JP4111642B2 - コイン受付装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ型スロットマシン(略称パチスロ)と称される回胴式遊技機、一般のスロットマシン、パチンコ機等の各種遊技機やゲーム機、自動販売機、現金自動振込機、硬貨弁別機等に適用され、一括投入されたメダルや硬貨といったコインを受付けるコイン受付装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、特公平6−73563号公報に開示され且つ図43に示すように、パチンコ型スロットマシンPのコイン投入口Jは、コインMが一枚づつ入るスリット状の開口となっており、コインを一枚一枚手で順に入れていくタイプのものが主流である。このようなものでは、コインを一枚一枚手で投入する煩雑さはあるが、コイン投入口Jの開口面積が小さく、投入されるコインは、その投入時点で順次一枚づつ送り出されるため、一度に多量のコインがコイン通路内に導かれることがないと共に、コイン投入口Jとコイン払出ホッパーHの間を結ぶコイン通路には、コイン検出器N1と組合せたソレノイド式選別部をもつ比較的構造の簡易なコインセレクタS1が介在するのみであり、せいぜいコインMの2枚重なり等が起こる程度で、たとえこのような2枚重ね等による詰まりが起こっても、比較的簡単な除去や清掃等により不具合を解消でき、以後の使用が不可となって遊技不能に陥る事態は回避できる。
【0003】
一方、コイン投入の煩わしさを緩和するため、ワイドなトレイ形のコイン一括投入口Wを設けて、多数枚のコインMを一度に投入するタイプのものが注目されている。図43に示した上記公報記載のものでは、一枚づつの投入口Jと併用するものとして、コイン一括投入口Wが設けられている。このような一括投入タイプのものでは、コイン検出器N2及びコインセレクタS2の上流側において、一括投入された多数のコインMを受入れて順次一枚づつ送り出し処理する必要があり、コイン一括投入口Wの下流にはコイン受入処理部となるホッパー形のコイン送出装置Fが介在し、このコイン送出装置Fがコイン一括投入口Wと直結されることになる。尚、図43中、Kはリール部パネル、Rはスイッチ類設置部、Sはコイン送出装置Fの操作スイッチ、Oはコイン払出口、Eはその受皿である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、コイン一括投入口Wを設けるものでは、その投入口Wの開口面積が大きいため、遊技者の乱暴な行為や悪戯等により、一度にあまりに多量のコインや異物が投入されてしまうと、一括投入口Wとコイン送出装置Fとを結ぶ通路やコイン送出装置Fの一次側ホッパーの内部において簡易作業では回復困難な詰まりが生じ、以後の使用が不可となり、遊技不能に陥る問題がある。
【0005】
これを回避するためには、コイン送出装置Fの一次側のホッパーに蓄えることができる投入物のストック容積を相当大きく確保しておく必要があるが、この場合、コイン送出装置Fのホッパー構造が複雑になると共に、遊技機内部のスペース的制約が大きくなり、下流側に配置するコイン払出ホッパーHとのヘッド差を十分に確保することができず、通路の途中でコインが滞留気味になる問題が生じる。
【0006】
本発明では、一括投入方式を採りながら、コイン受入処理部における一次側での投入物のストック容積を不必要に大きく確保する必要性をなくせ、それでいて一度に多量のコインや異物が投入された場合に良好に対応できるコイン受付装置を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、コイン受付装置において、複数のコインが同時に投入されるコイン一括投入部と、上記コイン一括投入部に投入されたコインを受入れるコイン受入部と、上記コイン受入部の底面に位置し、受入れたコインを上記コイン受入部内で捌くターンテーブルと、上記ターンテーブルにて捌かれたコインを一枚ずつ通過させる1つのコイン通路と、上記コイン通路を通過したコインを受入れる一次側貯留部と、上記一次側貯留部の底面に位置し、コインを一枚ずつ落とす複数のコイン落とし穴を有し、回転する回転ディスクと、上記コイン落とし穴に落ちたコインを一枚ずつ通過させる二次側通路と、上記二次側通路中に設けられたコインの真偽を選別するコイン選別部と、上記二次側通路中に設けられ選別された真コインを計数する真コイン検出器と、上記二次側通路を通過したコインが取り込まれるホッパーとを備えたことを特徴とする。
【0008】
請求項2に係る発明は、請求項1のコイン受付装置において、上記ターンテーブルと上記回転ディスクとは、別の駆動源で駆動し、上記一次側貯留部でオーバーフローしたコインを排出するためのオーバーフローガイドをさらに有することを特徴とする。
【0009】
請求項3に係る発明は、請求項1または2のコイン受付装置において、上記コイン通路の上部に位置し、金属を吸着させる磁性を有し、その回転軸は上記ターンテーブルの回転軸と交差していることを特徴とする。
【0010】
【発明の作用効果】
請求項1に係る発明によれば、複数のコインが一括して投入されたとしても、ターンテーブルで捌かれたコインが一枚ずつコイン通路を通過して、一次側貯留部に受け入れられ、一次側貯留部においては、コイン穴に1枚ずつコインが落ちて、二次側通路を一枚ずつ通過しながらコインの真偽の判別、真コインの計数が行われて、真コインがホッパーに導かれることになる。したがって、投入された複数のコインを一枚ずつ確実に真偽の判別、真コインの計数、ホッパーへの受け渡しが可能となる。
【0011】
請求項2に係る発明によれば、請求項1のコイン受付装置において、さらに、ターンテーブルと回転ディスクとが別の駆動源し、オーバーフローガイドを設けることによって、一次側貯留部に送出される所定時間当たりのコイン量が、コイン送出装置における処理可能な所定時間内のコイン量を上回ったとしても、溢れたコインはオーバーフローガイドによって排出されるため、コイン送出装置における詰まりを防止することができる。
