発明は、以上の事情を背景とし、パーキングレバーが、セクタを両側から挟む2部材を含むものであるオフセット式パーキングブレーキ操作装置における上記問題を解消することを課題としてなされたものであり、本発明によって、下記各態様のオフセット式パーキングブレーキ操作装置の製造方法が得られる。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも本発明の理解を容易にするためであり、本明細書に記載の技術的特徴およびそれらの組合わせが以下の各項に記載のものに限定されると解釈されるべきではない。また、一つの項に複数の事項が記載されている場合、それら複数の事項を常に一緒に採用しなければならないわけではない。一部の事項のみを選択して採用することも可能なのである。
【0005】
なお、以下の各項において、 (8) 項が請求項1に相当し、 (9) 項が請求項2に、 (10) 項が請求項3に、 (11) 項が請求項4にそれぞれ相当する。なお、 (1) 項に記載のオフセット式パーキングブレーキ操作装置は、 (8) 項の製造方法で製造することができる。また、 (2) 項ないし (7) 項の各々に記載の特徴は、 (8) 項の製造方法に適用することができる特徴である。
【0006】
(1)支持軸がパーキングレバーに、そのパーキングレバーの側方へ延び出す状態で固定され、その支持軸が、セクタに回転可能に支持されるとともに、その支持軸の前記パーキングレバーからオフセットした位置にケーブル接続部が設けられたオフセット式パーキングブレーキ操作装置において、
前記パーキングレバーを、前記セクタの両側に位置する第一部材と第二部材とを含むものとし、それら第一,第二部材の一方と前記支持軸とを溶接により固定する一方、その一方に前記第一,第二部材の他方を締結部材により締結して固定し、その他方を前記支持軸には溶接しないことを特徴とするオフセット式パーキングブレーキ操作装置。
【0009】
(2)前記締結部材がリベットを含む (1)項に記載のオフセット式パーキングブレーキ操作装置。
締結部材をリベットとすれば、第一,第二部材を迅速に締結し得、しかも後に締結が緩む恐れが殆どない。
(3)前記リベットの胴部にスペーサが嵌合され、そのスペーサを間に挟んで前記第一部材と前記第二部材とが前記リベットにより締結された (2)項に記載のオフセット式パーキングブレーキ操作装置。
スペーサを使用すれば、第一,第二部材の接近をスペーサにより阻止し、離間をリベットにより阻止して、両部材をそれらの間隔を正確に規定した状態で締結することができる。リベットの代わりにボルトを使用する場合にも、スペーサを使用することが望ましい。
【0010】
(4)前記第一,第二部材のうち、溶接により前記支持軸と固定されるものが、前記パーキングレバーの操作部を構成する主要部であり、支持軸と溶接されないものが、前記パーキングレバーの補助部である (1)項ないし (3)項のいずれかに記載のオフセット式パーキングブレーキ操作装置。
(5)前記主要部の剛性が前記補助部の剛性より高い (4)項に記載のオフセット式パーキングブレーキ操作装置。
第一、第二部材のうち、剛性の高いものに支持軸を溶接すれば、支持軸とパーキングレバーとの一体構造物を剛性の高いものとすることができる。
(6)前記主要部の肉厚が前記補助部の肉厚より厚い (4)項または (5)項に記載のオフセット式パーキングブレーキ操作装置。
(7)前記支持軸の前記パーキングレバーから離れた自由端部が、支持部材により回転可能に支持された (1)項ないし (6)項のいずれかに記載のオフセット式パーキングブレーキ操作装置。
支持軸の軸方向に隔たった2部分をセクタと支持部材とに支持させれば、支持軸とパーキングレバーとの一体構造物を安定に支持させることができる。支持部材は、セクタと一体に構成されていても、別体に構成されていてもよい。ケーブル接続部は、支持軸のセクタと支持部材との間の部分に設けることが望ましい。ケーブル接続部にはブレーキケーブルの大きな張力が作用するため、支持軸の両端支持部に設けることが望ましいのである。
【0011】
(8)支持軸がパーキングレバーに、そのパーキングレバーの側方へ延び出す状態で固定され、その支持軸が、セクタに回転可能に支持されるとともに、その支持軸の前記パーキングレバーからオフセットした位置にケーブル接続部が設けられたオフセット式パーキングブレーキ操作装置の製造方法であって、
