JP4112694B2 - スポット光源装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光を照射するスポット光源装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、スポット光源装置では、放電管から放射された光を楕円集光ミラーなどの反射ミラーによって反射・集光し、出射口に導光して、出射口に接続されたファイバなどの導光手段(ライトガイド)によって外部に出射される。
【0003】
このとき、反射ミラーから出射口への光の導光・出射のON/OFFを放電管をON/OFFさせることなく制御するために、集光された光を光軸上で遮ることによって光の通過を制御するシャッターが用いられる。また、シャッターを駆動制御するためのシャッター駆動手段としては、例えばロータリーソレノイドが用いられている。このようなスポット光源装置としては、例えば特公平7−114993号に示されている装置がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このようなスポット光源装置における従来のシャッターの装置例と、そのON/OFF動作を図8に示す。シャッター6はシャッター板60とシャッター駆動部61とから構成され、所定の形状を有するシャッター板60は、ロータリーソレノイドを含むシャッター駆動部61に接続されて、駆動制御される。シャッター6の回転駆動の回転軸61aは、出射される光の光軸に対して平行に設定されており、この軸によってシャッター6のシャッター板60が回転角度θで駆動されて、光の出射のON/OFFが行われる。図8においては、シャッター板60について、ONのときの位置を実線で、OFFのときの位置を点線で示してある。なお、ONのときの位置については、この装置例においては、シャッター板60に設けられた突起60aを位置センサ61bによって検出して、位置を確認している。
【0005】
このような構成とした場合、シャッター板60の回転半径が大きく駆動のためのモーメントが大きいためにシャッター駆動部61が大型化し、スポット光源装置を小型化する上で問題となる。すなわち、回転軸が光軸に平行である場合、シャッター駆動部61の回転軸61aと光軸中心との距離l0 が、回転軸61aと垂直な方向であるので、そのままシャッター板60の回転半径となり、回転半径が大きくなる。l0 を小さくした場合には、光の出射がONである状態において光が通過できる領域を充分広くとるためには、回転角度θを大きくしなければならず、結局、シャッター駆動部61への負荷の減少と、シャッター駆動部61の小型化は達成できない。
【0006】
このように、シャッター6が大型化し、シャッター駆動部61への負荷が大きい場合、シャッター駆動部61が駆動することによる発熱量や、動作音・振動等が増加し、それによってシャッター駆動部61の劣化が生じやすく、長時間の運転における信頼性の低下等の原因となる。
【0007】
本発明は、以上の問題点に鑑みてなされたものであり、小型で高速動作が可能であって、かつ安定性の高いシャッターを有するスポット光源装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明によるスポット光源装置は、光を放射する放電管と、放電管から放射された光を反射させる反射ミラーと、放電管と、反射ミラーとが内部に格納されるハウジングと、反射ミラーからの光を出射するための、ハウジングの前面に設けられた出射口と、を有するスポット光源装置において、放電管及び反射ミラーと、ハウジングの前面との間に、放電管及び反射ミラーを含むハウジング内部の後面側の光源領域と、ハウジング内部の前面側の出力領域とを区分し、光を通過させる開口部を有する遮蔽板と、出力領域内の、遮蔽板と出射口との間に設置された単一のシャッター板と、シャッター板を回転駆動させるシャッター駆動手段とを有し、光の出射のON/OFFを切り換えるためのシャッターと、を備え、シャッター板は、出射される光の光軸に垂直な軸を回転軸として、シャッター駆動手段によって回転駆動されるとともに、回転軸を中心とした円筒の一部からなる形状を有し、シャッター駆動手段は、ハウジングの底面に対して固定され、出力領域内の、シャッターと、出射口との間に、シャッター板が回転駆動される領域を覆うように設置され、光を通過させる開口部を有する遮蔽カバーをさらに備え、遮蔽カバーは、シャッター板がその内壁に沿って駆動するような半円筒形に形成されていることを特徴とする。
