JP4110374B2 - ポリウレタン樹脂用難燃剤、難燃性ポリウレタンフォーム用プレミックス組成物及び難燃性ポリウレタンフォームの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリウレタン樹脂用難燃剤、難燃性ポリウレタンフォーム用プレミックス組成物及び難燃性ポリウレタンフォームの製造方法に関する。本発明は、特に、優れた耐加水分解性及び難燃性を示す非ハロゲン系化合物からなるポリウレタン樹脂用難燃剤、それを含有する難燃性ポリウレタンフォーム用プレミックス組成物及びその組成物を用いた難燃性ポリウレタンフォームの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
熱硬化性樹脂として代表的なポリウレタン樹脂は、比較的安価で成形が容易であるため、発泡体の形態で、建築物、冷蔵庫等の家電製品、自動車等の生活用品全般において、断熱材又は構造材として広く使用されている。しかしながら、ポリウレタン樹脂は可燃性であり、いったん着火すると制御不能の燃焼をするという難点がある。このため、今日ではポリウレタン樹脂が利用される分野の一部では法律で、ポリウレタン樹脂製品の難燃化が義務付けられている。例えば、自動車内装部品では米国のFMVSS302、建築材料では日本のJIS A 1321等の難燃規制が知られている。
【0003】
硬質ポリウレタンフォームは、通常、建築現場においては現場発泡法により製造され、生産工場においてはライン発泡装置を用いる方法等により製造される。この場合、現場で発泡させて施工するために、原料であるポリオール、硬化触媒、整泡剤、発泡剤および難燃剤等を予め混合(プレミックス化)して保存しておき、発泡させる直前にイソシアネートを加えて発泡体を得るという工程を経ることがある。
【0004】
ここで、発泡剤としては、安価で、かつ得られるポリウレタン樹脂に良好な寸法安定性及び耐熱性を与える水が好まれる。しかし、発泡剤として水を用いる場合は、プレミックス組成物の保存中に難燃剤が加水分解することにより酸が生じて、ポリウレタン樹脂の発泡を妨げる場合がある。従って、ポリウレタン樹脂形成用のプレミックス組成物に添加しておく難燃剤は耐加水分解性に優れることが求められる。
【0005】
また、ポリオールが高粘度であることから、作業性をよくするために、使用される難燃剤も低粘度であることが求められる。さらにはポリオールを減粘化できる難燃剤であることが望ましい。
【0006】
従来、トリスクロロエチルホスフェート、トリスクロロプロピルホスフェート、トリス(ジクロロプロピル)ホスフェート等の含ハロゲン系難燃剤が低粘度であるため主に使用されている。これらは、ポリオールに対する減粘効果はみられるが、ハロゲンを含んでいるため、環境に対する影響が懸念される。すなわち、例えば燃焼時の塩化水素などの発生や発煙などが懸念される。また、これらの難燃剤を含む発泡体をサーマルリサイクルに用いた場合、塩化水素により焼却炉を傷める恐れがある。このような環境やリサイクルの観点から、難燃剤に対する非ハロゲン化への要求は強い。
【0007】
従って、ウレタンフォームを形成するためのプレミックス組成物に添加する難燃剤には、高難燃性、減粘性、耐加水分解性及び非ハロゲン系化合物であることが望まれる。
【0008】
例えば、特公平3−61689号公報は、非ハロゲン系難燃剤としてトリアリールリン酸エステルを用いたウレタンフォームの製造方法を開示しているが、トリアリールリン酸エステルはリン含有率が少ないために難燃性が劣り、難燃化のためには多量に配合する必要がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、耐加水分解性及び難燃性に優れる非ハロゲン化合物からなるポリウレタン樹脂用難燃剤、それを含有する難燃性ポリウレタンフォーム用プレミックス組成物、及び、この組成物を用いたポリウレタンフォームの製造方法を提供することを主目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者は上記目的を達成するために鋭意研究を重ね、以下の知見を得た。
▲1▼ 下記の一般式(1)で表される化合物のうち、MIL H -19457に準じて測定される全酸量が650(KOHmg)以下であるリン酸エステル化合物は、優れた難燃性及び耐加水分解性を兼ね備える。
【0011】
【化2】
【0012】
(式中、R1、R2およびR3は、同一又は異なって、炭素数2〜5の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基を示し、R1、R2およびR3は同時に炭素数2のアルキル基ではない)
▲2▼ この化合物は、耐加水分解性に優れるために、発泡剤として水を含むポリウレタンフォーム用プレミックス組成物に含ませておいても、プレミックス組成物の保存中に加水分解し難く、その結果、このプレミックス組成物を用いてポリウレタンフォームを製造することにより、良好な発泡性が得られる。
【0013】
すなわち、本発明は以下の各項のポリウレタン樹脂用難燃剤、難燃性ポリウレタンフォーム用プレミックス組成物及びポリウレタンフォームの製造方法を提供する。
【0014】
項1. 下記の一般式(1):
【0015】
【化3】
【0016】
(式中、R1、R2およびR3は、同一又は異なって、炭素数2〜5の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基を示し、R1、R2およびR3は同時に炭素数2のアルキル基ではない)
で表され、かつ、MIL H -19457に準じて測定される全酸量が650(KOHmg)以下である化合物の少なくとも1種からなるポリウレタン樹脂用難燃剤。
【0017】
項2. ポリウレタン樹脂用原料にプレミックスしておくための、項1に記載のポリウレタン樹脂用難燃剤。
【0018】
