JP4107313B2 - キャピラリアレイ電気泳動装置及び試料の分離・分析方法 - Google Patents

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Description

本発明はDNA,蛋白質等の試料を分離・分析などに利用できるキャピラリアレイ電気泳動装置及び試料の分離・分析方法に関する。
複数のキャピラリを組み合わせてアレイを構成し、各キャピラリに電気泳動媒体と分析又は分離すべき試料を供給,移動させて、対象となる試料を分離・分析などに利用する技術はよく知られている。蛍光物質で標識されたDNA,蛋白質などの試料をキャピラリに供給する。このような技術は、米国特許第5366608,同5529679,同
5516409,同5730850,同5790727,同5582705,同5439578,同5274240などに記載されている。分離,分析のスループットの観点からすると、平板ゲルを用いた電気泳動法よりもマルチキャピラリを用いた方が、多くの利点がある。
キャピラリアレイ電気泳動装置の基本構成は、キャピラリアレイ,レーザ光源等からなる励起光学系,蛍光を検出する受光光学系及び電気泳動させるための電圧印加部等より構成される。キャピラリアレイは、キャピラリを平面状に配列した構造で、キャピラリの配列面と平行方向から、蛍光体で標識された試料(蛍光試料)が満たされたキャピラリにレーザを照射し、キャピラリのレンズ作用によってレーザを集光させることにより、すべてのキャピラリ内の蛍光試料にレーザを照射する。レーザが照射させられた蛍光試料は蛍光を発光する。レーザの照射方向とほぼ垂直方向に発光する蛍光試料からの蛍光を受光光学系で検出することにより、試料測定を行う装置である。
対象試料の分子量や分子構造によって、電気泳動に要する時間や分離・分解能が異なるので、対象試料によって、電気泳動路の長さを変える必要がある。恒温槽内の空間に種類の異なるキャピラリアレイを選択的に設置することが必要になる。
米国特許第5366608 米国特許第5529679 米国特許第5516409 米国特許第5730850 米国特許第5790727 米国特許第5582705 米国特許第5439578 米国特許第5274240
本発明の目的は、キャピラリアレイ電気泳動装置に消耗品であるキャピラリアレイを交換する際に、簡単に交換できる使い勝手のよいキャピラリアレイ電気泳動装置を提供することである。
本発明は、温度調節ができ、複数長さのキャピラリアレイを交換して設置できる空間をもつ恒温槽と、対象試料によって選択され該空間内に配置されたキャピラリアレイと、該キャピラリアレイの一端から対象の試料を供給するための手段と、該キャピタリアレイの他端にキャピラリに電気泳動媒体を供給する手段と、該キャピラリアレイが該空間外で該キャピラリの空間内に存在する試料に光を照射し蛍光を発生する手段と、該蛍光を検出する手段と、該蛍光を検出する手段とを有するキャピラリアレイ電気泳動装置を提供する。これによって、分離・分析する対象試料によってキャピラリアレイを選択し、恒温槽の空間内に容易にキャピラリアレイを取り付ける事ができる。
本発明はまた、上記恒温槽の該空間内に空気の吸入方向と吐き出し方向が異なる複数のファンを実質的に空間内でもっとも遠い位置に設置して空間内の空気を攪拌するキャピラリアレイ電気泳動装置を提供する。この複数ファンの配置によって、キャピラリアレイを振動させることなく恒温槽内の空間の空気をよく攪拌することができる。
本発明は更に、ある内容積を持つ第1シリンジと該第1シリンジより小さい内容積を持つ第2シリンジを備え、該第1シリンジに対して電気泳動媒体を圧入し、該第1シリンジから該第2シリンジに逆止弁を介して所定量の電気泳動媒体を圧入するポンプ装置を備えるキャピラリアレイ電気泳動装置を提供するものであり、上記第2シリンジの内容積は実質的に1回の分離・分析に消費される電気泳動媒体を想定して決められる。この電気泳動媒体供給システムを設けることによって、媒体の詰め替え,試料の供給及び試料の分離・分析までの一連の走査を自動化することができる。
本発明は、該蛍光検出手段の主構成要素が実質的に一平面上に配置され、該キャピラリアレイの照射・検出部の各キャピラリが該平面と交差する方向に並べて構成されたキャピラリアレイ電気泳動装置を提供する。このキャピラリアレイと光学系の配置をとることによって、分離・分析系統を小型化することができる。
本発明はまた、上記恒温槽の該空間内に下部から試料をキャピラリアレイの一端に供給し、該空間の側方から電気泳動された試料を含むキャピラリアレイの他端を突出させ、該レーザ光を照射して蛍光を出力するキャピラリアレイ電気泳動装置を提供する。このキャピラリアレイの配置によって、電気泳動装置を小型化できる。
本発明によれば、該キャピラリアレイの検出部を構成するアレイの平面がレーザ光と実質的に平行となる関係に配置されているキャピラリアレイ電気泳動装置が提供される。この光学系とキャピラリアレイの配置によって、電気泳動装置を小型化できる。
本発明は、温度調節ができ、複数長さのキャピラリアレイを交換して設置できる空間をもつ恒温槽の該空間内にキャピラリアレイを設置し、該キャピラリアレイの一端から対象の試料を供給し、該キャピタリアレイの他端にキャピラリの空間を埋めるように電気泳動媒体を供給し、該キャピラリアレイが該空間から突出した範囲に該キャピラリの空間内に存在する試料をレーザ照射し、レーザ照射によって発生する該蛍光を検出し、上記試料を分離・分析する方法を提供する。
本発明によれば、種々の長さのキャピラリアレイを簡単に交換,保持でき、種々の分離・分析対象の変更に対し容易に対応できる電気泳動装置を提供することができる。
以下、本発明の実施形態を図を参照して詳細に説明する。
図1にDNAシーケンサ架台101から恒温槽102を外した状態を示す。DNAシーケンサは、恒温槽102の他にキャピラリアレイに分離媒体であるゲルポリマーを詰め替え交換するためのゲルポンプユニット103,レーザ光などをキャピラリアレイに照射し検出する照射・検出部104を持つ。連続測定のためにオートサンプラ105を有している。
