JP4109452B2 - 求人・求職情報処理システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、インターネット等の通信ネットワークを利用して求人・求職情報を処理するシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、インターネットを利用して求人活動、求職活動を行うことが活発に行われるようになってきており、求人者と求職者との間に介在する仲介者によるインターネットを利用した求人・求職情報の情報処理についても様々な態様が提案されている。例えば、特開平10−232893号公報で開示された情報交換仲介装置では、求職者がインターネットを利用して仲介サーバーマシンにアクセスして個人会員名簿と求職情報データベースに登録し、また、求人企業もインターネットを利用するか、または別途書面による契約による登録を行って、このシステムに参画するようになっている。そして、転職希望者である求職者がインターネットを利用して仲介サーバーマシンにアクセスして、同マシンに蓄積された参画企業の情報を検索閲覧することができ、また、参画企業の担当者がインターネットを利用して仲介サーバーマシンにアクセスして求職情報データベースを閲覧検索することができるようになっている。さらに、この仲介装置では、転職希望者を匿名会員として登録しており、参画企業が検索閲覧するときには、転職希望者の名前、住所、連絡先等を隠すようにしている。
【0003】
この公報に記載されたものに限らず、インターネットを利用して、仲介サーバーマシンを用いて就職の仲介を行うシステムは既にいくつか存在している。
【0004】
しかしながら、従来の仲介サーバーマシンを用いて求人・求職情報を処理するシステムにおいては、次のような問題点がある。
【0005】
このシステムに参画した求人企業は、あくまでこのシステムの一会員であり、求職者に対して提示できる内容は、システムによって制限された画一的なものとなっているため、各企業がその特徴や独自性を発揮させることができない。また、求職者のデータもこのシステムによって制限されたものとなるため、各企業が希望するデータを必ずしも求職者から得ることができない。
【0006】
また、このシステムに登録する求職者の主目的は、特定の企業への就職ではなく、多数の参画企業の中から希望に合った企業を無差別に検索することになりがちである。そのため、冷やかし的な企業への打診も多くなり(特に特開平10−232893号公報記載のシステムでは、求職者は匿名会員となるので、そのような冷やかし的な打診も多くなると考えられる)、企業側としては、冷やかし的な打診と熱意のある打診とが区別できず、企業の人事担当者に課せられる選別処理能力が多大なものとなる。
【0007】
このような仲介システムに対峙するものとして、仲介サーバーマシンを用いずに、求人企業のWebサイトで展開するホームページに求人コーナーを設けて、募集情報を表示したり、就職希望者の登録画面を作って、登録した情報を自社のサーバーマシンのデータベースに蓄積することも行われている。このようなシステムでは、その企業の特徴や独自性を出すことができ、その企業が提示したい内容や、就職希望者から得たい情報を得ることができ、また、比較的その企業への就職を希望する意志の強い応募者のデータベースを構築できる、という利点を有している。
【0008】
しかしながら、かかる自社のサーバーにて求人・求職情報の処理を行う場合には、募集要項の更新、登録者への応対、構築されたデータベースの管理を自社担当者が行わなければならず、手間や費用がかかるという問題がある。例えば、募集要項、募集職種の内容を把握しているのは人事担当者であるが、実際のホームページの更新作業を行うのはIT担当者であり、通常IT担当者が他の作業と兼務していることが多いため、更新作業が滞りがちになり提示する情報が最新のものでないことが多くなる。
【0009】
また、登録者のスクリーニングや構築されたデータベースの管理、システムの維持に多くの労力が必要となり、結果としてその求人企業で負担するべきコストが高くなっているのが現状である。例えば、通常、登録者を実際に採用するまでには、書類選考、説明会の開催、面接(一次、二次、三次…)、内定といった採用プロセスを経なければならない。書類選考のためには、書類を関係部署に回覧しなければならず時間がかかり、また、その書類の管理が大変であるという問題がある。また、書類で回覧する代わりに電子ファイルで複数の書類選考担当者に送信する場合であっても、その選考結果を一元管理することが困難であるために、選考結果のとりまとめが大変となる。その他、説明会や面接の連絡、面接のアレンジメント、採用・不採用といった結果の連絡、採用者からの入社の意思を確認するための連絡等の各処理を、多数の登録者及び面接出席者に対して電話やEメールでそれぞれ個別に行わなければならず、多大な労力を要している。また、登録者が多数いるために、そのデータベースの管理にも多大な労力が必要である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はかかる従来の課題に鑑みなされたもので、効率的に求人・求職情報を処理することができるシステムを提供することをその目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の求人・求職情報処理システムは、インターネット等の通信ネットワークを利用して求人・求職情報を処理するコンピュータシステムであって、
求人者へ応募する求職者に関する情報(以下、応募者情報という)を求人者毎に分けて蓄積する応募者情報記憶手段と、
求人者毎に通信ネットワーク上で異なるURLを有し、通信ネットワークを利用してクライアント装置がアクセス可能であり、該URLに対応して求人者によって異なる項目の求人情報を格納することができ、該求人情報を通信ネットワークを介してクライアント装置に転送して表示させると共に該クライアント装置に対してその求人者へ応募する求職者の応募者情報の登録を促すことが可能な、求人者用サーバー(30)と、
該クライアント装置を用いて前記通信ネットワークを利用して転送された応募者情報を、登録を行った際にアクセスした求人者用サーバーのURLに対応する求人者に対応づけて、求人者毎に分けて前記応募者情報記憶手段に蓄積する求職者登録手段と、
を備え、前記応募者情報記憶手段に蓄積され、求人者と対応づけられた応募者情報を管理・運営し、
