JP2760346B2 - 電子楽器システム - Google Patents

電子楽器システム

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JP2760346B2
JP2760346B2 JP8177040A JP17704096A JP2760346B2 JP 2760346 B2 JP2760346 B2 JP 2760346B2 JP 8177040 A JP8177040 A JP 8177040A JP 17704096 A JP17704096 A JP 17704096A JP 2760346 B2 JP2760346 B2 JP 2760346B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、外部から供給さ
れる楽音制御情報に従って発生楽音の制御を行うことの
できる電子楽器を含む電子楽器システムに関する。 【0002】 【従来の技術】従来、楽音の音高データあるいは音色、
効果等を制御するための楽音制御用データに基づき楽音
の発生を制御する楽音発生手段を備えた電子楽器におい
て、当該電子楽器の外部から音高データあるいは楽音制
御用データを供給し、当該電子楽器で発生される楽音の
音高、音色あるいは効果等を制御することが行なわれて
いたが、外部から供給する音高データあるいは楽音制御
用データをそのまま利用するようになっていた。 【0003】一般に、このような電子楽器としては、低
級機種から高級機種まで種々のものがあり、高級機種は
低級機種に比べて音域(音高範囲)が広く、また、音色
・効果等の機能数も多いのが普通である。また、同級機
種間においても、その仕様によって音域や音色・効果の
機能数が異なる場合がある。このため、音高データや楽
音制御用データは各機種毎にその機種に適した形で構成
されており、ある機種の音高データや楽音制御用データ
をそのまま用いては、他の機種の電子楽器を制御できな
いことがしばしばあった。このような不都合をなくすた
め、異なる機種間で共通して使用できるように音高デー
タや楽音制御用データを限定的に構成することも考えら
れるが、それでは高級機種の演奏態様が低級機種によっ
て制約されてしまうことになるので、高級機種の諸機能
を十分発揮させることができない。 【0004】なお、音高データをデータ変換する一般的
な技術としては、例えば、特開昭57−96396号あ
るいは特開昭53−80218号などに示されたものが
ある。特開昭57−96396号においては、自動演奏
装置の音符情報記憶装置において記憶容量を圧縮するた
めに、音符情報(音高情報を含む)を使用頻度に応じて
異なるコードで表現して記憶し、演奏時に読み出した音
符情報(音高情報を含む)を所定のコードにデコードす
るようにした技術が示されている。特開昭53−802
18号においては、自動ベース伴奏において、ベースパ
ターンデータと根音データとの演算によって自動ベース
音の音高を決定する場合に、演算によって求められた音
高が所定の音域(例えばペダル鍵盤の音域)を超えたな
らば、これを所定音域内に納まるようにデータ変換し
て、自動ベース音が例えばメロディ音等と同じ音域に侵
入しないようにした技術が示されている。しかし、これ
らの従来技術は、いずれも、或る電子楽器内に外部から
取り込まれた楽音制御情報(特に音色指定又は制御情
報)をがその電子楽器で発生不可能な場合に対処する技
術とは無関係であり、そのための解決策は示されていな
い。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】電子楽器内に外部から
取り込まれる楽音制御情報の典型例としては、種々の自
動演奏情報がある。演奏すべき曲にはその曲想に合った
楽器音色があるので、通常、自動演奏情報は、各演奏音
の音高を特定するデータと共にその演奏で使用する楽器
音色に対応する音色コードを含んでいる。ところが、従
来では、機種のレベル(すなわち上位機種/下位機種)
によって、楽音信号発生回路の能力が異なることにより
発音できる音色数、音色コードの設定態様、音色の質等
が異なるため電子楽器の各機種毎に独自の音色コード設