恒温槽102を組み立てまたは保守のために架台101に脱着する際には、常に架台
101との正しい位置関係が保たれることが望ましい。キャピラリアレイは恒温槽102に取り付けるもので、架台101との位置関係が保たれないと、オートサンプラ105との位置関係が保たれないことになり、機構的な補正が必要になる可能性が高い。本発明では、架台101に恒温槽102との位置関係を維持するためのガイドピン106,107を備えている。
図2は恒温槽を背面から見た図である。背面の基準となる板には、図1のガイドピン
107およびガイドピン106に対応する位置に、ガイド穴202とガイド穴203を形成する。これらのピンと穴のはめ合いは公差を要求する脱着の際の要求位置精度より小さくしておくことによって正しい位置関係が保持される。要求位置精度は補正不要な精度若しくはソフトウェアによって補正可能な位置精度によって決定される。ここで取り付け時に位置関係が保持されたら、固定ネジ201によって架台に固定する。固定ネジは複数本用いることが望ましい。
また本恒温槽は加熱,冷却時の熱源としてペルチェ素子を用いており、通常のDNAシーケンサで用いる50℃以上の設定温度のほかに、室温以下に温度を設定することが可能である。背面にはペルチェユニットの放熱フィン204を設置してあり、ペルチェ放熱ファン205によって熱の交換効率を向上する。
図3に恒温槽のドアを開いた図を示す。ドアにはパッキン301を1周させており、ロック302によってパッキン301を押し潰した状態でロックすることにより、恒温槽とドアとの密着性を確保し、空気の流出入を押さえる。このことによって恒温槽内の温度分布および変動を小さく押さえることができる。
キャピラリアレイの取付け部307は取り付けられたキャピラリアレイとオートサンプラとの相対位置関係を保持せねばならず、弾力を持たせたパッキンを使用することはできないので空気の流出入はゼロではない。装置の使用環境が高温多湿であり、恒温槽内の制御温度が室温より低い場合は、もともと恒温槽の内部にあった空気に含まれる水蒸気や、空気の流出入によって新たに恒温槽内に入り込んできた水蒸気が結露する可能性がある。結露によって発生した水滴が流れて恒温槽の下部(アレイ取り付け部付近)に到達すると、高電圧印加電極に近いアレイ取り付け部付近はアーク放電を起こす可能性がある。そこで、恒温槽の内部には雨樋の構造をした結露受け303を設ける。結露受け303に到達した水滴はこれを伝わって恒温槽内に設けたドレイン穴304に導かれ、ドレイン(図示せず)を通って恒温槽外へ排出される。この事によって、アーク放電による恒温槽の損傷を防止する。
また恒温槽にはインターロックスイッチ305が設けてあり、ドアの対応位置にはインターロックスイッチ用ピン306を取り付ける。ドアが閉まっている状態ではインターロックスイッチ305が押された状態にあり、恒温槽が機能する。ドアが開けられると、照射検出部に作業者が触れる可能性があるため、レーザを自動的に消灯して安全を確保する。また操作者が熱源近傍に触れる可能性もあるので、ペルチェの電源を自動的に遮断して安全を確保する。この事は、ペルチェ素子の保護の効果もある。ペルチエ素子が高温の温度制御中にドアを開けると、恒温槽内の温度は一挙に低下し、制御部は温度を再び設定温度に戻そうと加熱動作を行う。ドアが開け放たれたままだと制御部が加熱命令を出し続け、熱によってペルチェ素子が損壊する恐れがある。本実施例ではこのような事故を防止することができる。
熱源である放熱フィンおよび放熱ファンを含んだペルチェユニット312は恒温槽の背面でアルミニウム(Al)板308に接触する。Al板にはアーク放電防止のために絶縁フィルムを密着する。Al板308は熱源からの熱を熱伝導によって恒温槽内に伝え、恒温槽内の温度を一定にする。加熱または冷却されたAl板308の熱は、恒温槽内に設置したファン309およびファン310によって恒温槽内の空気を攪拌,循環させることによって空間の温度は安定化する。Al板311は恒温槽から検出部へ向かうキャピラリアレイの密集部に密着させ、高電圧印加時に発生する熱を拡散するために設置される。恒温槽の空間内の温度は庫内温度センサ313によって監視され、温度制御を行う。
キャピラリアレイホルダ1201の詳細が図5に示されている。また、恒温槽とホルダ1201の取り付け詳細構造が図4に示されている。図3の恒温槽の下部に、キャピラリアレイホルダ1201を固定するホルダ1306が設けられている。キャピラリアレイホルダ1201にはラッチ1303,1304が設けられ、このラッチが取付け穴1301,1302に挿入される。電極1305が窪み1306内に設けられ、図5に示す電極接続部1401に接続される。キャピラリアレイのキャピラリの一端はキャピラリアレイホルダ1201の穴1307にそれぞれ1本ずつ挿入され、電極1308と接続される。
キャピラリアレイ自体の構造は図8及び図12に示されている。キャピラリアレイを図8によって説明する。恒温槽にキャピラリアレイを取り付けるアレイホルダ部401,キャピラリ402,測光部403,ゲル注入部404及び電極部405から構成されている。ここでは市販の96穴もしくは384穴のマイクロタイタープレートにセットした16試料の同時測定の例を示しているので、キャピラリ402および電極部405はキャピラリアレイ中に16本含まれている。キャピラリの材質は通常は溶融石英であり、各キャピラリの表面には、レーザ光を照射,蛍光を検出する部分以外はポリイミドなどの高分子保護被覆を形成する。上記のように複数本のキャピラリが絡み合わないようにまた束状に密集しないように恒温槽内にセットするために、図9に示すようなセパレータを用いる。セパレータ501はフィルムまたは板状で、キャピラリ502を1本ずつ保持するスリット503がセパレータの両端部に形成されている。キャピラリアレイはその取り扱い上、セパレータを取り付けた状態で保存,管理,取り扱うのが良い。セパレータの数は、キャピラリアレイの長さに応じて増やす。たとえば、36cm程度のキャピラリアレイならば、1個で良い。80cm程度ならば、5個程度取り付ける。