【0012】
請求項3に係る発明によれば、請求項1または2のコイン受付装置において、さらに、磁性を有する異物捕捉ローラを有することによって、金属異物を捕捉することができるため、遊技機の不具合を防止することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明を適用したパチンコ型スロットマシンから成る遊技機を示す。コインには、例えば直径24.6〜25.5mm、厚さ1.4〜1.8mmの遊技メダルが使用される。遊技機本体8は、箱形の筐体81及び矢印t方向に開くフロント扉82を有する。上から、遊技状態表示器8A、配当部パネル8B、リール部パネル8C、スイッチ類設置部8D、腰部パネル8E、前面スピーカパネル8F、コイン受皿8Gを備える。スイッチ類設置部8Dには、複数のコインを同時に受入れるコイン一括投入口A0をもつコイン一括投入部A、演出や遊技説明等に用いる液晶ディスプレイ等から成る画像表示装置8Hを設けている。
【0014】
図2に示すように、リール部パネル8Cの奥には、外周に「7」や「チェリー」や「オレンジ」等の図柄を描いた3列の機械式リール8L,8M,8Rを内装している。停止状態では各列3個の図柄が見える。図柄の数は各リール1本につき21個程度である。83は、1ゲームの賭けコイン数を決めるベットスイッチであり、1回の押圧で3枚、2回の押圧で2枚、3回以上の押圧で1枚と順次賭け枚数を減らし、最も頻度の高い3枚賭け遊技を1回の押圧で行えるようにしている。もっとも、逆に押圧回数に賭け枚数を比例させてもよいし、1〜3枚の賭け数に対応させて個別のベットスイッチを設けてもよい。賭け枚数に応じ、1枚なら中央の判定ラインL1が1本、2枚なら上下のラインL2,L2を加えた3本、3枚なら斜めのラインL3,L3をも加えた5本が有効になる。有効化された判定ラインに対応して横の表示ランプE1〜E3が点燈する。
【0015】
1ゲームの起動は、コイン投入状態において、レバーから成るゲームスタートスイッチ84を上又は下に作動させることで行われ、3個のリール8L,8M,8Rが一斉に回転する。各リールに対応するストップボタン8e,8m,8rの操作によりリールは個別に停止し、有効判定ライン上に並ぶ図柄の組合わせにより入賞の有無、賞の大小による配当枚数が決定される。85は、所定数50枚を上限としてコインを後のゲーム分まで予め記憶させておくクレジット状態と、そのクレジット分及びコイン送出装置Cに残留するコインを受皿8Gに払い出す清算状態とを切り換える清算スイッチである。
【0016】
図3に示すように、コイン一括投入口A0の下流には、投入するコインを受入処理するコイン受入処理部として、投入物中の異物を捕捉してコイン通路から退避させる異物セパレータBと、このセパレータBを経て一次側貯留部C1に受入れた多数のコインを順次1枚づつ送り出して遊技機本体8の内部下方のコイン払出ホッパー86のコイン貯蔵用バケット860に取り込むコイン送出装置Cとを具備する。コイン一括投入部Aは、投入部アセンブリAAに設ける嵌合爪AA1、係止爪AA2、ネジボスAA3を介して、スイッチ類設置部8Dに取付けている。異物セパレータBは、ブラケット87,88を介してフロント扉82の裏にネジ止めしている。コイン送出装置Cは、筐体81内のフレーム810にブラケット89,90を介して支持する支持部材91上において、レール機構をもつ着脱ガイド手段Dを介して着脱自由に取付けている。
【0017】
尚、フロント扉82の裏には、遊技者側に開放するコイン受皿8G内方のコイン払出兼コイン返却口8K(図2)に通じるコインシュートとなるキャンセルシュート92を取付けている。また、コイン一括投入口A0の上部のリール部パネル8Cには、コイン送出装置Cにおける一次側貯留部C1の内方を観察する透明部材から成る観察窓93を設けている。更に、一次側貯留部C1の後方には、該貯留部C1の死角領域を観察窓93側に写し出すミラーC7を設けている。
【0018】
図4に示すように、投入部アセンブリAAには、異物セパレータB並びにコイン送出装置Cを駆動する操作スイッチASを一体に設け、コインの一括投入操作とこれに引き続く内部への取込み操作を連続した一連の動作で操作性良く行え、かつ、組付及び部品交換の作業性を高めるようにしている。操作スイッチASは、コイン一括投入口A0に隣接する可動操作部材A1を備え、図5の白抜矢印及び矢印qで示すように、スイッチベースを構成するガイド部材A3に対しスライド及び回動自由に支持している。
【0019】
図6及び図7に示すように、可動操作部材A1は、コイン一括投入口A0の長尺方向に沿う長尺部材から成り、図8及び図9に示すように、丸みを帯びた長尺な透明部材から成る押圧片A11と、その矩形基部A110を矩形凹所A120に受入れ且つ爪部A111を係止孔A121に受入れて押圧片A11に一体化する透明部材から成る連動片A12を有する。押圧片A11の頭部はアセンブリAAのスイッチ穴AA0から外に出ている。ガイド部材A3は、図6に示すように、正面から見てU字形を呈するスイッチベース本体A30を備え、図8に示すように、アセンブリAAの左右における下方前後に突設する連結片AA4,AA5に連結部A31,A32を連結している。
【0020】
可動操作部材A1とガイド部材A3との間には、可動操作部材A1のスライド及び回動動作を長尺方向左右両側において案内する案内手段A2を設けている。この案内手段A2は、可動操作部材A1を構成する連動片A12の本体A122の左右に設けるピンA21と、ガイド部材A3を構成するスイッチベース本体A30の左右壁に設ける長孔状のピン受入穴A22とから成る。図8のAX矢視詳細で示す通り、ピン受入穴A22の下側前方に口を開く挿入口A220からピンA21を挿入している。
