JP4105864B2 - 流動層ボイラにおける飛灰の再利用方法 - Google Patents

流動層ボイラにおける飛灰の再利用方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は流動層ボイラにおける飛灰の再利用方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、発電所やゴミ焼却炉等において、石炭やゴミ等の燃料を流動化させ効率よく燃焼させる流動層ボイラが研究開発されている。流動層ボイラを用いることにより、流動層ボイラ内に配設した伝熱管から発生する蒸気で駆動する蒸気タービン発電システムを構築できる。また、コンプレッサからの空気で加圧することによりボイラ内の酸素分圧を高めた状態の下で燃料を流動化させ燃焼させる加圧流動層ボイラを用いることにより、蒸気タービン発電に加え、ボイラの燃焼排ガスを利用するガスタービン発電とを組み合わせて熱効率を向上させた複合発電システムを構築できる。
【0003】
流動層ボイラ内の石炭等の燃料が供給されるボイラ下部では、燃料中の揮発分が燃焼する等の要因で部分的に約1100〜1300℃の高温状態が出現する。このような高温状態の中では、燃料が燃焼した際に生成されSiやAlを有する燃焼灰が溶融し溶融灰を形成する。溶融灰は周囲に存在する石灰石等の脱硫剤を次々に付着し塊状物を形成する。さらに、SiやAlを含有し脱硫剤に付着した溶融灰は、脱硫剤に含有されるCaとの相互作用で脱硫剤の融点を下げて溶融させ、さらに塊状物の粒成長を引き起こす。燃焼装置下部では、このような溶融灰の存在により脱硫剤の流動性が低下し、特に、粒径が大きく嵩密度の大きな塊状物の滞留時間が長くなり、さらなる流動不良と塊状化を引き起こす。そのため、流動層ボイラの長期間の安定的した連続運転を行うことが困難になるとともに、著しい場合には、流動層ボイラ内に配設した伝熱管や内壁等に付着し流動層ボイラの操業に多大な悪影響を与える。
そこで、溶融灰の融液量を増加し粘性を低下させ塊状物の発生を防止するために、燃料や脱硫剤の他に、Mg(OH)等の流動改善剤としてのMg化合物が供給される。Mg化合物を添加することで、塊状物の発生が防止され流動層ボイラの長期安定運転を可能にすることができる。
【0004】
一方、流動層ボイラ内に供給した脱硫剤,燃焼灰,未燃灰,流動改善剤等のうち微細化されたものは、燃焼排ガスに随伴されて流動層から飛び出していく。燃焼排ガス中には、流動層から飛び出した脱硫剤,燃焼灰,未燃灰,流動改善剤等からなる飛灰(フライアッシュ)が含まれているため、燃焼排ガスをガスタービン発電等に用いたり排気したりする場合には飛灰と燃焼排ガスを分離する必要があり、流動層ボイラには、このためのサイクロン等の脱塵装置が設けられている。
脱塵装置で燃焼排ガスから分離された飛灰は、粒子径が細かく飛散しやすいため水を混ぜて加湿状態にして埋め立てに用いたり、セメント原料に混ぜて用いる等の再利用方法が提案されているが、処理費用や採算性等の点で問題がある。
そこで、脱塵装置で燃焼排ガスから分離された飛灰を再利用するための方法が提案されている。
【0005】
従来の技術としては、特開平6−30762625号公報(以下、イ号公報という)に、「粗粒灰を70〜80重量%、微粉炭を10〜20重量%、サイクロン灰を15〜20重量%、それに水を添加混合して供給する加圧流動床ボイラに対する石炭の供給方法」が開示されている。
【0006】
特開平9−42614号公報(以下、ロ号公報という)に、「集塵装置により捕集された燃焼灰を水和反応させて再活性化灰とする第一の工程と、前記再活性化灰を乾燥させる第二の工程と、乾燥した再活性灰をコンバスタに再供給する第三の工程よりなる流動層ボイラの燃焼灰リサイクル法」が開示されている。
【0007】
実開平3−128208号公報(以下、ハ号公報という)に、「サイクロンで分離された灰塵、未燃炭あるいはベッド材等の固形物を排出する固形物排出口を流動層ボイラの流動層形成部に結び、分離された灰塵、未燃炭等を再導入するための導入通路を形成した加圧流動層ボイラ」が開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来の技術においては、以下のような課題を有していた。
