JP4109015B2 - 植栽器 - Google Patents

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    • Y02B80/00Architectural or constructional elements improving the thermal performance of buildings
    • Y02B80/32Roof garden systems

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、植物を栽培する際に使用する植栽器に関するものであり、特に、ビルやマンションの屋上に設置可能であって、屋上部分の緑地化に最適とした植栽器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
昨今、ヒートアイランド現象が深刻化してくる中で、その対応策の一つとしてビル・マンションの屋上における植物を用いた緑地化の推進が叫ばれている。
【0003】
このような緑地化を推進するために、屋上にプランタや植木鉢を多数設置して緑地化することも可能であるが、大面積の屋上に多数のプランタや植木鉢を設置する場合、設置作業及びその後の管理作業が極めて繁雑であるので、通常、土をあまり必要とせずに簡単に植栽可能な芝などの植物を用いて緑地化する手法が用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように芝を植栽した場合、確かに、ヒートアイランド現象を抑制する効果は有しているものの、四季を通じての変化に乏しく、美観的に面白味に欠けるという問題があった。
【0005】
さらに、水分を保持することとなる土が少ないために土中の水分量が不足しやすくなる一方で、天候や気温の影響による土中の水分量の変動が激しく、撒水量の調整が困難であった。従って、水を与え過ぎることによる根腐れが生じたり、逆に水遣り回数または撒水量が少ないことによって水不足となったりして、枯れやすく管理に手間がかかるという問題があった。
【0006】
本発明者はこれらの問題点に鑑み、日夜開発を重ねた結果、植木鉢やプランタの代わりに使用する植栽器であって、軽量かつコンパクトであって樹木などの大型の植物も植栽可能とした植栽器を開発するに至ったものである。特に、土中の水分量が必要以上になることを防止して根腐れの生起を抑制する一方で、植栽された植物に必要な量の水は確実に保持することができるようにしているものである。しかも、植栽器自体を極めて軽量に構成したことにより、ビルやマンションなどの屋上に設置容易となっているものである。
【0007】
本発明の植栽器では、上方を開口した有底の筒状容器からなる植栽器であって、前記筒状容器は、不通水性材の水受け体からなる底部と、多数の通水孔を設けた通水性シートからなる周面壁とを有し、水受け体は、通水性シートからなる筒状容器の底面壁内側面、前記底面壁よりも大面積とした不通水性シートを重合させて容器状に形成され、前記底面壁と重合する底面壁重合面と、この底面壁重合面の外周部分に設けられ前記周面壁と重合する周面壁重合面とを有し、前記水受け体を配設した前記筒状容器には、礫材を収容して礫層を形成するとともに、同礫層の上面に保水性シートからなる礫層被覆シートを重合し、前記礫層には、内部の低含水率部分から高含水率部分へ水を移動させて全体的に略均一な含水率状態となる性質を有し、一端を前記水受け体底面に当接させるとともに、他端を前記礫層被覆シートに当接させるべく上下方向に伸延させて設けた保水性シートからなる上下通水シートを、所定間隔で複数埋設し、前記筒状容器内の前記礫層被覆シートの上面に用土を収容して植栽し、植栽した植物に水遣りを行なった際に、前記筒状容器の底部からは水を滲出させず、前記筒状容器の周面壁から前記水受け体で保持できる量を超えた余分な水を滲出させる構成としたことを特徴とする植栽器を提供するものである。
【0010】
さらには、以下の点にも特徴を有するものである。すなわち、
(1)周面壁は、多孔質シートを重合して構成し、周面壁から滲出する水に含まれる用土を多孔質シートによって濾別すべく構成したこと。
(2)周面壁は、通水性シートである外側通水性シートと内側通水性シートとによって多孔質シートを挟持した積層構造とし、周面壁から滲出する水に含まれる用土を多孔質シートによって濾別すべく構成したこと。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の植栽器は、上方を開口した有底の筒状容器としているものであり、特に、筒状容器を多数の通水孔を設けた可撓性を有する通水性シートによって形成したものである。従って軽量化することができるとともに、変形自在とすることができ、搬送性を向上させることができる。これにより、ビルやマンションの屋上部分への設置作業と容易とすることができる。
