JP4108612B2 - Dnaの単離方法 - Google Patents

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Description

発明の背景
医科学が進歩し続けるに伴い、単離DNAの使用およびより多量の単離DNAへの希求が、多数の様々なその単離方法を生んできた。単離したDNAは、遺伝子発見、疾病診断法、薬剤発見、法医化学、および他の研究などの多くの用途、およびハイブリダイゼーション、増幅などの技術を用いる組換えDNA研究、クローニング、シークエンシングなどの臨床上の用途に用いられている。典型的には、DNAは、(1)細胞をリーシスして(lyse)タンパク質、脂質、RNAおよびDNAを含むその内容物を放出させ、(2)リボヌクレアーゼ(RNアーゼ)を所望により添加してRNAを除去し、(3)タンパク質のような非DNA混入物を除去して純粋なDNAを得る、という三つの連続した工程により細胞から単離される。
核酸を血液、培養細胞、組織または体液のような生物学的試料から単離する方法は、典型的には生物学的試料を直接界面活性剤含有リーシス溶液またはカオトロピック含有リーシス溶液に時にはまた粒状固相(例えば、WO96/18731号明細書(Deggerdahl et al.)、米国特許第5,234,809号明細書(Boom et al.))の存在下にて加えることによって開始される。あるいは、細胞を最初に遠心分離によって濃縮した後、懸濁溶液に懸濁することができる。固く結びついた細胞を均一に懸濁すると、界面活性剤および/または細胞膜および構造を崩壊させるカオトロピック試薬と一層均一に接触することによって核酸の単離が向上する。典型的な懸濁溶液は、哺乳類血液の赤血球のリーシスの前処理工程により用いられるような低張性溶液(米国特許第5,777,098号明細書(Gray)、米国特許第5,973,137号明細書(Heath et al.))、またはリン酸緩衝食塩水(例えば、WO96/18731号明細書(Deggerdahl et al.))、グルコース(WO97/10331号明細書(Gonzales))またはソルビトール(米国特許第5,973,137号明細書(Heath et al.))などの等張溶液である。
数種類のリーシス試薬が、細胞のリーシスのために処方されている。溶解産物は、細胞またはウイルスを含んでなる生物学的試料とリーシス試薬とを混合することによって、組織試料をリーシス試薬の存在下乳棒を用いて粉砕してリーシス試薬の細胞中への浸透を促進することによって、または組織試料を機械的または他の手段によって(例えば、音波処理を用いて)解離させることによって生成される。リーシス試薬は、典型的には細胞膜を崩壊させ且つタンパク質および脂質を可溶化する目的で界面活性剤を含む。リーシス試薬処方物に用いられるほとんどの一般的界面活性剤は、Sambrook et al. (「分子クローニング:実験室便覧(Molecular Cloning : A Laboratory Manual)」,第2版, 7.3-7.24, Cold Spring Harbor Press, Cold Spring Harbor, N. Y. (1989))およびAusubel et al. (「分子生物学の最新のプロトコール(Current Protocols in Molecular Biology)」, 4.0-4-4.5.3 and 13.12.1-13.12.3, John Wiley & Sons, New York (1989))に記載されているアニオン性界面活性剤ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)およびN−ラウロイルサルコシンである。非イオン性およびカチオン性界面活性剤も、この目的のためにそれぞれFavaloro et al. (Methods Enzymol, 65, 718-749(1980))および米国特許第5,010,183(MacFarlane)によって記載されている。
リーシスの後、DNAは、一般にRNA、脂質およびタンパク質のような非DNA細胞材料を含む複雑な溶解産物から分離することによって精製される。溶解産物を、一般に有機溶媒、典型的にはフェノールおよび/またはクロロホルムと混合する。フェノールはタンパク質を変性させるだけでなく、遠心分離の後にタンパク質を有機層と水層との間の界面に集め、クロロホルムは有機相と水相の分離を促進する。しかしながら、このような試薬は、典型的には酸化により保存中に不安定となる。さらに、これらの試薬は有害な化学物質である。このような試薬の毒性は、それらのLD50値によって表される。LD50値が低くなればなるほど、この化合物は有害である。一般に、リーシスおよび/または精製溶液はクロロホルムを含んでおり、これは毒性が高く、既知の発癌性物質であり、LD50は908mg/kg(ラット、経口投与)である。フェノールも同様に毒性が高く、LD50は317mg/kg(マウス、経口投与)である。フェノールやクロロホルムの代わりに用いるベンジルアルコールのような余り有害でない化合物を用いるDNA単離の方法は、米国特許第5,393,672号明細書(Ness et al.)に開示されている。しかしながら、ベンジルアルコールの毒性は低いにも拘わらず、これもラットの経口投与ではLD50が1230mg/kgであり尚有害であると分類されている。さらに、毒性が低い有機溶媒であっても、特殊な取扱いと廃棄が必要である。
従来のDNA単離法のさらにもう一つの重要な問題点は、手間と時間がかかることである。生物学的試料からのDNAの単離は手間がかかりかつ継続的に手間がかかり、つまり時間がかかりかつ専門技術者の時間の大半を占める反復作業を必要とし、他の作業が除外されることが多かった。現在、DNAの単離の手作業による方法は、最大24時間の時間集約的作業が必要である。インキュベーション時間を除き、専門技術者は単離工程において通常約20の仕事を行うことを要求されることがある。DNA単離は反復的とはいえ繊細な工程であり、精確さと細部への注意を必要とし、相対意味の成功および/またはその収率は、単離に関わる専門技術者の技術に依存することが多い。精確な工程の反復的操作は、試料から単離したDNAの品質および/または量に悪影響を及ぼしたり試料を汚染することがある誤りを招きやすい。さらに、DNAの単離に必要な一般に多数の工程は、汚染や試料の交差汚染の危険性を増加させる。特有のまたは限定された試料の場合において、反復することができない、または取り替えが利かない試料を扱うときに、このような誤差が起こるかもしれない。
