JP4109075B2 - 球体の回転特性と飛行特性の測定方法及び球体の回転特性と飛行特性の測定装置 - Google Patents

球体の回転特性と飛行特性の測定方法及び球体の回転特性と飛行特性の測定装置 Download PDF

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    • G06T7/74Determining position or orientation of objects or cameras using feature-based methods involving reference images or patches

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、球体の回転特性と飛行特性の測定方法及び球体の回転特性と飛行特性の測定装置に関し、詳しくは、ゴルフボール等の球体の三次元姿勢及び位置を特定し、球体の回転数、回転軸方向、飛行経路や飛行速度等を精度良く測定するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、ゴルフボール等の各種球体の回転量等の測定に対して様々な測定方法および装置が提案されている。
例えば、表面に反射テープを貼り付けた球体や、表面に光を反射しない黒色に塗装した領域を有する球体に投光し、球体の回転により得られる反射光の光量変化から球体の回転量を測定する方法がある。しかし、この方法では光量のみを測定し、球体の輪郭や姿勢変位等を測定しないため、球体の回転軸の方向等を特定することはできない。よって、表面にマークを付けた回転飛行する球体を、所定の時間間隔をあけて複数枚撮影し、撮影された各画像におけるマークの変位状況から球体の回転量や回転軸角度を求めることが多い。
【0003】
このようなマークを付した撮影画像より球体の回転量等を求める装置や方法の具体例として、特許登録第2810320号の球体の回転量測定装置、特開平10−186474号のゴルフボールの運動測定方法、特許登録第2950450号の移動するスポーツ用物体の飛行特性を測定する装置等が挙げられる。
【0004】
本出願人が提案している特許登録第2810320号の測定装置は、図12(A)(B)に示すように、マークP、Qを付した中心点Cを有する球体Tを二回撮影して二枚の二次元画像G1、G2を得て、各画像における球体半径を単位半径として規定すると共に、各画像毎に球体のマークP、Q、P’、Q’や中心点C、C’の三次元座標を画像上の二次元座標から算出している。これら算出された三次元座標を三次元ベクトルとして、二つの画像G1、G2間でベクトル移動量を求め、回転量および回転軸方向を算出測定している。
【0005】
また、特開平10−186474号の測定方法は、図13(A)に示すように、打撃時のクラブの動きを検知するセンサー2で撮影時期を判断し、第一及び第二カメラ1A、1Bで時間をあけてボールB1を撮影することにより図13(B)に示す二個のボールB1、B1’が写ったボール画像G3を得ている。この二次元のボール画像G3を上記と同様に処理し、ボールの回転量等を算出測定している。
【0006】
さらに、図14(A)の特許登録第2950450号の測定装置4は、2台の同期したカメラ5A、5Bにより、一枚の画像にマークBaを付したボールB2、B2’が二個写った画像を夫々撮影し、カメラ5A、5B間の視野の関係と関連付けて三角測量に近似した原理で三次元座標を導いている。これにより図14(B)に示すボールB2等の三次元領域図を得て、ボールの各種特性を測定している。なお、このようにして三次元座標を導く手法は、DLT(Direct Liner Transformation)法として知られている。
【0007】
さらには、特許第3185850号では、スポーツ用物体の飛行特性を測定表示するモニター装置が提案されている。具体的には、シャッター手段等を用い、1枚の画像を少なくとも1台のカメラを用いて撮影しており、少なくとも1台のカメラは予め対象となる空間に置かれた既知の座標を持った所定数以上の点を用いて校正される必要がある。既知の三次元空間座標とカメラのフィルム面に投影した二次元座標との関係を利用して、6変数(球体の質量重心座標3成分と基準座標からの回転量3つ)をテーラーの定理の線形化を8度の反復計算して解くことができ、ボール画像の半径等を基準とせずに、実空間での長さを基準としてボール上固定された点(マーク)の三次元座標を得ることができる。従って、ボール画像の輪郭を正確に撮影する必要がなくなり、高速で移動するボールの静止画を得るための高速シャッター手段による明るさ不足等の問題が緩和される等、撮影設備の自由度を向上させたものである。
【0008】
また、本出願人は、特許第2626964号で、複数の平行な光線を投光する投光装置と、その装置からの光線の入光・遮光を検知する複数の受光装置を有し、インパクト後から既知である投光・受光装置が存在する一平面までの距離・遮光された光線の位置、光線間の寸法、及びボールの径を用いて、光線の遮光時間を計測することによって、ボール中心の高さ位置や振れ位置を決定することができ、打出角や振れ角を測定することができる球状物体の位置測定及び打出角測定方法を提案している。
【0009】
【特許文献1】
特許第2810320号公報
【0010】
【特許文献2】
特開平10−186474号公報
【0011】
【特許文献3】
特許第2950450号公報
【0012】
【特許文献4】
特許第3185850号公報
【0013】
【特許文献5】
特許第2626964号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図12(A)(B)の測定装置および図13(A)(B)の測定方法では、測定にかかる演算にボール画像の半径を用いるので、画像から得られる半径寸法の精度が、算出される三次元ベクトルの精度を左右してしまい、測定の基となる画像を高精度で撮影した上に、撮影画像からも高精度で球体半径を求める必要がある。しかし、高速で飛行するボール画像の静止画像を得るには、例えば、高速度シャッターを備える高速度カメラを使用することになるが、高速度シャッターはシャッターが開いている時間が僅かなので充分な光量を得にくい。
【0015】
よって、撮影された画像は、カメラの対向位置となるボール中心付近は、比較的鮮明な画像が得られるものの、球体であるボールの輪郭を鮮明に捉えることは困難であり、このことはライティング等を工夫しても改善されにくい。その結果撮影された画像のボール輪郭は不鮮明となり、ボール画像より読みとられる半径の寸法精度等も悪化し、ボールの回転量等に対する測定精度も自然と低下せざるを得ない問題がある。
【0016】
