JPH09237346A - 部分立体モデルの合成方法及び完全立体モデルの作成方法 - Google Patents

部分立体モデルの合成方法及び完全立体モデルの作成方法

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JPH09237346A
JPH09237346A JP8162450A JP16245096A JPH09237346A JP H09237346 A JPH09237346 A JP H09237346A JP 8162450 A JP8162450 A JP 8162450A JP 16245096 A JP16245096 A JP 16245096A JP H09237346 A JPH09237346 A JP H09237346A
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partial
partial stereo
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vector
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JP8162450A
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English (en)
Inventor
Sumuto Yoshikawa
澄人 吉川
Yoshiteru Ooi
祥照 大井
Shinji Ozawa
慎治 小沢
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AINESU KK
INES CORP
Original Assignee
AINESU KK
INES CORP
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規な部分立体モデルの合成方法及び完全立
体モデルの作成方法を提供する。 【解決手段】 被写体の3D形状を部分的に復元した複
数個の部分立体モデルを合成する方法である。被写体を
種々のアングルからから撮影して複数個の部分立体モデ
ルを得る。任意2個の部分立体モデルを選択し、共有特
徴点を適当な個数指定する。一方の部分立体モデルを定
義する座標系から他の部分立体モデルを定義する座標系
への変換パラメータを求める。この変換パラメータを利
用して、一方の座標系の特徴点の3D座標を他の座標系
に統合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンピュータ・グ
ラフィックスにおける部分立体モデルの合成方法及び完
全立体モデルの作成方法に係り、更に詳細には、同一の
被写体を複数の視点から部分的に3次元(以下、「3
D」と略す)復元した部分立体モデル同士を連結して新
たな部分立体モデルを得る方法、及び同一被写体の全て
の表面をカバーする複数個の部分立体モデルを統合し
て、該被写体全体を3D復元した完全立体モデルの作成
方法に関するものである。また、本方法により、被写体
を3D復元する際の計算効率と精度が向上でき、バーチ
ャルリアリティ映像を作成する際のモデリング及びレン
ダリング作業が簡略化される。
【0002】
【従来の技術】従来から、コンピュータ・グラフィック
スにおいて、リアルな3D映像を作成するに当たって
は、モデリングの作業でより実物に近い3D形状を作成
する必要があり、このための方法としては、CADを用
いる方法が知られている。しかし、CADを用いて実物
に近い3D形状を復元するのは非常に困難であり、この
ため、従来は粘土などでクレイモデルを作成し、これを
レンジセンサーなどと称される特殊な3D計測装置で計
測し、得られた3D位置データをCADに入力する方法
が採られている。
【0003】また、実物(被写体)に関して視差のある
2枚の画像(画像対)を用い、被写体の形状上の特徴を
なす点(被写体表面の突起や角の変曲点などであって、
以下、「特徴点」という)に着目し、三角測量の原理に
基づいて被写体の形状を3D復元する方法(以下、「ス
テレオ法」という)も提案されている。このステレオ法
では、3D復元が可能な視差の大きさに限界があり、被
写体の全表面を一度に3D復元することはできないの
で、多視点による画像対から被写体を部位毎に3D復元
することにより、複数個で被写体全表面の情報を有する
個々の部分立体モデルを作成し、最終的にこれら部分立
体モデルを統合して、被写体の全表面の情報を有する完
全立体モデルを得る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
CADを用いる方法では、技術的に熟練を要するばかり
か、クレイモデルの作成にもデザイン上の知識と熟練を
要し、素人は勿論、経験者であっても簡単には行うこと
ができず、更には、作成したクレイモデルを特殊な装置
で計測しなければならず、手間がかかり煩雑でコスト高
となるという課題がある。
【0005】一方、ステレオ法においては、実物(被写
体)を撮影すればよいという利点があるものの、個々の
部分立体モデルが別個の座標系で定義されているため、
各部分立体モデルを統合して完全立体モデルを作成する
に当たっては、これらを単一の座標系に変換する必要が
あるが、従来技術では、この変換方法が明確にされてい
るものは見当たらない。本発明は、このような従来技術
の有する課題に鑑みてなされたものであり、その目的と
するところは、新規な部分立体モデルの合成方法及び完
全立体モデルの作成方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、視点と被写体との
移動に着目して特定の座標変換手法を用いることによ
り、上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成
