JP4107649B2 - 高周波無線通信装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マイクロ波帯〜ミリ波帯で無線通信するための高周波無線通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
マイクロ波帯〜ミリ波帯の無線通信装置は、例えば図7に示す様に構成されている。図7において、送信機100は、べースバンド入力端子101、ベースバンド増幅器102、電圧制御発振器を用いたFM変調部103、周波数アップコンバータ104、及びアンテナ部105を備えている。また、受信機110は、べースバンド出力端子111、FM復調部112、周波数ダウンコンバータ113、局部発振部114、及びアンテナ部115を備えている。
【0003】
送信機100において、例えば映像と音声を示す1つのチャンネル信号がべースバンド入力端子101に入力され、この信号がベースバンド増幅器102によって増幅されてからFM変調器103によってFM変調され、更にFM変調された信号が周波数アップコンバータ104によってミリ波帯信号ヘアップコンバートされ、このミリ波帯信号がアンテナ105によって空間へ放射される。
【0004】
一方、受信機110においては、ミリ波帯信号がアンテナ115で受信され、このミリ波帯信号が周波数ダウンコンバータ113によって低周波信号へダウンコンバートされ、この低周波信号がFM復調部112によって復調され、復調された信号が端子111から出力され、更に該信号がディスプレイ装置やモニタ装置へと伝送され、映像と音声が再生される。
【0005】
送信機100及び受信機110は、FM変調器103のFM出力をミリ波帯信号ヘアップコンバートするために、あるいはミリ波帯信号を低周波信号へダウンコンバートするために、局部発振器(送信機100においては図示せず)をそれぞれ有する。これらの局部発振器は、発振周波数が固定されており、発振周波数を切り替える機能を有していなかった。従って、送信機100及び受信機110間で送受されるミリ波帯信号の周波数が固定されていた。
【0006】
また、各アンンテナ105,115は、平面アンテナであるものの、向きを調整する機能を持たなかった。このため、例えば図8に示す様に送信機100及び受信機101を三脚109等に搭載し、三脚109によって各アンンテナ105,115の向きを調整していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の無線通信装置においては、同一周波数の他のミリ波帯信号が到来し、受信機側で混信を起こすことが多かった。この場合、例えば送受信機間の無線信号の伝送ルートを変えることによって、混信や電波干渉の影響を軽減することが可能である。ところが、金属筐体に収納された送受信機を三脚に支持固定しているために、少なくとも高さ100cm以上、縦横20cm以上の大きなものを移動並びに操作せねばならず、大きな労力を必要とした。
【0008】
また、三脚よりも高い位置から電波を送受信することができないため、無線信号の伝送ルートを変更しても、他の物体によって遮蔽されることが多かった。
【0009】
更に、ディスプレイ装置が送受信機と分離されているため、これらの装置の携帯並びに移動が困難であり、また送受信機のみの移動範囲が限られるので、送受信機を移動させることによって混信や電波干渉を防止するには限度があった。
【0010】
そこで、本発明は、上記従来の課題を鑑みなされたものであり、混信を防止することができ、また移動調整等を容易に行い得る高周波無線通信装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の高周波無線通信装置は、送信機もしくは受信機が一体化された指向性アンテナと、該指向性アンテナが収納された誘電体ケースと、該誘電体ケースを、該誘電体ケースの向きが変更自在になるように支持する支持手段とを備え、室内に配設される高周波無線通信装置であって、前記支持手段は、前記誘電体ケースを回転駆動するための電動モータおよび該電動モータを駆動制御する制御部を有し、前記誘電体ケースは、前記制御部が受信するリモートコントローラからの制御信号に応答して前記電動モータが駆動制御されることによって回転されることを特徴とする。