有害な毒性試薬を用いず、かつ従来の方法より工程数が少ない、生物学的試料からDNAを単離する方法が求められている。
発明の概要
本発明は、DNAを単離する改良法を提供することによって、従来技術の問題点を解決する。第一に、本発明は、標準的DNA精製法において見られる方法の工程数を減らし、かつ通常のDNA単離法において見られるものに少なくとも匹敵するDNA収率および純度を得ながらも、毒性化学物質を用いないものである。第二に、本発明は、実際に必要とする工程および試薬の総数を減らしながら、DNAを単離するための従来技術において普通に見られる工程の順序を反転させても類似のDNAの収率および純度が得られる、という予期せぬ知見を教示する。本発明は、最初に高張高塩試薬をDNAを含む生物学的材料、例えば、白血球に加えた後、細胞リーシス試薬、および所望によりRNアーゼを連続的に加えることによってこれらの二つの目的を達成する。所望により、DNAを含む生物学的試料は、生物学的試料の残りから分離することができる。例えば、ゲノムDNAを含む白血球は、それらを赤血球および他の血液成分から選択的に分離することによって血液試料の残りから分離することができる。高張高塩試薬を加えた後にリーシス試薬を加えることによって、単一工程にて白血球のような細胞の再懸濁が促進され、複数の再懸濁工程をさらに用いることなく次の細胞リーシスのための細胞の利用可能性が向上し、かつほとんどの通常のDNA単離法において見られるものとは反対に細胞リーシスの後にもう一つのタンパク質沈澱試薬をさらに添加する必要がない。本発明にあっては、単一リーシス後の工程である遠心分離のような分離の単一物理的手段により、非DNA細胞材料からDNAを好適に分離することが可能であり、ここで非DNA細胞材料は、しばしばDNAを懸濁液に残したまま遠心分離または沈澱させることができるものである。しかしながら、従来技術にて開示されているDNA単離の方法には、最初にリーシス試薬を加えた後にタンパク質沈澱試薬を加えること、およびRNA、タンパク質、脂質などの非DNA細胞材料からDNAを分離するために遠心分離のような追加の別個の物理的分離工程を用いることが教示されている。従来技術における他の方法によれば、複数工程を含むリーシス後の再懸濁工程が必要である。さらに、従来技術において通常見られる方法によれば、タンパク質沈澱試薬を加える前に細胞材料の凝集塊または集合体をバラバラにするために追加のリーシス後工程が必要なことがある。このような方法は、溶解産物の加熱、物理的再懸濁、およびプロテイナーゼKのような酵素の添加を含む。本発明において開示される一連の工程では、凝集を防止するためのリーシス後の方法を必要としない。これは、上記の開示された一連の工程によれば、このような凝集が生じることを防止できるからである。従来技術における幾つかの場合には、リーシス試薬を添加する前に追加工程をこの方法に組込んでいる。例えば、低張溶液を最初に加えて溶液中の脂質および他の混入物を除いた後、同じ低張溶液を少なくとも1つの他の細胞再懸濁工程において用いる。米国特許第5,777,098号明細書(Gray et al.)を参照されたい。これは、細胞リーシスの後にさらにもう一つの試薬、すなわちタンパク質沈澱試薬を添加する追加工程を必要とする。対照的に、本発明による方法は、脂質を除去しかつ細胞再懸濁するための低張溶液の使用を必要としない。本発明による方法では、細胞を高張高塩試薬に直接懸濁した後、リーシス試薬を加えることができる。この便利でかつ迅速な方法により、一層少ない試薬数、一層少ない工程数にて、従って一層少ない総時間および努力にて、従来技術におけるより一般的な上記方法で見られるのに匹敵する収率および純度が得られる。
記載した順序で上記試薬を直接添加すると、DNA精製を含む総ての関連工程の時間が著しく節約されるが、特に複数の試料を処理するときに有利である。例えば、本発明による方法を用いる8個の血液試料の処理にあっては、従来の方法を用いた場合に120分以上を要したのとは対照的に45分以下で行うことができる。これは、一層少ない数の試薬および/または工程を用いることによって行われる。さらに、高張高塩試薬を細胞の濃縮試料(例えば、白血球を遠心分離したペレット)に直接添加すると、渦流攪拌、複数のピペット採取(pipetting)、音波処理などのような追加の物理的再懸濁工程を用いることなく細胞が直ちに懸濁される。さらに、上記試薬を記載した順序にて添加すると、通常のDNA単離法を用いて得たのに匹敵する、下流工程におけるDNA収率が得られる。同等な収率は、長期間保存されており凝固を示しまたはあらゆる意味において欠陥を生じている試料においても得られる。さらに、高張高塩試薬を細胞ペレットに添加すると、当業者が用いる方法において普通に見られるよりRNAの混入レベルが減少する。このRNAの混入レベルの限少によって、独立したRNAを除去する工程を設ける必要がなくなる。
本発明の一態様によれば、細胞を含んでなる生物学的試料からDNAを分離する方法が提供される。この細胞は、培養細胞、一次細胞、生理学的試料、例えば血液のような生理学的流体または組織試料中の細胞であることができる。これらの細胞は、微生物、ウイルス、植物、酵母、真菌など任意の供給源に由来するもの、または動物供給源、例えば、霊長類、ヒトのような脊椎動物に由来するもの、またはイヌ、ウシ、ネコ、ヤギといった供給源などに由来する細胞であることができる。高張高塩試薬を直接細胞に添加した後、リーシス試薬を加えて細胞リーシスを促進する。リーシス試薬は、RNアーゼを含むことができる。
発明の具体的説明
