JP4112485B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、可変バルブリフト機構と可変位相機構とを備える内燃機関の制御装置に関する。
内燃機関の運転において、空気の吸入効率を向上させるために自在動弁系によるバルブリフト量の可変制御およびカムシャフトの可変位相制御が行われている。自在動弁系では、バルブのリフト量およびカムシャフトの位相を可変化して制御するために複雑な機構が用いられる。そして、この複雑な機構は、可動部分の慣性質量とフリクションによる負荷を増大させ、自在動弁系による燃費向上効果を減少させてしまうことがあった。
ところで、吸気バルブを低リフト化すると筒内でのスワールやタンブルが発生しやすくなる。このため、吸気カムの位相を進角化させた場合であっても内部EGRに対する燃焼安定性が向上する。また、カムリフトの立ち上がりを上死点よりも進角側(吸気バルブは早閉じ状態となる)に保つと、吸気カムの位相を進角化させたときに吸入空気量が減少し、遅角化させたときに吸入空気量が増大するようになる。よって、吸気カムの位相の進角化および遅角化によって実質的なスロットリングを行うことができるため、スロットルバルブをほぼ全開にできポンピングロスを減少させることができる。
以上のことから、慣性質量およびフリクションが少なく高回転化が可能な動弁機構と、早閉じのバルブ機構とを採用することが空気の吸入効率および燃費の向上には望ましい。そうすると、早閉じバルブ機構を組み合わせた駆動ロスの少ない有段のカム切換機構を考えることができるが、カムの切換時における出力段差が大きいためこの軽減が望まれている。
特許文献1には、カムの有効レバー比を可変化することにより、1つのカムを用いてバルブリフト量を可変制御する装置が開示されている。特許文献2には、低回転高負荷時においてカムの位相を連続的に進角制御し、低回転低負荷時および高回転時にはカムの位相を連続的に遅角制御することが開示されている。特許文献3には、有段カムの切換時において必要なスロットルの要求応答速度を求め、必要な要求応答速度が電子制御スロットルの要求速度を越えるとき、カムの切換ポイントを変更して出力段差を減少させることが開示されている。
特開2003−254100号公報 特許第2888075号公報 特開平5−44558号公報
特許文献1に開示の手法では、バルブリフト量を有段カムのように変化させるようにしている。しかしながら、バルブリフト量を増加させたときの有効吸入開弁面積を減らしてトルクの段差を減らすためには、カムの位相をカムリフト量の切換と同時に瞬時に進角化させなくてはならない。仮に、可変位相機構によって位相を可能な限りの高速で進角化した場合であっても、位相の急激な進角は、動的にカム開角を狭める効果を有する。よって、進角速度が速いほどシリンダへの吸入空気量の低下を招き、トルクの一時的な落ち込みを発生させる。また、このトルクの落ち込みを回避するために位相の進角を低速で行うと、トルクの段差を抑制する効果が減少する。さらに、ここで採用している動弁系の機構は複雑であり駆動ロスが大きく、高回転化が困難である。
また、特許文献2に開示されている手法では、出力の増加に応じてカムの位相を進角側と遅角側に交互に制御しなくてはならない。しかしながら、カムの位相を進角側と遅角側に交互に制御する際に、対応する応答性を確保することは困難である。また、カムの位相を急速に進角側に制御すると、前述と同様に吸入空気量の減少によりトルクの落ち込みが発生する。よって、進角時においてカムの位相の進角速度を高めることができない。
また、特許文献3に記載の手法では、カムの切換時におけるトルクの段差を抑制するために、スロットリングによる吸気管内の負圧化および点火時期のリタードを多く行うことから燃費効果が減少する。
したがって本発明は、上記問題を解決するべく、燃費向上効果を損なうことなく、バルブリフト量の切換時において出力段差の少ない切換機構を有する内燃機関を提供することを目的とする。
本発明の内燃機関の制御装置は、発明の一形態(請求項1)によると、クランクシャフトに対する吸気カムシャフトの位相角を変える可変位相機構、およびリフト量がそれぞれ異なるカムを切換える可変バルブリフト機構を有する内燃機関の制御装置であって、前記吸気カムシャフトは、所定のカムプロフィールを有する第1のカムと、該第1のカムよりも最大リフト量が小さくリフト開角が狭い第2のカムとを備え、前記第2のカムの位相は、前記第1のカムの位相よりも遅角側に設定されており、前記制御装置は、前記内燃機関の要求出力の増大に応じて、前記吸気カムシャフトの位相角を遅角化させるよう前記可変位相機構を制御し、かつ前記第2のカムから前記第1のカムへと切換えるように前記可変バルブリフト機構を制御するよう構成される。これによると、カムの切換後のカムプロフィール曲線内の有効吸入開弁面積を切換前のカムによる有効吸入開弁面積に近づけることとなるので、切換時におけるエンジン出力段差を小さくすることができる。これにより、出力段差を抑えるための切換時におけるスロットリング(吸気管の負圧化)および点火時期のリタードを少なくでき、燃費の向上を図ることができる。
また、この発明のもう一つの形態(請求項2)による内燃機関の制御装置において、要求出力の増大時におけるカムの前記切換えは、前記第2のカムによるバルブリフトの開始点がピストンの上死点である位相まで遅角化されたときに行われる。これによると、常にバルブを早閉じ状態にすることができるので、ポンピングロスの低減と低リフトにおける吸入空気速度の増加により燃費効果を高めることができる。
また、この発明のもう一つの形態(請求項3)による内燃機関の制御装置において、前記吸気カムシャフトは、前記第2のカムよりもリフト量が小さく開角が狭い第3のカムをさらに備え、該第3のカムの位相が前記第2のカムの位相よりも遅角側に設定される。これによると、カムの切換時の出力段差をより少なくすることができ、ドライバビリティの向上を図ることができる。
また、この発明のもう一つの形態(請求項4)による内燃機関の制御装置において、前記吸気カムシャフトの位相角の制御を2自由度応答指定型制御によって行う。これによると、急激な位相変化の要求があったときでも、位相の制御をオーバーシュートすることなく追従させることができる。よって、駆動力を振動的にすることなく速やかに要求値へと制御することができ、ドライバビリティを向上させることができる。
また、この発明のもう一つの形態(請求項5)による内燃機関の制御装置において、前記位相角を制御するための制御入力値は、過去の制御入力値と過去の位相値とに基づいて推定された外乱推定値を用いて算出される。これによると、可変位相装置において使用されるオイルの油圧や粘度が変動した場合や、装置の経年劣化により位相制御の応答性が変化した場合であっても、これらに応じた位相制御をすることができ、ドライバビリティの安定化を図ることができる。
