JP4113172B2 - 電流切り替え型論理積回路 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体集積回路において高速に動作する電流切り替え型(CML)論理積回路に関するものである。
従来の電流切り替え型論理積回路の例を図6に示す(例えば、非特許文献1参照)。従来の電流切り替え型論理積回路は、第1の正転入力信号であるIAPとその反転入力信号であるIANを入力するNMOSトランジスタM11,M12、第2の正転入力信号であるIBPとその反転入力信号であるIBNを入力するNMOSトランジスタM13,M14、出力レベル調整用のNMOSトランジスタM15(参照文献には非表示)、定電流源IS、負荷抵抗R1,R2からなる。
従来の電流切り替え型論理積回路の接続を説明する。負荷抵抗R1とR2の一端は共通に電源VDDに接続する。NMOSトランジスタM11のドレインは負荷抵抗R1の他端および反転出力信号端子OUTNに接続し、ゲートは第1の正転入力信号端子IAPに接続し、ソースはNMOSトランジスタM12のソースおよびNMOSトランジスタM13のドレインに接続する。NMOSトランジスタM12のドレインは、負荷抵抗R2の他端とNMOSトランジスタM15のドレインと正転出力信号端子OUTPに接続し、ゲートは第1の反転入力信号端子IANに接続する。NMOSトランジスタM13のゲートは第2の正転入力信号端子IBPに接続し、ソースはNMOSトランジスタM14のソースと電流源ISの一端に接続する。NMOSトランジスタM14のドレインはNMOSトランジスタM15のソースに接続し、ゲートは第2の反転入力信号端子IBNに接続する。NMOSトランジスタM15のゲートは電源VDDに接続する。電流源ISの他端はGNDであるVSSに接続する。
従来の電流切り替え型論理積回路の動作を説明する。従来の電流切り替え型論理積回路は、第1の正転入力信号端子IAPと第1の反転入力信号端子IANに第1の差動データを入力し、第2の正転入力信号端子IBPと第2の反転入力信号端子IBNに第2の差動データを入力する。ここで、第1および第2の差動データは、例えば、信号の振幅を△Vとしてハイレベルを「VDD−Vsf」、ローレベルを「VDD−Vsf−△V」とする電圧レベルをもつ。Vsfは、当該電流切り替え型論理積回路の前段に配置されるソースフォロワ回路による信号電位の降下分等である。
第1の正転入力信号端子IAPおよび第2の正転入力信号端子IBPにともにハイレベルが入力すると、NMOSトランジスタM11とM13のパスに電流源ISで規定する電流Iが流れて、負荷抵抗R1と電流Iの積だけハイレベルより低い電位のローレベルが反転出力信号端子OUTNに出力される。この時、第1の反転入力信号端子IANと第2の反転入力信号端子IBNには、ローレベルが入力されるため、NMOSトランジスタM12とM14がともにオフして、負荷抵抗R2の充電により、正転出力信号端子OUTPにハイレベルが出力される。
第2の正転入力信号端子IBPにローレベルが入力すると、NMOSトランジスタM13がオフして、M13のパスには電流が流れないため、第1の正転入力信号端子IAPに入力するデータのハイ、ローに拘わらず、反転出力信号端子OUTNにハイレベルが出力される。この時、第2の反転入力信号端子IBNにハイレベルが入力するため、MOSトランジスタM14のパスに電流が流れ、正転出力信号端子OUTPにローレベルが出力される。
第1の正転入力信号端子IAPにローレベルが入力すると、NMOSトランジスタM11がオフして、反転出力信号端子OUTNにハイレベルが出力される。この時、第1の反転入力端子IANにハイレベルが入力する。同時に、第2の正転入力信号端子IBPにハイレベルが入力する場合は、NMOSトランジスタM12,M13がオンして、M12のパスに電流が流れる。このため、正転出力信号端子OUTPにローレベルが出力される。第2の反転入力信号端子IBNにはローレベルが入力するため、NMOSトランジスタM14はオフ状態となる。第2の正転入力信号端子IBPにローレベルが入力する場合は、NMOSトランジスタM12,M13がオフして、M12のパスに電流が流れないが、NMOSトランジスタM14がオンしてNMOSトランジスタM14,M15に電流が流れ、同様に正転出力信号端子OUTPにローレベルが出力される。
以上の動作により、第1の正転入力信号端子IAPと第2の正転入力信号端子IBPにともにハイレベルが入力された時だけ、正転出力信号端子OUTPにハイレベルが出力されるため、論理積動作が行われる。
An MOS Current Mode Logic (MCML) Circuit for Low Power Sub-GHz Processors,Masakazu Yamashina and Hachiro Yamada,IEICE Trans. Electron .,No.10,October 1992,p.1184 Figure 10 MCML logic family(a) AND/NAND circuit.
