JP4107989B2 - データ通信における衝突回避方式 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、屋内電力線や無線を用いたシェアードメディア形のデータ通信ネットワークにおいて、2つの別々のノードから送信されるデータがネットワーク内で衝突することを回避するための衝突回避方式に関する。
【0002】
【従来の技術】
シェアードメディア形のネットワークとしてはイーサネットに代表されるCSMA/CD方式が広く用いられている(例えば、特許文献1参照。)。CSMA/CD方式は、データ伝送に先立ってネットワーク内にデータ信号が存在するかどうかを調べ、存在しないときには直ちにデータ伝送を開始する。その後、送り出したデータについて、他のノードが、ほぼ同じタイミングで送り出したデータと衝突してつぶれていないかどうかを監視し、データの衝突を検出するとデータ伝送を中止し、一定時間後に再試行する方式である。
【0003】
CSMA/CD方式においては、同軸ケーブルのようにデータの衝突が容易なシェアードメディアで広く使われる。しかし、屋内電力線や無線のように雑音が多いメディアでは、雑音に強いスペクトル拡散や直交周波数分割変調など、複雑な変調方式が利用される。このような変調方式は、2つのデータが衝突しているかどうかを調べるのが容易ではない。そのデータ送信に先立ってデータ送信する権利を確保する信号を流す衝突回避方式を使うことが多い。この衝突回避のやり方には色々な方式がある。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−276199号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の衝突回避方式では、ネットワークにつながる全てのノード間に通信路を確保できるメッシュ形のネットワークを前提としている。しかも、データ伝送は1回限りで終了する一括形のデータ伝送を前提にしている。
【0006】
しかしながら、屋内電力線や微弱電波の無線ネットワークではメッシュ形は期待できず、直接通信できない(または互いに聞こえない)ノードのペアが存在することが少なくない。しかも、マルチメディア信号の利用においては一括形のデータだけでなく、ストリーム形のデータが増加し、これらはデータ伝送が間欠的ではあるものの、長い間継続し、しかも開始時点で終了の時点が決められていないことが特徴的である。
【0007】
本発明はそのような実情を考慮してなされたもので、スペクトル拡散通信方式や直交周波数分割変調方式を利用するデータ通信で、特に屋内電力線や無線を用いたシェアードメディア形のデータ通信ネットワークにおいて、データ伝送に先立ってネットワークにつながる別々のノードから送信されたデータがネットワーク内で衝突し互いに妨害して、データ伝送が機能しなくなることを防止することができ、しかも、ストリーム形のデータ伝送にも容易に対応することが可能な衝突回避方式の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明は、屋内電力線や無線を用いたデータ通信ネットワークにおいてデータ通信の基本単位である基本パケットの伝送時間を各ノードのタイミングでn分割(n=1,2,・・・)し、その分割単位をスロットとして伝送時間の単位とするためのスロットクロックを発生するスロットクロック発生手段と、前記基本パケットの伝送後の一定スロット数を沈黙時間としてデータ伝送を停止する伝送停止手段と、伝送されてきた基本パケットがnスロットよりも長いかどうかを検出する検出手段と、その検出手段において基本パケットがnスロットよりも長いことが検出されたときに、前記沈黙時間よりも短いスロット数の間隙の後に、衝突検出の旨を告げる基本パケットをブロードキャストする送信手段とを備えていることによって特徴づけられる。
【0009】
本発明では、衝突したかどうかの検出が難しいスペクトル拡散方式や直交周波数変調方式を前提としているので、データ通信の単位として基本のパケットを導入する。しかも、この基本パケットの長さを測定し、パケット終了後、次のパケットの伝送開始を制御するため、基本パケットをn分割(n=1,2,・・・)としたスロットを基本的な時間単位として導入する。
【0010】