前記パーキングレバーが、前記セクタの両側に位置する2部分に分かれたものに相当する第一部材と第二部材とを互いに別体に製造するパーキングレバー部材製造工程と、
前記第一部材を別途製造した支持軸に、その支持軸が第一部材の両側へ延び出す状態で溶接する溶接工程と、
その溶接工程の後に、前記支持軸の前記第一部材の片側へ延び出た部分を、別途製造したセクタの貫通穴に回転可能に嵌合し、その貫通穴から突出した部分に、前記第二部材を回転可能に嵌合し、その状態で、第二部材を前記支持軸に溶接することなく、前記第一部材に締結部材により締結することによって固定し、一体的なパーキングレバーとする締結工程と
を含むことを特徴とするオフセット式パーキングブレーキ操作装置の製造方法。
このように、パーキングレバーを、セクタの両側に位置する(換言すれば、概してそれの回動軸線と直交する平面の両側に位置する)2部分に分割したものに相当する第一部材と第二部材とに分けて製造し、後に締結により一体化することとすれば、第一、第二部材を順送プレス工程で製造することが可能となる。
また、この方法によれば、第一部材に支持軸を強固に固定することができ、その第一部材に第二部材を締結部材により締結することによって、結局、側方へ比較的長く延び出た支持軸を一体的に有するパーキングレバーを得ることができる。第二部材は、支持軸がセクタの貫通穴に回転可能に挿通された状態で、第一部材に締結されるのであるが、この締結は、リベット,ボルト等の締結部材を用いて行われるため、組立工程に溶接工程を持ち込む必要がない。なお、ここにおいて、締結部材は、第一部材および第二部材とは別体のものは勿論、第一,第二部材の少なくとも一方と一体に形成された締結部をも含むものとする。例えば、第一部材と一体に形成した舌片を、第二部材の貫通穴を貫通させた状態でかしめることにより、両部材を締結するのである。
【0012】
(9)前記溶接工程が、前記支持軸が前記第一部材の片側へは長く延び出し、反対側へは短く延び出す状態で溶接する工程であり、かつ、当該オフセット式パーキングブレーキ操作装置の製造方法が、前記締結工程の前に、前記長く延び出す部分に、別途製造したケーブル接続部材を溶接する工程を含む (8)項に記載のオフセット式パーキングブレーキ操作装置の製造方法。
本項または次項の特徴を前記 (1)項ないし (7)項のいずれかに適用することも可能である。
(10)前記締結工程において、前記支持軸の前記短く延び出した側の部分を前記セクタの貫通穴に嵌合する (8)項または (9)項に記載のオフセット式パーキングブレーキ操作装置の製造方法。
支持軸の、第一部材から短く延び出した部分をセクタの貫通穴に挿通することとすれば、第一部材から長く延び出した部分を貫通穴に挿通する必要がなくなるので、ケーブル接続部材の支持軸への溶接を締結工程の前に行うことが可能となる。
【0013】
(11)支持軸がパーキングレバーに、そのパーキングレバーの側方へ延び出す状態で固定され、その支持軸が、セクタに回転可能に支持されるとともに、その支持軸の前記パーキングレバーからオフセットした位置にケーブル接続部が設けられたオフセット式パーキングブレーキ操作装置の、左右勝手違いのものを製造する方法であって、
前記パーキングレバーが、前記セクタの両側に位置する2部分に分かれたものに相当する第一部材と第二部材とを互いに別体に、かつ、前記左右勝手違いのものに共通の構成部材として製造するパーキングレバー部材製造工程と、
(a)前記第一部材と別途製造した支持軸とを、当該オフセット式パーキングブレーキ操作装置が車両に設置された際に支持軸が第一部材の右側へ短く延び出し、左側へ長く延び出す状態で溶接する溶接工程と、(b)その溶接工程の後に、前記支持軸の前記短く延び出部分を、別途製造したセクタの貫通穴に回転可能に嵌合し、その貫通穴から突出した部分に、前記第二部材を回転可能に嵌合し、その状態で、第二部材を前記支持軸に溶接することなく、前記第一部材に締結部材により締結することによって固定し、一体的なパーキングレバーとする締結工程とを含み、第一オフセット式パーキングブレーキ操作装置を得る工程と、
