JP4108888B2 - 記録シート及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録シート、特に鮮明な色彩を現出し得るインクジェットプリンタ用の記録シートおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録方式は、フルカラー化や高速化が容易なことから、コンピュータ、ビデオ等のハードコピー、カラー複写機等の分野で急速に普及しつつある。これらの分野で必要とされる要件としては(1)解像度が高いこと、(2)色再現性がよいこと(色階調が十分確保されること)、(3)高速印字が可能なこと、(4)保存性がよいこと等が挙げられる。
【0003】
これらを達成するためにハード(プリンタ)、ソフト(被記録材)の両面から改良が加えられてきた。被記録材が満たすべき要件としては、(1)個々のインクドットの色濃度が高いこと、(2)インクを速やかに吸収すること、(3)インクドットが適度に拡がること、(4)実用上十分な鮮度を有すること、(5)インクを十分に吸収して印字部分、特にインク量の多い印字部分に発生する紙の凹凸(以下コックリングという)がないこと等が挙げられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来、このような被記録材としては、紙の表面にシリカまたはアルミナもしくはアルミナ水和物などの多孔質粒子を、ポリビニルアルコール等のバインダーとともに塗布した構成のものが知られている。
【0005】
しかし、上記のような被記録材にあっては、シリカを塗布した場合、インクの吸収は速やかなものの、インクが表面から深部へ浸透して色濃度が低くなり、さらにインクドットが小さくなるため印刷物全体の色濃度が低くなる欠点を有していた。また、コックリングという問題があった。かかる欠点を改善するために塗布量を増やしたりインクの吸収層を多層構造にする試みもなされているが、コックリングは改良されるものの、インクが深部へ浸透してその結果得られる色濃度は不十分であった。また、コスト高になるという欠点があった。
【0006】
一方、アルミナまたはアルミナ水和物を含有する多孔質を塗工してインク吸収層とした場合、インクの吸収が速やかでかつシリカに比較して高い色濃度は得られるものの、コックリングという問題があった。かかる欠点を改善するために塗布量を増やす試みがなされているが、コックリングの程度は抑えられるものの本質的解決にはなっていなかった。また、コスト高になるという欠点があった。
【0007】
本発明者等は、上記のような事実、事情に鑑み、それら問題点について鋭意検討した結果、特定の基材の上にアルミナまたはアルミナ水和物をインク受容層として設けると、インクの吸収が速やかでインクが表面に存在して高い色濃度が得られ、かつ基材に填料分を多くすることによって過剰の水分を吸収されコックリングを防止できることを見い出し、本発明に到達するに至ったものである。
【0008】
すなわち、本発明は、少量のインク受容層で、インクの吸収速度が早く、色濃度が十分であり、しかもコックリングがなく、鮮明な画像を得ることができる記録シートおよびその製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、アルミナまたはアルミナ水和物を含有する多孔質層を基材上に有する記録シートにおいて、基材が製紙用繊維と填料とからなり、基材の填料分が基材全体の重量に対して10〜60重量%であり、前記製紙用繊維の配向率が1.0〜2.0であり、且つ、前記基材上に有する多孔質層の塗工量が下記計算式(1)で導かれる塗工量以上を有することを特徴とする記録シートを提供する。
MIN塗工量(g/m 2 )=33.3×(繊維配向率−1)+2 (1)
【0010】
また、本発明は、基材が微細フィブリル化セルロースを含有し、製紙用繊維および微細フィブリル化セルロースの合計量に対して微細フィブリル化セルロースが1〜50重量%である記録シートを提供する。さらに本発明は、基材が更に結晶性セルロースを含有し、製紙用繊維と微細フィブリル化セルロースと結晶性セルロースとの合計重量に対して、結晶性セルロースが1〜50重量%である記録シートを提供するものである。
【0011】