項3. トリn−プロピルホスフェート、トリn−ブチルホスフェート、トリn−ペンチルホスフェート、トリiso−プロピルホスフェート、トリiso−ブチルホスフェート、トリsec−ブチルホスフェート、トリtert−ブチルホスフェート、トリiso−ペンチルホスフェート、トリsec−ペンチルホスフェート、トリネオペンチルホスフェート、エチルジ(n−プロピル)ホスフェート、エチルジ(iso−プロピル)ホスフェート、エチルジ(n−ブチル)ホスフェート、エチルジ(iso−ブチル)ホスフェート、エチルジ(sec−ブチル)ホスフェート、エチルジ(tert−ブチル)ホスフェート、エチルジ(n−ペンチル)ホスフェート、エチルジ(iso−ペンチル)ホスフェート、エチルジ(sec−ペンチル)ホスフェート、エチルジ(ネオペンチル)ホスフェート、ジエチルn−プロピルホスフェート、ジエチルn−ブチルホスフェート、ジエチルiso−ブチルホスフェート、ジエチルsec−ブチルホスフェート、ジエチルtert−ブチルホスフェート、ジエチルn−ペンチルホスフェート、ジエチルiso−ペンチルホスフェート、ジエチルsec−ペンチルホスフェート、ジエチルネオペンチルホスフェート、n−プロピルジ(iso−プロピル)ホスフェート、ジ(n−プロピル)iso−プロピルホスフェート、n−プロピルジ(n−ブチル)ホスフェート、ジ(n−プロピル)n−ブチルホスフェート、n−プロピルジ(iso−ブチル)ホスフェート、ジ(n−プロピル)iso−ブチルホスフェート、n−プロピルジ(sec−ブチル)ホスフェート、ジ(n−プロピル)sec−ブチルホスフェート、n−プロピルジ(tert−ブチル)ホスフェート、ジ(n−プロピル)tert−ブチルホスフェート、n−プロピルジ(n−ペンチル)ホスフェート、ジ(n−プロピル)n−ペンチルホスフェート、n−プロピルジ(iso−ペンチル)ホスフェート、ジ(n−プロピル)iso−ペンチルホスフェート、n−プロピルジ(sec−ペンチル)ホスフェート、ジ(n−プロピル)sec−ペンチルホスフェート、n−プロピルジ(ネオペンチル)ホスフェート、ジ(n−プロピル)ネオペンチルホスフェート、iso−プロピルジ(n−ブチル)ホスフェート、ジ(iso−プロピル)n−ブチルホスフェート、iso−プロピルジ(iso−ブチル)ホスフェート、ジ(iso−プロピル)iso−ブチルホスフェート、iso−プロピルジ(sec−ブチル)ホスフェート、ジ(iso−プロピル)sec−ブチルホスフェート、iso−プロピルジ(tert−ブチル)ホスフェート、ジ(iso−プロピル)tert−ブチルホスフェート、iso−プロピルジ(n−ペンチル)ホスフェート、ジ(iso−プロピル)n−ペンチルホスフェート、iso−プロピルジ(iso−ペンチル)ホスフェート、ジ(iso−プロピル)iso−ペンチルホスフェート、iso−プロピルジ(sec−ペンチル)ホスフェート、ジ(iso−プロピル)sec−ペンチルホスフェート、iso−プロピルジ(ネオペンチル)ホスフェート、ジ(iso−プロピル)ネオペンチルホスフェート、n−ブチルジ(iso−ブチル)ホスフェート、ジ(n−ブチル)iso−ブチルホスフェート、n−ブチルジ(sec−ブチル)ホスフェート、ジ(n−ブチル)sec−ブチルホスフェート、iso−ブチルジ(sec−ブチル)ホスフェート及びジ(iso−ブチル)sec−ブチルホスフェートの少なくとも1種からなるポリウレタン樹脂用難燃剤。
【0019】
項4. トリn−プロピルホスフェート、トリn−ブチルホスフェート、トリiso−プロピルホスフェート、トリiso−ブチルホスフェート、トリsec−ブチルホスフェート、エチルジ(n−プロピル)ホスフェート、エチルジ(n−ブチル)ホスフェート、エチルジ(iso−ブチル)ホスフェート、エチルジ(sec−ブチル)ホスフェート、n−プロピルジ(iso−プロピル)ホスフェート、ジ(n−プロピル)iso−プロピルホスフェート、n−プロピルジ(n−ブチル)ホスフェート、ジ(n−プロピル)n−ブチルホスフェート、n−プロピルジ(iso−ブチル)ホスフェート、ジ(n−プロピル)iso−ブチルホスフェート、n−プロピルジ(sec−ブチル)ホスフェート、ジ(n−プロピル)sec−ブチルホスフェート、iso−プロピルジ(n−ブチル)ホスフェート、ジ(iso−プロピル)n−ブチルホスフェート、iso−プロピルジ(iso−ブチル)ホスフェート、ジ(iso−プロピル)iso−ブチルホスフェート、iso−プロピルジ(sec−ブチル)ホスフェート、ジ(iso−プロピル)sec−ブチルホスフェート、n−ブチルジ(iso−ブチル)ホスフェート、ジ(n−ブチル)iso−ブチルホスフェート、n−ブチルジ(sec−ブチル)ホスフェート、ジ(n−ブチル)sec−ブチルホスフェート、iso−ブチルジ(sec−ブチル)ホスフェート及びジ(iso−ブチル)sec−ブチルホスフェートの少なくとも1種からなる項3に記載のポリウレタン樹脂用難燃剤。
【0020】
項5. ポリウレタン樹脂用原料にプレミックスしておくための、項3又は4に記載のポリウレタン樹脂用難燃剤。
【0021】
項6. 項1から5のいずれかに記載のポリウレタン樹脂用難燃剤を含有する難燃性ポリウレタンフォーム用プレミックス組成物。
【0022】
項7. ポリオールと、硬化触媒と、発泡剤と、整泡剤と、項1から5のいずれかに記載の難燃剤とを含有する難燃性ポリウレタンフォーム用プレミックス組成物。
【0023】
項8. 発泡剤が水を含むものである項7に記載の難燃性ポリウレタンフォーム用プレミックス組成物。
【0024】
項9. 項6、7又は8に記載の難燃性ポリウレタンフォーム用プレミックス組成物にポリイソシアネートを添加することにより難燃性ポリウレタンフォームを形成する難燃性ポリウレタンフォームの製造方法。
【0025】
【発明の実施形態】
(1)ポリウレタン樹脂用難燃剤
基本的構成
本発明のポリウレタン樹脂用難燃剤は、下記の一般式(1):
【0026】
【化4】
【0027】
(式中、R1、R2およびR3は、同一又は異なって、炭素数2〜5の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基を示し、R1、R2およびR3は同時に炭素数2のアルキル基ではない)
で表され、かつ、MIL H -19457に準じて測定される全酸量が650(KOHmg)以下である化合物の少なくとも1種からなるポリウレタン樹脂用難燃剤である。
全酸量
全酸量は、リン酸エステル化合物の加水分解の受けやすさを数値化したものであり、数値が大きくなるにつれてエステル結合が切れて酸になり易いことを示している。前述したように、本発明において、全酸量はMIL H−19457に準じて測定される酸量である。具体的には、以下の方法で測定される酸量である。
【0028】
すなわち、試験化合物75gと蒸留水25gとを耐圧試料瓶に入れて密栓後、予め93℃に調整した加水分解装置(1分間に5回転して試料瓶中の内容物を混合する機能を有する)に耐圧試料瓶を取り付け、同温度で48時間保持した後、室温まで冷却する。次いで、耐圧試料瓶中の混合物を分液漏斗に移し、静置して水相を回収する。次いで、油相に洗浄水として蒸留水約100gを加えて軽く振盪した後、静置して水相を回収し、分離した水相を最初の水相と混合する。同様にして、さらに洗浄水が中性になるまで上記操作を繰り返す。回収した全ての水相(洗浄水)の酸価を測定する。
