JP4112336B2 - 高度に均一なスパンデックスおよびスパンデックスの製造方法 - Google Patents
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Description
(発明の背景)
発明の分野
本発明は、高度に均一なスパンデックス(highly uniform spandex)そして前記スパンデックスの製造を特定の材料を用いて行う方法に関する。より詳細には、前記スパンデックスを構成するポリウレタン尿素がアルキルウレタン末端とモノアルキル尿素末端の両方を有し、そしてそのような材料が選択された第一級脂肪族モノアルコールと第一級脂肪族モノアミンを含んでいる。
背景技術の説明
スパンデックスの製造で用いるに有用ないろいろなポリウレタン尿素組成物が米国特許第3,994,881号、米国特許第5,948,875号、米国特許第5,981,686号、米国特許第4,871,818号、米国特許第4,973,647号、米国特許第5,000,899号および特開平08−020625号に開示されている。米国特許第5,589,563号には、表面を改質する末端基を特に生医学重合体で用いることが開示されている。米国特許第3,384,623号、米国特許第3,184,426号、米国特許第5,032,664号、英国特許GB1102819、特開平7−278246号、特開2000−103831および特開平02−51518号そして国際出願WO99/62979に単官能性連鎖停止剤(chain terminator)が開示されている。英国特許GB1153739、GB1118737およびGB1118735には、酸および酸生成化合物を弾性ポリウレタンフィラメントの製造で用いることが開示されている。
【0002】
しかしながら、従来技術の開示のいずれも均一なスパンデックスを生成させるには充分でなくまたスパンデックス紡糸の連続性を適切にするにも充分でなく、スパンデックス均一性の向上およびスパンデックス製造方法の向上が依然として求められているままである。
【0003】
(発明の要約)
本発明は、
a)i)ポリエーテルグリコール、ポリエステルグリコールおよびポリカーボネートグリコールから成る群から選択される高分子グリコール、
ii)ジイソシアネート、および
iii)炭素を1−10個含んで成る第一級脂肪族モノアルコール、
の反応生成物を含んで成るキャップされたグリコール(capped glycol)、
b)炭素を2−12個含んで成る脂肪族ジアミン鎖伸長剤(chain extender)、および
c)炭素を5−12個含んで成る第一級脂肪族モノアミン連鎖停止剤、
の反応生成物であるポリウレタン尿素[ここで、このポリウレタン尿素は、
モノアルキル尿素末端とアルキルウレタン末端を有し、
モノアルキル尿素末端とアルキルウレタン末端の比率は少なくとも約0.5:1であり、そして
モノアルキル尿素末端とアルキルウレタン末端の比率は多くとも約10:1である]
を含んで成るスパンデックスを提供するが、
ここで前記スパンデックスが示すデニール変動係数(coefficientof denier variation)は、ジアルキル尿素末端とアミン末端を有する以外は同じポリウレタン尿素を含んで成るスパンデックスが示すデニール係数より少なくとも約15%低い。
【0004】
本発明は、また、スパンデックスの製造方法も提供し、この方法は、
a)ポリエーテルグリコール、ポリエステルグリコールおよびポリカーボネートグリコールから成る群から選択される高分子グリコールを供給し、
b)ジイソシアネートを供給し、
c)炭素を1−10個含んで成る第一級脂肪族モノアルコールを供給し、
d)前記グリコールとジイソシアネートとモノアルコールを接触させてキャップされたグリコールを生成させ、
e)炭素を2−12個含んで成る脂肪族ジアミン鎖伸長剤を供給し、
f)炭素を5−12個含んで成る第一級脂肪族モノアミン連鎖停止剤を供給し、
g)前記キャップされたグリコールと前記ジアミンと前記モノアミンを溶媒中で接触させることによりポリウレタン尿素溶液を生成させ、そして
h)前記ポリウレタン尿素溶液の紡糸を行うことによりスパンデックスを生成させる、
工程を含んでなるが、ここで、
モノアミンとモノアルコールのモル比が少なくとも約0.5:1であり、そして
モノアミンとモノアルコールのモル比が多くとも約10:1である。
【0005】
(発明の詳細な記述)
ここに、アルキルウレタン鎖末端とモノアルキル尿素鎖末端を特定の比率で有するポリウレタン尿素を含んで成るスパンデックスが予想外に高い均一性を示すことを見いだした。また、ポリウレタン尿素を紡糸してスパンデックスを製造する時に、選択した脂肪族モノアルコールと脂肪族モノアミンの特定の組み合わせを用いると予想外に工程が有利になることも見いだした。
【0006】
「スパンデックス」を本明細書で用いる場合、これは、セグメント化(segmented)ポリウレタンが少なくとも85重量%からなる長鎖合成重合体が繊維形成物質(fiber−forming substance)である製造された繊維を意味する。ポリウレタン尿素はポリウレタンのサブグループを構成するものである。「第一級」アミンまたはアルコールは、アミノまたはヒドロキシル基が炭素(これは多くとも1個の他の炭素に共有結合している)に共有結合していることを意味する。
【0007】
脂肪族モノアルコールにより連鎖停止されたポリウレタン尿素はアルキルウレタン末端を有し、そして第一級脂肪族アミンにより連鎖停止されたポリウレタン尿素はモノアルキル尿素末端を有する。(第二級)ジアルキルアミンによる連鎖停止ではジアルキル尿素末端が生成する。ジアミン鎖伸長剤との反応が不完全であるとポリウレタン尿素にアミン末端が生成する。
【0008】
本発明のスパンデックスは、モノアルキル尿素末端とアルキルウレタン末端の比率が少なくとも約0.5:1で、多くとも約10:1のポリウレタン尿素を含んで成る。この比率がこの上に示した範囲から外れていると、そのようなスパンデックスは低いデニール(デシテックス)均一性を示す。本ポリウレタン尿素が有するアルキルウレタン末端は少なくとも約5meq/kgから多くとも約30meq/kgである。本ポリウレタン尿素が有するモノアルキル尿素末端はポリウレタン尿素の重量を基準にして少なくとも約2meq/kgであることができ、そして多くとも約55meq/kgであることができる。このポリウレタン尿素が有するアミン末端はポリウレタン尿素の重量を基準にして約50meq/kg以下であり得る。本明細書に示すポリウレタン尿素が有するいろいろな種類の鎖末端に関する値は、状況に応じて、高分子グリコールの未反応末端(これの量は材料の総重量またはポリウレタン尿素の重量を基準にして一般に約10meq/kg未満である)の考慮を包含する。
【0009】