また、衝突の検出は、伝送されてきた基本パケットの長さがスロット長のちょうどn倍になっているかどうかを検出し、基本パケットがnスロットよりも長いときには衝突したと判断する。そして、衝突が検出されたときには、基本パケット伝送後の沈黙時間よりも短いスロット数の間隙の後に、衝突検出の旨を告げる基本パケットをブロードキャストすることにより、データの衝突をノードに知らせる。
【0011】
このように、本発明の衝突回避方式によれば、データ通信ネットワークにおいてデータの衝突が生じたときには、それが判明するので、データ衝突の可能性を減少させることができる。
【0012】
本発明の衝突回避方式において、基本パケットを用いて、データ長、繰り返し回数、繰り返し周期および送信相手ノードを指定して以後のデータの送信権を確保し、その送信権確保の基本パケットによって送信相手として指定されたノードが、基本パケットを前記送信手段の間隙よりも長く、かつ前記伝送停止手段の沈黙時間よりもより短い間隙で再びブロードキャストするようにしてもよい。このようにすれば、データ通信ネットワークにおいてデータが衝突する可能性をさらに減少させることができる。また、この場合、確保したデータの送信権に基づくストリームデータなどのデータ送信が終了したのちに、そのデータの送信権を解放するようにしてもよい。
【0013】
なお、本発明のデータ分配方式を構成する各機能部(手段)は、例えばデータ通信ネットワークに接続される各ノードに設けられる。
【0014】
【発明の実施の形態】
まず、本発明の実施形態の概要を各項目ごとに説明する。
【0015】
[基本パケットの伝送]
本実施形態においては、データ通信方式の基本データ伝送単位を8バイト(64ビット)のパケットとし、これを基本パケットという。データ伝送速度を2Mbpsとするので基本パケットは32μ秒の長さということになる。
【0016】
各ノードでは基本パケットの半分の長さ、すなわち4バイトの伝送に相当する時間をスロットと呼び、これをデータ伝送の基本時間単位とする。したがって基本パケットは2スロットを用いて伝送する。このスロットへの分割はそれぞれのノードが独立に行い、ノード間の位相調節を行わない。
【0017】
基本パケットの送信は衝突回避の手段を講じることなく行う。まず、シェアードメディアに他の信号が存在しないことを確認し、自らのスロットの先頭から伝送を開始する。このスロットの先頭がノード間で微妙にずれているので、これが衝突を防ぐのに役立つ。その理由を図1を用いて説明する。
【0018】
図1において、ノードAが基本パケット11を送り出すと、12で示す伝播遅延で信号が送信され、ノードBにはスロットの先頭13の時点よりも少し前にノードAの送信した信号が届くので、ノードBは13から始まるスロットでデータを送り出すことはない。つまり衝突回避に役立っている。
【0019】
しかし、12で示す伝播遅延にてノードAからの信号がノードCに届くのは、ノードCのスロットの先頭14よりも少し後になるので、ノードCは基本パケット15を送り出してしまう。したがって、ノードAのパケットとノードCのパケットは衝突する。ところが、ノードAのパケットの終端はノードCのパケットの終端16よりも少し遅れた時点17で届き、パケット送出中のノードはスロット上の信号の監視中に、ノードCは自ら送信したパケットが終わっても、次のスロットに信号があることに気付く。これにより衝突が発生したことがわかる。
【0020】
本実施形態においては、図2に示すように、基本パケットを送り出したり、検出したりすれば、その基本パケットの終端の後の5スロットはデータ送出をしない沈黙時間とすることをルールにする。さらに、基本パケットの終端が、自らのスロットの切目以外の時点にあるときには、そのスロットに続く5スロットを沈黙時間とする。これにより、自らが送り出した基本パケットが衝突したかどうかを見極めることができる。
【0021】
衝突を検出すると、ノードCは、図2に示す1スロットの間隙でNAK(受信不能)コマンドを出す。確率的には小さいが、ノードAからの基本パケットとノードCの基本パケットとがノードCにおいて完璧に2スロット内で重なることがある。そのときはノードCは衝突を検出することができない。しかし、ネットワーク内のいずれかのノードでノードAからの基本パケットとノードCからの基本パケットの位相がずれて、2スロット分をはみ出して受信されるので衝突が検出できる。そのときには、衝突を検出したノードは1スロット間隙でNAKコマンドをブロードキャストする。これを聞いたノードAやノードCは前記した基本パケットを再送する。