【0029】
酸価は水相のサンプルS(g)をフェノールフタレインを指示薬に用いて、0.5規定の水酸化カリウム水溶液で赤く変色するまでに要した滴定量A(ml)から次式により算出する。
【0030】
酸価(KOHmg/g)=0.5×56.1×A/S
その後、全酸量を下式により算出する。
【0031】
全酸量(KOHmg)=酸価(KOHmg/g)×(水相+洗浄水量)(g)本発明の難燃剤は、全酸量が650(KOHmg)以下であることにより、プレミックス組成物中にポリオール、硬化触媒、整泡剤及び発泡剤等と共に存在させた状態で保存しても、発泡剤中に含まれる水により加水分解され難い。その結果、本発明の難燃剤を使用することにより、リン酸エステル化合物の加水分解物である酸により発泡が阻害されることがなく又は殆どなく、実用上十分な発泡性を示すポリウレタンフォーム用プレミックス組成物が得られる。また、プレミックス組成物中に上記の酸による層分離や沈降が生じることがなく、その結果、実用上十分な難燃性及び機械的特性を有するポリウレタン樹脂が得られる。
【0032】
すなわち、本発明の難燃剤は、ポリウレタン樹脂(特にポリウレタンフォーム)用の難燃剤の中でも特に、建設現場等での現場発泡に供するプレミックス組成物に使用する難燃剤として好適に使用できる。
【0033】
本発明のリン酸エステル化合物の全酸量は、500(KOHmg)以下が好ましく、350(KOHmg)以下がより好ましい。
分子構造
本発明の前記一般式(1)で表されるリン酸エステル化合物は、前述したように、3つのアルキル基(R1、R2およびR3)が全て同じであるリン酸エステル化合物(単一リン酸エステル化合物)であってもよく(R1、R2およびR3が同時に炭素数2のアルキル基である場合を除く)、また、少なくとも1つのアルキル基が異なるリン酸エステル化合物(混基リン酸エステル化合物)であってもよい。
【0034】
一般式(1)において、炭素数2〜5の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基としては、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基等の直鎖状のアルキル基;iso−プロピル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、iso−ペンチル基、sec−ペンチル基、ネオペンチル基等の分岐鎖状のアルキル基が挙げられる。中でもエチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、iso−プロピル基、sec−ブチル基又はiso−ブチル基が好ましい。
【0035】
一般式(1)で表される化合物のうち、MIL H -19457に準じて測定された全酸量が650(KOHmg)以下の化合物の具体例としては、単一リン酸エステル化合物では、トリn−プロピルホスフェート、トリn−ブチルホスフェート、トリn−ペンチルホスフェート、トリiso−プロピルホスフェート、トリiso−ブチルホスフェート、トリsec−ブチルホスフェート、トリtert−ブチルホスフェート、トリiso−ペンチルホスフェート、トリsec−ペンチルホスフェート及びトリネオペンチルホスフェート等が挙げられる。
【0036】
混基リン酸エステル化合物としては、エチルジ(n−プロピル)ホスフェート、エチルジ(iso−プロピル)ホスフェート、エチルジ(n−ブチル)ホスフェート、エチルジ(iso−ブチル)ホスフェート、エチルジ(sec−ブチル)ホスフェート、エチルジ(tert−ブチル)ホスフェート、エチルジ(n−ペンチル)ホスフェート、エチルジ(iso−ペンチル)ホスフェート、エチルジ(sec−ペンチル)ホスフェート、エチルジ(ネオペンチル)ホスフェート、ジエチルn−プロピルホスフェート、ジエチルn−ブチルホスフェート、ジエチルiso−ブチルホスフェート、ジエチルsec−ブチルホスフェート、ジエチルtert−ブチルホスフェート、ジエチルn−ペンチルホスフェート、ジエチルiso−ペンチルホスフェート、ジエチルsec−ペンチルホスフェート、ジエチルネオペンチルホスフェート、n−プロピルジ(iso−プロピル)ホスフェート、ジ(n−プロピル)iso−プロピルホスフェート、n−プロピルジ(n−ブチル)ホスフェート、ジ(n−プロピル)n−ブチルホスフェート、n−プロピルジ(iso−ブチル)ホスフェート、ジ(n−プロピル)iso−ブチルホスフェート、n−プロピルジ(sec−ブチル)ホスフェート、ジ(n−プロピル)sec−ブチルホスフェート、n−プロピルジ(tert−ブチル)ホスフェート、ジ(n−プロピル)tert−ブチルホスフェート、n−プロピルジ(n−ペンチル)ホスフェート、ジ(n−プロピル)n−ペンチルホスフェート、n−プロピルジ(iso−ペンチル)ホスフェート、ジ(n−プロピル)iso−ペンチルホスフェート、n−プロピルジ(sec−ペンチル)ホスフェート、ジ(n−プロピル)sec−ペンチルホスフェート、n−プロピルジ(ネオペンチル)ホスフェート、ジ(n−プロピル)ネオペンチルホスフェート、iso−プロピルジ(n−ブチル)ホスフェート、ジ(iso−プロピル)n−ブチルホスフェート、iso−プロピルジ(iso−ブチル)ホスフェート、ジ(iso−プロピル)iso−ブチルホスフェート、iso−プロピルジ(sec−ブチル)ホスフェート、ジ(iso−プロピル)sec−ブチルホスフェート、iso−プロピルジ(tert−ブチル)ホスフェート、ジ(iso−プロピル)tert−ブチルホスフェート、iso−プロピルジ(n−ペンチル)ホスフェート、ジ(iso−プロピル)n−ペンチルホスフェート、iso−プロピルジ(iso−ペンチル)ホスフェート、ジ(iso−プロピル)iso−ペンチルホスフェート、iso−プロピルジ(sec−ペンチル)ホスフェート、ジ(iso−プロピル)sec−ペンチルホスフェート、iso−プロピルジ(ネオペンチル)ホスフェート、ジ(iso−プロピル)ネオペンチルホスフェート、n−ブチルジ(iso−ブチル)ホスフェート、ジ(n−ブチル)iso−ブチルホスフェート、n−ブチルジ(sec−ブチル)ホスフェート、ジ(n−ブチル)sec−ブチルホスフェート、iso−ブチルジ(sec−ブチル)ホスフェート及びジ(iso−ブチル)sec−ブチルホスフェート等が挙げられる。
【0037】