また、この発明のもう一つの形態(請求項6)による内燃機関の制御装置において、前記要求出力に対する吸入空気量の制御を2自由度応答指定型制御によって行う。これによると、要求出力が変化して目標吸入空気量が急変した場合であっても、実吸入空気量を要求吸入空気量に対しオーバーシュートを生じることなく追従させることができる。また、カムの切換時に吸入空気量と要求吸入空気量に偏差が生じたときであっても、速やかにその偏差を補正でき、ドライバビリティの向上を図ることができる。
また、この発明のもう一つの形態(請求項7)による内燃機関の制御装置において、前記吸入空気量を制御するための制御入力値であるスロットル開度値が、前記可変バルブリフト機構において選択されるカムに応じて定められた所定値を含む。これによると、スロットル開度の算出において、予めカムに応じた所定量をスロットル量に含ませることとするので、カムの切換時における吸入空気量と要求吸入空気量の間に生じる偏差を小さくでき、カムの切換時の出力段差をより小さくすることができる。
また、この発明のもう一つの形態(請求項8)による内燃機関の制御装置において、前記スロットル開度値は、過去のスロットル開度値と過去の吸入空気量とに基づいて推定された外乱推定値を用いて算出される。これによると、可変位相装置、可変バルブリフト機構、およびDBWの装置に経年変化が生じても、これらによって生じる誤差を外乱推定値として推定して制御入力に反映できるため、部品の経年劣化にないする補償をして、ドライバビリティの安定化を図ることができる。
また、この発明のもう一つの形態(請求項9)による内燃機関の制御装置において、可変バルブリフト機構のカムの切換において、切換時に点火プラグの点火時期のリタード制御を行う。これによると、カムの切換時に点火時期をリタードするので、カムの切換時におけるトルク段差をより減少させることができる。
1.構成
図面を参照しつつこの発明の実施の形態を説明する。図1は、この発明の実施形態に従う、内燃機関(以下、エンジンと呼ぶ)およびその制御装置の全体的な構成図である。
電子制御ユニット(以下、「ECU」)という)100は、車両の各部から送られてくるデータを受け入れる入力インタフェース100b、車両の各部の制御を行うための演算を実行するCPU100a、読み取り専用メモリ(ROM)およびランダムアクセスメモリ(RAM)を有するメモリ100d、および車両の各部に制御信号を送る出力インタフェース100cを備えている。メモリ100dのROMには、車両の各部の制御を行うためのプログラムおよび各種のデータが格納されている。この発明に従う制御のためのプログラムは、該ROMに格納される。ROMは、EPROMのような書き換え可能なROMでもよい。RAMには、CPU100aによる演算のための作業領域が設けられる。車両の各部から送られてくるデータおよび車両の各部に送り出す制御信号は、RAMに一時的に格納される。
エンジン101は、たとえば4サイクルガソリンエンジンである。エンジン101は、吸気カムシャフトおよび排気カムシャフト(不図示)を備えている。吸気カムシャフトは、吸気弁を開閉駆動する吸気カムを有しており、排気カムシャフトは、排気弁を開閉駆動する排気カムを有している。これらの吸気および排気カムシャフトおよびは、図示しないタイミングベルトを介してクランクシャフトに連結されており、クランクシャフトが2回転するごとに1回転する。尚、吸気カムは、可変バルブリフト装置114および連続可変位相装置105によって可変制御される。
可変バルブリフト装置114は、可変バルブリフト機構および油圧駆動部を備える。油圧駆動部は、ECU100から供給される指令値に従い、後述する油圧制御によりカムシャフトのカムが選択的に切換えられる。可変バルブリフト装置の詳細は図2を参照して後述する。
連続可変位相装置105は、連続可変位相機構および油圧駆動部を備える。油圧駆動部は、ECU100から供給される指令値に従い、油圧を用いて連続可変位相機構を駆動する。これにより、クランクシャフトに対する吸気カムの実際の位相Cainが、連続的に進角または遅角する。連続可変位相装置の詳細は図3を参照して後述される。
吸気カムシャフトの端部には、カム角センサ103が設けられている。カム角センサ103は、吸気カムシャフトの回転に伴い、所定のカム角(たとえば、1度)ごとに、パルス信号であるCAM信号をECU100に出力する。
エンジン101には、点火プラグ104が取り付けられており後述するECU100の制御により点火タイミングが制御される。
また、運転席のアクセルペダルからのアクセルペダルの踏み込み量を検出するアクセルペダルの踏み込み量検知センサ102が車体に取り付けられており、検出した踏み込み量を入力インタフェース100bを介してECU100に供給する。
スロットル110は、スロットルバルブを直接モータで駆動する電子制御スロットルである。そして、ECU100からの指令値であるスロットル開度THに応じてスロットル量が変化させられる。また、スロットル110に連結されたスロットル開度センサ(θTH)108は、スロットルの開度に応じた電気信号を、ECU100に供給する。
吸気管圧力センサ(Pb)113は、スロットル110の下流側に設けられている。吸気管圧力センサ113によって検出された吸気管圧力PbはECU100へと送られる。
エアフローメータ111がスロットル110の上流に取り付けられており、検出された吸入空気量はECU100へと送られる。また、吸気温センサ112が吸気管に取り付けられ、検出された吸気温はECU100へと送信される。
エンジン101には、クランク角センサ107が設けられている。クランク角センサ107は、クランクシャフトの回転に伴い、パルス信号であるCRK信号およびTDC信号をECU100に出力する。CRK信号は、所定のクランク角(たとえば、30度)で出力されるパルス信号である。ECU100は、該CRK信号に応じ、エンジン101の回転数NEを算出する。さらに、ECU100は、CRK信号とCAM信号に基づいて、位相Cainを算出する。また、TDC信号は、エンジンのピストンのTDC位置に関連したクランク角度で出力されるパルス信号である。
ECU100に向けて送られた信号は入力インタフェース100bに渡され、アナログ−デジタル変換される。CPU100aは、変換されたデジタル信号を、メモリ100dに格納されているプログラムに従って処理し、車両のアクチュエータに送るための制御信号を作り出す。出力インタフェース100cは、これらの制御信号を、スロットル、油圧駆動部、燃料噴射弁、およびその他の機械要素のアクチュエータに送る。
尚、不図示であるが、この内燃機関101を運転するために必要な他のセンサ類(広域空燃比センサ(LAFセンサ)、O2センサ)や、各種装置(燃料噴射弁、触媒装置)が取り付けられている。
2.可変バルブリフト装置
ロッカーシャフト212には、第1ロッカーアーム201、第2ロッカーアーム202、および第3ロッカーアーム203が枢支されており、弁駆動部材としての第2ロッカーアーム202には一対の吸気弁(不図示)が連結される。また、カムシャフト210には、第1ロッカーアーム201に摺接する破線で示した低速用カム204と、第2ロッカーアーム202に摺接する極低速用カム205と、第3ロッカーアーム203に摺接する高速用カム206とが一体化されている。