【0009】
シャッターを、シャッター板が光軸に垂直な軸を回転軸として回転駆動されるように構成することによって、シャッター駆動手段の駆動の回転軸部分と光軸中心との距離を回転軸に平行な方向とし、シャッター板の回転半径が小さく、かつ回転角度が小さいシャッターとすることができる。これによって、シャッター板の駆動のためのモーメントが小さくなり、シャッター駆動手段への負荷が減少し、したがって、小型で高速動作が可能な安定性の高いシャッターを用いたスポット光源装置を実現することができる。
【0010】
またさらに、シャッターは、シャッター板を左回転及び右回転の両回転方向に回転駆動が可能であるように構成されたことを特徴としても良い。
【0011】
シャッター駆動手段が一方向への駆動のみが可能な場合、例えばシャッター駆動手段に通電されていないときにはシャッター板は光の出射がOFFである位置にあり、シャッター駆動手段に通電されているときにはシャッター板は光の出射がONである位置に駆動されるようにシャッターを構成することができるが、光の出射がONであってスポット光源装置が使用状態にあるときには、シャッター駆動手段に継続的に通電されている状態であるので、その発熱とそれによるシャッター駆動手段の劣化が特に問題となる。
【0012】
これに対して、両回転方向に回転駆動できるようにシャッターを構成することによって、ON/OFF動作をより確実に行うことができるとともに、シャッター駆動手段をON/OFFの切り換えのときのみに駆動させるようにし、シャッター駆動手段を連続的に駆動させることによるシャッター駆動手段の発熱等による劣化を抑制することができる。
【0013】
また、出力領域内の、遮蔽板と、シャッター板との間に、遮蔽板の開口部及びシャッター板の間からの光漏れを防ぐ遮蔽部材をさらに備えた構成としても良い。
【0014】
遮蔽板の開口部を通過する光の方向は、反射ミラーによって反射されていない光や他の部位から反射された光については必ずしも出射口の方向を向いていないが、遮蔽板とシャッター板との間に、さらに遮蔽部材を備えることによって、そのような出射口に導光されない光による光漏れを抑制することができる。
【0015】
この遮蔽部材としては、遮蔽板の出力領域側の面に、出射口に向かって突出するように取り付けられ、光を通過させる導光部を有する筒状の遮蔽部材を用いても良い。
【0016】
このような筒状の遮蔽部材を用いた場合、遮蔽板を通過するときの光の位置のみでなく光の方向及び角度をも制限することができ、より効果的に光の遮蔽と光の出射のON/OFFを行うことができる。同時に、これによって各部位からのスポット光源装置の外部への光漏れが大幅に減少し、また、出射口周辺やシャッター板及びシャッター駆動手段への、光の照射等による加熱とそれによる部品の劣化が抑制される。
【0017】
また、出力領域内の、シャッターと、出射口との間に、シャッター板が回転駆動される領域を覆うように設置され、光を通過させる開口部を有する遮蔽カバーをさらに備えた構成として、遮蔽の効果を高めても良い。
【0018】
さらに、ハウジングの少なくとも一方の側面の、出力領域に面する所定の部位に、通風口を設けても良い。これによって、シャッター板及びシャッター駆動手段等を冷却して、さらにそれらの劣化を抑えることができる。
【0019】
また、出射口に接続されて、出射される光を導光するライトガイドをさらに備える構成としても良い。例えばファイバなど、用途に応じた形態・性能を有するライトガイドを接続することによって、効率的に光の出射とその利用を行うことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面と共に本発明によるスポット光源装置に係るUVスポット光源装置の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一致していない。なお、スポット光源装置の外面を構成するハウジングの各面については、底面及び上面と、それ以外の4面については、放電管及び反射ミラーの開口部に対向して出射口が設けられている面を前面、反対側を後面、前面に対して左側を左側面、右側を右側面とする。
【0021】