本発明は、DNAを生物学的試料から単離するための方法およびキットであって、水性試薬を用いるものを提供する。DNAを含むこのような生物学的試料としては、(i)DNAを含む水性混合物中のまたは乾燥試料(例えば、乾燥した血液スポット)としての生物学的材料、(ii)原核生物または真核生物細胞の複雑な生物学的混合物、(iii)血液、唾液、脳脊髄液などの生理学的流体、(iv)心臓、肝臓、および脳のような固形動物組織、(v)糞便および尿のような動物の排泄物、(vi)植物組織、(vii)酵母、細菌、ウイルス、マイコプラズマ、真菌、原生動物、リケッチア、および(viii)他の小さな微生物細胞が挙げられるが、これらに限定されない。典型的には、生物学的材料としては、タンパク質および脂質も挙げられる。本明細書にて用いられる「単離した」DNAとは、DNAが実質的に純粋でありかつ従来技術または本発明にて用いられる方法によって酵素的または化学的手段によって実質的損なわれないことを意味し、これは標準的手法を用いる当該技術分野の技術の一つによって容易に決定することができる。本明細書にて用いられる「実質的に純粋」とは、RNA、脂質およびタンパク質のような以後の分析または使用を妨げる可能性がある汚染物質を有意な量含まないことを意味する。本明細書にて用いられるDNAとは、総DNAを意味し、従ってゲノムDNA、ミトコンドリアおよびプラスミドDNAなどを包含する。
本明細書に開示される方法を用いれば、より一般的な他の方法を用いて得たものに同等な高収率および実質的純度のDNAを得ることができる。好ましくは、単離したDNAは実質的に純粋であり、RNA、脂質およびタンパク質のような以後の分析または使用を妨げる可能性がある汚染物質を有意な量含まないことによって決定することができる。例えば、単離したDNAは、増幅、ハイブリダイゼーション、シークエンシング、サザンブロット法、ポリメラーゼ連鎖反応(「PCR」)、マイクロアレイ分析(microarray analysis)などのような当該技術分野にて普通に見られる様々な下流の分析(downdtream)または診断法に用いることができる。
本発明による方法およびキットに用いられる試薬は、多くの従来の核酸単離試薬を比較し有害成分をほとんど含まない。低級アルコール(すなわち、(C−C)アルカノール)を細胞リーシス後のDNA濃縮および/または残留混入物の除去に用いることができるが、本発明による試薬は有機溶媒を実質的に含まない。本明細書にて用いられる「実質的に含まない」とは、約1%未満であり、典型的には0.5%(容量/容量)未満であることを意味する。一般に、本発明による水性試薬は、室温(20−30℃)にて少なくとも約3年間安定である普通の塩および界面活性剤の水性処方物からなる。
本明細書において「高張高塩試薬」と呼ばれる第一の試薬は、水に溶解した、ナトリウム、アンモニウム、またはカリウム塩のような塩を高濃度にて含む高張性試薬である。高張溶液は、細胞または組織のような生物学的存在物中に見出されるより高い浸透圧を有する溶液である。これは、典型的には塩のような溶解した溶質分子を高濃度にて有するものである。等張溶液は、細胞または組織のような生物学的存在物中に見出されるのと同じ浸透圧を有する溶液である。対照的に、低張溶液は、細胞または組織のような生物学的存在物中に見出されるより低い浸透圧を有する溶液である。これは、典型的には、低濃度の溶解した溶質分子を有するか、または溶質分子を全く持たない。本発明における高張高塩試薬に用いるのに適当な塩は、水に可溶性でありかつタンパク質を溶液から沈澱させることができるものである。このような塩としては、塩化ナトリウムおよび酢酸ナトリウムのようなナトリウム塩、塩化カリウムおよび酢酸カリウムのようなカリウム塩、並びに塩化アンモニウムおよび酢酸アンモニウムのようなアンモニウム塩などが挙げられるが、これらに限定されない。この塩は、タンパク質を試料から沈澱させ、タンパク質が以後のDNAの下流分析を妨げないようにするのに有効な十分な高濃度にて高張高塩試薬に含まれている。好ましくは、このような塩の濃度は、約1.0Mを上回る。さらに好ましくは、このような塩の濃度は、約2.0Mを上回る。好ましい高張高塩試薬は、Puregene(登録商標)Protein Precipitation Solution (Gentra Systems, Inc., Minneapolis, MN, カタログ番号D−5003)である。高張高塩試薬は、また、細胞を溶液に再懸濁することによって細胞を以後のリーシスに一層効率的に利用可能にすることに用いることができる。例えば、高張高塩試薬を細胞ペレットに添加することによって、集合体または凝集塊を形成することなく、ほとんど同時に細胞を再懸濁する。さらに、高張高塩試薬を用いることによって、脂質および他の混入物を溶液から除去するための低張洗浄溶液のような予備洗浄溶液の必要性がなくなる。
酵母細胞の懸濁には、代替細胞懸濁試薬を用いることができる。この好ましい細胞懸濁試薬は、pHが約7−8.5であり、さらに好ましくは、約7.5−8.0である。この細胞懸濁試薬は、細胞壁は溶解酵素によって消化されて行くが、細胞を完全なままに保持する。この試薬は、Trisを、試薬の総容量に対して、好ましくは約0.05−0.15M、さらに好ましくは約0.08−0.12Mの濃度にて含む。細胞懸濁試薬は、また、EDTAを、試薬の総容量に対して、好ましくは約0.05−0.15M、さらに好ましくは約0.08−0.12Mの濃度にて含む。Tris対EDTAの好ましいモル比は、約1:1である。この試薬は、ソルビトールを、試薬の総容量に対して好ましくは約0.8−1.0Mの濃度にて、さらに好ましくは約0.85−0.95Mの濃度にて含む。細胞懸濁試薬は、脱イオン水、好ましくは上記の純度のレベルまで脱イオンしかつ細孔径が約0.2μMのフィルターを用いる濾過によってさらに精製したものを含む。
本発明の一態様によれば、この方法は、細胞(またはウイルス)を含んでなる生物学的材料と、アニオン性界面活性剤を含む溶解産物を形成するためのリーシス試薬とを組み合わせることによって達成される、細胞またはウイルスのような生物学的材料のリーシスを包含する。上記の高張高塩試薬を生物学的材料に加えた後に、リーシス試薬を加える。本明細書にて用いられる「リーシス」とは、細胞膜を破壊することによる細胞の破壊を表す。「リーシス試薬」としては、一般に緩衝液に溶解したアニオン性界面活性剤が挙げられるが、これらに限定されない。この試薬は、約10未満、好ましくは約9未満のpHまで緩衝される。好ましくは、リーシス試薬のpHはトリス−[ヒドロキシメチル]アミノメタン−エチレンジアミン酢酸(Tris)緩衝液のような緩衝液を用いて約9未満に保持されるが、緩衝液がその水性媒体中約9未満のpHを提供することができる限りTris緩衝液は必要条件ではない。しかしながら、当業者に知られている任意の適当な緩衝液を用いることができる。適当なアニオン性界面活性剤は、試薬の総容量に対して少なくとも約0.1%(重量/容量)の濃度で水に可溶性であり、かつ細胞を溶解しおよび/またはこの濃度でタンパク質および脂質を可溶化することができるものである。このようなアニオン性界面活性剤としては、ドデシル硫酸の塩(例えば、ナトリウム、カリウムおよびリチウム塩)が挙げられるが、これらに限定されない。好ましくは、アニオン性界面活性剤はドデシル硫酸塩である。好ましくは、このようなドデシル硫酸塩の濃度は、0.1%(重量/容量)を上回る。この試薬は、細胞およびウイルスを溶解して溶解産物を形成する。好ましいリーシス試薬は、Puregene(登録商標)Cellリーシス溶液(Gentra Systems, Inc., Minneapolis, MN, カタログ番号D−5002)である。