定になっていた。そのため、自動演奏情報も、これを適
用する電子楽器の上位機種/下位機種等の各機種毎に独
自に別々に用意する必要があった。そのため、異なる機
種の電子楽器すなわち電子的楽音発生機器において、共
通の自動演奏情報を使用することができず、効率が悪か
った。 【0006】そこで、この発明の目的は、外部から供給
される楽音制御情報を含む演奏情報を電子楽器すなわち
電子的楽音発生機器内に取り込んで、該楽音制御情報を
含む演奏情報に基づき制御された楽音を発生する場合に
おいて、異なる機種の電子楽器すなわち電子的楽音発生
機器において、共通の演奏情報を使用することができる
ようにして、演奏情報の効率的利用を図ることができる
ようにした電子楽器システムを提供することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】この発明に係る電子楽器
システムは、与えられた楽音制御情報に基づき制御され
た楽音を発生する楽音発生手段を具備する電子楽器を少
なくとも1つ含み、前記電子楽器に対して外部から楽音
制御情報を供給して、該供給された楽音制御情報に基づ
き制御された楽音を前記電子楽器内の楽音発生手段で発
生させる電子楽器システムにおいて、前記電子楽器に対
して外部から楽音制御情報を供給するためのものであっ
て、この外部から与えられる楽音制御情報は第1及び第
2のグループに分類された音色情報を含んでおり、前記
第1のグループの各音色情報は、前記電子楽器システム
に含まれる前記電子楽器の機種に制限されずに該電子楽
器において実現可能な楽器音色を指示する基本的な音色
情報であって、かつ、該音色情報の値に対応して共通の
楽器音色をどの機種の前記電子楽器に対しても指定する
ものであり、前記第2のグループの各音色情報は、前記
電子楽器システムに含まれる前記電子楽器の特定の機種
において実現可能な楽器音色を指示し、他の機種におい
ては実現不可能な楽器音色を指示する上級の音色情報で
ある、外部楽音制御情報供給手段と、前記外部楽音制御
情報供給手段から前記特定の機種以外の電子楽器に対し
て供給された前記楽音制御情報に含まれる前記音色情報
が前記第2のグループに属する場合、その音色情報の値
を当該電子楽器で実現可能な楽器音色を指示する値に変
換して当該電子楽器内の前記楽音発生手段に与える変換
手段とを具えることを特徴とするものである。 【0008】この発明によれば、外部楽音制御情報供給
手段を介して電子楽器内に外部から与えられる楽音制御
情報が、第1及び第2のグループに分類された音色情報
を含んでおり、第1のグループの各音色情報は、前記電
子楽器システムに含まれる前記電子楽器の機種に制限さ
れずに該電子楽器において実現可能な楽器音色を指示す
る基本的な音色情報であって、かつ、該音色情報の値に
対応して共通の楽器音色をどの機種の前記電子楽器に対
しても指定するものであり、また、第2のグループの各
音色情報は、前記電子楽器システムに含まれる前記電子
楽器の特定の機種において実現可能な楽器音色を指示
し、他の機種においては実現不可能な楽器音色を指示す
る上級の音色情報であることを特徴としている。 【0009】このように、外部から与えられる楽音制御
情報(例えば自動演奏情報)に含まれる音色情報を、第
1及び第2のグループに分類し、第1のグループの音色
情報を基本的な音色情報として、この電子楽器システム
におけるどの機種の電子楽器においても実現可能な楽器
音色を指示するようにし、かつ、該音色情報の値に対応
して共通の楽器音色をどの機種の前記電子楽器に対して
も指定するようにしたので、第1のグループの音色情報
は、この電子楽器システムに含まれるどのような機種の
電子楽器においても、そのまま利用できるのみならず、
どの機種の電子楽器に対しても共通の楽器音色を指定し
て、演奏(自動演奏)を遂行させることができる。従っ
て、演奏曲の曲想を損なうことなく、どの機種の電子楽
器においても好ましい演奏(自動演奏)を遂行させるこ
とができる、という優れた効果を奏する。 【0010】一方、第2のグループの音色情報は、特定
の機種の電子楽器において実現可能な楽器音色を指示す
る上級の音色情報であるので、第2のグループの音色情