一方、図14(A)(B)に示す測定は、ボール画像の半径を用いることなく、実空間の長さを基準にしてボール表面のマークに対する三次元座標を得るため、ボール輪郭を明確に撮影する必要もなく光度不足の問題も比較的生じず、測定設備の負担も軽減できる利点がある。しかし、ボール表面に付されたマークの三次元座標を高精度で求めるには、各マークを正確に読みとれるように画像においてボールを比較的大きく撮影する必要がある。このようにボールを大きく写そうとすると、二つのボール画像の撮影する時間間隔を短くする必要があり、自然と二つのボール画像間の回転量は小さくなる。
【0017】
一方、ボールの回転量の測定精度を高めるには、マークの移動距離を大きくしてマーク位置の変位を大きくすること、即ち、撮影された2つのボール画像間でボールが回転した量を大きくする必要があり、上記ボール画像を大きくすることに相反する条件が必要となる。
【0018】
よって、ボール画像を大きくすれば、マークの三次元座標は高精度で測定できても、各画像間の位置変化が小さいためボールの回転量の測定に対しては精度が落ちてしまう問題がある。一方、ボールの回転量を大きくなるように撮影すると、時間間隔をあけて2つのボール画像を撮影しなければならず、ボールの回転量に対する測定精度は上昇するが、ボール画像は小さくなるので、マークの三次元座標の測定精度が落ちてしまい、いずれにしても、マークの三次元座標およびボールの回転量の双方を両立して高精度で測定できない問題がある。
【0019】
なお、上記問題に対しては、測定に要する装置を二セット用意して、一セット目の装置で一方のボール画像を撮影すると共に、時間間隔をあけて二セット目の装置で他方のボール画像を撮影し、マークの三次元座標とボール回転量の両方を高精度で測定することも想定し得る。しかし、測定においては両セット間の計四台の高速カメラを関連させて校正(キャリブレーション)する必要がある上に、装置構成も非常に複雑になりコストも大幅に上昇してしまい、装置を二セット使用するの現実的には困難である。
【0020】
さらに、撮影されたボール表面のマークの移動量からボールの回転量等を算出測定する際は、一つ目のボール画像における特定のマークが、二つ目のボール画像において何れのマークに対応するかを見きわめる必要がある。しかし、ボールの回転軸方向が予想でき、かつ、画像間のボールの回転変化が少ない場合は、上記見きわめは比較的容易であるが、回転軸の方向が測定毎に大きく変化するなどの理由で、回転軸方向が予想できない場合やボールの回転量が大きい場合等は、上記見きわめが非常に困難となり、コンピュータ等の自動認識等ではボールの回転量等の測定も不可能になるおそれがある。また、人間が上記見きわめを行う場合であっても時間を要したり、見きわめを誤るおそれもある。
【0021】
その上、一つ目のボール画像では写っていたマークが、二つ目のボール画像では、ボールの回転により裏面側に回ってしまい画像上のボール表面に表れない場合には、測定自体が不可能となることより、カメラの測定方向や測定対象のボールの回転方向等にも制限が生じ、自由に最適な状況で測定できにくい問題もある。
【0022】
さらには、特許第3185850号では、1つ目のボール画像上に見えていたマークが、ボールの回転によって、2つ目のボール画像上に写らなくなる。即ち、ボールの裏側に1つ目のボール画像上のマークが回ってしまう場合には、計測不能となるという問題がある。よって、カメラでの撮影方向や測定するボールの回転方向にも制約が生じ可搬性に欠けるという問題がある。
【0023】
また、特許第2626964号は、飛行中の球状物体の通過位置を非接触で広範囲かつ高精度に測定できるものの、球状物体のスピン量等を算出するには未だ改善の余地がある。
【0024】
本発明は、上記した種々の問題に鑑みてなされたものであり、コンピュータにより飛行する回転球体の回転数や回転軸方向等の回転特性、及び、飛行経路や飛行速度等の飛行特性を精度良く測定することを課題としている。
【0025】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、表面に複数のマークを付した球体の回転飛行時に所定の時間間隔をあけて複数回撮影して、該球体の複数の二次元映像を得る一方、該球体と同様に表面にマークを付した仮想球体をコンピュータの三次元空間座標上に作成し、該仮想球体の任意姿勢及び任意位置を仮想球体の基準姿勢及び基準位置として設定すると共に、
少なくとも1台の撮影手段を用いて、三次元座標と二次元座標の間の関係を予め導出しておき、
上記関係を用いて、上記仮想球体の三次元空間座標上のマーク位置を、二次元的な画像上に変換することにより二次元の仮想マーク座標値を求めると共に、上記映像上に存在する球体の二次元の映像マーク座標値を求め、
上記仮想マーク座標値と、上記映像マーク座標値とが一致するように、上記仮想球体を、上記基準姿勢及び基準位置に対して姿勢変位操作し、該姿勢変位操作の量により、球体の各二次元映像毎に、球体の三次元姿勢及び位置を特定し、
上記二次元映像毎に特定された、ある時間の三次元姿勢及び位置と、他の時間の三次元姿勢及び位置とにより、球体の回転特性と飛行特性を演算していることを特徴とする球体の回転特性と飛行特性の測定方法を提供している。
【0026】
このように、本発明は、上記のような方法で球体の三次元姿勢及び位置を特定しているため、ある時間の三次元姿勢及び位置と、他の時間の三次元姿勢及び位置との関係から球体の回転数と回転軸方向等の回転特性、飛行経路や飛行速度等の飛行特性を容易かつ高精度で測定することができる。よって、外力等を受けずに回転している球体であるゴルフボールのスピン量や、打球の打出角や振れ角の測定に最適であり、特に打球時の左右の振れ角の測定精度を向上することができる。
【0027】
具体的には、少なくとも1台の撮影手段を用いて、三次元座標と二次元座標の間の関係を予め導出して把握している。このため、コンピュータ上に作成した仮想球体上のマークの位置関係から、2次元的な画像上のマークの位置関係を求めることができる。よって、上記関係を用いて、上記仮想球体の三次元空間座標上のマーク位置を、二次元的な画像上に変換し、二次元の仮想マーク座標値を求めることができる。よって、従来にはできなかった二次元の仮想マークと三次元の仮想マークの対応が可能となり、二次元の仮想球体でも三次元の情報を持たせることができ、奥行き方向の情報を把握することができる。従来の方法では、奥行き方向に関する考慮がなされておらず単に投影しているだけであり、全て二次元画像は平面にあった。また、従来は投影する方向は一方向であったが、本発明は、仮想球体の位置によって投影方向が異なっている。
よって、球体のエッジがはっきり見えていない場合や、球体映像が画面の端部に撮影されたり、小さく撮影されたような場合でも、精度良く測定することができる。
【0028】