【0022】
[パケット終了後の間隙]
次に、1つの通常の基本パケットを受信したあとの間隙について図2を参照しながら説明する。
【0023】
まず、スロットはノード間において位相調整をしないので、受信した基本パケット21は自らのスロットの先端と終端とは一致しない。したがって、受信した基本パケット21の終端が位置するスロットは無視して、その次のスロットから間隙をとる。すなわち、符号22のスロットのみを間隙とする場合を1スロット間隙、符号23の2スロットを間隙とする場合を2スロット間隙、符号24の3スロットを間隙とする場合を3スロット間隙と呼ぶことにする。通常のパケットは少なくとも5スロット間隙をとり、次のスロットで送信をする。
【0024】
そして、図2に示すように通常のパケット25は5スロット間隙、すなわち5スロット以上の沈黙時間をとって送信される。こうすることにより、基本コマンド送信に対して衝突を検出したノードは1スロット間隙でNAKコマンドをブロードキャストする。衝突は多くのノードで検出される可能性が高いので、NAKコマンドも衝突する可能性が高い。しかし、1スロット間隙で送信できるのはNAKコマンドだけであるので、ここにコマンドがあること自体が衝突の起こったことを意味することになる。
【0025】
[衝突回避方式]
次に、衝突回避方式の一例を説明する。
【0026】
まず、データを伴うデータ送信は、基本パケットの直後にデータフィールドをとったフレーム構成とする。この衝突回避には「送信権確保(CRS)」コマンドを用いる。衝突回避に用いる基本パケットの構成を図3に示す。
【0027】
図3において、宛先の8ビットがオール1の場合それはブロードキャストを意味し、アドレスのオールゼロは使用しない。コマンド欄には、基本パケットのみによる通常のデータ伝送以外に、送信権を制御する4種のコマンドが入る。その4種のコマンドを表1に示す。
【0028】
【表1】
Figure 0004107989
【0029】
「送信権確保」コマンドはそれに続くデータパケット伝送において衝突を回避する制御を行うために用いる。データパケットは、基本パケットが8バイト固定長であるのに対し、その基本パケットよりも長く、しかも長さも一定しない。図3の補助アドレスには、このパケットのブロードキャスト伝送で、特に指定したいアドレスを記載する。CRSコマンドの場合補助アドレスで送信権確保の宛先を示す。
【0030】
図4に示すように、データ送信は1回だけのもの、指定する周期で何回か続くもの、周期的に発生し終了時点がわからないもの3種に区別する。
【0031】
データ送信が1回だけのものは、データ0の最初の6ビットでデータ長を指定するが、0から255までの数字をhにすると16hバイトをデータ長とする。したがって、最小のデータ長は16バイトすなわち4スロットになる。繰り返し回数には6ビットを当て、前の3ビット(n)と、後の3ビット(m)に分け、n+8・2mで回数を指定する。
【0032】
この6ビットはデータ0の末尾の2ビットとデータ1前の4ビットとする。データ1の末尾の4ビットでは周期を指定するが、4ビットの2進数をkとすると2k・4スロットを周期とする。ただし、オール0は特に周期ゼロとする。最終が予想できないストリームデータの場合はデータ長と周期のみを指定し、回数は0とする。
【0033】
このコマンドを受信すると、各ノードはアドレスとその送信権の内容を記憶する。表1の「送信権終了」は「送信権確保」で確保した送信権を終了するためのもので、回数指定のデータ送信では送信権確保ができなかった場合を除いて、これは出されないものとする。
【0034】
データ0、データ1は対応する「送信権確保」と同じものにする。このコマンドは「送信権確保」が「送信権確保不能」コマンドのため行使できないとき、「送信権確保」をキャンセルするためにも用いる。この「送信権終了」コマンドを聞いた各ノードは記憶して送信権内容を消去する。「送信権確保不能」は「送信権確保」コマンドに対する否定に使用する。「送信権確保」コマンドを出すときは他のノードの送信権の内容を侵害しないかどうかをチェックしてから出す。
【0035】