前記求人者毎の前記URLは、通信ネットワークを利用してクライアント装置(10)がアクセス可能であり当該求人者に関する求人情報以外の情報を格納し当該求人者が管理する求人者管理サーバー(20)に格納される当該求人者のホームページに含まれるボタンからハイパーリンクされることを特徴とする。
【0014】
これにより、求人情報を得ようとする求職者は、クライアント装置を用いて、興味のある求人者に対応する求人者用サーバーにアクセスし、求人情報を得ることができる。そして、就職を希望する場合には、自己の個人データである応募者情報を入力して登録を行う。この登録された応募者情報は、応募者情報記憶手段へ、応募した求人者との対応関係を保持して、蓄積される。このシステムに加入した求人者へ応募した求職者の応募者情報をすべて、応募者情報記憶手段に蓄積することにより、このシステムに加入する求人者の業務の一部を、応募者情報記憶手段を管理する管理者が代行することができるようになる。そして、管理者が、応募者情報記憶手段を管理・運営することで、業務の効率化を図れる。結果として求人者が負担するべきコストを大幅に低減させることができる。また、求人情報は、求人者毎に異なるURLを有する求人者用サーバーに格納され、求人情報の内容は求人者毎に別々とすることができるため、その自由度が高く、求人者の特徴、希望を反映したものとすることができる。
【0015】
求人者の情報を得るために、求人者管理サーバーにアクセスした求職者のクライアント装置が、その求人情報以外の情報からハイパーリンクして、求人情報の格納された求人者用サーバーにアクセスすることができる。このため、求職者に、求人者用サーバーと求人者管理サーバーとの違いを意識させることなく求人情報以外の情報及び求人情報を閲覧させることができる。即ち、求職者には、従来の求人者管理サーバーにて開設するホームページに応募者情報を登録する方式との違いを意識させることがないので、求職者は従来と同様に安心感を持って、応募者情報の登録を行うことになる。こうして、求職者の応募者情報の登録の促進が可能となる。
【0016】
また、前記求人者用サーバーのURLには、前記求人者の名前を表す文字が含まれるとよい。これにより、求職者に、求人者が管理する求人者管理サーバーと同様に、求人者用サーバーも求人者が管理するものとの印象を与え、求人者管理サーバーと求人者用サーバーとの違いを意識させることはない。
【0017】
前記求職者登録手段は、応募者情報に付加された求人者が応募した求人者を示す求人者データによって、求人者毎に分けて前記応募者情報記憶手段に蓄積するものであるとよい。こうして、求職者が就職を希望する求人者を識別することができ、登録された応募者情報を、求人者毎に分けることができる。
【0018】
さらに、前記求職者登録手段によって応募者情報が応募者情報記憶手段に格納されると、前記応募者情報の中に含まれるEメールアドレスを抽出し、そのEメールアドレスに宛てた返信メールを作成・返送する返信処理手段を備えるとよい。この返送を、このシステムに加入する全求人者に応募する個々の応募者に対して一律的に行うことで、結果として求人者が負担するべきコストを大幅に低減させることができる。
【0019】
前記応募者情報記憶手段に蓄積され求人者毎に分けられた応募者情報は、通信ネットワークを利用して、対応する求人者によって操作される求人者用装置からアクセス可能であるとよい。求人者も自社に応募している応募者の応募者情報に対して、通信ネットワークを介して閲覧、検索、データ加工等の処理を行うことにより、自己管理をすることもできるようになる。即ち、求人者にとって自己で独自に構築した応募者のデータベースと違和感なく、作業を行うこともできるようになる。従って、前述したように管理者が応募者情報記憶手段を一括的に管理・運営することで、業務の効率化を図ることができると共に、管理者による管理と求人者による自己管理とを、作業効率上またはその他の要因によって、使い分けるといったことも可能となる。
【0020】
前記応募者情報記憶手段には、求職者から登録された求職者の応募者情報に加えて、求職者の採用プロセスにおけるステータスを表すステータス情報が格納されるとよい。応募者情報記憶手段に、ステータス情報も格納することで、ステータス情報を利用して、求職者の登録後の採用プロセスを実行することができる。応募者情報記憶手段に格納することで、応募者のステータスを一元管理することができるために、例えば、登録した求職者からその後の状況等の問い合わせがあっても、迅速に回答することができるようになる。
【0021】
ステータス情報には、求人者が行ったその求職者に対する評価を表す評価情報を含めることができ、または、対応する求職者への連絡を行ったかどうかの連絡情報を含めることができ、さらに、前記評価情報には、その求職者を採用するか採用しないかを表す採用結果情報を含めることができる。このような評価情報、連絡情報、採用結果情報を応募者情報記憶手段に格納することで、一元管理することができ、求人者の労力を軽減することができる。
【0022】
さらに、前記応募者情報から応募者のEメールアドレスを抽出し、そのEメールアドレスに宛てた面接・説明会等の連絡を行う連絡メールを作成する連絡メール作成手段を備えるとよい。連絡のためのメールを担当者が作成する手間を省き、求人者が負担するべきコストを大幅に低減させることができる。
【0023】
前記ステータス情報は、通信ネットワークを利用して、対応する求人者によって操作される求人者用装置からアクセス可能であり、且つ前記求人者用装置を操作する求人者の所属員に応じて、そのアクセス権が異なるものとすることができる。求人者も自社に応募している応募者の応募者情報に対して、通信ネットワークを介して閲覧、検索、データ加工等の処理を行うことにより、自己管理をすることもできるようになるが、その場合であっても、求人者の所属員によってアクセス権を異ならしめることにより、情報が不当に処理されることを防ぐことができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。図1は、求人・求職情報処理システムを含む全体の構成を表す第1実施形態である。図において、符号10,10,…は電話回線及びプロバイダを経由してインターネットに接続可能となったクライアントコンピュータであり、求職者が適時、操作することができるものである。また、符号20,20,…は、このシステムに加入している求人者である求人企業(A社、B社、C社、…)が所有するか、または所有していなくても該求人企業の管理下にある求人者管理サーバーであり、インターネットに常時接続されている。50は、本発明における求人・求職処理システムであり、求人者用サーバー30及び管理用サーバー40を備えている。求人者用サーバー30,30,…は、同じくインターネットに常時接続されており、基本的には、このシステムに加入している求人企業(A社、B社、C社、…)に対応して複数設けられる。また、符号40もインターネットに常時接続されている情報管理用サーバーである。求人者用サーバー30及び管理用サーバー40は、実質的にこのシステム50を管理する管理者の管理下にあり、これらのサーバー30、40の設定、格納されるファイルの作成、変更、削除等は管理者によって主として行われる。