更に、本スパンデックスが示すデニール変動係数は、ジアルキル尿素末端とアミン末端を有する以外は同じポリウレタン尿素を含んで成るスパンデックスが示す変動係数より少なくとも約15%低く、好適には少なくとも約25%低い。このようにデニール変動係数が低いことは重要である。本スパンデックスが示すデニール変動係数は好適には多くても約15である。
【0010】
本発明のスパンデックスのポリウレタン尿素成分は、a)ポリエーテルグリコール、ポリエステルグリコールおよびポリカーボネートグリコールから成る群から選択される高分子グリコールとジイソシアネートと炭素数が1−10の第一級脂肪族モノアルコールから製造されたキャップされたグリコールとb)炭素数が2−12の脂肪族ジアミン鎖伸長剤とc)炭素数が5−12の第一級脂肪族モノアミン連鎖停止剤の反応生成物である。
【0011】
本発明の方法は、高分子グリコールと第一級脂肪族モノアルコールとジイソシアネートを接触させることによりキャップされたグリコールを生成させ、このキャップされたグリコールと脂肪族ジアミン鎖伸長剤と第一級脂肪族モノアミン連鎖停止剤を溶媒中で接触させそしてその結果得られたポリウレタン尿素溶液を湿式もしくは乾式紡糸することによりスパンデックスを生成させることを含んで成る。前記モノアミンとモノアルコールのモル比を少なくとも約0.5:1から多くても約10:1である。この比率があまりにも高いと前記モノアルコールの効果がほとんどなくなりそして前記比率があまりにも低いとポリウレタン尿素が紡糸用溶媒に充分には溶解しなくなり得る。
【0012】
本発明のスパンデックスを構成するポリウレタン尿素の製造および本発明の方法で用いるに適した高分子グリコールは数平均分子量が約1500−4000ダルトンのグリコールであり得、これにはポリエーテルグリコール[例えば分子量1500−2500ダルトンを有し得るポリ(テトラメチレンエーテル)グリコール、および分子量2000−4000ダルトンを有し得るポリ(テトラメチレンエーテル−コ−2−メチルテトラメチレンエーテル)グリコール]、ポリカーボネートグリコール[例えばポリ(ペンタン−1,5−カーボネート)グリコールおよびポリ(ヘキサン−1,6−カーボネート)グリコール]、そしてポリエステルグリコール[例えばポリ(2,2−ジメチル−1,3−プロパンドデカンジオエート)グリコール、ポリ(エチレン−コ−1,2−プロピレンアジペート)グリコール、ポリ(ヘキサメチレン−コ−2,2−ジメチルトリメチレンアジペート)グリコールおよびポリ(エチレン−コ−ブチレンアジペート)グリコール]が含まれる。望まれるならば、ポリ(2,2−ジメチル−1,3−プロパンドデカンジオエート)グリコールをジイソシアネートでキャップする(capped)前に、それに短絡現象蒸留(short−path distilled)を減圧下高温で1工程以上の工程で行うこともできる。ポリ(テトラメチレンエーテル−コ−2−メチルテトラメチレンエーテル)グリコールを用いる場合、2−メチルテトラメチレンエーテル部分はこのグリコールに含まれるエーテル部分全体を基準にして約4−20モル%の範囲で存在することができる。そのようなコポリエーテルの調製は、テトラヒドロフランと3−メチルテトラヒドロフランの共重合で実施可能である。ポリ(エチレン−コ−ブチレンアジペート)を用いる場合、エチレン/ブチレンの比率は約50/50から70/30、好適には約60/40にすることができる。
【0013】
本発明のスパンデックス用ポリウレタン尿素の製造および本発明の方法で用いる第一級脂肪族モノアルコールは炭素を1−10、好適には炭素を4−7個含んで成る。有用なモノアルコールの例には、メタノール、エタノール、n−ブタノール、n−ヘキサノール、n−オクタノール、n−デカノールおよびそれらの混合物が含まれる。本方法では、そのようなモノアルコールを材料の総量を基準にして少なくとも約5meq/kgから多くても約30meq/kgの量で用いることができる。この量があまりにも少ないと、そのようなモノアルコールの効果がほとんどなくなり、そしてその量があまりにも多いとポリウレタン尿素の溶解性に欠点が生じ得る。
【0014】
前記ジイソシアネートは5−イソシアナト−1−(イソシアナトメチル)−1,3,3−トリメチルシクロヘキサン、1,6−ジイソシアナトヘキサン、トルエンジイソシアネート、1−イソシアナト−4−[(4’−イソシアナトフェニル)メチル]ベンゼン、2,2−ビス(4−イソシアナトフェニル)−プロパン、1,1’−メチレンビス(4−イソシアナトシクロヘキサン)、1,4−ジイソシアナト−シクロヘキサン、1,4−ビス(4−イソシアナト−アルファ,アルファ−ジメチルベンジル)ベンゼン、1−イソシアナト−2−[(4’−イソシアナトフェニル)メチル]ベンゼンおよびこれらの混合物であることができる。「実質的に1−イソシアナト−4−[(4’−イソシアナトフェニル)メチル]ベンゼン」は、当該ジイソシアネートの約3モルパーセント以下が1−イソシアナト−4−[(4’−イソシアナトフェニル)メチル]ベンゼンの異性体であり得ることを意味する。前記キャップされたグリコールのNCO部分含有量は、キャップされたグリコールを基準にして一般に約2から6重量パーセントであり得る。1−イソシアナト−4−[(4’−イソシアナトフェニル)メチル]ベンゼンと1−イソシアナト−2−[(4’−イソシアナトフェニル)メチル]ベンゼンの混合物を用いる場合、前記1−イソシアナト−2−[(4’−イソシアナトフェニル)メチル]ベンゼンをジイソシアネートの総量を基準にして約2から55モルパーセント、好適には約5から30モル%存在させることができ、そして前記キャップされたグリコールにNCO部分を約2.0から3.5重量%存在させることができる。芳香族ジイソシアネート、例えば1−イソシアナト−4−[(4’−イソシアナトフェニル)メチル]ベンゼンおよびこれと1−イソシアナト−2−[(4’−イソシアナトフェニル)メチル]ベンゼンの混合物などが好適である。
【0015】
本発明の方法では、前記キャップされたグリコールは適切な溶媒、例えばジメチルアセトアミド(「DMAc」)、N−メチルピロリドンまたはジメチルホルムアミドなどに溶解し得る。場合により、キャッピング(capping)工程を例えば溶媒の重量を基準にした水の含有量が約50ppm未満でホルムアミドとアミンを一緒にした含有量が約2000ppm未満のジメチルアセトアミドなどの如き溶媒中で実施することも可能である。
【0016】