報が与えられたときは、該特定の機種(いわば高級機
種)以外の他の機種(いわば低級機種)の電子楽器にお
いてはこの楽器音色が実現不可能である。しかし、この
発明によれば、当該他の機種の電子楽器に対して外部か
ら供給された楽音制御情報に含まれる音色情報が第2の
グループに属する場合は、その音色情報の値を当該電子
楽器で実現可能な楽器音色を指示する値に変換して当該
電子楽器内の前記楽音発生手段に与える変換手段とを具
えたことにより、当該電子楽器(いわば低級機種)にお
いても第2のグループの音色情報に基づいて何らかの楽
器音色の楽音を発生することができることとなる。従っ
て、第1のグループに属する基本的な楽器音色しか発生
する機能を持たない電子楽器(いわば低級機種)に対し
て、第2のグループに属する上級の楽器音色を指示する
音色情報を含む楽音制御情報を外部から供給したとして
も、発音不能等のトラブルを起こすことなく、該電子楽
器(いわば低級機種)で演奏(自動演奏)を遂行させる
ことができる、という優れた効果を奏する。 【0011】従って、この発明によれば、基本的な楽器
音色については機種を問わずにこれを確保できるという
利点と、上級の楽器音色については本来それが使用でき
なかった低級機種においても使用できるようにデータ変
換を施したことによる利点との組合せにより、外部から
供給する楽音制御情報(例えば自動演奏情報)を、各電
子楽器の機種毎に別々に用意する必要がなくなり、異な
る機種の電子楽器すなわち電子的楽音発生機器におい
て、共通の外部供給楽音制御情報(例えば自動演奏情
報)を使用することができることになるので、演奏情報
(外部供給楽音制御情報)の効率的利用を図ることがで
きる、という特有の優れた効果を奏するものとなる。 【0012】例えば、所望の曲についての自動演奏情報
を一種類用意するだけで、上位機種あるいは下位機種を
問わずどの機種の電子楽器においても、これを外部から
供給して共通に使用することができ、第1のグループに
属する基本的な楽器音色については共通の楽器音色にて
どの電子楽器においても楽音発生制御されるので、各電
子楽器の機種によって当該共通の楽器音色についての音
質等の違いはあるとはいえ、少なくとも名目上の共通の
楽器音色による楽音発生制御によって、演奏曲の曲想に
合った自動演奏をどの機種の電子楽器においても遂行さ
せることができる。例えば、下位機種用に作成した自動
演奏情報でも、上位機種で自動演奏させれば、その曲に
合う同じ楽器音色でより豊かな音質で自動演奏を楽しむ
ことができるものである。また、外部から供給される自
動演奏情報によって第2のグループに属する上級の楽器
音色が指示された場合は、本来それを使用できない下位
機種の電子楽器においては、これを自動的に当該電子楽
器で発音可能な適当な音色に置き換えを行って演奏する
ため、たとえ、上位機種用に作成した自動演奏情報であ
っても下位機種の電子楽器に対しても共通使用できるも
のである。 【0013】更に、この発明によれば、第1のグループ
の音色情報に関しては、どの機種の電子楽器において
も、格別のデータ変換(情報値変換)処理を行うことな
く、利用できるので、変換手段は、第2のグループの音
色情報に関してのみデータ変換(情報値変換)処理を行
うように構成すればよいものとなり、該変換手段の構成
を簡素化することができるという効果を奏する。これに
対して、この発明のように第1のグループの音色情報が
その値に対応して共通の楽器音色をどの機種の電子楽器
に対しても指定するように構成しなかったとすると、す
なわち、従来のように電子楽器の機種毎に自動演奏情報
を作成したとすると、この自動演奏情報を他の機種の電
子楽器に対しても適用できるようにするには、そこに含
まれるすべての音色情報について必要なデータ変換を行
うようにデータ変換処理を構成しなければならない。従
って、この発明による利点は大である。この発明によれ
ば、例えば、前記変換手段は、前記外部から供給された
楽音制御情報に含まれる前記音色情報を構成する複数の
ディジタルビットのうちの一部を取り出すことにより前
記音色情報の値の変換を行うものである。これによっ
て、変換手段の構成を簡素化することができる。なお、