【0025】
求人者管理サーバー20には、該サーバー20に対応する求人企業のホームページHP2が開設されており、クライアントコンピュータ10でこのホームページHP2のURLを指定することで、表示情報が送られて、求職者のクライアントコンピュータ10のブラウザを用いてこのホームページHP2を見ることができるようになっている。このホームページHP2には、通常の企業紹介、企業の商品・製品案内等の求人情報以外の情報の他に、「採用情報」(または「求人情報」)といったボタンが含まれており、このボタンには、その求人企業に対応する求人者用サーバー30に開設された採用ホームページHP3のURLがハイパーリンクされている。求職者がこのボタンをマウス等でクリックすると、求人者用サーバー30から採用情報を表示するための情報が送られる。ここで、情報発信元のサーバーが求人者管理サーバー20から求人者用サーバー30へと切り替わることになるが、求職者にはこの切り替えが特別に意識されることなく、通常の同一ホームページ内でのWebページ間の移動と同様に認識されるにすぎない。求人者用サーバー30は、求人企業ごとにインターネット上において異なるURLを有すると共に、そのURLには、前記求人者管理サーバー20で開設されるホームページHP2からのリンクが違和感なく行われるように、その求人企業の名前を表す文字が含まれるようにしているとよい。
【0026】
求人者用サーバー30は、図2に示したように、インターネットを介して接続されたクライアントコンピュータ10等とのデータの入出力の制御を行う入出力制御回路302と、CPU、ROM、RAM等を有し、データの転送、演算、一時的なデータの格納、メインプログラムの格納を行う制御回路304を有している。さらに、求人者用サーバー30の記憶装置には、それぞれ対応する求人企業への就職を希望する求職者の情報が格納された応募者データベース310と、募集要項情報が書き込まれた募集要項ファイル(募集要項.htm)320と、登録画面情報が書き込まれた登録ファイル(登録.htm)330と、が格納される。
【0027】
募集要項ファイル(募集要項.htm)320に書き込まれる募集要項情報は、現在その求人者用サーバー30に対応する求人企業が求めている職種に関する情報である。さらに、各職種の詳細情報についてそれぞれ職務ファイル321(J0001.htm)、322(J0002.htm),323(J0003.htm),…が用意され、各ファイル321,322,…に、例えばジョブID、職務、勤務地、職務内容、必要条件等のデータが書き込まれる。図3は、募集要項情報をブラウザを用いて表示させたときの表示例、図4はある職種情報をブラウザを用いて表示させたときの表示例である。
【0028】
登録ファイル330には、その求人者用サーバー30に対応する求人企業が、求職者から引き出したいデータ(以下、応募者情報とも言う)の入力を促すフォームが書き込まれる。具体的にこの応募者情報としては、氏名、氏名(ローマ字)、連絡先、希望職務(ジョブID)、Eメールアドレス、レジュメ等が含まれる。図5は、それらのデータの入力を促す画面例である。
【0029】
求人者用サーバー30に含まれるファイルの種類またはファイルに書き込むべき内容は、各求人企業の希望に合わせて自由に決定することができる。つまり、上記の募集要項ファイル320、登録ファイル330等に書き込まれるデータ項目、また、それらのファイルの中に埋め込まれる画像ファイルは、複数の求人者用サーバー30毎によってそれぞれ異なっており、図3ないし図5に示したレイアウトは一例にすぎない。各求人企業は、それぞれの特徴、独自性を出して求職者に対してアピールすることができるようになっている。募集要項ファイル320、職務ファイル321,322,…、登録ファイル330等の編集のアクセス権は管理者のみが持ち、求人企業側からの依頼・連絡に基づいて管理者が編集を行う。例えば、募集要項や職務は随時変更されるので、求人企業側からの連絡を受けて管理者が募集要項ファイル320、職務ファイル321,322,…の変更を行う。管理者が複数の求人企業に亘って、一元的に募集要項ファイル320、職務ファイル321,322,…、登録ファイル330等のファイルの管理、メンテナンスを行うことで、効率化を図り、各求人企業が負担するべきコストを低減させることができる。また、ホームページ3のURLを広く知らしめるための広告宣伝についても、管理者が複数の求人企業に対応するホームページ3のURLについて、まとめて広告宣伝活動を行うことにより効率化を図り、各求人企業が負担するべきコストを低減させることができる。
【0030】
このシステムに加入した求人企業の中には、求人者管理サーバー20に対応する求人者用サーバー30が存在することを望まない企業もある。この場合には、求人者管理サーバー20が求人者用サーバー30の代わりとなる。
【0031】
逆に、このシステムに加入した求人企業の中には、自社のホームページHP2が開設された求人者管理サーバー20を持たないか、または、ホームページHP2が開設された求人者管理サーバー20を持っていても、そのホームページHP2の中に採用または求人コーナーを設けていない企業もある。この場合、求職者は、直接、対応する求人企業の求人者用サーバー30のホームページHP3を見ることとなる。この場合であっても、求人者用サーバー30のURLに求人企業の名前を含むようにすることによって、求職者に、求人者管理サーバー20でないことを意識させることなく、求人者用サーバー30のホームページHP3を閲覧させることができる。
【0032】