図6に示した従来の電流切り替え型論理積回路の問題点は、反転出力信号端子OUTNの信号変化時間が、正転入力信号端子IAPに入力するデータの変化による遷移と比較して、正転入力信号端子IBPに入力するデータの遷移による方が、大きいことである。さらに、正転出力信号端子OUTPの信号変化時間が、正転入力信号端子IANあるいはIBNに入力するデータの変化に対して大きいことである。このため、論理積出力に高速な応答が得られないという欠点があった。
本発明の目的は、上記した問題点を解決して論理積出力に高速な応答が得られるようにした電流切り替え型論理積回路を提供することである。
請求項1にかかる発明は、反転出力信号端子に接続される第1の負荷抵抗を有する第1の電流経路と、正転出力信号端子に接続される第2の負荷抵抗を有する第2の電流経路とを有する電流切り替え型論理積回路において、前記第1の電流経路にn(nは2以上の整数)個の正転入力信号用トランジスタを縦列接続し、前記第2の電流経路にn個の並列接続の反転入力信号用トランジスタを縦列接続し、さらに前記n個の並列接続の反転入力信号用トランジスタと縦列に、常時オン状態の出力レベル調整用トランジスタを接続した構成を備え、前記n個の正転入力信号用トランジスタと前記n個の反転入力信号用トランジスタは同じサイズであり、前記出力レベル調整用トランジスタはドレインおよびソースの寄生容量が他のトランジスタの半分となるサイズであることを特徴とする。
請求項2にかかる発明は、請求項1に記載の電流切り替え型論理積回路において、前記第1および第2の電流経路にそれぞれピーキング用のインダクタを縦列接続したことを特徴とする。
請求項3にかかる発明は、電源と接続した第1の負荷抵抗と第2の負荷抵抗を有し、前記第1の負荷抵抗の他端に第1のトランジスタのドレインを接続するとともに該接続点を反転出力信号端子とし、前記第1のトランジスタのゲートには第1の正転入力信号端子を接続し、前記第1のトランジスタのソースには第3のトランジスタのドレインを接続し、該第3のトランジスタのゲートには第2の正転入力信号端子を接続し、前記第3のトランジスタのソースは電流源に接続し、前記第2の負荷抵抗の他端に第5のトランジスタのドレインを接続するとともに該接続点を正転出力信号端子とし、該第5のトランジスタのソースには第2および第4のトランジスタのドレインを接続し、該第2および第4のトランジスタのゲートにはそれぞれ第1および第2の反転入力信号端子を接続し、前記第2および第4のトランジスタのソースは前記電流源に接続した構成を備え、前記第1乃至第4のトランジスタは同じサイズであり、前記第5のトランジスタはドレインおよびソースの寄生容量が前記第1乃至第4のトランジスタの半分となるサイズであることを特徴とする。
請求項4にかかる発明は、請求項3に記載の電流切り替え型論理積回路において、前記第1の負荷抵抗と前記電源との間に第1のインダクタを接続し、前記第2の負荷抵抗と前記電源との間に第2のインダクタを接続したことを特徴とする。
請求項5にかかる発明は、第1と第2の入力を有する論理積回路を有し、前記第1の入力に入力信号を入力し、前記第2の入力に前記入力信号を遅延させた信号を入力する遅延検波回路において、前記論理積回路が、請求項1から請求項4のいずれか1つに記載の電流切り替え方論理積回路であることを特徴とする。
本発明によれば、第1の電流経路には正転入力信号用のn個のトランジスタのみを縦列接続したため、反転出力信号端子OUTNから遠い側のトランジスタのノード(図1ではノードN1)でも寄生容量が低減され、当該トランジスタのゲートに入力する正転入力信号端子(図1ではIAP)の信号変化にともなう反転出力信号端子の信号遷移が高速になる効果がある。また、第2の電流経路に接続されるN個の並列接続のトランジスタは反転入力信号用のみとしたため、正転出力信号端子OUTPの寄生容量が低減され、正転入力信号端子(図1ではIANあるいはIBN)に入力する信号変化にともなう正転出力信号端子OUTPの信号遷移が高速になる効果がある。