【0021】
また、可動操作部材A1とガイド部材A3との間には、図5に示すように、可動操作部材A1のスライド動作に連動して矢印r方向に揺動する揺動部材A4を設けている。この揺動部材A4は、図7に示すように平面矩形を呈するベースA43の左右に、力骨A430を挟んで後前に揺動軸A41と連結軸A42を一体に備える。そして、図8に示すように、揺動軸A41を、スイッチベース本体A30の底壁上部に突設するホルダーA33に回動自由に受入れると共に、その揺動中心A40に対し変位する連結軸A42に、可動操作部材A1を構成する連動片A12の下端左右に設けるフックA123を回動自由に連結している。
【0022】
更に、図8に示すように、揺動部材A4の前端に一体化するバネ受A44と、ガイド部材A3側のバネ受A34との間には、コイルバネから成る復帰用スプリングA6を介装している。
【0023】
また、スイッチベース本体A30の底壁下部には取付座A35を一体化しており、これに投入口基板A7をネジ止めしている。投入口基板A7の上面にはフォトインタラプタから成る非接触式の検出手段A5及びスイッチオンで点灯する3個のLED(A8)を実装しており、裏面にはコネクタA9を実装している。図9に示すように、スイッチベース本体A30には、検出手段A5を通す抜穴A37及びLED(A8)を通す丸穴A38を開口している。検出手段A5は上開放のU字形を呈し、その検出路A50に、揺動部材A4の下端に一体化する断面T字形の進退片A45を臨ませ、揺動部材A4の揺動に伴う進退片A45の進退軌跡上に、検出手段A5の検出路A50が位置するようにしている。
【0024】
尚、図9に示すように、スイッチベース本体A30の底壁上部には左右一対のスライドストッパーA36を突設しており、可動操作部材A1の連動片A12に一体化した当接片A124を当接させ、可動操作部材A1のストロークを一定範囲内に規制している。また、図7に示すように、アセンブリAAのコイン案内床AA6には、複数列の摩擦軽減レールAA7を設けていると共に、図8に示すように、コイン案内床AA6の奥には、長穴状のゴミ取り小穴AA8を左右横幅方向に複数個並設している。
【0025】
以上のものでは、押圧片A11を長尺部材にして操作性を向上しながら、その左右両側において案内手段A2によりそのスライド動作を案内するから、その動きを円滑にできる。また、連動片A12はピンA21を中心に回動し得るため、押圧片A11を多少斜め方向から押してもそのスライド動作を円滑に案内でき、操作性を良いものにできる。更に、連動片A12と揺動部材A4をフックA123により連結したから、押圧片A11の押圧時及びスプリングA6による復帰時のいずれについても、スイッチの動きと検出手段5での検出との間にズレが生じることもなく、確実な作動を保証できる。
【0026】
次に異物セパレータBの詳細を説明する。このセパレータBは、コイン一括投入口A0から受入れた投入物中の異物をコイン送出装置Cでの処理前に捕捉するものであって、図10〜12に示すように、金属を吸着させる磁性を有する捕捉面B00をもつ異物捕捉ローラB0を備える。異物捕捉ローラB0の捕捉面B00は、略1枚分のコインを通過させるスリット状のコイン通路BMに臨ませており、コイン通路から異物を捕捉する異物捕捉手段B01と、捕捉した異物を退避させる異物退避手段B02とを構成している。回転の向きは、図10中矢印の通りである。
【0027】
異物捕捉ローラB0の前段には、一括投入物を受入れる受入手段B1と、受入れた投入物を受入手段B1の内方で移動させる投入物移動手段B3とを設けている。受入手段B1は、略筒形を呈するバケットB10の内方に設けている。投入物移動手段B3は、異物捕捉ローラB0の回転軸と交差する回転軸をもち、図11中矢印の向きに回転するターンテーブルB30から成る。
【0028】
図13〜図15に示すように、異物捕捉ローラB0は、ローラシャフトB03、その左右両側に圧入するローラキャップCP、キャップCP間においてシャフトB03外周に隙間DSを空けて挿嵌する塩ビ等の合成樹脂材料から成るスペーサSP、その外周四方の突起TTの先端極細突片ttに内側を接触させる4個の筒形マグネットMG1〜4を備える。ローラシャフトB03に隙間DSを空けてスペーサSPを挿嵌し、かつスペーサSPの先端極細突片ttに筒形マグネットMG1〜4の内側を接触させる構造により、磁性を帯びた捕捉面B00はシャフトB03の周りにおいてコインや異物との接触により多少柔軟に変位でき、異物の捕捉性とコインの通過性とを高めている。
【0029】
図16及び図17に示すように、ターンテーブルB30の下方には、モータベースB8を介して、駆動源B5を直結している。駆動源B5は、直流電動機等から成るモータB51と、ギヤ減速比を例えば1/10とした減速機B52を含む。そして、減速出力軸B53をターンテーブルB30のハブB31に嵌合し、回り止めピンB54で止めている。ターンテーブルB30は、ハブ上部の突出筒部B32、所定広さの円板部B33、外周の垂下筒部B34を有する。円板部B33の上面には、ウレタンゴム等の円板状のセパレータクッションSCを両面テープで止めている。モータベースB8は、斜め上方に折れ曲がる前縁部B81、プレート本体B82、後側の抜穴B83をもち、ネジ通穴B84にネジB85を通して、図18のメインフレームBBの下方の袴状台座BB1に当てがい、ネジボスBB2に止めている。
【0030】
駆動源B5と異物捕捉ローラB0とは、投入物を避けた位置に配置する連動手段B6で連動している。連動手段B6は、ターンテーブルB30のハブB31の下部に一体化した小径プーリ部B61、ドライブベルトB62、ドライブシャフトB600に回転自由に支持するドライブウォームB60の大径プーリ部B63、ドライブウォームB60のウォームギヤ部B64、これに噛み合うハスバ歯車から成るローラシャフトB03に結合したドライブギヤB65を含む。連動手段6は、ターンテーブルB30及びメインフレームBBの下方並びに異物捕捉ローラB0の端面外方に配置され、投入物とは干渉しない。
