JP4106776B2 - カラオケ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ユーザ毎の声域に好適なキーを自動設定することができるカラオケ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ユーザが各自歌唱し易いキーに移調を行うことができる、いわゆる「キーコントロール」機能を備えたカラオケ装置がある。このようなキーコントロール機能は、ユーザの声域に合わせるように楽曲全体の各音を同一音程だけ上または下に移す機能であり、ユーザはキーコントロール用の操作子などを用いて演奏曲のキーを調整することができるようになっている。
このようなカラオケ装置においては、各曲毎にデフォルトの再生キーが予め設定されており、曲の演奏前または演奏中にユーザが任意にキーを変更する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来から備えられているキーコントロール機能を用いた場合は、1曲の演奏が終了するとユーザが設定したキーコントロール量は維持されず、次の楽曲はデフォルトの設定キーで再生されるので、ユーザは曲の演奏を行う都度キーコントロール操作を行う必要があった。
また、仮に一度設定したキーコントロール量を維持したまま演奏する場合には、前の曲のキーコントロール量が次の曲には適しないという不都合が生じる。例えば、次の曲を歌唱するユーザが異なる場合や、前曲を歌唱したユーザであっても、次の曲の再生キーは予め設定されたキーが適している場合もある。
【0004】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、ユーザ毎の声域に好適なキーを自動設定することができるカラオケ装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、演奏曲の移調を行う移調手段を備えたカラオケ装置において、演奏の対象となる演奏曲を特定する曲特定手段と、ユーザを識別するユーザ識別手段と、ユーザが前記移調手段における移調量を指示するための操作手段と、前記ユーザ識別手段によって識別されたユーザの声域に関する声域情報であって、既に演奏された既演奏曲の音域と、当該既演奏曲の演奏に対してユーザが前記操作手段を用いて指示した前記移調量とを含む声域情報を記憶する声域記憶手段と、前記曲特定手段によって特定された演奏曲の音域に関する音域情報を認識する音域認識手段と、前記声域記憶手段により記憶された前記声域情報および前記音域認識手段により認識された前記音域情報に基づいて、前記移調手段における移調量を決定する移調量決定手段であって、当該声域情報に基づいて算出された前記既演奏曲の移調後の音域と、前記曲特定手段により特定された前記演奏曲の移調後の音域とを近似させるように、前記移調手段における移調量を決定する移調量決定手段とを備えることを特徴とする。
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載のカラオケ装置において、前記演奏曲の音域の代表的な音高を決定する演奏曲代表音高決定手段と、前記既演奏曲の移調後の音域の代表的な音高を決定する既演奏曲代表音高決定手段を備え、前記移調量決定手段は、前記演奏曲代表音高決定手段によって決定された代表音高と前記既演奏曲代表音高決定手段によって決定された代表音高とを一致させることを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。
【0007】
1.実施形態の構成
1−1.全体構成
図1は、実施形態の構成を示すブロック図である。本実施形態は、キーコントロール(移調)機能を備えたカラオケ装置100に本発明を適用したものであって、ユーザを認識するためにそれぞれ異なるIDが付されたリモコン200を使用してリクエストを行う(演奏する曲を特定する)ことができるようになっている。
【0008】
カラオケ装置100は、図1に示すように、CPU101、ROM102、RAM103、ハードディスクドライブ(HDD)104、音源105、サウンドシステム106、表示制御部107、ディスプレイ108、パネルインターフェイス(I/F)109、パネル110、およびリモコンインターフェイス(I/F)120を備えて構成されている。
CPU101は、ROM102に記憶された制御プログラムに従って、バスを介して接続された各部の動作を制御する。ROM102には、カラオケ装置100のシステムプログラムやカラオケ曲データに基づく演奏処理を行うシーケンサプログラムなどの他、後にフローチャートを示して説明するキーコントロールに関する制御プログラムが記憶されている。