本発明の方法では、前記キャップされたグリコールを溶媒中でジアミン鎖伸長剤および第一級脂肪族モノアミン連鎖停止剤と接触させることによりポリウレタン尿素を溶液の状態で生成させた後、この溶液を湿式または乾式紡糸することによりスパンデックスを生成させる。本発明のスパンデックス用ポリウレタン尿素の製造および本発明の方法で用いるジアミンは炭素を2−12個含んで成り、例えばエチレンジアミン、1,3−ブタンジアミン、1,4−ブタンジアミン、1,3−ジアミノ−2,2−ジメチルブタン、1,6−ヘキサンジアミン、1,2−プロパンジアミン、1,3−プロパンジアミン、N−メチルアミノビス(3−プロピル−アミン)、2−メチル−1,5−ペンタンジアミン、1,5−ジアミノペンタン、1,3−ジアミノ−4−メチルシクロヘキサン、1,3−シクロヘキサンジアミン、1,1’−メチレン−ビス(4,4’−ジアミノヘキサン)、3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、1,3−ジアミノペンタンおよびこれらの混合物であることができる。エチレンジアミン以外のジアミンは一般に「共伸長剤」であると考えられ、これらをエチレンジアミンと共に約20モルパーセント以下の量、例えば約10から20モル%の量、または鎖伸長剤の総量の多くても約10モルパーセントの量で用いることができるが、米国特許第5,948,875号および米国特許第5,981,686号に開示されているように、そのようなジアミンがまた鎖伸長剤混合物の約50モルパーセント以上を構成するようにすることも可能である。「共鎖伸長剤」の量が約50モルパーセントを超えると、前記高分子グリコールがポリ(テトラメチレンエーテル)グリコールの時にはキャップされたグリコールのNCO含有量がキャップされたグリコールの重量を基準にして約2.5から6.0重量%になる可能性があり、そして前記高分子グリコールがポリ(テトラメチレン−コ−2−メチルテトラメチレンエーテル)グリコールの時には、キャップされたグリコールのNCO含有量が約2.0から5.5重量%になる可能性がある。
【0017】
本スパンデックス用ポリウレタン尿素の製造および本発明の方法で用いる第一級モノアミン連鎖停止剤は炭素を5−12、好適には炭素を6−7個含んで成り、これには例えばn−ペンチルアミン、n−ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、メチルシクロヘキシルアミン(例えば1−アミノ−3−メチルシクロヘキサン、1−アミノ−2−メチルシクロヘキサンおよび1−アミノ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン)、n−ドデシルアミン、2−アミノノルボルナン、1−アダマンタンアミンおよびこれらの混合物が含まれる。非環式および単環式アミンの方がより高い効率を示すことからこれらが好適である。そのようなモノアミンを材料の総量を基準にして少なくとも約2meq/kgから多くても約55meq/kgの量で用いることができる。
【0018】
本スパンデックスを構成しそして本発明の方法で調製して紡糸するポリウレタン尿素が示す固有粘度は約0.90から1.20dl/g、典型的には0.95から1.10dl/gであり得る。
【0019】
場合により、前記高分子グリコールに酸および酸生成化合物(acid−producing compounds)、例えば燐酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、硫酸、カルボン酸クロライドおよび無水物、ならびに燐酸エステルなどを含めることができ、これらの添加はキャッピング工程前に実施可能である。このような酸もしくは酸生成化合物は高分子グリコールの重量を基準にして少なくとも約10ppm(parts per million)から多くても約125ppmの量で用いることができる。燐酸が示す腐食性は低いことからこれが好適である。
【0020】
本スパンデックスおよび本発明の方法では、また他の多様な添加剤を用いることも可能であるが、但しそれらが本発明の有益な面を減じないことを条件とする。その例には艶消し剤、例えば二酸化チタンなど、安定剤、例えばハイドロタルサイト、ハンタイト(huntite)とハイドロマグネサイトの混合物(例えばポリウレタン尿素を基準にして0.25から1.0重量パーセント)、硫酸バリウム、ヒンダードアミン系光安定剤、紫外線遮蔽剤、ヒンダードフェノールおよび酸化亜鉛など、染料および染料増強剤などが含まれる。
【0021】
鎖伸長工程における溶液の粘度を制御する目的でジエチレントリアミンを低い濃度で用いることも可能であるが、但し本発明の利点が危うくならないことを条件とし、そして本実施例ではそれを0−125ppm(重合体の重量を基準)に及んで多様に用いた。
【0022】
本実施例では、ポリウレタン尿素溶液の粘度の測定は、ASTM D1343−69の一般的方法に従い、Model DV−8 Falling BallViscometer(Duratech Corp.、Waynesboro、VA)を40℃で操作することで行い、これをポイズで報告する。この装置を用いて測定可能な最大溶液粘度は35,000ポイズであった。
【0023】
デニール変動係数(「CDV」)の測定では、取り扱いによる損傷の結果として起こる不正確さを回避する目的で、巻き取ったスパンデックスパッケージの表面の所の繊維の最初の50メートルを取り除いた。次に、ローリングテークオフ(rolling take−off)を用いてスパンデックスを前記パッケージから130秒間取り出して、圧電セラミックピンを含んで成るテンシオメーター(tensiometer)を横切るように送り込んだ。テークアップロール(take−up roll)の周囲の方がフィードロール(feed roll)の周囲より50%大きくそしてフィードロールとテークアップロールを同じrpmで回転させることにより、ポリウレタン繊維が前記テンシオメーターを横切って50%伸びにまで引き伸ばされるようにした。前記テンシオメーターを用いて前記スパンデックスが前記ロールの中を通って送り込まれる時の張力を測定した。この張力の標準偏差を平均張力で割ることで変動係数を得、これをCDVとして報告する、と言うのは、デニールは張力に正比例するからである。CDVは用いた線形密度単位(linear density units)から独立しており(デニールとデシテックスを対比)、そしてCDVが低いことは繊維の均一性が高いことを示す。
【0024】
キャップされたグリコールが有するイソシアネート部分の全含有量(NCOの重量パーセント)の測定はS.Siggia、「Quantitative Organic Analysis via Functional Group」、第3版、Wiley & Sons、ニューヨーク、559−561頁(1963)の方法を用いて行った。
【0025】