各ロッカーアーム201,202,203には、すべてのロッカーアーム201,202,203の連結を解除する状態と、第1および第2ロッカーアーム201,202間を連結する状態と、第2および第3ロッカーアーム202,203間を連結する状態とを切換可能な連結切換機構が設けられている。そして、極低速用カム205で吸気弁が開閉駆動される状態と、低速用カム204で吸気弁が開閉駆動される状態と、高速用カム206で吸気弁が開閉駆動される状態とが切換えられる。
ロッカーシャフト212には、一方の油路210aに連通する連通孔213aと、他方の油路210bに連通する連通孔213bとが、第2ロッカーアーム202の揺動状態にかかわらず軸方向に離隔した位置に設けられている。そして、連通路214aは油圧室215aに連通し、連通路214bは油圧室215bに連通している。
また、油路210aおよび210bには、加圧された油路(不図示)と接続の切換を行うソレノイドバルブ(不図示)と、油圧を解放できるようにするソレノイドバルブとが接続されており、ECU100のソレノイドに対する信号によりソレノイドバルブの開閉が制御可能となっている。
具体的には、次のような動作により極低速用カム205、低速用カム204、および高速用カム206により吸気弁が開閉駆動される状態とが切換えられる。
アイドリング時など、機関の極低速運転時には、図2に示すように油路210a、210bの油圧は解放されるようにECU100によってソレノイドバルブが制御されている。よって、油路210a、210bに所定の油圧がかかっておらず、リターンスプリング209a、209bの付勢によりピストン207a、207bは、第2ロッカーアームに押しつけられ、第1、第2および第3ロッカーアームは互いに連結しない状態となる。よって、第2ロッカーアーム202に連結されている吸気弁は、低速用カム214および高速用カム206に無関係に、極低速用カム205の形状に応じて開閉作動する。
機関の低速運転域では、一方の油路210aに油圧が供給され、他方の油路210bの油圧は解放されるようにECU100によってソレノイドバルブが制御される。このため、第1、第2のロッカーアームの連結切換機構ではピストン207aがリターンスプリング209aのバネ力に抗して第1ロッカーアーム201側に移動し、ピストン207aにより第1および第2ロッカーアーム201,202間が連結される。また、第2、第3のロッカーアームの連結切換機構では、ピストン207bとストッパ208bとの摺接面が第2および第3ロッカーアーム202,203間にあり、第2および第3ロッカーアーム202,203間は連結解除状態にある。したがって、第2ロッカーアーム202に連結されている吸気弁は、高速用カム206とは無関係に、低速用カム204の形状に応じて開閉作動する。
機関の高速運転域では、他方の油路210bに油圧が供給され、油路210の油圧は解放されるようにECU100によってソレノイドバルブが制御される。第1、第2ロッカーアームの連結切換機構において、戻しバネ209aのバネ力によりピストン207aおよびストッパ208aの摺接面が第1および第2ロッカーアーム201,202間にあり、第1および第2ロッカーアーム201,202が連結解除状態となる。そして、第2、第3ロッカーアームの連結切換機構においてピストン207bが戻しバネ209bのバネ力に抗して第3ロッカーアーム203側に移動して第2および第3ロッカーアーム202,203が連結される。したがって、第2ロッカーアーム202すなわち吸気弁は、低速用カム204とは無関係に高速用カム203の形状に応じて開閉作動する。
尚、本発明による可変バルブリフト機構カムの形状およびその組み合わせは図4に示すようになっている。高速用カム(Hiカム)が最も高リフトとなるカムプロフィールを有しており、低速用カム(Midカム)が高速用カムの内側に入るように構成されている。すなわち、低速用カムのバルブリフト量は、高速用カムのバルブリフト量よりも低く、バルブの開角も高速用カムよりも低速用カムの方が短い構成となっている。また、低速用カムのカム頂点の位置が高速用カムのカム頂点よりも遅角側になるように構成されている。
同様に、極低速用カム(Loカム)のバルブリフト量は、低速用カムのバルブリフト量よりも低く、バルブの開角も低速用カムより低速用カムの方が短い構成となっている。また、極低速用カムのカム頂点の位相の位置が低速用カムのカム頂点より遅角側になるように構成されている。すなわち、リフト量が小さく開角が短いカムほど、カム頂点が遅角になるように構成されている。
本実施形態では、3種類のカムプロフィールを有するカムシャフトの構成で説明するが、カムは2種類であっても4種類以上であっても、以降に説明する実施形態と同様の効果を有する。
3.連続可変位相装置(VTC)
本発明に従う連続可変位相装置における位相制御を説明する。図3は、連続可変位相装置の一例を示す。連続可変位相装置は、前述したように、連続可変位相機構300および油圧駆動部310を備える。
ECU100からの指令値Ucainはソレノイド311に供給される。ソレノイド311が指令値Ucainに従って通電され、該ソレノイド311により、油圧スプール弁312が駆動される。油圧スプール弁312は、タンク313内の作動油を、ポンプ314を介して吸い上げる。
油圧スプール弁312は、進角油路305および遅角油路306を介して、連続可変位相機構300に連結されている。進角油路305に供給される作動油の油圧OP1および遅角油路306に供給される作動油の油圧OP2は、油圧スプール弁302を介して指令値Ucainに従って制御される。
連続可変位相機構300は、ハウジング301およびベーン302を備える。ハウジング301は、図示しないスプロケットおよびタイミングベルトを介してクランクシャフトに連結されている。ハウジング301は、クランクシャフトの回転に伴い同じ方向に回転する。
ベーン302は、ハウジング301内に挿入された吸気カムシャフトから放射状に延びている。ベーン302は、所定の範囲内で、ハウジング301に対して相対的に回転可能なように該ハウジング301に収容されている。ハウジング301内に形成される扇状の空間が、ベーン302によって、3つの進角室303a、303bおよび303cと、3つの遅角室304a、304bおよび304cに区画されている。3つの進角室303aから303cには、進角油路305が連結されている。油圧OP1の作動油は、進角油路305を介して進角室303aから303cに供給される。3つの遅角室304aから304cには、遅角油路306が連結されている。油圧OP2の作動油は、遅角油路306を介して遅角室304aから304cに供給される。
油圧OP1と油圧OP2との差がゼロであるときには、ベーン302がハウジング301に対して相対的に回転せず、それにより、位相Cainの値は維持される。ECU100からの指令値Ucainにより、油圧OP1が油圧OP2より大きくなったときには、それに応じて、ベーン302がハウジング301に対して相対的に進角側に回転し、位相Cainが進角される。ECU100からの指令値Ucainにより、油圧OP2が油圧OP1より大きくなったときには、それに応じて、ベーン302がハウジング301に対して相対的に遅角側に回転し、位相Cainが遅角される。