この発明で、楽器音色とは、通常知られているように、
電子楽器において、ピアノ、ギター等の各種楽器に対応
する名目的な音色名が与えられて区別される概念的な音
色のことであり、後述する実施例に示されているよう
に、人声音(つまり、人声楽器と見なせる)の音色も含
まれる。 【0014】 【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照してこの発
明の実施の形態の一例につき詳細に説明しよう。図1
は、この発明に係る電子楽器システムの一実施例を示し
たものであり、自動演奏装置を有する電子楽器にこの発
明を適用したものである。データ読取装置10は、磁気
テープ、パンチカード、バーコード印刷体等のうちの任
意のものからなる外部記録手段から演奏曲に関する演奏
データを読取るためのもので、読取られた演奏データは
RAM(ランダム・アクセス・メモリ)からなるデータ
メモリ12に図2に示すようなフォーマットでストアさ
れる。 【0015】図2において、演奏データは音符N1,N
2,N3…の進行順に配列され、各音符に対応する音符デ
ータは音高を示す音高データPTD及び符長を示す符長
データNLDを含んでいる。最初の音符N1に対応する
音高データPTD及び符長データNLDの間には、初期
音色設定用の音色データTCDと初期効果設定用の効果
データEFDとが挿入される。そして、2番目以降の音
符については、音色又は効果を変更したいタイミングに
対応する音符位置に音色データTCD又は効果データE
FDがそれぞれ挿入される。なお、音高データPTD、
音色データTCD、効果データEFD及び符長データN
LDには、各々のデータ識別を可能にするために、音高
マークMp、音色マークMT、効果マークME及び符長マ
ークMNがそれぞれ付加されている。 【0016】図示しない演奏スタートスイッチをオンに
すると、データ読出回路14がデータメモリ12から音
符N1に対応した音高データPTD、音色データTC
D、効果データEFD及び符長データNLDを順次に読
出す。読出された音高データPTDは音高レジスタ16
が音高マークMpを検知するのに応じて同レジスタ16
に取り込まれ、読出された音色データTCDは音色レジ
スタ18が音色マークMTを検出するのに応じて同レジ
スタ18に取り込まれ、読出された効果データEFDは
効果レジスタ20が効果マークMEを検出するのに応じ
て同レジスタ20に取り込まれる。 【0017】読出された符長データNLDはデータ読出
回路14において次の音符N2に対応するデータの読出
タイミングを決定するのに使用される。すなわち、デー
タ読出回路14は、最初の音符N1に対応する符長デー
タNLDに基づいて、このデータNLDの示す符長に対
応する時間をテンポクロック信号の計数などにより測定
し、符長に対応する時間に達すると、データメモリ12
から2番目の音符N2に対応した音高データPTD及び
符長データNLDを読出す。そして、これと同様なデー
タ読出動作が3番目以降の各音符に対応するデータにつ
いても行なわれる。また、このようなデータ読出しに伴
ってレジスタ16,18及び20の内容は対応する読出
データによってそれぞれ更新される。 【0018】音高レジスタ16からの最初の音高データ
PTDは音高データ変換回路22を介して変換データP
TD’として押鍵表示回路24及び楽音信号形成回路2
6に供給される。押鍵表示回路24は、鍵盤28の多数
の鍵に対応して設けられた多数の表示素子30のうち、
最初の音符に対応した表示素子を変換データPTD’に
応じて点灯させる。このため、鍵盤28の演奏者は最初
に押すべき鍵を容易に知ることができる。なお、このよ
うな押鍵表示動作は音高レジスタ16から新たな音高デ
ータPTDが送出されるたびに同様にして行なわれる。 【0019】ところで、音高レジスタ16が最初の音高
データPTDを送出するとき、音色レジスタ18は最初
の音色データTCDを、効果レジスタ20は最初の効果
EFDをそれぞれ送出する。音色レジスタ18からの音
色データTCDは音色データ変換回路32を介して変換
データTCD’として音色制御データメモリ34に供給
される。このメモリ34はピアノ、フルート、バイオリ