本スパンデックスの強度および弾性特性の測定はASTM D2731−72の一般的方法に従って行った。測定の各々で3本のフィラメント、2インチ(5cm)のゲージ長およびゼロから300%に至る伸びサイクルを用いた。Instron引張り試験器を用いてサンプルにサイクルを1分当たり50cmの一定伸び速度で5回行った。初期引張り中にスパンデックスにかかる応力であるロードパワー(load power)([LP」)は1番目のサイクル時に200%の伸びで測定した。アンロードパワー(unload power)(「UP」)は5番目のアンロードサイクル時に200%の伸びで測定した。破壊時伸びパーセント(「%E」)および破壊時じん性(「T」)は6番目の引き伸ばし時に測定した。破壊時じん性、ロードパワーおよびアンロードパワーはテックス(tex)当たりのデシニュートンで報告した。また、サンプルに0−300%伸び/弛緩サイクルを5回行なうことにより、歪みパーセントも測定した。この歪みパーセント(「%S」)の計算は%S=100(Lf−L0)/L0[ここで、L0およびLfは、それぞれ、伸び/弛緩サイクルを5回行なう前および後のフィラメント(ヤーン)の長さであり、これらは、それを張力なしに真っすぐに保持した時の長さである]として行った。
【0026】
ASTM D2515に従う標準的Cannon−Fenske粘度計管を用いてDMAc自身を25℃で測定した時の粘度とDMAc中の重合体の希釈溶液の粘度を比較する(「相対粘度」方法)ことによりポリウレタン尿素の固有粘度(「IV」)を測定し、これをdl/gとして報告する。
【0027】
表中の「比較」は本発明の実施例でない比較実施例を示す。「meq/kg」は、材料の総量1キログラム当たりの示した種類の材料のミリ当量を指す。
【0028】
【実施例】
実施例1
2−メチル部分の含有量が約12.5%で分子量が3500のポリ(テトラメチレンエーテル−コ−2−メチルテトラメチレンエーテル)グリコール[デュポン社(E.I.du Pont de Nemours and Company)、これはn−ヘキサノール(Aldrich Chemical Co.,Inc.、99%純度)を材料の総量を基準にして18meq/kgの濃度で含有]を小規模の連続キャッピング反応槽の混合ゾーンの中に50℃において125g/分の供給速度で供給し、これと共に1,1’−メチレン−ビス(4−イソシアナト−ベンゼン)(Dow Chemical Co.)の流れを前記反応槽の反応ゾーンの中に16.52g/分の注入速度で直接注入した。前記反応ゾーンの中の平均滞留時間は90℃で3時間であった。その結果得られたキャップされたグリコールの測定されたイソシアネート含有量は1.80%であった。次に、このキャップされたグリコールを回転ミキサーの中に111.7g/分の供給速度で送り込んで、その中にまたDMAc溶媒も190.02g/分で送り込んだ。その結果得られた希釈されたキャップされたグリコールを重合反応槽の中に送り込むと同時に前記重合反応槽にエチレンジアミン(99+%純度、Aldrich Chemical Co.,Inc.)とシクロヘキシルアミン(99%純度、Aldrich)を一緒にDMAcに溶解させた流れを下記の供給速度で送り込んだ:EDAを1.233g/分、シクロヘキシルアミンを0.220g/分そしてDMAcを45.94g/分。シクロヘキシルアミンの使用量は材料の総量を基準にして18meq/kgであった。その結果得られたポリウレタン尿素が有するn−ヘキシルウレタン鎖末端は約18meq/kgでシクロヘキシル尿素末端は18meq/kgでアミン末端は13meq/kgであると計算された。このポリウレタン尿素溶液の重合体含有量は32.5%であり、この重合体が示した固有粘度は1.05dl/gであった。この重合体溶液にDMAc/添加剤スラリーを最終スパンデックス中のCyanox(商標)1790[Cytec Industriesのヒンダードフェノール系抗酸化剤である2,4,6−トリス(2,6−ジメチル−4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−ベンジル)イソシアヌレート]が1.5重量%でMethacrol(商標)2462B[デュポン社の登録商標;ビス(4−イソシアナトシクロヘキシル)メタンとN−t−ブチルジエタノールアミン(3−t−ブチル−3−アザ−1,5−ペンタンジオール)の重合体]が0.5重量%でCyasorb(商標)1164D[Cytec Industriesの2,4−ジ(2’,4’−ジメチルフェニル)−6−(2”−ヒドロキシ−4”−n−オクチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジンが0.4重量%でシリコンオイルが0.6重量%になるに充分な量で混合した。この最終溶液を80℃に加熱し、間隙率が30ミクロンの等級の「Dynalloy」カートリッジフィルターを平行に5個配列したバンク(bank)に通して濾過した後、困難なしに乾式紡糸を行った。紡糸生産速度を0.44kg/時/スレッドラインにし、紡糸速度を690メートル/分にし、窒素吸気温度を400℃にしてこれを40kg/時で供給し、セル壁の温度を220℃にしそして巻き上げ引き伸ばしを28%にした。その結果得られた120デニール[133デシテックス(dtex)]のマルチフィラメント(8本合着)繊維が示したじん性は0.4dN/texであり、伸びは718%であり、ロードパワーは0.08dN/texであり、アンロードパワーは0.02dN/texでありそして歪みは21%であった。前記溶液の加工特性を表Iに示す。
【0029】
>比較実施例1
シクロヘキシルアミンの代わりにジエチルアミン(第二級モノアミン)を材料の総量を基準にして23meq/kgの濃度で用いる以外は実施例1を繰り返した。IVが0.95dl/gのポリウレタン尿素が有するn−ヘキシルウレタン末端はポリウレタン尿素の重量を基準にして約18meq/kgでジエチル尿素末端は23meq/kgでアミン末端は15meq/kgであると計算され、実質的にモノアルキル尿素末端は存在しなかった。重合体溶液の加工特性を表Iに示す。
【0030】
比較実施例2
n−ヘキサノールを全く用いずかつシクロヘキシルアミンの代わりにジエチルアミンを材料の総量を基準にして41meq/kgの濃度で用いる以外は実施例1を繰り返した。IVが0.95dl/gのポリウレタン尿素が有するジエチル尿素末端はポリウレタン尿素の重量を基準にして約41meq/kgでアミン末端は15meq/kgであると計算され、実質的にアルキルウレタン末端もモノアルキル尿素末端も存在しなかった。このポリウレタン尿素溶液の加工特性を表Iに示す。
【0031】
【表1】
【0032】
表Iのデータは、n−ヘキサノールとシクロヘキシルアミンを用いると紡糸中に起こる繊維破断の頻度が驚くべきほど大きく減少しかつ紡糸口金の直前で起こるフィルターパックを横切る圧力降下が1日当たりに増加する度合が驚くべきほど大きく低下することを示している。
【0033】
実施例2
