JP4109768B2 - 自動プログラミング装置の溶接ロボットのノズル方向決定方法及びノズル方向決定プログラムを記憶した記憶媒体 - Google Patents
自動プログラミング装置の溶接ロボットのノズル方向決定方法及びノズル方向決定プログラムを記憶した記憶媒体 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、溶接ロボットを使用して溶接加工する時に、自動プログラミング装置に表示した立体図において操作者が1辺を指示するだけで自動的に溶接ロボットの溶接ノズルの方向が得られる方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に溶接ロボットは遠隔地点にある自動プログラミング装置からの溶接指示方向に基づいて実際の製品に対して溶接を行う。
【0003】
このノズル方向を決定するにあたっては、自動プログラミング装置のCAD機能を用いている。
【0004】
例えば、図10に示すように、溶接時の溶接部とノズル方向を指示する際に、操作者が、表示画面上に立体表示された溶接物体の形状を視認しながら、溶接部の両隣の2面を、それぞれマウス等を使用して指示する必要があった。
【0005】
図10においては、溶接部の溶接に際しては、立体図の面Haと1辺haと立体図の面Hbの1辺hbとをマウス等でクリック指定することにより、矢印方向に溶接ノズルの方向が示され、該溶接ノズルの方向を操作者が確認した上で、溶接ロボットに、その方向に溶接ノズルを向けた溶接を開始させることができるシステムとなっていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記した従来においては、操作者が溶接部と溶接ノズルの方向を指示する際に、操作者が溶接部付近の詳細構造に立ち入った指定をする必要があり、具体的には、溶接部の両隣に位置する2面を見極め、これらの面を、マウス等で別々にクリックする必要があった。
【0007】
しかしながら、溶接部の両隣の2面のうちの1面は板厚部であることが多く、よって、該板厚部の板厚が薄い時には、上記クリックに際して、該板厚部を拡大表示しなければならないという課題があった。
【0008】
また、多くの場合、溶接部の両隣の2面は、他の面の存在とは紛れることなく存在しており、すなわち、溶接部さえ指定されるならば、溶接部の両隣の2面は自明に確定している場合が多く、にも関わらず、溶接部に対応して、その都度、該溶接部の両隣の2面を逐一指定することは、作業者にとっては冗長な作業であり、作業能率の低下と、作業の信頼性の低下を招来していたという課題があった。
【0009】
本発明は、以上の課題を解決するためになされたもので、自動プログラミング装置において、作業者が画面の立体図の1辺を指示するだけで、自動的にノズル方向が得られる方法を得ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
自動プログラミング装置の溶接ロボットのノズル方向決定方法は、三面図に基づいて生成された立体図を構成する溶接対象の、板厚を示す稜線と表側の外形線と裏側の外形線とで構成された第1立体図及び第2立体図を、ノズルの溶接方向から見たレンダリング画像で画面に表示する工程と、
前記画面の前記第1立体図又は第2立体図において指定された溶接部となる面の1辺を指定辺(Li)として読み込む工程と、
該指定辺(Li)に対して平行で、かつ該指定辺(Li)から前記板厚の半分の距離に位置する第1線分(Li´)を、前記指定辺(Li)を有する立体図(前記第1の立体図又は第2の立体図)から検索する工程と、
前記指定辺(Li)を有する立体図の前記第1線分(Li´)に平行で、かつ該第1線分(Li´)からの距離が前記板厚の2倍以内で投影時に互いに重なる線分を、他方の立体図から第2線分(Lj)として検索する工程と、
前記第2線分(Lj)を、板厚の半分の距離で平行移動させた第3線分(Lj´)を前記他方の立体図から検索する工程と、
前記第1線分(Li´)が垂直に交わる前記指定辺(Li)を有する立体図の第1面の辺の点を第1の基点とし、この第1の基点から、前記第1線分(Li´)に垂直な第1のベクトル(Vi)を二次元平面に投影した第2のベクトル(Vi´)を得る工程と、
前記第3線分(Lj´)が垂直に交わる該第3線分(Lj´)を有する立体図の第2面の辺の点を第2の基点とし、この第2の基点から、前記第3線分(Lj´)及び前記1のベクトル(Vi)に垂直な第3のベクトル(Vj)を前記二次元平面に投影した第4のベクトル(Vj´)を得る工程と、
前記第1面の前記第1の基点を原点とし、前記第2のベクトル(Vi´)の方向をX軸、前記第4のベクトル(Vj´)方向をY軸としたX−Y座標系を前記二次元平面に定義する工程と、
前記第1線分(Li´)に垂直で、前記第2のベクトル(Vi´)に対して平行で、かつ前記板厚の半分の距離だけの表側と裏側とに離れた線分を、前記指定辺(Li)を有する立体図の前記第1面の表側の外形線の一部を形成する線分(Li1)及び裏側の外形線の一部を形成する線分(Li2)とすると共に、前記第2のベクトル(Vi´)に平行で、かつ前記板厚の中心に位置する線分を線分(Li3)とする一方、
前記第2の線分(Lj)に対して垂直で前記第4のベクトル(Vj´)に対して平行で、かつ前記板厚の半分の距離だけの表側と裏側とに離れた線分を前記第2面の表側の外形線の一部を形成する線分(Lj1)及び裏側の外形線の一部を形成する線分(Lj2)とすると共に、前記第4のベクトル(Vj´)に平行で、かつ前記板厚の中心に位置する線分を線分(Lj3)として、これらの線分を前記二次元平面に投影する工程と、