(c)前記第二部材と別途製造した支持軸とを、当該オフセット式パーキングブレーキ操作装置が車両に設置された際に支持軸が第二部材の右側へ長く延び出し、左側へ短く延び出す状態で溶接する溶接工程と、(d)その溶接工程の後に、前記支持軸の前記短く延び出部分を、別途製造したセクタの貫通穴に回転可能に嵌合し、その貫通穴から突出した部分に、前記第一部材を回転可能に嵌合し、その状態で、第一部材を前記支持軸に溶接することなく、前記第二部材に締結部材により締結することによって固定し、一体的なパーキングレバーとする締結工程とを含み、第二オフセット式パーキングブレーキ操作装置を得る工程と、
を含むことを特徴とする左右勝手違いのオフセット式パーキングブレーキ操作装置の製造方法。
一般には、第一オフセット式パーキングブレーキ操作装置が左手操作用、第二オフセット式パーキングブレーキ操作装置が右手操作用とされるが、これは不可欠ではない。
【0014】
本項の製造方法によれば、第一,第二部材および支持軸を共通部品として、左右勝手違いのオフセット式パーキングブレーキ操作装置を製造することができる。第一部材と第二部材とは、複数工程を含むプレス工程により製造されることが多く、製造コストが高い部材であるため、これらを共用とすれば、大きなコスト低減効果が得られる。上記セクタおよび支持軸は、それぞれ左手操作用と右手操作用とのそれぞれに専用のものとすることも、共用のものとすることも可能であるが、共用のものとすればコスト低減効果が大きくなる。さらに、支持軸の自由端部が支持部材により支持される場合に、その支持部材も共用とすれば、一層大きなコスト低減効果が得られる。ケーブル接続部材についても同様である。なお、前記 (2)項ないし (7)項,(9)項の各々に記載の特徴は、本項の製造方法にも適用可能である。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態であるオフセット式パーキングブレーキ操作装置(以下、パーキング操作装置と略称する)の製造方法を図1ないし図4に基づいて説明する。
パーキングブレーキ操作装置は、一体化されたパーキングレバー10と支持軸12とを備え、支持軸12においてセクタ14と支持部材16とにより回動可能に支持されている。支持軸12のパーキングレバー10からオフセットした位置にブレーキケーブルを接続するためのケーブル接続部18が設けられており、パーキングレバー10の回動に伴って支持軸12が回転することにより、ブレーキケーブルを引き締めるブレーキ作用状態と、ブレーキケーブルを緩めるブレーキ解除状態とに変わる。
【0016】
セクタ14は、プレス加工された板材により構成され、図示を省略する車両のボデーの床板に取り付けられるベース部20と、そのベース部20からほぼ垂直に延び出す支持部22とを備える。セクタ14の支持部22には貫通穴23が形成されており、支持軸12が相対回転可能に嵌合されている。支持部22にはさらに、貫通穴23の斜め上方に、ラチェット24が貫通穴23を中心とする扇状に形成され、そのラチェット24と貫通穴23との間に貫通穴23を中心とする円弧に沿って、支持部22を厚さ方向に貫通する長穴26が形成されている。支持部材16も、セクタ14と同様にベース部と支持部とを備え、支持部に貫通穴が形成されて支持軸12が相対回転可能に嵌合されている。支持部材16は、それの支持部がセクタ14の支持部22と平行となるように配設されている。
【0017】
パーキングレバー10は、レバー本体30を備え、そのレバー本体30の一方の端部においてセクタ14を挟んで支持軸12に固定され、反対側の端部が円筒状の操作部31(図2参照)に形成され、その操作部31の外側にグリップ32が嵌合されている。グリップ32とレバー本体30とは中空に形成され、それらの内部にレリーズ装置34が配設されている。レリーズ装置34は、レリーズノブ36とレリーズノブ36から延び出すレリーズロッド38と、それらを付勢する弾性部材たる圧縮コイルスプリング40(以下スプリングと略称する)とを備える。グリップ32の先端部からレリーズノブ36が突出可能に配設され、グリップ32の内部に配設されたスプリング40が、レリーズノブ36をグリップ32から突出する向きに付勢している。レリーズノブ36のグリップ32内に位置する側の端部からレリーズロッド38がレバー本体30の内部を、レバー本体30の長手方向に沿って延び、レリーズノブ36とは反対側の端部において爪42に相対回動可能に連結されている。