図1は、本発明の第1の実施形態に係るUVスポット光源装置の概略構成を示す上面図である。また図2は、図1に示したUVスポット光源装置のI−I矢印断面図である。本実施形態におけるハウジング1は、ハウジング台部11及びハウジングカバー12からなるが、図1及び図2においてはハウジングカバー12は図示していない。また、後述する内箱18についてもここでは図示していない。ここで、ハウジング1の各面については、前面を1a、後面を1b、左側面を1c、右側面を1d、底面を1e、上面を1fとする。これらの各面に対し、ハウジング台部11はハウジング1の前面1a、後面1b及び底面1eを構成し、ハウジングカバー12はハウジング1の左側面1c、右側面1d及び上面1fを構成する。
【0022】
ハウジング1の内部は、区分板14によって左右の領域に分けられており、左の領域は光照射系領域であって、放電管等の光学系が設置され、一方、右の領域は駆動系領域Aであって、放電管等を駆動・制御する駆動装置13(具体的には図示していない)が設置されている。駆動装置13は、例えばハウジング1の前面1aの所定の位置に設置されたパネル等に接続されて、操作者によって操作される構成としても良い。
【0023】
光照射系領域は、遮蔽板41によってさらに、後方の光源領域Bと、前方の出力領域Cとに分割されている。遮蔽板41には開口部41aが設けられており、開口部41aを通過した光以外は、光源領域Bから出力領域Cには光が入射しないように構成されている。光源領域Bには、紫外光を放射する放電管2が、ハウジング1の前面1aの方向に開口部を向けた楕円集光ミラーである反射ミラー21の内側に位置するように設置されている。反射ミラー21は、反射ミラー固定板21aによって固定・設置されている。
【0024】
放電管2及び反射ミラー21の開口部に対向するハウジング1の前面1aの所定の位置には、反射ミラー21からの紫外光を出射するための開口である出射口22が設けられ、その外側にはファイバ差込口23が接続されている。このような構成において、反射ミラー21の内面により、放電管2から放射された紫外光が開口部側に反射され、遮蔽板41の開口部41aを通過して出力領域Cに入射される。出射口22に到達した紫外光は、本実施形態においては、ファイバ差込口23に接続されたライトガイドであるファイバ25によって外部に出射される。
【0025】
なお、遮蔽板41の光源領域B側の面には、開口部41aを覆うように紫外線透過フィルタ24が設置されている。
【0026】
遮蔽板41の開口部41aは、出射される紫外光の光軸(以下、単に光軸という)を中心として、円形の開口部41aとして形成されている。また、遮蔽板41のハウジング1の底面1e側はL字型に形成されており、その底面1eに接する底部41bによって、ハウジング1の底面1eに対して固定されている。
【0027】
出力領域Cの遮蔽板41と出射口22との間には、紫外光出射のON/OFFを制御するためのシャッター5が設置されている。このシャッター5は、シャッター板50と、ステッピングモータを含むシャッター駆動部51とを有して構成されている。ステッピングモータは、特に動作音及び振動が小さく、高い安定性を有する。
【0028】
シャッター板50が接続されているシャッター駆動部51は、遮蔽板41のL字型の底部41bに固定され、光軸に対して垂直な軸を回転軸として、シャッター板50が接続・駆動される。図1及び図2においては、シャッター板50の位置は紫外光出射がONである状態を示してあり、図1ではOFFである状態が点線で示されている。なお、出射される紫外光の強度をも調節したい場合には、シャッター5と出射口22との間に、さらに強度調節手段(絞り機構)を設置しても良い。
【0029】
本実施形態においては、遮蔽板41とシャッター板50との間に、さらに筒状の遮蔽部材40がハウジング1の前面1aの方向に突出するように、遮蔽板41に固定されて設置されている。
【0030】
この筒状の遮蔽部材40は内部に導光部40aを有し、導光部40aの光軸方向の断面が、図2に示すように出射口22側に向かって、開口が小さく先細である台形になる円錐台形に形成されており、遮蔽板41と、出射口22との間の出力領域Cにその円錐台形の中心を光軸に一致させて、遮蔽板41に接続されて設置されている。このように、遮蔽板41の開口部41aと、筒状の遮蔽部材40の導光部40aとを通過した場合のみに、紫外光が出力領域Cに入射する構成とすることによって、出力領域Cに入射される紫外光に対して、遮蔽板41における紫外光の通過位置を制限するのみでなく、遮蔽板41の開口部41aを通過した紫外光に対して、筒状の遮蔽部材40の導光部40aによって紫外光の入射方向及び角度に対しても制限することができる。これによって、遮蔽板41の開口部41a及びシャッター板50の間からの紫外光の漏れを抑制することができ、より効果的かつ確実に遮蔽及び紫外光出射のON/OFFを行うことが可能となる。