【0031】
図18に示すように、メインフレームBBは、中心にターンテーブルB30の受入穴BB0をもち、後側に異物捕捉ローラB0のシャフト軸受BB3,BB4を設けている。受入穴BB0の後側には、ターンテーブルB30と捕捉ローラB0を結ぶコイン案内床B7をもつ。コイン案内床B7は、コインサポート部B71に、コインの直径よりも小さな幅をもつ複数の開口部B72を混在させており、異物捕捉ローラB0での捕捉の対象とならない小さな異物や液体等を開口部B72から落下させ、図3に示すようにコイン送出装置Cに具備するオーバーフローガイドC6を経てキャンセルシュート92に排出するようにしている。
【0032】
メインフレームBBにおけるドライブギヤB65側には、該ドライブギヤB65の逃がし穴B66をもつギアサポートアングルB67を、後端ネジボスBB6へのネジB68の締結等により止めている。また、メインフレームBBの上部には、受入穴BB0に対応する中心穴B90をもち且つネジボスBB2及び上端位置決めピンBB7に対応させたネジ通穴B91及び位置決め穴B92をもつライナープレートB9を載せ、図19に示すバケットB10を取付けている。
【0033】
バケットB10の左右一方側には、コイン受入処理部の最も初段側となる受入手段B1に異物セパレータBでの処理許容を超えて溜まる過剰投入物をオーバーフローシュートB4側に滑らせて導く横滑り台部B11を一体に設けている。この横滑り台部B11は、入口B1aから出口B1bに向けて順次高さが低くなっている。
【0034】
バケットB10の後側3箇所の取付座B12には、異物捕捉ローラB0で捕捉した異物の連れ回りを防止する連れ回り防止手段B2をネジB23にて止めている。この連れ回り防止手段B2は、コイン通路から退避した位置において異物捕捉ローラB0の捕捉面B00に接触する薄い選別シートB21と、その取付基部を押えるシートベースB22から成る。
【0035】
オーバーフローシュートB4は、図10にも示すように、横滑り台部B11から滑って流入する過剰コイン等の過剰投入物を受入れ、キャンセルシュート92に導いて排出する過剰投入物排出手段を構成するものであって、側面視で概略「くの字」形を呈するダクト状のシュート本体B41を備え、入口B42を横滑り台部B11に臨ませ、出口B43をキャンセルシュート92の最上流部の広口流入部921に臨ませている。
【0036】
また、図19に示すように、バケットB10の上部には、受入手段B1に溜まる過剰投入物を横滑り台部B11ひいてはオーバーフローシュートB4側に導く透明樹脂材料から成るバケットカバーB40をネジB44により取付けている。このカバーB40の内面B45は鏡面磨きしており、過剰投入物を円滑にオーバーフローシュートB4に案内できるようにしている。
【0037】
尚、バケットB10は、下部のフランジ部B14のネジ穴B15にネジB16を通し、図18のメインフレームBBのネジボスBB2に取付けている。また、図10に示すように、異物セパレータBの全体は、ターンテーブルB30と異物捕捉ローラB0との隣接部を下方にして約25°程度後ろに傾け、後下がりの状態で設置している。
【0038】
以上のものでは、ターンテーブルB30の回転、異物連れ回りの防止、後下がりの設置姿勢等が相まち、コイン一括投入口A0からバケットB10内に受入れられた投入物は、適度に捌かれ且つ適宜移動しながら異物捕捉ローラB0に円滑に導かれ、正規のコインは次段のコイン送出装置Cにスムーズに受け渡されると共に、クリップ、針金、釘、鍵、偽造金属コイン等の金属異物MD(図10参照)は異物捕捉ローラB0の捕捉面B00で良好に捕捉され、コイン通路から退避した選別シートB21の部分で保持され、コイン送出装置C側への流出を効果的に防止できる。
【0039】
しかも、使用者の乱暴な行為や悪戯等により、コイン一括投入口A0から一度に多量のコインや異物が投入され、異物セパレータBの受入手段B1に処理許容を超える過剰投入物が溜ろうとしても、この過剰投入物は、横滑り台部B11からオーバーフローシュートB4を経てキャンセルシュート92に導出され、排出される。このため、バケットB10の容積を不必要に大きくすることなく、一度に多量のコインや異物が投入された場合にも良好に対応でき、遊技不能となる事態を未然に回避できるのである。
【0040】
次に、コイン送出装置Cの詳細を説明する。この送出装置Cは、図20及び図21に示すように、異物セパレータBを通過したコインをホッパーバケットC10の内方に設ける一次側貯留部C1に受入れて貯留する。そして、その貯留コインを回転ディスクC3の回転駆動により二次側通路C2に順次1枚づつ送り出し、コイン選別部C4で真偽選別した後、真コインTMは真コイン検出器C250で計数処理し、二次側通路C2の出口C202からダクト状の出口通路C20を経てコイン払出ホッパー86に取り込ませる。一方、偽コインIMはコイン選別部C4の離脱開口C404から回転ディスクC3の裏側に沿って前方に延設する略L字箱形の離脱通路C40及びこれと連通する中継通路C444を経て、キャンセルシュート92の途中部に設ける流入口922に排出する。
【0041】
図22〜25に示すように、回転ディスクC3は、メインベースC21とこれに積層するトップカバーC22との間にサンドイッチ状に介装している。図25の通り、メインベースC21上に設ける回転係止式の爪受入部C261にトップカバーC22の外爪C262を受入れ、ベース側ネジ穴C263に符合するカバー側取付片C264の上からネジ止めしている。
【0042】