また、本発明は、アルミナまたはアルミナ水和物を含有する多孔質層を基材上に有する記録シートの製造方法であって、製紙用繊維および填料からなる水性スラリーを抄造して製紙用繊維および填料からなる基材を形成し、その際基材の填料分を基材全体の重量に対して10〜60重量%とし、前記製紙用繊維の配向率が1.0〜2.0であり、且つ、前記基材上に有する多孔質層の塗工量が前記計算式(1)で導かれる塗工量以上を有することを特徴とする記録シートの製造方法を提供する。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明における基材中の填料の割合は、基材全体の重量に対して10〜60重量%であることが好ましい。填料が10重量%未満であるとインクの吸収性に劣りコックリングが発生する。填料が60重量%を越えると紙力が弱くなる。本発明で使用される填料としては、金属酸化物、金属リン酸塩、金属炭酸塩、金属ケイ酸塩が挙げられ、これらを適宜1種類以上使用できる。
【0013】
上記金属酸化物には含水酸化物も含まれる。特にシリカまたはアルミナが好ましい。アルミナは、アルミナ水和物が好ましいが、無水物である酸化アルミニウムを用いることができる。シリカとしては、ホワイトカーボンとも称される含水ケイ酸、シリカゲル、シリカ・アルミナ複合ゲル、ケイソウ土等が挙げられる。酸化アルミニウムとしては、具体的には活性アルミナ、アルミナゲル、活性ボーキサイト等が挙げられる。他の金属酸化物としては、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム等が挙げられる。
【0014】
上記金属リン酸塩としては、例えばリン酸カルシウム(フッ化アパタイト、ヒドロキシアパタイトなどのアパタイト、リン酸1カルシウム等)などが挙げられる。上記金属炭酸塩としては、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等が挙げられる。また上記金属ケイ酸塩としては、ケイ酸マグネシウム(タルク、セピオライト、フロリジル等)、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム(カオリン等)、活性白土、酸性白土などが挙げられる。
【0015】
以上の填料のうち、シリカは吸インク性に優れるので好ましく用いられる。填料分が基材全体の重量に対して10〜60重量%である基材は、填料および製紙用繊維からなる水性スラリーを抄造することによって得られる。
【0016】
本発明で用いる基材は、製紙用繊維をフリーネス250〜700mlC.S.F.(カナダ標準型濾水度)に調整し、填料を添加して、円網抄紙機、長網抄紙機など公知の抄紙機を使用して常法により抄造するのが好ましい。さらに、基材の繊維配向率が1.0〜2.0であり、且つ、多孔質層の塗工量が前記計算式(1)で導かれる塗工量以上であるとコックリングが発生しないので好ましい。なお、繊維配向率が1.0〜2.0である基材は、前記に記載したように製紙用繊維からなる水性スラリーを抄造することによって得られる。なお、繊維配向率を1.0〜2.0にするには、たとえば、抄紙機ヘッドボックスでの繊維配向性を制御したり、あるいは、抄紙機すき網部での繊維配向を制御したり、あるいは、紙料スライスと抄紙機ワイヤーの速度及びそれらの比を制御したり、あるいは、前記製紙用繊維及びそれらからなる水性スラリーの形状や性状、流動性を抄紙条件に最適化する方法などを適宜採用し、前記繊維配向率になるように抄造すればよい。また、目的を阻害しない範囲で、ガラス繊維、ロックウール、シリカ・アルミナシリケート繊維、アルミナ繊維、ジルコニア繊維、チタン酸カルシウム繊維等の無機繊維を適宜1種類以上併用することもできる。
【0017】
本発明で使用される製紙用繊維としては、針葉樹未晒クラフトパルプ(NUKP)、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹未晒クラフトパルプ(LUKP)、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹サルファイトパルプ(NBKP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)等の木材プルプ、または麻、竹、ワラ、ケナフ、楮、三椏、雁皮、コットンなどの非木材パルプ、またはポリオレフィン等の合成パルプ、またはレーヨン、ビニロン、ナイロン、ポリエステル等の合成繊維、の単独もしくは混合したものが挙げられる。
【0018】