(1)イ号公報,ロ号公報,ハ号公報に開示の技術は、サイクロンやバグフィルタ等の脱塵装置で分離された飛灰を流動層ボイラに再供給し、飛灰に含有される炭酸カルシウム,酸化カルシウム,あるいはそれらを水和反応させた水酸化カルシウムを利用して脱硫剤の量を低減しようとするものなので、飛灰に含有される流動改善成分としてのMgOの効果による流動層の流動性の改善効果が得られず、流動層ボイラの長期安定運転が困難であるという課題を有していた。
(2)イ号公報では、石炭に対するサイクロン灰の混合量は特定されているが、脱硫剤に対する混合量は特定されておらず、また、ロ号公報やハ号公報では混合量が全く特定されていないため、流動改善成分としてのMgOが含有される飛灰を供給しても飛灰の供給量が少ない場合には、溶融灰の融液量を増加させ脱硫剤同士の付着を防止する効果が乏しく、飛灰の供給量が多い場合には、流動層から飛散する飛灰の量が増加し流動層高を維持できなくなるという課題を有していた。
(3)ロ号公報,ハ号公報では、飛灰は燃料とは異なる経路で流動層ボイラに供給されるので、燃焼灰が溶融して生成され塊状物の形成の原因となる溶融灰の近辺にMgO等が含まれた飛灰を供給することが困難で、溶融灰の融液量を増加させ塊状物の発生を防止することが困難であるという課題を有していた。
【0009】
本発明は上記従来の課題を解決するもので溶融灰が発生する確率の高い部分に流動改善成分としてのMgOを含有する飛灰を供給することができ、溶融灰の融液量を増加させ塊状物の発生を防止することができるとともに流動層高を維持でき、流動層の安定性に優れ、さらに流動改善剤としてのMg化合物の使用量を削減することのできる流動層ボイラにおける飛灰の再利用方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記従来の課題を解決するために本発明流動層ボイラにおける飛灰の再利用方法は、以下の構成を有している。
【0011】
本発明の請求項1に記載の流動層ボイラにおける飛灰の再利用方法は、燃料と、脱硫剤と、前記脱硫剤100重量部に対し1〜50重量部の飛灰と、を含有する燃料混合物を作成する燃料混合物作成工程と、前記工程で作成された前記燃料混合物を流動層ボイラの流 動層に供給し、前記流動層における前記脱硫剤同士の付着を防止する燃料供給工程と、を備え、前記飛灰が0.5〜15wt%のMgOを含有している構成を有している。
この構成により、以下のような作用が得られる。
(1)飛灰は燃料と混合されて流動層ボイラに供給されるので、飛灰が含有する流動改善成分としてのMgOが、生成された溶融灰の融液量を直ちに効率良く増加させて粘性を低下させ、塊状物の発生を防止することができ流動層の安定性に優れる。
(2)脱硫剤に対するMgOを含有する飛灰の混合量が特定されているので、溶融灰の融液量を増加させ脱硫剤同士の付着を防止することができるとともに流動層高を維持でき、流動層の安定性に優れる。
(3)飛灰が流動改善成分としてのMgOを含有しているので、飛灰を燃料等に混合して供給することで流動改善剤としてのMg化合物の使用量を削減することができる。
(4)飛灰が、融液量を増加させる働きを有するMgOを0.5〜15wt%含有しているので、流動層ボイラに供給したときに、燃焼灰が溶融した溶融灰の融液量を増加させ塊状物の発生を防止することができ流動層の安定性に優れる。
【0012】
ここで、燃料としては、石炭,亜炭,褐炭,瀝青炭,コークス,石油コークス,オイルコークス,オイルサンド,重質油,石炭液化残渣,ゴム,古タイヤ,廃油,一般ゴミ,一般廃棄物,木質物,炭化物,RDFやその他の炭化物,木屑,産業廃棄物,食品工場や農業等で排出される有機残渣物,下水汚泥,し尿処理汚泥,工業廃水処理汚泥等やこれらの混合物が用いられる。
脱硫剤としては、CaCO(又は石灰石),MgCO(又はドロマイト)の他、CaO,Ca(OH),KCO,貝殻等のカルシウムを含む水産廃棄物,セメントスラッジ等やこれらの混合物が用いられる。
【0013】