【0012】
また、本発明の高周波無線通信装置は、送信機および受信機が一体化された指向性アンテナと、該指向性アンテナが収納された誘電体ケースと、該誘電体ケースを、該誘電体ケースの向きが変更自在になるように支持する支持手段とを備え、室内に配設される高周波無線通信装置であって、前記支持手段は、前記誘電体ケースを回転駆動するための電動モータおよび該電動モータを駆動制御する制御部を有し、前記誘電体ケースは、前記制御部が受信するリモートコントローラからの制御信号に応答して前記電動モータが駆動制御されることによって回転されることを特徴とする。
【0019】
1実施形態では、前記誘電体ケースの向きが変更された後に、該誘電体ケースの向きをロックするロック手段を備えている。
【0020】
1実施形態では、前記指向性アンテナの電波受信面と反対側においては、前記誘電体ケースの壁面を金属で形成している。
【0021】
1実施形態では、前記送信機もしくは受信機は、平面回路もしくは誘電体線路を含む。
【0023】
1実施形態では、前記誘電体ケースは、前記指向性アンテナの電波受信面側に誘電体レンズを有している。
【0025】
1実施形態では、当該高周波無線通信装置がディスプレイ装置又は空調機に取り付けられている。
【0026】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1は、本発明の高周波無線通信装置の第1実施形態を示すブロック図である。本実施形態では、主に屋内で用いるミリ波帯映像多重伝送を例にとり説明する。
【0027】
この種のミリ波帯映像多重伝送は、地上波TV放送、衛星TV放送、及びCATV等の映像メディアを伝送するときに用いられる。本実施形態において、送信側は、地上波TV放送の無線信号、衛星放送の中間周波数信号、及びCATVの伝送信号をミリ波帯信号へ直接アップコンバートして、そのまま無線送信する。受信側では、ミリ波帯信号を受信し、このミリ波帯信号を地上波TV放送の無線信号、衛星放送の中間周波数信号、及びCATVの伝送信号ヘダウンコンバートし、これらの信号を夫々のチューナで復調並びに処理して、各映像信号を復調し、各映像信号をテレビ受信装置に伝送して、テレビ受信装置にそれぞれの映像を映し出す。
【0028】
地上波TV放送の無線信号、衛星放送の中間周波数信号、及びCATVの伝送信号は、略100MHz〜2GHz程度の周波数帯域を有しており、ここでは該信号を多重映像中間周波数信号15(IF信号)と呼ぶ。
【0029】
送信機1において、IF信号15が入力端子2に入力され、このIF信号15がIFアンプ3によって増幅及びレベル調整され、周波数ミキサ4によって該IF信号15と局部発振器5からの信号が周波数混合されミリ波帯信号に周波数変換される。このミリ波帯信号は、ミリ波帯増幅器6によって増幅されてから、バンドパスフィルタ7によって不要な周波数成分が除去され、この後に送信アンテナ8によって空間へ放射される。
【0030】
一方、受信機21においては、ミリ波帯信号が受信アンテナ22で受信され、このミリ波帯信号がミリ波帯低雑音増幅器23によって増幅され、このミリ波帯信号の不要な周波数成分がフィルタ24によって除去され、周波数ミキサ25によって該ミリ波帯信号と局部発振器26からの信号が周波数混合されIF信号15に周波数変換される。IF信号15は、増幅器27によって増幅され、出力端子28からチューナ(図示せず)へと伝送される。チューナは、IF信号15を復調並びに信号処理し、映像信号を形成する。この映像信号がテレビ受信装置(図示せず)に加えられ、テレビ受信装置に映像が映し出される。
【0031】
ここで、送信機1の局部発振器6及び受信機21の局部発振器26は、共通の構造を有しており、周波数マルチプライア11、マイクロ波帯位相同期発振器(PLO)12及びチャンネル指定器13を備えている。周波数マルチプライア11及び位相同期発振器12は、緩衝増幅器を含んでいても構わない。また、位相同期発振器12及びマルチプライア11は、複数個であっても構わない。
【0032】
送信機1の局部発振器6及び受信機21の局部発振器26は、通常の通信に用いる1チャンネル及び混信防止用の複数のチャンネルに対応するそれぞれの周波数の局部発振信号を選択的に生成することができ、生成した局部発振信号をそれぞれの周波数ミキサ4,25に出力する。