一連の実験で、分子量が1800のポリ(テトラメチレンエーテル)グリコール[デュポン社の登録商標であるTerathane(商標)1800、これはn−ヘキサノールを重合体材料の総量を基準にして12から18meq/kgの濃度で含有]を小規模の連続キャッピング反応槽の50℃の混合ゾーンの中に125g/分の供給速度で計量して入れ、これと一緒に前記反応槽の反応ゾーンの中に1,1’−メチレン−ビス(4−イソシアナト−ベンゼン)の流れを前記ポリ(テトラメチレンエーテル)グリコール中に存在するモノアルコールの量に応じて28.23から28.34g/分で計量して直接注入した。前記反応ゾーンの中の平均滞留時間は88℃で3時間であった。その結果得られたキャップされたグリコールの測定イソシアネート含有量は2.40%であった。このキャップされたグリコールを回転ミキサーの中に111.7g/分の供給速度で計量して入れ、その中にまたDMAc溶媒も169.86g/分も計量して入れた。その結果得られた溶解したキャップされたグリコールを重合反応槽の中に送り込むと同時に前記重合反応槽に混合鎖伸長剤{エチレンジアミン/2−メチル−1,5−ペンタンジアミン[デュポン社の登録商標であるDytek(商標)A]が80/20のモル比}と連鎖停止剤であるシクロヘキシルアミンを一緒にDMAcに溶解させた流れを下記の供給速度で送り込んだ:鎖伸長剤を2.215g/分、シクロヘキシルアミンを0.289g/分から0.221g/分そしてDMAcを62.29g/分。使用したシクロヘキシルアミンの濃度は材料の総量を基準にして24から18meq/kgであり、これはモノアルコール1kg当たり12から18meqに相当し、その結果として、単官能性連鎖停止剤全体が材料の総量1kg当たり36meqの割合で絶えず残存していた。このポリウレタン尿素が示した固有粘度は1.10dl/gであり、これが有するシクロヘキシル尿素末端は重合体の重量を基準にして約24から18meq/kgでn−ヘキシルウレタン末端は12から18meq/kgでアミン末端は17meq/kgであると計算された。その結果得られた重合体溶液の重合体含有量は33%であった。この溶液にDMAc/添加剤スラリーを最終スパンデックス中のCyanox(商標)1790が1.5重量%でMethacrol(商標)2462Bが0.5重量%でシリコンオイルが0.6重量%になるように混合した。この最終溶液を85℃に加熱し、間隙率が30ミクロンの等級の「Dynalloy」カートリッジフィルターを平行に5個配列したバンクに通して濾過した後、困難なしに乾式紡糸を行った。紡糸生産速度を0.2kg/時/スレッドラインにし、紡糸速度を740m/分にし、窒素吸気を415℃において45kg/時で供給し、セル壁の温度を230℃にしそして巻き上げ引き伸ばしを30%にした。その結果得られた40デニール(44デシテックス)のスパンデックス(各々が10デニールのフィラメントが4本合着)が示したじん性は1.42dN/texであり、伸びは490%であり、ロードパワーは0.16dN/texであり、アンロードパワーは0.02dN/texでありそして歪みは17%であった。加工結果を表IIに示す。
【0034】
比較実施例3
n−ヘキサノールを用いずかつシクロヘキシルアミンの代わりにジエチルアミンを材料の総量を基準にして36meq/kgの濃度で用いる以外は実施例2を繰り返した。IVが0.95dl/gのポリウレタン尿素が有するジエチル尿素末端はポリウレタン尿素の重量を基準にして約36meq/kgでアミン末端は15meq/kgであると計算され、実質的にアルキルウレタン末端もモノアルキル尿素末端も存在しなかった。加工特性を表IIに示す。
【0035】
【表2】
【0036】
表IIのデータも又、シクロヘキシルアミンとn−ヘキサノールを一緒に用いてポリウレタン尿素を製造しそしてこれをスパンデックスに紡糸すると紡糸破壊が減少しかつ特に紡糸用フィルターを横切る圧力降下が1日当たりに増加する度合が低下することを示している。
【0037】
連鎖停止剤であるいろいろな第一級モノアミンを材料の総量の1kg当たりの停止剤のミリ当量を変えて用いた時の効果を示す目的でモノアルコールを添加しない実施例3−5を実施した。各実施例でジエチレントリアミンを約50ppm添加した。溶液粘度とその経時的挙動を重合体溶液の加工性(例えば紡糸口金の寿命およびフィルター圧力降下などに影響を与える)の尺度として用いた。溶液粘度が低ければ低いほどかつこれが上昇する速度が遅ければ遅いほど加工性は良好である。
【0038】
実施例3
実験室のバッチ(batch)反応槽を用い、分子量が1800のポリ(テトラメチレンエーテル)グリコール、1,1’−メチレンビス(4−イソシアナトベンゼン)(キャップされたグリコール中のNCOの重量%は2.65であった)、鎖伸長剤であるエチレンジアミン(99+%純度、Aldrich)、そしてn−ブチルアミン(99+%純度、Aldrich)、n−ヘキシルアミン(99%純度、Aldrich)またはシクロヘキシルアミン(99+%純度)のいずれかである連鎖停止剤をいろいろな濃度で用いる以外は実施例2と同様にして、ポリウレタン尿素のDMAc溶液を段階的に生成させた。安定剤を全く添加しなかった。この溶液の重合体含有量は32重量%であった。固有粘度は、第一級アミンを65meq/kgにした時には0.71dl/gであり、第一級アミンを55meq/kgにした時には0.8dl/gであり、第一級アミンを45meq/kgにした時には0.91dl/gであり、そして第一級アミンを35meq/kgにした時には1.08dl/gであった。各溶液を撹拌せずに50℃に保持した。それぞれ1時間、24時間および48時間が経過した時に各溶液からサンプルを取り出して、落球方法を用いてそれらの粘度を測定した。得られた溶液粘度を表IIIに報告する。
【0039】
【表3】
【0040】
表IIIに示したデータの補間で分かるであろうように、溶液粘度の制御で果たす効果はn−ヘキシルアミンの方がn−ブチルアミンよりもはるかに有効でありそしてシクロヘキシルアミンの方が更に有効であった。n−ブチルアミンが効果を示したのは停止剤の濃度を非常に高くした時のみであり、そのように停止剤の濃度を非常に高くすると固有粘度があまりにも低くなるので、実際に繊維を紡糸するのは不可能であった。
【0041】
>実施例4
多様な連鎖停止剤の各々を材料の総量の51meq/kgの濃度で用いる以外は実質的に実施例3に記述したようにしてポリウレタン尿素のDMAc溶液の調製を行った。キャップされたグリコールのNCO重量パーセントは2.6であった。溶液中のポリウレタン尿素含有量は34.5重量%であった。この重合体が示した固有粘度は0.8dl/gであった。この溶液を約50℃に1時間そして撹拌せずに168時間保持した。固有粘度は繊維紡糸に望まれる粘度より若干低かったが、表IVに示す落球溶液粘度は、そのような停止剤がスパンデックス紡糸の向上にとって有効であることを示す信頼できる指標であると考えている。
【0042】
【表4】
【0043】
表IVに示した溶液粘度は、実施例3にn−ブチルアミンに関して匹敵する条件下で観察した溶液粘度よりもはるかに低く、このことは、炭素数が6から12のいろいろな脂肪族モノアミンが溶液粘度の制御に有効であることを示している。
【0044】
実施例5