図24に示すように、回転ディスクC3、メインベースC21及びトップカバーC22の組付体の全体は、頂面に前低後高の傾斜状載部C230,240を前後にもち、メインベースC21の受入穴C211にL形フックC212を係止させると共にネジC213をボスC214に受入れて止める右及び左のサイドスタンドC23,C24を介して支持している。そして、組付体全体を、回転ディスクC3の上面の一次側貯留部C1がコイン一括投入部A側に向くように前下がり姿勢で設置している。
【0043】
水平面HPに対する傾斜角度αは例えば約25°程度である。また、コイン選別部C4は、二次側通路C2の登坂部C204に設けている。二次側通路C2の出口C202は、図20に示すように、後上がりした部位に開口している。右及び左のサイドスタンドC23,C24は、後方部においてリアスタンドC25で連結している。
【0044】
図25に示すように、回転ディスクC3の下面所定位置に対応するメインベースC21上には、二次側通路C2へのコイン送出口C270を除いて円周方向に沿って延びるコインガイドC27を取付けている。また、回転ディスクC3及び二次側通路C2の外側には、複数に分割したコインサポータガイドC281〜C285を取付けている。
【0045】
回転ディスクC3は、直流電動機等なる成るモータC300及び減速機C310をもつ駆動手段の出力軸C301により駆動される。回転ディスクC3は、出力軸C301と連結するボス部C31、ディスク本体C32、これの中央上部に膨出する円錐台状のコイン案内体C33、その周りの4個のコイン落とし穴C34、一次側貯留部C1側に向けて突出する円筒ガイドC35、略フラットな外周側の円環フランジ部C36、裏面に突設し且つ隣接する落とし穴C34間に介在する4個のコイン送出片C37、同じく裏面に突設し且つコイン送出片C37と所定の位相遅れをもつ4個のコイン移送片C30を具備する。全体は、例えばポリアセタール等の合成樹脂で一体形成している。回転ディスクC3の回転数は、数10〜数100rpm、例えば70rpm程度である。
【0046】
図21に示すように、二次側通路C2に送り出されたコインは、コイン移送片C30の前方側の凹入状くびれ部C38に受け止められ、二次側通路C2内を移送案内される。二次側通路C2の入口C201から出口C202にかけての登坂部C204の全域が、コイン移送片C30による移送力が及ぶ強制移送路C203となる。
【0047】
そして、登坂部C204の途中にコイン選別部C4を設けており、この選別部C4は、径の小さな偽コインIMを真コインTMと分けるものであって、真コインTMの直径よりも若干幅の狭い離脱開口C404、これを挟む外周側の細幅な載置部から成る第1のコインサポータC41及び内周側の可動体C400を構成する第2のコインサポータC42、開口部終端側の下向き約10°のコインすくい上げ片43を具備する。第2のコインサポータC42は、支点軸C421回りに揺動する揺動部材C422に取付けており、通電オン・オフに伴い進退するロッドC423をもつソレノイド式の駆動手段C424及び連結リンクC425により揺動部材C422を揺動させ、図21の通常選別状態と、後述する図35の全コイン回収状態とを切換え可能にしている。
【0048】
図22に示すように、正規の真コインTMよりも直径の大きなコインは落とし穴C34の入口側テーパ部C341から下に落ち込まず、径大なものは落とし穴C34の入口部で排除される。また、真コインTMよりも厚いコインは落とし穴C34の送出し開放部C342から抜けず、落とし穴C34の出口部で排除される。いずれにしても規格を上回る大きなコインは、回転ディスクC3の二次側には送り出されない。落とし穴C34は、丁度、従来の一枚用投入口の開口部スリットが規定のコインに合わせた大きさにしているのと同様な機能を果たす。
【0049】
図26に示すように、トップカバーC22の上部円筒部C100には、ホッパーバケットC10の円筒部C101を連続させており、トップカバーC22上に設ける回転係止式の爪受入部C291にホッパーバケットC10の圧入爪C292を係止させている。トップカバーC22には、回転ディスクC3から二次側通路C2に送り出された選別前の全コインを検出する反射型フォトセンサ等から成るコイン検出器C200、コイン選別部C4に突入するコインの挙動を安定化させる挙動安定化手段C5を支持している。
【0050】
また、ホッパーバケットC10の前側には、一次側貯留部C1の過剰貯留コインを前下がりした前方側にオーバーフローさせて、キャンセルシュート92の最上流部の広口流入口921に排出するオーバーフローガイドC6を一体に設けている。通常、コイン一括投入口A0から一度に多量のコインが投入されると、初段側の異物セパレータBのオーバーフローシュートB4からキャンセルシュート92に過剰コインが排出されるが、コイン送出装置Cの回転ディスクC3が故障等で回らなかったり、回転ディスクC3でコイン詰まり等が生じた場合、コイン送出装置Cの一次側貯留部C1側においてコインが過剰に溜まる。このため、オーバーフローガイドC6を介して過剰コインを排出させているのである。
【0051】
ホッパーバケットC10の後側の取付座C102の上部には、前述したミラーC7を取付けており、取付座C102の下部には、一次側貯留部C1の貯留コインと干渉して回転ディスクC3へのコインの取込みを補助する補助手段C8を取付けている。この補助手段C8は、取付座C102にネジC103で止める取付巻部C81、平面的に見て別ループを描く本体巻部C82、その先端のフック部C83を一体にもつダンパースプリングから成る弾性体で構成している。
【0052】