セパレータはキャピラリアレイのアレイホルダ401と測光部403の間にセットし、キャピラリ502を密集しないようまた絡み合わないように保持する。このホルダ401及びセパレータ501により、電気泳動時にキャピラリに印加される高電圧によるキャピラリからの発熱があっても、キャピラリの密集や絡み合いを防ぎ、熱を発散し、測定中に分離媒体中で温度が上昇するのを防止する。
セパレータを設けて通気をよくしても、通常キャピラリは剛体ではないので弾力を持ち、キャピラリを交換した時や操作者が変わった場合でも、キャピラリを常に恒温槽内の所定の位置に設置する事が重要である。そこで、恒温槽側に図10a,10bに上面図と正面図を示すセパレータホルダ601を使用する。図10aに示す正面図の上方からアレイに取り付けたセパレータを差し込む。セパレータホルダ601は図10bに示す側面図から明らかなように、2本の足602が伸びている。
このセパレータホルダの恒温槽への着脱は、次の要領で行う。恒温槽内のAl板308のセパレータをセットすべき位置に開けられたセパレータホルダ701の取付け穴702に足602を差し込んで、ホルダを90度回転させる。セパレータホルダの足の部分を投影すると、楕円状もしくは長軸形状をしているため90度回転させることによって足部の長軸方向と取り付け穴の短軸が平行となる。足部の長軸の方が取り付け穴の短軸よりも長いためセパレータホルダはAl板308に固定される。セパレータホルダを外す場合は、足部の長軸と取り付け穴の長軸が平行になるよう再度90度回転させることによってセパレータホルダ701を取り付け穴からはずすことができる。セパレータホルダは恒温槽に対して上記のように簡便に脱着できる。
異なる長さのキャピラリアレイを使用する場合にはそれぞれの長さに応じた個数のセパレータホルダをそれぞれの長さに応じた位置にセットする。簡便にまたはまったく脱着できないと、ある長さでは使用しないセパレータホルダが、そのキャピラリアレイと干渉してしまう。
図11に恒温槽内に長さ36cm,50cm,80cmのキャピラリアレイをセットしたときの取り回しとそのすべての長さにおいて使用するセパレータホルダの位置を、仮想的に重ねて示した。実際には1度の分離・分析で1つのキャピラリアレイしか使用しない。もっとも短いキャピラリアレイAを使用するときは、恒温槽の内壁に共通のアレイホルダE,アレイAのホルダa及び共通ホルダDによって好ましい形状に整えて配置し、保持する。やや長いキャピラリアレイBを保持するときは、共通ホルダE,ホルダb1,b2及び共通ホルダDによって保持する。もっとも長いキャピラリアレイは、共通ホルダE,ホルダc1,c2,c3,c4,c5及び共通ホルダDによって保持する。
それぞれのセパレータホルダの位置はそれぞれの恒温槽内のファンの風向を考慮し、セパレータが空気循環目的のファンの風を遮らない位置に設定する。またAl板308に開ける穴の個数をなるべく少なくするために、共通化できる設置位置は共通化しておく。この例では、セパレータホルダ601にもっとも近い位置と測光部に最も近い位置を共通の位置にしている。このように、セパレータホルダ601の共通化を図ることによって、電気泳動装置の小型化が図れる。
セパレータホルダはキャピラリアレイの各長さに応じて脱着するので、Al板308またはAl板308に密着させた絶縁フィルム状のセパレータホルダ取り付け穴の近傍にその取り付け穴を使用するアレイ長さに応じた目印をつけておく。これによって誤った位置にセパレータホルダを取り付けてしまう誤操作を回避することができる。
次にキャピラリアレイホルダを恒温槽に取り付ける場合について説明する。図3,図4及び図5にキャピラリアレイホルダ1201の構造及び取り付け位置を示した。なお、図にはキャピラリアレイのキャピラリ部を省略して描いている。恒温槽はアレイホルダがセットされた時に恒温槽のドアに接触する面とアレイホルダのドア側の面が平坦になるようにアレイホルダのセット位置を切り欠いている。さらに取付け穴1301と取付け穴1302にキャピラリアレイホルダ1201に取り付けたラッチ1303およびラッチ1304を押し込むことによってアレイホルダは恒温槽に固定される。この取り付けの位置再現性もキャピラリアレイとオートサンプラの相対位置関係を決定するものであり、重要である。そのため、恒温槽のアレイホルダ取り付け部の電極1305部分には円形でない窪み1306を設けておく。円形でないとは例えば長円形または楕円形のような形状を指す。図5は図4のアレイホルダを背面から見た図である。上記の恒温槽の窪みと対応する位置に突起
1401が設けてある。これらの窪みと突起のはめ合いにおける寸法交差をアレイ脱着時に要求される精度程度にしておくことによって、左右,上下,回転方向の脱着位置再現性を維持する。奥行き方向の位置再現性はキャピラリアレイの基準面1402と恒温槽の対応する面の接触によって維持する。
また電極1305には15kV以上の高電圧が印加される。その電極1305の周囲に窪みがあり、窪みにはキャピラリアレイホルダ1201の突起と密着するような絶縁性のゴムを敷いておく。このことによって、電極1305とキャピラリアレイホルダの間の空気の隙間を排除できる。また窪みと突起のはめ合いの構造により高電圧部から接地部までの沿面距離を大きくすることができてアーク放電を抑制することができる。
恒温槽の概略構造を図6a(平面断面図),図6b(側面断面図)に示す。熱源であるペルチェからの熱を恒温槽内にまんべんなく伝え、温度を安定化させるためのAl板1501にはペルチェ接触部1502で恒温槽の背面からペルチェユニットを接触させている。ペルチェユニットを使用する理由は室温よりも高い温度に設定できることはもちろん、室温よりも低い温度に設定を行うことが可能であるためである。ペルチェからAl板1501に伝わった熱は恒温槽内の空気に伝わり、ファン1503およびファン1504によって空気を攪拌,循環することでさらに恒温槽内の温度を安定化させる。恒温槽内の温度は温度センサ1505によってモニタされる。