4.カムの切換と位相制御の関係
本発明の実施形態におけるカムの切換と位相の制御を説明する。ここでは、アイドリング時に使用される極低速用カムから運転を開始し、低速域、高速域へとエンジンの運転が移行していくときの位相の制御およびカムの切換を図5を参照しつつ説明する。
アイドリング時の最も低負荷の状態で運転しているとき、エンジンは極低速用カムで運転している(図5(a))。また、最も低負荷で運転しているときTDC(上死点)において極低速用カムの頂点がくるような位相角度となっている。本発明の実施形態において、カムシャフトの位相が最も進角側になっているのがこのときである(ここでは、cain0とする)。このとき、TDCにおいてカムの頂点部がバルブを付勢しており、有効吸入開弁面積は最も小さい。
エンジンの要求出力が増加すると、連続可変位相装置(VTC)を制御して位相を遅角側へと進める。そうすると、遅角側に進むに従って極低速用カムにおける有効吸入開弁面積が増加する。有効吸入開弁面積が増加すると、これにしたがってエンジンの出力も増加する。
位相を遅角化し、極低速用カムの有効吸入開弁面積が最大になると、これ以上位相を遅角化しても吸入空気量が増えることはなく出力は増加しない。よって、この時点で可変バルブリフト装置によって極低速用カムから低速用カムへと切換える(図5(b))。カムの切換え手法は前述したとおりである。
このようにリフト量が小さいほど遅角側に設定したカムの組み合わせを用いて、出力を増加するべく遅角側に位相制御して高リフトのカムへと切換えたとき、カム切換時の有効吸入開弁面積の急峻な増加による出力の段差を少なくすることができる。また、カムのリフトの開始点がTDCになったときに次のカムに切換えるため、常にバルブは早閉じ状態となる。よって、高膨張比サイクルとなることにより熱効率の向上を図ることができる。また、吸入管負圧を大気圧に近づけることによるポンピングロスの低減を図ることができる。
たとえば、図9に示すように低リフトのカムが進角側に構成されたカムプロフィールによりカムの切換を行うと、切換時のより高い側のカムの有効リフト量の全リフト量が有効となり急激な吸入空気量の増加となる。一方、本発明のように図8に示すようなカムの配置において、より小さいカムから大きいカムへと切換えたときの有効吸入開弁面積は、図9に示したものよりも小さい。よって、本発明の実施形態による構成では、他のカム構成のときよりもカム切換時の出力の段差を抑えることができる。
図5において、要求出力が増えるに従って、カム角の遅角化とカムの切換が行われる。ここでは、極低速用カムから低速用カムに切換えるときの位相をcain1とする。また、低速用カムから高速用カムへの切換えるときの位相をcain2とする。そして、さらに遅角化を行い最も遅角化が進んだときの位相の状態をcain3とする。
図6は、本実施形態における要求駆動力に対するカム選択モード、位相、スロットル開度、および吸入管負圧を表している。要求駆動力に従って、前述のように位相が遅角化されている。ここで、カム選択モードは使用されるカムを表し、カム選択モードが0のとき極低速用カムが選択され、カム選択モードが1のとき低速用カムが選択され、カム選択モードが2のとき高速用カムが選択されるように制御される。そして、要求駆動力の増加に従って、カムはリフト量の高いものへとシフトする。また、要求駆動力が減少するとカムシャフトの位相は進角化し、カムはリフト量の高いものから低いものへとシフトする。
カムのリフトの高さは階段的に変化している。よって、十分に吸入空気量の調節ができない分については、スロットルによる吸入管負圧の増減制御によってエンジン出力を要求値へと適合させる。すなわち、スロットル開度THもDBW(Drive By Wire)により要求駆動力の増加と共に各カムの範囲内で開度を増大させ、カムが切換わると同時にスロットル開度を小さくなるようにしている。
また、図6には、カム選択モード毎にAからCまでの領域が記載されている。領域Aのとき、図7(a)に示すように、エンジンはアイドル状態から低負荷状態であって、極低速用カムを使用している。そして、領域Aにおいて出力の増加が要求されたときは位相をcain0からcain1の範囲内で遅角化する。また、出力の減少が要求されると、位相をこの範囲で進角するように制御される。
領域Bにおいても同様に、内燃機関の低負荷から中負荷にかけて低速用カムが使用され、位相のcain1からcain2までの遅角および進角化によってこの範囲内の低負荷と高負荷に対応している。
領域Cでも同様に、中負荷から高負荷にかけては高速用カムが使用され、cain2からcain3までの位相の遅角および進角化によってこの範囲内の負荷に対応している。
5.2自由度スライディングモード制御
図10は、この発明の実施形態に従う、連続可変位相装置105を制御する装置の機能ブロック図である。
制御対象である連続可変位相装置105への制御入力Ucainは、前述したように、ソレノイド311を駆動する指令値である。制御出力Cainは、吸気カムのクランクシャフトに対する位相である。式(2-1)は、連続可変位相装置(VTC)105のモデル式を示す。ここで、kは演算のサイクル数を表す。
Figure 0004112485
ここで、a1,a2,b,b2はモデルパラメータであり、dはむだ時間を表す。
図10は、2自由度スライディングモードコントローラの機能ブロック図である。2自由度スライディングモードコントローラは、2自由度スライディングモード制御を用いて、VTCに対する制御入力Ucainを算出する。スライディングモード制御は、制御量の収束速度を指定することができる応答指定型制御である。2自由度スライディングモード制御は、スライディングモード制御を発展させた形態であり、制御量の目標値に対する追従速度と、外乱が印加された時の制御量の収束速度とを、個別に指定することができる(図11)。これにより、カムからの反力による外乱を抑制する。また、制御対象の振動的挙動を抑制しつつ速応性を確保する。
目標値フィルタ1001は、下に示す式(2-2)に従い、目標値応答指定パラメータPOLE_fを用いて、目標値Cain_cmd_fに一次遅れフィルタ(ローパスフィルタ)を適用する。目標値応答指定パラメータPOLE_fは、制御量の目標値に対する追従速度を規定しており、-1<POLE_f<0を満たすよう設定される。
Figure 0004112485
式(2-2)に示されるように、目標値応答指定パラメータPOLE_fの値により、1次遅れフィルタによって位相目標値Cain_cmd(k)に対して滑らかに収束する目標値Cain_cmd_fの軌道が規定される。目標値をどのような軌道に設定するかにより、制御量の目標値への追従速度を制御することが可能となる。
状態予測器1106は、以下の式(2-3)に従って位相予測値Pre_Cainを算出し、アクチュエータのむだ時間特性に対する安定性を確保する。状態予測値Pre_Cainは、実位相Cain、入力Ucain、および外乱推定値γ1に基づいて算出される。
Figure 0004112485