本発明による他の態様は、リーシス試薬および高張高塩試薬の他に1種類以上の任意の補助試薬を含むものである。これらの補助試薬は、核酸精製について当業者に知られている試薬を含む。しかしながら、当業者であれば同じ目的を達成するために他の試薬および/または手法を用いることができるので、本発明の方法はこれらの特定の補助試薬の使用に限定されない。また、リーシス試薬および高張高塩試薬は各々、所望により、他の試薬および/または手法と共に用いることができる。
第一の補助試薬は、生物学的材料が哺乳類の全血を含んでなるときに用いられる赤血球リーシス試薬(「RBCリーシス試薬」)である。赤血球リーシス試薬は、赤血球を溶解し、さらに哺乳類の全血に含まれる白血球からのDNAの単離を促進することに使用される。この試薬は、本明細書では「RBCリーシス試薬」と呼ばれ、脱イオン水中に塩化アンモニウム、重炭酸ナトリウム、およびEDTAのような化合物を、白血球と比較して赤血球を優先的に溶解するのに十分な濃度にて含んでなるものである。このような濃度は、当業者には知られている。特に、RBCリーシス試薬は、赤血球の細胞膜を優先的に破壊するが、白血球の細胞膜または核膜には著しい溶解効果を持たない。RBCリーシス試薬を哺乳類の全血に加えると、赤血球を溶解するが、溶液中の白血球は実質的に損なわれないままである。次に、白血球(および存在する可能性がある任意の細胞関連ウイルス)を赤血球溶解産物から遠心分離または任意の他の適当な方法によって分離し、赤血球溶解産物を廃棄した後、高張高塩試薬を白血球に直接加える。次いで、リーシス試薬を加えて膜を破壊し、DNAを放出させる。好ましいリーシス試薬はPuregene(登録商標)RBCリーシス溶液(Gentra Systems, Inc., Minneapolis, MN, カタログ番号D−5001)である。本発明では、RBCリーシス試薬は、赤血球の溶解だけに用いられる。これは、細胞リーシス前に白血球または任意の他の生物学的材料の再懸濁には用いられない。
他の補助試薬としては、アルコール、例えばDNAを沈澱させるための100%イソプロパノール、沈澱したDNAを洗浄するための70%エタノール、RNAを除去するためのRNアーゼAのようなRNアーゼ、タンパク質を消化するためのプロテイナーゼKのようなプロテイナーゼ、DNA沈澱および回収を促進するためのグリコーゲン、およびDNA水和試薬が挙げられるが、これらに限定されない。DNA水和試薬は、単離して精製したDNAを溶解して保存するのに用いる。DNA水和試薬中で保存するときには、単離したDNAは−20または−80℃の温度で無期限に保存することができる。好ましくは、DNA水和試薬は、緩衝液、例えば10mM Trisおよび1mM EDTAを含み、pHが約7−8である緩衝液を含んでなる。好ましいDNA水和試薬は、Puregene(登録商標)DNA水和溶液(Gentra Systems, Inc.,Minneapolis, MN, カタログ番号D−5004)である。
本発明の他の態様は、本明細書に記載の試薬と組み合わせて用いて、本発明による方法によってDNAを単離することができる特定のプロトコールを含むキットである。このキットは、リーシス試薬および高張高塩試薬を含む。用途によっては、このキットは本明細書に記載の1種類以上の補助試薬を含むこともできる。プロトコールは、試薬同士の比が一定であれば、用いる生物学的材料の量によってそのスケールを増減させることができる。
哺乳類血液からDNAを単離するためのキットは、RBCリーシス試薬、リーシス試薬、高張高塩試薬、所望によりDNA水和試薬、および、使用説明書(哺乳類全血、好ましくは容量が0.11−50mL、さらに好ましくは容量が5−10mLの試料からDNAを単離するためのものである)を含むことができる。このキットを用いて、DNAを少なくとも10mLの全血当たり約100−500μgの収率で、典型的には10mLの全血当たりDNA約200−400μgの範囲で好ましく単離される。しかしながら、収率は白血球数によって変化し、この白血球数は個人毎にまたは生物学的試料間でかなり変動する。
植物および動物固形組織、培養植物および動物細胞、体液(例えば、脳脊髄液、血漿、唾液、精液、血清、滑液、尿など)またはグラム陰性菌からDNAを単離するためのキットは、リーシス試薬、高張高塩試薬、DNA水和試薬、および使用説明書(例えば、50mg−2gの植物および動物の固形組織試料、および1−400x10個の培養植物および動物の細胞、1−50mLの体液、1−50mLのグラム陰性菌培養物からDNAを単離するためのものである)を含む。このキットを用いて、DNAは、1mg植物または動物の固形組織当たり少なくとも約1μg、10個の細胞当たり10個の培養植物および動物の細胞当たり少なくとも約1−10μg、および1mLの一晩培養したグラム陰性菌当たり少なくとも約10−100μgの収率にて好ましく単離される。
従来技術において開示された幾つかのDNA単離法では、生物学的試料を最初にRBCのリーシスを引き起こす試薬にて処理する。次に、生物学的試料およびRBCリーシス試薬を含む混合物を遠心分離し、赤血球破片を除いた後、次に、得られた白血球のペレットを緩衝液または低張溶液にて洗浄し、再度遠心分離し、緩衝液または低張溶液に再懸濁した後、細胞のリーシスを引き起こすリーシス試薬にて処理する。この工程に続いて、RNアーゼの溶液を所望により細胞溶解産物に加えて、混入しているRNAを溶解する。次に、タンパク質沈澱を促進する1種類以上の試薬を加え、生成する溶液を典型的には遠心分離して、タンパク質および他の混入物を集める。次に、DNAを含む画分をイソプロパノールのようなアルコールに加えてDNAを沈澱させ、次いで遠心分離の後に回収して、エタノールにて洗浄する。