前記第1面を形成している、裏側の外形線を形成する前記第1面の裏側の線分(Li2)と前記第2面を形成している前記第2面の裏側の線分(Lj2)との交点(A)を基点として前記第2のベクトル(Vi´)と第4のベクトル(Vj´)とがなす角を2分して前記交点(P)に逆向きとなる第5のベクトル(Vn)を得る工程と、
前記第5のベクトル(Vn)を前記レンダリング画像の表示に使用した座標系と同じ座標系に変換した第6のベクトル(Vn´)を、前記溶接方向とする工程と
を行うことを要旨とする。
また、前記第2のベクトル(Vi´)に平行で前記第1面の中央を通る第4の直線(線分Li3を含む直線)と前記第4のベクトル(Vj´)に平行で前記第2面の中央を通る第5の直線(線分Lj3を含む直線)との交点(P)を求める工程と、
前記交点(P)が、前記X軸のマイナス側に位置しているときは両面引き突き合わせ、又は前記X軸のプラス側に位置しているときは片面引き突合せと判定する工程と、
前記両面引きと判定されたときは、
前記第6のベクトル(Vn´)の他に、
前記第5のベクトル(Vn)に対して逆向きの第7のベクトル(Vm)を、第1面の表側の線分(Li1)を含む直線及び第2面の表側の線分(Lj1)を含む直線との交点(C)を基点として得る工程と、
前記第7のベクトル(Vm)を、前記レンダリング画像の表示に使用した座標系と同じ座標系に変換した第8のベクトル(Vm´)を、前記両面引きにおける別方向の溶接方向として得る工程と
を行い、
前記片面引きと判定されたときは、
前記第6のベクトル(Vn´)の他に、
前記第1面の裏側の線分(Li2)と前記第2面の表側の線分(Lj1)を含む直線との交点(B)を基点として、前記第2のベクトル(Vi´)に逆向きの第9のベクトル(Vm)を得る工程と、
前記第9のベクトル(Vm)を、前記レンダリング画像の表示に使用した座標系と同じ座標系に変換した第10のベクトル(Vm´)を、前記片面引きにおける別方向の溶接方向として得る工程と
を行うことを要旨とする。
さらに、本発明のノズル方向決定方法プログラムを記憶した記憶媒体は、
コンピュータに、
三面図に基づいて生成された立体図を構成する溶接対象の、板厚を示す稜線と表側の外形線と裏側の外形線とで構成された第1立体図及び第2立体図を、ノズルの溶接方向から見たレンダリング画像で画面に表示する工程と、
前記画面の前記第1立体図又は第2立体図において指定された溶接部となる面の1辺を指定辺(Li)として読み込む工程と、
該指定辺(Li)に対して平行で、かつ該指定辺(Li)から前記板厚の半分の距離に位置する第1線分(Li´)を、前記指定辺(Li)を有する立体図(前記第1の立体図又は第2の立体図)から検索する工程と、
前記指定辺(Li)を有する立体図の前記第1線分(Li´)に平行で、かつ該第1線分(Li´)からの距離が前記板厚の2倍以内で投影時に互いに重なる線分を、他方の立体図から第2線分(Lj)として検索する工程と、
前記第2線分(Lj)を、板厚の半分の距離で平行移動させた第3線分(Lj´)を前記他方の立体図から検索する工程と、
前記第1線分(Li´)が垂直に交わる前記指定辺(Li)を有する立体図の第1面の辺の点を第1の基点とし、この第1の基点から、前記第1線分(Li´)に垂直な第1のベクトル(Vi)を二次元平面に投影した第2のベクトル(Vi´)を得る工程と、
前記第3線分(Lj´)が垂直に交わる該第3線分(Lj´)を有する立体図の第2面の辺の点を第2の基点とし、この第2の基点から、前記第3線分(Lj´)及び前記1のベクトル(Vi)に垂直な第3のベクトル(Vj)を前記二次元平面に投影した第4のベクトル(Vj´)を得る工程と、
前記第1面の前記第1の基点を原点とし、前記第2のベクトル(Vi´)の方向をX軸、前記第4のベクトル(Vj´)方向をY軸としたX−Y座標系を前記二次元平面に定義する工程と、
前記第1線分(Li´)に垂直で、前記第2のベクトル(Vi´)に対して平行で、かつ前記板厚の半分の距離だけの表側と裏側とに離れた線分を、前記指定辺(Li)を有する立体図の前記第1面の表側の外形線の一部を形成する線分(Li1)及び裏側の外形線の一部を形成する線分(Li2)とすると共に、前記第2のベクトル(Vi´)に平行で、かつ前記板厚の中心に位置する線分を線分(Li3)とする一方、
前記第2の線分(Lj)に対して垂直で前記第4のベクトル(Vj´)に対して平行で、かつ前記板厚の半分の距離だけの表側と裏側とに離れた線分を前記第2面の表側の外形線の一部を形成する線分(Lj1)及び裏側の外形線の一部を形成する線分(Lj2)とすると共に、前記第4のベクトル(Vj´)に平行で、かつ前記板厚の中心に位置する線 分を線分(Lj3)として、これらの線分を前記二次元平面に投影する工程と、
前記第1面を形成している、裏側の外形線を形成する前記第1面の裏側の線分(Li2)と前記第2面を形成している前記第2面の裏側の線分(Lj2)との交点(A)を基点として前記第2のベクトル(Vi´)と第4のベクトル(Vj´)とがなす角を2分して前記交点(P)に逆向きとなる第5のベクトル(Vn)を得る工程と、
前記第5のベクトル(Vn)を前記レンダリング画像の表示に使用した座標系と同じ座標系に変換した第6のベクトル(Vn´)を、前記溶接方向とする工程と
を実行させるための溶接ロボットのノズル方向決定プログラムを記憶した記憶媒体であることを要旨とする。
また、前記コンピュータに、