【0012】
また、本発明の植栽器は、上方を開口した有底の筒状容器としているものであって、同筒状容器の底部からは水を滲出させず、筒状容器の周面壁から余分な水を滲出させるべく構成したものである。特に、水を滲出させる周面壁は、多数の通水孔を設けた可撓性の通水性シートによって形成することにより軽量とするとともに変形自在としている。
【0013】
通水性シートは可撓性を有しているため、筒状容器内に用土を収容した際の形状保持が困難となりやすい。そのため、本発明では筒状容器を略円筒形とすることによって形状を保持しやすくしている。なお、略円筒形とするのではなく、たとえば平面視略正方形の角柱状とすることも可能であるが、角部において周面壁が膨出状態となりやすく、周面壁に不均一に力が作用することになって筒状容器自体の耐久性が低下することがあるので、筒状容器は略円筒形であることが望ましい。中間的な形態として平面視略六角形の六角柱状や平面視略八角形の八角柱状としてもよい。
【0014】
筒状容器の底部には不通水性材からなる水受け体を設けている。これにより、筒状容器の底部からは水が滲出しない構造としている。従って、筒状容器内には水遣りにともなって水受け体によって常に所定量の水分を保持することが可能であり、一方、必要以上の水は水受け体上方の周面壁部分から排出できるので、所定量の水の補給を容易に行なうことができる。
【0015】
特に、水受け体を、通水性シートからなる底面壁に不通水性シートを重合させて形成した場合には、水受け体も可撓性を有し、植栽器の搬送時には同植栽器を極めてコンパクトな形状に折り畳んで搬送することができ、搬送性を向上させることができる。
【0016】
筒状容器を設置する設置面に接着剤を用いて筒状容器を接合した場合には、接着剤によって水受け体底面と設置面との間に水が残留することを防止でき、腐敗水の生起や雑菌の繁殖を抑制することができる。
【0017】
特に、接着剤は、筒状容器を設置面に載置した後、通水性シートからなる底面壁上面に塗布し、底面壁下面側に滲出させて筒状容器と設置面との接合を行なう場合には、接着剤の塗布作業を容易に行なうことができるとともに、設置面と筒状容器底面壁とを確実に接着することができ、筒状容器底面への水の進入を確実に防止できる。
【0018】
周面壁には多孔質シートを重合し、周面壁から滲出する水に含まれる用土を多孔質シートによって濾別すべく構成している。従って、周面壁から滲出する水は、多孔質シートによって用土が濾別された後の水となっているために、そのままビルやマンション等の排水管に流しても、排水管内に水とともに流出した用土が溜まることがなく、排水管に詰まりを生起することを防止できる。
【0019】
また、周面壁を、多数の通水孔を設けた通水性シートからなる外側通水性シートと内側通水性シートとの間に少なくとも多孔質シートを積層させて構成した場合には、周面壁への多孔質シートの配設を容易とすることができるとともに、用土中の比較的大きな粒子は内側通水性シートで濾別することはでき、多孔質シートの目詰まりを抑制することができる。
【0020】
また、水受け体内には礫材を収容して礫層を形成するとともに、同礫層の上面に保水性シートからなる礫層被覆シートを重合し、同礫層被覆シートの上面に用土を収容している。すなわち、用土により形成される用土層の下面に保水性を有する礫層被覆シートが位置することとなり、水遣りにともなって水受け体に貯留した水を毛細管現象によって用土層側に引き上げる際に、礫層被覆シートによって、全面にわたって水分量を略均一に調整することができるので、用土層の含水率を略均一とすることができる。
【0021】
さらに、礫層には、一端を水受け体底面に当接させるとともに、他端を礫層被覆シートに当接させるべく略上下方向に伸延させた保水性シートからなる上下通水シートを埋設しており、同上下通水シートによって礫層部分からの水の引き上げを補助している。従って、水受け体内に水が長期間残留したままとなることを防止でき、残留した水に腐敗が生じることを防止できる。
【0022】
なお、上下通水シートは所定間隔で複数埋設し、礫層における水を礫層被覆シートに略均等に送水可能としている。
【0023】
また、周面壁の内側面には、内側方向に突出させて筒状容器に収容した用土の表面の外周縁と重合させた用土移動防止片を設けている。同用土移動防止片を設けることによって、筒状容器の周面壁の近傍で生じる用土の移動にともなって、同周面壁に沿って用土が盛り上がり、周面壁を乗越えて筒状容器から用土が漏れ出すことを防止している。さらに、用土を筒状容器内に充填する際に、重合フランジの位置を目標として充填作業を行なうことにより、作業目標を設定しやすくして作業効率を高めることができる。
【0024】