本発明では、製紙用繊維に加えて、微細フィブリル化セルロースを使用することができる。微細フィブリル化セルロースとは、物理的化学的叩解作用によって繊維を枝状に分岐させたセルロースである。これによって基材の紙力がさらに増強し、より高い色濃度、鮮度が得られ、コックリング防止にも効果がある。この場合、製紙用繊維および微細フィブリル化セルロースの合計重量に対して微細フィブリル化セルロースが1〜50重量%であることが好ましい。微細フィブリル化セルロースが1重量%未満であるとその効果が発揮されない。一方、微細フィブリル化セルロースが50重量%を越えると濾水性が悪くなり抄紙適性に劣る。
【0019】
本発明において使用される微細フィブリル化セルロースとしては、数平均繊維長が0.1〜0.3mm、繊維幅が約1μm以下、保水値が250〜500%、の性質のものが挙げられる。ここで数平均繊維長はKAYAANI社(フィンランド)製の繊維長分布測定機で測定したデータのうち、一定のパルプサスペンション中に存在する繊維の全長を積算した後、その本数で割った値を示す。また保水値は、Japan Tappi(Technical Association of the Pulp and Paper Industry)、No.26「パルプの保水度試験方法」によった。
【0020】
本発明で使用する微細フィブリル化セルロースの製造方法としては、機械的剪断力による方法、例えば、ビーター、コニカルファイナー、シングルディスクリファイナー、ダブルディスクリファイナーなどの各種叩解機を用いる方法、高圧下で小径のオリフィスを通過させる方法、特開昭63ー256787号公報に示されたヘベル付き駆動軸でインペラーを回転させ繊維材料に衝撃を加える方法、特開平4ー194097号公報に示されたサンドミル等の微粉砕機を使用する方法等が採用される。
【0021】
微細化フィブリル化セルロースの原料としては、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹サルファイトパルプ(NBSP)等の化学パルプ、砕木パルプ(GP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)等の機械パルプ、楮、雁皮、三椏等の靱皮繊維パルプやコットンパルプ、麻などの非木材パルプ、再生セルロース繊維が用いられる。また、必要に応じてアラミド繊維などの合成繊維を用いることも可能である。
【0022】
本発明では、さらに結晶性セルロースを使用することができる。結晶性セルロースは水膨潤性がないのでコックリング防止に効果がある。この場合、製紙用繊維および微細フィブリル化セルロース、結晶性セルロースの合計重量に対して結晶性セルロースが1〜50重量%であることが好ましい。結晶性セルロースが1重量%未満であるとその効果が発揮されない。一方、結晶性セルロースが50重量%を越えると紙力に劣る。
【0023】
本発明で使用される結晶性セルロース粉末としては、重合度が1000以下であるものが好ましく、木材パルプ、非木材パルプ、再生セルロース等の原料より得られるセルロースを処理して非晶領域を取り除いたものである。結晶性セルロースには様々なグレードがあるが、これは原料より得られるセルロースの処理の仕方、非晶質領域の含有量、重合度などによる。本発明に使用される結晶性セルロースは特に限定されるものではない。これらはいずれも公知の方法で製造できる〔例えば、山口章:紙パルプ技術タイムス、28巻、9号、pp.5ー11(1985年8月)〕。
【0024】
本発明の基材を抄紙する際、目的とする性能を阻害しない範囲で、必要に応じて定着剤、歩留向上剤、乾燥紙力増強剤、湿潤紙力増強剤、結合剤、分散剤、凝集剤、可塑剤、接着剤を適宜使用しても良い。本発明の基材は、円網抄紙機、長網抄紙機、傾斜型抄紙機、ツインワイヤー抄紙機などを使用して通常坪量40〜200g/m2で抄造するのが好ましい。
【0025】
また、必要に応じてサイズプレス処理を施しても良い。この際、ホウ酸もしくはホウ酸塩、または紙表面処理剤の1種類以上が適宜使用できる。特に、ホウ酸もしくはホウ酸塩の1種類以上と紙表面処理剤とを併用してサイズプレス処理を施すと、その上層に多量のアルミナまたはアルミナ水和物を含有する多孔質層を設けても、またそのバインダーとしてポリビニルアルコールを使用しても、多孔質層にクラックが発生することがない。
【0026】
上記ホウ酸としてはオルトホウ酸、メタホウ酸、次ホウ酸などが挙げられる。ホウ酸塩としては、これらのホウ酸の水溶性塩であることが好ましい。その例としては、例えば、Na2B4O7・H2O、NaBO2・4H2O、K2B4O7・5H2O、KBO2、NH4B4O9・3H2O、NH4BO2 などが挙げられる。特に、高濃度の水溶液が得られる点で四ホウ酸ナトリウム(ホウ砂)が好ましい。ホウ砂の量がホウ酸(H3BO3)換算で0.3〜3g/m2であると、クラック防止の点から好ましい。