前記第2のベクトル(Vi´)に平行で前記第1面の中央を通る第4の直線(線分Li3を含む直線)と前記第4のベクトル(Vj´)に平行で前記第2面の中央を通る第5の直線(線分Lj3を含む直線)との交点(P)を求める工程と、
前記交点(P)が、前記X軸のマイナス側に位置しているときは両面引き突き合わせ、又は前記X軸のプラス側に位置しているときは片面引き突合せと判定する工程と、
前記両面引きと判定されたときは、
前記第6のベクトル(Vn´)の他に、
前記第5のベクトル(Vn)に対して逆向きの第7のベクトル(Vm)を、第1面の表側の線分(Li1)を含む直線及び第2面の表側の線分(Lj1)を含む直線との交点(C)を基点として得る工程と、
前記第7のベクトル(Vm)を、前記レンダリング画像の表示に使用した座標系と同じ座標系に変換した第8のベクトル(Vm´)を、前記両面引きにおける別方向の溶接方向として得る工程と
を行い、
前記片面引きと判定されたときは、
前記第6のベクトル(Vn´)の他に、
前記第1面の裏側の線分(Li2)と前記第2面の表側の線分(Lj1)を含む直線との交点(B)を基点として、前記第2のベクトル(Vi´)に逆向きの第9のベクトル(Vm)を得る工程と、
前記第9のベクトル(Vm)を、前記レンダリング画像の表示に使用した座標系と同じ座標系に変換した第10のベクトル(Vm´)を、前記片面引きにおける別方向の溶接方向として得る工程とを実行させる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0012】
図1は、本発明の実施の形態に係る全体構成を示すブロック図である。
【0013】
本発明の実施の形態は、溶接対象に対応する立体図に関する内部データを示した立体図データ1と、立体図データを所定の視点方向から投影した立体レンダリング画像を画面に表示すると共にマウス7からの指示情報を画像に付加する画像化部4と、画像化部4の出力により立体画像を表示する表示部5と、操作者によるマウス7のクリック操作により指示された外形線(すなわち上記立体画像上の溶接部を示すための外形線)に対応する内部データを、画像化部4とやり取りして引当てる指定辺引当て部6と、上記指定された外形線から溶接対象の溶接すべき2面を割り出し、該2面の突き合わせ関係から上記立体図と同じ座標系での溶接ノズルの方向を決定するノズル方向決定手段8と、決定された溶接ノズルの方向を画像データに変換して立体図データ1に重ね合わせるノズル方向画像データ生成部9とから構成される。
【0014】
ノズル方向決定手段8は、溶接すべき2面の位置関係を認識する際に使用される2つの単位ベクトルを生成する単位ベクトル生成部81と、単位ベクトルを直交座標系に変換する直交座標系変換部83と、直交座標系における2つの単位ベクトルの交点を解析する単位ベクトル交点解析部85と、ベクトル交点の解析結果から溶接ノズルの方向ベクトルを生成するノズル方向ベクトル生成部87と、上記ノズルの方向ベクトルを示したベクトルを表示画像の表示に使用した座標系と同じ座標系に変換するノズル方向決定部89とから構成される。
【0015】
なお、上記表示部5の表示画像上に表示される溶接ノズルの方向(すなわち、上記ノズル方向検索部8の出力)に従って、実際の溶接を実施する(溶接ロボットを含む)溶接装置の図示は、本発明の要部ではないので省略する。
【0016】
以下、本実施の形態に係る全体の動作を説明する。
【0017】
立体図データ1は画像化部4により、投影処理が行われて表示部5にレンダリング表示される。操作者は、表示部5に表示された溶接対象の立体画像を視認し、マウス7を使用して、その溶接すべき面の1辺を指定する。ノズル方向決定手段8は、指定された溶接すべき面に対応した溶接ノズルの、上記立体図と同じ座標系での方向を検索する。検索された溶接ノズルの方向は、溶接実施部に送信されると共に、ノズル方向画像データ生成部9により、画像データに変換され、立体図データ1に重ね合わせる形式で追加される。操作者は、必要に応じて、ノズル方向を含む立体画像を表示部5に表示させ、これを確認した上で、該溶接ノズル方向での溶接を、溶接装置に開始させることができる。
【0018】
以下、本実施の形態に係るノズル方向決定手段8の動作を説明するが、それに先立って、溶接対象の立体図を幾何学的に表現し、かつ取り扱うために必要な一連の表記方法と約束事項について説明する。
【0019】
図3は、本実施の形態に係る溶接対象の立体図を説明するための一連の表記方法と約束事項を示す説明図である。
【0020】
図3に示すように、一般に、表示部5の画面上において表示される面は、下記の3種類の線分で構成される。
【0021】
▲1▼ 面の表側を構成する外形線(L1〜L4)
▲2▼ 面の裏側を構成する外形線(L5〜L8)
▲3▼ 稜線(L9〜L8)
ここで、外形線L1〜L8は、面の法線方向から見て左回りの方向ベクトルを持っているものとする。
【0022】
図4は、本実施の形態に係る溶接対象の立体図の1例を幾何学的に表現した説明図である。
【0023】
本実施の形態では、今、操作者は、表示部5に表示された溶接対象の立体図を視認して、画面上の1本の線分をマウス等でクリックすることにより、溶接部を指示するものとする。
【0024】
指定辺引当部6は、指示された線分に対応する内部データを立体図データから検索して引き当てる。
【0025】
図5は、本実施の形態に係るノズル方向決定手段8の動作説明に使用する溶接対象の動作対応の立体図である。
【0026】
図6〜8は、本実施の形態に係るノズル方向決定手段8の動作を説明するためのフローチャートである。
【0027】