ン等の各音色毎に音色制御データをストアしたROM
(リード・オンリイ・メモリ)等を含むもので、変換デ
ータTCD’の示す音色に対応した音色制御データTC
を楽音信号形成回路26に供給する。また、効果レジス
タ20からの効果データEFDは効果データ変換回路3
6を介して変換データEFD’として楽音信号形成回路
26に供給される。楽音信号形成回路26は、音高デー
タ変換回路22からの変換データPTD’と、メモリ3
4からの音色制御データTCと、効果データ変換回路3
6からの変換データEFD’とに基づいて楽音信号を形
成するもので、この楽音信号の音高は変換データPT
D’に応じて、音色は音色制御データTCに応じて、効
果は変換データEFD’に応じてそれぞれ決定される。 【0020】いま、変換データPTD’として最初の音
符N1に対応した音高データが楽音信号形成回路26に
供給されると、この回路26は、音色制御データTC及
び変換データEFD’によってそれぞれ初期設定された
音色及び効果を示すように、音符N1に対応した楽音信
号を形成する。そして、形成された楽音信号は出力アン
プ38を介してスピーカ40に供給され、音響に変換さ
れる。従って、スピーカ40からは、音符N1に対応し
た楽音が奏出される。このような楽音発生動作は、2番
目以降の各音符に対応する読出データについても同様に
行なわれる。そして、音色制御データTCとして、新た
に読出された音色データに対応するデータが発生される
と、これに応じて楽音信号形成回路26の音色特性が変
更制御される。また、変換データEFD’として、新た
に読出された効果データに対応するデータが発生される
と、これに応じて楽音信号形成回路26の効果特性が変
更制御される。 【0021】演奏者は、上記のようにして発生される自
動演奏音に合わせて、また必要ならば押鍵表示を参照し
て鍵盤28でマニアル演奏を行なうことができる。鍵盤
28の各鍵はキースイッチ回路42の対応するキースイ
ッチを駆動するようになっており、キースイッチ回路4
2は押された鍵を示す押鍵データを楽音信号形成回路2
6に供給する。楽音信号形成回路26はキースイッチ回
路42からの押鍵データの示す押鍵に対応した楽音信号
を形成し、出力アンプ38を介してスピーカ40に供給
する。従って、スピーカ40からは、マニアル演奏音も
奏出される。 【0022】図3は、音高データ変換回路22の具体例
を、ペダル鍵盤(PK)音のオクターブを変更する場合
について示すものである。この場合、PK音の音域は高
級機種ではC2〜C4の範囲にあり、低級機種ではC2〜
C3の範囲にあり、音高データPTDは高級機種に合わ
せて構成されているものとする。音高データPTDは、
音名を示すノートコードデータNCと、オクターブを示
すオクターブコードデータOCと、鍵盤名を示す鍵盤コ
ードデータKBCとからなっている。オクターブコード
データOCはO1〜O3の3ビットのバイナリコードから
なるもので、C2の属するオクターブ、C#2〜C3の属
するオクターブ、C#3〜C4の属するオクターブについ
てそれぞれ次の表1に示すようにコード内容が定められ
ている。 【0023】 【表1】 【0024】図3の回路は、低級機種ではC#3〜C4の
属するオクターブを指定する音高データをそのまま扱え
ないので、この音高データをC#2〜C3の属するオクタ
ーブを指定するデータに変換するように構成されている
ものである。すなわち、PK検出回路50は鍵盤コード
データKBCに基づいてPK音高データの到来を検出す
ると、出力信号“1”をANDゲート52に供給する。
このとき、PK音高データのオクターブコードデータO
CがC#3〜C4の属するオクターブを指定していて、信
号O1及びO2が“1”であるものとすると、ANDゲー
ト52が出力信号“1”をANDゲート54の一方の入
力端に供給する。ANDゲート54の他方の入力端には
低級機種の場合“1”信号源が接続されているので、A
NDゲート54は出力信号“1”をインバータ56に供
給する。インバータ56はANDゲート54からの出力
信号“1”に応じて出力信号“0”を発生してANDゲ
ート58を非導通にする。このため、信号O1はAND