「送信権確保(CRS)」、「送信権終了(ERS)」「送信権確保不能(UGR)」コマンドなどは、たとえブロードキャストしても聞こえないノードがあり得る。CRSコマンドは送信先及び宛先の間の送信権確保が目的であるから、この両ノードと直接通信可能ノードにはこれを徹底させなければならない。
【0036】
逆に、ERSとUGRの両コマンドはCRSコマンドを聞いたすべてのノードに聞こえなければならない。CRSコマンドの徹底のためにはブロードキャスト伝播という手法を用いる。
【0037】
[送信権の制御]
図3に示した基本パケットの制御バイトの内容を図5に示す。ただし、その1ビット目は「再送」表示とし、第2ビットを「ブロードキャスト伝播依頼」表示とする。
【0038】
ここに1が立ったブロードキャストは、図3の補助アドレスが指定するノードにブロードキャストを継続することを依頼するものとする。CRSコマンドの場合は補助アドレスに送信権確保したい送信宛先とするので、宛先が再びCRSコマンドをブロードキャストする。このときは「ブロードキャスト伝播依頼」ビットは0としておく。
【0039】
こうすると、送信元と宛先の両方のノードがCRSコマンドをブロードキャストすることになるので、両ノードが直接通信できるノードに送信権確保が徹底される。ERSコマンドもCRSと全く同様に行う。UGRコマンドはCRSコマンドに対する一種のレスポンスとなる。これらも「ブロードキャスト伝播依頼」に1を立てて、補助アドレスにCRSコマンドの送信元アドレスにしたブロードキャストとする。これを受けた送信元アドレスは、そのUGRコマンドをERSコマンドに変えてそれをブロードキャストする。さらに、それらERSコマンドとUGRコマンドは3スロット間隙で出すものとし、通常のコマンドより優先する。
【0040】
UGRコマンドは、通常の基本パケットの送信後に3スロット間隙で出し、衝突検出を伝えるNAKコマンドにも、同様に1スロットの沈黙だけで出す権利を与える。このようにすることにより、これらの衝突の可能性が減少するだけでなく、その衝突があってもそこにコマンドが出たことの意味が明白となる。1スロット間隙のNAKのときには、その対象となった基本パケットの送信ノードは同じパケットを図5の再送ビットに1を立てて送信する。
【0041】
一方、CRS、ERS、UGRコマンドのブロードキャスト伝播依頼を受けた次のブロードキャストも2スロット間隙で出すことによって送信権制御を容易とし、衝突の可能性を減少させる。
【0042】
次に、本発明のより具体的な実施形態を説明する。
【0043】
図6は本発明の実施形態の構成を示すブロック図である。この実施形態においては、前提として8バイトの基本パケットを用いることにし、その半分の長さすなわち4バイト長をスロットとする。なお、図6に示す各構成(機能部)は、ネットワークに接続される各ノードに設けられる。
【0044】
この実施形態では、まず、基本クロック発生部101で発生したクロックを1/256スロットクロック発生部102に送って、スロット長の1/256スロットクロックを作成し、次いで、それをスロットクロック発生部103に送ってスロットのタイミングのクロックを発生する。これは図1において1つの区切りに相当している。
【0045】
一方、ネットワークからの受信回路104を通じて受信される。その受信した信号は受信回路104で基本パケットとデータパケットに分けられ、後者はデータパケット受信部105に渡されて上位層の処理に委ねられる。上位層の処理は本発明の本質ではないので、その詳細な説明はここでは省略する。
【0046】
受信回路104で分けられた基本パケットは基本パケット受信部106に渡され、受信信号検出部107において信号が存在する長さのパルスに変換される。その変換後のパルスはAND回路(論理積)108に送られる。AND回路108は受信信号検出部107からのパルス(クロック)について、1/256スロットクロック発生部102からの1/256スロットクロックとの論理積をとることによって、1/256スロットクロックが受信信号の存在する期間に相当する分だけ通過する。
【0047】