以下、図4,5を参照しつつ、図6〜8に示すフローチャートを用いて、本実施の形態に係るノズル方向決定手段8の動作を説明する。
【0028】
ステップS601では、単位ベクトル生成部81において、上記操作者が指示した線分を線分Liとして引受ける。
【0029】
ステップS603では、単位ベクトル生成部81において、図4に示すように、上記の線分Liと平行で、かつ線分Liからの距離が板厚の2倍以内で、投影時に互いに重なり合う可能性のある線分を立体図データ1から検索し、該検索された線分を線分Ljとする。
【0030】
ステップS605では、単位ベクトル生成部81において、図4に示すように、の線分Liを板厚の中心方向へ、板厚の半分の距離だけ平行移動された線分を確定し、これを線分Li′とする。
【0031】
ステップS607では、単位ベクトル生成部81において、図4に示すように、上記の線分Ljを板厚の中心方向へ、板厚の半分の距離だけ平行移動された線分を確定し、これを線分Lj′とする。
【0032】
ステップS609では、単位ベクトル生成部81において、図4に示すように、線分Li′の終点(第1面の端)を基点とし、線分Liと法線ベクトルVaに互いに垂直な単位ベクトルをベクトルViとする。
【0033】
ステップS611では、単位ベクトル生成部81において、図4に示すように、線分Lj′の終点(第2面に対向する面の端)を基点とし、線分Liと法線ベクトルVbに互いに垂直な単位ベクトルをVjとする。
【0034】
ステップS613では、直交座標系変換部83において、図5(a)に示すように、単位ベクトルViと同じ向きをX軸の+方向とし、ベクトルViの基点を原点とする線分Liと垂直をなす平面上にベクトルViを投影し、該投影されたベクトルをベクトルVi′とする。すなわち、図4の立体面Ha、Hbの指定辺に垂直な2次元平面(上方向から見て投影)に投影して第1の面と第2の面を生成する。次に、第1の面の端に縦軸(Y軸)定義し、第1の面の端の中心を原点とした2次元座標系を生成する。
【0035】
そして、第1の面を通る横軸(X)と第2の面の中心線とが交わる交点Pを2次元座標系に定義(図5においてはLi3上)し、原点からX軸方向のベクトルと、第2面の端の中心からY軸方向のベクトルを求める。
【0036】
ステップS615では、直交座標系変換部83において、図5(a)に示すように、X軸の+方向を単位ベクトルVi´とし、Y軸のマイナス方向にベクトルVj′とする。すなわち、第1の面と第2の面とが隣接する側の第2の面の端からY軸に沿ったベクトル(図5においてはLj3上)とする。
【0037】
ステップS617では、単位ベクトル交点解析部85において、図5(b)に示すように、ベクトルVi′に平行で、ベクトルVi′より板厚の半分の距離だけ板の表側と裏側に離れた線分を、それぞれ、線分Li1,Li2とする。
【0038】
ステップS619では、単位ベクトル交点解析部85において、図5(b)に示すように、ベクトルVi′と平行であり、かつ板厚の中心に位置する線分を線分Li3とする。
【0039】
ステップS621では、単位ベクトル交点解析部85において、図5(b)を1例として示すように、ベクトルVj′に平行で、ベクトルVj′より板厚の半分の距離だけ板の表側と裏側に離れた線分を、それぞれ、線分Lj1,Lj2とする。
【0040】
ステップS623では、単位ベクトル交点解析部85において、図5(b)に示すように、ベクトルVj′と平行であり、かつ板厚の中心に位置する線分を線分Lj3とする。
【0041】
ステップS625では、単位ベクトル交点解析部85において、図5(c)又は図5(d)に示すように、線分Li3を含む直線と、線分Lj3を含む直線の交点Pの位置を算出する。
【0042】
ステップS627では、単位ベクトル交点解析部85において、上記の交点Pが、線分Li3と線分Lj3の、いずれの線分上にも存在しないか否かを判断する。すなわち、交点Pが2次元座標系の原点のマイナス側又はプラス側に存在するかを判断し、この判断結果に基づいて両面引き突き合わせか又は片面引き突き合わせかどうかを判定する。
【0043】
上記の交点Pが、上図5(c)に示すような関係位置にあって、線分Li3と線分Lj3のいずれの線分上にも存在しない場合、すなわち、両面引きの突き合わせとした場合、
ステップS629では、ノズル方向ベクトル生成部87において、上図5(c)に示すように、線分Li2と線分Lj2の交点Pを基点とし、Vi′とVj′のなす角の2等分の向きを持つベクトルをベクトルVnとして確定する。
【0044】
ステップS633では、ノズル方向ベクトル生成部87において、上図5(c)に示すように、線分Li1を含む直線と線分Lj1を含む直線の交点を基点とし、Vnと逆の向きを持つベクトルをベクトルVmとして確定する。
【0045】
ステップS635では、ノズル方向決定部89において、ベクトルVnを元の座標系(すなわちベクトルVi,Vjを置く座標系)に座標変換し、該座標変換により得られるベクトルと逆の向きを持つベクトルをベクトルVn′として確定する。
【0046】
ステップS637では、ノズル方向決定部89において、ベクトルVmを元の座標系(すなわちベクトルVi,Vjを置く座標系)に座標変換し、該座標変換により得られるベクトルと逆の向きを持つベクトルをベクトルVm′として確定し、その後、制御の流れをステップS645に移す。
【0047】
上記の交点Pが、上図5(d)に示すような関係位置にあって、線分Li3と線分Lj3のいずれかの線分上に存在する場合、