図27に示すように、回転ディスクC3が白抜き矢印で示す反時計方向に回転すると、落とし穴C34の底に落ち込んだ各コインMは、穴から少し外側に変位してコインガイドC27の内周部に当たり、この状態でコイン送出片C37によって連れ回りされる。コインガイドC27が途切れる送出口C270に達すると、コインMは遠心力により実線矢印aの方向に放出され、二次側通路C2に送り出される。コインガイドC27に沿ってコインMが連れ回りされる平面と二次側通路C2の平面とがフラットに連続しているため、コインMは円滑に送り出される。また、コイン移送片C30の後方側には、コインMの送り出しを妨げることなく二次側通路C2に案内する凹入状えぐり部C39を設けている。
【0053】
図28に示すように、コインMが落とし穴C34の底から外側に変位せず滞留している場合にも、コイン送出口C270の終端近傍に設けるロック防止機構C220により、その送り出しが補助される。ロック防止機構C220は、支点軸C221、その回りに揺動する揺動部材C222、これに突設するピンC223、ピン受入長穴C224、付勢バネC225を具備し、滞留したコインMとピンC223とを接触させ、ピンC223の反時計方向(矢印b)への復元力により、コインMを外側(矢印c)に脱出させるものである。
【0054】
図29に示すように、コイン送出口C270からのコインMの飛び出しが不十分で、コインMが途中で止っても、コイン移送片C30の先端部で円周方向(矢印d)に弾かれ、弾かれたコインMは、コイン送出片C37及びロック防止機構C220のピンC223に邪魔されて内方側には戻らず、外方側(矢印e)に送り出される。
【0055】
図30に示すように、二次側通路2に送り出されたコインMはコイン移送片C30によって強制的に移送される。コイン検出器C200でコインMの通過が検出され、続いて、コイン選別部C4に突入することになる。
【0056】
図31に示すように、コイン選別部C4に突入したコインは、レバー軸C50回りに揺動するレバー片C51及びその押圧スプリングC52から成る挙動安定化手段C5により上から適度に押え付けられ、その挙動が安定化される。
【0057】
図32に示すように、規定内の寸法の真コインTMは、その直径方向両端を第1及び第2のコインサポータC41,C42により受け止められ、離脱開口C404から下に落ちることなく運ばれる。コイン選別部C4の出口で、真コインTMが前下がり気味になっていても、コインすくい上げ片C43により二次側通路C2に円滑に受け渡される。
【0058】
図33に示すように、コイン選別部C4の下流側では、真コイン検出器C250による検出が行われる。この検出器C250は、透過型フォトセンサから成る検出部C251、その検出光路C252に進退する揺動部材C253、その揺動支点軸C254、当接ピンC255、ピン受入長穴C256、付勢バネC257を具備する。選別された真コインTMを当接ピンC255に接触させて揺動部材C253を反時計方向(矢印f)に退かせ、検出光路C252に揺動部材C253を臨ませることにより真コインTMを検出し、クレジット数をプラス1する。
【0059】
図34に示すように、真コイン検出器C250を通過した真コインTMは、二次側通路C2の出口C202から出口通路C20を経てコイン払出ホッパー86に開放される(矢印g)。一方、真コインに対し径の小さい偽コインIMがコイン選別部C4に導かれると、第1及び第2のコインサポータC41,C42により両端が受け止められないため、離脱開口C404から下に落下し(矢印h)、離脱通路C40を経てキャンセルシュート92に排出される。
【0060】
図35に示すように、コイン選別部C4に具備するソレノイド式の駆動手段C424を通電オフすると、通電オンで引き状態にあったロッドC423が伸び、可動体C400を構成する第2のコインサポータC42が変位して(矢印i)、離脱開口C404の開口幅が広がる。この状態で回転ディスクC3が回転すると、真コインTM及び偽コインIMを含めて全コインを離脱開口C404から離脱通路C40を経てキャンセルシュート92に回収できる(矢印j)。
【0061】
以上のものでは、一次側貯留部C1のコインを、前下がり姿勢とされた回転ディスクC3により順次送り出し、後上がりした部位に開口する二次側通路C2の出口C202から取り出すと共に、二次側通路C2の登坂部C204に設けたコイン選別部C4により重力に逆らうコインの移送により真偽選別を行うため、コイン送出装置Cの入口側と出口側との間に大きな落差を確保する必要性をなくせると共に、別途外部にコイン選別部を設けなくとも良好な選別が行え、高さ方向の寸法を効果的に低減できる。
【0062】
次に、コイン送出装置Cの着脱ガイド手段Dの詳細を説明する。この着脱ガイド手段Dは、図36〜38に示すように、コイン送出装置Cを支持する支持部材91のボトム92にネジ93及び位置決めピン94を介して取付けるベースプレートD1、その右及び左のレールD2,D3、後端縁のストッパ片D4,D5を一体にもつ板金製のレール機構DDから成る。尚、支持部材91には左サイドプレート95を立設しており、支持部材91のボトム92及び左サイドプレート95、並びに、筐体81内のフレーム810を構成する右内フレーム811及びリール載置フレーム812とで、間口矩形の棚DD0を形成している。
【0063】
また、支持部材91の後端のバックプレート片96の前には、遊技機の制御を担う後述の制御装置との間で信号のやりとりをする電気コネクタD60をコネクタホルダーD600を介して支持している。97は左サイドプレート95に開けた通風穴、98はボトム92前端の折返し壁部であり、図20等で示すように中継通路C444を取付けている。又、99はその中継通路C444の後端を嵌合する嵌合爪である。
【0064】
図38に示すように、レール機構DDのベースプレートD1には、支持部材91のボトム92に開口する連通口D20,D40と対応する開口D200,D400を設けており、遊技機本体8に対するコイン送出装置Cの装着完了位置で、コイン送出装置Cの出口通路C20をベースプレートD1の開口D200を介してボトム92の連通口D20に突き合わせている。同様に、コイン選別部C4の離脱通路C40をベースプレートD1の開口D400を介してボトム92の連通口D40に突き合わせている。尚、ベースプレートD1上の他の開口D100,D300は、コイン通路として用いておらず、支持部材91のボトム92の平面で閉塞している。