また、求人者用サーバー30には、必要に応じて、会社概要が書き込まれた会社概要ファイル(会社概要.htm)340、福利厚生内容が書き込まれた福利厚生ファイル(福利厚生.htm)350、待遇が書き込まれた待遇ファイル(待遇.htm)360等が用意されている。但し、これらのファイル340〜360は、求人者用サーバー30ではなく、求人者管理サーバー20に存在していても良く、2つのサーバー20,30間のホームページにおいて、ハイパーリンクを張ることとしてもよい。これらのファイル340〜360が、求人者用サーバー30に設けられるか求人者管理サーバー20に設けられるかの違いは、これらのファイル340〜360の作成、変更、削除等の作業を管理者が行うのか、または求人企業自身が行うのかの違いとなり、求職者にはその違いは何ら意識されることはない。
【0033】
管理用サーバー40は、求人者用サーバー30と同様、図6に示したように、インターネットを介して接続されたクライアントコンピュータ10等とのデータの入出力の制御を行う入出力制御回路402と、CPU、ROM、RAM等を有し、データの転送、演算、一時的なデータの格納、メインプログラムの格納を行う制御回路404を有している。さらに管理用サーバー40の記憶装置には、求人企業毎に設けられた複数の管理用応募者データベース410、求人企業毎に設けられた複数のレスポンスメッセージファイル430、保管ファイル440及びEメールを受け付けるメールボックス450が格納される。
【0034】
図7は、求人者用サーバー30及び管理用サーバー40の制御部で実行される処理を機能毎に表した機能ブロック図である。求人者用サーバー30では、後述する採用処理部510を備えており、管理用サーバー40では、求職者からの応募者情報の登録処理を行う求職者登録処理部492、返信処理部494、問い合わせメール受付部496及びデータベース管理部498を備えている。これらの機能は、必ずしも図示したサーバー30,40内にある必要はなく、他方のサーバーに存在していてもよく、またはシステム50が備える別の装置の制御部で行うものであってもよい。
【0035】
次に、求職者がインターネットを介してこのシステム50にアクセスした場合の処理を説明する。求職者は、自分のクライアントコンピュータ10のブラウザを用いて、自己の興味のある企業の求人者管理サーバー20またはその企業に対応する求人者用サーバー30のURLを指定し、ホームページHP2を閲覧、ホームページHP2からハイパーリンクしてホームページHP3を閲覧、または直接ホームページHP3を閲覧することができる。求人者用サーバー30または求人者管理サーバー20から送られてくる募集要項情報(図3)、職種情報(図4)等を閲覧し、対応する当該求人企業への就職を希望する場合には、「登録」ボタンをクリックする。これにより、求人者用サーバー30からの登録ファイル330で指定された登録ページが画面に表示される。ブラウザを用いて、各問い合わせに対する入力を行う。入力が終了して、「送信」ボタンをクリックすると、クライアントコンピュータ10から登録ファイル330内に指定された求職者登録処理部492を構成するCGIやPHP等のスクリプトによりその登録内容が管理用サーバー40へと転送される。このとき、応募者情報に、対応する求人企業を識別する企業データが合わせて転送される。図10(a)は、転送される応募者情報のデータ例である。主として応募者の属性データが含まれるが、その他に、フィールド名=「企業」のデータに、対応する求人企業名が追加されて、転送される。
【0036】
求職者からの応募者情報が転送されると、求職者登録処理部492を構成する他のプログラムが起動する。このプログラムのフローチャートを図9に示す。求職者からの応募者情報に対して図10(a)に示したフィールドのうちの必須のフィールドにつき、データが入力されているかどうかを判定する(図9、ステップS11)。例えば、図10(a)のうちの連絡先電話番号を除き、残りのフィールド(氏名、氏名(ローマ字)、Eメール、希望職種、レジュメ)についてデータがブランクでないかどうかを判定し、1つの必須フィールドでもブランクがある場合には再入力を促すメッセージをクライアントコンピュータ10へと送り、該コンピュータ10のブラウザに表示させる(図9、ステップS12)。すべての必須フィールドがブランクでない場合には、応募者情報は、「企業フィールド」のデータ値によって振り分けられて対応する求人企業用の管理用応募者データベース410へと格納され(図9、ステップS13)、登録が完了した旨のメッセージをクライアントコンピュータ10へと送り、該コンピュータ10のブラウザに表示させる(図9、ステップS14)。次に、返信処理部494が起動して、応募者情報の企業データを読み出して、この企業データに対応して管理用サーバー40に設けられた求人企業毎のレスポンスメッセージファイル430に記載された返信メールテンプレートを読み出し(図9、ステップS15)、返信メールを自動的に作成する(図9、ステップS16)。その際に、応募者情報の中から、「氏名」フィールドの氏名データを、送信メールの文書内の宛名(図8の符号71)に入力し、また、応募者情報の中から、「Eメール」フィールドのEメールアドレスデータを宛名アドレス(図8の符号72)に入力し(図9、ステップS16)、送信する(図9、ステップS17)。この返信メールの発信元は、管理用サーバー40ではなく求人者用サーバー30に設定されている(図8の符号73)。返信メールの一例を図8に示す。この返信メールの記載内容も、求人企業によって独自性を持たせることができる。しかしながら、発信元を除いて、基本的内容は共通することが多いため、各求人企業毎のレスポンスメッセージファイル430は、基本のテンプレートに基づいて効率的に作成することができる。
【0037】
管理者は、転送された応募者情報を確認して、それぞれの求人企業に適した応募者、または不適切な応募者のフィルタリングを行うことができる。例えば、新たな応募者が、求人企業が現在募集している職務に一致する希望職種を選択している場合には、求人企業に対してメールを作成し、連絡を行う。逆に、求人企業が絶対条件とする条件を満足していない応募者である場合には、敢えて連絡を行わないようにする。求人企業としては、この管理者によるフィルタリングによって、応募者が絞られるため、効率よく適任者を探すことができる。管理用応募者データベース410に格納された登録内容は、データベース管理部498によって、求人者用サーバー30に設けられた応募者データベース310にコピーされる。求人企業の人事担当者は、インターネットを利用して、この求人者用サーバー30の応募者データベース310へとアクセスして、後述の採用処理部510の機能を利用して、その内容を閲覧、検索することができる。従って、前記管理者によるフィルタリングによって漏れた応募者であっても、応募者データベース310を見ることによって、すべての応募者の詳細情報を見ることができる。