ステップS631では、ノズル方向ベクトル生成部87において、上図5(d)に示すように、線分Li2と線分Lj2の交点を基点とし、Vi′とVj′のなす角の2等分の向きを持つベクトルをベクトルVnとして確定する。
【0048】
ステップS639では、ノズル方向ベクトル生成部87において、上図5(d)に示すように、交点Pが存在しない板の表側の線分を含む直線と、交点Pが存在する板の裏側の線分を含む直線との交点を基点とし、交点Pが存在する板の単位ベクトルと逆の向きを持つベクトルをVmとして確定する。
【0049】
ステップS641では、ノズル方向決定部89において、ベクトルVnを元の座標系(すなわちベクトルVi,Vjを置く座標系)に座標変換し、該座標変換により得られるベクトルと逆の向きを持つベクトルをベクトルVn′として確定する。
【0050】
ステップS643では、ノズル方向決定部89において、ベクトルVmを元の座標系(すなわちベクトルVi,Vjを置く座標系)に座標変換し、該座標変換により得られるベクトルと逆の向きを持つベクトルをベクトルVm′として確定し、その後、制御の流れをステップS645に移す。
【0051】
ステップS645では、ノズル方向決定部89において、ベクトルVn,Vmに対応する溶接ノズル方向を算出し、立体画像に組み入れるための情報を出力する。
【0052】
ノズル方向決定手段8からの上記の情報出力は、ノズル方向画像データ生成部9に入力され、該ノズル方向画像データ生成部9において画像データに変換された後、表示部5の画面上に出力中の元の画像に重ね合わせることが出来るような形式で立体図データ1に付加され、該重ね合わせ画像が立体図生成部3で生成されて、元の画像に上記の溶接ノズル方向の表示が付加された更新画像が表示部5の画面上に表示される。
【0053】
すなわち、本実施の形態は、図9に示すように、メモリに立体図を構成する第1の面Haの各線のデータと第2の面Hbの各線のデータとを記憶し、これらのデータから立体図のレンダリング画像を画面に表示する(S901)。
【0054】
次に、画面の立体レンダリング画像においていずれかの第1立体面(第1立体図ともいう)のいずれかの辺をマウス7を用いて指定させ、この指定辺を立体図データ1から引き当てる(S902)。次に、この指定辺に平行に対向する隣接する第2立体面(第2立体図ともいう)の線分を立体図データ1から検索する(S903)。
【0055】
次に、第1立体面及び第2立体面を投影した第1の面及び第2の面を生成して、第1の面を長手方向に半分にすると共に、第1の中心線及び第2の面を長手方向に半分にする第2の中心線を定義し、第1の面の端にY軸を定義し、この第1の面の端の中心にX軸を定義した2次元座標系を定義する。
【0056】
そして、2次元座標系において、第1の面の中心線と第2の中心線が交わる交点PがX軸のマイナス側又はプラス側に位置するかで第1の立体面と第2の立体面との突き合わせ種類を求める(S904)。
【0057】
具体的には、2次元座標系における交点Pが横軸のマイナス側に位置しているときは、両面引き突き合わせであると判定し、交点Pが横軸のプラス側に位置しているときは、片面引き突き合わせであると判定する。
【0058】
また、交点Pから第1の面と第2の面との厚さをそれぞれ2分する第1の方向ベクトル、第2の方向ベクトルを求め、これらの方向ベクトルの交点Pが2次元座標系の横軸上のどこに位置するかで種類を判定する。
【0059】
次に、突き合わせの種類を読み、該種類と2次元座標系の基準点の位置とに基づいて第1の立体面と第2の立体面とを溶接する箇所に溶接ロボットのノズル方向を求め(S905)、このノズル方向を画面の第1立体面と第2立体面とが隣接する箇所にノズル方向を示す矢印で表示させる(S906)。すなわち、図5の(e)又は(f)のように表示される。
【0060】
具体的には、両面引きと判定されたときは、第1及び第2の方向ベクトルの内角及び外角を2分して基準点に向かう両方のベクトルをノズル方向とする。
【0061】
そして、作業者は画面に表示されたノズル方向の内でいずれかを選択し、選択されたノズル方向のデータを登録する(S907)。
【0062】
次に、作業者は溶接方向が全て決定されるとノズル方向の決定終了を指示ずる(S908)。
【0063】
なお、ノズル方向決定部89から、実際の溶接を実施する(溶接ロボットを含む)溶接装置に対して、上記のベクトルVn,Vmに対応する溶接ノズル方向を出力する部分は、本発明の要部ではないので図示は省略する。
【0064】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、画面に表示された立体図の2つの立体面のいずれかの辺が指定されると、この辺に対向する相手の立体面の辺が検索されて、かつ両辺の関係から突き合わせの種類が判定され、この突き合わせの種類に応じた適切なノズル方向が決定されるという効果が得られている。
【0065】
また、指示された溶接部に位置する溶接面同志を自動的に割り出し、かつ、該割り出された溶接面同志の突き合わせ状況に応じて、溶接時の溶接ノズルの方向を自動的に決定することができるので、溶接のプログラム生成作業が容易になり、かつ作業の信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る全体構成を示すブロック図である。
【図2】本発明に係る操作者による溶接ノズル方向の指定の仕方の1例を示す説明図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る立体図を説明するための一連の表記方法と約束事項を示す説明図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る溶接対象の立体図の1例を幾何学的に表現した説明図である。