尚、外乱推定値γ1は、適応外乱オブザーバ1007によって推定され、同定ゲインをPdovとして、式(2-4)に示すようになる。外乱推定値γ1を考慮することにより、制御に使用する電源電圧の変動、オイル粘性の変化、および製品間のばらつきなどの特性に対する安定性を確保する。
Figure 0004112485
ここで、e_dovは、実位相Cainと推定される位相値Cain_hatとの偏差であって、次式(2-5)で表される。
Figure 0004112485
また、推定される位相値Cain_hatは、時間遅れを考慮した実位相Cainと、入力Ucainおよび外乱推定値γ1を用いて以下の式(2-6)となる。
Figure 0004112485
切換関数算出部1002は、式(2-7)に示されるように、切換関数σを定義する。E_cainは、位相予測値Pre_Cainと目標値Cain_cmd_fの偏差である。切換関数σは、該偏差E_cainの収束挙動を規定する。POLEは、外乱抑制のための応答指定パラメータであり、外乱が印加された時の偏差E_cainの収束速度を規定する。該応答指定パラメータPOLEは、-1<POLE<0を満たすよう設定される。
Figure 0004112485
ここで、切換関数σと応答指定パラメータPOLEについて説明する。2自由度スライディングモード制御では、式(2-7)に示されるように、切換関数σがゼロとなるように制御入力Ucainが決定される。
Figure 0004112485
式(2-8)は、入力の無い一次遅れ系を示す。すなわち、2自由度スライディングモード制御は、制御量E_cainを、式(2-8)に示される一次遅れ系に拘束するよう制御する。
図12は、縦軸にE_cain(k)および横軸にE_cain(k-1)を有する位相平面を示す。位相平面には、式(2-8)によって表現される切換線1201が示されている。点1202を状態量(E_cain(k-1), E_cain(k))の初期値と仮定すると、2自由度スライディングモード制御は、該状態量を、切換線1201上に載せて該切換線1201上に拘束させる。こうして、状態量が入力の無い一次遅れ系に拘束されるので、時間の経過とともに、状態量は、位相平面の原点(すなわち、E_cain(k), E_cain(k-1)=0)に自動的に収束する。状態量を切換線1201上に拘束することにより、外乱の影響を受けることなく、状態量を原点に収束させることができる。
この実施例では、切換関数σに関する位相空間が2次元であるので、切換直線は直線で表される。位相空間が3次元である場合には、切換直線は平面で表され、位相空間が4次元以上になると、切換直線は超平面となる。
等価制御入力Ueqは、状態量を切換線上に拘束するよう動作する。したがって、式(2-9)を満たす必要がある。
Figure 0004112485
式(2-9)と上記のモデル式(2-1)に基づき、等価制御入力Ueqは、下に示す式(2-10)のように求められる。
Figure 0004112485
到達則算出部1004は、以下の式(2-11)に従って到達則入力Urchを算出する。Urchは、状態量を切換線上に載せるための入力である。Krchは、フィードバックゲインを示す。フィードバックゲインKrchの値は、制御量の安定性および速応性等を考慮して、シミュレーション等を介して予め同定される。
Figure 0004112485
式(2-12)に示されるように、等価制御入力Ueqと到達則入力Urchが加算され、制御入力Ucainが算出される。そして制御入力Ucainが、連続可変位相装置1105に印加される。
Figure 0004112485
尚、2自由度スライディングモードコントローラの各機能は、ECU100の演算により実現される。
本発明の実施形態において、吸気量の制御も2自由度スライディングモードコントローラによって制御される。2自由度スライディングモードコントローラを用いて、吸気量Gcylを制御する場合を説明する。図13は、この発明の実施形態に従う、吸気量を制御する装置の機能ブロック図である。吸気量の制御に2自由度スライディングモード制御を行うことで、吸気量の振動的挙動を抑制し、速応性を高め良好なドライバビリティを実現する。
尚、シリンダに吸入される空気量Gcylは、式(2-13)によって算出される。ここでGthは、エアフローメータ111によって検出された値を示す。Pbは、吸気管圧力センサ113によって検出された値を示す。Vbは吸気管の体積(m3)を示す。Tbは吸気管の温度(K)を示す。Rは気体定数である。
Figure 0004112485
スロットル開度THとエンジン吸入空気量Gcylの間の動特性を表すモデル式は、以下のように表される。
Figure 0004112485
ここで、a1’,a2’,b1’,b2’は、モデルパラメータであり、d’はむだ時間を表す。
2自由度スライディングモードコントローラは、2自由度スライディングモード制御を用いてエンジンに対する制御入力THを算出する。目標値フィルタは、前述の2自由度スライディングモード制御と同様で目標値応答指定パラメータPOLE_f’を用いて、目標値Gcyl_cmd_fに一時遅れフィルタ(ローパスフィルタ)を適用する。また、ここでもPOLE_f’の値は-1<POLE_f’<0の範囲に設定される。
Figure 0004112485
式(2-15)に示されるように、目標値応答指定パラメータPOLE_f’の値により、1次遅れフィルタによって吸入空気量目標値Gcyl_cmd(k)に対して滑らかに収束する。
状態予測器1306は以下の式(2-16)に従って吸入空気量の予測値Pre_Gcylを算出し、スロットルのむだ時間特性に対する安定性を確保する。
Figure 0004112485
外乱推定値γ1’は、適応外乱オブザーバ1307によって、同定ゲインをPdov’として式(2-17)によって求めることができる。外乱推定値γ1’を考慮することによりDBWの製品間のばらつきに対する安定性を確保する。
Figure 0004112485
ここで、e_dov’は、実際の吸入空気量Gcylと、推定される吸入空気量Gcyl_hatとの偏差であって、次式(2-18)で表される。
Figure 0004112485
推定される位相値Gcyl_hatは、時間遅れを考慮した吸入空気量Gcylと、入力であるスロットルTHおよび外乱推定値γ1’を用いて以下の式(2-19)となる。
Figure 0004112485
切換関数算出部1302は、式(2-20)に示されるように切換関数σ’を定義する。
Figure 0004112485
2自由度スライディングモード制御では、切換関数σ’をゼロとなるように制御入力THが決定される。
Figure 0004112485
等価制御入力THeqは、状態量を切換線上に拘束するように動作する。よって、式(2-22)を満たす必要がある。
Figure 0004112485
Figure 0004112485
到達則算出部1304は、以下の式(2-24)に従って到達則入力THrchを算出する。Krch’は、フィードバックゲインをなす。Krch’の値は制御量の安定性および速応性等を考慮してシミュレーション等を介して予め同定される。