ゲート58によって“1”から“0”に変換される。 【0025】この結果、C#3〜C4の属するオクターブ
を指定するPK音高データはC#2〜C3の属するオクタ
ーブを指定するデータPTD’に変換される。従って、
C#3〜C4の属するオクターブに関する限り、低級機種
では高級機種の場合より1オクターブ低いPK音(ベー
ス音)が発生されることになる。なお、高級機種に図3
のような変換回路を設ける場合には、ANDゲート54
に対して“1”信号源の代りに“0”信号源を接続すれ
ばよい。このようにすれば、ANDゲート58は常に導
通状態となるため、オクターブコードデータOCは変換
されずに出力される。 【0026】図4は、音色データ変換回路32の具体例
を、上鍵盤(UK)音の音色を変更する場合について示
すものである。この場合、UK音の音色は高級機種では
ピアノ、フルート、バイオリン、ボーカル(テナー)、
ギター、クラリネット、ビオラ及びボーカル(ソプラ
ノ)の8音色指定可能であり、低級機種ではピアノ、フ
ルート、バイオリン及びボーカル(テナー)の4音色の
み指定可能であり、音色データTCDは上級機種に合わ
せて構成されているものとする。音色データTCDはU
K、LK(下鍵盤)、PK等に対応した音色群を示す音
色群指定データGCと、Q1〜Q3の3ビットを含む音色
指定データCCとからなるもので、音色指定データCC
のコード内容は各音色毎に次の表2のように定められて
いる。 【0027】 【表2】【0028】図4の回路は、低級機種では表2のBグル
ープの音色を扱えないので、Bグループの音色データを
Aグループの音色データに変更するように構成されてい
るものである。すなわち、UK音色検出回路60は音色
群指定データGCに基づいてUK音色データの到来を検
出すると、出力信号“1”をNANDゲート62の一方
の入力端に供給する。NANDゲート62の他方の入力
端には低級機種の場合“1”信号源が接続されているの
で、NANDゲート62は出力信号“0”を発生してA
NDゲート64を非導通にする。このとき、UK音色デ
ータが表2のBグループに属するいずれかの音色を指定
していて、信号Q3が“1”であるものとすると、この
信号Q3はANDゲート64によって“1”から“0”
に変換される。 【0029】この結果、表2のBグループの音色を指定
する音色データは表2のAグループの音色を指定するデ
ータTCD’に変換される。すなわち、ギターはピアノ
に、クラリネットはフルートに、ビオラはバイオリン
に、ボーカル(ソプラノ)はボーカル(テナー)にそれ
ぞれ音色変更される。すなわち、低級機種の電子楽器で
発生できないBグループの音色が減衰音系の音色(ギタ
ー)の場合は、該低級機種の電子楽器で発生可能な減衰
音系の別の音色(ピアノ)を指示するデータTCD’に
変換され、一方、該Bグループの音色が持続音系の音色
(クラリネット,ビオラ)の場合は、該低級機種の電子
楽器で発生可能な持続音系の別の音色(フルート,バイ
オリン)を指示するデータTCD’に変換される。な
お、高級機種に図4のような変換回路を設ける場合に
は、NANDゲート62に対して“1”信号源の代りに
“0”信号源を接続すればよい。 【0030】図5は、効果データ変換回路36の具体例
を示すものである。この例の回路は、効果制御機能とし
てサステイン効果及びビブラート効果のオン・オフ制御
機能のみを有する低級機種に用いるためのもので、低級
機種で扱いえない効果制御信号を阻止し、必要な効果制
御信号のみを導出するように構成されているものであ
る。効果データEFDは高級機種に合わせて構成されて
おり、サステイン制御信号SU、トレモロ制御信号T
R、デュエット制御信号DU…ディレイビブラート制御
信号DVB及びビブラート制御信号VBを含んでいる。
これらの効果制御信号のうち、トレモロ制御信号TR、
デュエット制御信号DU…ディレイビブラート制御信号
DVBはそれぞれANDゲートAG1,AG2…AGnの
各一方の入力端に供給される。ここで、ANDゲートA
G1〜AGnの各他方の入力端には低級機種の場合“0”
信号源が接続されているので、各ANDゲートが非導通
である。従って、トレモロ制御信号TR、デュエット制