飛灰としては、燃焼排ガス流路で脱塵を行うサイクロンで捕捉されたサイクロン灰,サイクロンの下流の燃焼排ガス流路に配設されたセラミックチューブフィルタ(CTF)で捕捉されたCTF灰,さらに下流の電気集塵機(EP)で捕捉されたEP灰,煙突入口前のバグフィルタが配設されたバグハウス(BH)で捕捉されたBH灰等が用いられる。
飛灰の混合量としては、燃料種や脱硫剤の粒度等にもよるが、脱硫剤100重量部に対し1〜50重量部、好ましくは5〜30重量部が好適に用いられる。混合量が5〜30重量部のときは、溶融灰の融液量を増加させ塊状物の発生を防止できるとともに流動層高を安定に保つことができるため好ましい。混合量が5重量部より少なくなるにつれ融液量が少なく塊状物が発生し易く流動状態を安定に保つことができなくなる傾向がみられ、30重量部より多くなるにつれ燃焼排ガス中への飛散量が増加し流動層高の維持が困難になる傾向がみられるため好ましくない。特に、1重量部より少なくなるか50重量部より多くなると、これらの傾向が著しくなるためいずれも好ましくない。
【0014】
飛灰のMgOの含有率としては、0.5〜15wt%、好ましくは3〜12wtが好適に用いられる。MgOの含有率が3〜12wt%のときは、飛灰の流動層ボイラへの供給により溶融灰の融液量を増加させ塊状物の発生を防止できるため好ましい。飛灰の供給量や燃料種にもよるが、含有率が3wt%より少なくなるにつれ融液量が少なく塊状物が発生し易く流動状態を安定に保つことができなくなる傾向がみられ、12wt%より多くなるにつれ融液量が増加しスラッギングが発生し易くなる傾向がみられるため好ましくない。特に、0.5wt%より少なくなるか15wt%より多くなると、これらの傾向が著しくなるためいずれも好ましくない。
【0015】
燃料供給工程において、燃料混合物を流動層ボイラに供給する方法としては、石炭等の燃料と石灰石等の脱硫剤等と水とを湿式混合してペースト化した燃料スラリーをスラリー供給路から供給する方法、燃料と脱硫剤等とを乾式混合しロックホッパを介して燃料供給路から供給する方法等が用いられる。
【0016】
本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の流動層ボイラにおける飛灰の再利用方法であって、燃料に混合されるMg化合物中のMgOと前記飛灰中のMgOとの総量で、混合される前記飛灰の投入量を制御する構成を有している。
この構成により、請求項1で得られる作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)飛灰の流動層ボイラへの投入量を、燃料に混合されるMg化合物中のMgOと飛灰中のMgOとの総量で制御するので、燃料や脱硫剤等の種類に応じて、流動改善成分としてのMgOの量を最適にすることができ、融液量を最適にして粘性を低下させ塊状物の発生を防止することができ流動層の安定性に優れる。
(2)適量のMg化合物が流動層ボイラに供給されるので、Mg化合物の使用量を削減することができ流動層ボイラの運転コストを低減することができる。
(3)飛灰とMg化合物の両方を用いて流動層ボイラの流動状態を改善することができるので、自由度が高く自在性に優れる。
【0017】
ここで、Mg化合物としては、脱硫剤の表面に生成される融液の量に影響を与え脱硫剤の流動状態を改善するMg(OH),ドロマイト,MgO,MgCO等が用いられる。Mg化合物を投入することで、飛灰による融液量の増加効果を補って溶融灰の融液量を増加させ、塊状物の発生を防止し流動層の安定性を高めることができる。
【0018】
Mg化合物の含有量としては、燃料や脱硫剤、Mg化合物の種類や粒径等にもよるが、燃料100重量部に対し0〜10重量部好ましくは0〜7重量部より好ましくは0.001〜3重量部が好適に用いられる。Mgの含有量が0.001重量部より少なくなるにつれ燃料や脱硫剤等の種類によっては溶融灰の融液量が少なく塊状化し易くなる傾向がみられ、3重量部より多くなるにつれ融液量が増加しスラッギングが発生し易くなる傾向がみられるため好ましくない。また、Mgの含有量が7重量部より多くなるにつれ燃料や脱硫剤等の種類によっては融液量が過剰になりスラッギングが発生し易くなるとともに、Mg化合物に係るコストが増大し流動層ボイラの運転コストが増加する傾向がみられるため好ましくない。特に、10重量部を超えるとこれらの傾向が著しくなるので好ましくない。