Figure 0004112485
式(2-25)に示されるように、等価制御入力THeq、到達則入力THrchおよび基準スロットル開度TH_baseが加算され、制御入力THが算出される。
Figure 0004112485
ここで、基準スロットル開度TH_baseは、カムの切換時における吸入空気量Gcylと目標吸入空気量Gcyl_cmdの間に生じる偏差を小さくするために、カムの種類に応じて定められた基準値である。
そして、この制御入力THがスロットル制御装置に印可される。
3.フィードバック型点火時期制御
点火プラグによる点火時期は、以下に説明する応答性制御により点火時期が制御される。点火時期指令値Ig_neは、式(3-1)に示されるように、応答指定型制御によって算出される。kは、サイクルを識別する識別子である。尚、Ig_idleは、アイドル基準点火時期であり、5(deg)に設定されている。
Figure 0004112485
Figure 0004112485
Figure 0004112485
応答指定型制御は、制御量(ここでは、エンジン回転数NEと目標値NE_cmdとの偏差Ene)の目標値(ここでは、ゼロ)への収束応答を指定することができる制御である。応答指定型制御は、制御量Eneをゼロに収束させることにより、エンジン回転数NEを目標値NE_cmdに収束させる。応答指定型制御によれば、エンジン回転数NEを、オーバーシュートを生じさせることなく目標エンジン回転数NE_cmdに収束させることができる。
応答指定型制御では切換関数σ’’が設定される。poleは切換関数σ’’の設定パラメータであり、偏差Eneの収束速度を規定する。poleは、-1<pole<0を満たすよう設定される。
切換関数σ’’(k)=0とした式は等価入力系と呼ばれ、偏差Eneの収束特性を規定する。σ’’(k)=0とすると、式(3-2)の切換関数σは以下の式(3-4)のように表される。
Figure 0004112485
この切換関数は、前述の2自由度スライディングモードコントローラの切換関数の形式と同様である。
応答指定型制御によると、状態量を切換直線上に保持することにより、該状態量を、外乱等の影響されることなく、極めて安定的に位相平面上の原点0に収束させることができる。言い換えると、状態量(Ene(k-1),Ene(k))を、式(3-4)に示される入力の無い安定系に拘束することにより、外乱およびモデル化誤差に対してロバストに、エンジン回転数NEを目標エンジン回転数NE_cmdに収束させることができる。
設定パラメータpoleは、可変に設定することができる。設定パラメータpoleを調整することにより、偏差Eneの収束(減衰)特性を指定することができる。
式(3-1)の第1項Ig_idleは、アイドリング時の点火時期を表す。第2項(切換関数σ’’の比例項)は、状態量を切換直線上に載せるための到達則入力を表す。第3項(切換関数σ’’の積分項)は、モデル化誤差および外乱を抑制しつつ、状態量を切換直線に載せるための適応則入力を表す。Krch’’およびKadp’’はフィードバック係数を表しており、例えばシミュレーションに従って決定することができる。
このようにして、エンジン回転数NEが、指定された速度で目標値NE_cmdに収束するように、指令値Ig_neが算出される。指定値Ig_neに従った点火時期によって、エンジンを回転させる
フェールセーフ時におけるエンジン回転数NEも同様にして、応答指定型制御を用いて算出される。σ’’’は切換関数を示しており、pole’は切換関数σ’’’の設定パラメータである。Krch’’’およびKadp’’’は、フィードバック係数を示しており、シミュレータ等で予め決められる。尚、Ig_fs_baseは、フェールセーフ用基準点火時期であり、0(deg)に設定される。
Figure 0004112485
応答指定型制御により、エンジン回転数NEが目標エンジン回転数NE_fsに収束するように(すなわち、偏差Enfs’がゼロに収束するように)、点火時期Ig_fsが決定される。応答指定型制御を用いれば、エンジン回転数NEを、オーバーシュートを生じさせることなく目標エンジン回転数NE_fsに収束させることができる。
6.制御プロセス
次に本発明の一実施形態における、内燃機関の制御プロセスを参照しつつ説明する。ここでは、メインプログラムから、各制御装置を制御するための制御ルーチンが呼び出される。まず、最初に動弁系制御ルーチンが呼び出され、第2に吸気量制御ルーチンが呼び出され、第3番目に点火制御ルーチンが呼び出される。
最初に呼び出される動弁系制御ルーチンのフローチャート(図14)を参照しつつ、動弁系の制御プロセスについて説明する。
メインプログラムから動弁系制御ルーチンが呼び出されると、ECU100は動弁系機構が故障していないかどうかを判断する(S1401)。具体的には、メモリ100dに格納された動弁系故障フラグを参照し、動弁系故障フラグが立っている(1が設定されている)ときに動弁系が故障していると判定する。尚、動弁系故障フラグは、動弁系の故障を検知する他のルーチンによって故障しているときは1に、正常であるときは0に設定されている。
ここで、動弁系機構が故障していないと判定したとき、ECU100は、エンジンが完爆を完了していない始動状態であるか否かを判定する(S1402)。ここでは、ECU100は、クランク角センサ107からのパルスを検出して、エンジン回転数を算出する。そして、エンジン回転数が所定のエンジン回転数以下の時に始動状態であると判定する。
ここでは、エンジン回転数が所定の回転数よりも高く、エンジンは完爆し通常の運転状態であるとして、ECU100は、触媒の暖機時間が経過したか否かについて判定する(S1403)。触媒の暖機時間は、イグニッションが投入されたときに所定のタイマーがスタートされ、タイマーが所定の時間を経過したか否かによって判定される。ここでは、所定の時間が経過していないとして、ECU100は、アクセルの踏み込み量APを検知センサ102から取得し、アクセルペダルの踏み込み量APが全閉であるか否かを判定する(1404)。
アクセルペダルの踏み込み量APが全閉状態のとき、ECU100は、カム選択モードを0に設定する(S1405)。ここで、触媒の暖機モードとは、触媒を暖めて活性化させるためのモードである。
次に、ECU100は、位相の目標値Cain_cmdに所定の位相値Cain_stを設定する。ここで、位相Cain_stは、TDC後ピストンが下方に移動してからバルブを開き始める遅開けの位相値である。このようにすることで、バルブの低リフトおよび遅開けにより吸入空気の流速を上昇させて燃焼安定性を向上させることができる。次にECU100は、可変バルブリフト装置においてカムをカム選択モードに応じて切換える制御を行う。そして、ECU100は、VTCを制御して位相目標値への制御を行う。
VTCの位相制御は、前述の通り2自由度スライディングモードコントローラを使用して行われる。具体的にはまず、式(2-4)から(2-6)を適応外乱オブザーバが演算する。次に、式(2-3)を状態予測器が演算する。そして、式(2-2)および式(2-7)から(2-12)を演算して制御入力Ucainを算出し、この値がVTCに入力される。尚、この演算周期は5(msec)の間隔で行われる。