従来技術に開示されたDNA単離の方法では、タンパク質沈澱工程を加える前にリーシス試薬を用いる。しかしながら、本発明は、新規な方法であって、高張高塩試薬を最初に加えた後にリーシス試薬を加える方法を開示する。高張高塩試薬は意外なことには白血球の溶液における再懸濁を引き起こし、普通に見られる凝集や凝集塊の問題は起こらない。従って、高張高塩試薬を用いて、その通常の機能であるタンパク質混入物の沈澱と共に材料を再懸濁することに用いられる。従って、この手法において高張高塩試薬は、3つの目的、1)生物学的材料を再懸濁し、凝集および凝集塊を除去することによって効率的な細胞リーシスを促進し、2)RNAの混入を減少させ、3)通常の機能である、界面活性剤の存在下で混入物(例えば、タンパク質)を除去することを行う。
リーシス試薬は、細胞または生物学的材料を高張高塩試薬に懸濁した後に添加する。さらに、本発明の幾つかの態様では、RNアーゼを加えてあるリーシス試薬を用いることもできる。従来のDNA単離の方法に対するこれらの改良により、工程数が減少し、従ってDNA単離に要する時間が減少する。同時に、DNAの収率は、一層多くの工程数とかなりの増加時間と努力を伴った標準的方法によって得たものに匹敵する。意外なことには、本発明の新規な改良法では、有意なRNA混入は見られない。
従って、一態様によれば、本発明による方法は、生物学的試料と高張高塩試薬とを組み合わせ、これを連続的にリーシス試薬と接触させてDNAを含む溶解産物を形成した後、DNAをタンパク質およびRNAのような非DNA細胞混入物から分離することを含む。リーシス試薬は、所望により、特に高レベルのRNAを含む生物学的材料上で用いるときには、RNアーゼAのようなRNアーゼを含むことができる。分離は、溶解産物からのタンパク質を沈澱させることを含むことができる。DNA上清を集めて、低級アルコール(例えば、100%イソプロパノール)の添加によりDNAを沈澱させる。次に、沈澱したDNAを遠心分離によって回収し、上清画分を傾瀉する。集めたDNAペレットを、通常は70%エタノールで洗浄して、乾燥する。次に、DNAを、典型的にはDNA水和試薬にて再水和する。
本発明を、下記の詳細な例を参照することによってさらに説明する。この例は、様々な特定および例示の態様および手法を更に例示する目的で提供される。下記の原料の総ては、Sigma Chemical Company (St. Louis, MO)またはGentra Systems, Inc. (Minneapolis,MN)のような商業的供給元から容易に入手することができる。下記の例では、現在用いられている標準的方法、本発明の改良法、および両方法の比較を詳細に説明する。
例1. 標準的方法と新規な迅速法の比較
実験設定
標準的な血液採取バッグに採取した血液試料は、Memorial Blood Centers of Minnesotaから入手し、使用まで4℃にて保管した。DNAを、血液試料から採血から96時間以内に精製した。DNAは、Puregene(登録商標)DNA精製キット(カタログ番号D−50K, Gentra Systems, Inc., Minneapolis, MN)を用い、標準的10mL全血プロトコールおよび新規な迅速精製プロトコールの両方を用いて精製した。このキットは、Puregene(登録商標)試薬であるRBCリーシス溶液、細胞リーシス溶液、タンパク質沈澱溶液、RNアーゼA溶液、およびDNA水和溶液を含んでいた。追加試薬である100%イソプロパノール(2−プロパノール)および70%エタノールもこの処置に必要であった。この例に記載の生物学的材料は全血由来の白血球ペレットであるが、この方法は採取したまたはペレット化した培養細胞、ウイルス粒子、食塩水または界面活性剤溶液中の固形または液状体液からのペレットに応用可能である点に留意されたい。
DNA精製の標準的方法
10mL容量のヒト全血を50mL遠沈管中の30mLのRBCリーシス溶液(Gentra Systems, Inc., Minneapolis, MN)に加えて、ゲノムDNAを含まない赤血球を溶解した。それぞれの試料を反転させて内容物を混合し、室温にて10分間インキュベーションし、インキュベーション期間の途中でさらに1回反転させた。ゲノムDNAを含む白血球を採取するため、それぞれの試料を2000 x gにて10分間遠心分離した。上清画分を除去し、その後には、目に見える白血球ペレットおよび約200−400μLの残留液体が残った。それぞれの遠沈管を10−20秒間激しく渦流混合して、白血球を残留液体に再懸濁した。懸濁した白血球を溶解してDNAを放出するため、10mL容量の細胞リーシス溶液(Gentra Systems, Inc., Minneapolis, MN)を加え、粘稠な溶解産物を得た。次に、それぞれの試料をピペット吸飲により少なくとも3回上下させ、細胞のリーシスを継続し、粘稠な細胞溶解産物を混合した。細胞凝集塊または集合体がまだ目に見えるときには、溶解産物が均質になるまで溶解産物を室温または37℃にてインキュベーションする。次に、50μL容量のRNアーゼA溶液を細胞溶解産物に加えた。それぞれの試料を遠沈管を25回反転することによって混合した後、37℃にて15分間インキュベーションして混入RNAを消化した。タンパク質および他の混入物を沈澱させるため、3.33mLのタンパク質沈澱溶液(Gentra Systems, Inc., Minneapolis, MN)を、室温まで放冷した試料に加えた。それぞれの試料を高速度設定にて20秒間激しく渦流混合し、タンパク質沈澱溶液(Gentra Systems, Inc., Minneapolis, MN)を細胞溶解産物と均一に混合した。それぞれの試料を2,000 x gで10分間遠心分離して、沈澱タンパク質および他の混入物を回収し、これは堅い暗褐色ペレットを形成した。DNAを含む上清画分を10mLの100%イソプロパノール(2−プロパノール)の入っている清浄な50mL遠沈管に投入し、ペレット化した混入物を後に残した。DNAを沈澱するため、それぞれの試料を、目に見えるDNAの白色繊維が形成されるまで緩やかに50回反転混合した。それぞれの試料を2000 x gで3分間遠心分離して沈澱したDNAを採取し、これは白色ペレットとして目に見えた。上清画分を傾瀉によって除き、遠沈管を清浄な吸湿紙上にて数秒間水を切った。DNA試料を洗浄するため、10mL容量の70%エタノールをDNAペレットに加え、遠沈管を数回反転した。それぞれのDNA試料を2,000 x gにて1分間遠心分離してペレットを遠沈管の基部に移し、エタノールを傾瀉によって除いた。それぞれの遠沈管を反転して清浄な吸湿紙上で水を切り、10−15分間風乾した。1mL容量のDNA水和溶液(Gentra Systems, Inc., Minneapolis, MN)を試料に加え、DNAをローテーター(Clay Adams Nutator(登録商標), Fisher Scientific,カタログ番号14−062)上で一晩室温でインキュベーションすることによって再水和した。