するに至った。即ち、本発明の部分立体モデルの合成方
法は、被写体の立体形状を部分的に復元した複数個の部
分立体モデルを合成する方法であって、上記部分立体モ
デルから、少なくとも3点の特徴点の対応関係が既知で
ある任意2個の第1部分立体モデル及び第2部分立体モ
デルを選択し、第2部分立体モデルの上記3点の特徴点
以外の他の特徴点を、第1部分立体モデルの座標系に変
換することにより、これら2個の部分立体モデルを合成
することを特徴とする。
【0007】また、本発明の他の部分立体モデルの合成
方法は、複数個の部分立体モデルを合成する方法であっ
て、(1)視点又は被写体を移動させて撮影した複数個
の画像を用いて、この被写体の立体形状を部分的に復元
した複数個の部分立体モデルを作成し、(2)得られた
部分立体モデルから、少なくとも3点の特徴点の対応関
係が既知である任意2個の第1部分立体モデル及び第2
部分立体モデルを選択し、(3)第2部分立体モデルの
上記3点の特徴点以外の他の特徴点を、第1部分立体モ
デルの座標系に変換することにより、これら2個の部分
立体モデルを合成することを特徴とする。
【0008】更に、本発明の更に他の部分立体モデルの
合成方法は、複数個の部分立体モデルを合成する方法で
あって、(1)視点又は被写体を同一平面上で移動させ
て撮影した複数個の画像を用いて、被写体の立体形状を
部分的に復元した複数個の部分立体モデルを作成し、
(2)得られた部分立体モデルから、少なくとも2点の
特徴点の対応関係が既知である任意2個の第1部分立体
モデル及び第2部分立体モデルを選択し、(3)第2部
分立体モデルの上記2点の特徴点以外の他の特徴点を、
第1部分立体モデルの座標系に変換することにより、こ
れら2個の部分立体モデルを合成することを特徴とす
る。
【0009】また、本発明の他の部分立体モデルの合成
方法は、複数個の部分立体モデルを合成する方法であっ
て、(1)視点又は被写体を同一平面上で且つ両者の距
離を一定に保持したまま移動させて撮影した複数個の画
像を用いて、被写体の立体形状を部分的に復元した複数
個の部分立体モデルを作成し、(2)得られた部分立体
モデルから、少なくとも1点の特徴点の対応関係が既知
である任意2個の第1部分立体モデル及び第2部分立体
モデルを選択し、(3)第2部分立体モデルの上記1点
の特徴点以外の他の特徴点を、第1部分立体モデルの座
標系に変換することにより、これら2個の部分立体モデ
ルを合成することを特徴とする。
【0010】更にまた、本発明の完全立体モデルの作成
方法は、被写体の立体形状を全アングル的に3D復元し
た完全立体モデルを作成するに当たり、視点又は該被写
体を移動させて、この被写体の全表面を撮影したN個
(Nは自然数を示す)の画像を用いて、N個の部分立体
モデルを作成し、得られたN個の部分立体モデルを、上
記いずれかの方法により(N−1)回合成することを特
徴とする。
【0011】
【作用】本発明の部分立体モデルの合成方法よれば、複
数個の部分立体モデルにおける各特徴点の3D位置が既
知であり、任意2個部分立体モデル間において、少なく
とも3点の特徴点の対応関係が既知であれば、この2個
の部分立体モデルを合成することができる。なお、以
下、このように対応関係が既知である特徴点を、「共有
特徴点」というものとする。また、各部分立体モデル
が、視点又は被写体の移動を同一平面上に限定すること
により作成されたものである場合には、合成に必要とす
る共有特徴点の数を2個以上に低減させることができ
る。更に、各部分立体モデルが、視点又は被写体の移動
をいわゆる円錐運動、即ち、視点又は被写体を同一平面
上で且つ両者の距離を一定に保持したまま移動させるこ
と、に限定して作成されたものである場合には、合成に
必要とする共有特徴点の数を1個以上に低減することが
可能になる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、図面を参照して
実施形態により詳細に説明する。 (実施形態1)図1は、本発明の部分立体モデルの合成
方法の一例を総括的に示すフローチャートである。以
下、このフローチャートに従って本実施形態を説明す
る。 [1]部分立体モデルの作成(ステップS1及びS2) まず、図2に示すように、被写体Obをカメラ(視点)
位置1と1’,2と2’,・・・NとN’から撮影し、得
られた視差の異なる画像対を用いステレオ法によって被
写体Obの部分立体モデルN個(部分立体モデル1,
2,・・・,N)を作成する(ステップ1)。このような
部分立体モデルでは、これらが定義される各座標系にお
いて全ての特徴点の3D位置が既知である(ステップS
2)。
【0013】なお、上述の関係において、隣接する部分
立体モデル同士、例えば、部分立体モデル1と2、2と
3等は1部の特徴点を共有しているもの、即ち、若干の
個数の特徴点の対応関係が分かっているものとし、ま
た、部分立体モデルn(n=1,2,・・・,N)は、カ
メラ位置nを原点とし、カメラの光軸をZ軸方向で表し
た右手座標で定義されるものとする(図3参照)。但
し、カメラ位置1,1’,・・・,N,N’の位置関係に
は何等の制約もなく任意である。ここで、通常、ステレ
オ法を用いて部分立体モデルを作成するには、視差の他
に、カメラ位置関係(移動関係)が既知である必要があ
るが、カメラ位置を任意にしても、以下の手法1又は2
により部分立体モデルを得ることができ、同時に各モデ
ルにおける全特徴点の3D位置を知ることも可能とな
る。
【0014】(手法1)図4に、視点(カメラ)を移動
させて同一物体の視差の異なる2枚の画像を得る場合の
座標の移動関係を示す。同図において、移動前座標はX
−Y−Zで表され、移動後座標はX’−Y’−Z’で表
され、視点(カメラ位置)は各座標系の原点O及びO’
である。また、被写体の特徴点Iのうちi番目のものを