S1402においてエンジンが始動状態であったと判定されるとき、ECU100は、プロセスをS1405へと進め、S1405からS1413の上述と同様のプロセスを実行している。
また、S1403において触媒暖機時間が経過しているとき(すなわち暖機後と判定されるとき)、またはS1404においてアクセルペダルの踏み込み量APが全閉ではないとき(すなわちドライバーによる駆動要求があったとき)、ECU100は、アクセルペダルの踏み込み量APおよびエンジン回転数NEを取得し、アクセルペダルの踏み込み量APおよびエンジン回転数NEから位相目標値Cain_cmdを設定する。具体的には、メモリ100dに格納された図15に示す位相目標値マップを読み出して、アクセルペダルの踏み込み量APに基づいて位相目標値Cain_cmd値を求める。
ECU100は、CRK信号とCAM信号に基づいて現在の位相値Cainを取得し、これによってカム選択モードを設定する(S1408)。ここで、カム選択モードは、極低速用カム、低速用カム、または高速用カムのいずれを使用するかを示し、極低速用カムのときは0、低速用カムのときは1、高速用カムのときは2が設定されている。カム選択モードの設定は、具体的にはメモリ100dに格納された図16に示すカム選択モードマップを読み出して、位相値Cainに基づいてカム選択モードに値を設定する。その後、ECU100は、プロセスをS1411へと進め、以降は上述と同様S1411,1413のプロセスを実行する。
尚、S1401において、動弁系が故障していると判定したとき、ECU100は、カム選択モードを0に設定し(S1409)、位相目標値Cain_cmdにフェールセーフ用の位相であるCain_fsを設定する(S1410)。ここで、フェールセーフ用の位相値Cain_fsは、TDC付近でリフトを開始する位相値である。これにより、低リフトによる吸入空気の流速を上昇させ、燃焼安定性を向上させ、極低速用カム時の最大吸気量を確保することができる。以降のS1411、S1413のプロセスは、上述と同様であるので説明を省略する。
次に、メインプログラムは、吸気量を制御するべく吸気量制御ルーチン(図17)を呼び出す。吸気量制御ルーチンが呼び出されると、ECU100は、動弁系機構が故障しているか否かを判定する(S1701)。ここでも、動弁系制御ルーチンのときと同様に、動弁系故障フラグを参照して、フラグに1が設定されていたとき動弁系機構の故障とする。ここでは、動弁系故障フラグが0に設定されており、通常の運転を行っているとして、ECU100は、エンジンが始動状態であるか否かを判定する(S1702)。ここでも、動弁系制御ルーチンのときと同様に、エンジン回転数が所定の回転数以下か否かによって始動状態であるか否かを判定する。ここではエンジンは始動状態ではなく、通常の運転がなされているものとして、次にECU100は、触媒の暖機時間が経過したか否かを判定する(S1705)。この触媒の暖機時間についても動弁系制御ルーチンのときと同様に所定のタイマーが所定の時間を経過したか否かによって判定する。ここでは、所定の時間を経過していないとして、次にECU100は、アクセルペダルの踏み込み量APが全閉か否かについて判定する(S1706)。ここでは、アクセルペダルAPが全閉であり触媒の暖機モードであるとして、ECU100は、始動後用のスロットルの開度Th_astを求める。具体的には、エンジンが完爆して所定のエンジン回転数を上回り、始動が完了したときからの時間(始動後時間)が計測されている。また、水温センサ106からエンジン水温値Twを取得する。そして、メモリ100dから図19に示す始動後用のスロットル開度マップを読み出して、計測された始動後時間および水温値Twに基づいてスロットル量Th_astを得る。そして、得た始動後用スロットル開度TH_astを設定する(S1708)。
S1302において、エンジンが始動状態であったとき、ECU100は、始動用のスロットル開度Th_crkを取得する。具体的には、ECU100は水温センサ106からエンジン水温値を取得する。そして、メモリ100dから図18に示す始動用スロットル開度マップを読み出して、エンジン水温に対応する始動用スロットル開度Th_crkを取得する。つぎに、ECU100は、取得した始動用スロットル開度Th_crkをスロットル量Thとして設定する。
また、S1705において触媒暖機時間が経過しているとき(すなわち暖機後と判定されるとき)、またはS1705においてアクセルペダルの踏み込み量APが全閉ではないとき(すなわちドライバーによる駆動要求があったとき)、ECU100は、アクセルペダルの踏み込み量APとエンジン回転数NEとから吸気量目標値Gcyl_cmdを設定する。具体的には、メモリ100dから図20に示す吸気量目標値マップを読み出して、取得したアクセルペダルの踏み込み量APとエンジン回転数NEとに基づいて吸気量目標値Gcyl_cmd値を求める。つぎに、現在の位相値Cainを取得し、メモリ100dから図21に示す基準スロットル開度マップを読み出して、取得した現在の位相値Cainおよびエンジン回転数NEに基づいて基準スロットル開度Th_baseを決定する(S1710)。ここで、エンジン回転数が低いほど、基準スロットル開度Th_baseは閉側となるが、回転数が低いため吸気管内の圧力は、ほぼ大気圧と同じ圧力となっている。
次にECU100は、基準スロットル開度Th_baseを考慮したスロットル目標値への制御を行う(S1711)。スロットル開度THの制御は、前述の通り2自由度スライディングモードコントローラを使用して行われる。具体的には、まず式(2-16)から(2-18)を適応外乱オブザーバが演算する。次に、式(2-15)を状態予測器が演算する。そして、式(2-14)および(2-19)から(2-24)を演算して、制御入力THを算出し、この値にスロットルを設定する。尚、演算周期は5(msec)で行われる。
尚、S1701において動弁系が故障しているとされたとき、ECU100は、スロットル量Thにフェールセーフ用のスロットル量Th_fsを設定する(S1712)。ここで、フェールセーフ用のスロットル量Th_fsは、開角が6(deg)程度の再始動およびクリープ走行が可能なエンジン出力を確保できる最低限のスロットル開度である。
次に点火制御ルーチンが呼び出される(図22)。点火制御ルーチンが呼び出されると、ECU100は、動弁系機構に故障があるか否かについて判定する(S2201)。ここでも、上述と同様に動弁系故障フラグを参照する。ここでは、動弁系は故障していないとして、ECU100は、エンジンが始動状態であるか否かについて判定する(S2202)。この判定手法も上述と同様であるので説明を省略する。ここでは、エンジンは始動状態ではないとして、ECU100はアクセルペダル踏み込み量APが全閉であるか否かについて判定する(S2204)。ここでは、アクセルペダル踏み込み量APが全閉であって、アイドル状態の触媒の暖機モードであると判定し、ECU100はフィードバック型点火制御を行う(S2205)。