【図5】本発明の実施の形態に係るノズル方向決定手段8の動作を説明する説明図である。
【図6】本実施の形態に係る動作を説明するためのフローチャートである。
【図7】本実施の形態に係る動作を説明するためのフローチャートである。
【図8】本実施の形態に係る動作を説明するためのフローチャートである。
【図9】本実施の形態の概念を説明するフローチャートである。
【図10】従来の溶接ノズルの方向指示方法を示した説明図である。
【符号の説明】
1 立体図データ
2 展開図データ
3 立体図生成部
4 画像化部
5 表示部
6 指定辺引当部
7 マウス
8 ノズル方向決定部
9 ノズル方向画像データ生成部
81 単位ベクトル生成部
83 直交座標系変換部
85 単位ベクトル交点解析部
87 ノズル方向ベクトル生成部
89 ノズル方向決定部
Claims (7)
- 三面図に基づいて生成された立体図を構成する溶接対象の、板厚を示す稜線と表側の外形線と裏側の外形線とで構成された第1立体図及び第2立体図を、ノズルの溶接方向から見たレンダリング画像で画面に表示する工程と、
前記画面の前記第1立体図又は第2立体図において指定された溶接部となる面の1辺を指定辺(Li)として読み込む工程と、
該指定辺(Li)に対して平行で、かつ該指定辺(Li)から前記板厚の半分の距離に位置する第1線分(Li´)を、前記指定辺(Li)を有する立体図(前記第1の立体図又は第2の立体図)から検索する工程と、
前記指定辺(Li)を有する立体図の前記第1線分(Li´)に平行で、かつ該第1線分(Li´)からの距離が前記板厚の2倍以内で投影時に互いに重なる線分を、他方の立体図から第2線分(Lj)として検索する工程と、
前記第2線分(Lj)を、板厚の半分の距離で平行移動させた第3線分(Lj´)を前記他方の立体図から検索する工程と、
前記第1線分(Li´)が垂直に交わる前記指定辺(Li)を有する立体図の第1面の辺の点を第1の基点とし、この第1の基点から、前記第1線分(Li´)に垂直な第1のベクトル(Vi)を二次元平面に投影した第2のベクトル(Vi´)を得る工程と、
前記第3線分(Lj´)が垂直に交わる該第3線分(Lj´)を有する立体図の第2面の辺の点を第2の基点とし、この第2の基点から、前記第3線分(Lj´)及び前記1のベクトル(Vi)に垂直な第3のベクトル(Vj)を前記二次元平面に投影した第4のベクトル(Vj´)を得る工程と、
前記第1面の前記第1の基点を原点とし、前記第2のベクトル(Vi´)の方向をX軸、前記第4のベクトル(Vj´)方向をY軸としたX−Y座標系を前記二次元平面に定義する工程と、
前記第1線分(Li´)に垂直で、前記第2のベクトル(Vi´)に対して平行で、かつ前記板厚の半分の距離だけの表側と裏側とに離れた線分を、前記指定辺(Li)を有する立体図の前記第1面の表側の外形線の一部を形成する線分(Li1)及び裏側の外形線の一部を形成する線分(Li2)とすると共に、前記第2のベクトル(Vi´)に平行で、かつ前記板厚の中心に位置する線分を線分(Li3)とする一方、
前記第2の線分(Lj)に対して垂直で前記第4のベクトル(Vj´)に対して平行で、かつ前記板厚の半分の距離だけの表側と裏側とに離れた線分を前記第2面の表側の外形線の一部を形成する線分(Lj1)及び裏側の外形線の一部を形成する線分(Lj2)とすると共に、前記第4のベクトル(Vj´)に平行で、かつ前記板厚の中心に位置する線分を線分(Lj3)として、これらの線分を前記二次元平面に投影する工程と、
前記第1面を形成している、裏側の外形線を形成する前記第1面の裏側の線分(Li2)と前記第2面を形成している前記第2面の裏側の線分(Lj2)との交点(A)を基点として前記第2のベクトル(Vi´)と第4のベクトル(Vj´)とがなす角を2分して前記交点(P)に逆向きとなる第5のベクトル(Vn)を得る工程と、
前記第5のベクトル(Vn)を前記レンダリング画像の表示に使用した座標系と同じ座標系に変換した第6のベクトル(Vn´)を、前記溶接方向とする工程と
を行うことを特徴とする自動プログラミング装置の溶接ロボットのノズル方向決定方法。 - 前記第2のベクトル(Vi´)に平行で前記第1面の中央を通る第4の直線(線分Li3を含む直線)と前記第4のベクトル(Vj´)に平行で前記第2面の中央を通る第5の直線(線分Lj3を含む直線)との交点(P)を求める工程と、
前記交点(P)が、前記X軸のマイナス側に位置しているときは両面引き突き合わせ、又は前記X軸のプラス側に位置しているときは片面引き突合せと判定する工程と、
前記両面引きと判定されたときは、
前記第6のベクトル(Vn´)の他に、
前記第5のベクトル(Vn)に対して逆向きの第7のベクトル(Vm)を、第1面の表側の線分(Li1)を含む直線及び第2面の表側の線分(Lj1)を含む直線との交点(C)を基点として得る工程と、
前記第7のベクトル(Vm)を、前記レンダリング画像の表示に使用した座標系と同じ座標系に変換した第8のベクトル(Vm´)を、前記両面引きにおける別方向の溶接方向として得る工程と
を行い、
前記片面引きと判定されたときは、
前記第6のベクトル(Vn´)の他に、
前記第1面の裏側の線分(Li2)と前記第2面の表側の線分(Lj1)を含む直線との交点(B)を基点として、前記第2のベクトル(Vi´)に逆向きの第9のベクトル(Vm)を得る工程と、