iで示し、これは移動前画像上の座標としてはi=(x
i,yi)、移動後画像上の座標としては、i=
(xi’,yi’)で表される。また、視点O−O’間の
移動(カメラ運動パラメータ)は、3次元並進ベクトル
H及び回転行列Rの合成により定義される。なお、回転
行列Rは、図示したようにX,Y,Z軸回りの回転角度
θX(チルド角),θY(パン角),θZ(ロール角)で
表される。
【0015】図4において、移動前座標の視点Oを通り
任意の特徴点iを指す単位ベクトルをmi、移動後座標
の視点O’を通り特徴点iを指す単位ベクトルをmi
とすると、mi及びmi’は、次式 mi=(xi,yi,f)t/(xi 2+yi 2+f21/2・・・ mi’=(xi’,yi’,f)t/(xi2+yi2+f21/2・・・ (式中のfは焦点距離を示す)で表される。よって、各
視点を通り特徴点iを指すベクトルは、それぞれPi
(=rii:riは視点Oから特徴点iまでの距離)及
びPi’(=ri’mi’:ri’は視点O’から特徴点
iまでの距離)で表されることになる。そして、上述の
ように、図4のような座標系では、特徴点iの3D位置
は、mi及びmi’により算出される視差と、並進ベクト
ルH及び回転行列Rの値とが明かになることにより復元
することができる。
【0016】次に、本手法の特徴をなすカメラ運動パラ
メータ推定のための指標について説明する。図5は、カ
メラ運動パラメータの推定値が真値と一致する場合を示
す説明図である。同図に示すように、推定したカメラ運
動パラメータが真値と一致する場合には、上述の単位ベ
クトルm及びm’から求めた視差と、推定した(仮決定
した)カメラ運動パラメータとにより算出(復元)され
る特徴点の3D位置Irは一致し、しかも単位ベクトル
m及びm’の延長線上に存在することが幾何学的に明か
である。これに対し、図6に示したように、カメラ運動
パラメータの推定値が真値と一致しない場合(偽値の場
合)には、上記視差と仮決定した運動パラメータにより
算出した特徴点の3D位置は、単位ベクトルm及びm’
の延長線上に存在するものの一致しない(図示したIr
及びIr’参照)。
【0017】本手法においては、上記特徴点の3D復元
値Ir及びIr’のズレに着目し、カメラ運動パラメー
タを、種々の特徴点I(図4参照)に応じて仮決定しな
がら変化させ、3D復元値Ir及びIr’の距離dが最
小値dminとなるようなカメラ運動パラメータを選定
することにした。このように選定してカメラ運動パラメ
ータは真値に近く、従って、得られたカメラ運動パラメ
ータ及び上記視差を用いて算出した特徴点の3D位置は
極めて精度が高くなる。
【0018】(手法2)図6において、特徴点の3D復
元値は単位ベクトルm及びm’の延長線上に存在するこ
とから、視点O又はO’を通り単位ベクトルm又はm’
を方向ベクトルとする直線g、g’を考える。仮置きし
たカメラ運動パラメータが真値の場合には、直線g、
g’が交わることになり、その交点が特徴点の3D位置
になる。従って、種々の特徴点Iに応じて、直線g、
g’の距離dが最小となるような(d=dminとなる
ような)カメラ運動パラメータを選定することにより、
推定するカメラ運動パラメータを真値に近づけることが
できる。
【0019】ここで、直線g、g’間の距離dは、次式 d=|H,m,Rm’|/{1−(m,Rm’)21/2・・・ (式中のHは視点の移動を表す3次元並進ベクトル、m
は移動前座標の視点を通り任意の特徴点を指す単位ベク
トル、Rは視点の移動を表す3次元回転行列、m’は移
動後座標の視点を通り上記特徴点を指す単位ベクトルを
示す。)で表される。また、この直線間の距離dを決定
する場合、n個の異なる特徴点におけるd値を算出し、
これの平均値を採用してもよい。考慮する特徴点の個数
としては、多ければ多いほどよいが、通常は3点あれば
十分である。
【0020】以上の手法1又は2を適用することによ
り、視点の移動関係を予め定めること無く部分立体モデ
ルを得ることができるが、視点の移動に若干の制約を付
加して手法1又は2を行うことにより、得られる部分立
体モデルの精度を更に向上させることができる。即ち、
カメラを移動させて複数画像を得るに際し、被写体の特
徴点のうち、視点の光軸に最も近接する特徴点(注視
点)を、移動前の画像及び移動後の画像の中心に位置さ
せる注視点制約を付加することにより、カメラ運動パラ
メータは並進ベクトルHのみ(空間座標のX,Y,Zの
3自由度)で表示できることになる(手法1又は2の変
法1)。よって、この場合には、元来、並進及び回転の
6自由度を有するカメラ運動パラメータの自由度が3自
由度に削減され、上述したd値の探索をすることによ
り、カメラ運動パラメータを迅速且つより精密に推定す
ることが可能となる。
【0021】また、移動後座標を上記注視点を原点とす
る極座標(r,θ,φ)に変換することを付加すること
により、注視点制約による並進ベクトルHの3自由度で
表示していたカメラ運動パラメータをθ及びφの2自由
度にまで削減することができ、推定せんとするカメラ運
動パラメータの精度を更に向上させることができる(同
変法2)。更に、移動前の視点と移動後の視点とを同一
平面上に位置させることにより(φ=0とすることによ
り)、カメラ運動パラメータをθのみの1自由度にまで
削減することができ、推定せんとするカメラ運動パラメ
ータの精度を一層向上させることができる(同変法
3)。
【0022】[2]共有特徴点の指定(ステップS3) 図1のフローチャートの説明に戻る。以上に説明した手
法により複数個の部分立体モデルを作成し、各モデルに
おける特徴点の3D位置を明確にした後、合成しようと
する任意2個の部分立体モデル間の共有特徴点を指定す
る(ステップS3)。例えば、複数個の部分立体モデル
の中から、共有特徴点を有する任意2個の部分立体モデ
ルを選択してディスプレイ上に表示し、これら部分立体