【0065】
図38中、C60はコイン送出装置CのリアスタンドC25に取付けた電気コネクタであり、コイン送出装置CのモータC300、ソレノイド式の駆動手段C424、各コイン検出器C200,C250と直接又は回路基板C500(図39参照)を介して間接的に結んでいる。遊技機本体8に対するコイン送出装置Cの装着完了位置で、コイン送出装置Cの電気コネクタC60は、支持部材91に支持した遊技機本体8側の電気コネクタD60に接続される。
【0066】
図39,40に示すように、コイン送出装置Cの右及び左のサイドスタンドC23,C24の下端には、前端から後端に延びる側方突出爪C235,C245を設けており、レール機構DDの右及び左レールD2,D3に挿入して滑らせ、遊技機本体8に対するコイン送出装置Cの装着及び離脱をガイドさせている。装着完了位置では、サイドスタンドC23,C24及びリアスタンドC25は、ストッパ片D4,D5に当接して止められる。
【0067】
図39に示すように、コイン送出装置CのメインベースC21の下面には、アースプレートC70をネジC71により止めており、このアースプレートC70の下端のブラシ片C72を、右レールD2の内側に接触させている。こうして、コイン送出装置Cのアースラインを、全体を板金で形成する導電性をもつレール機構DD及び同じく導電性をもつ支持部材91を介して遊技機本体8の筐体アースと連結している。尚、右レールD2は左レールD3よりも挿入方向入口側が短く、又、その入口側に挿入を容易にするためのテーパ形のカットガイドD6を設けている。
【0068】
図40に示すように、コイン送出装置Cの左サイドスタンドC24の下方には、左レールD3に設ける切欠部D7と係合して、遊技機本体8に対するコイン送出装置Cの装着完了位置を保持させる解除可能な保持手段D90を設けている。この保持手段D90は、柔軟性を有する合成樹脂材料で形成しており、レバー形本体D91の先細り先端部D92を左サイドスタンドC24の横孔C26に挿入し、抜止め爪D93で抜け止め係止している。レバー形本体D91の下端には、三角形の係合爪D94を一体化しており、左レールD3の切欠部D7にこれを係合させることにより、装着完了位置を保持させている。解除する時は、レバー形本体D91の後端を内側に曲げることにより、係合爪D94を切欠部D7から外す。
【0069】
以上のものでは、コイン送出装置Cの装着時、右及び左サイドスタンドC23,C24の下端に設けた側方突出爪C235,C245をレール機構DDにおける右及び左のレールD2,D3に受入れて滑らせ、遊技機本体8の奥行方向に挿入する。装着完了位置においては、コイン送出装置Cの出口通路C20が支持部材91のボトム92に開口した連通口D20に自動的に突き合わせられ、図38中矢印Gで示すように、コイン払出ホッパー86側に良好にコインを受け渡すことができる。
【0070】
同時に、コイン選別部C4の離脱通路C40がボトム92に開口した連通口D40に自動的に突き合わせられ、図38中矢印Jで示すように、中継通路C444を経てキャンセルシュート92に偽コインを良好に返却できる。また、装着完了位置では、電気コネクタC60,D60同士の接続も自動的に行われる。更に、コイン送出装置Cのアースラインも、アースプレートC70及び右レールD2を介して筐体アースに自動的に落とされる。しかも、保持手段D90におけるレバー形本体D91と左レールD3の切欠部D7との係合により装着完了位置も良好に保持される。
【0071】
コイン送出装置Cの取外し時は、レバー形本体D91と左レールD3との係合を外し、コイン送出装置Cをレール機構DDに滑らせながら遊技機本体8から離脱させる。これにより、出口通路C20、離脱通路C40、電気コネクタC60、アースプレートC70の接続が自動的に解かれ、容易に取外しが行える。こうして、遊技機本体8に対するコイン送出装置Cの取付け及び取外しが容易に行え、清掃や点検等に便利なものとなる。
【0072】
図41は、遊技機全体の制御ブロック図であり、マイクロコンピュータCPU、読出し専用メモリROM、ランダムアクセスメモリRAMで構築する制御装置900を具備する。901はクロックパルス発生回路、902は分周器、903は入賞態様発生のための抽選に用いる乱数発生器、904は乱数サンプリング回路である。
【0073】
入力側には、コイン検出器C200、真コイン検出器C250、操作スイッチAS、コイン投入スイッチ83、ゲームスタートスイッチ84、清算スイッチ85、ストップボタン8e,8m,8rからの停止信号回路905、リール8L,8M,8Rの位置検出回路906、コイン払出ホッパー86の払出完了信号回路907を接続している。
【0074】
出力側には、制御対象となる、異物セパレータBのモータB51、コイン送出装置CのモータC300、コイン選別部C4のソレノイド式駆動手段C424、リール8L,8M,8Rの各ステッピングモータSL,SM,SRの駆動回路908、コイン払出ホッパー86に内蔵する払出用のホッパー駆動回路909、表示器駆動回路910、効果音出力回路911を接続している。
【0075】
図42に、遊技開始からの制御装置900による制御を示す。
清算スイッチ85がオンで払出しを要求している場合(ステップs1)、クレジット分のコインをコイン払出ホッパー86から受皿8Gに払出し(s2)、引き続いて一次側貯留部C1の残留コインを同受皿8Gに払出し(s3)、最初に戻る。残留コインの払出し時、ソレノイド式の駆動手段C424をオフした状態で、異物セパレータB及びコイン送出装置CのモータB51,C300を回転させる。
【0076】