【0033】
また、送信機1及び受信機21は、それぞれの受光部/信号処理部9,29を備えている。リモートコントローラ14は、テレビ受信装置やビデオデッキ等を遠隔操作するものであって、上記混信防止用の各チャンネルのいずれかを順次選択するための予め設定された入力操作に応答して、選択された混信防止用のチャンネルを示す制御信号を形成し、この制御信号を光信号に変換して送出する。送信機1及び受信機21の受光部/信号処理部9,29は、該光信号を受信して制御信号に変換し、この制御信号をそれぞれの局部発振器6,26に加える。
【0034】
各局部発振器6,26においては、制御信号がチャンネル指定器13に入力される。チャンネル指定器13は、制御信号によって示される混信防止用のチャンネルを判定し、このチャンネルを位相同期発振器12に指示する。位相同期発振器12は、該チャンネルに応じて発振信号の周波数をシフトさせ、この発振信号をマルチプライア11に出力する。マルチプライア11は、該発振信号を該チャンネルの周波数の局部発振信号に周波数変換し、混信防止用の局部発振信号をそれぞれの周波数ミキサ4,25に出力する。
【0035】
従って、リモートコントローラ14を操作することによって混信防止用の各チャンネルを順次選択して指示すれば、送信機1及び受信機21においては、混信防止用の各チャンネルの周波数の局部発振信号が周波数ミキサ4,25に順次加えられることになる。送信機1においては、周波数ミキサ4によって混信防止用のチャンネルのミリ波帯信号が形成され、このチャンネルのミリ波帯信号が送信される。受信機21においては、周波数ミキサ25によって混信防止用のチャンネルのミリ波帯信号からIF信号15が生成される。
【0036】
本実施形態では、例えば混信防止のために12のチャンネルが予め設定されている。このため、通常のチャンネルを用いて送信機1と受信機21間で通信を行っているときに、該通常のチャンネルと同一周波数の妨害信号があって、混信が発生しても、リモートコントローラ14を操作することによって混信防止用のチャンネルを指定すれば、混信を避けることができる。
【0037】
以上の様に本実施形態によれば、送信機1と受信機21間の通信中に、妨害信号があっても、リモートコントローラ14によってチャンネルを切り替えることにより、混信の影響を回避することができる。混信防止用の各チャンネルの周波数は、通常のチャンネルの周波数に対する初期の周波数シフト幅として500MHz〜1GHzほど大きく変化し、そこから、10MHz以上の間隔(一定の間隔でないほうがよい)で変化するように設定するのが望ましい。しかしながら、局部発振周波数の周波数可変幅や使用できる周波数帯域幅に制限がある場合、初期の周波数シフト幅を500MHz以下の範囲で設定しても構わない。
【0038】
尚、混信によってテレビ受信機の表示画面に適正な映像が選られないときに、混信防止用のチャンネルへの切り替えを促す様なメッセージを該表示画面に表示するようにしておけば利用し易いシステムとなる。
【0039】
また、本実施形態の送信機1及び受信機21は、トランシーバであっても良い。更に、一対の送受信機間で通常の通信に用いる各チャンネル周波数f1,f2を有し、各チャンネル周波数f1,f2に対して複数の混信防止用チャンネルをそれぞれ付加しても構わない。
【0040】
さらに、本実施形態では、ミリ波帯映像多重伝送を例示したが、マイクロ波帯の伝送、あるいは高速無線LAN装置や高速無線アクセス端末装置にも適用可能である。
【0041】
また、周波数マルチプライア11の代わりに、マイクロ波帯位相同期発振器の出力信号に追随並びに同期して動作する注入同期型の発振器を適用しても構わない。
【0042】
また、テレビ受信装置やビデオデッキのリモートコントローラを用いてチャンネルの切り替えを行ったが、コードレス電話やPHS等から送信される制御信号を利用して、混信防止用のチャンネルの切り替えを行っても構わない。
【0043】
(第2実施形態)
図2(a),(b),(c)は、本発明の高周波無線通信装置の第2実施形態を示している。図2(a)は本実施形態の高周波無線通信装置30を示す斜視図であり、図2(b)は該装置30における平面アンテナ32を示す断面図であり、図2(c)は該装置30における平面アンテナ32を示す斜視図である。本実施形態でも、主に屋内で用いるミリ波帯映像多重伝送を例にとり説明する。