モデル間の共有特徴点をマウス等で指定すればよい。こ
こで指示する共有特徴点の数は、部分立体モデルの作成
する際のカメラの移動関係に左右されるが、本実施形態
のようにカメラの移動に何等の制約が課されていない場
合には、以下に説明するように、3点以上の共有特徴点
を指定する必要がある。
【0023】即ち、一般に、ある座標系上の点(X,
Y,Z)を異なる座標系上の点(X’,Y’,Z’)に
座標変換するためには、次式(1)
【数5】 ((1)式中のRは3次元回転行列、θX,θY,θZ
それぞれ回転行列RのX,Y,Z軸回りの回転角度成
分、HX,HY,HZはそれぞれ3次元並進ベクトルHの
X,Y,Z成分を示す))で表される、回転行列Rの回
転3自由度(θX,θY,θZ)及び並進ベクトルHの並
進3自由度(HX,HY,HZ)の合計6個のパラメータ
を解かなければならないことになる(図3参照)。これ
に対して、本実施形態の方法は、この座標変換を3個の
パラメータを有する線形方程式を解くことにより行うも
のであり、そのため合成しようとする部分立体モデルの
座標系間で最低3点の共有特徴点を必要とするのであ
る。以下、詳細に説明する。
【0024】[3]座標変換パラメータを求める(ステ
ップS4) ここで、図7に示すような2個の部分立体モデルの座標
系1及び2を想定し、座標系1−2間における3点の共
有特徴点をA−a、B−b、C−cとする。また、座標
系2におけるa、b、c以外の任意の特徴点をpとし、
これを座標変換した座標系1における特徴点をPとす
る。更に、座標系2において、ベクトルapとベクトル
abとのなす角をθ1、ベクトルapとベクトルacと
のなす角をθ2とし、平面abcの法線ベクトルをv、
ベクトルvとベクトルapとのなす角をθ3とする。な
お、点pは共有特徴点である必要はない。
【0025】上記条件下において、A−a、B−b、C
−cは共有特徴点であるので、座標系1において、ベク
トルAPとベクトルABとのなす角はθ1、ベクトルA
PとACとのなす角はθ2、平面ABCの法線ベクトル
VとベクトルAPとのなす角はθ3となる。なお、以
下、ベクトルapなどについては、「ap」等と略す。
次に、v及びVについては、ベクトルの外積から、次の
(2)式及び(3)式が成立する。 v=ab×ac・・・(2) V=AB×AC・・・(3)
【0026】また、θ1〜θ3については、ベクトルの内
積から、次の(4)〜(6)式が成立する。 ap・ab=|ap||ab|cosθ1・・・(4) ap・ac=|ap||ac|cosθ2・・・(5) ap・v=|ap||v|cosθ3 ・・・(6) 更に、座標系1−2間の倍率(スケール)を、t=|A
P|/|ap|とすると、次の(7)式が成立する。 t=1/2{(|AB|/|ab|)+(|AC|/|ac|)}・・・(7)
【0027】ここで、座標系1において、AB等を成分
表示し、AB=(α1,β1,γ1)、AC=(α2
β2,γ2)、V=(α3,β3,γ3)、AP=(x,
y,z)とすると、次の連立方程式(8)〜(10)式
が成立し、この関係からAP=(x,y,z)を求める
ことができる。 α1x+β1y+γ1z=t|AB||ap|cosθ1・・・(8) α2x+β2y+γ2z=t|AC||ap|cosθ2・・・(9) α3x+β3y+γ3z=t|V||ap|cosθ3 ・・・(10) 以上に説明したように、本実施形態の方法によれば、部
分立体モデル同士を合成するに当たり、部分立体モデル
間に少なくとも3個の共有特徴点があれば、一の座標系
から他の座標系への変換パラメータを求めることができ
るのである。
【0028】[4]特徴点3D座標の1つの座標系への
統合(ステップS5) 上述のステップS1及びS2により、各部分立体モデル
における全ての特徴点の3D位置は既知であるため、座
標系1及び2において、特徴点A〜C,a〜c,pの3
D位置は既知である。従って、これらの3D位置データ
と、(8)〜(10)式に示した変換パラメータを用い
て、変換後の特徴点Pの3D位置を求めることができ
る。そして、座標系2における特徴点p以外の他の特徴
点全てについても、上記同様の操作を繰り返して座標系
1に統合し、部分立体モデルの合成を完了する。
【0029】なお、上述のような特徴点の統合におい
て、3点の共有特徴点が空間上でほぼ一直線上に並ぶ場
合には、図10に示すように、座標系tで定義される部
分立体モデルt上の共有特徴点以外の特徴点を座標系s
で定義される部分立体モデルsに統合するに当たり、部
分立体モデルtにおける他の特徴点t1及びt2が、正し
い位置t1’及びt2’に対し誤った位置に統合されるこ
とがある。即ち、3点の共有特徴点が形成する直線を蝶
番の軸と考えると、蝶番の開き角度ωが微小角度だけ誤
ったものとなることがあり、かかる蝶番現象は、屋外建
築物などの大きな対象物から部分立体モデルを作成した
り、壁面の一部に関する部分立体モデル同士を合成する
ような場合に生じ易い。
【0030】上述のような蝶番現象は、3点の共有特徴
点を通るような近似直線lを求め、共有特徴点以外の特
徴点群(上記では、t1及びt2)を近似直線lの回りに
回転させ、操作者が目視で他の位置、即ち適切な位置
(上記では、t1’及びt2’)を指定することにより、
克服することができ、これにより、よりリアルな合成部
分立体モデル又は完全立体モデルを得ることができる。
なお、上記近似直線lとしては、3点の共有特徴点から
最小自乗法により求めた回帰直線又は主軸を採用するこ
とができる。
【0031】次に、本実施形態の方法を用いた完全立体
モデルの作成方法について説明すると、被写体の完全立
体モデルを作成する場合には、ステップS1において、
被写体Obの全表面をカバーするN個の部分立体モデ
ル、即ち、N個全部で被写体の全面が表示されている部
分立体モデルを作成し、これらN個の部分立体モデル
を、本実施形態の方法により部分立体モデル1と2,2