なお、用土移動防止片は、筒状容器の周面壁の最上端部分に設けるのではなく、最上端より降下させた位置に設けている。従って、用土の一部が用土移動防止片を乗越えたとしても、筒状容器外に用土が漏出することを防止することができる。
【0025】
さらに、必要に応じて、用土の表面を被覆用通水性シートで被覆している。従って、風によって用土が吹き飛ばされることを防止でき、ビルやマンションの周辺に用土がまき散らされることを防止できる。
【0026】
被覆用通水性シートの外側縁は、外側縁を周面壁と用土との間に介挿し、周面壁と用土とで挟持固定することにより、用土上面において被覆用通水性シートに弛みを生起することなく装着することができ、美観を向上させることができる一方で、所要の作業を行なう場合には、周面壁と用土との間に介挿した外側縁を引出すことにより被覆用通水性シートを十分に弛ませて作業を行ないやすくできる。
【0027】
以下、図面に基づいて実施例を示しながらさらに詳説する。
【0028】
【実施例】
(第1実施例)
図1は第1実施例の植栽器となる筒状容器A1を説明するための一部切欠斜視図、図2は第1実施例の筒状容器A1の拡大断面図である。
【0029】
図2に示すように、筒状容器A1は、底面壁1と周面壁2とによって上方開口であって有底の筒状としている。特に、図1に示すように、筒状容器A1は円筒状としている。
【0030】
本実施例では、底面壁1は多数の通水孔を設けた通水性シートとしており、略円形状として外周縁において周面壁2と接合している。図2中の符号1'は縫い代に相当する接合代である。通水性シートは、通水性を有していればどのようなものを使用してもよい。本実施例では、ポリエステル繊維を粗く平織り状に織り込んだ織布にビニール被覆を施して網状とした網状シートを通水性シートとしている。通水性シートには、用土を保持するためのある程度の強度と、耐候性が要求されることはいうまでもない。
【0031】
なお、底面壁1には必ずしも網状シートを用いる必要はなく、本実施例ではコストの観点及び取扱性の観点から上述した網状シートを用いた。
【0032】
また、底面壁1も周面壁2も網状シートのみで構成し、植栽器とすることもできる。この場合、排水性を非常に高めることができ、水をあまり必要としない植物をビルやマンションなどの屋上で植栽する場合に適している。
【0033】
周面壁2は、多数の通水孔を設けた通水性シートで構成している。特に、通水性シートには上述した網状シートを用いるとともに、同網状シートからなる外側通水性シート2aと内側通水性シート2bとを重合させた二層構造とし、さらに、外側通水性シート2aと内側通水性シート2bとの間に多孔質シート2cを積層状態として介在させている。
【0034】
すなわち、周面壁2は、多孔質シート2cを外側通水性シート2aと内側通水性シート2bとで挟持した三層構造としている。なお、三層構造に限定するものではなく、必要に応じて適宜の機能を有するシートをさらに重合させてもよい。
【0035】
多孔質シート2cは、本実施例では不織布からなる濾布としており、後述するように、筒状容器A1内に収容した用土9aであって、水とともに流出しようとする用土9aを同多孔質シート2cによって濾別こるとができるようにしている。多孔質シート2cは濾布に限定するものではなく、用土9aを濾別することができるものであれば何であってもよい。
【0036】
周面壁2の下端側には円形に成形した下端ワイヤー4を配設するとともに、上端側にも円形に成形した上端ワイヤー5を配設し、周面壁2が円筒の周面形状を維持しやすくしている。なお、周面壁2に用いた通水性シートの腰が強ければ、下端ワイヤー4及び上端ワイヤー5は使用しなくてもよい。
【0037】
下端ワイヤー4及び上端ワイヤー5は、適宜の方法で周面壁2の下端及び上端に取着すればよく、本実施例では下端ワイヤー4及び上端ワイヤー5に環着可能とした一部切欠リング状金具(図示せず)を用い、下端ワイヤー4及び上端ワイヤー5に環囲させた外側通水性シート2aを介在させながら一部切欠リング状金具を下端ワイヤー4及び上端ワイヤー5に環着することにより取着している。
【0038】
また、外側通水性シート2aは、上端ワイヤー5部分で同上端ワイヤー5に沿って筒状容器A1の内側に折り返して内側通水性シート2bに重合させ、周面壁2の上側に所定幅の重合部6を形成している。
【0039】
重合部6の下端部分には外側通水性シート2aを延出させており、同延出部分は内側通水性シート2bと重合させないで、用土移動防止片7としている。このようにして用土移動防止片7を形成することにより、用土移動防止片7の形成を容易とし、製造コストが増加することを抑制できる。
【0040】
本実施例では、底面壁1と周面壁2とによって形成した筒状容器A1の内側底部に、合成樹脂製シートからなる不通水性シートを重合させることにより水受け体3を形成している。
【0041】