本発明では、背景技術において述べた従来の電流切り替え型論理積回路(図6)のトランジスタM12をノードN11から切り離すことにより、ノードN11の寄生容量を低減する。さらに、従来の電流切り替え型論理積回路(図6)のトランジスタM12を正転出力信号端子OUTPから切り離し、トランジスタM14と並列に接続することにより、論理積動作を保ちつつ、正転出力信号端子OUTPの寄生容量を低減する。
すなわち、本発明の電流切り替え型論理積回路は、反転出力信号端子OUTNに接続するトランジスタは、第1の正転入力信号IAPで動作するトランジスタと第2の正転入力信号IBPで動作するトランジスタの縦列接続で構成する。また正転出力信号端子OUTPに接続するトランジスタは、第1の反転入力信号IANで動作するトランジスタと第2の反転入力信号IBNで動作するトランジスタの並列接続で構成する。
本発明の実施例1の電流切り替え型論理積回路を図1を用いて説明する。実施例1の電流切り替え型論理積回路は、第1の正転入力信号であるIAPと第2の正転入力信号であるIBPを入力するNMOSトランジスタM1,M3、第1の反転入力信号であるIANと第2の反転入力信号であるIBNを入力するNMOSトランジスタM2,M4、出力レベル調整用のNMOSトランジスタM5、定電流源IS、負荷抵抗R1,R2からなる。
実施例1の電流切り替え型論理積回路の接続を説明する。負荷抵抗R1とR2の一端は共通に電源VDDに接続する。NMOSトランジスタM1のドレインは負荷抵抗R1の他端および反転出力信号端子OUTNに接続し、ゲートは第1の正転入力信号端子IAPに接続し、ソースはNMOSトランジスタM3のドレインに接続する。NMOSトランジスタM3のゲートは第2の正転入力信号端子IBPに接続し、ソースはNMOSトランジスタM2,M4のソースと電流源ISの一端に接続する。NMOSトランジスタM5のドレインは負荷抵抗R2の他端に接続し、ゲートは電源VDDに接続し、ソースはNMOSトランジスタM2,M4のドレインに接続する。NMOSトランジスタM2のゲートは第1の反転入力信号端子IANに接続し、NMOSトランジスタM4のゲートは第2の反転入力端子IBNに接続する。電流源ISの他端はGNDであるVSSに接続する。
実施例1の電流切り替え型論理積回路の動作を説明する。実施例1の電流切り替え型論理積回路は、第1の正転入力信号端子IAPと第1の反転入力信号端子IANに第1の差動データを入力し、第2の正転入力信号端子IBPと第2の反転入力信号端子IBNに第2の差動データを入力する。ここで、第1および第2の差動データは、例えば、信号の振幅を△Vとしてハイレベルを「VDD−Vsf」、ローレベルを「VDD−Vsf−△V」とする電圧レベルをもつ。Vsfは、当該電流切り替え型論理積回路の前段に配置されるソースフォロワ回路による信号電位の降下分等である。
第1の正転入力信号端子IAPおよび第2の正転入力信号端子IBPにともにハイレベルが入力すると、NMOSトランジスタM1とM3がともにオンして、NMOSトランジスタM1とM3のパスに電流源ISで規定する電流Iが流れて、負荷抵抗R1と電流Iの積だけハイレベルより低い電位のローレベルが反転出力信号端子OUTNに出力される。この時、第1の反転入力信号端子IANと第2の反転入力信号端子IBNには、ローレベルが入力されるため、NMOSトランジスタM2とM4がともにオフして、負荷抵抗R2の充電により正転出力信号端子OUTPにハイレベルが出力される。
第2の正転入力信号端子IBPにローレベルが入力すると、NMOSトランジスタM3がオフするので、第1の正転入力信号端子IAPに入力するデータのハイ、ローに拘わらず、反転出力信号端子OUTNにハイレベルが出力される。この時、第2の反転入力信号端子IBNにハイレベルが入力するため、NMOSトランジスタM4のパスに電流が流れ、正転出力信号端子OUTPにローレベルが出力される。