【0038】
管理者は、複数の管理用応募者データベース410に対して、管理用サーバー40のデータベース管理部498を構成するプログラムを用いて、一括化、一元化されたデータ管理・運営を行う。例えば、古いデータ、即ち登録された日から一定年数経たデータについては、適宜、管理用応募者データベース410から保管ファイル440へと自動的に移出して、管理用応募者データベース410及び応募者データベース310には、常に比較的新しいデータのみが格納されるように整理することができる。このような処理は、全管理用応募者データベース410に亘って一括に実行することができるため、処理の効率化が図られ、結果として各求人企業が負担するべきコストを低減させることができる。
【0039】
以上のシステムにおいては、管理者がその後の求職者とのコミュニケーションを求人企業の人事担当者に代わって行うことができる、という利点も有している。その1つの例が、上述の登録した求職者へ自動的に行われる返信メールである。また、他の例として、ホームページHP3またはホームページHP2を閲覧した者からの問い合わせメールの保管場所はメールボックス450となっており、求職者等のEメールは、問い合わせメール受付部496によってメールボックス450へと格納される。問い合わせメールで重複してまたは頻繁に受けるような問い合わせについては、求人企業の担当者が直接回答処理を行わなくとも、管理者が代行して回答することができる。こうして、求人企業側における負担を減らし、採用に対するコストを低減させることができる。
【0040】
また、管理者からの前述の管理用応募者データベース410の中からフィルタリングされた適任者や、または、求人企業が独自に応募者データベース310を閲覧して見つけた適任者と思われる応募者に対して、管理者が連絡を行い、説明会、面接等の日程アレンジ、採用・不採用の通知等を人事担当者に代わって行うことができる。これは、すべての応募者の応募者情報を管理者側にある管理用応募者データベース410または応募者データベース310の中に保有していることに基づいて、簡単に実現できるものである。こうして、求人企業側における負担を減らし、採用に対するコストを低減させることができるようになる。
【0041】
しかしながら、このように管理者によって管理された応募者データベース310に、求人企業の人事担当者が操作する求人者用コンピュータ(求人用装置)からインターネットを介してアクセスし、求人者用サーバー30の採用処理部510の機能を用いて、採用プロセスを実行することもできる。以下、この採用処理部510の機能について詳細に説明する。
【0042】
採用処理部510は、図7に示したように、詳細には、認証処理部512、応募者検索部514、連絡メール作成部516及びメールテンプレートメンテナンス部518を備えている。
【0043】
認証処理部512は、この採用処理部510を利用できるものであるかどうかの認証を行う機能を有しており、ユーザー名及びパスワードによって図示しない認証データベースに格納されたデータとの照合を行い、その照合結果からアクセスを許可するかどうかを判定する処理を行う。管理者を除き、基本的には、各応募者データベース310に対応する求人企業に所属する者のみに、対応する応募者データベース310のアクセスを許可する。また、求人企業に所属する者すべてではなく、特定の部署、例えば、人事部署または関係部署の担当者、またはある一定以上の役職者のみにアクセスを限定することもできる。
【0044】
応募者検索部514は、応募者データベース310に登録された応募者の中から所定条件を満足するものを抽出する機能である。図15の表示例に示すような任意の条件に従って検索を行うことができる。この条件は、求人企業毎に任意に設定することができ、条件の増減が可能である。
【0045】
また、連絡メール作成部516は、応募者のEメールアドレス宛に連絡メールを作成する機能である。
【0046】
メールテンプレートメンテナンス部518は、応募者に送信するEメールのテンプレートを追加・編集・削除する機能である。
【0047】
応募者データベース310には、図10(a)に示した前記応募者が登録することにより入力された主として応募者の属性データを表す応募者情報の他に、図10(b)に示すステータス情報が対応づけられて格納される。ステータス情報としては、例えば、書類選考中、面接中、保留、内定、不合格、辞退といった現在の状況を表す現在状況情報の他に、書類選考評価、面接評価、筆記試験結果、健康診断結果等の結果を表す評価情報、採用するかどうかの最終結果を表す採用結果情報、各種結果等の連絡を行ったかどうかを表す連絡情報、次回(直近)の予定を表す予定状況等を例示することができる。
【0048】
採用プロセスは各求人企業において様々な態様をとっているものと考えられるが、以下、基本的な採用プロセスに従って、採用処理部510による処理を具体的に説明していく。まず、新規に登録された応募者について、書類選考を行う。書類選考は、書類選考担当者が、応募者データベース310の各応募者のステータス情報の中の書類選考評価フィールドに評価情報を入力することによって行われる。書類選考担当者は、一人または複数人でも可能であり、複数人の場合は、その数に応じて書類選考評価フィールドが設けられる。書類選考担当者は、書類選考を行っていない応募者を応募者検索部514で検索して、図16に示すような応募者一覧の画面を表示し、そこに表示されている書類選考評価の欄に、評価を入力する。また、各応募者氏名をクリックすると、図17及び図18に示すような、その応募者の応募者情報及びステータス情報が一覧表示されるので、担当者は、この応募者情報を見ながらその評価を下すことができる。書類選考評価が入力された時に、そのアクセス時のユーザー名から書類選考評価の入力のアクセス権が正当にあるかどうかを判別するようにするとよい。
【0049】