RAM103には、一時的に保持すべきデータが記憶され、後述する各種エリアが設定される。ハードディスクドライブ104には、例えばカラオケ曲データなど、電源を遮断した後も保存すべきデータが記憶されている。
音源105は、CPU101の制御に基づいて楽音信号を生成するものであり、曲データおよびキーコントロール情報に基づいて生成された楽音信号は、サウンドシステム106においてアナログ信号に変換された後に増幅して出力される。
【0009】
表示制御部107は、ディスプレイ108における表示を制御するものであり、ディスプレイ107は、カラオケ曲の演奏中に背景映像や歌詞などを表示するために用いられる。
パネルインターフェイス109は、パネル110とのインターフェイス動作を行うものであり、パネル110は、後に説明するように、ユーザが各種設定を行うための操作子やユーザに各種情報を告知するための表示を行うLED(Light Emitting Diode)などを備えて構成されている。
そして、リモコンインターフェイス120は、リモコン200とのインターフェイス動作を行うものであり、リモコン200における操作情報はリモコンインターフェイス120を介してCPU101によって認識されるようになっている。
【0010】
1−2.パネル110の外観構成
ここで、図2は、パネル110の外観構成を示す図である。図2に示すように、パネル110は、予約曲数や曲番号を表示するLED表示部111、キーコントロール量(移調量)を表示するキー表示部112、および移調量を指示するための操作子113、114、115を備えて構成されている。
LED表示部111は、複数桁の7セグメントLEDによって構成されており、各LEDの点灯はCPU101によって制御される。
また、キー表示部112には、本実施形態において可能な各移調量(−5、−4、−3、−2、−1、0、+1、+2、+3、+4、+5)に対応して一つずつLEDが設けられており、CPU101の制御の下、設定されている移調量に対応するLEDが点灯するようになっている。
操作子113は、再生キーを予めデフォルトの再生キーとして設定されている標準値に戻すことを指示する操作子である。また、操作子114は、再生キーを1度ずつ上げることを指示する操作子であり、操作子115は、再生キーを1度ずつ下げることを指示する操作子である。各操作子113、114、115のユーザによる押圧操作が検出され、操作に対応した信号がCPU102に供給されるようになっている。
具体的には、予め設定された標準値のまま移調を行わずに演奏する場合には、図2中のキー表示部112における”0”に対応するLEDが点灯する。操作子114あるいは後述する自動設定によって標準値よりもキーを1度上げる指示が行われた場合には、移調量が”+1”であるので、”+1”に対応するLEDが点灯する。操作子115あるいは自動設定によって標準値よりもキーを1度下げる指示が行われた場合には、移調量が”−1”であるので、”−1”に対応するLEDが点灯する。
【0011】
1−3.リモコン200の外観構成
次に、リモコン200について、図3に示すリモコン200の外観構成図を参照しながら説明する。
図3に示すように、リモコン200は、リクエストする曲番号などを表示する表示部201、曲番号などを指示するためのテンキー202、曲番号などをカラオケ装置100に送信することを指示する操作子203、入力した曲番号などをクリアすることを指示する操作子204、および、入力した曲番号などを記憶することを指示する操作子205などを備えて構成されている。
リモコン200は、図示せぬメモリを備えており、テンキー202の押圧操作に基づいて入力された数値あるいは文字データは、一旦メモりに記憶させた後にカラオケ装置100に転送されるようになっている。
また、図示せぬ不揮発性のメモリも備えており、リモコン200に固有のIDが記憶されている。本実施形態においては、複数のリモコン200を用いてリクエストを行うことができるようになっており、それぞれのリモコン200には各々異なるIDが付されており、当該リモコン200からカラオケ装置100に送信されるリクエストデータには、曲番号およびIDが含まれるようになっている。従って、カラオケ装置100側においては、リクエストデータに含まれるIDによって、リクエストを行ったリモコン200を特定することができるので、当該リモコン200を使用するユーザを認識できるようになっている。