すなわち、筒状容器A1は底面壁1と周面壁2とによって有底筒状となっているので、底面壁1よりも大面積となった不通水性シートを底面壁1内側面に沿って重合させるだけで容器状となった水受け体3を形成することができる。この場合、水受け体3は変形自在とすることができ、かつ軽量とすることができるので、筒状容器A1の搬送をより簡便とすることができる。
【0042】
本実施例では、水受け体3となる不通水性シートは、筒状容器A1を構成する底面壁1よりも一回り大きい略円形状としている。すなわち、底面壁1と略同形略同面積の領域とした底面壁重合面3aの外周部分に、所定寸法だけ延出させた延出領域を設け、同延出領域を周面壁重合面3bとしている。そして、不通水性シートを筒状容器A1内に装着する際には、底面壁重合面3aを底面壁1に重合させ、周面壁重合面3bを周面壁2と重合させている。
【0043】
周面壁重合面3bの底面壁重合面3aからの延出寸法を調整することによって、水受け体3の容積を調整することができ、目的に合わせた水受け体3の容積とすることができる。
【0044】
なお、水受け体3となる不通水性シートは最初から筒状容器A1内に配設しておく必要はなく、筒状容器A1とは別体としておいて、筒状容器A1の設置現場において底面壁1と周面壁2からなる筒状容器A1を設置した後、不通水性シートを筒状容器A1内に装着して水受け体3としてもよい。
【0045】
なお、水受け体3は上述した不通水性シートとするのではなく、硬質のプラスチックからなる有底筒状の容器としてもよく、さらには、底面壁1と周面壁2からなる筒状容器A1の内側に配設するのではなく、外側に配設してもよい。
【0046】
あるいは、図3に示すように、水受け体3'を硬質のプラスチックによって底部3'aと周壁部3'bとからなる有底筒状の容器としておき、周壁部3'bに上述した周面壁2を重合させて筒状容器A1'を形成してもよい。
【0047】
なお、水受け体3は必ずしも器状となっている必要はなく、筒状容器A1の底部からの水の滲出を防止することができる構成となっていれば、それが水受け体3となる。
【0048】
水受け体3を配設した上述の筒状容器A1を屋上の所用の位置に設置し、同筒状容器A1の底部に多孔質の軽石などの礫材8aを配設して礫層8を形成し、次いで同礫層上に用土9aを充填して用土層9を形成する。用土層9の形成後、図1に示すように、用土層9に植物Bを植付けることができる。用土9aは上述した用土移動防止片7の下面側まで充填して用土層9を形成している。
【0049】
筒状容器A1を屋上等に設置する場合には、次のように設置することにより強固に設置することができる。
【0050】
図4及び図5に示すように、まず、水受け体3を装着していない筒状容器A1、すなわち、底面壁1と周面壁2とにより構成した筒状容器A1を設置面Gに載置し、次いで、底面壁1の内側面に接着剤14を塗布する。
【0051】
底面壁1は通水孔を設けた通水性シートで構成しているので、底面壁1の内側面に塗布した接着剤14は通水孔から底面壁1外側面に滲出し、接着剤14によって筒状容器A1の底面壁1を設置面Gに強固に接合することができる。
【0052】
さらに、底面壁重合面3aを底面壁1に重合させながら不通水性シートを筒状容器A1内に装着することにより、接着剤14によって底面壁重合面3aを底面壁1に接合することができる。
【0053】
接着剤14は、底面壁1全面に塗布するのではなく、図4及び図5に示すように、底面壁1の外側縁から底面壁1内側方向に所定寸法の幅だけ塗布すればよい。
【0054】
このように、底面壁1の外側縁に沿って所定幅寸法だけ接着剤14を塗布し、設置面Gと底面壁重合面3aとを接着することにより、接着剤14より底面壁1の内側領域には水が侵入することを防止でき、筒状容器A1の底面に水が溜まることを防止できる。
【0055】
特に、ビルやマンションの屋上部分に筒状容器A1を設置した場合、筒状容器A1と屋上面との間に溜まった水によって屋上面は常に湿気た状態となり、結露の原因となるという問題がある。
【0056】
そこで、筒状容器A1の下面には接着剤14を塗布し、同接着剤14によって筒状容器A1底面への水の侵入を防止することにより、筒状容器A1の下面に余分な水が長期間残留することを防止でき、屋上面を乾燥状態とすることができる。従って、結露を防止することができるとともに、屋上の構造的な劣化を防止することができる。さらに、残留した水による雑菌の繁殖等を防止でき、衛生的とすることができる。
【0057】
また、接着剤14を底面壁1全面に塗布するのではなく、底面壁1の外側縁から底面壁1内側方向に所定寸法の幅だけ塗布することにより、筒状容器A2を設置面Gから除去する際に、接着剤14を底面壁1全面に塗布した場合よりも容易に除去することができる。
【0058】