御信号DU…ディレイビブラート制御信号DVB等はA
NDゲートAG1〜AGnで阻止され、変換データEF
D’としては、サステイン制御信号SU及びビブラート
制御信号VBのみが送出される。なお、高級機種に図5
のような変換回路を設ける場合には、ANDゲートAG
1〜AGnに対して“0”信号源の代りに“1”信号源を
接続すればよい。 【0031】上記した実施例では、外部記録手段から演
奏データを読取ってRAMにストアするようにしたが、
演奏データをストアした交換可能なROMなどの記録媒
体を設け、このROMから演奏データを読出して自動演
奏を行なうようにしてもよい。このようにすれば、デー
タ読取装置は不要になり、RAMはROMに代わる。ま
た、上記実施例において、データ変換回路はデータ読取
装置10から楽音信号形成回路26までの間に設ければ
よいのであって、例えばデータ読取装置10とデータメ
モリ12との間に設け、データの種類(音高、音色、効
果等)を検出してデータメモリ12の前段でデータ変換
を行なうようにしてもよい。 【0032】 【発明の効果】以上のように、この発明によれば、外部
楽音制御情報供給手段を介して電子楽器内に外部から与
えられる楽音制御情報が、第1及び第2のグループに分
類された音色情報を含んでおり、第1のグループの各音
色情報は、前記電子楽器システムに含まれる前記電子楽
器の機種に制限されずに該電子楽器において実現可能な
楽器音色を指示する基本的な音色情報であって、かつ、
該音色情報の値に対応して共通の楽器音色をどの機種の
前記電子楽器に対しても指定するものであり、また、第
2のグループの各音色情報は、前記電子楽器システムに
含まれる前記電子楽器の特定の機種において実現可能な
楽器音色を指示し、他の機種においては実現不可能な楽
器音色を指示する上級の音色情報であることを特徴とし
ている。このように、外部から与えられる楽音制御情報
(例えば自動演奏情報)に含まれる音色情報を、第1及
び第2のグループに分類し、第1のグループの音色情報
を基本的な音色情報として、この電子楽器システムにお
けるどの機種の電子楽器においても実現可能な楽器音色
を指示するようにし、かつ、該音色情報の値に対応して
共通の楽器音色をどの機種の前記電子楽器に対しても指
定するようにしたので、第1のグループの音色情報は、
この電子楽器システムに含まれるどのような機種の電子
楽器においても、そのまま利用できるのみならず、どの
機種の電子楽器に対しても共通の楽器音色を指定して、
演奏(自動演奏)を遂行させることができる。従って、
演奏曲の曲想を損なうことなく、どの機種の電子楽器に
おいても好ましい演奏(自動演奏)を遂行させることが
できる、という優れた効果を奏する。 【0033】一方、第2のグループの音色情報は、特定
の機種の電子楽器において実現可能な楽器音色を指示す
る上級の音色情報であるので、第2のグループの音色情
報が与えられたときは、該特定の機種(いわば高級機
種)以外の他の機種(いわば低級機種)の電子楽器にお
いてはこの楽器音色が実現不可能である。しかし、この
発明によれば、当該他の機種の電子楽器に対して外部か
ら供給された楽音制御情報に含まれる音色情報が第2の
グループに属する場合は、その音色情報の値を当該電子
楽器で実現可能な楽器音色を指示する値に変換して当該
電子楽器内の前記楽音発生手段に与える変換手段とを具
えたことにより、当該電子楽器(いわば低級機種)にお
いても第2のグループの音色情報に基づいて何らかの楽
器音色の楽音を発生することができることとなる。従っ
て、第1のグループに属する基本的な楽器音色しか発生
する機能を持たない電子楽器(いわば低級機種)に対し
て、第2のグループに属する上級の楽器音色を指示する
音色情報を含む楽音制御情報を外部から供給したとして
も、発音不能等のトラブルを起こすことなく、該電子楽
器(いわば低級機種)で演奏(自動演奏)を遂行させる
ことができる、という優れた効果を奏する。 【0034】従って、この発明によれば、基本的な楽器
音色については機種を問わずにこれを確保できるという
利点と、上級の楽器音色については本来それが使用でき
なかった低級機種においても使用できるようにデータ変