こうして通過してきたクロックを基本パケット長カウント部109において、512クロックをカウントすることにより、受信した信号が2スロット分より長いかどうかを判断する。ここではスロットの1/256の長さを判断するためのクロックとしたが、これを1/512、1/1024とすることによってさらに精度が向上する。さらに、受信した衝突のない基本パケットの長さがちょうど512クロックをカウントする長さになっているかどうかは、基本パケットを送信した装置と受信した装置の基本クロックの精度に関係する。
【0048】
基本クロックが1/10000以上の精度があれば、512のカウントで基本クロック長を抽出でき、カウントがこれより大きいときには「カウントオーバ」信号を出して衝突検出部110を起動し、衝突検出コマンド発生部111において衝突検出コマンドを発生する。
【0049】
次に、基本パケット長カウント部109において、受信信号検出部107で検出した受信信号の終端を見つけ、「パケット終端」をコマンド送付タイミング発生部113に渡す。コマンド送付タイミング発生部113は、パケット終端から自アドレスの大きさに相当するスロット数を、スロットクロック発生部103から来るパルスをカウントすることによって、送付するスロットを見つけて、自らが基本パケットを送信するタイミングを制御する。
【0050】
基本パケット発生部112は、衝突検出コマンド発生部111から衝突検出コマンドを貰い、それを基本パケットに組み上げ、コマンド送付タイミング発生部113から来るタイミングで、それを基本パケット送信部114に渡す。
【0051】
基本パケット送信部114は、コマンド送付タイミング発生部113からコマンド送付タイミングの供給を受け、それによって自らのスロットの先頭から基本パケットを送信するために送信回路115に渡す。基本パケット発生部112は上位層から渡されるコマンドに対しても基本パケットを発生する。
【0052】
送信権スロット検出部117は、スロットクロック発生部103からスロットクロックの供給を受けたスロットカウント部116がカウントする数を参照しながら、スロットに送信権があるかどうかを検出する。
【0053】
送信権スロット検出部117において送信権が検出され、そのことが知らされたコマンド送付タイミング発生部113は送付タイミングを作り、それを基本パケット発生部112に教え、さらにデータフレーム送信のためにデータパケット送信部118にもそれを教える。
【0054】
送信回路115では、基本パケット送信部114から送られてくる基本パケットと、データパケット送信部118から送られてくるデータパケットをネットワークに送信する。
【0055】
ここで、衝突検出コマンド発生部111で衝突検出コマンドを発生しても、それを送信する以前に他の装置から衝突検出コマンドが出ると、その送信をストップしなければならない。この場合、受信コマンド作成部119が、衝突せずに受信したコマンドを上位層に渡し、上位層が判断する。
【0056】
受信コマンド作成部119は、基本パケット長カウント部109から「カウントOK」を貰うことにより衝突が無かったことを知り、基本パケット受信部106から送られてきた基本パケットの余分な部分を削除し、上位層に渡す受信コマンドを整える。
【0057】
一方、上位層は他の装置の衝突検出コマンドを認知すると、基本パケット発生部112に衝突検出コマンドの送信は不要になったことを通知する。これに応じて基本パケット発生部112はその送信をストップする。また、基本パケット発生部112は、自らが送信権確保コマンドを出したときには、受信回路104に一定時間受信がないことを送信権確認部120で確認すると、送信権を確保したことを意味するので上位層に通知する。
【0058】
次に、上位層の構成を図7を参照しながら説明する。なお、図7には本発明に関係した部分のみの構成を示している。
【0059】
まず、受信コマンド作成部119から、受信したコマンドを渡されたコマンド分析部201はコマンドを分析し、その内容が送信権確保コマンドのブロードキャストである場合は、送信権分析部202において送信権を分析し、次いで判断部203において送信権テーブルに書き込まれた既存の送信権と重複がないかどうかを判断し、その判断結果がNOである場合、その旨をテーブル書込部204において送信権テーブル213に新たに書き込むとともに、そのコマンドの「ブロードキャスト伝播依頼」に1が立っているかどうかを判断部214で判断し、判断結果がYESなら同じコマンドを「ブロード伝播依頼」を0にし、基本パケット送信部114にブロードキャストを依頼する。判断部203での判断結果がNOである場合は処理を終了する。