シクロヘキシルアミンまたはn−ヘプチルアミンを材料の総量を基準にした停止剤の量が40meq/kgになるように用いる以外は実質的に実施例3と同様にしてポリウレタン尿素の製造を行った。このポリウレタン尿素が示した固有粘度は1.0dl/gであった。キャップされたグリコールのイソシアネート含有量は約2.60重量%であった。この溶液の重合体含有量は約28重量%であった。初期(1時間)および熟成後(撹拌を行わないで40℃で24時間)の落球粘度を表Vに報告する。
【0045】
【表5】
【0046】
表Vに示したデータは、n−ヘプチルアミンが連鎖停止剤としてポリウレタン尿素の溶液を安定にする点でシクロヘキシルアミンに匹敵することを示している。
【0047】
実施例6
下記の差異を伴わせて実施例2を繰り返した。ポリ(テトラメチレンエーテル)グリコールのn−ヘキサノール含有量を材料の総量を基準にして18meq/kgの濃度にした。混合鎖伸長剤のモル比をエチレンジアミン/2−メチル−1,5−ペンタンジアミン=88/12にした。前記鎖伸長剤と共に供給するシクロヘキシルアミンの濃度を材料の総量を基準にして18meq/kgにした。このようなポリウレタン尿素が示した固有粘度は1.01dl/gであり、これが有するシクロヘキシル尿素末端は重合体の重量を基準にして約18meq/kgでn−ヘキシルウレタン末端は18meq/kgでアミン末端は22meq/kgであると計算された。このポリウレタン尿素溶液の重合体含有量は36.5重量%であり、これを80℃に加熱して乾式紡糸を行った。紡糸速度を870m/分にし、セル壁の温度を220℃にしそして巻き上げ引き伸ばしを30%にした。得られた40デニール(44デシテックス)のスパンデックスが示したじん性は1.15dN/texであり、伸びは490%であり、ロードパワーは0.18dN/texであり、アンロードパワーは0.03dN/texでありそして歪みは22.5%であった。均一性の結果を表VIに示す。
【0048】
比較実施例4
下記の差異を伴わせて実施例6を繰り返した。ポリ(テトラメチレンエーテル)グリコールにヘキサノールを全く添加せず、キャップされたグリコールのNCO含有量をキャップされたグリコールの総量を基準にして2.6重量%にし、鎖伸長剤をエチレンジアミン/2−メチル−1,5−ペンタンジアミンが90/10のモル比の混合物にし、そして連鎖停止剤をジエチルアミンにしてこれを材料の総量を基準にして21meq/kgで供給した。このようなポリウレタン尿素が示した固有粘度は1.31dl/gであり、これが有するジエチル尿素末端は重合体の重量を基準にして約21meq/kgでアミン末端は15meq/kgであると計算され、アルキルウレタン末端もモノアルキル尿素末端も実質的に存在しなかった。得られた重合体溶液の重合体含有量は34.8重量%であった。セル壁の温度を240℃にしそして巻き上げ引き伸ばしを25%にした。その結果得られた40デニール(44デシテックス)のスパンデックスが示したじん性は1.28dN/texであり、伸びは490%であり、ロードパワーは0.18dN/texであり、アンロードパワーは0.03dN/texでありそして歪みは22.6%であった。均一性の結果を表VIに示す。
【0049】
【表6】
【0050】
表VIに示したデータは、スパンデックスを構成するポリウレタン尿素がアルキルウレタン末端とモノアルキル尿素末端の両方を有するとスパンデックス均一性の予想外に大きな向上(40%を超えるCDV低下度)が得られることを示している。
【0051】
本発明の特徴および態様は以下の通りである。
1. a)i)ポリエーテルグリコール、ポリエステルグリコールおよびポリカーボネートグリコールから成る群から選択される高分子グリコール、
ii)ジイソシアネート、および
iii)炭素を1−10個含んで成る第一級脂肪族モノアルコール、
の反応生成物を含んで成るキャップされたグリコール、
b)炭素を2−12個含んで成る脂肪族ジアミン鎖伸長剤、および
c)炭素を5−12個含んで成る第一級脂肪族モノアミン連鎖停止剤、
の反応生成物であるポリウレタン尿素を含んで成っていて、前記ポリウレタン尿素が、
モノアルキル尿素末端とアルキルウレタン末端を有し、
モノアルキル尿素末端とアルキルウレタン末端の比率が少なくとも約0.5:1であり、そして
モノアルキル尿素末端とアルキルウレタン末端の比率が多くとも約10:1である、
スパンデックスであって、ジアルキル尿素末端とアミン末端を有する以外は同じポリウレタン尿素を含んで成るスパンデックスが示すデニール変動係数よりも少なくとも約15%低いデニール変動係数を示すスパンデックス。
2. 前記高分子グリコールがポリエーテルグリコールであり、
前記ジイソシアネートが芳香族ジイソシアネートであり、
前記モノアルコールが炭素を少なくとも4個含んで成り、
前記モノアルコールが炭素を多くても7個含んで成り、
前記ジアミンがエチレンジアミン、1,2−プロパンジアミン、2−メチル−1,5−ペンタンジアミン、1,3−ジアミノペンタン、1,3−シクロヘキサンジアミン、1,3−プロパンジアミン、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、1−アミノ−3,3,5−トリメチル−5−アミノメチルシクロヘキサンおよびこれらの混合物から成る群から選択され、
前記モノアミンが炭素を少なくとも6個含んで成り、そして
前記モノアミンが炭素を多くても7個含んで成る、
第1項記載のスパンデックス。
3. 前記高分子グリコールがポリ(テトラメチレンエーテル)グリコールおよびポリ(テトラメチレン−エーテル−コ−2−メチルテトラメチレンエーテル)グリコールから成る群から選択され、
前記ジイソシアネートが1−イソシアナト−4−[(4−イソシアナトフェニル)メチル]ベンゼンおよびこれらと1−イソシアナト−2−[(4−イソシアナトフェニル)メチル]ベンゼンの混合物から成る群から選択され、そして
前記モノアミンがn−ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、1−アミノ−3−メチルシクロヘキサン、1−アミノ−2−メチルシクロヘキサンおよびn−ヘプチルアミンから成る群から選択される、
第1項記載のスパンデックス。
4. 前記高分子グリコールが酸および酸生成化合物から成る群から選択される化合物を少なくとも約10ppm、そして多くても約125ppmを含有するポリエーテルグリコールであり、
前記モノアミンが炭素を少なくとも6個含んで成り、
前記モノアミンが炭素を多くても7個含んで成り、そして
このスパンデックスが多くても約15のデニール変動係数を示す、
第1項記載のスパンデックス。
5. 前記ポリウレタン尿素がアルキルウレタン末端をポリウレタン尿素の重量を基準にして少なくとも約5meq/kg有し、そして
前記ポリウレタン尿素がアルキルウレタン末端をポリウレタン尿素の重量を基準にして多くても約30meq/kg有する、
第1項記載のスパンデックス。
6. 前記ポリウレタン尿素がモノアルキル尿素末端をポリウレタン尿素の重量を基準にして少なくとも約2meq/kg有し、そして