【0012】
1−4.RAM103の設定
次に、図4〜図6を参照しながら、RAM103に設定される各種エリアについて説明する。本実施形態では、RAM103には、リクエストキューエリアEQ、今回演奏情報記憶エリアEN、および既演奏情報記憶エリアEFが設定される。
【0013】
図4は、リクエストキューエリアEQの設定例を示す図である。リクエストキューエリアEQは、リクエストされている曲番号をリモコン200のIDと関連つけて記憶するエリアである。CPU101は、先に記憶された曲番号から順に読み出して、順次曲番号に対応した曲データに基づいて演奏処理を行うように設定されている。
図5は、今回演奏情報記憶エリアENの設定例を示す図である。今回演奏情報記憶エリアENは、リクエストキューエリアEQから今回演奏を行う曲として読み出された曲番号に対応した情報を記憶するエリアであり、図5に示すように、当該曲番号を送信したリモコン200のIDおよび当該曲番号の他、当該曲の音域を示す最低音および最高音、当該演奏にかかる移調量を関連つけて記憶するようになっている。
図6は、既演奏情報記憶エリアEFの設定例を示す図である。既演奏情報記憶エリアEFは、図6に示すように、既に演奏された曲について、それぞれID、最高音、最低音、および移調量を関連つけて記憶するエリアであり、後に図8を参照して詳しく説明するように、既演奏情報記憶エリアEFに記憶された情報は、各IDによって識別されるユーザの声域情報として扱われる。
本実施形態においては、このような各種エリアに記憶された情報に基づいて、以下に説明するように移調量を自動設定できるようになっている。
【0014】
2.実施形態の動作
次に、図7に示すフローチャートを参照しながら、実施形態の動作について説明する。なお、図7に示す処理は、リクエストされた曲番号に対応する曲データに基づいて順次演奏を行う際の制御について示したものである。既述の各操作子に基づく設定を受け付ける処理や、各リモコン200から入力されるリクエスト情報などを受け付けてRAM103にキューイングする処理などについては、図7に示す処理と並行して行われている。
【0015】
演奏処理が開始すると、CPU101は、RAM103に設定されたキューイングエリアEQを参照して、今回演奏すべき曲の準備を行う(S101)。ここでは、演奏すべき曲データをHDD104からRAM103に転送する処理などを行う。本実施形態においては、曲データは、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)規格に基づいて作成されており、具体的な演奏動作を指示するイベントデータおよび、各イベント間の時間間隔によって実行タイミングを示すデュレーションデータを有するシーケンスデータである。イベントデータには、音高を特定して発音を指示するノートオンイベントがあり、以下の説明においてはイベントデータはノートオンイベントとして説明する。MIDI規格においては、0〜127までの数値で示されるノートナンバーで音高が示されるので、本実施形態においても同様に音高をノートナンバーで示すものとする。
なお、本実施形態においては、CPU101が音源105に対してノートオンイベントの実行を指示する場合に、今回情報記憶エリアENに記憶されている移調量をノートオンイベント中で指示されるノートナンバーに加算して指示するものとする。これにより、移調量が”0”であればノートナンバーの値はそのままなので、予め設定されたキーで演奏されることになる。一方、移調量が”0”でなければ、曲全体の各音の音高が移調量に応じて同一音程だけ平行移動するので、演奏される曲の音域が上または下にずれるようになる。
【0016】
ステップS101における今回演奏準備が完了すると、次に、RAM103に設定された今回演奏情報記憶エリアENに、ID、曲番号、最低音、および最高音を書き込む処理を行う(S102)。ここで、最低音および最高音は、曲データ中に含まれるノートナンバーを参照して決定する。
今回演奏情報の書き込みが終了すると、次に、演奏済情報を読み出して(S103)、ステップS102において書き込んだ今回演奏情報および、ステップS103において読み出した既演奏情報に基づいて今回移調量を設定する(S104)。
【0017】
ここで、図8を参照しながら、今回移調量の設定について具体的に説明する。本実施形態では、前回演奏した曲についてユーザが操作子113〜115を操作することによって移調した後の音域が、当該ユーザにとって好適に歌唱できる声域であると仮定し、今回曲の音域をユーザの声域に近似させるように移調量を設定する。