また、上記のように仮想マーク座標値と、映像マーク座標値とにより、仮想球体と実際の球体との姿勢及び位置を関連付けることで、実際の球体の姿勢や位置を、仮想三次元空間における基準姿勢及び基準位置に対する相対座標値で表現することが可能となる。これに伴い、球体の回転特性や飛行特性の解析にも上記仮想空間の基準姿勢及び基準位置に対する相対座標値を用いることが可能となり、球体の回転特性や飛行特性の解析をコンピュータ上で容易に自動演算することができる。なお、基準位置とは、三次元空間と二次元画像との関係を求めた時に定義した三次元座標系の原点を意味する。
【0029】
また、本発明では、球体の輪郭データを用いず、撮影された各二次元映像の球体の複数のマークから球体の姿勢及び位置を特定している。このため、各映像において球体に付されたマークさえ明確に確認できれば、球体の輪郭が不明瞭であっても球体の姿勢及び位置等に関する測定を高精度で行うことができる。なお、撮影された二次元映像より球体のマークをコンピュータに自動認識させるためには、撮影映像に対して白と黒のみで表示する二値化処理を行うことが考えられる。
【0030】
また、ある時間の三次元姿勢及び位置を他の時間の三次元姿勢及び位置に一致させる際の回転操作に関する回転行列を算出することにより、球体の回転特性を求めている。上記球体の回転量等は、時間間隔が特定可能な、ある時間の球体が有する回転行列に、他の時間の球体が有する回転行列の逆行列を掛けて算出している。このように算出して得られたある時間の球体の姿勢から、他の時間の球体の姿勢への回転行列の数値を判断すれば、回転量も判断でき、また、回転軸のベクトル即ち回転軸方向も容易に求めることができる。
【0031】
さらに、ある時間の三次元姿勢及び位置を他の時間の三次元姿勢及び位置に一致させる際の球体の重心座標の移動量と移動方向を算出することにより、球体の飛行特性を求めている。
【0032】
上記三次元座標と二次元座標の間の関係を予め導出する際に、少なくとも6つ以上の三次元座標を用いていることが好ましい。
これにより、三次元空間と二次元空間の関係を求めることができる。即ち、実空間とカメラ上の画像との関係を明確にすることができる。なお、6つより少ないと変数に対して既知数の量が少ないために三次元と二次元関係を示す連立方程式を解くことができないためである。
【0033】
仮想球体の三次元空間座標上のマーク位置を、二次元的な画像上に変換することにより二次元の仮想マーク座標値を求める方法としては、コンピュータ上に構築した基準姿勢及び基準位置の球体のマークを、既知の実空間三次元座標と二次元的な画像上の座標の関係を利用して、二次元の画像上に投影すること等が挙げられる。
【0034】
上記姿勢変位操作における設計変数として、上記球体の三次元重心位置及び仮想三次元空間の直交座標軸である横軸、縦軸、垂直軸の各軸回りの球体の回転角度の計6個を用いていることが好ましい。
これにより、球体の奥行き情報を算出することができるので、回転特性と飛行特性を同時に算出することができる。
【0035】
上記姿勢変位操作は、上記仮想球体の移動操作、回転操作であり、上記基準姿勢及び基準位置に対する姿勢変位操作の量を遺伝的アルゴリズムという最適化手法に応じた演算で求めていることが好ましい。
【0036】
コンピュータ上に形成した仮想球体は基準姿勢及び基準位置を任意に設定するため、この基準姿勢及び基準位置は、撮影された二次元映像の球体と、大きさ、位置、および、姿勢が相異している。よって、球体の姿勢及び位置を仮想空間における仮想球体の基準姿勢及び三次元と二次元の関係式を求めた三次元空間での基準位置に対する相対座標値で表示可能にするため、仮想球体が二次元映像の球体の姿勢及び位置に一致するように姿勢を変位する操作が必要となる。
【0037】
この姿勢変位は、コンピュータ上で仮想球体を平行移動等の移動、回転操作により行うが、これら平行移動等における変位操作の量を適正に決定することにより、仮想球体を実際の球体の姿勢及び位置へと正確に一致させることができ、それに伴い、球体の姿勢及び位置を三次元と二次元の関係式を求めた三次元空間での基準姿勢及び基準位置に対する相対座標値により高精度で特定できる。本発明では、上記変位操作量の決定を最適化の問題として捉え、最適化問題の解決手法の一つである遺伝的アルゴリズムという計算機用アルゴリズムを用いて演算を行うのが好ましい。
【0038】
上記遺伝的アルゴリズムによる演算解法は、シミュレーティド・アニーリング法や傾斜法、他の線形計画法といった他の最適化手法と異なる特徴を有しており、例えば、演算の対象となる変数を二進数、文字列、ベクトル等にコーディング(コード化)することや、演算結果を評価するための適合度を、目的関数を基に設定すること等の特徴を有している。
【0039】
遺伝的アルゴリズムは、多数の個体から最適な解を演算により同時探索する確率的な解法であり、演算された解を最適化されたものにすることができる。よって、コンピュータ上の仮想球体を、球体上の複数のマークを参照しながら二次元映像の球体の姿勢及び位置と一致させるのに有用である。
【0040】
上記遺伝的アルゴリズムに応じた演算では、上記移動操作する量を上記仮想球体の三次元的な移動操作に関する三つの独立した変数として、上記回転操作する量を上記仮想球体の三次元的な回転操作に関する三つの独立した変数として、それぞれ設定し、これら六変数の各数値に基づき上記各操作を行っている。このように定められた六変数が基準姿勢及び三次元と二次元の関係式を求めた三次元空間での基準位置に対する相対座標値に相当し、よって、これら六変数の数値を求めれば球体の姿勢及び位置を特定することができる。
【0041】
なお、上記移動操作に関する三つの変数としては球体の重心位置((x,y,z)の3つ)が挙げられる。さらに、上記三次元的な回転操作に関する三つの独立変数としては、仮想三次元空間の直交座標軸である横軸、縦軸、垂直軸の各軸回りの回転角度が挙げられる。
【0042】
上記球体表面の複数のマークの位置関係は、回転操作に対して4回以下の回転対称性を有していることが好ましい。
即ち、上記球体表面の複数のマークは、360度を4以下の自然数で割った角度のみで球体中心を通る軸を中心に球体を回転させた場合、回転の前後で一定の方向から見た球体表面の全てのマークが一致する位置に付けている。これは、ゴルフボールやテニスボール等の球技用のボールの回転速度等の測定に特に有用である。
【0043】
このようにして球体表面に複数のマークを付加すると、90度以下の角度で球体を回転させた際に、回転の前後で球体表面上に見える全てのマークが一致することがないため、球体のとり得る姿勢の数を少数に限定できる。なお、上記所要角度の回転による前後で一定方向からの球体表面の全マークが一致することを、以下、(回転)対称と呼ぶ。
【0044】