【0031】
シャッター5の構成及びその回転駆動等について説明する。図3は、図1及び図2に示したUVスポット光源装置に用いられるシャッター5の構成を示す拡大斜視図である。なお、光の通過位置を明示するため、筒状の遮蔽部材40を破断し、その先端部のみを同図中に示してある。
【0032】
ステッピングモータを用いたシャッター駆動部51は、光軸に垂直な回転軸51aをその回転駆動の軸とし、左回転及び右回転の両回転方向に回転駆動が可能なように構成されている。具体的には、例えばステッピングモータに供給される電流を反転することによって回転駆動の方向を反転することができる。回転軸51aには、回転軸51aに垂直な面内で駆動される回転半径l2 のシャッター板接続部51bが接続されている。
【0033】
シャッター板50は、回転軸51aを中心とした半径l2 の円筒の一部からなる形状を有しており、シャッター板接続部51bに対して垂直に、したがって回転軸51aに対して平行に取り付けられ、回転角度θで回転駆動されて光の出射のON/OFFが行われる。図3においては、シャッター板50及びシャッター板接続部51bについて、ONのときの位置を実線で、OFFのときの位置を点線で示してある。
【0034】
この場合、シャッター駆動部51のステッピングモータには、光の出射のON/OFFの2つの状態に対応する2つの駆動ステップが設定されて、両回転方向への回転駆動によって光の出射のON/OFFが切り換えられる。従来のようにシャッター駆動手段が一方向への駆動のみが可能な場合、例えばシャッター駆動手段に通電されていないときにはシャッター板は光の出射がOFFである位置にあり、シャッター駆動手段に通電されているときにはシャッター板は光の出射がONである位置に駆動されるようにシャッターを構成することができるが、光の出射がONであってスポット光源装置が使用状態にあるときには、シャッター駆動手段に継続的に通電されている状態であるので、その発熱とそれによるシャッター駆動手段の劣化が特に問題となる。これに対して、図3に示したシャッター5においては、シャッター駆動部51は光の出射のON/OFFの切り換え時のみ駆動され、その駆動による劣化等が最小限に抑えられる。なお、このようなシャッター駆動部としては、例えば同様に両回転方向に回転駆動が可能なように構成されたロータリーソレノイド等、ステッピングモータ以外によるものを用いることも可能である。
【0035】
このような構成によって、シャッター板50の回転半径が小さく、かつ回転角度が小さいシャッター5とすることができる。すなわち、回転軸51aが光軸に垂直であるので、シャッター駆動部51の回転軸51aの部分と、光軸中心との距離l1 は回転軸51aと平行な方向となる。したがって、距離l1 は回転半径とは関係せず、シャッター板50の駆動の回転半径は、シャッター板接続部51bの回転半径l2 となる。この場合、回転角度θを一定のまま、距離l1 を小さくすることが可能であり、シャッター板50を小型化することができる。
【0036】
また、回転半径l2 についても、図8に示した従来のシャッターでの回転半径l0 と比べて、大幅に小さくすることが可能である。すなわち、図8に示した従来のシャッター6の場合、光の通過する領域の回転半径方向の範囲は例えばl0 ±Δlとなり、l0 よりも回転軸61aに近い距離でのシャッター板60の動作によって、必要な回転角度θが決定される。l0 を小さくしたときにもΔlは一定のままであるので、l0 の減少率に比べて、必要な回転角度θは急激に増大する。
【0037】
これに対し、図3に示した本発明によるシャッター5の場合、光の通過する領域はすべて回転半径l2 上にあるので、回転半径l2 の減少による必要な回転角度θは急激に増大することがなく、したがって、回転半径l2 及び回転角度θがともに小さく、また、シャッター板50を小型化したシャッター5を実現することができる。
【0038】