前回曲の音域は、前回曲の最低音および最高音に基づいて認識することがでる。すなわち、前回曲の最低音および最高音に移調量を加算することによって得られる最低音および最高音が移調後の音域となる。
ところで、今回曲と前回曲の音域幅が必ずしも一致しているとは限らない。従って、前回曲の移調後の音域をユーザの声域と仮定した場合には、ユーザの声域幅よりも今回曲の音域幅が広いあるいは狭い場合が生じる。
そこで、本実施形態では、前回曲の移調後の音域であるユーザの声域と今回曲の移調後の音域を近似させるために、前回曲の移調後の音域の中心値と、今回曲の移調後の音域の中心値とを一致させるように移調量の設定を行うものとしている。
【0018】
ここで、前回曲の最高音=Fh、前回曲の最低音=Fl、前回移調量=Fs、今回曲の最高音Nh、今回曲のNlとすると、求める移調量=Nsは次式によって求められる。
Ns=((Fl+Fh)/2)+Fs−((Nl+Nh)/2)
すなわち、前回演奏曲の最低音Flおよび最高音Fhに基づいて前回曲の音域の中心値((Fl+Fh)/2)を求め、当該中心値に前回移調量Fsを加算して前回曲の移調後の中心値を求める。そして、今回曲の最低音Nlおよび最高音Nhに基づいて今回曲の音域の中心値((Nl+Nh)/2)を求め、前回曲の移調後の中心値と今回曲の音域の中心値との差を今回の移調量Nsとしている。
【0019】
図8に示す具体例では、前回曲の音域は、最低音がノートナンバー60であり、最高音がノートナンバー72である。そして、当該曲の演奏中にユーザが2度キーを上げることを指示(+2)したので、前回曲の移調後の音域は、最低音がノートナンバー62(=60+2)で、最高音がノートナンバー74(=72+2)となり、ユーザが好適に歌唱できる声域はノートナンバー60〜74の範囲であると仮定できる。
そして、前回曲の音域の中心値は、(60+72)/2=66であり、前回移調量=2を加えて前回曲の移調後の音域(ユーザの声域)の中心値は68(=66+2)となる。ここで、今回曲の最低音が57で最高音が71なので、今回曲の音域の中心値は64(=(57+71)/2)となり、今回移調量は+4(=68−64)と求められる。
【0020】
さて、説明を再び図7に示すフローチャートに戻す。ステップS104において今回移調量の設定を行い、当該移調量をRAM103に設定した今回情報記憶エリアEnに書き込んだ後、曲データ中のイベントデータを順次読み出して演奏を行う処理に移行する(S105〜)。今回演奏曲の曲データはステップS101においてRAM103に転送されているので、CPU101はRAM103から発音タイミングにあたるイベントデータを読み出だし(S105)、RAM103に設定された今回演奏情報記憶エリアEnに記憶されている移調量を読み出す(S106)。そして、イベントデータによって指示される音高および移調量に基づいて、発音すべき音高の変更を行う(S107)。なお、ステップS104において、今回曲における移調量が自動設定され、今回演奏情報記憶エリアENに記憶されているが、さらにユーザが操作子113〜115を操作することによって移調が指示されている場合には、指示に応じた移調量が今回演奏情報記憶エリアENに記憶される。例えば、図9に示す今回演奏情報記憶エリアENは、図8において示した例における自動設定よりも更に1度上げることをユーザが指示した場合を示している。
【0021】
そして、ステップS107において算出した音高によって発音を行うように音源105に対する制御を行って、発音イベントの実行を行う(S108)。このようにイベントデータに係る処理を実行する度に、当該曲データの処理を終了するか否かの判別を行い(S109)、処理を終了すべきではないと判別した場合は(S109;NO)、処理をステップS105に移行させ、次に実行すべきイベントデータの読み出しを行う(S105)。
【0022】
一方、ステップS109の判別において、曲の演奏を終了すべきと判別した場合は(S109;YES)、今回演奏情報記憶エリアENに記憶されている情報を、既演奏情報記憶エリアEFの対応するIDに対応して記憶する(S110)。ここでは、図9に示すように、今回演奏情報記憶エリアENに記憶されたIDと同じIDが既演奏情報記憶エリアEFに記憶されている場合は、今回曲に関する情報を既演奏情報として上書きする。すなわち本実施形態では、前回曲情報としては同一IDのユーザが複数曲の演奏をリクエストした場合には直前の曲情報を用いて今回移調量を決定するものとしている。