具体的には、360度、180度、120度、90度の各角度毎の回転になる。例えば、360度回転で対称とは、上記球体表面の複数のマークがランダムに付けられている場合であり、一回転で一度しか対称にならず球体の姿勢を一義的に特定でき、演算の精度も最も高くできる。180度の場合は、一回転で二度対称となる位置が存在するため、球体の回転姿勢を特定する場合、二通りの姿勢が想定され一義的に姿勢を特定できない反面、同じパターンを2度繰り返すことができ、マークを付ける際の効率が高い。以降、120度の場合は一回転で三度対称となる位置が存在し、90度の場合は一回転で4度対称となる位置が存在することになり、球体にマークを付ける負担も段階毎に軽減される。
【0045】
また、上述したようにマークを付しても、球体表面の一部分にマークが偏っている場合には、マークが測定視方向の裏側に回り、球体の姿勢が特定できない場合も想定されるため、上記球体表面には、表面全体にわたり10個以上100個以下のマークを付けている。上記範囲としているのは、、10個より少なければ、観察方向から読みとれるマークが少数になりすぎて、姿勢を特定できなくなるおそれが生じるからであり、一方、100個より多いと演算にかかる時間が長くなり、効率が悪化するためである。
【0046】
なお、測定対象の球体としては、ゴルフボール、テニスボール等の各種球技用のボールが挙げられる。これらの球技用のボールの使用時の回転特性や飛行特性等の解析に有用である。
【0047】
また、ボール映像の輪郭を明確に撮影することは根本的に困難であることから、ボール映像の輪郭のデータを用いずに回転特性を測定することが好ましい。特に、撮影映像の端部でボールが撮影された場合、ボールの右あるいは左部がストロボの影響で陰になってしまうために、できるだけ輪郭部分を用いずに回転特性を測定することが好ましい。
【0048】
また、本発明は、表面に複数のマークを付した球体が回転しながら飛行する時に、該球体を撮影できる撮影手段と、
上記撮影により得られた球体の二次元映像を記録する記録手段と、
上記球体と同様のマークを付した仮想球体を三次元座標空間上に作成し、該仮想球体と上記球体の二次元映像に基づいて、球体の三次元姿勢及び位置を特定し、球体の回転特性と飛行特性を求める演算手段とを備え、
上記演算手段は、少なくとも1台の撮影手段を用いて、三次元座標と二次元座標の間の関係を予め導出可能な座標変換プログラムを有し、
かつ、上記二次元映像上の球体の二次元の映像マーク座標値が、上記仮想球体の三次元座標上のマーク位置を変換することにより求められる二次元の仮想マーク座標値と一致するように、仮想球体を姿勢変位操作し、上記仮想球体の基準姿勢及び基準位置に対する姿勢変位操作の量により、上記球体の三次元姿勢及び位置を特定する姿勢認識プログラムを有してることを特徴とする球体の回転特性と飛行特性の測定装置を提供している。
【0049】
本発明の球体の回転特性と飛行特性の測定装置は、上記撮影手段と、上記記録手段と、上記座標変換プログラム及び姿勢認識プログラムを有した演算手段を備えているため、上述した本発明の球体の回転特性と飛行特性の測定方法を実行するのに最適であり、球体の姿勢、回転特性、飛行特性を精度良く求めることができる。
【0050】
上記演算手段は、上記基準姿勢及び基準位置に対する姿勢変位操作の量を遺伝的アルゴリズムに応じて演算する最適化プログラムを有していることが好ましい。このように、演算手段において、遺伝的アルゴリズムに応じて演算する最適化プログラムを有していることで、上述した遺伝的アルゴリズムを用いた上記測定方法による演算を容易に行うことができ、演算精度を高めることができる。
【0051】
上記撮影手段は、回転や移動している球体を所定の時間間隔をあけて複数回撮影可能な構成としていることが好ましい。
具体的には、実物の球体の二次元映像を撮影するためには、スチールカメラ、CCDカメラ等の映像を取り込むための撮影手段とフィルムや画像メモリ等の映像を記録するための記録手段が必要である。その他、短時間の発光の輝度差を利用して瞬間の静止状態のボール画像を得るためにマイクロフラッシュも用いられる。なお、10m/s以上の高速で移動する球体が測定対象であっても、高速シャッターやマイクロフラッシュを用いることで、ブレのない静止画像を得ることができる。
【0052】
上記撮影手段としては2台のカメラを用いることが好ましい。その間隔をキャリブレーション無しに容易に可変とすることが好ましい。2台のカメラの間隔や撮影時間間隔を比較的長くすることで角度変化を大きくし、回転数の測定精度を高めることができる。また、1つ目のボール映像上の特定のマークが、2つ目のボール映像上のどのマーク位置に対応するのかを認識しやすくし、自動化を容易にすることができる。なお、二次元映像の撮影手段は、一台でも複数台でも適応可能である。
【0053】
また、複数の映像を得るには、少なくとも二回球体の映像を取り込む必要があるが、一台のカメラで複数回マイクロフラッシュを発光させるなどして、一枚の映像に複数の球体を写してもよく、また、一台のカメラで複数枚の映像にそれぞれ一つずつ球体を写すようにしてもよい。さらに、複数のカメラを用いて所要の時間間隔をあけて各カメラ毎に二次元映像を撮影してもよい。ただし、複数のカメラで撮影した場合は、各映像に対する共通の座標軸を校正等により特定することが必要である。
【0054】
また、撮影された映像より球体に付されたマークの位置を得る手段として、記録手段にフィルムを用いた場合では、現像した写真に直接定規等を当てて測定する原始的な方法や、フィルムや写真の画像をコンピュータに取り込めるスキャナー等の画像入力装置を用いてコンピュータ画面上で測定用カーソルを合わせて測定する方法もある。さらに、記録手段に画像メモリを用いた場合は、画像メモリ内のデータをコンピュータ画面上に読み出し、上記同様測定用カーソルで測定する方法等がある。即ち、球体映像における各マークの二次元位置さえ得られれば、特に測定手段は限定されず上記のいずれの方法を用いてもよい。
【0055】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1(A)は、本発明の球体の回転特性と飛行特性の測定方法を実行する球体の回転特性と飛行特性の測定装置10の構成を示す。
上記測定装置10は、球体を各方向から撮影できる撮影手段と、撮影により得られた球体の二次元映像を記録する記録手段と、球体と同様の仮想球体を三次元座標空間上に作成し、該仮想球体と上記球体の二次元画像に基づいて、球体の三次元姿勢及び位置を特定し、球体の回転特性と飛行特性を求める演算手段とを備えている。
【0056】
また、演算手段は、少なくとも1台の撮影手段を用いて、三次元座標と二次元座標の間の関係を予め導出可能な座標変換プログラムを有し、かつ、二次元映像上の球体の二次元の映像マーク座標値が、仮想球体の三次元座標上のマーク位置を変換することにより求められる二次元の仮想マーク座標値と一致するように、仮想球体を姿勢変位操作し、仮想球体の基準姿勢及び基準位置に対する姿勢変位操作の量により、球体の三次元姿勢及び位置を特定する姿勢認識プログラムを有している。
【0057】