第1の正転入力信号端子IAPにローレベルが入力すると、NMOSトランジスタM1がオフするので、第2の正転入力信号端子IBPに入力するデータのハイ、ローに拘わらず、正転出力信号端子OUTNにハイレベルが出力される。この時、第1の反転入力端子IANにハイレベルが入力し、NMOSトランジスタM2がオンして、正転出力信号端子OUTPにローレベルが出力される。
以上の動作により、第1の正転入力信号端子IAPと第2の正転入力信号端子IBPにともにハイレベルが入力された時だけ正転出力信号端子OUTPにハイレベルが出力されるため、論理積動作が達成される。
実施例1の電流切り替え型論理積回路において、回路の寄生容量が従来型より低減されることを説明する。ここでは表記を簡単にするために、NMOSトランジスタM1,M2,M3,M4(図6の従来例ではM11,M12,M14,M14)のドレインおよびソースの寄生容量をCとする。NMOSトランジスタM5(図6の従来例ではM15)は、ほぼ半分のサイズのトランジスタを想定してそのドレインおよびソースの寄生容量を0.5Cとする。そして、回路の出力信号端子OUTN、OUTPに付く負荷容量をCLとする。
図1の実施例1の電流切り替え型論理積回路では、ノードN1の寄生容量は2C、反転出力信号端子OUTNの容量はC+CLである。ノードN2の寄生容量は2.5C、正転出力信号端子OUTPの容量は0.5C+CLである。各入力信号端子IAP,IBP,IAN,IBNにゲートが接続された各トランジスタM1,M3,M2,M4がオン/オフした際に、各出力信号端子OUTN,OUTPの出力電位を変化させるように充電/放電される容量は、充電/放電するノードの容量の総和である。仮に、ミラー係数を1と置くと以下のようにまとめることができる。
反転出力信号端子OUTN
M1(IAP):C+CL
M3(IBP):3C+CL
正転出力信号信号OUTP
M2(IAN):3C+CL
M4(IBN):3C+CL
一方、図6の従来の電流切り替え型論理積回路では、ノードN11の寄生容量は3C、反転出力信号端子OUTNの容量はC+CLである。ノードN12の寄生容量は1.5C、正転出力信号端子OUTPの容量は1.5C+CLである。各入力信号端子IAP,IBP,IAN,IBNにゲートが接続された各トランジスタM11,M13,M12,M14がオン/オフした際に、各出力信号端子OUTN,OUTPの出力電位を変化させるように充電/放電される容量は、充電/放電するノードの容量の総和である。仮に、ミラー係数を1と置くと以下のようにまとめることができる。
反転出力信号端子OUTN
M11(IAP):C+CL
M13(IBP):4C+CL
正転出力信号端子OUTP
M12(IAN):3C+CL
M14(IBN):6C+CL
上記の駆動容量を比較する。図1の実施例1の電流切り替え型論理積回路では、第2の正転入力信号IBPの変化により反転出力信号端子OUTNが充電/放電される容量は4C+CLから3C+CLに削減されるため、反転出力信号端子OUTNの電位遷移時間が短縮される効果がある。加えて、第2の反転入力信号IBNの変化により正転出力信号端子OUTPが充電/放電される容量は6C+CLから3C+CLに削減されるため、正転出力信号端子OUTPの電位遷移時間が短縮される効果がある。
出力端子の電位遷移時間が短縮されることが有用であることを図2と図3を用いて説明する。図2(a)は、遅延インバータDINVで反転遅延させた正転入力信号IBP(反転入力信号IBN)と、反転遅延させない正転入力信号IAP(反転入力信号IAN)を論理積回路ANDに入力させて、入力データの立ち上り時にその遅延時間をパルス幅に持つパルスを発生させる回路である。この回路は、エッジ検出回路や遅延検波回路等に広く使用される。