なお、今回情報にかかるIDが既演奏記憶エリアEFに記憶されていない場合は、今回情報にかかるIDおよび他の情報を新たな情報として追加する。
そして、ステップS110において今回情報を前回曲の情報として既演奏情報記憶エリアEFに記憶した後、処理をステップS101に移行させ、次の曲を演奏準備を行う。
【0023】
このように、ステップS101〜ステップS110に示した処理を循環してRAM103にキューイングされた曲が順次演奏される過程において、今回曲をリクエストしたユーザのIDと同じIDを有するユーザの声域情報が、既に演奏された曲情報として既演奏情報記憶エリアEFに記憶されている場合には、前回演奏された際の音域(最低音、最高音)および移調量を示す情報に基づいて、今回演奏すべき音域を決定するので、声域に近似した音域となるように調整された演奏が自動的に行われ、ユーザは特別な操作を必要とせずに歌唱を楽しむことができるようになる。
【0024】
3.変形例
なお、本発明は既述した実施形態に限定されるものではなく、以下のような各種の変形が可能である。
【0025】
上記実施形態においては、それぞれに異なるIDの付されたリモコン200を用いて、演奏する曲を特定およびユーザの識別を行っているが、これに限らず、パネル110にテンキーを設けて曲番号やユーザIDを入力できるようにしてもよい。あるいは、カラオケ装置100にカードリーダなどを設けて、ユーザがそれぞれ有するIDカードのID情報を読み取った後に、IDの付されていないリモコンやパネルに設けられたテンキーから入力された曲番号とIDとを対応づけるようにしてもよい。
【0026】
ユーザを識別するための手段としては、上記実施形態のように予めリモコンに付されたIDに限らず、リクエストを行ったユーザの同一性を保って識別できればどのような手段を用いてもよく、カラオケ装置100を使用を開始する際に、その都度ユーザを登録できるようにしてもよいし、図示せぬマイクから収集したユーザの音声を分析して、ユーザの認識を行うことができるようにしてもよい。
【0027】
また、上記実施形態においては、ユーザの声域に関する声域情報をRAM103に記憶しているが、HDD104や不揮発性のメモリなど、電源を遮断した後もデータを保持する媒体に記憶するようにしてもよい。
声域情報を図示せぬ通信インターフェイスおよび通信回線を介して接続されたセンタ局に送信し、センタ局で各カラオケ装置100から送信された声域情報を集中管理するようにしてもよい。この場合において、センタ局において声域情報を編集して各カラオケ装置100に配信するようにしてもよいし、各カラオケ装置100が、移調量設定を行う都度センタ局にアクセスするようにしてもよい。あるいは、リモコン200にカラオケ装置100から情報を受信して記憶する手段を設けて、リモコン200においてユーザの声域情報を記憶するようにしてもよい。
このようにすれば、同一ユーザが複数のカラオケ装置100を用いる場合に便利である。
【0028】
また、上記実施形態においては、直前に演奏した曲の最低音および最高音と、演奏の際にユーザ操作に基づいて設定された移調量とをユーザの声域情報としているが、これに限らず、例えば、既に演奏された複数の曲について情報を記憶してもよいし、移調後の最低音および最高音や、音域の中心値などを記憶するようにしてもよい。
複数曲について声域情報を記憶した場合は、今回移調量を設定する際には、各回の値を平均するようにしてもよし、例えば歌唱した時期や予め設定された所定の重みづけ条件などに従って、ユーザの過去の声域情報を生成するようにしてもよい。所定の重みづけ条件としては、例えば、曲データ毎に音高の分布に基づいて音域を補正する関数などを曲データに記述しておいてもよい。
また、声域情報は、必ずしも過去に演奏された曲の設定音域情報およびユーザ操作に従った移調量に基づいて生成される必要はなく、ユーザが任意の値を入力できるようにしてもよいし、ユーザの音声を分析して声域を決定して記憶しておく手段を設けても構わない。
【0029】
上記実施形態では、リクエスト曲として特定された曲の音域情報として、曲データ中のノートナンバーから抽出した最低音および最高音を用いて認識しているが、音域情報は曲データのヘッダなどに予め記述しておいてもよいし、例えばHDD104に曲毎の設定音域情報を管理するテーブルなどを記憶しておくようにしてもよい。この場合において、設定音域情報管理テーブルが定期的にセンタ局から配信されるようにしてもよい。