図4、図5及び図6は、本実施形態におけるUVスポット光源装置の斜視図を示し、図4はハウジングカバー12及び内箱18を外した状態でのUVスポット光源装置の内部の概略構成を示す斜視図、図5は内箱18を装着した状態でのUVスポット光源装置の内部の概略構成を示す斜視図、図6はハウジングカバー12をも装着した状態でのUVスポット光源装置の外面の概略構成を示す斜視図である。なお、これらの図においては、反射ミラー固定板21aの後方に接続されている支柱等の固定部材、及び放電管2と駆動装置13との接続方法等については、図示していない。
【0039】
放電管2から放射され、出力領域Cに導光されずに光源領域Bの各部位において反射・散乱等を起こす余分な光を遮蔽するための内箱18は、後面18b(図示していない)、左側面18c及び上面18fを有して構成され、それ以外の3面については、前面を遮蔽板41、右側面を区分板14、底面をハウジング1の底面1eによって構成して、図5に示すように遮蔽を実現している。
【0040】
ハウジングカバー12の左側面1cの出力領域Cに面する所定の部位には、図6に示すように通風口16が設けられている。また、ハウジング台部11の後面1bの駆動系領域Aに面する所定の部位には、ファン15が設けられている。これによって、通風口16から導入された外気は、遮蔽板41、筒状の遮蔽部材40、シャッター5のシャッター板50及びシャッター駆動部51などの部品を冷却し、区分板14の上方、または内箱18の左側面・上方等を通過して駆動系領域Aに流入し、ファン15から排気される。
【0041】
筒状の遮蔽部材40を設置したことによって、図6に示すようにハウジングの側面に通風口16を設けた場合においても、光漏れが生じないように光が遮蔽されている。また、出力領域Cに突出した筒状の遮蔽部材40はそれ自身、放熱フィンの機能をも果たして、光を遮蔽することによって加熱された遮蔽板41及び筒状の遮蔽部材40の冷却が効果的に行われる。
【0042】
なお、本実施形態においては、ハウジング1の左側面1cと、内箱18の左側面18cとの間に空間が設けられるように、ハウジング1及び内箱18が設置されているが、この場合、内箱18を冷却するために、ハウジングカバー12の左側面1cの光源領域Bに面する所定の部位に、図6に示すように通風口17をさらに設けても良い。
【0043】
図7は、本発明によるUVスポット光源装置の第2の実施形態に係るハウジングカバー12及び内箱18を外した状態での斜視図を示し、図4に示したUVスポット光源装置に対して、シャッター板50と出射口22との間に、さらに遮蔽カバー42が、筒状の遮蔽部材40及びシャッター板50を覆うように設置されている。遮蔽カバー42は、シャッター板50がその内壁に沿って駆動するような半円筒形に形成され、また、筒状の遮蔽部材40の導光部40aの出射口22側に対向する位置に、所定の大きさの開口部42aを有して形成されている。このような遮蔽カバー42を設置することによって、筒状の遮蔽部材40及びシャッター板50の隙間等からの光漏れを防ぎ、さらに遮蔽効果を高めることができる。
【0044】
本発明によるスポット光源装置は、上記したようなUVスポット光源装置に限られるものではなく、例えば可視光のスポット光源装置など、様々な形態・用途のスポット光源装置に適用することが可能である。また、例えばシャッターの回転軸は、シャッター板に対して出射口側にあるような構成など、出力領域内の他の部品・部位の構成や形状等によって、様々な構成とすることができる。
【0045】
【発明の効果】
本発明によるスポット光源装置は、以上詳細に説明したように、次のような効果を得る。すなわち、光の出射のON/OFFを切り換えるシャッターとして、出射される光の光軸に垂直な軸を回転軸として構成されたシャッターを用いることによって、回転駆動の回転半径及び回転角度が小さく、シャッター駆動部への負荷が減少されたシャッターを用いた、長時間安定して動作が可能なスポット光源装置を実現することができる。
【0046】
またさらに、両回転方向に回転駆動が可能であるように構成することによって、ON/OFF動作を確実に行い、また、ON/OFFの切り換え時のみシャッター駆動部を駆動することによって、発熱によるシャッター駆動部の劣化をさらに減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るUVスポット光源装置の第1の実施形態を示す上面図である。