図1(B)に示すように、測定装置10は、撮影手段としてCCDカメラ11を使用すると共に二台のマイクロフラッシュ12−1、12−2も併用している。測定対象となる球体をCCDカメラ11により撮影し、順次得られる映像を記録手段である画像メモリ15bに蓄積する構成としている。画像メモリ15bは、演算手段であるコンピュータ15中に設置されている。
【0058】
映像撮影時に、所要の時間間隔をあけてマイクロフラッシュ12−1、12−2を一台づつ発光させてから画像メモリ15bへの蓄積を終了させることで、1枚の二次元映像に球体が二個写った画像を画像メモリ15bに得ている。なお、マイクロフラッシュ12−1、12−2を発光させるタイミングには、光電管スイッチ16−1、16−2とリターダー17によるトリガー信号を利用している。
【0059】
また、測定装置10に含まれるコンピュータ15は、上述した画像メモリ15b以外にも中央演算処理装置(CPU)、メモリ、記憶装置であるハードディスク15a等を備え、ハードディスク15aは、上記座標変換プログラム、上記姿勢認識プログラムや、基準姿勢及び基準位置に対する姿勢変位操作の量を遺伝的アルゴリズムに応じて演算する最適化プログラムを有している。
【0060】
上記姿勢認識プログラム、座標変換プログラム、最適化プログラムは、基本的には図2のフローチャートに基づいて組まれている。
即ち、測定対象の球体を基に仮想三次元空間内に仮想球体を形成し、仮想球体に実物の測定対称と同様にマークを付け、この形成された仮想球体の任意の姿勢及び位置を基準姿勢及び基準位置として設定する。
少なくとも1台の撮影手段を用いて予め導出した三次元座標と二次元座標の間の関係を用いて、仮想球体の三次元空間座標上のマーク位置を、二次元的な画像上に変換することにより二次元の仮想マーク座標値を求める。また、上記映像上に存在する球体の二次元の映像マーク座標値を求める。
仮想マーク座標値と、映像マーク座標値とが一致するように、仮想球体を、基準姿勢及び基準位置に対して姿勢変位操作(移動、回転等)し、姿勢変位操作の量により、球体の各二次元映像毎に、球体の三次元姿勢及び位置を特定する。
二次元映像毎に特定された、ある時間の三次元姿勢及び位置と、他の時間の三次元姿勢及び位置とにより、球体の回転特性と飛行特性を演算する。
なお、上述した処理以外には撮影された二次元画像を白と黒の表示に変換する二値化処理も含まれている。
【0061】
上記のような仮想球体の姿勢変位操作に伴う変位量は、遺伝的アルゴリズムによる演算を用いて特定するように、遺伝的アルゴリズムに応じて演算する最適化プログラムにプログラミングされている。三次元姿勢の特定は、球体の回転特性と飛行特性を求めるに当たり撮影された球体映像毎に行っている。
【0062】
以下、球体の回転特性と飛行特性の測定装置を用いた球体の回転特性と飛行特性の測定方法について更に詳しく説明する。
【0063】
先ず、測定対象の球体としてゴルフボールを使用し、図3(A)(B)(C)に示すようにゴルフボール20の表面に黒色のマーク21を多数付けている。
【0064】
この場合、360度を1で割った角度で、ゴルフボール20を回転軸Jを中心に回転させた時、回転の前後で一度だけ対称になるようにマーク21を付けている。即ち、回転操作に対して1回の回転対称性を有しており、ゴルフボール20の全表面でランダムにマーク21を付すことになる。
【0065】
また、上記のようにマーク21を付したゴルフボール20に対し三次元測定器等を利用して、各マークの三次元における座標値を読みとる。この際、読み取りに用いる座標は、図4に示すように極座標(動径方向座標値r、子午線方向角度θ、方位角方向角度φ)を採用している。
【0066】
次に、図5に示すように、コンピュータ15内の姿勢認識プログラムにより、コンピュータ上の仮想三次元座標空間Sに、実際のゴルフボール20と同様の仮想ゴルフボール30を形成し、この仮想ゴルフボール30の表面にもゴルフボール20と同様となるように、上記読みとった極座標(r、θ、φ)の数値の位置にマーク31を付している。なお、上述した姿勢認識プログラムでは直交座標に変換して演算を行っている。また、このように形成された仮想ゴルフボール30の任意の姿勢を基準姿勢として設定する。
【0067】
次に、少なくとも1台の撮影手段を用いて、三次元座標と二次元座標の間の関係を予め導出して把握し、仮想球体のマーク位置からカメラのフィルム面(二次元)のマーク位置関係を求める方法について説明する。即ち、空間座標からカメラの座標に変換する。
【0068】
図6に三次元実空間上の座標と二次元的な画像上の座標の位置関係を示す。以下に変数の詳細な説明を示す。
実空間上に任意の座標軸を設定し、点P(X,Y,Z)、レンズ中心の座標O(X,Y,Z)とする。
点Pを含み光軸に垂直な面とレンズの中心との距離をL、ファイル面とレンズ中心との距離をFとする。
フィルム面上にも任意の座標軸を設定し、点Pの像であるQのフィルム面上での座標が(U,V)であるとし、光軸とフィルム面との交点の座標を(U,V)とする。
レンズ中心Oを原点とし、Z軸が光軸と平行で、かつX・Y軸がU・V軸と平行である座標系(X’Y’Z’)を考えた場合、実空間座標(XYZ座標)からX’Y’Z’への変換行列をM(mij:i=1〜3、j=1〜3)とする。ただし、この変換行列はオイラーの定理に従うとするので、Mは下記の数式1のようになる。
【0069】
【数1】
Figure 0004109075
【0070】
実空間上の点Pとその像Qとの関係を直接表すためには、両者の関係を同じ座標系で表さなければならない。そこで、上記で定義した実空間から光軸をZ軸とし、画像軸U及びV軸に平行であるX及びY軸をもつ座標系への変換行列Mを用いて、数式2が得られる。
【0071】
【数2】
Figure 0004109075
【0072】
OPとOQは互いに同一直線上にあり、その長さの比がL:Fであることから、数式3が得られる。
【0073】
【数3】
Figure 0004109075
【0074】
数式2を数式3へ代入することによって、3式のうちの1式からLを求め、そのLを他の2式に代入することにより、以下の数式4が得られる。
【0075】
【数4】
Figure 0004109075
【0076】
この数式4における変数をまとめ、U,V,X,Y,Zについて整理すれば、数式5が得られる。
【0077】
【数5】
Figure 0004109075
【0078】
11個の係数を求めるためには、カメラの台数によるが、カメラが2台の場合、6組の(X,Y,Z)と(U,V)が得られれば数式5に代入することによって算出できるが、測定誤差の影響を抑えるために、6組以上の既知の実空間座標を測定することが望ましい。また、カメラ1台では12ヶ以上の(X,Y,Z)と(U,V)が必要で、3台では4ヶ以上となる。
【0079】