【0027】
本発明に使用される紙表面処理剤とは、紙の表面に塗布することにより紙の特性を改質するための物質で、表面紙力剤、表面サイズ剤、光沢発現剤をいう。表面紙力剤としては、でんぷんまたはその変成物、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコールなどの水溶性高分子などが、表面サイズ剤としてはスチレンーアクリル系エマルジョンなどが、光沢発現剤として合成樹脂エマルジョン、ワックスエマルジョン、ポリオレフィンエマルジョンなどが適宜1種類以上使用できる。
【0028】
得られた基材はスーパーカレンダー処理のような平滑化処理を施しても良い。平滑化処理を施すことで記録シートの密度や平滑性、光沢度が向上し、これらの性能を新たに付与することができる。このようにして抄造された基材の上には、アルミナまたはアルミナ水和物の層が設けられる。この層は、アルミナまたはアルミナ水和物を適宜バインダーと混合して塗布することにより形成するのが好ましい。特に、凝ベーマイトのゾルを調製し、かかるゾルを適当な厚さに塗布した後、ゲル化せしめるのが最も好ましい態様である。バインダー固形分/アルミナまたはアルミナ水和物の固形分=0.02〜0.6が好ましい。なお、必要に応じて、耐水化剤等の助剤を適宜併用することも可能である。
【0029】
本発明で使用されるアルミナまたはアルミナ水和物は、色素吸着能が20〜100mg/gを有することが好ましい。色素吸着能が前記下限に満たない場合には十分な発色と解像度が得られず、逆に前記上限を超える場合には、もはやそれ以上の効果を期待し得ず、単にコスト高となるのでいずれも好ましくない。
【0030】
ここで色素吸着能とは、物質が単位質量当りに吸着できる色素の重量であり、次のように定義する。常温下100ccの水中に、平均粒子直径15μmの被測定物の粉体1gを投入し、攪拌下にこれに色素(Food Black 2)を2重量%含む水溶液を1cc/分の割合で滴下する。最初は粉体に色素が吸着されるので液体部分は着色しないが、滴下された色素の量が粉体の色素吸着量を超えると、液が着色する。液が着色し始める時までに滴下された色素量をもって、その粉体中に吸着された色素量として、色素吸着量(mg/g)を求める。
【0031】
アルミナまたはアルミナ水和物としては、半径1〜30nmを有する細孔容積の和が0.2〜2.0cc/gを有する多孔質のアルミニウム酸化物やその含水物が挙げられる。細孔物性の測定手段としては、アルミナまたはアルミナ水和物の乾燥固形分が有する細孔の分布を、窒素吸着法(定流量法)により、例えばコールター社製オムニソープ100を使用して測定することができる。そして、半径3〜10nmを有する細孔容積の和が、0.2〜1.5cc/gである場合はさらに好ましい。
【0032】
アルミナまたはアルミナ水和物は、結晶質または非晶質のいずれでもよく、その形態としては不定形粒子、球状粒子等適宜な形態を用いることができる。アルミナゾルを用い、これを乾燥することによって得られるゲル状物は、特に好適である。バインダーとしては、ポリビニルアルコールおよびその変成物、でんぷんおよびその変成物、カゼイン、NR、SBR、NBR、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂などを単独または2種類以上混合または共重合体として使用できる。このとき必要に応じて消泡剤、増粘剤、架橋剤、耐水化剤、防腐剤等塗工用助剤を使用できる。
【0033】
基材には両面もしくは片面に塗工できる。その手段としては、エアーナイフコーター、グラビアコーター、ブレードコーター、ロールコーター、ゲートロールコーター、バーコーター等の公知の各種塗工装置を適宜使用することができ、片面当り通常0.5〜50g/m2が塗工される。
【0034】