これらの中では、トリn−プロピルホスフェート、トリn−ブチルホスフェート、トリiso−プロピルホスフェート、トリiso−ブチルホスフェート、トリsec−ブチルホスフェート、エチルジ(n−プロピル)ホスフェート、エチルジ(n−ブチル)ホスフェート、エチルジ(iso−ブチル)ホスフェート、エチルジ(sec−ブチル)ホスフェート、n−プロピルジ(iso−プロピル)ホスフェート、ジ(n−プロピル)iso−プロピルホスフェート、n−プロピルジ(n−ブチル)ホスフェート、ジ(n−プロピル)n−ブチルホスフェート、n−プロピルジ(iso−ブチル)ホスフェート、ジ(n−プロピル)iso−ブチルホスフェート、n−プロピルジ(sec−ブチル)ホスフェート、ジ(n−プロピル)sec−ブチルホスフェート、iso−プロピルジ(n−ブチル)ホスフェート、ジ(iso−プロピル)n−ブチルホスフェート、iso−プロピルジ(iso−ブチル)ホスフェート、ジ(iso−プロピル)iso−ブチルホスフェート、iso−プロピルジ(sec−ブチル)ホスフェート、ジ(iso−プロピル)sec−ブチルホスフェート、n−ブチルジ(iso−ブチル)ホスフェート、ジ(n−ブチル)iso−ブチルホスフェート、n−ブチルジ(sec−ブチル)ホスフェート、ジ(n−ブチル)sec−ブチルホスフェート、iso−ブチルジ(sec−ブチル)ホスフェート及びジ(iso−ブチル)sec−ブチルホスフェートが好ましい。
【0038】
さらに、トリn−プロピルホスフェート、トリn−ブチルホスフェート、トリiso−ブチルホスフェート、トリsec−ブチルホスフェート、エチルジ(n−ブチル)ホスフェート、エチルジ(iso−ブチル)ホスフェート、エチルジ(sec−ブチル)ホスフェート、ジ(n−プロピル)iso−プロピルホスフェート、 n−プロピルジ(n−ブチル)ホスフェート、ジ(n−プロピル)n−ブチルホスフェート、n−プロピルジ(iso−ブチル)ホスフェート、ジ(n−プロピル)iso−ブチルホスフェート、n−プロピルジ(sec−ブチル)ホスフェート、ジ(n−プロピル)sec−ブチルホスフェート、iso−プロピルジ(n−ブチル)ホスフェート、iso−プロピルジ(iso−ブチル)ホスフェート、iso−プロピルジ(sec−ブチル)ホスフェート、n−ブチルジ(iso−ブチル)ホスフェート、ジ(n−ブチル)iso−ブチルホスフェート、n−ブチルジ(sec−ブチル)ホスフェート、ジ(n−ブチル)sec−ブチルホスフェート、iso−ブチルジ(sec−ブチル)ホスフェート及びジ(iso−ブチル)sec−ブチルホスフェートがより好ましい。
【0039】
さらに、トリn−プロピルホスフェート、トリiso−ブチルホスフェート、エチルジ(n−ブチル)ホスフェート、エチルジ(iso−ブチル)ホスフェート、ジ(n−プロピル)iso−プロピルホスフェート、n−プロピルジ(n−ブチル)ホスフェート、ジ(n−プロピル)n−ブチルホスフェート、n−プロピルジ(iso−ブチル)ホスフェート、ジ(n−プロピル)iso−ブチルホスフェート、iso−プロピルジ(n−ブチル)ホスフェート及びiso−プロピルジ(iso−ブチル)ホスフェートが最も好ましい。
【0040】
これらの化合物は、単独で又は2種以上組み合わせてポリウレタン樹脂用難燃剤として使用できる。
【0041】
一般式(1)において、R1、R2およびR3で表されるアルキル基の炭素数が余りに多くなると、耐加水分解性は向上するが、当該化合物中のリン含有率が下がるために難燃効果が低下する。この場合は、同じ難燃効果を得るためには、難燃剤の添加量を多くする必要があり、それによって樹脂の機械物性の低下を招く恐れがある。本発明の炭素数の範囲であれば、このような問題は生じない。一方、一般式(1)において、R1、R2およびR3で表されるアルキル基の炭素数が余りに少なくなると、耐加水分解性が悪くなる。
(2)ポリウレタンフォーム用プレミックス組成物
基本的構成
本発明のポリウレタンフォーム用プレミックス組成物は、本発明の難燃剤を含有する組成物であり、具体的には、ポリオールと、硬化触媒と、発泡剤と、整泡剤と、本発明の難燃剤とを含有する組成物である。
【0042】
本発明のプレミックス組成物は、難燃剤として、耐加水分解性に優れる本発明の難燃剤を含むため、発泡剤として多量の水を使用しても難燃剤が加水分解し難い。そのため、発泡剤として安価な水を主に使用する場合にも、長期にわたりプレミックス組成物の形態で保存することができる。
ポリオール
ポリオールとしては、特に限定されず、ポリウレタン樹脂原料として公知のポリオールを広い範囲から選択して使用できる。このような公知のポリオールとして、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリマーポリオール、フェノールベースポリオール等が挙げられる。
【0043】
ポリエーテルポリオールとしては、例えばグリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、ソルビトールのような多価アルコール;アンモニア、エチレンジアミン等の脂肪族アミン化合物、トルエンジアミン、ジフェニルメタン4,4’−ジアミン等の芳香族アミン化合物の単独および混合物にエチレンオキシドやプロピレンオキシドを付加反応した重合体ポリオール等が挙げられる。
【0044】
ポリエステルポリオールとしては、二塩基酸と多価アルコールより誘導される化合物、例えばアジピン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸、ジメチルテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートなどから誘導されるポリエステルポリオール等が挙げられる。また、ε−カプロラクタム等の環状エステルの開環重合によって得られるラクトン系ポリエステルポリオール等も挙げられる。
【0045】
フェノールベースポリオールとしては、フェノールとホルマリンとから得られるノボラック樹脂又はレゾール樹脂にアルキレンオキシド類を反応させたポリオール等が挙げられる。
【0046】
これらのポリオールは単独で又は2種以上混合して使用できる。
硬化触媒
硬化触媒としては、ポリウレタン樹脂用の硬化触媒として公知の化合物を制限なく使用できる。このような公知の硬化触媒として、例えばトリエチレンジアミン、テトラメチルヘキサメチレンジアミン、ヘキサメチルエチレンジアミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、N−メチルモルホリン、DBU等のアミン触媒や、1分子中に水酸基を1個以上含有するアミン化合物、具体的にはジメチルアミノヘキサノール、ジメチルアミノエトキシエタノール、トリメチルアミノエチルエタノールアミン、4級アンモニウム塩類等の反応型アミン触媒等が挙げられる。