恒温槽の周囲は断熱材1506によって覆われ、恒温槽外部との熱の出入りを遮断する。またペルチェ温度センサ1507によってペルチェの温度もモニタできる。
図7a,図7bは恒温槽内で使用している2個の偏平ファンの空気の吸引方向と吹き出し方向を示す。ここで示すように空気の吸い込み方向と吹き出し方向が平行でないファンを使用して恒温槽の厚さを小さくすることができる。図7c,図7dはこのファンを背面から見た図である。この図7aおよび図7bのようにファンを設置した例が図6a,図
6bに示されている。図6aはファンの設置位置を示し、図6aは図6bの矢印方向の断面図である。
図6bのようにファンを配置するとき、空気の吸入口は恒温槽のドア側すなわち熱源から離れた方向である。図6bとは反対の壁面にファンを設置すると、空気の吸入口は恒温槽側であり、熱源に近い方向である。図6bのように熱源に近い方向から空気を吸い込むことによって、現在の恒温槽内温度よりも熱源の温度に近い空気を循環させることができて好適である。実際の設置は、ドア側にファンを固定してもよいし、配線等の問題でドア側にファンを固定できない場合は恒温槽側にスペーサやホルダを設けて、恒温槽側にファンを設置してもよい。図3に示した例では、恒温槽側にファンを設置している。図7aに示すように、ファンの吹き出し方向は空気の吸入口の中心軸とずれている。ファンの形状によっては目的の方向に空気を送風しにくくなる場合がある場合は、複数のファンのすべての空気の吸入口を熱源側とせず、その一部だけを熱源側としてもよい。図3の例ではファン309の空気の吸入口は恒温槽側(熱源側)であるが、ファン310の空気の吸入口はドア側である。
また空気の循環という観点からするとファンの風量は大きい方が空気が滞ることが無く効果的であるが、キャピラリにとっては風量が大きすぎてキャピラリが振動してしまうことがあれば、これが電気泳動の分離を悪化させる要因になる。そのため、キャピラリをセットしても振動の影響がない部分には大きな風量のファンを使用し、振動の影響がある部分に設置するファンには振動しない程度の風量をもつファンを選択する。図6a,図6bではファン1504の風量はファン1503の風量よりも小さいものを選択してある。
実際の制御には恒温槽の空気温度のみをモニタしてペルチェの出力にフィードバックをかける方式が一般的である。恒温槽の温度センサ1505に加えペルチェの温度センサ
1507の両者を制御に使用する事ができる。その制御の例のブロック図を図16に示す。この例は比例積分制御の例である。図中のK1〜K5は制御の定数であり、+Toffは読み取った各センサからの温度指示値がオフセットを持っていた場合のソフトウェアによる補正定数であり通常は0である。K1は比例係数である。K2・ΣはK2という積分のための定数をかけた後に積算することを表す積分項である。
制御の最終出力はペルチェの出力であり、ペルチェの出力に対するペルチェの温度は時間的な応答が速くまた直接的である。また、ペルチェの出力に対して恒温槽内温度は時間的な応答が遅く間接的である。そのためペルチェ温度を制御に使うと、応答の遅い恒温槽内温度のみを制御に使う場合に比べて温度の時定数の長いうねりを軽減することができて好適である。
本発明のキャピラリアレイ電気泳動装置に使用されるキャピラリアレイに必要な機能である、緩衝液容器に装着される緩衝液注入口,レーザを照射し蛍光物質を検出する光検出部,試料を導入し電気泳動に必要な電圧を印加するための試料導入部の3つの全ての機能を有するキャピラリアレイ構造が本発明で用いられる。
図8に示すように、キャピラリ402,緩衝液及び電気泳動媒体注入口404,光検出部403,試料導入部405から構成される。図8に示すキャピラリアレイの試料導入部のキャピラリには電極が固定される。
簡略化して示したゲル注入ポンプシステム414の第2シリンジ410を用いて、緩衝液リザーバ412から電気泳動媒体と緩衝液をキャピラリアレイ402のゲル注入部404に圧入する。高電圧を緩衝液リザーバ412に設けられた電極407とキャピラリアレイの電極部405との間に印加する。
本発明のキャピラリアレイを使用する電気泳動装置の全体動作を図12を用いて説明する。本発明のキャピラリアレイは、複数のキャピラリ3001の一端が束ねられ、緩衝液を注入する緩衝液容器にセットされる緩衝液注入口3010と、前記複数のキャピラリの一部の被覆が除去される。その詳細構造が図13に示されている。その除去された部分が平面状に配列され、前記複数のキャピラリの少なくとも一部が平面状に配列された部分は保持基板4005により保持されている。前記保持基板には各キャピラリに対応する部分に検出光が通過する窓4011が設けられる。前記保持基板には前記検出光が通過する窓を仕切る遮光領域が設けられている光検出部を有する。
図12において、前記複数のキャピラリの他端には、蛍光試料をキャピラリアレイに取り込むための蛍光標識された試料の導入部3032が構成され、前記蛍光試料導入部先端の各キャピラリの近傍に、電気泳動させるに必要な電圧を印加するための電極(図示しない)が設けられる。電気泳動の為の電圧は電源3119からキャピラリアレイホルダ3030に設けた電極と電気泳動媒体を供給するリザーバ3136の間に印加される。
図12に示すように、キャピラリアレイ電気泳動装置は、試料測定部品3116,緩衝液容器3117,蛍光試料容器3118,高電圧電源3119,レーザ光源3120,ミラー3121,ビームスプリッター3122,集光レンズ3123,第1レンズ3124,光学フィルタ及び透過型グレーティング3125,第2レンズ3126,CCDカメラ3127,演算処理装置3128などにより構成される。試料測定部品3116は、キャピラリ3001,光検出部3020,緩衝液注入口3030,導電性蛍光試料注入口3032などから構成されている。