と3,3と4,・・・,N−1とNなどというように(N
−1)回合成すればよい。
【0032】次に、本実施形態の利点について説明す
る。本実施形態は、上述のように、部分立体モデルを作
成する際のカメラ位置に制約がなく、大きな建造物や自
然物などカメラ位置を予め定めることができない被写体
の部分立体モデルを合成したり、その完全立体モデルを
作成するのに好適である。また、このような利点を有す
ることから、端的には、ある被写体を手持ち状態で任意
に移動しながら撮影したビデオ映像からでも、当該被写
体の完全立体モデルを作成することが可能である。な
お、カメラ位置を固定して、被写体を任意に移動させな
がら撮影した画像データからでも、完全立体モデルを作
成できるのは言うまでもない。更に、合成しようとする
部分立体モデル間に3点以上の共有特徴点があれば、合
成を行うことができるので、部分立体モデルの個数が少
ない場合であっても完全立体モデルを容易に得ることも
可能である。
【0033】(実施形態2)本実施形態は、同一平面上
に位置させた被写体又は視点を移動させて撮影を行うこ
とにより部分立体モデルを作成した場合の部分立体モデ
ルの合成法及び完全立体モデルの作成方法に関するもの
であり、例えば、建造物を、視点の高さ(カメラの高
さ)を一定に保持したまま地面に沿って移動しながら撮
影した場合などに応用できる。但し、この場合、被写体
及び視点が同一平面上に存在すれば(カメラの高さを一
定に保持すれば)十分であり、同一平面上の移動であれ
ば距離関係は問題とはならず、任意である。
【0034】[1]部分立体モデルの作成〜共有特徴点
の指定(ステップS1〜S3) 例えば、同一平面上に位置させた被写体及びカメラのう
ち、カメラを移動させて視差のある複数画像を撮影し、
これら画像から複数個の部分立体モデルを作成する。こ
の場合、上記手法1又は2の変法3を適用すれば、部分
立体モデルを簡易に作成でき、各部分立体モデルにおけ
る特徴点の3D位置も明かとなる(ステップS1及びS
2)。次いで、得られた部分立体モデルのうち、2点以
上の共有特徴点を有する任意2個の部分立体モデルを選
択し、その共有特徴点を実施形態1と同様に指定する
(ステップS3)。
【0035】[2]座標変換パラメータを求める(ステ
ップS4)。 図8に示すように、被写体Obの座標系を座標系0
(X0,Y0,Z0)、合成すべき2個の部分立体モデル
の座標系をそれぞれ座標系1(X1,Y1,Z1)、座標
系2(X2,Y2,Z2)とする。また、被写体Obと座標
系1の視点1との距離をδとし、被写体Ob、視点1及
び視点2は同一平面上に存在するものとする。この条件
下において、座標系1から座標系0への変換は次の
(I)式
【数6】 で表され、座標系0から座標系2への変換は、座標系1
と2とのチルド角及びロール角が0(θX=θZ=0)で
あることから、次の(II)式
【数7】 ((II)式中のR、θY、HX、HY及びHZは(1)式
の場合と同じものを示す)で表される。また、(I)式
及び(II)式から、以下の(11)〜(16)式が成
立し、求める変換パラメータとしては、θY、HX、HY
及びHZの4個となる。 X0=X1 ・・・(11) Y0=Y1 ・・・(12) Z0=Z1−δ・・・(13) X2=X0cosθY+Z0sinθY+HY ・・・(14) Y2=Y0+HY ・・・(15) Z2=−X0sinθY+Z0cosθY+HZ・・・(16)
【0036】ここで、座標系1−2間の2点の共有特徴
点の座標を、座標系1において、(X11,Y11,Z11
及び(X12,Y12,Z12)、座標系2において、
(X21,Y21,Z21)及び(X22,Y22,Z22)、座標
系0において、(X01,Y01,Z01)及び(X02
02,Z02)、と置くと、(15)式より、HY=Y21
−Y01・・・(17)となる。
【0037】また、式(14)及び(16)において、
θYを求めるためにHX、HZを消去すると、 X21−X22=(X01−X02)cosθY +(X01−X02)(Z01−Z02)sinθY・・・(18) Z21−Z22=−(X01−X02)(Z01−Z02)sinθY +(Z01−Z02)cosθY ・・・(19) となる。(18)式×(X01−X02)+(19)式×
(Z01−Z02)とすると、 (X21−X22)(X01−X02)+(Z21−Z22)(Z01
−Z02)={(X01−X022+(Z01−Z022}co
sθY よって、θY=cos-1[{(X21−X22)(X01−X
02)+(Z21−Z22)(Z01−Z02)}/{(X01−X
022+(Z01−Z022}]・・・(20)となる。
【0038】このように、(20)式からθYが求めら
れ、また、(20)式より求めたθYを(14)式及び
(16)式に代入すれば、HX及びHZが求められる。な
お、(17)式よりHYも求められているので、これに
より、求めるべき変換パラメータであるθY、HX、HY
及びHZの4個が求まったことになる。
【0039】[3]特徴点3D座標の1つの座標系への
統合(ステップS5) 本実施形態においても、上述のステップS1及びS2に
より各部分立体モデルにおける全ての特徴点の3D位置
は既知であるため、変換しようとする座標系2の特徴点
pの3D位置データと上述した変換パラメータを用い
て、変換後の特徴点Pの3D位置を求めることができ
る。そして、座標系2における特徴点p以外の他の特徴
点全てについても、上記同様の操作を繰り返して座標系
1に統合し、部分立体モデルの合成を完了する。また、
本実施形態の方法を用いた完全立体モデルの作成方法に
ついても、実施形態1と同様に、被写体Obの全表面を
カバーするN個の部分立体モデルを作成し、これらN個
の部分立体モデルを、本実施形態の方法により(N−
1)回合成すればよい。
【0040】本実施形態の利点について説明すると、本