清算しない場合、コイン投入スイッチ83がオンされると(s4)、その押圧回数に対応した3〜1枚のコインを投入し且つクレジットを減算して(s5)、最初に戻る。
【0077】
操作スイッチASがオンされると(s6)、クレジット数が上限の50枚に達するか(s7)、コイン投入スイッチ83がオンされるか(s8)、コイン切れが生じてコイン検出器C200が3秒間非検出状態となるか(s9)の何れかに該当しない限り、異物セパレータB及びコイン送出装置CのモータB51,C300が駆動回転されると共にコイン選別部C4のソレノイド式駆動手段C424がオンされる(s10)。尚、操作スイッチASが1回押されてオンすると、操作スイッチASから手を離しても差し支えない仕様にしている。
【0078】
こうして、異物セパレータBでの異物の分離、コイン送出装置Cでのコインの送出し、コイン選別部C4での真偽選別が行われ(s11)、真偽選別の結果、不正な偽コインは受皿8Gに戻ることになる。正規の真コインは真コイン検出器C250で検出され、クレジットに加算される(s12)。
【0079】
ステップs6以下の処理途中で、クレジット数が50枚に達するか(s7)、又はコイン検出器C200が3秒間非検出状態になると(s9)、各モータB51,B300を停止させると共に駆動手段C424をオフし(s13)、最初に戻る。途中でコイン投入スイッチ83がオンされると(s8)、各モータB51,B300の停止及び駆動手段C424のオフ処理後(s14)、コイン投入及びクレジット減算の処理ステップ(s5)を経て最初に戻る。
【0080】
そして、ゲームスタートスイッチ84がオンされると(s15)、3〜1枚のコインが正規に投入されていると(s16)、リール8L,8M,8Rの回転処理(s17)、ストップボタン8e,8m,8rによる停止処理(s18)、入賞判定処理(s19)、入賞によるコインの払出し処理(s20)を経て終了する。入賞時は、その賞態様に応じた枚数のコインをクレジットに加算するか、コイン払出装置86から払出口861(図2参照)及びキャンセルシュート92を経て受皿8Gに実際に払い出す。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した遊技機の斜視図。
【図2】同遊技機の内部を一部透視した正面図。
【図3】同遊技機の内部を横から見た要部断面図。
【図4】コイン一括投入部を横から見た一部を断面にした側面図。
【図5】同作動状態の側面図。
【図6】コイン一括投入部を前から見た一部を断面にした正面図。
【図7】同上から見た一部を透視した平面図。
【図8】コイン一括投入部の側面から見た組立図。
【図9】同正面から見た組立図。
【図10】異物セパレータの側断面図。
【図11】同平面図。
【図12】同背面図。
【図13】異物捕捉ローラの断面図。
【図14】図13のBT矢視端面図。
【図15】図13のBZ−BZ線での断面図。
【図16】異物セパレータの平面から見た第1の組立図。
【図17】図16のBX−BX線での断面図。
【図18】異物セパレータの平面から見た第2の組立図。
【図19】同第3の組立図。
【図20】コイン送出装置を横から見た一部を断面にした側面図。
【図21】同平面図。
【図22】図21のCY−CY線での拡大断面図。
【図23】図21のCX−CX線での拡大断面図。
【図24】図21のCZ−CZ線での拡大断面図。
【図25】コイン送出装置の平面から見た第1の組立図。
【図26】同第2の組立図。
【図27】コイン送出装置の第1の動作説明図。
【図28】同第2の動作説明図。
【図29】同第3の動作説明図。
【図30】同第4の動作説明図。
【図31】図30のCW−CW線での拡大断面図。
【図32】コイン送出装置の第5の動作説明図。
【図33】同第6の動作説明図。
【図34】同第7の動作説明図。
【図35】同第8の動作説明図。
【図36】着脱ガイド手段の側面図。
【図37】同正面図。
【図38】同平面図。
【図39】コイン送出装置の装着の様子を示す右側面図。
【図40】同左側面図。
【図41】遊技機の制御ブロック図。
【図42】同遊技機の制御フローチャート。
【図43】従来技術の説明図。
【符号の説明】
A0;コイン一括投入口
B;異物セパレータ
B4;オーバーフローシュート、
C;コイン送出装置
92;キャンセルシュート(コインシュート)
8K;コイン返却口
Claims (3)
- 複数のコインが同時に投入されるコイン一括投入部と、
上記コイン一括投入部に投入されたコインを受入れるコイン受入部と、
上記コイン受入部の底面に位置し、受入れたコインを上記コイン受入部内で捌くターンテーブルと、
上記ターンテーブルにて捌かれたコインを一枚ずつ通過させる1つのコイン通路と、
上記コイン通路を通過したコインを受入れる一次側貯留部と、
上記一次側貯留部の底面に位置し、コインを一枚ずつ落とす複数のコイン落とし穴を有し、回転する回転ディスクと、
上記コイン落とし穴に落ちたコインを一枚ずつ通過させる二次側通路と、
上記二次側通路中に設けられたコインの真偽を選別するコイン選別部と、
上記二次側通路中に設けられ選別された真コインを計数する真コイン検出器と、
上記二次側通路を通過した真コインが取り込まれるホッパーと、
を備えるコイン受付装置。 - 上記ターンテーブルと上記回転ディスクとは、別の駆動源で駆動し、
上記一次側貯留部でオーバーフローしたコインを排出するためのオーバーフローガイドをさらに有する、
ことを特徴とする請求項1記載のコイン受付装置。 - 異物捕捉ローラをさらに有し、
上記異物捕捉ローラは、上記コイン通路の上部に位置し、金属を吸着させる磁性を有し、その回転軸は上記ターンテーブルの回転軸と交差している、
ことを特徴とする請求項1または2記載のコイン受付装置。
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