次に動作原理について説明する。図12に示すように、レーザ光源3120により発生するレーザ3133はビームスプリッター3122により2分割され、ミラー3121により進行方向が変更される。集光レンズ3123によりレーザ3133は集光され、キャピラリ1が配列する平面と平行方向から、キャピラリ1を照射する。キャピラリ3001の内部は蛍光標識された試料(蛍光試料3134)で満たされており、レーザ3133を蛍光試料3134に照射することにより、蛍光試料3134が蛍光3135を発光する。蛍光3135の検出は、キャピラリ3001が配列する平面とほぼ垂直方向に発光する蛍光3135を、第1レンズ3124により平行光にし、光学フィルタ及び透過型グレーティング3125により像/色分割をした後、第2レンズ3126によりCCDカメラ3127に結像し、CCDカメラ3127により検出することにより行う。検出した測定データは処理演算装置3128により処理する。
図12においては、レーザ3133は光検出部3020の両側から照射しているが、片側のみ照射させる構成でもよい。受光光学系は、図12に示す構成に限るものではない。また、キャピラリ3001の構成本数は16本に限るものではなく、緩衝液注入口3030や導電性蛍光試料注入口3032の構成なども図12に示す構成に限られない。
キャピラリアレイ電気泳動装置の操作手順を説明する。緩衝液容器3117に入っている緩衝液3136を、緩衝液注入口3010からキャピラリ3001内に注入する。次に蛍光試料3134で満たされた蛍光試料容器3118に導電性蛍光試料注入口3032を入れ、キャピラリ3001内に蛍光試料3134を注入する。その後、導電性蛍光試料注入口3032を緩衝液の入った緩衝液容器(図では省略)に入れ、緩衝液注入口3010と蛍光試料注入口3031との間に高電圧電源3119により高電圧を印加することにより、電気泳動を生じさせる。電気泳動の移動速度は分子の電荷の大きさに比例し、分子の大きさに逆比例するので、蛍光試料3134は分離される。高電圧を長時間印加し続けることにより電気泳動を長時間生じさせ、この時に発光する蛍光3135を連続的に測定する。
試料導入部3032はステンレス管にキャピラリを挿入した構造となっている。それぞれのステンレスチューブ3321は、保護カバー付き電極板に半田付けされ、接続部3031に電圧を与えることにより全ステンレスチューブに電圧が導かれる。以上のようにキャピラリアレイ自体に必要な、緩衝液容器3136に装着される緩衝液注入口3010,レーザを照射し蛍光物質を検出する光検出部3020,蛍光試料3134を導入し電気泳動に必要な電圧を印加するための試料導入部3030の全ての機能を備えているため、キャピラリアレイを交換する際に非常に操作性良く交換できる。
なお、蛍光試料導入部3032の先端は接着剤で封止し、試料などのキャリーオーバーが生じないようにする。接着剤の種類はエポキシ系接着剤を使用し十分硬化させ、電気泳動に影響を及ぼさないようにする。試料導入部3030のキャピラリ3001の挿入部
3033及び蛍光試料導入部3032とカバーとの隙間は、接着剤で封止する。試料や緩衝液などの水分がステンレス管カバー内に浸入し電気絶縁の低下を防止する。
試料の測定後、キャピラリアレイを一旦装置から外し保管する際は、緩衝液3136が乾燥しないよう乾燥防止の容器カバー(図示せず)を取り付けられるようにする。容器カバーは試料導入部3030の乾燥防止カバーである。その中に純水を入れて容器カバーを試料導入部3030に取り付ける。容器カバーにはOリングが装着されており、乾燥を防止できる。緩衝液注入口3010の乾燥防止キャップ(図示せず)を設けることも有効である。やはり純水を少し注入した状態でキャップを緩衝液注入口3010にかぶせる。キャップは、緩衝液注入口3010の外径より5〜15%細い内径とすることにより、乾燥を防止する。キャップの材質は、シリコンゴム製がよく、これは緩衝液,電気泳動などに影響が生じない。これらカバー3034とキャップはキャピラリアレイを顧客先に出荷する際の先端保護,汚染防止の役割もある。
以上説明したキャピラリアレイにおいて使用しているキャピラリ3001は、内径50±10μm,外径340±20μの溶融石英チューブである。溶融石英チューブはそれ自体だと非常に折損し易いので、キャピラリの表面に15±5μm厚さのポリイミド被覆をつける。キャピラリの内径は蛍光試料134の微量化を考慮すると細い方が良いが、蛍光試料3134と溶融石英の屈折率差による凹レンズ効果を考えると内径が細すぎても測定しずらい。溶融石英管内径は50〜100μmが適切である。また、外径は上記屈折率差による影響を抑えるためには、細い方が良いが、細くなると静電気により組み立てしづらくなるため、溶融石英管外径は250〜350μmが適切である。キャピラリ3001の被覆材としてはポリイミド樹脂に限る必要はなく、ポリイミド樹脂と同等の電気絶縁性、およびその他諸特性をもつ部材を用いてもよい。
図13は、本発明において用いられるキャピラリアレイの照射・検出部の構造を示す分解図である。ガラス基盤4023はレーザ照射の為の溝4011及び基盤の裏面に黒塗
4056を有する。ポリイミド被覆が接触するガラス基板4023表面は干渉縞が観察される程度に高精度に加工されており、平面度が高い。
複数本のキャピラリ4001はポリイミド被覆を介して前述の高平坦面に接触させ、配列させてある。これにより複数本のキャピラリ4001,4010はガラス基板4023に倣うことになり精度良く且つ簡単に配列することができる。
キャピラリの照射・検出部のポリイミド被覆は除去されて、透明部4009を構成する。この除去は1本毎別々に所定の寸法だけ除去した後、その除去部分を整列させてもよい。この時1本毎に除去すると所定の除去幅に加工誤差が生じ、除去幅がまちまちとなる。またその除去部の特に境界(ポリイミド樹脂10が切れている境界)を合わせる様に整列させるが、この時にも合わせ誤差が生じ多くの作業時間が掛かる。
通常、境界部分が合っていないことですぐに確認できる。最悪は、ポリイミド樹脂が貫通窓4006から見えることになり、検出に大きな影響を及ぼすことになる。
そこで、1本毎の被覆除去はやらないで、まずキャピラリを整列させた後、一括してポリイミド樹脂を除去すれば、複数本のキャピラリのポリイミド樹脂4010の除去部がきれいに整列される。この方法によるかどうかは、前述の境界部が揃っていることですぐに確認できる。除去部の所定の幅,所定の位置は複数本のキャピラリを一緒に自由に変えられる。