【図2】図1に示したUVスポット光源装置のI−I矢印断面図である。
【図3】図1に示したUVスポット光源装置に用いられるシャッターの構成を示す斜視図である。
【図4】図1に示したUVスポット光源装置のハウジングカバー及び内箱を外した状態での斜視図である。
【図5】図1に示したUVスポット光源装置の内箱を装着した状態での斜視図である。
【図6】図1に示したUVスポット光源装置のハウジングカバーを装着した状態での斜視図である。
【図7】本発明に係るUVスポット光源装置の第2の実施形態を示すハウジングカバー及び内箱を外した状態での斜視図である。
【図8】従来のスポット光源装置に用いられるシャッターの構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
1…ハウジング、1a…前面、1b…後面、1c…左側面、1d…右側面、1e…底面、1f…上面、11…ハウジング台部、12…ハウジングカバー、13…駆動装置、14…区分板、15…ファン、16、17…通風口、18…内箱、18b…後面、18c…左側面、18f…上面、
2…放電管、21…反射ミラー、21a…反射ミラー固定板、22…出射口、23…ファイバ差込口、24…紫外線透過フィルタ、25…ファイバ、
40…筒状の遮蔽部材、40a…導光部、41…遮蔽板、41a…開口部、41b…底部、42…遮蔽カバー、42a…開口部、
5…シャッター、50…シャッター板、51…シャッター駆動部、51a…回転軸、51b…シャッター板接続部、
6…シャッター、60…シャッター板、60a…突起、61…シャッター駆動部、61a…回転軸、61b…位置センサ。

Claims (6)

  1. 光を放射する放電管と、
    前記放電管から放射された光を反射させる反射ミラーと、
    前記放電管と、前記反射ミラーとが内部に格納されるハウジングと、
    前記反射ミラーからの光を出射するための、前記ハウジングの前面に設けられた出射口と、を有するスポット光源装置において、
    前記放電管及び前記反射ミラーと、前記ハウジングの前面との間に、
    前記放電管及び前記反射ミラーを含む前記ハウジング内部の後面側の光源領域と、前記ハウジング内部の前面側の出力領域とを区分し、光を通過させる開口部を有する遮蔽板と、
    前記出力領域内の、前記遮蔽板と前記出射口との間に設置された単一のシャッター板と、前記シャッター板を回転駆動させるシャッター駆動手段とを有し、光の出射のON/OFFを切り換えるためのシャッターと、を備え、
    前記シャッター板は、出射される光の光軸に垂直な軸を回転軸として、前記シャッター駆動手段によって回転駆動されるとともに、前記回転軸を中心とした円筒の一部からなる形状を有し、前記シャッター駆動手段は、前記ハウジングの底面に対して固定され、
    前記出力領域内の、前記シャッターと、前記出射口との間に、前記シャッター板が回転駆動される領域を覆うように設置され、光を通過させる開口部を有する遮蔽カバーをさらに備え、前記遮蔽カバーは、前記シャッター板がその内壁に沿って駆動するような半円筒形に形成されていることを特徴とするスポット光源装置。
  2. 前記シャッターは、前記シャッター板を左回転及び右回転の両回転方向に回転駆動が可能であるように構成されたことを特徴とする請求項1記載のスポット光源装置。
  3. 前記出力領域内の、前記遮蔽板と、前記シャッター板との間に、前記遮蔽板の開口部及び前記シャッター板の間からの光漏れを防ぐ遮蔽部材をさらに備えたことを特徴とする請求項1または2記載のスポット光源装置。
  4. 前記遮蔽部材は、前記遮蔽板の前記出力領域側の面に、前記出射口に向かって突出するように取り付けられ、光を通過させる導光部を有する筒状の遮蔽部材であることを特徴とする請求項3記載のスポット光源装置。
  5. 前記ハウジングの少なくとも一方の側面の、前記出力領域に面する所定の部位に、通風口が設けられたことを特徴とする請求項1〜のいずれか一項記載のスポット光源装置。
  6. 前記出射口に接続されて、出射される光を導光するライトガイドをさらに備えることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項記載のスポット光源装置。
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