【0044】
図2(b)に示す様に、誘電体基板31の表面に各アンテナ素子32aが形成され、誘電体基板31の裏面に送受信機33が形成され、送受信機33が筐体34によって封止されている。従って、平面アンテナ32に送受信機33が一体化されている。
【0045】
送受信機33は、例えば平面回路や誘電体線路を用いて構成され、小型及び軽量化が図られている。
【0046】
図2(a)に示す様に、平面アンテナ32は、送受信機33と共に、円球(または直方体)状の誘電体ケース35内に収納されている。平面アンテナ32は、その表面側で電波を受信する様な指向性を有する。平面アンテナ32の裏面側においては、誘電体ケース35の壁面を数ミクロンの膜厚の金属膜(例えばアルミ)や導体板等からなる金属部材38で覆っている。
【0047】
さらに、誘電体ケース35は、回転台36によって横方向θ及び縦方向φの2方向に回転自在に支持されている。また、回転台36は、誘電体ケース35の回転を可能にしたり、誘電体ケース35の回転を禁止するためのロック機構(図示せず)を有する。
【0048】
平面アンテナ32は、筐体34等を含めても2〜5cm角程度の大きさであって、本実施形態の無線通信装置30の重量が高々100g程度、誘電体ケース35の直径も略4〜10cm程度であるため、誘電体ケース35に指を当て、指先だけで、誘電体ケース35を回転させ、平面アンテナ32の方向を調整することができる。
【0049】
また、図3は、本実施形態の無線通信装置30を地上波放送等の各種のTVチューナカードを有したノート型パーソナルコンピュータ37に取り付けた状態を示している。無線通信装置30をノート型パーソナルコンピュータ37やテレビ受信装置等に取り付けた場合、誘電体ケース35を回転させ、平面アンテナ32の方向を調整することができるので、コンピュータ37やテレビ受信装置等を移動させる必要がない。無線通信装置30そのものを水平移動(スライド)できる様に該無線通信装置30を支持しても構わない。
【0050】
図4は、ノート型パーソナルコンピュータ37に取り付けられた無線通信装置30と、室Aの高所に取り付けられた他の無線通信装置30A(無線通信装置30と略同一構成である)を示している。
【0051】
高所の無線通信装置30Aにおいては、誘電体ケース35を回転駆動するための電動モータ(図示せず)及び該電動モータを駆動制御する制御部(図示せず)を回転台36に内蔵している。テレビ受信装置やビデオデッキのリモートコントローラから回転台36内の制御部に制御信号を送ると、制御部は、制御信号に応答して電動モータを駆動制御し、誘電体ケース35を回転駆動する。また、リモートコントローラの代わりに、コードレス電話やPHS等からの制御信号によって電動モータを駆動制御しても構わない。
【0052】
次に、図4を参照して、本実施形態の無線通信装置30の混信防止機能について述べる。
【0053】
例えばノート型パーソナルコンピュータ37の無線通信装置30を受信側とし、高所の無線通信装置30Aを送信側とする。また、隣の室Bでは、別の各送受信伝送端末40,41間でミリ波帯信号を用いて通信が行われている。
【0054】
ここで、各無線通信装置30,30A間の通信で用いられているチャンネルの周波数と、各送受信伝送端末40,41間の通信で用いられているチャンネルの周波数が同一であるとする。各室A,B間の壁Dが薄い木製の合板や石膏ボード等で形成されている場合、ミリ波帯信号が透過し、不要な無線信号の伝送ルートb,c等が形成されるので、室Bの各送受信伝送端末40,41からの無線信号が室Aのノート型パーソナルコンピュータ37の無線通信装置30で受信され、該無線通信装置30では混信や電波干渉が発生する。
【0055】
この様なときには、ノート型パーソナルコンピュータ37の無線通信装置30の誘電体ケース35を指先によって回転させて、平面アンテナ32の方向を調整すると共に、リモートコントローラから制御信号を送って、高所の無線通信装置30Aの誘電体ケース35を電動モータによって回転させて、平面アンテナ32の方向を調整し、これによって各送受信伝送端末40,41からの無線信号の影響が小さく、混信が少ない無線信号の伝送ルートpを各無線通信装置30,30A間に設定する。