前記ポリウレタン尿素がモノアルキル尿素末端をポリウレタン尿素の重量を基準にして多くても約55meq/kg有する、
第1項記載のスパンデックス。
7. 前記ジイソシアネートが1−イソシアナト−4−[(4−イソシアナトフェニル)メチル]ベンゼンと1−イソシアナト−2−[(4−イソシアナトフェニル)メチル]ベンゼンの混合物であり、
前記1−イソシアナト−2−[(4−イソシアナトフェニル)メチル]ベンゼンがジイソシアネートの総量を基準にして少なくとも約5モル%の量で存在し、そして
前記1−イソシアナト−2−[(4−イソシアナトフェニル)メチル]ベンゼンがジイソシアネートの総量を基準にして多くても約30モル%の量で存在し、前記キャップされたグリコールのNCO含有量がキャップされたグリコールを基準にして少なくとも約2.0重量%であり、
前記キャップされたグリコールのNCO含有量がキャップされたグリコールを基準にして多くても約3.5重量%であり、そして
前記ジアミンがエチレンジアミンおよびこれとジアミンの総量を基準にして多くても約10モルパーセントの、1,2−プロパンジアミン、2−メチル−1,5−ペンタンジアミン、1,3−シクロヘキサンジアミンおよび1,3−ジアミノペンタンから成る群から選択されるジアミンの混合物から成る群から選択される、
第1項記載のスパンデックス。
8. 前記高分子グリコールが約1500から2500ダルトンの範囲の数平均分子量を有するポリ(テトラメチレンエーテル)グリコールおよび約2000から4000ダルトンの範囲の数平均分子量を有するポリ(テトラメチレン−エーテル−コ−2−メチルテトラメチレンエーテル)グリコールから成る群から選択され、
前記ジイソシアネートが実質的に1−イソシアナト−4−[(4’−イソシアナトフェニル)−メチル]ベンゼンであり、
前記キャップされたグリコールのNCO含有量が、
前記高分子グリコールがポリ(テトラメチレン−エーテル−コ−2−メチルテトラメチレンエーテル)グリコールの時にはキャップされたグリコールの総量を基準にして少なくとも約2.0重量%であり、
前記グリコールがポリ(テトラメチレン−エーテル−コ−2−メチルテトラメチレンエーテル)グリコールの時にはキャップされたグリコールの総量を基準にして多くても約5.5重量%であり、
前記グリコールがポリ(テトラメチレンエーテル)グリコールの時にはキャップされたグリコールの総量を基準にして少なくとも約2.5重量%であり、そして
前記グリコールがポリ(テトラメチレンエーテル)グリコールの時にはキャップされたグリコールの総量を基準にして多くても約6.0重量%であり、そして前記ジアミンがジアミンの総量を基準にして少なくとも約50モル%の、2−メチル−1,5−ペンタンジアミンおよび1,3−ジアミノペンタンから成る群から選択されるジアミンとエチレンジアミンの混合物である、
第1項記載のスパンデックス。
9. 前記高分子グリコールがポリ(2,2−ジメチル−1,3−プロパンドデカンジオエート)グリコールである第1項記載のスパンデックス。
10. 前記高分子グリコールが約1500から2500ダルトンの数平均分子量を有するポリ(テトラメチレンテレフタレート)グリコールであり、
前記ジイソシアネートが実質的に1−イソシアナト−4−[(4’−イソシアナトフェニル)−メチル]ベンゼンであり、
前記ジアミンがジアミンの総量を基準にして少なくとも約10モルパーセントの2番目のジアミンと混合されたエチレンジアミンであり、
前記ジアミンがジアミンの総量を基準にして多くても約20モルパーセントの2番目のジアミンと混合されたエチレンジアミンであり、
前記モノアミンが炭素を少なくとも6個含んで成り、そして
前記モノアミンが炭素を多くても7個含んで成り、
ここで、
前記2番目のジアミンが1,2−プロパンジアミン、2−メチル−1,5−ペンタンジアミン、1,3−シクロヘキサンジアミンおよび1,3−ジアミノペンタンから成る群から選択される、
第1項記載のスパンデックス。
11. a)ポリエーテルグリコール、ポリエステルグリコールおよびポリカーボネートグリコールから成る群から選択される高分子グリコールを供給し、
b)ジイソシアネートを供給し、
c)炭素を1−10個含んで成る第一級脂肪族モノアルコールを供給し、
d)前記グリコールとジイソシアネートとモノアルコールを接触させてキャップされたグリコールを生成させ、
e)炭素を2−12個含んで成る脂肪族ジアミン鎖伸長剤を供給し、
f)炭素を5−12個含んで成る第一級脂肪族モノアミン連鎖停止剤を供給し、
g)前記キャップされたグリコールと前記ジアミンと前記モノアミンを溶媒中で接触させてポリウレタン尿素溶液を生成させ、そして
h)前記ポリウレタン尿素溶液の紡糸を行なってスパンデックスを生成させる、工程を含んで成るスパンデックスの製造方法であって、
モノアミンとモノアルコールのモル比が少なくとも約0.5:1であり、そして
モノアミンとモノアルコールのモル比が多くとも約10:1である、
スパンデックスの製造方法。
12. 工程a)でポリエーテルグリコールを供給し、
工程b)で芳香族ジイソシアネートを供給し、
工程c)で炭素を少なくとも4個含んで成るモノアルコールを供給し、
工程c)で炭素を多くても7個含んで成るモノアルコールを供給し、
工程e)における前記ジアミンをエチレンジアミン、1,2−プロパンジアミン、2−メチル−1,5−ペンタンジアミン、1,3−ジアミノペンタン、1,3−シクロヘキサンジアミン、1,3−プロパンジアミン、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、1−アミノ−3,3,5−トリメチル−5−アミノメチルシクロヘキサンおよびこれらの混合物から成る群から選択し、
工程f)で炭素を少なくとも6個含んで成るモノアミンを供給し、そして
工程f)で炭素を多くても7個含んで成るモノアミンを供給する、
工程を含んで成り、そして
工程h)が乾式紡糸工程である、
第11項記載の方法。
13. 工程a)における前記高分子グリコールをポリ(テトラメチレンエーテル)グリコールおよびポリ(テトラメチレン−エーテル−コ−2−メチルテトラメチレンエーテル)グリコールから成る群から選択し、
工程b)における前記ジイソシアネートを1−イソシアナト−4−[(4−イソシアナトフェニル)メチル]ベンゼンおよびこれと1−イソシアナト−2−[(4−イソシアナトフェニル)メチル]ベンゼンの混合物から成る群から選択し、そして
工程f)における前記モノアミンをn−ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、1−アミノ−3−メチルシクロヘキサン、1−アミノ−2−メチルシクロヘキサンおよびn−ヘプチルアミンから成る群から選択する、
工程を含んで成る第11項記載の方法。
14. 工程a)でポリエーテルグリコールを供給し、
工程f)で炭素を少なくとも6個含んで成るモノアミンを供給し、そして