照射検出部のガラス基板と対面部材4002によってキャピラリ4001を挟み込む。対面部材には検出窓4006が設けられ、透明キャピラリ4007から蛍光が発せられる。対面部材の内面にはキャピラリ押さえの溝4008が形成される。
黒塗4056が無い時、レーザ光は前述の精度良く配列された複数本のキャピラリを串刺しするように通過する。この時キャピラリ4001の表面から散乱光がガラス基板4023を通過し、ガラス基板4023と対面する対面部材4002の表面の蛍光発生物質に照射されその時発生する発光がキャピラリに戻り、さらに貫通窓4006を通過して、第一レンズに向かい、ノイズを拾うことになる。また、ガラス基板4023の裏面に蛍光発生物資が付着していた場合でも同様で、ノイズとなる。
しかし、ガラス基板4023の裏に黒塗4056を施しておくと、対面部材に蛍光発生物質があっても、さらに黒塗を施した後に蛍光発生物質が付着しても、散乱光は黒塗に吸収され、ノイズの原因が取り除かれる。黒塗の物性として蛍光を発生しない塗料を使用する。代表的な塗付作業としてシルクスクリーンなどが用いられる。その他の印刷方法でもかまわないし、手塗りでも十分である。
本発明における光学系について説明する。本発明の実施例では、1つの平らな面上に並んだ複数のキャピラリからなるキャピラリアレイの一方あるいは両側の端のキャピラリにレーザ光を照射し、前記レーザ光が隣接するキャピラリに次々と伝搬し、キャピラリアレイを横断するキャピラリアレイ電気泳動装置の蛍光検出手段としてCCDを使用する。このとき照射・検出部を構成するキャピラリアレイの整列部分はレーザの発射方向に対し平行におかれる。より具体的には、照射・検出部はほぼ垂直におかれ、その検出部に対しレーザ光を上方もしくはレーザ光を2分割して上下両方向から照射する。図8にはこの構成が示されている。また、図12では作図上照射・検出部が水平に置かれているように描かれているが、図8のように、垂直に置かれ、レーザ光は2分割されて上下から照射・検出部のキャピラリアレイに照射される。この配置は、照射・検出の光学系を小型化するのに適する。また、この構成によれば、レーザ光との関係でいえば、作業者が通常作業する側にはレーザ光が来ないように構成できるので、安全性が高い。
単一キャピラリからの発光強度を、CCD上の結像におけるキャピラリ配列方向についての前記キャピラリの発光分布曲線の半値全幅に最も近いピクセル数のCCD画素で検出される光強度とする。また、CCDおよび回折格子に対して、光軸まわりの0.1° 程度の回転角度精度を有する回転角度調整機能を備えている。
キャピラリ電気泳動DNAシーケンサにおいて、キャピラリに高電圧を印加して試料を泳動する時、正しく泳動が行われているかはキャピラリを流れる電流値をモニタすることによって判断している。一般にこのモニタは高電圧電源に内蔵されているものを使用しているが、高電圧電極周りの絶縁が悪い場合に電流の漏れを生じ、キャピラリの中を流れる電流値以外を併せた値を示してしまう欠点がある。そこで、図16aに示すように、キャピラリ2001の終端と接地間に適当な抵抗Rを挿入し、その両端の電圧を計ることによってキャピラリの中を流れる電流だけを正確にモニタできるようにし、電気泳動が正しく行われているかを正確に判断できる。
キャピラリ電気泳動を行うには試料に数KVから数10KVの電圧を印加する必要が有るが、本発明ではこれを行うためにキャピラリホルダから針をキャピラリと共に試料に挿入する方法を採った。この針と周辺の金属部の間の絶縁が悪いと高電圧部から放電が起こり、正確な測定が出来ない。絶縁を高める方法としては針と周辺の金属部間の距離をその電圧に応じて離す事が考えられるが、構造的に限界がある。本発明においては、構造的にどうしても近接してしまう部分に関しては絶縁物による密閉構造とした。また、高電圧をキャピラリホルダに供給する部分は脱着可能であり、密閉構造にするために差込式とし、ゴムで密閉度を得る構造になっている。
ポンプユニットを図面を用いて以下に本発明の実施例を説明する。図14に、本発明の一実施例であるゲル注入機構を備えた電気泳動装置の概略図を示す。
キャピラリアレイ8118は少なくとも2本のキャピラリで構成されており、一端はブロック8116に挿入され、もう一端は電源8121と接続した電極と一体化した構造になっている。
前記キャピラリアレイ8118には測定前にブロック8116側から分離媒体又は電気泳動媒体となるゲルが充填される。ブロック8116にはキャピラリアレイ8118にゲルを注入するための注入用シリンジ8113と注入用シリンジにゲルを補充するための補充用シリンジ8114が取り付けられる。第1のシリンジである補充用シリンジ8114の内容積は、第2のシリンジである注入用シリンジ8113の内容積より大きい。そして、第2シリンジは基本的に分離・分析1回分のゲルポリマーが供給できる内容積である。ブロック8116内には、前記補充用シリンジ8114と前記注入用シリンジ8113とを連通する第1の流路と、前記注入用シリンジ8113とキャピラリ8118を連通する第2の流路で構成されている。前記第2の流路中には、電気泳動の際にグランド電位となるバッファリザーバ8126への分岐路が設けられている。
また、前記補充用シリンジ8114と前記注入用シリンジ8113を連通する流路の間には逆止弁8115が挿入され、前記補充用シリンジ8114へのゲルの逆流が防止される。前記補充用シリンジ8114および前記注入用シリンジ8113は制御部812によりコントロールされる駆動部817,818により、それぞれ加圧される。駆動部817,818にはリニアエンコーダ819,8110がそれぞれ取り付けられており、前記リニアエンコーダの値を読み込むことにより駆動部の位置情報が制御部812を介してコンピュータ811に伝えられる。