【0047】
また、このような公知の硬化触媒として、例えばジブチル錫ジラウリレート、ジブチル錫ジアセテート、オクチル酸亜鉛、オクチル酸錫、スタナスオクトエート、オクチル酸カリウム、酢酸カリウムなどの有機金属系触媒も挙げられる。
【0048】
これらの硬化触媒は単独で又は2種以上混合して使用できる。
【0049】
硬化触媒の使用量は、発泡条件によっても異なるが、ポリオールに対して通常0.01〜10重量%程度、特に0.05〜3重量%程度とするのが好ましい。硬化触媒の使用量が余りに多いと、硬化触媒が高価なためコスト高になり、また後述するゲルタイムおよびライズタイムが早すぎて作業性が悪くなる。また、硬化触媒が余りに少ないと、ゲルタイムおよびライズタイムが遅すぎて垂れ落ち等があり作業性が良くない。本発明の範囲であればこのような問題は生じない。
発泡剤
発泡剤としては、ポリウレタン樹脂の発泡剤として公知の化合物を制限なく使用できる。特に、水を用いることが好ましい。水は安価であり、しかも寸法安定性及び耐熱性に優れるポリウレタンフォームを形成することができる。しかし、発泡剤として水のみを用いると、発泡時の発熱量が多くなりすぎたり、プレミックス組成物の粘度が高くなって作業性が低下する場合がある。従って、水のみを用いることもできるが、水に加えて他の発泡剤を用いることもできる。
【0050】
他の発泡剤としては、例えばR−141b、R−22等のHCFC類;R−245fa、R−134a、R−236e、R−365mfc等のHFC類;R−347等のHFE類;シクロペンタン等のハイドロカーボン類;塩化メチレン等のハイドロクロロカーボン等が挙げられる。これらの発泡剤は、低粘度であるために、プレミックス組成物を低粘度にでき作業性を良くする効果もある。
【0051】
これらの水以外の発泡剤は単独で又は2種以上混合して使用できる。水に併用する発泡剤としては、今後の環境面を重視すれば、R−245faやR−365mfc等が好ましい。
【0052】
発泡剤の使用量は、目的とする硬質ポリウレタンフォームの密度によって異なるが、ポリオールに対して通常1〜70重量%程度、特に5〜20重量%程度とすることが好ましい。
整泡剤
整泡剤としては、ポリウレタン樹脂の整泡剤として公知の化合物を制限なく使用できる。このような公知の整泡剤として、例えばポリオキシアルキレンアルキルエーテル等のシリコーン系化合物が挙げられる。
【0053】
整泡剤の使用量は、ポリオールに対して通常0.5〜3重量%程度、特に1〜2 重量%程度とすることが好ましい。整泡剤の使用量が余りに多くても一定以上の効果は得られず、コスト高になるだけである。また整泡剤の使用量が余りに少ないと整泡効果がなく、良好な物性のフォームが得られない。本発明の範囲であればこのような問題は生じない。
難燃剤
難燃剤としては、上記説明した本発明の難燃剤を使用する。
【0054】
難燃剤の使用量は、上記一般式(1)で表される化合物の種類、形成されるポリウレタンフォームの種類、ポリウレタンフォーム成形品の用途や当該成形品に要求される性能(例えば難燃性等)に応じて異なるが、通常ポリオール100重量部に対して通常0.5〜50重量部程度、特に1〜40重量部程度、さらに特に5〜20重量部程度とすることが好ましい。
【0055】
難燃剤の使用量が余りに少ないとポリウレタンフォームに十分な難燃性を付与できない。逆に、難燃剤の使用量が余りに多いと、得られるポリウレタンフォームの強度が弱くなり脆くなる。本発明の範囲であればこのような問題は生じない。
その他の成分
本発明のプレミックス組成物には、必要に応じて、得られるポリウレタンフォームの物性を損なわない範囲で、その他の添加剤が配合されてもよい。
【0056】
そのような添加剤としては、上記の一般式(1)で表される本発明の難燃剤以外の難燃剤、酸化防止剤、減粘剤、無機充填剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤および滑剤などが挙げられる。
【0057】
本発明の難燃剤以外の難燃剤としては、例えばリン酸トリフェニル、リン酸トリクレジル、リン酸クレジルフェニル又はリン酸トリス2−エチルヘキシルのような有機リン化合物;メラミン、ベンゾグアナミン、尿素、ポリリン酸アンモニウム又はピロリン酸アンモニウムのような窒素含有化合物;水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム又はホウ酸亜鉛のような金属化合物などが挙げられる。これらの従来の難燃剤は、ポリウレタンフォームの発泡性等を妨げないよう、ポリオールに対して通常5重量%以下の範囲で添加することができる。
【0058】
酸化防止剤としては、例えばトリフェニルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト又はテトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4−ジフェニレンホスホナイトなどの三価のリン化合物のようなリン系化合物;ヒドロキノン、2,5−ジーtert−ブチルヒドロキノン、オクチルヒドロキノン又は2,5−ジ−tert−アミルヒドロキノンのようなヒドロキノン系化合物;フェノール系化合物;アミン系化合物又は硫黄系化合物などが挙げられる。
【0059】
減粘剤としては、例えばフタル酸エステル、二塩基性脂肪酸エステル、トリメリット酸エステル又はグリセリンエステルなどが挙げられる。
【0060】
無機充填剤としては、例えばマイカ、タルク又はアルミナなどが挙げられる。
【0061】
耐電防止剤としては、例えばカチオン系界面活性剤又は非イオン系界面活性剤などが挙げられる。
【0062】
紫外線吸収剤としては、例えばベンゾフェノン系化合物、サリチレート系化合物又はベンゾトリアゾール系化合物などが挙げられる。
【0063】
滑剤としては、例えば脂肪酸系化合物、脂肪族アミド系化合物、エステル系化合物又はアルコール系化合物などが挙げられる。
(3)難燃性ポリウレタンフォームの製造方法
基本的構成
本発明の発泡ポリウレタンフォームの製造方法は、本発明の難燃性ポリウレタンフォーム用プレミックス組成物にポリイソシアネートを添加することにより難燃性ポリウレタンフォームを形成する方法である。