また、音域情報も必ずしも最低音および最高音によって示される必要はなく、音域の中心値などによって示されていても構わない。あるいは、例えば、オリジナルの歌手のキーと一般的な歌唱者に好適なキーとが異なる場合に、イベントデータ中のノートナンバーから特定されるキーとは異なる設定キーが予め曲データ中に記述されていてもよく、この場合は、当該設定キーに基づいて特定された曲の音域を決定してもよい。このような、複数のキーを有する曲の場合には、ユーザの操作あるいは装置の設定において音域情報を任意に選択できるようにしてもよい。
【0030】
上記実施形態においては、声域情報および音域情報に基づいて、各々の中心値を一致させることによって、両者を近似させるように今回移調量を設定しているが、音域を代表する音高としては必ずしも中心値である必要はなく、最低音を一致させるようにしてもよいし、最高音を一致させるように移調量を決定しても構わない。
あるいは、前回曲の音域幅と今回曲の音域幅の差や、演奏において発音される音高の分布などから代表音高を決定するようにしてもよい。
【0031】
また、上記実施形態では、ユーザが一人で歌唱する場合を例として説明しているが、デュエットなど複数のユーザが歌唱する場合は、移調量指示手段としての操作子を複数ユーザ分設けて、複数ユーザのIDに対応して移調量を認識して記憶できるようにしてもよい。
【0032】
上記実施形態では、曲データはMIDI規格を用いて作成されており、音高はノートナンバーを用いて処理しているが、これに限らず、発音する音高を含む音楽情報をデジタル信号によって扱うことができる規格であればどのようなものを用いてもよく、独自の規格のデータであってもよい。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ユーザ毎の声域に好適なキーを自動設定することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態の構成を示すブロック図である。
【図2】 パネルの外観構成を示す図である。
【図3】 リモコンの外観構成を示す図である。
【図4】 リクエストキューエリアの内容例を示す図である。
【図5】 今回演奏情報記憶エリアの内容例を示す図である。
【図6】 演奏済情報記憶エリアの内容例を示す図である。
【図7】 実施形態の動作を示すフローチャートである。
【図8】 実施形態の具体例を示す図である。
【図9】 情報を転送する場合の具体例を説明する図である。
【符号の説明】
100……カラオケ装置、
101……CPU、
102……ROM、
103……RAM、
104……HDD、
105……音源、
106……サウンドシステム、
107……表示制御部、
108……ディスプレイ
109……パネルインターフェイス、
110……パネル、
120……リモコンインターフェイス、
200……リモコン。
Claims (2)
- 演奏曲の移調を行う移調手段を備えたカラオケ装置において、
演奏の対象となる演奏曲を特定する曲特定手段と、
ユーザを識別するユーザ識別手段と、
ユーザが曲の演奏に対し前記移調手段における移調量を指示するための操作手段と、
前記ユーザ識別手段によって識別されたユーザの声域に関する声域情報であって、既に演奏された既演奏曲の音域と、当該既演奏曲の演奏に対してユーザが前記操作手段を用いて指示した前記移調量とを含む声域情報を記憶する声域記憶手段と、
前記曲特定手段によって特定された演奏曲の音域に関する音域情報を認識する音域認識手段と、
前記声域記憶手段により記憶された前記声域情報および前記音域認識手段により認識された前記音域情報に基づいて、前記移調手段における移調量を決定する移調量決定手段であって、当該声域情報に基づいて算出された前記既演奏曲の移調後の音域と、前記曲特定手段により特定された前記演奏曲の移調後の音域とを近似させるように、前記移調手段における移調量を決定する移調量決定手段と
を備えることを特徴とするカラオケ装置。 - 請求項1記載のカラオケ装置において、
前記演奏曲の音域の代表的な音高を決定する演奏曲代表音高決定手段と、
前記既演奏曲の移調後の音域の代表的な音高を決定する既演奏曲代表音高決定手段を備え、
前記移調量決定手段は、前記演奏曲代表音高決定手段によって決定された代表音高と前記既演奏曲代表音高決定手段によって決定された代表音高とを一致させることを特徴とするカラオケ装置。
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