図2(b)を用いてその動作を説明する。正転入力信号IAP(反転入力信号IAN)は、論理積回路ANDの第1の入力として入力するとともに遅延インバータDINVに入力し、遅延インバータDINVは正転入力信号IAP(反転入力信号IAN)の反転信号を時間t1だけ遅延させて出力する。正転入力信号IBP(反転入力信号IBN)は、論理積回路ANDの第2の入力として入力する。論理積回路ANDは第1の正転入力信号IAPがハイレベルでありかつ第2の正転入力信号IBPがハイレベルの時のみ、ハイレベルを出力する。したがって、パルス幅t2のパルスが正転出力信号端子OUTPに出力される。このパルス幅t2が、正転入力信号の遅延差t1に正確に一致しているほど、高速かつ精度の高いエッジ検出や遅延検波が実現できる。
図3は、図1に示した実施例1の電流切り替え型論理積回路を使用した場合と、図6に示した従来の電流切り替え型論理積回路を使用した場合のパルス幅t2の誤差を、入力遅延差t1を横軸として比較した説明図である。ここでパルス幅t2の誤差は、パーセントで表し、(t1/t2)×100である。グラフの数値は、回路のレイアウトパタンを作成し、レイアウトから寄生容量と寄生抵抗を抽出して、回路シミュレーションを行った結果であるため、ほぼ実際の回路の特性を表している。
図3より、従来の電流切り替え型論理積回路を使用した場合では、トランジスタM11,M12の駆動する寄生容量が小さいため、出力信号OUTP,OUTNともにパルスの立ち上り時間が早く、かつ、トランジスタM13,M14の駆動する寄生容量が大きいため、パルスの立ち下り時間が遅い。このため、出力パルス幅t2が広がり、誤差はプラスに出る欠点も持つ。この誤差は、遅延差t1が小さくなるにしたがって顕著になり、10%程度の絶対誤差、および10%程度の遅延差t1依存の誤差を示す欠点がある。一方、本発明の実施例1の電流切り替え型論理積回路では、トランジスタM3,M4の駆動する寄生容量が小さいため、出力パルス幅t2は数%未満の低い誤差に抑えられるという絶大な効果を有する。
本発明の実施例2の電流切り替え型論理積回路を図4を用いて説明する。実施例2の電流切り替え型論理積回路は、実施例1の負荷抵抗R1,R2と電源VDDの間に、インダクタL1,L2を挿入した回路である。インダクタL1とL2の挿入は、出力信号にピーキングをかけて出力信号の応答を高速化するために一般的に行われる手法である。ここで、不要なピーキングを作らずに、回路応答帯域を最大に伸ばすインダクタンス値Loptは、文献("A 3-GHz 32-dB CMOS Limiting Amplifier for SONET OC-48 Receivers" E.Sackinger and W.C. Fischer,IEEE Journal of Solid-State Circuits, VOL.35,NO.12,December 2000,p.1886)に示されるごとく、以下のように与えられる。
Lopt=0.4×R2×Ca (1)
ここで、Rは負荷抵抗R1(R2)の抵抗値、CaはノードN1(N2)に付く負荷容量および寄生容量の合計値である。
本発明では、実施例1での説明のごとく、ノード容量Caは、従来例に比較して削減される。よって、回路応答帯域を最大に伸ばすインダクタンス値Loptは容量に比例して小さく設定できる。一般に、小さなインダクタンス値を持つインダクタは、占有面積も小さい。したがって、実施例2によれば、より小さい面積で帯域の広い論理積回路が提供可能となる。なお、ピーキング用のインダクタは実施例2以外の場所にも挿入できることは既知の事実であり、それらの変形例は本実施例の思想の範囲内である。
本発明の実施例3の電流切り替え型論理積回路を図5を用いて説明する。実施例3の電流切り替え型論理積回路は、論理積回路の入力を2入力より多い多数入力にしたことが実施例1,2と異なる。特に詳しい説明は行わないが、反転出力信号端子OUTNに縦列に接続するNMOSトランジスタをn個とし、正転出力信号端子OUTPにNMOSトランジスタM5を介して並列に接続するNMOSトランジスタの数もn個とすることにより、n入力に対して差動の論理積出力を得ることができる。