以上の方法によって、既知の実空間座標と二次元的な画像上の座標の関係を把握することができる。この関係を利用して、図7に示すように、コンピュータ上の仮想的な球体のマークの座標をカメラのフィルム面上の二次元的な座標を求めることができる。即ち、仮想ゴルフボール30の三次元空間座標上のマーク30の位置を、二次元的な画像上に変換することができる。
【0080】
次に、仮想的な三次元球体上のマークを二次元座標へ投影した場合、フィルム画像上にマークが存在するかしないか(マークが表に存在するか裏に存在するか)を判定する方法について説明する。
【0081】
図2に示すフローチャートで示したマークが表あるいは裏のどちらに存在するのかを判定する方法を以下に示す。上記数式5で定義した11個の係数を求めることができ、それらの係数を利用してカメラレンズの三次元座標を計算する。
【0082】
図8に示すように、レンズ中心O(X,Y,Z)とし、仮想球体重心P(G,G,G)とすると、ベクトルOPは、数式6のようになる。
【0083】
【数6】
Figure 0004109075
【0084】
ベクトルOPと球の径Rを用いて、レンズ中心から球体への接線長さlは、数式7で表される。
【0085】
【数7】
Figure 0004109075
【0086】
仮想的な球体の斜線部分を二次元に投影した場合、実際に撮影できるマーク(表側)と定義し、それ以外のマークを裏側と定義する。レンズ中心と仮想的な球体上のマークの長さをLとすると、Lは仮想的な球体の重心位置と既知である各マークの位置関係により決まる。
【0087】
L<l:球体上のマークは実際に測定できる画像の方向(表側)であり、GA計算に利用するマーク。
L≧l:球体上のマークは実際に測定できない画像の方向(裏側)であり、GA計算に利用しないマーク。
【0088】
以上の方法により、仮想的な球体上の全てのマークでGAの計算に用いることができるマークであるか否かを判定することができる。しかし、レンズの中心位置O(X,Y,Z)を求める必要がある。そこで、上記数式4と数式5を用いてレンズの中心位置を決定する。これらの式を比較すると、以下のような関係式(数式8)が成り立つ。
【0089】
【数8】
Figure 0004109075
【0090】
数式8は変数が12個存在するが、11式しかないので、このままでは、X,Y,Zを計算できない。そこで、変換行列Mの行列式を計算し、数式9の関係式を追加することによって、14式から14個の変数を求めることができ、X,Y,Zを求めることができる。
【0091】
【数9】
Figure 0004109075
【0092】
次に、図9(A)(B)に示すように、回転装置19により、実物のゴルフボール20が回転する状態を撮影できる位置にCCDカメラ11を配置しており、ゴルフボール20との距離やカメラレンズの倍率等を適宜調整している。
【0093】
上記配置状態で、CCDカメラ11の前をゴルフボール20が通過する際に、マイクロフラッシュを所要の時間間隔で2回発光させ、一枚の二次元映像にゴルフボール20が二個写った静止映像を画像メモリ11bに得ている。ここで得られた二次元映像を図10に示す。このように撮影した映像データを二値化処理用のプログラムで白と黒に二値化してから、ディスプレイ画面18上で、各マーク21毎に二次元の座標値を読み取ると共に、読みとった値をハードディスク15aに記録している。
【0094】
姿勢認識プログラムにより、上記方法で予め導出した三次元座標と二次元座標の間の関係を用いて、仮想ゴルフボール30の三次元空間座標上のマーク位置を、二次元的な画像上に変換することで求めた二次元の仮想マーク座標値と、上記撮影により得られた映像上に存在する実物のゴルフボール20の二次元の映像マーク座標値とが一致するように、各々移動操作、回転操作を行っている。
これにより、仮想ゴルフボール30の基準姿勢及び基準位置に対する姿勢及び位置を特定している。この移動操作、回転操作を行う量を、最適化手法の一種である遺伝的アルゴリズムを用いて演算している。
【0095】
以下に、本実施形態の遺伝的アルゴリズム(GA)を用いた最適化の条件を示す。
任意に設定した三次元直行座標の各軸周りの回転角度(α、β、γ)、三次元空間での仮想ゴルフボール30の重心座標(X、Y、Z)の計6項目を設計変数としている。この6項目の数値を六変数としている。GAによる最適化では、設計変数をコード化しておく必要があるが、α、β、γ、X、Y、Zの各変数(実数値)を10ビットの2進法に変換したものをコードとして使用している。
【0096】
また、本実施形態のGAによる最適化の基本設定値を以下に示す。
個体数:50
染色体長:60ビット
設計変数の数:6変数(1変数あたり10ビット)
終了条件(適合度の最大値が1000世代にわたり変化しなければ終了)
マークの数:42
【0097】
コンピュータにより上記操作を行って得られた二次元投影図と、撮影した二次元投影図をパターンマッチングする。この時のパターンの類似度を下記の数式10で定義し、これを目的関数として、その最大値を遺伝的アルゴリズムによって探索する。
【0098】
【数10】
Figure 0004109075
【0099】
上記数式10において、Xiは撮影した投影図のマークの二次元座標(原点は球体(ボール)の中心座標)、Yiは遺伝的アルゴリズムで得た値によって回転させた後のボールの三次元空間での重心位置から、既知の実空間座標と二次元的な画像上の座標の関係を利用して求めた投影図のマークの二次元座標(原点は球体の中心座標)である。
また、distance(a,b)は2つの点a、bの距離を示し、minはj(j=1からn、nはマークの個数)に関して最小値を表し、Σはi(i=1からn、nはマークの個数)に関して和をとることを意味する。ただし、Nはマーク数である。それぞれの画像について、マーク間距離の最小値を全てのマークについて計算し、その総和を適合度とする。
【0100】
上記目的関数の演算は揃えられた各個体全てに対して行われ、これら演算より各個体毎の適合度が求められる。
このような適合度計算を何世代にもわたりコンピュータ15で繰り返し、適合度の最大値が1000世代にわたり変化しなければ、その時点で演算を終了している。この適合度に最大値をもたらす個体が有している六変数の値が、仮想ゴルフボールの姿勢変位の最適解であると判断し、この個体によりゴルフボール20の三次元姿勢及び位置を特定している。なお、遺伝的アルゴリズムの世代交代シミュレーションを終了させる方法は、上記以外の方法でも良い。
【0101】
三次元座標上の点の回転は3×3の回転行列を点の座標にかければ良い。この回転行列は上記α、β、γの値が決まれば決定する。よって、この回転行列を求めることにより、各画像での基準となる位置からのゴルフボールの回転量を決定することができる。最適化計算では、α、β、γを変量させることによりゴルフボールを回転させ、撮影映像とのずれが最小になるようにα、β、γを決定している。