前記キャピラリアレイ8118は、ゲルを充填された後、試料容器8122に移動し、電気的な作用で試料を吸引した後、バッファ槽8123に移動する。前記バッファ槽8123内にキャピラリの電極部を通して電圧が印加されると、キャピラリ中には電界が発生し、導入された試料は電気泳動を始める。導入された試料は分子量等に起因する泳動速度の相違により、検出部8117では分離した試料が検出できる。分析が終了すると、キャピラリアレイ8118は注入用シリンジ8113により新しいゲルに置換され、再び次の測定が開始する。
図15にキャピラリアレイ8118とポンプシステムとの接続部の断面図を示す。この構造は接続部からキャピラリ内へ気泡が入り込まないように、ポンプシステムの流路8202に気泡抜き構造8201を設ける。また、フェラル8205の先端をWD型(長円型)にすることにより押しネジ8204を締め込むときに同時にフェラルも回転してしまうことを防止する。また、フェラルを長くし、押しネジからはみ出るようにすることでゲルの染み出しを防止している。また、スリーブ8203を独立させることで交換可能にしている。
詰め替え可能なゲルを使用した場合はキャピラリ内のゲルが動かないように両端の圧力を均等にする必要がある。そのためには陰極,陽極両方のバッファ槽の液面が同じ高さになっていなければならない。本実施例ではブロックが上下2つに別れているため、バッファ槽となる下ブロックがもう一方のバッファ槽と同じ高さになるように配置され、もう一つの上ブロックはキャピラリへのゲル注入がしやすい場所(実際には最も短いキャピラリが届く場所)に配置される。
ゲル注入作業のフロー図を図17に示す。コンピュータ511からゲル注入の命令を受け取った制御部512は、まず、ゲル注入ユニットのイニシャル動作を行い(ステップ
202)、バッファバルブ5124を閉鎖する(ステップ203)。その後、駆動部517が下降し注入用シリンジ5113のプランジャ5111の位置を自動的に検出する(ステップ204)。続いて補充用シリンジ側でも同様に駆動部518がプランジャ5112の位置まで下降する(ステップ205)。その後、まずはじめに注入側リニアエンコーダ
519の値から、注入用シリンジ5113内の残留ゲル量を確認する(ステップ206)。注入用シリンジ5113内のゲルが不足していれば、ゲル注入に先立って補充用シリンジ5114から注入用シリンジ5113へのゲル補充動作が実行される。
ゲル補充動作は以下のように実行される。はじめに、補充側リニアエンコーダ5110の値からゲル残量を確認する(ステップ212)。残量が十分なら注入側駆動部517が注入用シリンジが満タンのときのプランジャの位置まで移動(ステップ213)した後、駆動部518による補充用シリンジの加圧が開始する(ステップ214)。この時、補充用シリンジ5114から押し出されてブロック5116に流れ込んだゲルのほとんどは、流路抵抗の違いにより、キャピラリではなく、注入用シリンジ5113のプランジャ5111を押し上げながら前記注入用シリンジ5113に流れ込む。そして、注入用シリンジ5113が満タンになるとプランジャ5111が注入側駆動部517にぶつかり、それ以上ゲルは補充されなくなる。このとき、制御部は駆動部518のエンコーダの値を周期的に(1秒間隔で)確認し、5秒間変化が無かったら(駆動部518が移動しなかったら)、ゲル補充動作が完了したと判断し、モータを停止する(ステップ215)。ゲル補充が完了したら、圧力を開放するため、補充側駆動部518は上昇し、次の命令が来るまで待機する
(ステップ216)。もし、補充用シリンジ5114の残量が足りなければ、残量不足のメッセージをコンピュータ511の画面上に表示し、ユーザが手作業で補充用シリンジ
5114内にゲルを補充した後、再スタートさせることになる(ステップ218)。
注入用シリンジ5113内の残量が足りているとき、もしくはゲル補充が行われた後は、注入側駆動部517が注入用シリンジ5113に加圧をはじめ、キャピラリ5118へのゲル注入を開始する(ステップ207)。このとき、逆止弁5115は補充用シリンジ5114へのゲルの逆流を防止し、さらに、バッファバルブ5124は閉鎖されているので注入用シリンジ5113から押し出されたゲルは、唯一流出可能な流路であるキャピラリ5118に流れ込むことになる。一定量のゲルが充填されると注入側駆動部517は加圧を停止し(ステップ208)、圧力を開放するために上方に移動して待機する(ステップ209)。続いて、バッファバルブ5124が開いた後(ステップ210)、キャピラリの電極部に電圧が印加され、電気泳動が開始する(ステップ211)。
DNAシーケンサでは測定毎にキャピラリ内のゲルを詰め替える必要があり、そのためには高粘性のゲルをキャピラリに注入するための高圧力の発生と連続的に注入を行うための容量の確保が必要になる。しかし、一般的に高耐圧なシリンジはピストンの断面積が小さく、容量も少ない。つまり、必要な耐圧,容量を同時に満足するシリンジが見つからなかったためここでは高耐圧な注入用シリンジと容量の大きい補充用シリンジを組み合わせて使用している。また、補充と注入を自動で行うためには逆止弁を利用した構造が必要になる。また、補充用シリンジのゲルが無くなったらユーザーが手動でゲルの補充を行うが、その際にシリンジの脱着を行う。シリンジを取り付けたら、本発明の装置ではプランジャ位置検知機能により装置が自動的にシリンジのプランジャの位置を認識するので、ユーザーがシリンジを取り付けた直後から自動連続測定ができる。
本発明の操作安全対策として、図18a,図18bに示すように正逆方向に回転するステッピングモータに金属のプレート(シャッタ)を取り付けて、レーザ光のシャッタを構成し、シャッタの往復運動範囲内に2つの衝撃吸収ゴム901,902を置き、シャッタ903がオープンおよびクローズ時に衝撃吸収ゴムにぶつかり停止する構成になっている。また、正逆方向に回転するステッピングモータに金属のプレート(シャッタ)を取り付けて、レーザ光のシャッタを構成し、オープン−クローズ動作時にシャッタが鉛直軸を跨がないように、モータの取付回転角度を調整する。
正逆方向に回転するステッピングモータに金属のプレート(シャッタ)を取り付けた構成のシャッタにおいては、シャッタはオープンおよびクローズ時に振動する。その結果、クローズ状態であるにもかかわらず、シャッタからレーザ光が出射し、露光時間にばらつきが生じたり、あるいは、CCDの信号読み取りに異常をきたす場合がある。また、モータの取付角度によっては、電源オフ時に自重によりクローズ状態にならない場合がある。