工程f)で炭素を多くても7個含んで成るモノアミンを供給する、
工程を含んで成り、そして更に、工程a)とd)の間に、前記ポリエーテルグリコールに酸および酸生成化合物から成る群から選択される化合物を少なくとも約10ppmそして多くても約125ppm添加する工程も含んで成る、
第11項記載の方法。
15. 工程c)で前記モノアルコールを材料の総量を基準にして少なくとも約5meq/kgの量で供給し、そして
工程c)で前記モノアルコールを材料の総量を基準にして多くても約30meq/kgの量で供給する、
工程を含んで成る第11項記載の方法。
16. 工程f)で前記モノアミンを材料の総量を基準にして少なくとも約2meq/kgの量で供給し、そして
工程f)で前記モノアミンを材料の総量を基準にして多くても約55meq/kgの量で供給する、
工程を含んで成る第11項記載の方法。
17. 工程b)で1−イソシアナト−4−[(4−イソシアナトフェニル)メチル]ベンゼンと1−イソシアナト−2−[(4−イソシアナトフェニル)メチル]ベンゼンの混合物を供給し、
前記1−イソシアナト−2−[(4−イソシアナトフェニル)メチル]ベンゼンをジイソシアネートの総量を基準にして少なくとも約5モル%の量で存在させ、そして
前記1−イソシアナト−2−[(4−イソシアナトフェニル)メチル]ベンゼンをジイソシアネートの総量を基準にして多くても約30モル%の量で存在させ、
工程d)でキャップされたグリコールを基準にしたNCO含有量が少なくとも約2.0重量%のキャップされたグリコールを生成させ、
工程d)でキャップされたグリコールを基準にしたNCO含有量が多くても約3.5重量%のキャップされたグリコールを生成させ、そして
工程e)における前記ジアミンをエチレンジアミンおよびこれとジアミンの総量を基準にして多くても約10モルパーセントの、1,2−プロパンジアミン、2−メチル−1,5−ペンタンジアミン、1,3−シクロヘキサンジアミンおよび1,3−ジアミノペンタンから成る群から選択されるジアミンの混合物から成る群から選択する、
工程を含んで成る第11項記載の方法。
18. 工程a)における前記高分子グリコールを約1500から2500ダルトンの範囲の数平均分子量を有するポリ(テトラメチレンエーテル)グリコールおよび約2000から4000ダルトンの範囲の数平均分子量を有するポリ(テトラメチレン−エーテル−コ−2−メチルテトラメチレンエーテル)グリコールから成る群から選択し、
工程b)で実質的に1−イソシアナト−4−[(4’−イソシアナトフェニル)−メチル]ベンゼンを供給し、
工程d)で、NCO含有量が、
前記高分子グリコールがポリ(テトラメチレンエーテル−コ−2−メチルテトラメチレンエーテル)グリコールの時にはキャップされたグリコールの総量を基準にして少なくとも約2.0重量%、
前記グリコールがポリ(テトラメチレン−エーテル−コ−2−メチルテトラメチレンエーテル)グリコールの時にはキャップされたグリコールの総量を基準にして多くても約5.5重量%、
前記グリコールがポリ(テトラメチレンエーテル)グリコールの時にはキャップされたグリコールの総量を基準にして少なくとも約2.5重量%、および
前記グリコールがポリ(テトラメチレンエーテル)グリコールの時にはキャップされたグリコールの総量を基準にして多くても約6.0重量%、
のキャップされたグリコールを生成させ、そして
工程e)でジアミンの総量を基準にして少なくとも約50モル%の、2−メチル−1,5−ペンタンジアミンおよび1,3−ジアミノペンタンから成る群から選択されるジアミンとエチレンジアミンの混合物を供給する、
工程を含んで成る第11項記載の方法。
19. 工程a)でポリ(2,2−ジメチル−1,3−プロパンドデカンジオエート)グリコールを供給することを含んで成る第11項記載の方法。
20. 工程a)で約1500から2500ダルトンの数平均分子量を有するポリ(テトラメチレンテレフタレート)グリコールを供給し、
工程b)で実質的に1−イソシアナト−4−[(4’−イソシアナトフェニル)−メチル]ベンゼンを供給し、
工程e)でエチレンジアミンをジアミンの総量を基準にして少なくとも約10モルパーセントの2番目のジアミンと混合して供給し、
工程e)でエチレンジアミンをジアミンの総量を基準にして多くても約20モルパーセントの2番目のジアミンと混合して供給し、
工程f)で炭素を少なくとも6個含んで成るモノアミンを供給し、そして
工程f)で炭素を多くても7個含んで成るモノアミンを供給する、
工程を含んで成り、
前記2番目のジアミンが1,2−プロパンジアミン、2−メチル−1,5−ペンタンジアミン、1,3−シクロヘキサンジアミンおよび1,3−ジアミノペンタンから成る群から選択される、
第11項記載の方法。
Claims (2)
- a)i)ポリエーテルグリコール、ポリエステルグリコールおよびポリカーボネートグリコールから成る群から選択される高分子グリコール、
ii)ジイソシアネート、および
iii)炭素を1−10個含んで成る第一級脂肪族モノアルコール、
の反応生成物を含んで成るキャップされたグリコール、
b)炭素を2−12個含んで成る脂肪族ジアミン鎖伸長剤、および
c)炭素を5−12個含んで成る第一級脂肪族モノアミン連鎖停止剤、
の反応生成物であるポリウレタン尿素を含んで成っていて、前記ポリウレタン尿素が、
モノアルキル尿素末端とアルキルウレタン末端を有し、
モノアルキル尿素末端とアルキルウレタン末端の比率が少なくとも約0.5:1であり、そして
モノアルキル尿素末端とアルキルウレタン末端の比率が多くとも約10:1である、
スパンデックスであって、ジアルキル尿素末端とアミン末端を有する以外は同じポリウレタン尿素を含んで成るスパンデックスが示すデニール変動係数よりも少なくとも約15%低いデニール変動係数を示すスパンデックス。 - a)ポリエーテルグリコール、ポリエステルグリコールおよびポリカーボネートグリコールから成る群から選択される高分子グリコールを供給し、
b)ジイソシアネートを供給し、
c)炭素を1−10個含んで成る第一級脂肪族モノアルコールを供給し、
d)前記グリコールとジイソシアネートとモノアルコールを接触させてキャップされたグリコールを生成させ、
e)炭素を2−12個含んで成る脂肪族ジアミン鎖伸長剤を供給し、
f)炭素を5−12個含んで成る第一級脂肪族モノアミン連鎖停止剤を供給し、
g)前記キャップされたグリコールと前記ジアミンと前記モノアミンを溶媒中で接触させてポリウレタン尿素溶液を生成させ、そして
h)前記ポリウレタン尿素溶液の紡糸を行なってスパンデックスを生成させる、工程を含んで成るスパンデックスの製造方法であって、
モノアミンとモノアルコールのモル比が少なくとも約0.5:1であり、そして
モノアミンとモノアルコールのモル比が多くとも約10:1である、
スパンデックスの製造方法。
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