【0060】
一方、判断部203での判断結果がYESである場合は、送信権確保不能コマンド発生部205において送信権確保不能コマンドを発生し、基本パケット発生部112に渡す。コマンド分析部201でのコマンド分析結果が送信権終了コマンドである場合、コマンド削除部206において送信権テーブル213から該当する欄を削除する。
【0061】
コマンド分析部201でのコマンド分析結果が、自らを宛先にした送信権確保のコマンドである場合、送信権確保延期部207において自らの送信権確保を延期する処置をとるとともに、送信権終了コマンド発生部209に「ブロードキャスト伝播依頼」が1の送信権終了コマンド発生を依頼する。
【0062】
このときの補助アドレスは送信権確保コマンドを出したときの補助アドレスと同じである。ここで、図6の送信権確認部120から、自らの送信権確保が確認されたことが上位層に知らされてくると、送信権書込部208において自らの送信権を送信権テーブル213に書き込む。これに対し、判断部212での判断結果により、自らの送信権が不要になったときには、テーブル修正部210で送信権テーブルから該当欄を削除するとともに、それが長さと当時のみで確保された終了時点が予測できない送信権である場合、送信権終了コマンド発生部209において「ブロードキャスト伝播依頼」を1とした送信権終了コマンドを発生し、基本パケット発生部112にそれを渡す。
【0063】
一方、送信権確保が必要になったときには、送信権確保コマンド発生部211において送信権確保コマンドを発生し、基本パケット発生部112に渡す。送信権には送信権終了コマンドを出さない一回限りまたは複数回限りのものがある。それらは、判断部212において送信権が終了したかどうかを長さと回数で判断し、終了した場合にはテーブル修正部210において送信権テーブル213を修正する。
【0064】
以上の実施形態では、データ伝送のビットレートを2Mbps、基本パケット長を8ビット、スロット長を基本パケット長の半分の16μ秒として説明したが、本発明はこれに限られることなく、ビットレートは、3Mbpsまたは1Mbpsであってもよいし、さらには、もっと高い8Mbpsであっても構わない。
【0065】
基本パケットの長さはあまり長くないほうがいいが、8バイトではなく、10バイトあるいは12バイトであっても構わない。なお、基本パケットの衝突検出は容易であるので、基本パケットの送信には送信権確保を行わない。
【0066】
本発明において衝突検出のためのスロットは、基本パケットの整数分の1にとり、その長さをネットワークのノード間の最大の伝播遅延の約20倍以上にとる。たとえば最大長が50mであれば、100mの伝播遅延の約0.3M秒であるからスロット長は少なくとも6M秒よりも長くする。しかも、3通りのスロット間隙を使い分けることにより、衝突の検出を容易とし、衝突を検出したときの通知を確実にすることができる。衝突検出のNAKコマンドのみを1スロット間隙で出すようにしたことにより、たとえこのコマンドが衝突してもNAKコマンドが出たことがわかる。
【0067】
次に、本発明において大切な点は、送信権確保に関連するCRS、ERS、UGRコマンドであり、これらは3スロット間隙で出すことにした。NAKコマンドが出ないことを確認した後に出ることになり、速やかな送信権確保が可能になる。したがって、ノード間の伝送では若干の不安定さが残るシェアードメディア形であり、しかも最大長が限定されたネットワークにおいて、音声/音響などのストリーム形のデータ伝送のための送信権が衝突を回避して確保することが可能になる。
【0068】
なお、本実施形態の説明では、数Mbpsでストリームデータの周期も数m秒の範囲で行ったが、数10Mbpsで圧縮されたテレビ信号から成るストリームデータの伝送を行うネットワークでも本発明は適用可能である。
【0069】