すべての書類選考担当者が評価を入力した後、書類選考の最終結果が入力される。最終結果の入力についてもその入力のアクセス権を限定された者のみ、例えば人事担当者の特定の者のみに限定することが可能である。最終結果が下されるまでは、現在状況のフィールドの値は、書類選考中となっている。
【0050】
書類選考最終結果が出されるとその結果を応募者に連絡しなければならないが、この連絡処理は、連絡メール作成部516を用いて行う。連絡メール作成部516は、図19に示すように、応募者検索部514と同様の検索機能を有しており、今の場合、書類選考結果連絡フィールドの値が「未」となっており、書類選考最終結果の値が所定のものを条件として抽出すると、まだ連絡が済んでいない該当者が一覧表示される(図20)。同時に、メールに使用するテンプレート名を選択することができるようになっている。一覧表示された該当者の中で適宜その氏名を選択すると、連絡メール作成部516のメール作成機能によって、その応募者の応募者情報の中からEメールアドレスを読み出して送信先とすると共に、前記選択されたテンプレート名からその本文を作成する(図21)。さらに必要に応じて、担当者がメールの内容を変更することもできる。こうして、連絡メールがほぼ自動的に作成され、担当者は、画面上のメール送信ボタンをリックするだけで、連絡作業を終了することができる。書類選考最終結果が「合格」となった応募者に対しては、面接お知らせのテンプレートを用いて、次の面接の日程をお知らせするメールを送信し、「不合格」となった応募者に対しては、不合格お知らせのテンプレートを用いて、不合格の旨をお知らせするメールを送信する。但し、この連絡メール作成部516の機能としては、これに限るものではなく、例えば、書類選考最終結果に「合格」が入力されると、自動的に連絡メール作成部516が起動して、面接お知らせテンプレートを用いてメールを作成・送信し、書類選考最終結果に「不合格」が入力されると、自動的に連絡メール作成部516が起動して、不合格連絡テンプレートを用いて面接お知らせテンプレートを用いてメールを作成・送信するようにして、完全にこれらの処理を自動化するようにしてもよい。
【0051】
合格となった応募者の面接については、日程候補が複数ある場合に、面接お知らせメールの中に日程候補を選択をするためのURLを記載しておき、応募者にそのURLからブラウザ上で日程等を選択登録させることもできる。即ち、Eメールを受信した応募者は、クライアントコンピュータ10を用いて、URLで指定されたサイトにおける登録画面で都合の良い日程を選択すると共に、日程以外にその画面上に表示される登録項目に登録することで、日程の選択を行う。ここで、複数の応募者に、重複した複数の日程候補の中から希望の日程を選択させる場合に、ある日程が定員に達したときには、登録画面でその日程が選択肢から消去されるようにするとよい。登録された日程のデータは、自動的に応募者データベース310の中の対応する応募者の予定状況フィールドに入力される。担当者は、ある日程に登録された応募者をリスト表示させることもできる。
【0052】
次に、面接を行った後、その面接評価は、図16または図18の表示画面において、担当者が入力する。面接の回数は、求人企業によって、または応募者によって異なる。従って、面接最終結果が入力されるまでは、面接評価が入力されるたびに、図16及び図18の表示画面における面接に関するフィールドが自動的に追加されるようにしているとよい。このために、応募者データベースの面接に関するフィールドを多数設けておき、すでに行った面接回数+1の次数の面接に関するフィールドまでが表示画面に表示されるようにするか、または面接評価が入力される度に、その面接次数nに1プラスしたn+1次面接に関するフィールドを自動的に作成・追加するようにしておくとよい。
【0053】
面接評価の連絡は、書類選考の結果連絡と同じであり、連絡メール作成部516を用いて、次回の面接連絡を行うことができる。こうして、何次かの面接を行い、最終面接結果が入力されるまで、次の面接連絡、面接評価入力及び面接評価連絡の処理が繰り返される。同時に各処理が実行される毎に、自動的に現在状況フィールドの内容が書き換えられる。
【0054】
また、上記の面接以外に筆記試験、健康診断を行った場合には、その結果等が図16または図18に示す表示画面から担当者によって、入力される。
【0055】
採用するまたは採用しないという最終結果(=最終面接評価であることが多い)がでると、その結果の連絡を行う必要があるが、これも前記連絡メール作成部516を用いてメール作成して送信することができる。
【0056】
さらに、採用するとの内定が出されると、本人からの入社するかまたは辞退するかの意思を確認する必要が出る。この連絡も、連絡メール作成部516を用いて行うことができる。
【0057】
以上のように、この求人・求職処理システム50の採用処理部510を用いて処理を行うことにより、以下のような効果を持たせることができる。
1)各求人企業によって採用プロセスは様々であるが、その基本的部分は共通であることが多い。従って、その基本プロセスに基づいて、各求人企業用の採用処理部を構築することができる。これによって、各求人企業が独自にその採用システムを構築するのに比較して、低コストで行うことができる。その採用処理部510のメインテナンスに要する費用も低コストで行うことができる。
【0058】
2)さらには、この応募者データベース310に対するステータス情報の入力などの処理を求人企業の人事等の担当者が行っている場合に、その処理を管理者に簡単に委託することができる。逆に、管理者に委託していた業務を、求人企業側で簡単に引き取ることもでき、このような業務変更に柔軟に対応することができる。
【0059】
3)応募者からの現状の問い合わせがあったときに、応募者検索部514を用いて、応募者データベースから該当する応募者のデータを抽出し、その応募者のステータス情報から現在の状況や次回の予定等を迅速に調べてその応募者に伝えることができる。
【0060】
4)書類選考において、実際に書類を回覧する必要が無く、また、書類選考評価が応募者データベース310で一元的に管理されているために、多数の書類選考担当者がいる場合にも、迅速に且つデータが混乱することもなく、少ない労力で行うことができる。
【0061】
5)応募者への面接日程の連絡、各種結果の連絡等の連絡も迅速に且つ少ない労力で行うことができる。
【0062】