【0018】
爪42は、レバー本体30に対して移動不能に、かつ、支持軸12に平行な軸線のまわりに回動可能に保持されており、その爪42の回動中心から偏心した位置においてレリーズロッド38と連結されている。爪42は、レリーズロッド38に連結された端部とは反対側の端部において、ラチェット24と噛み合うことができるように配設されており、回動によりラチェット24と噛み合う作用位置と、噛み合わない非作用位置とをとり得る。爪42とラチェット24との噛み合いにより、パーキングレバー10のブレーキを作用させる方向(図2において時計方向)への回動は許容される、解除する方向(反時計方向)への回動は阻止される。
【0019】
この爪42の回動は、運転者等によりレリーズ装置34が操作されることにより制御される。レリーズ装置34は、常には、スプリング40によりレリーズノブ36がグリップ32から突出する向きに付勢されており、この状態において爪42はラチェット24に噛み合わされている。これに対して、レリーズノブ36が運転者によりスプリング40の付勢力に抗してグリップ32内に向かって(図2において右方へ)移動させられれば、爪42がラチェット24から離間する向き(図2において時計方向)に回動させられ、パーキングレバー10の解除方向への回動が許容される。
【0020】
レバー本体30は、2つの部材よりなる。図3に示すように、レバー本体30は、横断面形状が概してL字形に形成された第一部材50と、ほぼ板状に形成された第二部材52とからなる。本実施形態においては、第一部材50は第二部材52より厚い板材から成り、第二部材52より剛性が高くされている。これら第一および第二部材50,52は、セクタ14を挟んで互いに対向させられ、支持軸12に嵌合されている。第一部材50は、支持軸12に溶接によって固定されている。それに対して、第二部材52は、支持軸12に回転可能に嵌合され、第一部材50に3個所において締結部材たるリベット54により固定されている。図4に示すように、リベット54には、セクタ14の厚さよりわずかに長いスリーブ56がそれぞれ嵌合されている。第一部材50と第二部材52とは、リベット54の頭部とスリーブ56の端面とに挟まれることにより、互いに接近することと離間することとの両方が阻止されており、セクタ14をほぼ隙間なく、かつ相対回転可能な状態で挟んでいる。
なお、3つのリベット54のうちの1つに(厳密にはリベット54に嵌合されたスリーブ56に)、前述の爪42が相対回動可能に嵌合され、レバー本体30に対して相対回動可能に支持されている。さらに、支持軸12に最も近いリベット54およびスリーブ56はセクタ14の長穴26を貫通して第一部材50と第二部材52とを締結しているが、スリーブ56の外周面と長穴26の内側面との間には隙間が存在するため、パーキングレバー10の回動を妨げることはない。
【0021】
以上の構成のパーキングブレーキ操作装置の組立作業について説明する。
まず、レバー本体30の第一および第二部材50,52がそれぞれ別体に製造される。第一および第二部材50,52はそれぞれ概して板状を成すため、順送プレスで製造することができる。順送プレスは、素材を一定ピッチで送りつつ、成形工程を含む多工程を実施するものであり、最終工程で完成品が抜き落とされるまで、途中工程のパネルは送りさんでつながれたままで送られる。
【0022】
次に、支持軸12にケーブル接続部18が溶接により固定される。さらに、第一部材50が支持軸12に嵌合され、支持軸12の第一部材50からケーブル接続部18とは反対側(図1において上側、図3において右側、すなわち、本パーキングブレーキ操作装置が車両に設置された状態において右側)に延び出す部分が比較的短くなるように位置決めされ、溶接により固定される。以上で溶接工程が終了し、組立工程に進む。
【0023】