また、上記手法で各々の映像における回転行列を求めることができるが、2つの映像間でどれだけ回転しているかと求めるためには、1つの映像の回転行列に、もう1つの映像の回転行列の逆行列をかければ良い。ここで求められた回転行列をもとに、回転軸ベクトルと回転角度を算出する。
【0102】
具体的には、適合度の最大値をもたらす個体が有する三次元座標空間のX軸、Y軸、Z軸回りの回転角度(α、β、γ)の数値より、三行三列の回転行列を求め、この回転行列が、ゴルフボール20の姿勢を定める行列となっている。即ち、X軸、Y軸、Z軸の各軸回りに回転させる回転行列Rx、Ry、Rzは、下記のように表記される。
【0103】
【数11】
Figure 0004109075
【0104】
一方、上記仮想ゴルフボールの基準姿勢及び基準位置から、姿勢認識プログラムで特定されるゴルフボール20の姿勢及び位置を特定する行列である回転行列Rは、各軸回りの回転行列Rx、Ry、Rzより下記のように表記される。
【0105】
【数12】
Figure 0004109075
【0106】
また、他のゴルフボール20の映像に対しても上記と同様の演算および適合度の評価を行い、ゴルフボール20の姿勢及び位置を特定する回転角度(α’、β’、γ’)より回転行列を求めている。
【0107】
以上より、上記数式12で特定されるある時間のゴルフボール20の姿勢を特定する回転行列をR1、他の時間のゴルフボール20の姿勢を特定する回転行列をR2として、ある時間のゴルフボール20の姿勢を他の時間のゴルフボール20の姿勢へと一致させる回転行列をR12とすると、回転行列R12は下式で求められる。
【0108】
【数13】
Figure 0004109075
【0109】
上式で求められる回転行列R12に伴う、図11に示す座標変換される際の回転軸(座標軸)の方向(u1、u2、u3)と回転角度Ψは、下記の数式14、15で求められる。
【0110】
【数14】
Figure 0004109075
【0111】
【数15】
Figure 0004109075
【0112】
上記求めた回転角度Ψと二つの映像間の撮影された時間間隔から、ある時間から他の時間にわたるゴルフボール20の回転量と回転軸方法を求めている。
なお、二つ以上の映像間の回転量等を求めるには、各連続する前後の映像から上記同様にして各映像間の回転量等を求めて球体の回転量等を連続的に求めるようにしている。
【0113】
また、上記手法で各々の映像におけるゴルフボール重心位置の3成分の移動速度を求めることによって、打出角や振れ角等の飛行経路を含む飛行特性を算出できる。具体的には、ある時刻でのボールの重心位置Gx(t)、Gy(t)、Gz(t)とすると、3成分の移動速度Vx、Vy、Vzとボール速度Vは、下記の数式16により求められる。
【0114】
【数16】
Figure 0004109075
【0115】
また、打出角及び振れ角は、下記の数式17により求められる。ただし、ボールの進行方向をX軸、左右方向をY軸、高さ方向をZ軸とする。
【0116】
【数17】
Figure 0004109075
【0117】
(実験1)
球体の回転特性の測定を行った。
【0118】
以下、本発明の実施例、比較例について詳述する。
予め既知の位置にマークを付けたゴルフボールを図9に示すような回転ステージに取り付け、ストロボ撮影によってボールの二次元映像を撮影した。ボールを既知の角度で回転ステージを回転させ、2枚写真(あるいは4枚写真)を撮影し、その2枚(4枚)の写真から求めたボールの回転量と回転ステージで読み取った回転量を比較し、精度の検証を行った。回転ステージは位置の固定をしておき、カメラの高さや位置を調整している。
【0119】
(ボールの撮影条件)
カメラ1の映像はカメラフィルム面座標でX=0、Y=0、奥方向へZ=0で撮影し、カメラ2の映像を以下の4条件で撮影した。なお、ボール撮影位置の移動距離単位はmmとした。
(A)ボールが大きく写っており、かつボールのエッジが良く見えるような好条件で撮影した。(カメラフィルム面座標でX=0、Y=0、奥方向へZ=0(これを基準とする。))
(B)ボールが大きく写っており、ボールのエッジが片一方のみ見えにくい条件で撮影した。(カメラフィルム面座標でX=100、Y=100、奥方向へZ=0)
(C)ボールが小さく写っており、かつボールのエッジが良く見えるような好条件で撮影した。(カメラフィルム面座標でX=0、Y=0、奥方向へZ=−100)
(D)ボールが小さく写っており、ボールのエッジが片一方のみ見えにくい条件で撮影した。(カメラフィルム面座標でX=100、Y=100、奥方向へZ=−100)
【0120】
(実施例1)
上記実施形態と同様の方法により、本発明の測定方法でスピン量を算出した。
【0121】
(比較例1)
撮影した二次元映像を基にボール映像の半径を単位半径としてマーク等のゴルフボール上に固定された点の三次元ベクトルを求め、複数の映像間での該ベクトルの回転角度からスピン量を求めた。GAによる姿勢変位操作を行わなかった。
【0122】
(比較例2)
少なくとも1台の撮影手段を用いて、三次元座標と二次元座標の間の関係を予め導出することを行わなかった。即ち、仮想球体の三次元空間座標上のマーク位置を、二次元的な画像上に変換することを行わず、単に二次元方向へ投影することによって(視点を固定する)、変位姿勢操作を行った。その他は実施例1と同様とした。
【0123】
上記実施例及び比較例について、バックスピン成分、サイドスピン成分の計2通り測定した。測定された回転数と読み取り差を下記の表1、2に示す。
【0124】
【表1】
Figure 0004109075
【0125】
【表2】
Figure 0004109075
【0126】
表1、2に示すように、(A)〜(D)のように撮影条件を変更しても、全般的に実施例1は読み取り値との差がかなり小さくなり、精度良くスピン量が求められていることが確認できた。実施例1では、ボールのエッジがはっきり見えていない場合や、ボール画像が画面の端部に撮影されたり、小さく撮影されても、測定精度が悪くならない事が確認できた。
即ち、ボールが大きく見える場合全ての例で精度は良く、ボールが小さく見える場合比較例1は精度が悪く、ボールが中心に見える場合全ての例で精度が良く、ボールが端部に見える場合比較例1と比較例2は精度が悪かった。
【0127】
(実験2)
飛行特性の測定を行った。
【0128】
(実施例2)
上記実施形態と同様の方法により、本発明の測定方法で振れ角、打出角、ボール速度を算出した。
【0129】
実打テストにおける振れ角、打出角、ボール速度をセンサを用いて正確に測定した。実施例2及びセンサによる測定結果を表3に示す。
【0130】
【表3】
Figure 0004109075
【0131】
実施例2と、センサによる測定の結果がほぼ一致していた。よって、本発明は、センサによる測定とほぼ同程度で、振れ角、打出角、ボール速度を測定できることが確認できた。特に、従来の測定方法に比べ、振れ角の測定精度が極めて向上していることが確認できた。