【0019】
Mg化合物中又は飛灰中のMgOの含有率は、Mg化合物や飛灰を蛍光X線分析法等の方法で定量分析することで求められるMgの含有量と、Mgの原子量とMgOの分子量との関係から求めることができる。Mg化合物の場合は、成績証明書等に記載されているMgOの定量分析結果を用いることもできる。
以上のようにして求められたMg化合物中又は飛灰中のMgOの含有率と、流動層ボイラに供給するMg化合物や飛灰を秤量して得られた重量と、によって、燃料に混合されるMg化合物中のMgOと飛灰中のMgOとの総量を算出することができる。これにより、Mg化合物や飛灰中のMgOの総量の制御は、流動層ボイラに供給するMg化合物や飛灰の重量を制御すればよく、簡便で生産性に優れる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は本実施の形態1における流動層ボイラの要部構成図である。
図中、1はコンプレッサ10からの圧縮空気が供給される圧力容器、2は圧力容器1に内設され圧力容器1内に取り入れられた圧縮空気が底部から供給される加圧流動層ボイラ、2aは加圧流動層ボイラ2の流動層2b内に配設された伝熱管、3は加圧流動層ボイラ2の頂部に配設された燃焼排ガス流路、4は燃焼排ガス流路3の出口に配設されたサイクロン等の1次脱塵装置、4aは1次脱塵装置4で燃焼排ガスと分離された飛灰を圧力容器1外へ排出する1次排出路、5は1次脱塵装置4で1次脱塵された1次脱塵ガス流路、6は1次脱塵ガス流路5を流れる1次脱塵ガスの脱塵を行うサイクロン等の2次脱塵装置、6aは2次脱塵装置6で燃焼排ガスと分離された飛灰を圧力容器1外へ排出する2次排出路、7は2次脱塵装置6で脱塵された清浄ガスの清浄ガス流路、8は清浄ガスによって駆動されるガスタービン、9は発電機、10はコンプレッサ、10aはコンプレッサ10で圧縮された圧縮空気を圧力容器1に供給する圧縮空気供給路である。11は1次排出路4aと2次排出路6aの各々の端部に接続された排出路、12は排出路11に配設され抜き出された飛灰を系外に排出する場合に作動させる三方弁等からなる分岐弁、13は一端部が分岐弁12に接続され分岐弁12を通過した飛灰を燃料スラリー調整装置15に搬送供給する飛灰搬送路、14は飛灰搬送路13に配設され飛灰搬送路13を搬送される飛灰の流量を調整する流量調整弁、14aは飛灰が脱硫剤と所定の配合割合になるように秤量するストッカーを備えた秤量部、15は石炭等の燃料と石灰石等の脱硫剤と飛灰等が含有された燃料混合物と水等とが混合されてペースト化された燃料スラリーを調整及び貯留する燃料スラリー調整装置、16は燃料スラリー調整装置15に接続され加圧流動層ボイラ2に燃料スラリーを輸送するスラリーポンプ、17は一端がスラリーポンプ16に接続され他端が燃料スラリーを加圧流動層ボイラ2内に噴射するスラリー噴射ノズル(図示しない)に接続されたスラリー供給路である。なお、飛灰搬送路13では、気流搬送,バケットエレベータ,ベルトコンベア等の搬送手段によって飛灰が秤量部14aのストッカーに搬送される。また、1次排出路4a,2次排出路6a等のように圧力容器1を貫通して常圧系と加圧系が切り替わる箇所には、圧力調整のためのロックホッパシステム(図示しない)が配設されている。
なお、本実施の形態においては、燃料スラリーに混合されて加圧流動層ボイラ2に供給される飛灰の投入量は、燃料に混合される水酸化マグネシウム(Mg化合物)中のMgOと飛灰中のMgOとの総量で制御されている。また、水酸化マグネシウム(Mg化合物)は、燃料や脱硫剤の種類や粒径等に応じて、燃料100重量部に対し、0〜10重量部好ましくは0〜7重量部より好ましくは0.001〜3重量部の範囲で添加混合されている。
【0021】
以上のように構成された本実施の形態1の流動層ボイラについて、以下その飛灰の再利用方法を説明する。