以上の実施例1〜3では、トランジスタとしてNMOSトランジスタを用いて説明したが、MESFET等にて実現できることは容易に類推できる。また、NMOSトランジスタM5を使用しない構成、あるいは、それを複数縦列接続した多段で構成する回路も容易に類推できる。
実施例1の電流切り替え型論理積回路の回路図である。 (a)は論理積回路をエッジ検出回路として使用する場合の回路図、(b)は論理積回路をエッジ検出回路として使用する場合のタイミングチャートである。 実施例1の電流切り替え型論理積回路をエッジ検出回路に使用した場合、従来の電流切り替え型論理積回路をエッジ検出回路に使用した場合に比べて出力パルス幅t2の誤差が低減する効果を示す説明図である。 実施例2の電流切り替え型論理積回路の回路図である。 実施例3の電流切り替え型論理積回路の回路図である。 従来の電流切り替え型論理積回路の回路図である。
符号の説明
IAP:第1の正転入力信号端子(第1の正転入力信号)
IAN:第1の反転入力信号端子(第1の反転入力信号)
IBP:第2の正転入力信号端子(第2の正転入力信号)
IBN:第2の反転入力信号端子(第2の反転入力信号)
OUTP:正転出力信号端子(正転出力信号)
OUTN:反転出力信号端子(反転出力信号)

Claims (5)

  1. 反転出力信号端子に接続される第1の負荷抵抗を有する第1の電流経路と、正転出力信号端子に接続される第2の負荷抵抗を有する第2の電流経路とを有する電流切り替え型論理積回路において、
    前記第1の電流経路にn(nは2以上の整数)個の正転入力信号用トランジスタを縦列接続し、前記第2の電流経路にn個の並列接続の反転入力信号用トランジスタを縦列接続し、さらに前記n個の並列接続の反転入力信号用トランジスタと縦列に、常時オン状態の出力レベル調整用トランジスタを接続した構成を備え、
    前記n個の正転入力信号用トランジスタと前記n個の反転入力信号用トランジスタは同じサイズであり、前記出力レベル調整用トランジスタはドレインおよびソースの寄生容量が他のトランジスタの半分となるサイズであることを特徴とする電流切り替え型論理積回路。
  2. 前記第1および第2の電流経路にそれぞれピーキング用のインダクタを縦列接続したことを特徴とする請求項1に記載の電流切り替え型論理積回路。
  3. 電源と接続した第1の負荷抵抗と第2の負荷抵抗を有し、前記第1の負荷抵抗の他端に第1のトランジスタのドレインを接続するとともに該接続点を反転出力信号端子とし、前記第1のトランジスタのゲートには第1の正転入力信号端子を接続し、前記第1のトランジスタのソースには第3のトランジスタのドレインを接続し、該第3のトランジスタのゲートには第2の正転入力信号端子を接続し、前記第3のトランジスタのソースは電流源に接続し、前記第2の負荷抵抗の他端に第5のトランジスタのドレインを接続するとともに該接続点を正転出力信号端子とし、該第5のトランジスタのソースには第2および第4のトランジスタのドレインを接続し、該第2および第4のトランジスタのゲートにはそれぞれ第1および第2の反転入力信号端子を接続し、前記第2および第4のトランジスタのソースは前記電流源に接続した構成を備え、
    前記第1乃至第4のトランジスタは同じサイズであり、前記第5のトランジスタはドレインおよびソースの寄生容量が前記第1乃至第4のトランジスタの半分となるサイズであることを特徴とする電流切り替え型論理積回路。
  4. 前記第1の負荷抵抗と前記電源との間に第1のインダクタを接続し、前記第2の負荷抵抗と前記電源との間に第2のインダクタを接続したことを特徴とする請求項に記載の電流切り替え型論理積回路。
  5. 第1と第2の入力を有する論理積回路を有し、前記第1の入力に入力信号を入力し、前記第2の入力に前記入力信号を遅延させた信号を入力する遅延検波回路において、
    前記論理積回路が、請求項1から請求項4のいずれか1つに記載の電流切り替え方論理積回路であることを特徴とする遅延検波回路。
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