【0132】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように、本発明の測定方法及び測定装置によれば、上記のような方法で球体の三次元姿勢及び位置を特定しているため、ある時間の三次元姿勢及び位置と、他の時間の三次元姿勢及び位置との関係から球体の回転数と回転軸方向等の回転特性、飛行経路や飛行速度等の飛行特性を容易かつ高精度で測定することができる。よって、外力を受けず回転している球体であるゴルフボールのスピン量や、打球の打出角や振れ角の測定に最適であり、特に振れ角の測定の精度を向上することができる。
【0133】
また、対象となる球体を適宜撮影すれば、球体の映像を基にコンピュータ内のプログラムに従って演算され、自動的に球体の回転特性や飛行特性を測定できるので、測定にかかる手間を大幅に削減することができる。
【0134】
さらに、本発明の測定方法では球体の輪郭のデータを用いないため、従来の測定方法と比べると大幅に測定精度を向上させることができる。よって、測定結果が撮影状況により左右されることを防止でき、フラッシュの光の当て方を詳細に調整するなどの撮影に要する手間にそれほど労力をかける必要もなく、高精度の測定が可能となり、測定に要するコストも低減できる。
【0135】
さらには、一枚の二次元映像から球体の姿勢及び位置を特定できるので姿勢及び位置の特定にかかる手間を削減できる。高速シャッター付きのカメラやマイクロフラッシュ等を利用することで、高速で移動する球体の回転特性や飛行特性をも求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (A)は、本発明の球体の回転特性と飛行特性の測定装置の構成を示す図、(B)は概略斜視図である。
【図2】 本発明の球体の回転特性と飛行特性の測定方法のフローチャートである。
【図3】 球体にマークを付した位置を示しており(A)は斜視図、(B)平面図、(C)は底面図である。
【図4】 球体の極座標を説明する図である。
【図5】 マークを付した仮想球体の概略図である。
【図6】 三次元空間上の座標と二次元的な画像上の座標の位置関係を示す図である。
【図7】 仮想球体の三次元空間座標上のマーク位置を、二次元的な画像上に変換する方法を示す図である。
【図8】 レンズ中心と球体との関係を示す図である。
【図9】 ゴルフボール回転変位装置であり、(A)は斜視図、(B)は側面図である。
【図10】 球体の二次元映像を示す図である。
【図11】 回転軸方向および回転角度を説明する図である。
【図12】 (A)(B)は従来の測定方法による二次元ボール画像である。
【図13】 (A)は別の従来の測定装置の概略図、(B)は(A)の装置によるボール画像である。
【図14】 (A)は他の別の従来の測定装置の斜視図、(B)は測定領域を通過したゴルフボールを示す三次元領域の斜視図である。
【符号の説明】
10 測定装置
11 CCDカメラ
15 コンピュータ
20 ゴルフボール
21 マーク
30 仮想ゴルフボール

Claims (8)

  1. 表面に複数のマークを付した球体の回転飛行時に所定の時間間隔をあけて複数回撮影して、該球体の複数の二次元映像を得る一方、該球体と同様に表面にマークを付した仮想球体をコンピュータの三次元空間座標上に作成し、該仮想球体の任意姿勢及び任意位置を仮想球体の基準姿勢及び基準位置として設定すると共に、
    少なくとも1台の撮影手段を用いて、三次元座標と二次元座標の間の関係を予め導出しておき、
    上記関係を用いて、上記仮想球体の三次元空間座標上のマーク位置を、二次元的な画像上に変換することにより二次元の仮想マーク座標値を求めると共に、上記映像上に存在する球体の二次元の映像マーク座標値を求め、
    上記仮想マーク座標値と、上記映像マーク座標値とが一致するように、上記仮想球体を、上記基準姿勢及び基準位置に対して姿勢変位操作し、該姿勢変位操作の量により、球体の各二次元映像毎に、球体の三次元姿勢及び位置を特定し、
    上記二次元映像毎に特定された、ある時間の三次元姿勢及び位置と、他の時間の三次元姿勢及び位置とにより、球体の回転特性と飛行特性を演算していることを特徴とする球体の回転特性と飛行特性の測定方法。
  2. 上記三次元座標と二次元座標の間の関係を予め導出する際に、少なくとも6つ以上の三次元座標を用いている請求項1に記載の球体の回転特性と飛行特性の測定方法。
  3. 上記姿勢変位操作における設計変数として、上記球体の三次元重心位置及び仮想三次元空間の直交座標軸である横軸、縦軸、垂直軸の各軸回りの球体の回転角度の計6個を用いている請求項1または請求項2に記載の球体の回転特性と飛行特性の測定方法。
  4. 上記姿勢変位操作は、上記仮想球体の移動操作、回転操作であり、
    上記基準姿勢及び基準位置に対する姿勢変位操作の量を遺伝的アルゴリズムという最適化手法に応じた演算で求めている請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の球体の回転特性と飛行特性の測定方法。
  5. 上記球体表面の複数のマークの位置関係は、回転操作に対して4回以下の回転対称性を有している請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の球体の回転特性と飛行特性の測定方法。
  6. 表面に複数のマークを付した球体が回転しながら飛行する時に、該球体を撮影できる撮影手段と、
    上記撮影により得られた球体の二次元映像を記録する記録手段と、
    上記球体と同様のマークを付した仮想球体を三次元座標空間上に作成し、該仮想球体と上記球体の二次元映像に基づいて、球体の三次元姿勢及び位置を特定し、球体の回転特性と飛行特性を求める演算手段とを備え、
    上記演算手段は、少なくとも1台の撮影手段を用いて、三次元座標と二次元座標の間の関係を予め導出可能な座標変換プログラムを有し、
    かつ、上記二次元映像上の球体の二次元の映像マーク座標値が、上記仮想球体の三次元座標上のマーク位置を変換することにより求められる二次元の仮想マーク座標値と一致するように、仮想球体を姿勢変位操作し、上記仮想球体の基準姿勢及び基準位置に対する姿勢変位操作の量により、上記球体の三次元姿勢及び位置を特定する姿勢認識プログラムを有してることを特徴とする球体の回転特性と飛行特性の測定装置。
  7. 上記演算手段は、上記基準姿勢及び基準位置に対する姿勢変位操作の量を遺伝的アルゴリズムに応じて演算する最適化プログラムを有している請求項6に記載の球体の回転特性と飛行特性の測定装置。
  8. 上記撮影手段は、回転や移動している球体を所定の時間間隔をあけて複数回撮影可能な構成としている請求項6または請求項7に記載の球体の回転特性と飛行特性の測定装置。
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