組立工程においては、まず、支持軸12の短い方の端部が、セクタ14の貫通穴23に相対回転可能に嵌合され、さらにセクタ14から突出した部分に第二部材52が相対回転可能に嵌合される。この際、爪42と爪42に連結されたレリーズ装置34とも第一、第二部材50,52に取り付けられ、爪42がラチェット24と噛み合わされる。また、第一部材50と第二部材52との一方に予め形成された複数の穴にリベット54が挿通され、それらリベット54にスリーブ56が嵌合され、さらに、リベット54に第一部材50と第二部材52との他方の穴が嵌合され、リベット54の突出端部がかしめられて頭部が形成される。その後、グリップ32等が取り付けられ、また、支持軸12のセクタ14とは反対側の端部に支持部材16に嵌合されて、スナップリング等により抜け止めが施され、組立工程が終了する。
【0024】
本パーキングブレーキ操作装置においては、比較的剛性の高い第一部材50が支持軸12に溶接により固定されるので、支持軸12とレバー本体30との一体構造物を剛性の高いものとすることができる。また、セクタ14とパーキングレバー10とを組み立てる組立工程に溶接工程が必要でなくなるので、セクタ14のラチェット24や軸受部の品質を維持することが容易となる。
【0025】
本実施形態においては、左手操作用のパーキングブレーキ操作装置について説明したが、右手操作用も同様に製造することが可能であり、さらに、右手操作用と左手操作用とで共通の部材を利用することによりコストを低減することが可能となる。
【0026】
具体的には例えば、図5に示すように、レバー本体30の第一部材60と第二部材62とをほぼ同じ厚さの板材で形成し、いずれか一方を支持軸12に溶接して固定し、他方をその一方の部材に締結部材により締結して固定する。さらに、支持軸12,セクタ14および支持部材16についても共通の部材を利用することが可能である。なお、本実施形態においても、第一および第二部材60,62は実際には剛性を向上させるために凹凸部が形成されているが、図5には簡略化して示す。
【0027】
以下、組立作業について説明する。なお、左手操作用のパーキングブレーキ操作装置(図5(a))を組み立てる作業については上述の実施形態と同様であるので説明を省略する。右手操作用のパーキングブレーキ操作装置(図5(b))を組み立てる場合には、支持軸12にケーブル接続部18を溶接して固定し、第二部材62を支持軸12に嵌合して、支持軸12が図5(b)において第二部材62の右側(ケーブル接続部側、すなわち、右手操作用のパーキングブレーキ操作装置が車両に設置された状態で右側)へ長く延び出し、左側へ短く延び出す状態で溶接により固定する。次に、支持軸12の第二部材62の左側へ短く延び出す部分に、セクタ14と第一部材60とを相対回転可能に嵌合し、リベット54とスリーブ56とにより第一部材60を第二部材62に締結する。本態様においては、第一部材60と第二部材62とが、ほぼ同じ厚さに形成されているので、いずれの部材を支持軸12に溶接しても、それら第一および第二部材60,62と支持軸12との一体構造物の剛性を十分に高くすることができる。しかも、ケーブル接続部18に近い側の部材を支持軸12に溶接により固定した後で、他方の部材を組付けることにより、左手操作用と右手操作用とのいずれのパーキングブレーキ操作装置を製造する場合であっても組立工程において溶接工程が必要でなくなる。
【0028】
以上、本発明のいくつかの実施形態を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、本発明は、前記〔発明が解決しようとする課題,課題解決手段および効果〕の項に記載された態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した形態で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態である製造方法により製造されるオフセット式パーキングブレーキ操作装置を示す平面図である。
【図2】 上記パーキングブレーキ操作装置の正面図(一部断面)である。
【図3】 図2におけるIII−III断面図である。
【図4】 図3の一部を拡大して示す断面図である。
【図5】 本発明の別の実施形態である製造方法により製造されるオフセット式パーキングブレーキ操作装置を示す断面図であって図3に対応するものである。
【符号の説明】
10:パーキングレバー 12:支持軸 14:セクタ 16:支持部材
18:ケーブル接続部 20:ベース部 22:支持部 23:貫通穴
24:ラチェット 30:レバー本体 32:グリップ 34:レリーズ装置 36:レリーズノブ 38:レリーズロッド 40:圧縮コイルスプリング 42:爪 50,60:第一部材 52,62:第二部材