DNAの迅速精製法
10mL容量のヒト全血を50mL遠沈管中の30mLのRBCリーシス溶液(Gentra Systems, Inc., Minneapolis, MN)に加えた。それぞれの試料を反転混合し、室温にて5分間インキュベーションし、インキュベーション期間の途中でさらに1回反転させた。ゲノムDNAを含む白血球を採取するため、それぞれの試料を2,000 x gで2分間遠心分離した。上清画分を傾瀉によって除去し、その後には、目に見える白血球ペレットおよび約200μLの残留液体が残った。好ましくは、残留液体は200μL未満とすべきである。白血球ペレットは、一般に溶液に再懸濁することが非常に困難である。激しい攪拌、機械攪拌またはPBS緩衝液などへの再懸濁によっても細胞を適当に再懸濁できず、細胞が凝集または集合し続けることが多い。従って、白血球を再懸濁するために、3.33mLの高張高塩試薬(Puregene(登録商標)タンパク質沈澱溶液(Gentra Systems, Inc., Minneapolis, MN, カタログ番号D−5003))を用い、これを白血球ペレットの中心に勢いよく分配し、白血球ペレットを分散させた。意外なことには、これにより、(顕微鏡下で分析したときに分かるように)白血球に何ら有意な損傷を生じることなくかつ追加の物理的分散工程なしに直ちに懸濁液が形成された。この工程の直後に、10mL容量のRNアーゼA溶液を含む細胞リーシス溶液(Gentra Systems, Inc., Minneapolis, MN)を試料に加えて、細胞を溶解した。RNアーゼA溶液は必要ではないが、より直接的に標準的方法と比較を行う目的で用いた。細胞リーシス溶液とRNアーゼA溶液の組合せを調製するため、RNアーゼA溶液5mLを細胞リーシス溶液1000mLに加え、処置を開始する前に十分に混合した。この溶液は、室温で少なくとも6ヶ月間安定である。試薬を再懸濁した細胞と混合して、細胞リーシスを完了するため、それぞれの遠沈管を20秒間激しく渦流混合した。次に、それぞれの試料を2000 x gで2分間遠心分離して、堅い暗褐色ペレットを形成した沈澱したタンパク質および他の混入物を採取した。
DNAを含む上清画分を10mLの100%イソプロパノール(2−プロパノール)を含む清浄な50mL遠沈管に移し、その後にはペレット化した混入物が残った。DNAを沈澱させるため、それぞれの試料を、目に見えるDNAの白色繊維が形成されるまで緩やかに50回反転混合した。それぞれの試料を2000 x gで2分間遠心分離して沈澱したDNAを採取したところ、これは白色ペレットとして目に見えた。上清画分を傾瀉によって除き、遠沈管を清浄な吸湿紙上にて数秒間水を切った。DNA試料を洗浄するため、10mL容量の70%エタノールをDNAペレットに加え、遠沈管を数回反転した。それぞれのDNA試料を2,000 x gにて1分間遠心分離してペレットを遠沈管の基部に移し、エタノールを傾瀉によって除いた。それぞれの遠沈管を反転して清浄な吸湿紙上で水を切り、1分間風乾した。1mL容量のDNA水和溶液を試料に加え、DNAをローテーター(Clay Adams Nutator(登録商標), Fisher Scientific,カタログ番号14−062)上にて一晩室温でインキュベーションすることによって再水和した。
この方法に用いた試薬の容量は、一般に5.1−10.0mLの試料サイズに推奨される。しかしながら、約1.0−5.0mLの試料容量に対しては、上記試薬の容量を半分にする。このような試料サイズに用いる試薬容量は、下記の通りである。
Figure 0004108612
UV吸光度測定
DNA収率は、Beckman DU−64 UV分光光度計(Fullerton, CA)を用いて決定した。それぞれのDNA試料の10μL容量を190μLの超純水脱イオン水で希釈して、高速で5秒間渦流混合した。DNA濃度を得るため、320nmの吸光度(A320(バックグラウンド))を260nmの吸光度(A260)の示す値から差し引き、生成する値に50μg/mLのDNA消光係数をかけた。次に、それぞれの濃度にグラム数での重量によって評価したそれぞれのDNA容量をかけることによって、DNA収率を計算した。タンパク質混入物を評価するA260/A280比は、これら2つの吸光度の示す値のそれぞれからバックグラウンド(A320)を引いた後、わり算を行うことによって決定した。
DNA制限酵素消化
DNA品質を、Hind III(New England Biolabs, Beverly, MA and Sigma, St. Louis, MO)制限エンドヌクレアーゼによる消化を分析することによってさらに評価した。25μLの消化物容量では、Hind III 2単位を1μg DNAに加えて、37℃にて30分間消化を行った。消化につき、試料を検討するため、10μLの容量を0.125μg/mLの臭化エチジウムを含む0.7%アガロースゲルによって分析をした。Kodak Digital Imaging System EDAS 120 LE (Rochester, NY)を用いてUVトランスイルミネーター(transilluminator)上でゲルの写真撮影を行った。
DNAサイズ分析
DNAサイズを評価するため、100ngの試料をそれぞれのレーンに載せ、0.6%アガロースゲル電気泳動によって分離した。DNAを、ゲルおよび流動緩衝液中で0.125mg/mL臭化エチジウムを用いて15ボルトにて16時間電気泳動した。Kodak Digital Imaging System EDAS 120 LE (Rochester, NY)を用いて、UVトランスイルミネーター(transilluminator)上でゲルの写真撮影を行った。それぞれのDNA試料の移動距離を、50kbサイズの対照標準である 100ngの未消化λDNAと比較した。DNA品質の基準である高分子量DNAは、そのDNAの95%を上回る量が少なくとも50kbのサイズであると評価された。