実施形態の方法は、被写体とカメラとを同一平面上に存
在させれば適用できるため、カメラの高さを変化させな
ければカメラ位置を任意に移動させることができるの
で、実施形態1と同様に建造物や自然物などのカメラ位
置を予め定めることができない被写体の完全立体モデル
を作成することなどに有用である。また、上述のように
平面運動という制約を受けるが、部分立体モデル間に2
点以上の共有特徴点があれば合成できるので、部分立体
モデルの個数が少ない場合であっても完全立体モデルを
容易に得ることができる。
【0041】(実施形態3)本実施形態は、同一平面上
に位置させた被写体又は視点を移動させて撮影を行う
際、被写体と視点との距離を一定に保持しながら撮影す
ることにより部分立体モデルを作成した場合の部分立体
モデルの合成法及び完全立体モデルの作成方法に関する
ものであり、被写体を固定しカメラを移動させる場合に
は、被写体とカメラとを結ぶ線分が円錐運動をするもの
である。また、被写体をターンテーブルなどに載置して
回転させ、ターンテーブル外に定置したカメラで撮影を
行う場合も含まれる。本実施形態の方法よれば、部分立
体モデル間の共有特徴点を少なくとも1点にすることが
できる。
【0042】[1]部分立体モデルの作成〜共有特徴点
の指定(ステップS1〜S3) 例えば、カメラを同一平面上で移動させながら、且つ被
写体とカメラとの距離を一定に保持したまま視差のある
複数画像を撮影し、これら画像から複数個の部分立体モ
デルを作成する。この結果、各部分立体モデルにおける
特徴点の3D位置も明かとなる(ステップS1及びS
2)。次いで、得られた部分立体モデルのうち、1点以
上の共有特徴点を有する任意2個の部分立体モデルを選
択し、その共有特徴点を実施形態1と同様に指定する
(ステップS3)。
【0043】[2]座標変換パラメータの算出及び特徴
点3D座標の統合(ステップS4及びS5) 図9に示すように、被写体Obの座標系を座標系0
(X0,Y0,Z0)、合成すべき2個の部分立体モデル
の座標系をそれぞれ座標系1(X1,Y1,Z1)、座標
系2(X2,Y2,Z2)とする。被写体Obと座標系1の
視点01又は座標系2の視点O2との距離をδ(=一定)
とし、視点O1及びO2は同一平面上に存在するものとす
る。このような条件下においては、座標系1と座標系2
とのチルド角θXは一定値をとり、ロール角θZは0であ
る。ここで、パン角θYの大きさを、−π/2<θY<π
/2とする。
【0044】以上の条件下において、座標系1から座標
系0への変換は次の(III)式
【数8】 ((III)式中のRTは、3次元回転行列Rの転置行
列を示す)で表され、座標系2から座標系0への変換は
次の(IV)式
【数9】 で表される。即ち、ここで求めるべき変換パラメータは
θX、θYの2個となる。
【0045】ここで、座標系1及び座標系2における1
点の共有特徴点を、それぞれ(X1,Y1,Z1)及び
(X2,Y2,Z2)とし、Z1’=Z1−δ及びZ2’=Z
2−δとして、(III)式及び(IV)式を展開する
と、以下の(21)〜(26)式が得られる。 X0=X1 ・・・(21) Y0=Y1cosθX+Z1’sinθX ・・・(22) Z0=−Y1sinθX+Z1’cosθX ・・・(23) X0=X2cosθY+Y2sinθYsinθX −Z2’sinθYcosθX・・・(24) Y0=Y2cosθX+Z2’sinθX ・・・(25) Z0=X2sinθY−Y2cosθYsinθX +Z2’cosθYcosθX・・・(26)
【0046】(22)式及び(25)式より、 (Y1−Y2)cosθX=(Z2’−Z1’)sinθX・・・(27) が得られ、上記条件より−π/2<θY<π/2である
ので、Z1’≠Z2’のとき、次式のようにθXが求めら
れる。 θX=tan-1{(Y1−Y2)/(Z2’−Z1’)}・・・(28) よって、このθXを(21)〜(23)式に代入すれ
ば、座標系0での共有特徴点の座標(X0,Y0,Z0
が求められる。
【0047】また、(24)式×cosθY+(26)
式×sinθY、及び(24)式×sinθY−(26)
式×cosθYより、それぞれ次式が得られる。 X0cosθY+Z0sinθY=X2 ・・・(29) X0sinθY−Z0cosθY=X2sinθX−Z2’cosθX・・・(30) 両辺を整理すると、次の(31)式のようになる。
【数10】
【0048】(31)式を(Z0,X0)に対する2次の
回転変換の式と考え、外積を利用すると、以下の(3
2)式が得られる。
【数11】 従って、(32)式から、次の(33)式のようにθY
が求められる。 θY=sin-1[{Z00−(Z2’cosθX−Y2sinθX)X0}/(Z0 2 +X0 2)]・・・(33)
【0049】以上に説明したように、本実施形態におい
ては、1点の共有特徴点があれば部分立体モデルを合成
できる。また、上述の変換パラメータを用いて、実施形
態1及び2と同様に他の特徴点の全てを座標変換すれ
ば、部分立体モデルの合成を完了することができる。更
に、完全立体モデルについても、被写体Obの全表面を
カバーするN個の部分立体モデルを作成し、これらN個
の部分立体モデルを、本実施形態の方法により(N−
1)回合成すればよい。
【0050】以上、本発明を実施形態により詳細に説明
したが、本発明はこれら実施形態に限定されるものでは
なく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形が可能
である。例えば、上述の各実施形態において、共有特徴
点を指定して所定の手法により部分立体モデル同士を合
成する際、各部分立体モデルに、一色よるレンダリング
処理と、斜め一定方向から光を当てるシェーディング処
理とを施し、得られたシェーディング表示の対応関係を
利用することにすれば、よりリアルな合成部分立体モデ