ポリイソシアネート
ポリイソシアネート化合物としては、ポリウレタン樹脂の原料として公知のポリイソシアネート化合物を制限なく使用できる。ポリイソシアネート化合物であれば、芳香族ポリイソシアネート化合物、脂肪族ポリイソシアネート化合物及び脂環族ポリイソシアネート化合物のいずれも使用できる。
【0064】
具体的には、芳香族ポリイソシアネート化合物としては、例えば4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート(クルードMDI)等が挙げられる。
【0065】
脂環族系イソシアネート化合物としては、例えばイソホロンジイソシアネート等が挙げられる。脂肪族系イソシアネート化合物としては、例えばヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。
【0066】
これらのポリイソシアネート化合物は、単独でまたは2種以上組み合わせて使用できる。
【0067】
ポリイソシアネートの使用量は、特に限定されないが、通常、イソシアネートインデックスが90〜120程度になるようにすればよい。なお、ヌレートフォームの場合はイソシアネートインデックス250程度で使用すればよい。
発泡
本発明のプレミックス組成物にポリイソシアネートを添加し、通常撹拌することにより、硬化及び発泡が起こり、難燃性のポリウレタンフォームが得られる。成型方法は特に限定されず、注型法、スプレー法等の硬質ポリウレタンフォームの形成方法として公知の方法を採用できる。
【0068】
この方法により、プレミックス組成物及びポリイソシアネートとの混合物が速やかに硬化及び発泡して、所望の密度のポリウレタンフォームが形成される。また、得られるポリウレタンフォームは、難燃性に優れるとともに、従来の難燃剤を使用して製造されたポリウレタンフォームと同様の機械的強度(例えば曲げ強度、圧縮強度等)を有する。
(4)その他の難燃性ポリウレタンフォームの製造方法
上記説明した本発明方法の他に、本発明の難燃剤を用いて、以下の方法により難燃性ポリウレタンフォームを製造することもできる。
【0069】
すなわち、例えばプレミックス組成物として、ポリオール及び発泡剤を含む第1組成物とポリイソシアネート及び本発明の難燃剤を含む第2組成物とを用いて、第1及び第2の組成物を混合することにより、硬化及び発泡させて、難燃性ポリウレタンフォームを形成することができる。この場合は、整泡剤及び硬化触媒はいずれの組成物に添加しておいてもよい。
【0070】
また、本発明の難燃剤をプレミックス組成物として使用せず、通常実施されているように、例えば、ポリオール、ポリイソシアネート、硬化触媒、発泡剤、整泡剤及び本発明の難燃剤等を同時に混合して反応させて難燃性ポリウレタンフォームを製造するワンショット法や、ポリオール成分の一部をポリイソシアネート成分の全量と予め反応させ、生成したプレポリマーに他の成分(ポリオール成分の残部、硬化触媒、発泡剤、整泡剤及び本発明の難燃剤等)を混合して反応させるプレポリマー法等によって難燃性ポリウレタンフォームを製造することもできる。これらの方法では、硬化触媒は予めポリオール成分と攪拌混合しておき、ポリオールとの均一溶液または均一分散液として使用すればよい。
【0071】
成型方法は特に限定されず、注型法、スプレー法等の硬質ポリウレタンフォームの形成方法として公知の方法を採用できる。
【0072】
【実施例】
以下、本発明を実施例及び試験例を挙げてさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例において、特に断りのない限り、%は重量%を指し、部は重量部を指す。
1.リン酸エステルの合成例
合成例1(化合物1:トリn−プロピルホスフェート)
撹拌機、温度計、追加漏斗および水スクラバーを連結したコンデンサーを備えた1リットルの4つ口フラスコに、n−プロパノール360.0g(6モル)を充填し、攪拌した。次いで、恒温装置により10℃以下に維持しながら、追加漏斗からオキシ塩化燐153.5g(1モル)を25分かけて追加した。オキシ塩化燐の追加後、反応混合物を温度40℃以下、減圧度5.3kPaの下で5時間かけて副生した塩酸を除去して反応を完結させた。次いで、過剰のn−プロパノールを、温度100℃以下、減圧度6.0kPaの条件で回収した。次いで、水酸化ナトリウム水溶液で中和、湯洗い、脱水して半製品を得た。その半製品を110℃、減圧度0.8kPaの条件下で蒸留し、無色透明の液体177.0gを得た。収率は78.9%であった。
【0073】
合成例2(化合物2:トリiso−プロピルホスフェート)
撹拌機、温度計、追加漏斗および水スクラバーを連結したコンデンサーを備えた2リットルの4つ口フラスコに、イソプロピルアルコール237.9g(3.96モル)、トリエチルアミン400.3g(3.96モル)、トルエン851.3gを充填し、攪拌した。次いで、恒温装置により50℃以下に維持しながら、追加漏斗から三塩化リン165.5g(1.2モル)を4時間かけて追加した。三塩化リンの追加後、反応混合物を50℃で2時間攪拌した。得られた反応混合物を濾過して、トリエチルアミン塩酸塩を除去した。
【0074】
次いで、35%の過酸化水素126.3g(1.3モル)をアミン存在下(pH9〜10)、温度35℃で1.5時間かけて追加した。次いで、この配合物を60℃で2時間熟成した。続いて水洗を行い、脱水して、半製品を得た。その半製品を125℃、減圧度0.7kPaの条件下で蒸留し、無色透明の液体126.3gを得た。収率は87.8%であった。
【0075】
合成例3(化合物3:トリiso−ブチルホスフェート)
撹拌機、温度計、追加漏斗および水スクラバーを連結したコンデンサーを備えた1リットルの4つ口フラスコに、イソブタノール355.2g(4.8モル)を充填し、攪拌した。次いで、恒温装置により20℃以下に維持しながら、追加漏斗からオキシ塩化リン122.8g(0.8モル)を40分かけて追加した。オキシ塩化リンの追加後、反応混合物を温度60℃以下、減圧度11kPaの下で6時間かけて副生した塩酸を除去して反応を完結させた。次いで、過剰のイソブタノールを、温度110℃以下、減圧度11kPaの条件で回収した。次に水酸化ナトリウム水溶液で中和、湯洗い、脱水して半製品を得た。その半製品を125℃、減圧度0.7kPaの条件下で蒸留を行い、無色透明の液体189.2gを得た。収率は88.9%であった。
【0076】
化合物1(C9H21O4P)、化合物2(C9H21O4P)及び化合物3(C12H27O4P)の元素分析の結果を以下の表1に示す。