前記記録シートが、前記基材と前記アルミナまたはアルミナ水和物を含有する多孔質層(以下、アルミナ含有多孔質層という)の間にシリカ粒子を含む多孔質層が形成されていると、該アルミナ含有多孔質層と接する面が平滑化されるため色ムラが解消され、記録の画質が向上する他、記録紙の光沢度も向上するので好ましい。シリカ粒子とともにホウ砂を併用するとクラック防止の点でさらに好ましい。このようなシリカ粒子としてはシリカゲル粒子、シリカ・アルミナゲル粒子、珪藻土粒子、ヒュームドシリカ粒子、ホワイトカーボン粒子等が使用される。シリカ粒子の平均粒子径が0.2〜10μmであると、前記アルミナ含有多孔質層と接する面が平滑化しやすくなるため、さらに好ましい。シリカ粒子を含む多孔質層は、前記シリカ粒子がポリビニルアルコールなどのバインダーで結合された構成が好ましい。前記バインダー量としては、バインダー固形分/シリカ粒子=0.05〜0.6が好ましい。シリカ粒子を含む多孔質層としては、シリカ粒子量が1〜30g/m2の範囲にあることが好ましい。シリカ粒子量が1g/m2未満の場合は、該アルミナ含有多孔質層と接する面の平滑化が充分にできないため好ましくなく、一方、シリカ粒子量が30g/m2を超える場合には記録紙の機械的強度が低下するため好ましくない。
前記シリカ粒子を含む粒子の形成手段としては、塗工などがあり、塗工方法としては前記したものが好ましく用いられる。
【0035】
このようにして製造された記録シート表面に、更に表面処理を施すことができる。ここで使用される表面処理剤とは、紙の表面に塗布することにより紙の特性を改質するための物質で、耐水化剤、光沢発現剤などをいう。合成樹脂エマルジョン、ワックスエマルジョン、ポリオレフィンエマルジョン、ワニスなどが適宜1種類以上使用できる。また、得られた基材はスーパーカレンダー処理のような平滑化処理を施しても良い。平滑化処理を施すことで記録シートの密度や平滑性、光沢度が更に向上し、これらの性能を新たに付与することができる。
【0036】
【実施例】
以下、実施例(例1〜10と例15〜18)と比較例(例11〜14と例19〜22)を示す。以下の諸物性は次のように測定した。
【0037】
繊維配向率:超音波により測定した。測定には、野村商事社製、商品名SST−250を使用した。具体的には、シート状試料の一定距離間を、縦波の超音波パルスが伝播するのに要する時間を測定し、そのMD方向及びCD方向の超音波伝播速度から基材の繊維配向率を求めた。ここでMD方向とは抄紙の際の紙の流れる方向であり、CD方向とはそれに垂直な方向、すなわち紙の幅方向である。この場合、繊維配向率は、CD方向超音波伝播速度に対するMD方向超音波伝播速度の比で表される。
色濃度:セイコーエプソン社製インクジェットプリンタPMー700Cを使用し、マゼンタ、シアンのベタ印刷を行い、GRETAG社製SPM100反射濃度計を用いて測定した。
吸インク速度:セイコーエプソン社製PMー700にて、青(シアン+マゼンタ)を、それぞれのインクについて10%きざみで濃度を変えて0〜100%のパターンを印字して、目視により完全に吸収したインク濃度を%で示した。
【0038】
コックリング:セイコーエプソン社製PMー700にて、青(シアン+マゼンタ)で5cm×5cmのベタ打ちパターンを印字した。目視により優、良、可、不可の4段階評価とする方法と、キャノン社製BJC−420J(スーパーフォトモード)及びセイコーエプソン社製PM―750C(光沢紙モード)のプリンターを用い、それぞれ設定した用紙モードで100%、200%のべた打ち印刷をし、5段階(数字の大きい程、特性が良い)のランク付け評価とする方法とで行った。
光沢度:60度および85度の光沢度を日本電色工業(株)製光沢度計300Aにて測定した。
【0039】
〈例1〉
フリーネス400mlC.S.F.に調製したNBKP80重量%からなるパルプスラリーに、填料としてシリカゲル(商品名「トクシールGUーN」、トクヤマ(株)社製、比表面積150〜220m2/g)を20重量%、定着剤として硫酸アルミニウムを添加した。長網抄紙機を使用して常法に従い坪量157g/m2の基材を抄造した。基材のシリカゲル分は16重量%であった。これに、ゾル粒子としてベーマイトを含む固形分濃度7%のアルミナゾル(商品名「カタロイドASー3」、触媒化成社製)10重量部とポリビニルアルコール(商品名「PVA117」、クラレ(株)社製)1重量部との混合物を、バーコーターで8g/m2片面塗工し記録シートを得た。なお、上記の塗工用混合物の各成分の量は、固形分換算でしめされており、以下の例でも同様である。
【0040】
〈例2〉
フリーネス400mlC.S.F.に調製したNBKP70重量%からなるパルプスラリーに、LBKPから機械的な手段(ホモジナイザー使用)によって数平均繊維長で0.15mmに調製した微細フィブリル化セルロースを10重量%添加した。添加後10分間攪拌してから填料としてシリカゲル(商品名「トクシールGUーN」、トクヤマ(株)社製)を20重量%、定着剤として硫酸アルミニウムを添加した。長網抄紙機を使用して常法に従い坪量157g/m2の基材を抄造した。基材のシリカゲル分は18重量%であった。これに、固形分濃度7%のアルミナゾル(商品名「カタロイドASー3」、触媒化成社製)10重量部とポリビニルアルコール(商品名「PVA117」、クラレ(株)社製)1重量部との混合物を、バーコーターで8g/m2片面塗工し記録シートを得た。