所定の設置場所に筒状容器A1を設置し、筒状容器A1内に用土9aを収容する際には、筒状容器A1の周面壁2の内周面に用土移動防止片7を設けていることにより、用土9aの投入作業における目印とすることができ、投入作業を容易に行なうことができる。さらに、用土9aの投入後には、用土層9の表面の外周縁部分に用土移動防止片7を重合させることによって周面壁2に沿って生じる用土9aの移動を防止することができる。
【0059】
すなわち、大雨が降った場合などには、用土層9の上面を流れる水の勢いによって用土9aの移動が生じやすいが、その用土移動を用土移動防止片7により防止することができる。
【0060】
さらには、用土移動防止片7は周面壁2の最上端2'よりも重合部6の幅寸法分だけ降下させた位置に設けているので、大雨が降った場合に水が周面壁2を乗越えて溢れ出すことにともなう用土9aの流出を重合部6部分で防止することができる。
【0061】
特に、重合部6部分は通水性を有しているので、水は重合部6部分を通過して流れ出し、周面壁2を乗越えて溢れ出すことがないので、用土9aが流出することを確実に防止できる。
【0062】
これにより、ビルやマンションの排水管内に用土9aが流れ込むことがなく、同排水管が用土9aによって閉塞されることを防止できる。
【0063】
なお、筒状容器A1は略円筒状としている。略円筒状とすることにより、筒状容器A1の周面壁2には用土9aを収容したことにともなう応力を均等に作用させることができ、その応力によっても筒状容器A1を自立させやすくできる。
【0064】
筒状容器A1は略円筒状以外の形状とすることも可能であるが、その場合、周面壁2には用土9aを収容したことにともなう応力が不均一に作用して応力の集中する部分が生じるため、応力の集中した部分において劣化が早く進み、筒状容器A1の交換頻度が高まることがある。
【0065】
本実施例では、筒状容器A1は直径1600mm、高さ500mmとしており、さらに、重合部6の幅寸法を100mm、用土移動防止片7の寸法を100mm、水受け体3の周面壁重合面3bの寸法を100mmとしている。この程度の寸法とすることにより、花だけでなく樹木も栽培可能となり、屋上をあたかも森のようにすることができ、景観的にも変化に富んだものとして新たな憩いの場とすることができる。その上、ヒートアイランド現象の抑制に大きく貢献することができる。
【0066】
特に、筒状容器A1は円筒状とすることにより、空気と接触する接触面積を増大させることができるので、筒状容器A1内の水の気化効率を向上させることができ、水の気化にともなう吸熱反応によってヒートアイランド現象の軽減効率を高めることができる。
【0067】
さらには、ビルやマンションなどの縦長状となった建築物の最上部に、所定量の礫材8a及び用土9aからなる重量物を配設したことにより、地震などによって建築物が揺れる際に、礫材8a及び用土9aの重量が緩衝機能を果たすことにより免震性を生起することができる。特に、筒状容器A1を略円筒状としていることによって、ビルやマンションがどの方向から揺れに襲われても同様に免震することができる。
【0068】
筒状容器A1の上面には、用土層9の表面において風によって用土9aが飛散することを防止するために、図6に示すように、上述した網状シートのように通水性を有する被覆用通水性シート10を敷設することが望ましい。
【0069】
被覆用通水性シート10には植物Bを植える部分に十字状の切れ目を入れて植栽口11を形成し、同植栽口11部分に植栽している。また、必要に応じて後から適宜植栽口11を形成してもよい。植栽口11は十字状の切れ目に限定するものではなく、略円形の開口を形成してもよい。
【0070】
本実施例では、被覆用通水性シート10は筒状容器A1の開口を閉塞する大きさの略円形状とし、同被覆用通水性シート10の外周縁を用土9aと用土移動防止片7とで重合している。すなわち、用土移動防止片7を被覆用通水性シート10の外周縁の上面に重合させて、用土移動防止片7によって被覆用通水性シート10を固定している。従って、被覆用通水性シート10の装着を容易に行なうことができる。
【0071】
上記した本実施例の筒状容器A1は可撓性を有しているため、図7に示すような傾斜地であっても設置が可能であり、特に、傾斜地に設置しながら用土層9の上面は略水平とすることもできる。
【0072】
特に、ビルやマンションの屋上は、通常、水捌けを考慮して緩やかな傾斜を設けているが、本実施例の筒状容器A1は、そのような傾斜の影響を受けることなく設置することができる。
【0073】
(第2実施例)
図8は第2実施例の植栽器となる筒状容器A2の使用状態を示した斜視図であり、図9は、同筒状容器A2の拡大縦断面図である。第2実施例の筒状容器A2では、礫層8と用土層9との間に礫層被覆シート12を介設するとともに、礫層8に所定の間隔で複数の上下通水シート13を埋設した点が第1実施例の筒状容器A1とは異なっており、さらに、用土層9の上面を被覆する被覆用通水性シート10の配設形態が異なっている。