DNA増幅
シトクロムP450遺伝子の一つ(CYP2D6座)の1.5kbターゲットに特異的なプライマーを用いて、精製DNAの増幅性能について評価した。それぞれの反応について、100ngの量のDNAを、1X Taqポリメラーゼ緩衝液、0.05U/μL Taqポリメラーゼ、1.5mM MgCl、および0.2mMの各dNTP(Promega, Madison, WI)、並びに1μMの前進および復帰プライマー(Research Genetics, Huntsville, AL)を含む25μL中にて増幅した。CYP2D6ターゲットの増幅条件は、30サイクル;94℃にて30秒間、63℃にて30秒間、および72℃にて30秒間;72℃にて6分間保持、4℃に保持であった。それぞれの反応からの10μL容量を、2%アガロースゲル電気泳動によって分析した。
結果
Figure 0004108612
複製血液試料を用い、標準的方法および迅速法をそれぞれの方法について8個の複製を用いて比較した。細胞リーシス溶液と高濃度塩溶液の添加の順序を迅速法で逆にすることによって、時間と複雑さが減少した。これらの改良は、RNアーゼを細胞リーシス溶液と組み合わせた直後にこれを細胞ペレットに添加することによっても増大した。しかしながら、DNAを収率、品質、サイズ、制限酵素消化能力、およびPCR増幅性能について分析したときには、2つの方法は同等であった。

Claims (65)

  1. 生物学的試料からDNAを単離する方法であって、以下の一連の工程:
    (a) 生物学的試料の残留物からDNAを含んでなる生物学的材料を分離し、
    (b) 工程(a)のDNAを含んでなる分離した前記生物学的材料と、高張高塩試薬とを接触させ、DNAを含む前記生物学的材料の懸濁液を形成させ、
    (c) 工程(b)の前記懸濁液と、リーシス試薬とを接触させ、前記生物学的材料から放出されたDNAおよび非DNA生物学的成分を含んでなる溶解産物を形成し、
    (d) 工程(c)の前記溶解産物中の非DNA生物学的成分からDNAを物理的に分離して、単離したDNAを得ること
    を含んでなる、方法。
  2. DNAを含んでなる生物学的材料を含んでなる生物学的試料からDNAを単離する方法であって、以下の一連の工程:
    (a) DNAを含んでなる生物学的材料と高張高塩試薬とを接触させ、DNAを含んでなる生物学的材料の懸濁液を形成し、
    (b) 工程(a)の懸濁液と、リーシス試薬とを接触させ、生物学的材料から放出されたDNAおよび非DNA生物学的成分を含んでなる溶解産物を形成し、かつ、
    (c) 工程(b)の溶解産物中の非DNA生物学的成分からDNAを物理的に分離して、単離したDNAを得ること
    を含んでなる、方法。
  3. 前記生物学的試料が、植物組織、動物組織、培養した植物細胞、培養した動物細胞、血液細胞、および体液からなる群から選択される、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記生物学的試料がウイルスである、請求項1または2に記載の方法。
  5. 前記生物学的試料が骨髄試料である、請求項1または2に記載の方法。
  6. 前記生物学的試料が全血(whole blood)である、請求項1または2に記載の方法。
  7. 前記非DNA生物学的成分が、タンパク質、脂質、RNA、および炭水化物からなる群から選択される、請求項1または2に記載の方法。
  8. 前記高張高塩試薬がPuregene(登録商標)タンパク質沈澱溶液(Gentra Systems, Inc., Minneapolis, MN)である、請求項1または2に記載の方法。
  9. 前記高張高塩試薬が溶解産物からタンパク質を沈澱させるのに有効な量の塩を含んでなる、請求項1または2に記載の方法。
  10. 前記塩が、可溶性ナトリウム、アンモニウム、またはカリウム塩からなる群から選択される、請求項9に記載の方法。
  11. 前記塩の濃度が約1Mを上回る、請求項9に記載の方法。
  12. 前記塩の濃度が約2Mを上回る、請求項9に記載の方法。
  13. 前記リーシス試薬が界面活性剤を含んでなる、請求項1または2に記載の方法。
  14. 前記リーシス試薬がアニオン性界面活性剤を含んでなる、請求項1または2に記載の方法。
  15. 前記アニオン性界面活性剤がドデシル硫酸のナトリウム、カリウム、およびリチウム塩からなる群から選択される、請求項14に記載の方法。
  16. 前記アニオン性界面活性剤の濃度が約0.1%(重量/容量)を上回る、請求項14に記載の方法。
  17. 前記リーシス試薬がRNアーゼ溶液をさらに含んでなる、請求項1または2に記載の方法。
  18. 前記リーシス試薬がPuregene(登録商標)細胞リーシス溶液(Gentra Systems, Inc., Minneapolis)である、請求項1または2に記載の方法。
  19. DNAを溶解産物から物理的に分離する工程が、追加試薬を用いることなく溶解産物から非DNA生物学的成分を物理的に沈澱させ、非DNA沈澱、およびDNAを含む溶液を得ることをさらに含んでなる、請求項1または2に記載の方法。
  20. 溶解産物からDNAを物理的に分離する工程が、溶解産物を遠心分離することをさらに含んでなる、請求項19に記載の方法。
  21. 前記DNAを含む溶液とアルコールとを接触させ、単離したDNAを含んでなる沈澱を得ることをさらに含んでなる、請求項19に記載の方法。
  22. 単離したDNAと洗浄溶液とを接触させることをさらに含んでなる、請求項21に記載の方法。
  23. 単離したDNAを水和試薬で処理する、請求項21に記載の方法。
  24. 細胞を含んでなる生物学的試料からDNAを単離する方法であって、以下の一連の工程:
    (a) 生物学的試料の残りからDNAを含んでなる細胞を分離し、
    (b) 工程(a)のDNAを含んでなる分離した細胞と、高張高塩試薬とを接触させ、前記生物学的細胞の懸濁液を形成させ、