前記第9のベクトル(Vm)を、前記レンダリング画像の表示に使用した座標系と同じ座標系に変換した第10のベクトル(Vm´)を、前記片面引きにおける別方向の溶接方向として得る工程と
を行うことを特徴とする請求項1記載の自動プログラミング装置の溶接ロボットのノズル方向決定方法。 - 前記両面引きの前記第6のベクトル(Vn´)の溶接方向及び前記第8のベクトル(Vm´)の溶接方向又は前記片面引きの前記第6のベクトル(Vn´)の溶接方向及び前記第10のベクトル(Vm´)の溶接方向は、前記第1立体図及び第2立体図の溶接付近に矢印で表示され、
これらの矢印の溶接方向の内で、選択されたいずれかを溶接方向と決定することを特徴とする請求項2記載の自動プログラミング装置の溶接ロボットのノズル方向決定方法。 - 三面図に基づいて生成された立体図を構成する溶接対象の、板厚を示す稜線と表側の外形線と裏側の外形線とで構成された第1立体図及び第2立体図を、ノズルの溶接方向から見たレンダリング画像で画面に表示する工程と、
前記画面の前記第1立体図又は第2立体図において指定された溶接部となる面の1辺を指定辺(Li)として読み込む工程と、
該指定辺(Li)に対して平行で、かつ該指定辺(Li)から前記板厚の半分の距離に位置する第1線分(Li´)を、前記指定辺(Li)を有する立体図(前記第1の立体図又は第2の立体図)から検索する工程と、
前記指定辺(Li)を有する立体図の前記第1線分(Li´)に平行で、かつ該第1線分(Li´)からの距離が前記板厚の2倍以内で投影時に互いに重なる線分を、他方の立体図から第2線分(Lj)として検索する工程と、
前記第2線分(Lj)を、板厚の半分の距離で平行移動させた第3線分(Lj´)を前記他方の立体図から検索する工程と、
前記第1線分(Li´)が垂直に交わる前記指定辺(Li)を有する立体図の第1面の辺の点を第1の基点とし、この第1の基点から、前記第1線分(Li´)に垂直な第1のベクトル(Vi)を二次元平面に投影した第2のベクトル(Vi´)を得る工程と、
前記第3線分(Lj´)が垂直に交わる該第3線分(Lj´)を有する立体図の第2面の辺の点を第2の基点とし、この第2の基点から、前記第3線分(Lj´)及び前記1のベクトル(Vi)に垂直な第3のベクトル(Vj)を前記二次元平面に投影した第4のベクトル(Vj´)を得る工程と、
前記第1面の前記第1の基点を原点とし、前記第2のベクトル(Vi´)の方向をX軸、前記第4のベクトル(Vj´)方向をY軸としたX−Y座標系を前記二次元平面に定義する工程と、
前記第1線分(Li´)に垂直で、前記第2のベクトル(Vi´)に対して平行で、かつ前記板厚の半分の距離だけの表側と裏側とに離れた線分を、前記指定辺(Li)を有する立体図の前記第1面の表側の外形線の一部を形成する線分(Li1)及び裏側の外形線の一部を形成する線分(Li2)とすると共に、前記第2のベクトル(Vi´)に平行で、かつ前記板厚の中心に位置する線分を線分(Li3)とする一方、
前記第2の線分(Lj)に対して垂直で前記第4のベクトル(Vj´)に対して平行で、かつ前記板厚の半分の距離だけの表側と裏側とに離れた線分を前記第2面の表側の外形線の一部を形成する線分(Lj1)及び裏側の外形線の一部を形成する線分(Lj2)とすると共に、前記第4のベクトル(Vj´)に平行で、かつ前記板厚の中心に位置する線分を線分(Lj3)として、これらの線分を前記二次元平面に投影する工程と、
前記第2のベクトル(Vi´)に平行で前記第1面の中央を通る第4の直線(線分Li3を含む直線)と前記第4のベクトル(Vj´)に平行で前記第2面の中央を通る第5の直線(線分Lj3を含む直線)との交点(P)を求める工程と、
前記交点(P)が、前記X軸のマイナス側に位置しているときは両面引き突き合わせ、前記X軸のプラス側に位置しているときは片引き突合せと判定する工程と、
前記両面引きと判定されたときは、
前記第1面を形成している前記裏側の線分(Li2)と第2面を形成している裏側の線分(Lj2)との交点(Aa)を基点として前記第2のベクトル(Vi´)と第4のベクトル(Vj´)とがなす角を2分して前記交点(P)に逆向きとなる第5のベクトル(Vna)を得る工程と、
前記第5のベクトル(Vna)を、前記レンダリング画像の表示に使用した座標系と同じ座標系に変換した第6のベクトル(Vna´)を得る工程と、
前記第5のベクトル(Vna)に対して逆向きの第7のベクトル(Vma)を、第1面の表側の線分(Li1)を含む直線及び第2の面の表側の線分(Lj1)を含む直線との交点(C)を基点として得る工程と、
前記第7のベクトル(Vma)を、前記レンダリング画像の表示に使用した座標系と同じ座標系に変換した第8のベクトル(Vma´)を、前記両面引きにおける別方向の溶接方向として得る工程と
を行い、
前記片面引きと判定されたときは、
前記第1面を形成している裏側の線分(Li2)と前記第2面の裏側のる線分(Lj2)との交点(Ab)を基点として、前記第2のベクトル(Vi´)及び第4のベクトル(Vj´)とがなす角を2分して前記交点(P)に逆向きの第11のベクトル(Vnb)を求める工程と、
前記第11のベクトル(Vnb)を、前記レンダリング画像の表示に使用した座標系と同じ座標系に変換した第12のベクトル(Vnb´)を、溶接方向として得る工程と、
前記第1面の裏側の線分(Li2)と前記第2面の表側の線分(Lj1)を含む直線との交点(B)を基点として、前記第2のベクトル(Vi´)に逆向きの第9のベクトル(Vmb)を求める工程と、
前記第9のベクトル(Vmb)を、前記レンダリング画像の表示に使用した座標系と同じ座標系に変換した第10のベクトル(Vmb´)を、前記片面引きにおける別方向の溶接方向として得る工程と