換を施したことによる利点との組合せにより、外部から
供給する楽音制御情報(例えば自動演奏情報)を、各電
子楽器の機種毎に別々に用意する必要がなくなり、異な
る機種の電子楽器すなわち電子的楽音発生機器におい
て、共通の外部供給楽音制御情報(例えば自動演奏情
報)を使用することができることになるので、演奏情報
(外部供給楽音制御情報)の効率的利用を図ることがで
きる、という特有の優れた効果を奏するものとなる。 【0035】更に、この発明によれば、第1のグループ
の音色情報に関しては、どの機種の電子楽器において
も、格別のデータ変換(情報値変換)処理を行うことな
く、利用できるので、変換手段は、第2のグループの音
色情報に関してのみデータ変換(情報値変換)処理を行
うように構成すればよいものとなり、該変換手段の構成
を簡素化することができるという効果を奏する。また、
変換手段において、前記外部から供給された楽音制御情
報に含まれる前記音色情報を構成する複数のディジタル
ビットのうちの一部を取り出すことにより前記音色情報
の値の変換を行うようにすることにより、該変換手段の
構成を簡素化することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】この発明の一実施例に係る電子楽器のブロック
図。 【図2】図1のデータメモリにおけるデータフォーマッ
トを示すフォーマット図。 【図3】図1の音高データ変換回路の一具体例を示す回
路図。 【図4】図1の音色データ変換回路の一具体例を示す回
路図。 【図5】図1の効果データ変換回路の一具体例を示す回
路図。 【符号の説明】 12…データメモリ、14…データ読出回路、22…音
高データ変換回路、26…楽音信号形成回路、32…音
色データ変換回路、36…効果データ変換回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G10H 1/24 G10H 1/00 G10H 1/00 102 G10H 1/18

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.与えられた楽音制御情報に基づき制御された楽音を
    発生する楽音発生手段を具備する電子楽器を少なくとも
    1つ含み、前記電子楽器に対して外部から楽音制御情報
    を供給して、該供給された楽音制御情報に基づき制御さ
    れた楽音を前記電子楽器内の楽音発生手段で発生させる
    電子楽器システムにおいて、 前記電子楽器に対して外部から楽音制御情報を供給する
    ためのものであって、この外部から与えられる楽音制御
    情報は第1及び第2のグループに分類された音色情報を
    含んでおり、前記第1のグループの各音色情報は、前記
    電子楽器システムに含まれる前記電子楽器の機種に制限
    されずに該電子楽器において実現可能な楽器音色を指示
    する基本的な音色情報であって、かつ、該音色情報の値
    に対応して共通の楽器音色をどの機種の前記電子楽器に
    対しても指定するものであり、前記第2のグループの各
    音色情報は、前記電子楽器システムに含まれる前記電子
    楽器の特定の機種において実現可能な楽器音色を指示
    し、他の機種においては実現不可能な楽器音色を指示す
    る上級の音色情報である、外部楽音制御情報供給手段
    と、 前記外部楽音制御情報供給手段から前記特定の機種以外
    の電子楽器に対して供給された前記楽音制御情報に含ま
    れる前記音色情報が前記第2のグループに属する場合、
    その音色情報の値を当該電子楽器で実現可能な楽器音色
    を指示する値に変換して当該電子楽器内の前記楽音発生
    手段に与える変換手段とを具える電子楽器システム。 2.前記変換手段は、前記外部から供給された楽音制御
    情報に含まれる前記音色情報を構成する複数のディジタ
    ルビットのうちの一部を取り出すことにより前記音色情
    報の値の変換を行うものである請求項1に記載の電子楽
    器システム。
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