以上の説明は、転職希望の求職者、所謂、中途採用者を主として対象とするものであった。上記処理を新卒者に対しても同様に行うことも勿論可能であるが、上記に加えて、新卒者に対しては、登録人数が当然多くなるため、さらに次のような追加処理を行う態様とすることができる。図12に示すように、システム50の管理用サーバー40には、図7に加えて、新卒求職者からの応募者情報の登録処理を行う新卒求職者登録処理部493、新卒返信処理部495及びセミナー登録処理部499が設けられている。また、図11に示すように、管理用サーバー40の記憶装置には、その求人企業への就職を希望する新卒者の情報が格納された新卒用受付データベース460と、セミナーの出席の登録を受けたセミナー登録受付データベース480とが備えられる。
【0063】
この追加処理のフローチャートを図14に示す。求人者用サーバー30または求人者管理サーバー20のいずれかの採用ページに、「新卒者採用」のボタンと、「経験者採用」のボタンの両方を用意しておき、「新卒者採用」のボタンがクリックされると、新卒者採用ページにリンクするようにしておく。新卒者採用ページは、前述の募集要項ファイル320または職務ファイル321,322,…、登録ファイル330と同様のファイルで構成される。新卒求職者は、この新卒者採用ページで募集要項情報、職種情報を閲覧し、対応する当該求人企業への就職を希望する場合に、「登録」ボタンをクリックすると、登録ファイルで指定された登録ページが表示される(図14,ステップS20)。その表示例を図13(a)に示す。この例では、氏名、Eメールアドレス、学校名、学部名を登録項目としている。入力が終了して、「送信」ボタンをクリックすると、登録ファイルで指定されたCGIやPHP等のスクリプトによって、その登録内容が管理用サーバー40へと転送される(図14,ステップS21)。このときに、フィールド名=「企業」のデータに、対応する求人企業名が追加されて、転送される。
【0064】
新卒求職者からの応募者情報が転送されると、新卒求職者登録処理部493を構成するプログラムが起動し、再入力が必要でないかを判定した後、上記応募者情報は対応する求人企業の新卒用受付データベース460に追加される(図14,ステップS22)。新卒求職者からの応募者情報が到着すると、新卒求職者に対しては、その人数が多いため、ID番号とパスワードを自動的に割り当てる。このID番号とパスワードは、応募者情報に加えて新卒用受付データベース460に追加して、以降、ID番号とパスワードで管理できるようにする(勿論、前述の中途採用の求職者に対してもID番号とパスワードを割り当てて、これらの番号で管理することとしてもよい)。次に、新卒返信処理部495が起動して、新卒求職者に対して、応募者情報に含まれるEメールアドレスデータに宛てて、返信メールが自動的に作成され、送信される(図14,ステップS23)。この返信メールには、登録確認、ID番号とパスワード、セミナー登録ホームページ等のURLが含まれる。セミナー登録ホームページの具体例を図13(b)に示す。クライアントコンピュータ10からセミナー登録ホームページ等のURLが指定される(図14,ステップS24)と、このセミナー登録ホームページ等の画面では、ID番号とパスワードの入力と共に、セミナー日時選択、より詳細な応募者情報(例えば、住所、電話等)の入力を促すようになっている。入力が終了し、「送信」ボタンがクリックされると、そのセミナー登録の表示用ファイルで指定されたCGIやPHP等のスクリプトによって、そのセミナー登録内容が、管理用サーバー40へと転送される(図14,ステップS25)。セミナー登録処理部499が起動して、再入力が必要でないかを判定した後、そのセミナー登録内容がセミナー登録受付データベース480に追加される。同時に、セミナー登録確認の返信メールが自動的に作成されて、新卒求職者のアドレスへと送信される(図14,ステップS26)。このセミナー登録受付データベース480に転送されたセミナー登録者のデータをセミナー日時別にリストにして表示することができる(図14,ステップS27)。このリストを対応する求人企業が閲覧できるようにしてもよい。
【0065】
以上のように、新卒者に対してセミナー登録といった別途の処理を加えることで、応募者を絞り込むと共に、このセミナー登録を自動化し、さらに、これらのセミナー登録処理を管理用サーバー40に格納されたプログラムを用いて共通に行うことにより、効率化を図り、各求人企業が負担するべきコストを低減させることができる。
【0066】
以降、セミナー出席後の新卒者に対する採用プロセスは、求人企業によってその態様はまちまちであるが、セミナー出席後の新卒者のみを対象として、その応募者情報を求人者用サーバー30の応募者データベース310にコピーし、さらに、前記採用処理部510を用いた処理を行って、各求人企業または管理者によって、順次、進行していくことができる。または、採用処理部510を、新卒者用採用処理部と中途採用処理部とに分けて、別々に処理していくことができる。この場合であっても、基本的処理は前記中途採用の場合の採用プロセス(図15ないし図21)で説明した基本的な処理に準じることができる。
【0067】
尚、以上の説明は、選択しうる態様の中の一部の態様を図面と共に説明したが、特許請求の範囲の中で、システム50は様々な態様を取ることが可能である。
【0068】
例えば、図22に示すように、管理用サーバー40を省略して、求人者用サーバー30だけとすることも可能である。求職者から登録された応募者情報は、直接対応する求人企業の応募者データベース310へと転送される。対応する求人企業の担当者も、直接、応募者データベース310へとアクセスすることができる。これに伴い、管理用サーバー40の各機能492〜499は、各求人者用サーバー30に設けることができる。または、その逆に、求人者用サーバー30を省略して、管理用サーバー40にその機能を持たせることもでき、募集要項ファイル320、職務ファイル321,322,323,…または登録ファイル330を求人企業毎に管理用サーバー40に置くことも可能である。求職者は、求人者管理サーバー20から、または直接に管理用サーバー40をアクセスすることにより、各求人企業毎の募集要項、職務を閲覧することができ、また、希望する求人企業への登録を行うことができる。
【0069】
または、図23に示すように、求人者用サーバー30をこのシステム50に参加する求人企業の数だけ設けるのではなく、サーバーの物理的台数を求人企業の台数よりも減らすことも可能である。但し、そのホームページHP3を、各求人企業毎でそれぞれ異なるURLに設けることは、図1の場合と同様である。