を行うことを特徴とする自動プログラミング装置の溶接ロボットのノズル方向決定方法。 - 前記両面引きの前記第6のベクトル(Vna´)の溶接方向及び前記第8のベクトル(Vma´)の溶接方向又は前記片面引きの前記第6のベクトル(Vnb´)の溶接方向及び前記第10のベクトル(Vmb´)の溶接方向は、前記第1立体図及び第2立体図の溶接付近に矢印で表示され、
これらの矢印の溶接方向の内で、選択されたいずれかを溶接方向と決定することを特徴とする請求項4記載の自動プログラミング装置の溶接ロボットのノズル方向決定方法。 - コンピュータに、
三面図に基づいて生成された立体図を構成する溶接対象の、板厚を示す稜線と表側の外形線と裏側の外形線とで構成された第1立体図及び第2立体図を、ノズルの溶接方向から見たレンダリング画像で画面に表示する工程と、
前記画面の前記第1立体図又は第2立体図において指定された溶接部となる面の1辺を指定辺(Li)として読み込む工程と、
該指定辺(Li)に対して平行で、かつ該指定辺(Li)から前記板厚の半分の距離に位置する第1線分(Li´)を、前記指定辺(Li)を有する立体図(前記第1の立体図又は第2の立体図)から検索する工程と、
前記指定辺(Li)を有する立体図の前記第1線分(Li´)に平行で、かつ該第1線分(Li´)からの距離が前記板厚の2倍以内で投影時に互いに重なる線分を、他方の立体図から第2線分(Lj)として検索する工程と、
前記第2線分(Lj)を、板厚の半分の距離で平行移動させた第3線分(Lj´)を前記他方の立体図から検索する工程と、
前記第1線分(Li´)が垂直に交わる前記指定辺(Li)を有する立体図の第1面の辺の点を第1の基点とし、この第1の基点から、前記第1線分(Li´)に垂直な第1のベクトル(Vi)を二次元平面に投影した第2のベクトル(Vi´)を得る工程と、
前記第3線分(Lj´)が垂直に交わる該第3線分(Lj´)を有する立体図の第2面の辺の点を第2の基点とし、この第2の基点から、前記第3線分(Lj´)及び前記1のベクトル(Vi)に垂直な第3のベクトル(Vj)を前記二次元平面に投影した第4のベクトル(Vj´)を得る工程と、
前記第1面の前記第1の基点を原点とし、前記第2のベクトル(Vi´)の方向をX軸、前記第4のベクトル(Vj´)方向をY軸としたX−Y座標系を前記二次元平面に定義する工程と、
前記第1線分(Li´)に垂直で、前記第2のベクトル(Vi´)に対して平行で、かつ前記板厚の半分の距離だけの表側と裏側とに離れた線分を、前記指定辺(Li)を有する立体図の前記第1面の表側の外形線の一部を形成する線分(Li1)及び裏側の外形線の一部を形成する線分(Li2)とすると共に、前記第2のベクトル(Vi´)に平行で、かつ前記板厚の中心に位置する線分を線分(Li3)とする一方、
前記第2の線分(Lj)に対して垂直で前記第4のベクトル(Vj´)に対して平行で、かつ前記板厚の半分の距離だけの表側と裏側とに離れた線分を前記第2面の表側の外形線の一部を形成する線分(Lj1)及び裏側の外形線の一部を形成する線分(Lj2)とすると共に、前記第4のベクトル(Vj´)に平行で、かつ前記板厚の中心に位置する線分を線分(Lj3)として、これらの線分を前記二次元平面に投影する工程と、
前記第1面を形成している、裏側の外形線を形成する前記第1面の裏側の線分(Li2)と前記第2面を形成している前記第2面の裏側の線分(Lj2)との交点(A)を基点として前記第2のベクトル(Vi´)と第4のベクトル(Vj´)とがなす角を2分して前記交点(P)に逆向きとなる第5のベクトル(Vn)を得る工程と、
前記第5のベクトル(Vn)を前記レンダリング画像の表示に使用した座標系と同じ座標系に変換した第6のベクトル(Vn´)を、前記溶接方向とする工程と
を実行させるための溶接ロボットのノズル方向決定プログラムを記憶した記憶媒体。 - 前記コンピュータに、
前記第2のベクトル(Vi´)に平行で前記第1面の中央を通る第4の直線(線分Li3を含む直線)と前記第4のベクトル(Vj´)に平行で前記第2面の中央を通る第5の直線(線分Lj3を含む直線)との交点(P)を求める工程と、
前記交点(P)が、前記X軸のマイナス側に位置しているときは両面引き突き合わせ、又は前記X軸のプラス側に位置しているときは片面引き突合せと判定する工程と、
前記両面引きと判定されたときは、
前記第6のベクトル(Vn´)の他に、
前記第5のベクトル(Vn)に対して逆向きの第7のベクトル(Vm)を、第1面の表側の線分(Li1)を含む直線及び第2面の表側の線分(Lj1)を含む直線との交点(C)を基点として得る工程と、
前記第7のベクトル(Vm)を、前記レンダリング画像の表示に使用した座標系と同じ座標系に変換した第8のベクトル(Vm´)を、前記両面引きにおける別方向の溶接方向として得る工程と
を行い、
前記片面引きと判定されたときは、
前記第6のベクトル(Vn´)の他に、
前記第1面の裏側の線分(Li2)と前記第2面の表側の線分(Lj1)を含む直線との交点(B)を基点として、前記第2のベクトル(Vi´)に逆向きの第9のベクトル(Vm)を得る工程と、
前記第9のベクトル(Vm)を、前記レンダリング画像の表示に使用した座標系と同じ座標系に変換した第10のベクトル(Vm´)を、前記片面引きにおける別方向の溶接方向として得る工程と
を実行させるための請求項6記載のノズル方向決定方法プログラムを記憶した記憶媒体。
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