【0056】
あるいは、ノート型パーソナルコンピュータ37を縦横に移動させてから、各無線通信装置30,30Aの平面アンテナ32の方向を調整し、混信が少ない無線信号の伝送ルートpを設定しても良い。この場合は、無線信号の伝送ルートpの設定領域が広がるので、混信や電波干渉をより確実に避けることができる。
【0057】
無線通信装置30が大型のディスプレイ装置やパーソナルコンピュータ等の機器に取り付けられており、機器全体を縦横に移動させることが困難な場合は、無線通信装置30を水平移動可能に支持するためのスライド機能を設けておき、これによって無線通信装置30の位置調整を行っても良い。
【0058】
また、無線通信装置30においては、平面アンテナ32の裏面側において誘電体ケース35の壁面を金属部材38で覆っている。このため、アンテナ32の前後比が高くなり、例えば無線通信装置30に不要な無線信号の伝送ルートbを通じて不要な無線信号が到達しても、誘電体ケース35の金属部材38によって該不要な無線信号が短絡されてしまい、混信の影響が軽減される。
【0059】
それでもなお、混信が生じ、ノート型パーソナルコンピュータ37の表示画面上に適正な映像が選られない場合は、該表示画面上に、「混信が生じているので、平面アンテナ32の方向を調整してください。」等のメッセージを表示するようにしておけば使用し易いシステムとなる。
【0060】
以上の様に本実施形態によれば、指向性を有する平面アンテナ32の方向を調整することにより、他の無線機器からの混信や電波干渉の影響を避けることができる。
【0061】
尚、本実施形態の無線通信装置30の送受信機33として、図1の送信機1及び受信機21を適用しても良い。この場合は、送信機1と受信機21間で局部発振器と受光部/信号処理部を共用する。例えば、平面アンテナ32の方向を調整しても、混信や電波干渉の影響を低減できなければ、リモートコントローラ14を操作することによって、各無線通信装置30,30Aの送受信機33間で用いられる無線信号のチャンネルを混信防止用のチャンネルに切り替えて混信を防止する。
【0062】
また、本実施形態では、ミリ波帯映像多重伝送を例示したが、マイクロ波帯の伝送、あるいは高速無線LAN装置や高速無線アクセス端末装置にも適用可能である。
【0063】
さらに、平面アンテナの代わりにホーンアンテナを用いて、アンテナ一体化送受信機を構成して、これを誘電体ケース35に収納しても構わない。
【0064】
また、平面アンテナ32の電波受信側で、誘電体ケース35に低損失誘電体(例えばガラスレンズ)を取り付け、これによって平面アンテナ32のアンテナ利得を大きくしても構わない。この場合、平面アンテナ32をどの方向を向けても、高いアンテナ利得を常に得ることができる。
【0065】
ところで、第2実施形態の無線通信装置30は、図4に示した形態だけでなく、様々な形態で使用することができる。
【0066】
例えば、図5に示す様に空調機(エアーコンディショナ)51にアダプタ52を固定し、このアダプタ52に無線通信装置30Aを取り付けても良い。
【0067】
あるいは、無線通信装置30Aを取り付けたパラボラアンテナ53を空調機51上に載せても構わない。
【0068】
パラボラアンテナ53は、電波を反射して無線通信装置30Aの平面アンテナ32に集束させる。無線信号の伝送距離が長かったり、各室間の壁を介して無線信号を伝送したり、1階と2階間で無線信号を伝送する場合は、利得の高いパラボラアンテナ53を利用すると、良好な伝送品質を得易い。
【0069】
図6に示す様に無線通信装置30Aを空調機(エアーコンディショナ)51に取り付け、また他の無線通信装置30をディスプレイ装置54に取り付ける。ここでは、空調機51の無線通信装置30Aを送信側とし、ディスプレイ装置54の無線通信装置30を受信側とする。
【0070】
通常、空調機51が室内の壁面の高い位置に設置されているので、空調機51の無線通信装置30Aは、無線信号を高い位置から低い位置へと放射する。このため、ディスプレイ装置54の無線通信装置30は、空調機51の無線通信装置30Aからの無線信号を受信し易くなる。
【0071】