キャピラリアレイを配列するガラスベースのキャピラリアレイを配列する側の平面の一部を、光学系のアレイ取り付け基準平面1の全部あるいは一部に押し付ける。この時点で、電気泳動装置側の基準面であるアレイ取り付け基準平面と、キャピラリアレイ側の基準面であるガラスベースが一致する。
電気泳動装置側においては、アレイ取り付け基準面に対して、レーザ光の位置を10
μm以下の位置精度で決定する。レーザ集光レンズによってレーザ光の位置を決定する場合には、アレイ取り付け基準面に対するレーザ集光レンズの位置を10μm以下の位置精度で決める。この場合、レンズにある一定角度で入射するレーザ光を、キャピラリアレイ上の所定の位置に照射することができるようになる。
キャピラリアレイ側においては、キャピラリをガラス基板に押し付けることにより、ガラス基板に対するキャピラリの位置を10μm以下の位置精度で決めることができる。したがって、アレイ取り付け基準平面とガラスベースを押し付けることによって、キャピラリとレーザ光の位置を10μm程度の精度で再現性よく、実現することができる。
本発明のキャピラリアレイ電気泳動装置の外観斜視図である。 図1の恒温槽の斜視図である。 図2の恒温槽の扉を開いた状態を示す斜視図である。 図3の恒温槽の下部構造とキャピラリアレイホルダとの関係を示す斜視図である。 キャピラリアレイホルダの背面から見た斜視図である。 恒温槽の内部構造を示す断面略図である。 恒温槽内に設置される2つのファンの空気流の方向を示す概略図である。 本発明の電気泳動装置の主要部の構成を示す概略図である。 キャピラリアレイの各キャピラリを整列,保持するセパレータの構造を示す斜視図である。 図9のセパレータを恒温槽の壁に保持するためのセパレータホルダの構造を示す上面図と側面図である。 恒温槽において、長さの異なったキャピラリアレイの仮想的な取り付け状況を示す概略図である。 本発明のキャピラリアレイ電気泳動装置のレーザ光照射・検出を説明する概略図である。 本発明において用いられるキャピラリアレイの照射・検出部の構造を示す分解図である。 本発明におけるゲルポンプシステムを説明するための概略図である。 図14におけるゲルポンプシステムのキャピラリアレイとの接続部の詳細断面図である。 キャピラリ電流モニタ方式例を示す線図である。 恒温槽の制御ブロック図である。 ゲルポンプシステムによるキャピラリアレイへのゲル注入手順を説明するフロー図である。 本発明のキャピラリアレイ電気泳動装置の運転を停止するときにレーザビームを自動的に停止するメカニズムを説明する概略図である。
符号の説明
101…架台、102…恒温槽、103…ゲルポンプ部、104…検出部、105…オートサンプラ、202…ガイド穴、309,310…ファン、501…キャピラリスペーサ、601…セパレータホルダ、1201…キャピラリアレイホルダ。

Claims (7)

  1. 以下を含むキャピラリアレイ電気泳動装置;
    少なくとも16本のキャピラリであって、その内径は50〜100μmであり、外径は250〜350であり、第1端部と第2端部を有し、当該第2端部が、下記第1緩衝液の液面、及び下記第2緩衝液の液面よりも高い位置に存在する
    前記キャピラリの第1端部が浸される第1緩衝液を保持できる第1緩衝液容器;
    前記キャピラリの第2端部と接続される流路であって、当該流路の断面積が、複数のキャピラリの断面積の総和より大きい;
    前記流路の他端と接する第2緩衝液を保持できる第2緩衝液容器であって、第1緩衝液と第2緩衝液の液面高さが実質同じである;
    第1緩衝液と第2緩衝液に電圧を印加し、前記複数本のキャピラリ及び前記流路に充填された電気泳動媒体に電流を流す電源;
    キャピラリに励起光を照射する励起光学系;
    蛍光を検出する受光光学系。
  2. 以下を含むキャピラリアレイ電気泳動装置;
    少なくとも16本のキャピラリであって、その内径は50〜100μmであり、外径は250〜350であり、キャピラリは第1端部と第2端部を有し、第2端部は第1端部より高い位置に存在する;
    前記キャピラリの第1端部が浸される第1緩衝液を保持できる第1緩衝液容器;
    前記キャピラリの第2端部と接続される流路であって、当該流路の断面積が、複数のキャピラリの断面積の総和より大きい;
    前記流路の他端と接する第2緩衝液を保持できる第2緩衝液容器;
    第1緩衝液と第2緩衝液に電圧を印加し、前記複数本のキャピラリ及び前記流路に充填された電気泳動媒体に電流を流す電源;
    キャピラリに励起光を照射する励起光学系;
    蛍光を検出する受光光学系。
  3. 請求項1又は請求項2記載のキャピラリアレイ電気泳動装置であって、
    第2端部を経由してキャピラリ内へ電気泳動媒体を充填する充填機構が、流路に接続されているキャピラリアレイ電気泳動装置。
  4. 請求項1又は請求項2記載のキャピラリアレイ電気泳動装置であって、
    第1端部におけるキャピラリ配列方向と、第2端部におけるキャピラリ配列方向とが、実質的に直角であるキャピラリアレイ電気泳動装置。
  5. 請求項1又は請求項2記載のキャピラリアレイ電気泳動装置であって、
    第1端部におけるキャピラリ配列方向が実質的に垂直であり、第2端部におけるキャピラリ配列方向が実質的に水平であるキャピラリアレイ電気泳動装置。
  6. 請求項1又は請求項2記載のキャピラリアレイ電気泳動装置であって、
    恒温槽を備え、第1端部と第2端部が恒温槽から突出しているキャピラリアレイ電気泳動装置。
  7. 請求項1又は請求項2記載のキャピラリアレイ電気泳動装置であって、
    恒温槽を備え、第1端部が恒温槽の下部から突出し、第2端部が側方から突出しているキャピラリアレイ電気泳動装置。
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