【0074】
以下において、第1実施例と同一構成部分には同一符号を用い、かつ、詳細な説明は省略し、第1実施例と異なる部分について説明を行なう。
【0075】
図8に示すように、第2実施例の植栽器となる筒状容器A2も、底面壁1と周面壁2とによって上方開口とした有底円筒状としている。
【0076】
本実施例においても、底面壁1は多数の通水孔を設けた通水性シートとし、略円形状として外周縁において周面壁2と接合している。また、図9に示すように、周面壁2は、外側通水性シート2aと内側通水性シート2bとを重合させた二層構造とし、さらに、外側通水性シート2aと内側通水性シート2bとの間に多孔質シート2cを介在させた三層構造としている。
【0077】
さらに、周面壁2の下端側には円形に成形した下端ワイヤー4を配設するとともに、上端側にも円形に成形した上端ワイヤー5を配設し、周面壁2が円筒の周面形状を維持しやすくしている。
【0078】
底面壁1と周面壁2とで構成した筒状容器A2の内側底部には、合成樹脂製シートからなる不通水性シートを重合させて水受け体3を形成している。
【0079】
水受け体3は、底面壁1と重合する底面壁重合面3aと、同底面壁重合面3aの外周部分に延出状に設けた周面壁重合面3bとにより構成している。さらに、本実施例の場合、底面壁重合面3aには、所定長さの帯状とした上下通水シート13の一端を取着して配設している。
【0080】
上下通水シート13には保水性の高いシート材を用いるのが望ましく、本実施例では毛混シートを用いている。なお、ここでいう保水性とは、長期間水を保持するという意味ではなく、シート内での水の移動性が高く全体的に略均一な含水率状態となる性質を有しているという意味であり、低含水率部分から高含水率部分へ水を移動させる機能を有していることを意味するものである。
【0081】
上下通水シート13は所定間隔、たとえば、20〜50cm間隔程度で複数配設しており、図7に示すように礫層8を略上下方向に縦断するように伸延させている。上下通水シート13の上方端部は礫層8の上面に突出させており、礫層8の上面に敷設する礫層被覆シート12と当接させるべく構成している。
【0082】
なお、上下通水シート13の下端側は必ずしも底面壁重合面3aに固定的に取着している必要はなく、水受け体3内に礫材8aを収容しながら下端を底面壁重合面3aに当接させるとともに、上端を礫層8上面に突出させながら所定間隔で埋設してもよい。
【0083】
礫層被覆シート12は、筒状容器A2底部に上下通水シート13を埋設しながら収容した礫材8aからなる礫層8の上面に敷設し、さらに、礫層被覆シート12上面に用土9aを収容して用土層9を形成している。
【0084】
礫層被覆シート12も、上下通水シート13と同様の保水性の高いシート材で構成し、同礫層被覆シート12によって用土層9の下面に含水率の略均一な保水層を形成している。従って、用土層9に対してバラツキを抑制しながら給水することができ、用土層9の含水率を全体的に略均一とすることができる。さらに、礫層被覆シート12には上下通水シート13の一端を当接させているので、同上下通水シート13によって礫層8部分の水分を礫層被覆シート12に補給することができ、その結果、用土層9の含水率を長時間、所定値以上に維持することができる。
【0085】
また、礫層被覆シート12の外側端縁には、図9に示すように所定寸法だけ外側方向に延出させた延出片12aを設けており、同延出片12aを周面壁2の内側面に重合させている。周面壁2に礫層被覆シート12の延出片12aを重合させることにより、周面壁2の多孔質シート2cによる用土9aの濾別の前に、延出片12aによっても用土9aを濾別することができ、多孔質シート2cの目詰まりを抑制して、多孔質シート2cによる濾過効果を長期間維持することができる。
【0086】
そのためにも、延出片12aの高さ寸法は、用土層9の厚み寸法と略一程度となることが望ましい。また、水受け体3の周面壁重合面3bの高さ寸法は、礫層8の厚み寸法と略一程度となることが望ましい。
【0087】
なお、本実施例において、延出片12aは礫層被覆シート12の外周縁から延出させた一体的な構造としているが、別体として内側通水性シート2bに重合させてもよい。その場合、延出片12aの一部を礫層被覆シート12と重合させ、延出片12aと礫層被覆シート12との間で水の移動を可能としておくことが望ましい。
【0088】
また、延出片12 aを設ける場合には、図10に示すように、周面壁2は外側通水性シート2aだけで構成し、多孔質シート2cの代わりに周面壁2の内側面に重合させた延出片12aによって用土9aを濾別すべく構成してもよい。
【0089】
筒状容器A2に用土9aを収容した後、本実施例でも用土層9の表面を被覆用通水性シート10で被覆している。被覆用通水性シート10は、上記したように網状シート等の通水性を有するシート材としている。