【0077】
【表1】
【0078】
2.配合成分
本実施例では、以下に示す配合成分を使用した。
・ポリオール:商品名SU−464、水酸基価459KOHmg/g(三井化学株式会社製)
・ポリイソシアネート:ジイソシアネート、商品名M−200、NCO%31.4(三井化学株式会社製)
・発泡剤:水
・整泡剤:シリコーン油、商品名SH−193(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)
・硬化触媒:アミン系触媒、商品名カオライザーNo.3(花王株式会社製)
・難燃剤
化合物1:トリn−プロピルホスフェート
化合物2:トリiso−プロピルホスフェート
化合物3:トリiso−ブチルホスフェート
化合物4:トリn−ブチルホスフェート(大八化学工業株式会社製)
化合物A:トリメチルホスフェート(大八化学工業株式会社製)
化合物B:トリエチルホスフェート(市販品)
化合物C:トリスβ−クロロプロピルホスフェート(大八化学工業株式会社製)
化合物D:クレジルジフェニルホスフェート(大八化学工業株式会社製)
3.難燃剤の耐加水分解性及び粘度の評価
合成例1により得られた化合物1、合成例2により得られた化合物2、合成例3により得られた化合物3、化合物4及び化合物A〜Dの全酸量及び粘度を測定した。
【0079】
全酸量の測定方法
全酸量は、MIL H−19457に準じて測定した。具体的には、耐圧試料瓶に試験化合物75gと蒸留水25gとを入れて密栓した後、予め93℃に調整した加水分解装置(1分間に5回転して試料瓶中の内容物を混合する機能を有する)に耐圧試料瓶を取り付け、同温度で48時間保持し、室温まで冷却した。
【0080】
その後、耐圧試料瓶中の混合物を分液漏斗に移し、静置して水相を回収した。次いで、油相に洗浄水として蒸留水約100gを加えて軽く振盪した後、静置して水相を回収した。分離した水相を最初の水相と混合した。同様にして、さらに洗浄水が中性になるまで洗浄操作を繰り返した。回収した全ての水相(洗浄水)の酸価を測定し、全酸量を下式により求めた。
【0081】
酸価は水相のサンプルS(g)をフェノールフタレインを指示薬に用いて、0.5規定の水酸化カリウム水溶液で赤く変色するまでに要した滴定量A(ml)より次式により算出した。
【0082】
酸価(KOHmg/g)=0.5×56.1×A/S
その後、全酸量を下式により算出した。
【0083】
全酸量(KOHmg)=酸価(KOHmg/g)×(水相+洗浄水量)(g)
粘度の測定方法
ウベローデ粘度計を用い、25℃における試料の流下秒数を測定して、動粘度を求めた。
【0084】
ν = C × t
ν:動粘度( mm2/s )
C:粘度計定数( mm2/s2 )
t:流下秒数(s)
その後、動粘度より粘度を次式により算出した。
【0085】
粘度( mPa・s )= ν × ρ
ν:25℃における試料の動粘度( mm2/s )
ρ:25℃における試料の密度( g/cm3 )
全酸量及び粘度の測定結果を以下の表2に示す。
【0086】
【表2】
【0087】
表2から明らかなように、本発明の化合物1〜4は、全酸量が650(KOHmg)以下であり、耐加水分解性に優れる。また、粘度も実用上十分に小さい。
【0088】
一方、比較例の化合物Aと化合物Bは共に全酸量650KOHmgを超え耐加水分解性が悪い。また、化合物Cは全酸量50であり耐加水分解性には優れるが、粘度が高く、またハロゲンを含有している点で環境保護上好ましくない。化合物Dは全酸量1で耐加水分解性には優れるが、粘度が少し高い。
4.難燃性硬質ポリウレタンフォームの製造例
本発明の難燃剤である化合物1〜4を用いて製造した硬質ポリウレタンフォームの難燃性及び機械的特性を評価するために、以下のワンショット法により硬質ポリウレタンフォームを製造した。また、比較例として、一般式(1)においてR1〜R3が全てエチル基である化合物B、従来のハロゲン系難燃剤である化合物C及び一般式(1)においてR1及びR2がフェニル基であり、R3がクレジル基である化合物Dを用いて同様にして硬質ポリウレタンフォームを製造した。
【0089】
なお、得られるポリウレタンフォームの難燃性及び機械的特性は、ワンショット法で製造する場合と、プレミックス組成物を用いて製造する場合とで通常異ならない。
【0090】
実施例5〜10
前述したポリオール100部、硬化触媒0.75部、発泡剤5.0部、整泡剤2.0部および本発明の難燃剤である化合物1〜4(後述の表3に示す量)を配合し、回転数3000rpmの攪拌機で1分間攪拌して均一に混和した。次いで、ポリイソシアネート191.3部を加えてさらに回転数3000rpmで5〜7秒間攪拌後、内容物を断面が正方形のボール箱に手早く注いだ。直ちに発泡が起こり、数分後に最大容積に達した。得られた発泡体は白色硬質気泡型セル組織であった。
【0091】
比較例5〜7
難燃剤として化合物B及びCを用いた以外は、実施例5〜10と同様にして硬質ポリウレタン発泡体を製造した。
【0092】
比較例8
難燃剤として、前述の一般式(1)においてR1及びR2がフェニル基であり、R3がクレジル基である化合物Dを用いた以外は、実施例5〜10と同様にして硬質ポリウレタン発泡体を製造した。
5.難燃性硬質ポリウレタンフォームの特性評価
実施例5〜10及び比較例5〜8により得られた各難燃性硬質ポリウレタンフォームの難燃性及び機械的特性を下記の規格または操作により測定した。
▲1▼密度(kg/m3)
JIS K−7222に準じて測定した。
▲2▼曲げ強度(kgf/cm2)
JIS K−7221に準じて測定した。
▲3▼圧縮強度(kgf/cm2)
JIS K−7220に準じて、50×50×30mmのテストピースを用いて、測定スピード3mm/分で5mm圧縮した時の強度を測定した。
▲4▼難燃性
JIS A−9514(硬質ポリウレタンフォームに対する難燃性試験方法)に準じて測定した。
【0093】
結果を以下の表3に示す。
【0094】
【表3】
【0095】
表3から明らかなように、難燃性の指標である燃焼距離は、本発明の化合物1〜4を用いた実施例5〜10のポリウレタンフォーム及び化合物B、Cを用いた比較例5〜7のポリウレタンフォームにおいて、いずれも100mm以下であり、実用上十分な難燃性を示している。一方、一般式(1)において、R1〜R3が炭素数6〜7の芳香族基である化合物Dを用いて製造された比較例8のポリウレタンフォームでは、燃焼距離が100mmを超えており、難燃性が不十分である。
【0096】