54:リベット 56:スリーブ

Claims (4)

  1. 支持軸がパーキングレバーに、そのパーキングレバーの側方へ延び出す状態で固定され、その支持軸が、セクタに回転可能に支持されるとともに、その支持軸の前記パーキングレバーからオフセットした位置にケーブル接続部が設けられたオフセット式パーキングブレーキ操作装置の製造方法であって、
    前記パーキングレバーが、前記セクタの両側に位置する2部分に分かれたものに相当する第一部材と第二部材とを互いに別体に製造するパーキングレバー部材製造工程と、
    前記第一部材を別途製造した支持軸に、その支持軸が第一部材の両側へ延び出す状態で
    溶接する溶接工程と、
    その溶接工程の後に、前記支持軸の前記第一部材の片側へ延び出た部分を、別途製造したセクタの貫通穴に回転可能に嵌合し、その貫通穴から突出した部分に、前記第二部材を回転可能に嵌合し、その状態で、第二部材を前記支持軸に溶接することなく、前記第一部材に締結部材により締結することによって固定し、一体的なパーキングレバーとする締結工程と
    を含むことを特徴とするオフセット式パーキングブレーキ操作装置の製造方法。
  2. 前記溶接工程が、前記支持軸が前記第一部材の片側へは長く延び出し、反対側へは短く延び出す状態で溶接する工程であり、かつ、当該オフセット式パーキングブレーキ操作装置の製造方法が、前記締結工程の前に、前記長く延び出す部分に、別途製造したケーブル接続部材を溶接する工程を含む請求項1に記載のオフセット式パーキングブレーキ操作装置の製造方法。
  3. 前記締結工程において、前記支持軸の前記短く延び出した側の部分を前記セクタの貫通穴に嵌合する請求項2に記載のオフセット式パーキングブレーキ操作装置の製造方法。
  4. 支持軸がパーキングレバーに、そのパーキングレバーの側方へ延び出す状態で固定され、その支持軸が、セクタに回転可能に支持されるとともに、その支持軸の前記パーキングレバーからオフセットした位置にケーブル接続部が設けられたオフセット式パーキングブレーキ操作装置の、左右勝手違いのものを製造する方法であって、
    前記パーキングレバーが、前記セクタの両側に位置する2部分に分かれたものに相当する第一部材と第二部材とを互いに別体に、かつ、前記左右勝手違いのものに共通の構成部材として製造するパーキングレバー部材製造工程と、
    (a) 前記第一部材と別途製造した支持軸とを、当該オフセット式パーキングブレーキ操作装置が車両に設置された際に支持軸が第一部材の右側へ短く延び出し、左側へ長く延び出す状態で溶接する溶接工程と、 (b) その溶接工程の後に、前記支持軸の前記短く延び出た部分を、別途製造したセクタの貫通穴に回転可能に嵌合し、その貫通穴から突出した部分に、前記第二部材を回転可能に嵌合し、その状態で、第二部材を前記支持軸に溶接することなく、前記第一部材に締結部材により締結することによって固定し、一体的なパーキングレバーとする締結工程とを含み、第一オフセット式パーキングブレーキ操作装置を得る工程と、
    (c) 前記第二部材と別途製造した支持軸とを、当該オフセット式パーキングブレーキ操作装置が車両に設置された際に支持軸が第二部材の右側へ長く延び出し、左側へ短く延び出す状態で溶接する溶接工程と、 (d) その溶接工程の後に、前記支持軸の前記短く延び出た部分を、別途製造したセクタの貫通穴に回転可能に嵌合し、その貫通穴から突出した部分に、前記第一部材を回転可能に嵌合し、その状態で、第一部材を前記支持軸に溶接することなく、前記第二部材に締結部材により締結することによって固定し、一体的なパーキングレバーとする締結工程とを含み、第二オフセット式パーキングブレーキ操作装置を得る工程と、
    を含むことを特徴とする左右勝手違いのオフセット式パーキングブレーキ操作装置の製造方法。
JP2002205898A 2002-07-15 2002-07-15 オフセット式パーキングブレーキ操作装置の製造方法 Expired - Fee Related JP4113385B2 (ja)

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