ル又は完全立体モデルを一層簡易に得ることができる。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
視点と被写体との移動に着目して特定の座標変換手法を
用いることとしため、新規な部分立体モデルの合成方法
及び完全立体モデルの作成方法を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の部分立体モデルの合成方法を総括的に
示すフローチャートである。
【図2】部分立体モデルの作成を示す説明図である。
【図3】座標系の定義と座標変換を示す説明図である。
【図4】視点を移動させて被写体の視差の異なる複数画
像を得る場合の座標の移動関係を示す説明図である。
【図5】カメラ運動パラメータの推定値が真値と一致す
る場合を示す説明図である。
【図6】カメラ運動パラメータの推定値が真値と一致し
ない場合を示す説明図である。
【図7】本発明の一実施形態における座標変換の様子を
示す説明図である。
【図8】本発明の他の実施形態における座標変換の様子
を示す説明図である。
【図9】本発明の更に他の実施形態における座標変換の
様子を示す説明図である。
【図10】蝶番現象の一例を示す説明図である。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写体の立体形状を部分的に復元した複
    数個の部分立体モデルを合成する方法であって、 上記部分立体モデルから、少なくとも3点の特徴点の対
    応関係が既知である任意2個の第1部分立体モデル及び
    第2部分立体モデルを選択し、 第2部分立体モデルの上記3点の特徴点以外の他の特徴
    点を、第1部分立体モデルの座標系に変換することによ
    り、これら2個の部分立体モデルを合成する、ことを特
    徴とする部分立体モデルの合成方法。
  2. 【請求項2】 複数個の部分立体モデルを合成する方法
    であって、(1)視点又は被写体を移動させて撮影した
    複数個の画像を用いて、この被写体の立体形状を部分的
    に復元した複数個の部分立体モデルを作成し、(2)得
    られた部分立体モデルから、少なくとも3点の特徴点の
    対応関係が既知である任意2個の第1部分立体モデル及
    び第2部分立体モデルを選択し、(3)第2部分立体モ
    デルの上記3点の特徴点以外の他の特徴点を、第1部分
    立体モデルの座標系に変換することにより、これら2個
    の部分立体モデルを合成する、ことを特徴とする部分立
    体モデルの合成方法。
  3. 【請求項3】 上記(3)ステップにおいて、第2部分
    立体モデルにおける3点の特徴点をa、b及びc、これ
    らとそれぞれ対応する第1部分立体モデルにおける特徴
    点をA、B及びC、第2部分立体モデルの上記他の特徴
    点をp、この特徴点pの上記変換後の特徴点をPとし、 上記第1部分立体モデルの座標系において、ベクトルA
    B=(α1,β1,γ1)、ベクトルAC=(α2,β2
    γ2)、上記特徴点A、B及びCが形成する平面の法線
    ベクトルをベクトルV=(α3,β3,γ3)、ベクトル
    AP=(x,y,z)としたとき、このベクトルAP
    を、次の連立方程式 α1x+β1y+γ1z=t|ベクトルAB||ベクトルap|cosθ1 α2x+β2y+γ2z=t|ベクトルAC||ベクトルap|cosθ2 α3x+β3y+γ3z=t|ベクトルV||ベクトルap|cosθ3 (式中、ベクトルapは第2部分立体モデルの座標系に
    おいて定義されるもの、tは|ベクトルAP|/|ベク
    トルap|を表す定数、θ1は第1部分立体モデルの座
    標系において定義されるベクトルAPとベクトルABと
    がなす角、θ2は同様にベクトルAPとベクトルACと
    がなす角、θ3は上記法線ベクトルVとベクトルAPと
    がなす角を示す)から求めることにより、第2部分立体
    モデルの上記他の特徴点pを第1部分立体モデルの座標
    系に変換する、ことを特徴とする請求項2記載の部分立
    体モデルの合成方法。
  4. 【請求項4】 上記(1)ステップにおいて、視点の移
    動を無作為に行い、 移動前座標の視点を通り上記被写体の任意の特徴点
    を指す単位ベクトルmと、移動後座標の視点を通り上記
    特徴点を指す単位ベクトルm’とにより上記特徴点の視
    差を算出し、 上記視差と、仮決定した3次元並進ベクトルH及び
    回転行列Rとから上記特徴点の移動前座標における3D
    位置と、移動後座標における3D位置を算出し、得られ
    た各3D位置間の距離dを算出し、 並進ベクトルHと回転行列Rの値を変化させての
    処理を繰り返し、上記距離dの最小値dminを求め、 このdminから、視点の移動を表す並進ベクトル
    Hと回転行列Rを決定し、 上記視差と〜により決定された並進ベクトルH
    及び回転行列Rとから、得ようとする部分立体モデルに
    おける上記特徴点の3D位置を決定することにより、上
    記複数個の部分立体モデルを作成することを特徴とする
    請求項2又は3記載の部分立体モデルの合成方法。
  5. 【請求項5】 上記(1)ステップにおいて、視点の移
    動を無作為に行い、次式 d=|H,m,Rm’|/{1−(m,Rm’)21/2 (式中のHは視点の移動を表す3次元並進ベクトル、m
    は移動前座標の視点を通り任意の特徴点を指す単位ベク
    トル、Rは視点の移動を表す3次元回転行列、m’は移
    動後座標の視点を通り上記特徴点を指す単位ベクトルを
    示す。)で表される、移動前座標における視点を通り上
    記単位ベクトルmを方向ベクトルとする直線gと、移動
    後座標における視点を通り上記単位ベクトルm’を方向