【0041】
〈例3〉
例1の基材の填料をシリカゲルの代わりに比表面積500m2/gの多孔性シリカ(商品名「MBー4B」、富士シリシア化学(株)社製)とした以外は実施例1と同様にして基材を抄造した。基材の多孔性シリカ分は18重量%であった。これに固形分濃度7%のアルミナゾル(商品名「カタロイドASー3」、触媒化成社製)10重量部とポリビニルアルコール(商品名「PVA117」、クラレ(株)社製)1重量部との混合物を、バーコーターで8g/m2片面塗工し記録シートを得た。
【0042】
〈例4〉
フリーネス400mlC.S.F.に調製したNBKP25重量%からなるパルプスラリーに、LBKPから機械的な手段(ホモジナイザー使用)によって数平均繊維長で0.15mmに調製した微細フィブリル化セルロースを20重量%添加した。添加後10分間攪拌してから填料としてシリカゲル(商品名「トクシールGUーN」、トクヤマ(株)社製)を55重量%、定着剤として硫酸アルミニウムを添加した。円網抄紙機を使用して常法に従い坪量157g/m2の基材を抄造した。基材のシリカゲル分は48重量%であった。これに、固形分濃度7%のアルミナゾル(商品名「カタロイドASー3」、触媒化成社製)10重量部とポリビニルアルコール(商品名「PVA117」、クラレ(株)社製)1重量部との混合物を、バーコーターで8g/m2片面塗工し記録シートを得た。
【0043】
〈例5〉
フリーネス400mlC.S.F.に調製したNBKP60重量%からなるパルプスラリーに、LBKPから機械的な手段(ホモジナイザー使用)によって数平均繊維長で0.15mmに調製した微細フィブリル化セルロースを10重量%、結晶性セルロース(商品名「アビセル」、メルク社製)を10重量%添加した。添加後10分間攪拌してから填料としてシリカゲル(商品名「トクシールGUーN」、トクヤマ(株)社製)を20重量%、定着剤として硫酸アルミニウムを添加した。長網抄紙機を使用して常法に従い坪量157g/m2の基材を抄造した。基材のシリカゲル分は17重量%であった。これに、固形分濃度7%のアルミナゾル(商品名「カタロイドASー3」、触媒化成社製)10重量部とポリビニルアルコール(商品名「PVA117」、クラレ(株)社製)1重量部との混合物を、バーコーターで8g/m2片面塗工し記録シートを得た。
【0044】
〈例6〉
フリーネス400mlC.S.F.に調製したNBKP60重量%、ポリエチレンパルプ20重量%からなるパルプスラリーに、填料としてシリカゲル(商品名「トクシールGUーN」、トクヤマ(株)社製)を20重量%、定着剤として硫酸アルミニウムを添加した。長網抄紙機を使用して常法に従い坪量157g/m2 の基材を抄造した。基材のシリカゲル分は16重量%であった。これに、固形分濃度7%のアルミナゾル(商品名「カタロイドASー3」、触媒化成社製)10重量部とポリビニルアルコール(商品名「PVA117」、クラレ(株)社製)1重量部との混合物を、バーコーターで8g/m2片面塗工し記録シートを得た。
【0045】
〈例7〉
例1の基材に、ホウ砂(Na2B4O7・10H2O)溶液をH3BO3換算で1.2g/m2の割合でサイズプレスした。次に紙表面処理剤として酸化でんぷんとポリアクリルアミドとを重量比で1対3に混合した液を使用して上記と同様に1.2g/m2となるようにサイズプレスを行って基材を得た。これに、固形分濃度7%のアルミナゾル(商品名「カタロイドASー3」、触媒化成社製)10重量部とポリビニルアルコール〔商品名「PVA117」、クラレ(株)社製〕1重量部との混合物を、バーコーターで30g/m2片面塗工し記録シートを得た。
【0046】
〈例8〉
例1の基材をスーパーカレンダー処理し、これに、固形分濃度7%のアルミナゾル(商品名「カタロイドASー3」、触媒化成社製)10重量部とポリビニルアルコール(商品名「PVA117」、クラレ(株)社製)1重量部との混合物を、バーコーターで30g/m2片面塗工し記録シートを得た。
【0047】
〈例9〉
例1で得られた記録シートをスーパーカレンダー処理して記録シートを得た。この記録シートは例1のものに比べて光沢性が向上していた。
【0048】
〈例10〉