また、空調機51が室の壁面から突出しているので、無線通信装置30Aを平坦な壁面に直接取り付けた場合と比較すると、無線信号が壁面の装飾物等の突出物によって遮られることがなく、無線信号の伝送路を良好に確保することができ、壁面に他の方向から進入してくる不要な電磁波による混信及び電波干渉の影響を軽減することができる。
【0072】
さらに、空調機51の無線通信装置30Aを室の高所に取り付けられた場合は、無線通信装置30Aからの無線信号を室の天井55で直接反射させ、この反射された無線信号をディスプレイ装置54の無線通信装置30で受信しても構わない。無線通信装置30Aが天井55に近接しているため、反射面の単位面積当たりに入射する電波が強く、反射された電波も強くなる。また、低い位置から電波を放射して、天井55で反射させることと比較すると、電波を反射するのに必要な反射面の面積が小さくて済むため、アルミホイル等の導電板あるいは網目の間隔が波長と同程度もしくは波長以下の金属網等からなる小型の反射板56を天井55に配置して、電波の反射率を向上させても良い。
【0073】
この様に電波を送信側から受信側へと直接伝送する無線信号の伝送路のみならず、天井55や反射板56等による反射を利用した無線信号の伝送路を確保することも可能であり、これによって送受信に用いられているチャンネルと同一周波数の外来電波による混信や電波干渉の影響を軽減することができる。
【0074】
また、反射板56を回転させる回転機能を付加し、リモートコントローラによって反射板56の向きを制御して電波の反射方向を調整し、これによって混信や電波干渉の影響を軽減することも可能である。
【0075】
また、通常、エアーコンディショナ等の空調機51は、窓際または窓の周辺の壁に取り付けられ、室内に向かって温風や冷風を送風する。同様に、空調機51の無線通信装置30も室内に向かって電波を放射する。このため、窓の外への電波の漏洩が低減され、他の家屋の電子機器に対する混信や電波干渉の影響を低減することが可能となる。加えて、エアーコンディショナ等の空調機周辺には、空調機の室外機に接続されるパイプや電源コードが壁の孔を貫通して配置されているため、屋外から空調機51の無線通信装置30Aへと情報信号を伝送するためのアンテナケーブル等をパイプや電源コードと共に壁の孔に通して、該アンテナケーブル等を無線通信装置30Aに接続することができ、これによって無線通信装置30Aを設置するために大がかりな工事を行う必要がなくなる。
【0076】
また、無線通信装置30Aを空調機51に取り付けるためのアダプタ52として、無線通信装置30Aを着脱自在に取り付け可能なものが望ましい。加えて、空調機51によって室内の温度が一定に保たれるため、無線通信装置30Aの環境温度も略一定に保たれることになり、無線通信装置30Aの電子回路が安定に動作する。
【0077】
【発明の効果】
以上説明した様に、本発明は、送信機及び受信機を備える高周波無線通信装置において、前記送信機は、複数の周波数のいずれかの局部発振信号を切り替え出力する送信側局部発振手段と、前記送信側局部発振手段からの局部発振信号と入力信号を混合して、送信信号を形成する送信側周波数混合手段とを備え、前記受信機は、複数の周波数のいずれかの局部発振信号を切り替え出力する受信側局部発振手段と、前記受信側局部発振手段からの局部発振信号と受信信号を混合して、出力信号を形成する受信側周波数混合手段とを備え、前記送信側局部発振手段の局部発振信号の周波数と前記受信側局部発振手段の局部発振信号の周波数が相互に一致する様に切り替えられる。この局部発振周波数の切り替えによって複数のチャンネルのいずれかを選択して設定し、選択されたチャンネルを介して送信機と受信機間で通信を行うことができる。例えば、ミリ波帯は、広帯域であるから、多数のチャンネルを設定しても差し支えなく、チャンネルの適宜の選択により、混信を防止することができる。
【0078】
また、送信機及び受信機は、外部からの制御信号を受信し、該制御信号に応答して局部発振手段の局部発振信号の周波数を切り替えている。外部からの制御信号は、例えばテレビ受信装置のリモートコントロールや携帯電話機から送信されてきた信号であり、この様な信号を利用して、局部発振信号の周波数を切り替える。
【0079】