    ベクトルとする直線g’との距離dが最小値(dmi
    n)となるH及びRを選定し、 選定した3次元並進ベクトルH及び回転行列Rと上記単
    位ベクトルm及びm’とから、得ようとする部分立体モ
    デルにおける上記特徴点の3D位置を決定することによ
    り、上記複数個の部分立体モデルを作成することを特徴
    とする請求項2又は3記載の部分立体モデルの合成方
    法。
  6. 【請求項6】 上記3点の特徴点が空間上でほぼ一直線
    上に並ぶ場合、この3点に対する近似直線を構築し、第
    1部分立体モデルの座標系に変換された他の特徴点を、
    得られた近似直線の回りに回転させることにより、第1
    部分立体モデルの座標系における他の位置に固定するこ
    とを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つの項に記載
    の部分立体モデルの合成方法。
  7. 【請求項7】 複数個の部分立体モデルを合成する方法
    であって、(1)視点又は被写体を同一平面上で移動さ
    せて撮影した複数個の画像を用いて、被写体の立体形状
    を部分的に復元した複数個の部分立体モデルを作成し、
    (2)得られた部分立体モデルから、少なくとも2点の
    特徴点の対応関係が既知である任意2個の第1部分立体
    モデル及び第2部分立体モデルを選択し、(3)第2部
    分立体モデルの上記2点の特徴点以外の他の特徴点を、
    第1部分立体モデルの座標系に変換することにより、こ
    れら2個の部分立体モデルを合成する、ことを特徴とす
    る部分立体モデルの合成方法。
  8. 【請求項8】 上記(3)ステップにおいて、第1部分
    立体モデルの視点1を原点とする座標系を座標系1(X
    1,Y1,Z1)、第2部分立体モデルの視点2を原点と
    する座標系を座標系2(X2,Y2,Z2)、被写体の座
    標系を座標系0(X0,Y0,Z0)で表示し、上記他の
    特徴点をp、この特徴点pの上記変換後の特徴点をP、
    視点1と視点とのパン角をθYとしたとき、次式(I) 【数1】 ((I)式中のδは、視点1から被写体までの距離を示
    す)で表される座標系1から座標系0への変換式、及び
    次式(II) 【数2】 ((II)式中のRは3次元回転行列、HX,HY及びH
    Zはそれぞれ3次元並進ベクトルHのX成分、Y成分及
    びZ成分を示す)で表される座標系0から座標系2への
    変換式から、θY、HX,HY及びHZを求め、 これらの関係を基にして上記他の特徴点pから上記変換
    後の特徴点Pの座標を求める、ことを特徴とする請求項
    7記載の部分立体モデルの合成方法。
  9. 【請求項9】 複数個の部分立体モデルを合成する方法
    であって、(1)視点又は被写体を同一平面上で且つ両
    者の距離を一定に保持したまま移動させて撮影した複数
    個の画像を用いて、被写体の立体形状を部分的に復元し
    た複数個の部分立体モデルを作成し、(2)得られた部
    分立体モデルから、少なくとも1点の特徴点の対応関係
    が既知である任意2個の第1部分立体モデル及び第2部
    分立体モデルを選択し、(3)第2部分立体モデルの上
    記1点の特徴点以外の他の特徴点を、第1部分立体モデ
    ルの座標系に変換することにより、これら2個の部分立
    体モデルを合成する、ことを特徴とする部分立体モデル
    の合成方法。
  10. 【請求項10】 上記(3)ステップにおいて、第1部
    分立体モデルの視点1を原点とする座標系を座標系1
    (X1,Y1,Z1)、第2部分立体モデルの視点2を原
    点とする座標系を座標系2(X2,Y2,Z2)、被写体
    の座標系を座標系0(X0,Y0,Z0)で表示し、上記
    他の特徴点をp、この特徴点pの上記変換後の特徴点を
    P、視点1と視点2とのチルド角をθX、視点1と視点
    2とのパン角をθYとしたとき、次式(III) 【数3】 ((III)式中のRTは3次元回転行列の転置行列、
    δは視点1又は視点2から被写体までの距離を示す)で
    表される座標系1から座標系0への変換式、及び次式
    (IV) 【数4】 ((IV)式中のRT及びδは上記と同じものを示す)
    で表される座標系0から座標系2への変換式から、θX
    及びθYを求め、 これらの関係を基にして上記他の特徴点pから上記変換
    後の特徴点Pの座標を求める、ことを特徴とする請求項
    9記載の部分立体モデルの合成方法。
  11. 【請求項11】 第1部分立体モデル及び第2部分立体
    モデルに、一色のレンダリング処理と、シェーディング
    処理とを施し、得られた各部分立体モデルにおけるシェ
    ーディング表示の対応関係を利用することを特徴とする
    請求項1〜10のいずれか1つの項に記載の部分立体モ
    デルの合成方法。
  12. 【請求項12】 被写体の立体形状を全アングル的に3
    D復元した完全立体モデルを作成するに当たり、 視点又は該被写体を移動させて、この被写体の全表面を
    撮影したN個(Nは自然数を示す)の画像を用いて、N
    個の部分立体モデルを作成し、 得られたN個の部分立体モデルを、請求項1〜11のい
    ずれか1つ項に記載の方法により(N−1)回合成す
    る、ことを特徴とする完全立体モデルの作成方法。
  13. 【請求項13】 請求項1〜12のいずれか1つの項に
    記載の方法を行うコンピュータへの指令を記録して成る
    ことを特徴とする情報媒体。
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