    (c) 工程(b)の懸濁液とリーシス試薬とを接触させ、生物学的材料のDNAおよび非DNA生物学的成分を含んでなる溶解産物を形成させ、
    (d) 工程(c)の溶解産物の非DNA生物学的成分からDNAを物理的に分離し、単離したDNAを得ること
    を含んでなる、方法。
  25. 前記生物学的試料が植物組織、動物組織、培養した植物細胞、培養した動物細胞、血液細胞、および体液からなる群から選択される、請求項24に記載の方法。
  26. 前記生物学的試料が骨髄試料である、請求項24に記載の方法。
  27. 前記生物学的試料が全血である、請求項24に記載の方法。
  28. 前記非DNA生物学的成分が、タンパク質、脂質、RNA、および炭水化物からなる群から選択される、請求項24に記載の方法。
  29. 前記高張高塩試薬がPuregene(登録商標)タンパク質沈澱溶液(Gentra Systems, Inc., Minneapolis, MN)である、請求項24に記載の方法。
  30. 前記高張高塩試薬が溶解産物からタンパク質を沈澱させるのに有効な量の塩を含んでなる、請求項24に記載の方法。
  31. 前記塩が可溶性ナトリウム、アンモニウム、またはカリウム塩からなる群から選択される、請求項30に記載の方法。
  32. 前記塩の濃度が約1Mを上回る、請求項30に記載の方法。
  33. 前記塩の濃度が約2Mを上回る、請求項24に記載の方法。
  34. 前記リーシス試薬が界面活性剤を含んでなる、請求項24に記載の方法。
  35. 前記リーシス試薬がアニオン性界面活性剤を含んでなる、請求項24に記載の方法。
  36. 前記アニオン性界面活性剤がドデシル硫酸のナトリウム、カリウム、およびリチウム塩からなる群から選択される、請求項35に記載の方法。
  37. 前記アニオン性界面活性剤の濃度が約0.1%(重量/容積)を上回る、請求項35に記載の方法。
  38. 前記リーシス試薬が更にRNアーゼ溶液を含んでなる、請求項24に記載の方法。
  39. 前記リーシス試薬がPuregene(登録商標)細胞リーシス溶液(Gentra Systems, Inc., Minneapolis)である、請求項24に記載の方法。
  40. 溶解産物からDNAを物理的に分離する工程が、追加試薬を用いることなく溶解産物から非DNA生物学的成分を物理的に沈澱させ、非DNA沈澱、およびDNAを含む溶液を得ることをさらに含んでなる、請求項24に記載の方法。
  41. 溶解産物からDNAを物理的に分離する工程が、溶解産物を遠心分離することをさらに含んでなる、請求項40に記載の方法。
  42. 前記DNAを含む溶液とアルコールとを接触させ、単離したDNAを含んでなる沈澱を得ることをさらに含んでなる、請求項40に記載の方法。
  43. 単離したDNAと洗浄溶液とを接触させることをさらに含んでなる、請求項42に記載の方法。
  44. 単離したDNAを水和試薬で処理する、請求項42に記載の方法。
  45. 赤血球および白血球を含んでなる全血試料からDNAを単離する方法であって、以下の一連の工程:
    (a) 生物学的試料と赤血球リーシス試薬とを接触させ、赤血球をリーシスし、
    (b) 白血球をリーシスした赤血球から分離し、
    (c) 前記白血球と高張高塩試薬とを接触させ、前記白血球を前記高張高塩試薬の溶液に懸濁し、次いで
    (d) 工程(c)の白血球とリーシス試薬とを接触させ、DNAおよび非DNA細胞材料を含む溶解産物を形成させ、
    (e) DNAを溶解産物の非DNA細胞材料から物理的に分離し、単離したDNAを得ること
    を含んでなる、方法。
  46. 前記生物学的試料が血球および体液からなる群から選択される、請求項45に記載の方法。
  47. 前記生物学的試料が骨髄試料である、請求項45に記載の方法。
  48. 前記生物学的試料が全血である、請求項45に記載の方法。
  49. 前記非DNA生物学的成分がタンパク質、脂質、RNA、および炭水化物からなる群から選択される、請求項45に記載の方法。
  50. 前記高張高塩試薬がPuregene(登録商標)タンパク質沈殿溶液(Gentra Systems, Inc., Minneapolis, MN)である、請求項45に記載の方法。
  51. 前記高張高塩試薬が、溶解産物からタンパク質を沈澱させるのに有効な量の塩を含んでなる、請求項45に記載の方法。
  52. 前記塩が可溶性のナトリウム、アンモニウム、またはカリウム塩からなる群から選択される、請求項51に記載の方法。
  53. 前記塩の濃度が約1Mを上回る、請求項51に記載の方法。
  54. 前記塩の濃度が約2Mを上回る、請求項51に記載の方法。
  55. 前記リーシス試薬が界面活性剤を含んでなる、請求項45に記載の方法。
  56. 前記リーシス試薬がアニオン性界面活性剤を含んでなる、請求項45に記載の方法。
  57. 前記アニオン性界面活性剤がドデシル硫酸のナトリウム、カリウム、およびリチウム塩からなる群から選択される、請求項56に記載の方法。
  58. 前記アニオン性界面活性剤の濃度が約0.1%(重量/容積)を上回る、請求項56に記載の方法。
  59. 前記リーシス試薬がRNアーゼ溶液をさらに含んでなる、請求項45に記載の方法。
  60. 前記リーシス試薬がPuregene(登録商標)細胞リーシス溶液(Gentra Systems, Inc., Minneapolis)である、請求項45に記載の方法。
  61. 溶解産物からDNAを物理的に分離する工程が、追加試薬を用いることなく溶解産物から非DNA生物学的成分を物理的に沈澱させ、非DNA沈澱、およびDNAを含む溶液を得ることをさらに含んでなる、請求項45に記載の方法。
  62. 溶解産物からDNAを物理的に分離する工程が、溶解産物を遠心分離することをさらに含んでなる、請求項61に記載の方法。
  63. 前記DNAを含む溶液とアルコールとを接触させ、単離したDNAを含んでなる沈澱を得ることをさらに含んでなる、請求項61に記載の方法。
  64. 単離したDNAと洗浄溶液とを接触させることをさらに含んでなる、請求項63に記載の方法。
  65. 単離したDNAを水和試薬で処理する、請求項63に記載の方法。
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