そのときは周期をもっと長くとれるようにするために基本パケットを10バイト長とし、データ長、回数、周期にそれぞれ8ビットを与え、スロットも基本パケットと同じ長さ、またはその整数倍にとるだけで本発明が適用できることは明らかである。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、データ通信ネットワークにおいてデータ通信の基本単位である基本パケットの伝送時間を各ノードのタイミングでn分割し、その分割単位をスロットとして伝送時間の単位とし、また基本パケットの伝送後の一定スロット数を沈黙時間としてデータ伝送を停止する。そして、伝送されてきた基本パケットがnスロットよりも長いかどうかを検出し、基本パケットがnスロットよりも長いときには、沈黙時間よりも短いスロット数の間隙の後に、衝突検出の旨を告げる基本パケットをブロードキャストするようにしているので、データ通信ネットワークにおいてデータが衝突する可能性を減少させることができる。
【0071】
これにより、スペクトル拡散通信方式や直交周波数分割変調方式を利用するデータ通信、特に、屋内電力や無線を用いたシェアードメディア形のデータ通信ネットワークにおいて、データ伝送に先立ってネットワークにつながる別々のノードから送信されたデータがネットワーク内で衝突し互いに妨害することを防ぐことができ、データ伝送が機能しなくなることを防止することができる。しかも、ストリーム形のデータ伝送にも容易に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に適用するスロットと基本パケットの伝送方式を示す図である。
【図2】基本パケットを受信したあとの間隙の説明図である。
【図3】基本パケットの構成を示す図である。
【図4】データ送信の種類を示す図である。
【図5】基本パケットの制御バイトの内容を示す図である。
【図6】本発明の実施形態の構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の実施形態に用いる送信権制御の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
A,B,C ノード
101 基本クロック発生部
102 1/256スロットクロック発生部
103 スロットクロック発生部
104 受信回路
105 データパケット受信部
106 基本パケット受信部
107 受信信号検出部
108 AND回路(論理積)
109 基本パケット長カウント部
110 衝突検出部
111 衝突検出コマンド発生部
112 基本パケット発生部
113 コマンド送付タイミング発生部
114 基本パケット送信部
115 送信回路
116 スロットカウント部
117 送信権スロット検出部
118 データパケット送信部
119 受信コマンド作成部
120 送信権確認部

Claims (3)

  1. 屋内電力線や無線を用いたデータ通信ネットワークにおいてデータ通信の基本単位である基本パケットの伝送時間を各ノードのタイミングでn分割(n=1,2,・・・)し、その分割単位をスロットとして伝送時間の単位とするためのスロットクロックを発生するスロットクロック発生手段と、
    前記基本パケットの伝送後の一定スロット数を沈黙時間としてデータ伝送を停止する伝送停止手段と、
    伝送されてきた基本パケットがnスロットよりも長いかどうかを検出する検出手段と、
    その検出手段において基本パケットがnスロットよりも長いことが検出されたときに、前記沈黙時間よりも短いスロット数の間隙の後に、衝突検出の旨を告げる基本パケットをブロードキャストする送信手段と、
    を備えていることを特徴とするデータ通信における衝突回避方式。
  2. 請求項1記載のデータ通信における衝突回避方式において、基本パケットを用いて、データ長、繰り返し回数、繰り返し周期および送信相手ノードを指定して以後のデータの送信権を確保する送信権確保手段と、その送信権確保の基本パケットによって送信相手として指定されたときに、その基本パケットを前記送信手段の間隙よりも長く、かつ前記伝送停止手段の沈黙時間よりもより短い間隙で再びブロードキャストする再送手段を備えていることを特徴とするデータ通信における衝突回避方式。
  3. 請求項2記載のデータ通信における衝突回避方式において、確保したデータの送信権に基づくストリームデータなどのデータ送信が終了したのちに、そのデータの送信権を解放する送信権開放手段を備えていることを特徴とするデータ通信における衝突回避方式。
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