【0070】
さらには、図24に示すように、図23における管理用サーバー40を省略して、求人者用サーバー30だけとすることも可能である。求職者から登録された応募者情報は、直接対応する求人企業の応募者データベース310へと転送される。
【0071】
さらには、図25に示すように、管理用応募者データベース410を省略して応募者データベース310のみとし、応募者データベース310とホームページHP3とを異なるサーバーに格納することも可能である。
【0072】
または、図示しないが、図1のように求人者用サーバー30内に応募者データベース310を設けずに、求人企業は、直接、管理用サーバー40の自社に対応する管理用応募者データベース410をアクセスして、応募者情報の閲覧を行うこともできる。この場合には、管理用応募者データベース410は、管理者と、対応する求人企業のみが閲覧できるようパスワード管理される。
【0073】
または、図示しないが、任意には、募集要項ファイル320,職務ファイル321,322,323,…、登録ファイル330のうちの登録ファイルのみを管理用サーバー40に置くことも可能である。
【0074】
さらには、管理用サーバー40または求人者用サーバー30に求人企業毎に複数の管理用応募者データベース410または複数の応募者データベース310を設ける代わりに、単一のデータベースによって管理することも可能である。この場合には、企業フィールドによって求人企業毎の求職情報の識別をすることができる。
【0075】
このように任意の変形が可能であり、本発明は、サーバーの台数、データベースの数、またはその格納場所、またはホームページ等の画面ファイルの各種ファイルの格納場所などを限定するものではない。
【0076】
さらには、求職者からの登録データは暗号化することにより、より機密性を高めるようにするとよい。
【0077】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、このシステムに加入した求人者へ応募した求職者のすべての応募者情報をまとめて管理することにより、求人者の人事担当者等の業務の多くの部分を管理者が代行することができるようになる。管理者が、このシステムに加入した求人者に亘る横断的な処理を行うことにより、効率化を図り、各求人者が負担するべきコストを大幅に低減させることができる。求人情報の表示等は、求人者毎に用意されるため、求人者の特徴を出した自由度の高い表示を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の求人・求職情報処理システムの実施形態を表す構成ブロック図である。
【図2】 求人者用サーバーの構成ブロック図である。
【図3】 募集要項情報の表示例である。
【図4】 職種情報の表示例である。
【図5】 登録情報の表示例である。
【図6】 管理用サーバーの構成ブロック図である。
【図7】 本発明の求人・求職情報処理システムの一つの実施形態の機能ブロック図である。
【図8】 返信メールの一例である。
【図9】 登録された応募者情報に対して行われる処理を表すフローチャートである。
【図10】 (a)は、求職者から転送される応募者情報のデータ例、(b)はステータス情報のデータ例である。
【図11】 管理用サーバーの他の実施形態を表す構成ブロック図である。
【図12】 本発明の求人・求職情報処理システムの一つの実施形態の機能ブロック図である。
【図13】 (a)は、新卒求職者用の応募者情報の登録画面例であり、(b)は、セミナー登録ホームページの画面例の一例である。
【図14】 新卒求職者の登録後の処理を表すフローチャートである。
【図15】 採用処理部の応募者検索の画面例である。
【図16】 図15の検索結果の画面例である。
【図17】 応募者の応募者情報及びステータス情報の表示例である。
【図18】 図17の表示例の続きである。
【図19】 採用処理部のメール作成における検索の画面例である。
【図20】 図19の検索結果の画面例である。
【図21】 連絡メールの一例である。
【図22】 本発明の求人・求職情報処理システムの他の例を表す構成ブロック図である。
【図23】 本発明の求人・求職情報処理システムの他の例を表す構成ブロック図である。
【図24】 本発明の求人・求職情報処理システムの他の例を表す構成ブロック図である。
【図25】 本発明の求人・求職情報処理システムの他の例を表す構成ブロック図である。
Claims (3)
- インターネット等の通信ネットワークを利用して求人・求職情報を処理するコンピュータシステムであって、
求人者へ応募する求職者に関する情報(以下、応募者情報という)を求人者毎に分けて蓄積する応募者情報記憶手段と、
求人者毎に通信ネットワーク上で異なるURLを有し、通信ネットワークを利用してクライアント装置がアクセス可能であり、該URLに対応して求人者によって異なる項目の求人情報を格納することができ、該求人情報を通信ネットワークを介してクライアント装置に転送して表示させると共に該クライアント装置に対してその求人者へ応募する求職者の応募者情報の登録を促すことが可能な、求人者用サーバー(30)と、
該クライアント装置を用いて前記通信ネットワークを利用して転送された応募者情報を、登録を行った際にアクセスした求人者用サーバーのURLに対応する求人者に対応づけて、求人者毎に分けて前記応募者情報記憶手段に蓄積する求職者登録手段と、
を備え、前記応募者情報記憶手段に蓄積され、求人者と対応づけられた応募者情報を管理・運営し、
前記求人者毎の前記URLは、通信ネットワークを利用してクライアント装置(10)がアクセス可能であり当該求人者に関する求人情報以外の情報を格納し当該求人者が管理する求人者管理サーバー(20)に格納される当該求人者のホームページに含まれるボタンからハイパーリンクされることを特徴とする求人・求職情報処理システム。 - 前記求人者用サーバーのURLには、前記求人者の名前を表す文字が含まれる請求項1記載の求人・求職情報処理システム。
- 前記求職者登録手段は、応募者情報に付加された求職者が応募した求人者を示す求人者データによって、求人者毎に分けて前記応募者情報記憶手段に蓄積するものである請求項1または2に記載の求人・求職情報処理システム。
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