また、本発明の高周波無線通信装置によれば、送信機もしくは受信機が一体化された指向性アンテナと、前記指向性アンテナを収納した誘電体ケースと、前記誘電体ケースの向きを変更自在に該誘電体ケースを支持する支持手段とを備えている。例えばミリ波帯では、送受信機を小型並びに軽量化することができので、送受信機を指向性アンテナと一体化することができる。誘電体ケースに指向性アンテナを収納しているので、誘電体ケースの向きを変更すれば、これに伴って指向性アンテナの向きも変更される。従って、誘電体ケースの向きを指先で変更するだけで、混信の影響が少ない方向に指向性アンテナを向けることができる。また、2つの高周波無線通信装置間で無線信号を送受する場合、無線信号の伝送ルートを容易に変更することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高周波無線通信装置の第1実施形態を示すブロック図である。
【図2】(a)は本発明の高周波無線通信装置の第2実施形態を示す斜視図であり、(b)は該装置における平面アンテナを示す断面図であり、(c)は該装置における平面アンテナを示す斜視図である。
【図3】図2の無線通信装置をノート型パーソナルコンピュータに取り付けた状態を示す図である。
【図4】図2の無線通信装置の使用形態を例示する図である。
【図5】図2の無線通信装置を空調機に取り付けた状態を示す図である。
【図6】図2の無線通信装置の他の使用形態を示す図である。
【図7】従来の高周波無線通信装置を示すブロック図である。
【図8】図7の無線通信装置の使用形態を例示する図である。
【符号の説明】
1 送信機
2 入力端子
3 IFアンプ
4 周波数ミキサ(アップコンバータ)
5 局部発振器
6 ミリ波帯増幅器
7 バンドパスフィルタ
8 送信アンテナ
11 周波数マルチプライア
12 マイクロ波帯位相同期発振器
13 チャンネル指定器
14 リモートコントローラ
15 IF信号
21 受信機
22 受信アンテナ
23 ミリ波帯低雑音増幅器
24 フィルタ
25 周波数ミキサ(ダウンコンバータ)
26 局部発振器
27 増幅器
28 出力端子
30 高周波無線通信装置
31 誘電体基板
32 平面アンテナ
33 送受信機
34 筐体
35 誘電体ケース
36 回転台
38 金属部材

Claims (7)

  1. 送信機もしくは受信機が一体化された指向性アンテナと、
    該指向性アンテナが収納された誘電体ケースと、
    該誘電体ケースを、該誘電体ケースの向きが変更自在になるように支持する支持手段とを備え、室内に配設される高周波無線通信装置であって、
    前記支持手段は、前記誘電体ケースを回転駆動するための電動モータおよび該電動モータを駆動制御する制御部を有し、
    前記誘電体ケースは、前記制御部が受信するリモートコントローラからの制御信号に応答して前記電動モータが駆動制御されることによって回転されることを特徴とする高周波無線通信装置。
  2. 送信機および受信機が一体化された指向性アンテナと、
    該指向性アンテナが収納された誘電体ケースと、
    該誘電体ケースを、該誘電体ケースの向きが変更自在になるように支持する支持手段とを備え、室内に配設される高周波無線通信装置であって、
    前記支持手段は、前記誘電体ケースを回転駆動するための電動モータおよび該電動モータを駆動制御する制御部を有し、
    前記誘電体ケースは、前記制御部が受信するリモートコントローラからの制御信号に応答して前記電動モータが駆動制御されることによって回転されることを特徴とする高周波無線通信装置。
  3. 前記誘電体ケースの向きが変更された後に、該誘電体ケースの向きをロックするロック手段を備える請求項1または2に記載の高周波無線通信装置。
  4. 前記指向性アンテナの電波受信面と反対側においては、前記誘電体ケースの壁面を金属で形成した請求項1または2に記載の高周波無線通信装置。
  5. 前記送信機もしくは受信機は、平面回路もしくは誘電体線路を含む請求項1または2に記載の高周波無線通信装置。
  6. 前記誘電体ケースは、前記指向性アンテナの電波受信面側に誘電体レンズを有する請求項1または2に記載の高周波無線通信装置。
  7. 当該高周波無線通信装置がディスプレイ装置又は空調機に取り付けられた請求項1乃至のいずれかに記載の高周波無線通信装置。
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