【0090】
特に、本実施例では、被覆用通水性シート10は筒状容器A2の上部開口よりも大面積として、筒状容器A2の上部開口全面を閉塞可能な大きさとしている。さらに、被覆用通水性シート10は、図9に示すように、被覆用通水性シート10の外周端縁を周面壁2の上端側に設けた上端ワイヤー5に一部切欠リング状金具(図示せず)で取着するとともに、余分となった被覆用通水性シート10の外側縁10'を、図7に示すように、周面壁2と用土9aとの間に介挿することによって、用土層9上面を被覆用通水性シート10によって弛みなく被覆している。
【0091】
被覆用通水性シート10の外側縁10'を周面壁2と用土9aとの間に介挿することによって、用土層9上面を被覆用通水性シー10トによって弛みを生起することなく被覆することができ、美観を向上させることができる一方で、所要の作業を行なう場合には、周面壁2と用土9aとの間に介挿した外側縁10'を引出すことにより被覆用通水性シートを十分に弛ませて作業を行ないやすくできる。
【0092】
あるいは、図10に示すように、被覆用通水性シート10の外側縁10"を直接周面壁2と用土9aとの間に介挿し、周面壁2と用土9aとによって被覆用通水性シート10の外側縁10"を挟持固定すべく構成してもよい。この場合、被覆用通水性シート10の外側縁10"を極めて容易に固定することができる。
【0093】
被覆用通水性シート10の所用の位置には十字状の切れ目を入れて植栽口11を形成し、同植栽口11部分に植栽している。また、必要に応じて後から適宜植栽口11を形成してもよい。植栽口11は十字状の切れ目に限定するものではなく、略円形の開口を形成してもよい。
【0094】
上記のように構成した筒状容器A2は、単に設置面G上に載置して配設するだけでなく、図11に示すように、載置面Gの設置領域に接着剤14を塗布しておき、同接着剤14の上面に筒状容器A2を着設して設置してもよい。
【0095】
なお、本実施例では、筒状容器A2の設置領域全面にあらかじめ接着剤14を塗布し、同接着剤14の上面に筒状容器A2を重合させることにより筒状容器A2を接着剤14によって確実に固定配設するとともに、筒状容器A2の底面に水が溜まることを接着剤14によって防止するだけでなく、接着剤14によって設置面Gの平坦化をはかっている。
【0096】
請求項1記載の発明によれば、上方を開口した有底の筒状容器からなる植栽器であって、前記筒状容器は、不通水性材の水受け体からなる底部と、多数の通水孔を設けた通水性シートからなる周面壁とで構成したことにより、軽量かつ変形自在とすることができるので搬送性を向上させることができ、ビルやマンションの屋上への設置作業を容易とすることができる。
【0097】
特に、筒状容器が変形可能となっているので、通常、水捌けを考慮して緩やかな傾斜状となっているビルやマンションの屋上への設置の際に、傾斜の影響を受けることなく設置を行なうことができる。
【0098】
しかも、筒状容器内に用土を収容して植栽し、植栽された植物に水遣りを行なった際に、筒状容器の底部からは水を滲出させず、筒状容器の周面壁から余分な水を滲出させるべく構成したことによって、筒状容器内から必要以上に水分が流出することにより水遣りの回数が増えることを防止できる。従って、水遣りの頻度が抑制されて管理しやすくなるとともに、水の浪費を防止できる。
【0099】
また、水受け体は、通水性シートからなる筒状容器の底面壁内側面に、前記底面壁よりも大面積とした不通水性シートを重合させて容器状に形成され、前記底面壁と重合する底面壁重合面と、この底面壁重合面の外周部分に設けられ前記周面壁と重合する周面壁重合面とを有し、この水受け体で保持できる量を超えた余分な水を筒状容器の周面壁から滲出させる構成していることによって、筒状容器の底部に設けた水受け体部分においてある程度の水を保持することができる一方で、水受け体部分で保持できる量を超えた水は周面壁部分から排出できるので、水遣り直後には常に一定量の水を水受け体部分に蓄水することが可能であり、水遣りの制御性を向上できる。しかも、通水性シートからなる底面壁に不通水性シートを重合させて水受け体を形成したことによって、水受け体も可撓性を有し、植栽器の搬送時には同植栽器を極めてコンパクトな形状に折り畳んで搬送することができ、搬送性を向上させることができる。
【0100】