例7の基材上に、固形分濃度8重量%のシリカゲル(商品名「ファインシールX−37」、トクヤマ(株)社製)10重量部とポリビニルアルコール(商品名「PVA117」、クラレ(株)社製)4重量部との混合物を、バーコーターで乾燥重量4g/m2になるように塗工した。この塗工層の上にさらに固形分濃度7重量%のアルミナゾル(商品名「カタロイドAS−3」、触媒化成社製)10重量部とポリビニルアルコール(商品名「PVA117」、クラレ(株)社製)1重量部との混合物を、バーコーターで乾燥重量7g/m2になるように塗工し記録シートを得た。
〈例11〉
フリーネス400mlC.S.F.に調製したNBKP95重量%からなるパルプスラリーに、填料としてシリカゲル(商品名「トクシールGUーN」、トクヤマ(株)社製)を5重量%添加し、定着剤として硫酸アルミニウムを添加した。長網抄紙機を使用して常法に従い坪量157g/m2の基材を抄造した。基材のシリカゲル分は4重量%であった。これに、固形分濃度7%のアルミナゾル(商品名「カタロイドASー3」、触媒化成社製)10重量部とポリビニルアルコール(商品名「PVA117」、クラレ(株)社製)1重量部との混合物を、バーコーターで8g/m2片面塗工し記録シートを得た。
【0049】
〈例12〉
フリーネス400mlC.S.F.に調製したNBKP85重量%からなるパルプスラリーに、LBKPから機械的な手段(ホモジナイザー使用)によって数平均繊維長で0.15mmに調製した微細フィブリル化セルロースを10重量%添加した。添加後10分間攪拌してから填料としてシリカゲル(商品名「トクシールGUーN」、トクヤマ(株)社製)を5重量%添加し、定着剤として硫酸アルミニウムを添加した。円網抄紙機を使用して常法に従い坪量157g/m2の基材を抄造した。基材のシリカゲル分は4重量%であった。これに、固形分濃度7%のアルミナゾル(商品名「カタロイドASー3」、触媒化成社製)10重量部とポリビニルアルコール(商品名「PVA117」、クラレ(株)社製)1重量部との混合物を、バーコーターで8g/m2片面塗工し記録シートを得た。
【0050】
〈例13〉
例1の基材に、固形分濃度7%のアルミナゾル(商品名「カタロイドASー3」、触媒化成社製)10重量部とポリビニルアルコール(商品名「PVA117」、クラレ(株)社製)1重量部との混合物を、バーコーターで片面ダフルコートし塗布量30g/m2の記録シートを得た。
【0051】
〈例14〉
例1の基材の填料をシリカゲルの代わりにカオリン(商品名「UWー90」、エンゲルハード社製)とした以外は例1と同様にして基材を抄造した。基材のカオリン分は17重量%であった。これにゾル粒子としてベーマイトを含む固形分濃度7%のアルミナゾル(商品名「カタロイドASー3」、触媒化成社製)10重量部とポリビニルアルコール(商品名「PVA117」、クラレ(株)社製)1重量部との混合物を、バーコーターで8g/m2片面塗工し記録シートを得た。
【0052】
例1〜14の測定結果を表1に示す。
【表1】
【0053】
<例15>
例1において、固形分濃度7重量%のアルミナゾルの代りに固形分濃度15重量%の合成アルミナ水和物とし、乾燥塗工量を8g/m2から22g/m2に変更して記録シートを得た。なお、この基材の繊維配向率は1.58であった。
<例16>
例2において、固形分濃度7重量%のアルミナゾルの代りに固形分濃度15重量%の合成アルミナ水和物とし、乾燥塗工量を8g/m2から28g/m2に変更して記録シートを得た。なお、この基材の繊維配向率は1.65であった。
<例17>
例15の基材における填料として、シリカゲルに代えて比表面積500m2/gの多孔性シリカ(商品名「MB―4B」、富士シリシア化学社製)とした以外は例1と同様にして基材を抄造した。基材の多孔性シリカ分は18重量%であり、繊維配向率は1.1であった。次に、例15と同様にして調合液を乾燥塗工量が5m2/gになるようにバーコーターで塗工し記録シートを得た。
<例18>
例4において、固形分濃度7重量%のアルミナゾルの代りに固形分濃度15重量%の合成アルミナ水和物とし、乾燥塗工量を8g/m2から35g/m2に変更して記録シートを得た。なお、この基材の繊維配向率は1.78であった。
<例19>
例15において乾燥塗工量を15g/m2にした以外は例15と同様に実施し、記録シートを得た。
<例20>
例16において乾燥塗工量を20g/m2にした以外は例16と同様に実施し、記録シートを得た。
<例21>
例18において乾燥塗工量を15g/m2にした以外は例18と同様に実施し、記録シートを得た。