具体的には、式(3-1)から(3-3)をECU100が演算し、点火時期Ig_neを得る。そして、算出したIg_neを点火時期Iglogに設定してこのタイミングで点火を行う(S2206)。
S2202において、エンジンが始動状態であると判定されたとき、ECU100は、始動用の点火時期Ig_crkを点火時期Iglogに設定する(S2203)。ここで、始動用の点火時期Ig_crkは、圧縮行程後10(deg)に点火を行うタイミングとしている。
また、S2204においてアクセルペダルの踏み込み量APが全閉ではなく、ドライバーによる駆動要求があったとされる場合、暖機後の点火時期Ig_drvを設定する(S2207)。具体的には、ECU100は、メモリ100Dに格納されている図23に示す暖機後点火時期マップを読み出し、エンジン回転数NEおよびエンジン負荷Nに基づいて暖機後の点火時期Ig_drvを求める。尚、エンジン負荷Nは、トルク等に基づいてECU100によって逐次算出されている値を使用する。
つぎに、ECU100は、カム選択モードが変化したか否かについて判定する。具体的には、現在の位相Cainからどのカムが選択されているかを求め、これが現在のカム選択モードが示すカムであるか否かを判定することにより行われる。カム選択モードが以前と同じとき、ECU100は、可変バルブリフト機構のカムの切換時のリタード項Ivtにリタード項の忘却係数であるKvtを乗じた値を、Ivtに設定する(S2209)。一方、カム選択モードが変化しており、カムの切換要求が発生しているとき、ECU100は、VTEC切換時リタード項にカム切換時のリタード値Ig_rtrdを設定する(S2210)。そして、ECU100は、上述において設定されたカム切換時のリタード項Ivtを暖機後点火時期Ig_drvに加算した値を、点火時期Iglogに設定して、このタイミングでプラグを点火する(S2211)。
尚、S2201において、動弁系が故障していると判定されると、ECU100は、フェールセーフ時のエンジン回転数制御を行う(2212)。フェールセーフ用の点火時期の制御は、前述の応答指定型制御によって行う。具体的には、ECU100によって、式(3-5)から(3-7)が演算されIg_fsが算出される。そして、点火時期Iglogにフェールセーフ用の点火時期Ig_fsを設定して、このタイミングでプラグを点火する(S2213)。
これによると、カムの切換時に点火時期をリタードするので、カムの切換時におけるトルク段差をより減少させることができる。
この発明の一実施形態に従う、エンジンおよびその制御装置の概略図。 この発明の一実施形態に従う、可変バルブリフト機構の概略図。 この発明の一実施形態に従う、連続可変位相機構を示す図 この発明の一実施形態に使用される、カムのカムプロフィールを示す図。 この発明の一実施形態に従う、カムの切換とカムの位相の変化を示す図。 この発明の一実施形態に従う、駆動要求力に対する制御対象の各目標値を示す図。 この発明の一実施形態に従う、カムリフト量と吸入空気量との関係を示す図。 この発明の一実施形態に従う、好ましいカムプローフィール。 好ましくないカムプロフィールのカム切換を示す図。 この発明の一実施形態に従う、位相制御の2自由度スライディングモードコントローラを示す図。 この発明の一実施形態に従う、目標値フィルタを導入したときの制御追従性を示す図。 この発明の一実施形態に従う、スライディングモード制御の切換関数を示す図。 この発明の一実施形態に従う、吸入空気量の2自由度スライディングモードコントローラを示す図。 この発明の一実施形態に従う、動弁系の制御を示すフローチャート。 この発明の一実施形態に従う、アクセルペダル量に対する位相目標値を示す図。 この発明の一実施形態に従う、位相に対するカム選択モードを示す図。 この発明の一実施形態に従う、吸気量の制御を示すフローチャート この発明の一実施形態に従う、エンジン水温に対するクランキング時の始動用スロットル開度を示す図。 この発明の一実施形態に従う、始動後時間に対する始動後用のスロットル開度を示す図。 この発明の一実施形態に従う、アクセルペダル量に対する吸気量目標値を示す図。 この発明の一実施形態に従う、位相に対する基準スロットル開度を示す図。 この発明の一実施形態に従う、内燃機関の点火制御を示すフローチャート図。 この発明の一実施形態に従う、エンジン回転数に対する暖機後の点火時期を示す図。
符号の説明
100 ECU(電子制御ユニット)
101 内燃機関
104 点火プラグ
106 水温センサ

Claims (9)

  1. クランクシャフトに対する吸気カムシャフトの位相角を変える可変位相機構、およびリフト量がそれぞれ異なるカムを切換える可変バルブリフト機構を有する内燃機関の制御装置であって、
    前記吸気カムシャフトは、所定のカムプロフィールを有する第1のカムと、該第1のカムよりも最大リフト量が小さくリフト開角が狭い第2のカムとを備え、
    前記第2のカムの位相は、前記第1のカムの位相よりも遅角側に設定されており、
    前記制御装置は、前記内燃機関の要求出力の増大に応じ、前記可変位相機構を制御して前記吸気カムシャフトの位相角を遅角化させ、次いで前記可変バルブリフト機構を制御して前記第2のカムから前記第1のカムへと切換えるよう構成された内燃機関の制御装置。
  2. 要求出力の増大時におけるカムの前記切換えは、前記第2のカムによるバルブリフトの開始点がピストンの上死点である位相まで遅角化されたときに行われる請求項1記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記吸気カムシャフトは、前記第2のカムよりもリフト量が小さく開角が狭い第3のカムをさらに備え、該第3のカムの位相が前記第2のカムの位相よりも遅角側に設定される請求項2記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記吸気カムシャフトの位相角の制御を2自由度応答指定型制御によって行う請求項3記載の内燃機関の制御装置。
  5. 前記位相角を制御するための制御入力値は、過去の制御入力値と過去の位相値とに基づいて推定された前記可変位相機構に対する外乱推定値を用いて算出される、請求項4記載の内燃機関の制御装置。
  6. 前記要求出力に対する吸入空気量の制御を2つの制御量の収束速度を指定することができる2自由度応答指定型制御によって行う請求項5記載の内燃機関の制御装置。
  7. 前記吸入空気量を制御するための制御入力値であるスロットル開度値が、前記可変バルブリフト機構において選択されるカムに応じて定められた所定値を含む、請求項6記載の内燃機関の制御装置。
  8. 前記スロットル開度値は、過去のスロットル開度値と過去の吸入空気量とに基づいて推定された前記内燃機関に対する外乱推定値を用いて算出される、請求項7記載の内燃機関の制御装置。
  9. 可変バルブリフト機構のカムの切換において、切換時に点火プラグの点火時期のリタード制御を行う請求項8記載の内燃機関の制御装置。
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