さらに、前記水受け体を配設した前記筒状容器には、礫材を収容して礫層を形成するとともに、同礫層の上面に保水性シートからなる礫層被覆シートを重合し、前記礫層には、内部の低含水率部分から高含水率部分へ水を移動させて全体的に略均一な含水率状態となる性質を有し、一端を前記水受け体底面に当接させるとともに、他端を前記礫層被覆シートに当接させるべく上下方向に伸延させて設けた保水性シートからなる上下通水シートを、所定間隔で複数埋設し、前記筒状容器内の前記礫層被覆シートの上面に用土を収容して植栽する構成としたことにより、植栽した植物への水遣りにともなって水受け体に貯留した水を毛細管現象によって用土層側に引き上げる際に、礫層被覆シートによって、全面にわたって水分量を略均一に調整することができるので、用土層の含水率を略均等とすることができる。その上、上下通水シートを用いて礫層部分から用土層側への水の引き上げを補助して効率よく引き上げることができる。従って、水受け体内に水が長期間残留したままとなることを防止でき、残留した水に腐敗が生じることを防止できる。
【0103】
請求項記載の発明によれば、周面壁は、多孔質シートを重合して構成し、周面壁から滲出する水に含まれる用土を多孔質シートによって濾別すべく構成したことによって、周面壁から滲出する水に含まれる用土を多孔質シートによって濾別することができ、周面壁から滲出した水をそのままビルやマンション等の排水管に流しても、排水管内に用土が溜まることがなく、排水管に詰まりを生起することを防止できる。
【0104】
請求項記載の発明によれば、周面壁は、通水性シートである外側通水性シートと内側通水性シートとによって多孔質シートを挟持した積層構造とし、周面壁から滲出する水に含まれる用土を多孔質シートによって濾別すべく構成したことによって、周面壁への多孔質シートの配設を容易に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の植栽器の一部切欠斜視図である。
【図2】第1実施例の植栽器の一部拡大断面図である。
【図3】他の実施例の植栽器の一部拡大断面図である。
【図4】接着剤を用いた収容容器の固定配設形態を説明する説明図である。
【図5】接着剤を用いた収容容器の固定配設形態を説明する植栽器の一部切欠斜視図である。
【図6】他の実施例の植栽器の一部切欠斜視図である。
【図7】植栽器を傾斜地に設置した場合の設置状態を示す説明図である。
【図8】第2実施例の植栽器の斜視図である。
【図9】第2実施例の植栽器の一部拡大断面図である。
【図10】他の実施例の植栽器の一部拡大断面図である。
【図11】接着剤を用いた収容容器の固定配設形態を説明する植栽器の一部切欠斜視図である。
【符号の説明】
A1,A2 筒状容器
B 植物
1 底面壁
2 周面壁
2a 外側通水性シート
2b 内側通水性シート
2c 多孔質シート
2' 最上端
4 下端ワイヤー
5 上端ワイヤー
6 重合部
7 用土移動防止片
8 礫層
8a 礫材
9 用土層
9a 用土
10 被覆用通水性シート
11 植栽口

Claims (3)

  1. 上方を開口した有底の筒状容器からなる植栽器であって、
    前記筒状容器は、不通水性材の水受け体(3)からなる底部と、多数の通水孔を設けた通水性シートからなる周面壁(2)とを有し、
    前記水受け体(3)は、通水性シートからなる筒状容器の底面壁(1)内側面、前記底面壁 (1) よりも大面積とした不通水性シートを重合させて容器状に形成され、前記底面壁 (1) と重合する底面壁重合面 (3a) と、この底面壁重合面 (3a) の外周部分に設けられ前記周面壁 (2) と重合する周面壁重合面 (3b) とを有し、
    前記水受け体 (3) を配設した前記筒状容器には、礫材 (8a) を収容して礫層 (8) を形成するとともに、同礫層 (8) の上面に保水性シートからなる礫層被覆シート (12) を重合し、
    前記礫層 (8) には、内部の低含水率部分から高含水率部分へ水を移動させて全体的に略均一な含水率状態となる性質を有し、一端を前記水受け体 (3) 底面に当接させるとともに、他端を前記礫層被覆シート (12) に当接させるべく上下方向に伸延させて設けた保水性シートからなる上下通水シート (13) を、所定間隔で複数埋設し、
    前記筒状容器内の前記礫層被覆シート (12) の上面に用土(9a)を収容して植栽し、植栽した植物(B)に水遣りを行なった際に、前記筒状容器の底部からは水を滲出させず、前記筒状容器の周面壁(2)から前記水受け体 (3) で保持できる量を超えた余分な水を滲出させる構成としたことを特徴とする植栽器。
  2. 前記周面壁(2)は、多孔質シート(2c)を重合して構成し、前記周面壁(2)から滲出する水に含まれる前記用土(9a)を前記多孔質シート(2c)によって濾別すべく構成したことを特徴とする請求項1に記載の植栽器。
  3. 前記周面壁(2)は、前記通水性シートである外側通水性シート(2a)と内側通水性シート(2b)とによって多孔質シート(2c)を挟持した積層構造とし、前記周面壁(2)から滲出する水に含まれる用土(9a)を多孔質シート(2c)によって濾別すべく構成したことを特徴とする請求項1に記載の植栽器。
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