<例22>
長網抄紙の代りに円網抄紙機を使用したこと以外は例15と同様にして、坪量157g/m2の基材を抄造した。基材のシリカゲル分は16重量%であり、繊維配向率は2.12であった。この基材に、例15で用いたのと同じ合成アルミナ水和物とポリビニルアルコールを含む調合液を、バーコーターで乾燥塗工量が22g/m2になるように塗工し、記録シートを得た。例15〜22の結果を表2に示す。
【表2】
【0054】
以上の実施例、比較例より次のことがわかった。
(1)例11のように、基材の填料分が10重量%未満であるとコックリング防止に効果がない。
(2)例1〜10のように、基材の填料分が10重量%以上であると、コックリング防止に効果がある。
(3)例2と例4の比較からわかるように、基材の填料分が増えるとコックリング防止の効果が上がる。
(4)例5からわかるように、基材に結晶性セルロースを使用するとコックリング防止の効果が上がる。
(5)例6からわかるように、基材に合成繊維を使用するとコックリング防止の効果が上がる。
(6)例7と例13の表面を観察して比較すると、表面層の塗布量が多いとき、基材へホウ砂をサイズプレスすると表面層のクラック防止に効果がある。
(7)例14のように、基材にカオリンを単独で用いた場合はコックリング防止の効果が認められなかった。
(8)例15〜18に示すように基材の繊維配向率が1.0〜2.0の範囲内であり且つ基材上に有する多孔質層の塗工量が前記計算式(1)で導かれる塗工量以上を有する記録シートは何れもコックリング評価5であり、改善されていることがわかる。
(9)例10のように、基材とアルミナ水和物を含有する多孔質層との間にシリカ粒子を含む層が形成されていると、光沢度が向上していることがわかる。
【0055】
【発明の効果】
本発明の記録シートによれば、少量のインク受容層で、インクの吸収速度が早く、色濃度が十分であり、しかもコックリングがなく、鮮明な画像を得ることができる。その結果、特にインクジェットプリンターによる記録に好適な記録シートが提供できる。
Claims (10)
- アルミナまたはアルミナ水和物を含有する多孔質層を基材上に有する記録シートにおいて、基材が製紙用繊維と填料とからなり、基材の填料分が基材全体の重量に対して10〜60重量%であり、前記製紙用繊維の配向率が1.0〜2.0であり、且つ、上記基材上に有する多孔質層の塗工量が下記計算式(1)で導かれる塗工量以上を有することを特徴とする記録シート。
MIN塗工量(g/m 2 )=33.3×(繊維配向率−1)+2 (1) - 前記基材が微細フィブリル化セルロースを含有し、製紙用繊維と微細フィブリル化セルロースとの合計重量に対して、微細フィブリル化セルロースが1〜50重量%であることを特徴とする請求項1に記載の記録シート。
- 前記基材が更に結晶性セルロースを含有し、製紙用繊維と微細フィブリル化セルロースと結晶性セルロースとの合計重量に対して、結晶性セルロースが1〜50重量%であることを特徴とする請求項1または2に記載の記録シート。
- 前記填料がシリカである請求項1〜3のいずれかに記載の記録シート。
- 前記基材がホウ酸、ホウ酸塩、および表面処理剤のうちの1種類以上により表面処理されている請求項1〜4のいずれかに記載の記録シート。
- 前記基材が平滑化処理されている請求項1〜5のいずれかに記載の記録シート。
- 前記記録シートが、前記基材と前記アルミナまたはアルミナ水和物を含有する多孔質層との間にシリカ粒子を含む多孔質層が形成されている請求項1〜6のいずれかに記載の記録シート。
- 前記アルミナまたはアルミナ水和物を含有する多孔質層が表面処理剤により表面処理されている請求項1〜7のいずれかに記載の記録シート。
- 前記記録シートが平滑化処理されている請求項1〜8のいずれかに記載の記録シート。
- アルミナまたはアルミナ水和物を含有する多孔質層を基材上に有する記録シートの製造方法であって、製紙用繊維および填料からなる水性スラリーを抄造して製紙用繊維および填料からなる基材を形成し、その際基材の填料分を基材全体の重量に対して10〜60重量%とし、前記製紙用繊維の配向率が1.0〜2.0であり、且つ、前記基材上に有する多孔質層の塗工量が下記計算式(1)で導かれる塗工量以上を有することを特徴とする記録シートの製造方法。
MIN塗工量(g/m2)=33.3×(繊維配向率−1)+2 (1)
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