このことから、実用上十分な難燃性を得るためには、一般式(1)の化合物において、R1、R2及びR3のいずれもが炭素数5以下のアルキル基である必要があることが分かる。
【0097】
また、本発明の化合物1〜4を用いた実施例5〜10のポリウレタンフォームは、実用上十分な低密度であり、本発明の化合物1〜4を用いることにより、ワンショット法で実用上十分な発泡性が得られることが分かる。また、本発明の化合物1〜4を用いた実施例5〜10のポリウレタンフォームは、実用上十分な曲げ強度および圧縮強度を示している。
【0098】
このように、本発明の化合物1〜4を用いた実施例5〜10のポリウレタンフォームは、従来の難燃剤である化合物B、C及びDを用いた比較例5〜8のポリウレタンフォームと同様の機械的特性が得られた。
6.プレミックス組成物の製造例
実施例11〜14
前述したポリオール100部、硬化触媒0.75部、発泡剤5.0部、整泡剤2.0部、難燃剤として本発明の化合物1〜4(後述の表4に示す量)を混合することにより、ポリウレタンフォーム用プレミックス組成物を得た。
【0099】
比較例9〜11
実施例11〜14において、難燃剤として、本発明の化合物1〜4に代えて化合物B、C及びDを用いた他は実施例11〜14と同様にしてポリウレタンフォーム用プレミックス組成物を得た。
7.プレミックス組成物の安定性の評価
実施例11〜14及び比較例9〜11で得られた各プレミックス組成物を調製した後、60℃の温度下に置く促進テストを行った。プレミックス組成物の調製直後、4日後、7日後、14日後及び21日後に、酸価(KOHmg/g)及び発泡性を評価した。
【0100】
発泡性は、ゲルタイム、ライズタイム及びタックフリータイムを測定することにより評価した。ゲルタイムは、発泡中に割り箸を刺して引き抜き糸を引き出すことができるようになるまでの時間であり、ゲルタイムが短いほど発泡性がよいことを示す。ライズタイムは発泡が止まるまでの時間であり、ライズタイムが短いほど発泡性がよいことを示す。タックフリータイムは組成物の表面に手を触れたとき手に着かなくなるまでの時間であり、ライズタイムが短いほど発泡性がよいことを示す。
【0101】
結果を以下の表4に示す。
【0102】
【表4】
【0103】
表4から明らかなように、一般式(1)においてR1、R2及びR3がそれぞれエチル基である化合物Bは、ゲルタイム、ライズタイム及びタックフリータイムのいずれもが、プレミックス化後、経時的に増加している。これに対して、本発明の化合物1〜4及び従来のハロゲン系化合物Cと非ハロゲン系化合物Dは、60℃での加速試験において、21日後にも、ゲルタイム、ライズタイム及びタックフリータイムのいずれもがそれほど変化していない。本発明の化合物1〜4は、従来のハロゲン系化合物Cと同様に、耐加水分解性がよいために、ポリウレタンフォームの製造において良好な発泡性を示すものと考えられる。
【0104】
プレミックス組成物を調製した後60℃で21日間放置した場合に、ゲルタイム120秒間程度、ライズタイム180秒間程度、タックフリータイム350秒間程度以内であれば、実用上十分な保存安定性を有するプレミックス組成物であるといえる。本発明の化合物1〜4を使用すれば、実用上十分な保存安定性を有するプレミックス組成物を調製できることが分かる。
8.評価結果
以上の結果、従来の化合物A及び化合物Bは低粘度の非ハロゲン系難燃剤であるとともに難燃性に優れるが、耐加水分解性が悪いためにプレミックス組成物用の難燃剤としては適していない。
【0105】
また、汎用品である化合物Cは難燃性及び耐加水分解性に優れているが、ハロゲンを含有するために環境面で好ましくなく、また粘度も高いという難点がある。
さらに、化合物Dは非ハロゲン系で耐加水分解性に優れているが、粘度が少し高く難燃性の点で劣る。
【0106】
これに対して、本発明の化合物1〜4は、難燃性及び耐加水分解性に優れる非ハロゲン化合物であり、さらに粘度も低い。従って、ポリオール、硬化触媒、水を含む発泡剤及び整泡剤などと共に予めプレミックス化した状態で長期にわたり保存することができる。また、環境に悪影響を与えず、さらに作業性もよい。
【0107】
【発明の効果】
本発明によれば、耐加水分解性及び難燃性に優れる非ハロゲン化合物からなるポリウレタン樹脂用難燃剤、それを含有する難燃性ポリウレタンフォーム用プレミックス組成物、及び、この組成物を用いたポリウレタンフォームの製造方法が提供される。
【0108】
さらにいえば、本発明のポリウレタン樹脂用難燃剤は、従来のポリウレタン樹脂用難燃剤と同様の難燃性を有するとともに、従来のポリウレタン樹脂用難燃剤には見られない優れた耐加水分解性を示す。従って、発泡剤として水を含むプレミックス組成物中に添加する場合にも、貯蔵安定に優れたプレミックス組成物を与える。
【0109】
また、本発明の難燃剤はハロゲンを含まず、樹脂加工時や燃焼に際して有毒ガスを発生しないので、環境に負荷をかけることなく、人体にも悪影響を与えない。
【0110】
さらに、本発明の難燃剤は低粘度であるため、作業性に優れたプレミックス組成物を与える。また、本発明の難燃剤を使用すれば、従来のワンショット法等によりポリウレタンフォームを形成する場合にも作業性がよい。
Claims (5)
- ポリウレタン樹脂用原料にプレミックスしておくための、トリiso−ブチルホスフェートからなるポリウレタン樹脂用難燃剤。
- 請求項1に記載のポリウレタン樹脂用難燃剤を含有する難燃性ポリウレタンフォーム用プレミックス組成物。
- ポリオールと、硬化触媒と、発泡剤と、整泡剤と、請求項1に記載の難燃剤とを含有する難燃性ポリウレタンフォーム用プレミックス組成物。
- 発泡剤が水を含むものである請求項3に記載の難燃性ポリウレタンフォーム用プレミックス組成物。
- 請求項2、3又は4に記載の難燃性ポリウレタンフォーム用プレミックス組成物にポリイソシアネートを添加することにより難燃性ポリウレタンフォームを形成する難燃性ポリウレタンフォームの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002179879A JP4110374B2 (ja) | 2002-06-20 | 2002-06-20 | ポリウレタン樹脂用難燃剤、難燃性ポリウレタンフォーム用プレミックス組成物及び難燃性ポリウレタンフォームの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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