石炭等の燃料と石灰石やドロマイト等の脱硫剤と水酸化マグネシウム等の流動改善剤としてのMg化合物とを含有する燃料混合物と水とを燃料スラリー調整装置15でペースト化し燃料スラリーを調整し、燃料スラリー調整装置15に貯留しておく。圧力容器1内に内設した加圧流動層ボイラ2では燃料スラリーをスラリー供給路17から入れ、圧力容器1内に取り入れた圧縮空気を加圧流動層ボイラ2の底部から供給し、脱硫剤等を流動状態にして燃料を0.6〜3.1MPaの圧力で800〜950℃の温度で燃焼させている。燃料の燃焼で発生した熱は伝熱管2aで熱交換され蒸気タービン発電機(図示せず)を駆動して発電を行う。流動層2bで発生した燃焼排ガスは燃焼排ガス流路3から1次脱塵装置4、2次脱塵装置6を経て脱塵された後、清浄ガス流路7を通過してガスタービン8、発電機9を駆動し発電する。
1次脱塵装置4,2次脱塵装置6で燃焼排ガスと分離された飛灰は、1次排出路4a及び2次排出路6a,排出路11,分岐弁12を経て飛灰搬送路13へ搬送される。飛灰搬送路13への飛灰の搬送量が増加したときは、分岐弁12を作動させて飛灰を系外へ排出する。飛灰搬送炉13を搬送される飛灰の流量は流量調整弁14で調整されるとともに脱硫剤100重量部に対し1〜50重量部の所定量が秤量部14aで秤量されて、燃料スラリー調整装置15で燃料等と混合されて燃料スラリーに調整される。燃料スラリーに混合された飛灰は、スラリー供給路17から燃料とともに加圧流動層ボイラ2に供給される。
【0022】
以上のように、実施の形態1における流動層ボイラは構成されているので、以下のような作用が得られる。
(1)飛灰は燃料と混合されて流動層ボイラに供給されるので、飛灰が含有する流動改善成分としてのMgOが、生成された溶融灰の融液量を直ちに効率良く増加させて粘性を低下させ、塊状物の発生を防止することができ流動層の安定性に優れる。
(2)脱硫剤に対する飛灰の混合量が特定されているので、溶融灰の融液量を増加させ脱硫剤同士の付着を防止することができるとともに流動層高を維持でき、流動層の安定性に優れる。
(3)飛灰が流動改善成分としてのMgOを含有しているので、飛灰を燃料等に混合して供給することで流動改善剤の使用量を削減することができる。
(4)飛灰の流動層ボイラへの投入量を、燃料に混合されるMg化合物中のMgOと飛灰中のMgOとの総量で制御するので、燃料や脱硫剤等の種類に応じて、流動改善成分としてのMgOの量を最適にすることができ、融液量を最適にして粘性を低下させ塊状物の発生を防止することができ流動層の安定性に優れる。
(5)適量のMg化合物が流動層ボイラに供給されているので、Mg化合物の使用量を削減することができ流動層ボイラの運転コストを低減することができる。
(6)飛灰とMg化合物の両方を用いて流動層ボイラの流動状態を改善することができるので、自由度が高く自在性に優れる。
(7)燃料や脱硫剤の種類等に応じて所定量添加混合された水酸化マグネシウム(Mg化合物)が、飛灰による融液量の増加効果を補って溶融灰の融液量を増加させ、塊状物の発生を防止し流動層の安定性を高めることができる。
【0023】
なお、本実施の形態においては、飛灰として、サイクロンで燃焼排ガスと分離されたサイクロン灰の場合について説明したが、サイクロンの下流の燃焼排ガス流路に配設されたセラミックチューブフィルタ(CTF)で捕捉されたCTF灰,さらに下流の電気集塵機(EP)で捕捉されたEP灰,煙突入口前のバグフィルタが配設されたバグハウス(BH)で捕捉されたBH灰等を用いることもできる。
また、水酸化マグネシウム等の流動改善剤としてのMg化合物を添加混合する場合について説明したが、燃料や脱硫剤の種類によっては、添加しなくてもよい。
さらに、流動層ボイラに配設されたサイクロンで分離された飛灰を、飛灰搬送路を用いて同一の流動層ボイラに再供給する場合について説明したが、飛灰を一旦回収した後、別の流動層ボイラに供給することもできる。
【0024】
(実施の形態2)
図2は実施の形態2における流動層ボイラの要部構成図である。なお、実施の形態1で説明したものと同様のものは、同じ符号を付して説明は省略する。
図中、18は石炭等の燃料と石灰石等の脱硫剤と飛灰搬送路13を搬送された飛灰とを混合する燃料供給ホッパ、19は燃料供給ホッパ18の下流に接続され加圧流動層ボイラ2と略同じ圧力である0.6〜3.1MPa程度の圧力で燃料供給ホッパ18で混合された燃料等を貯蔵するロックホッパ、19はロックホッパ19の下流と加圧流動層ボイラ2内に配設されたスプレーノズル(図示しない)とに接続されロックホッパ19内に貯蔵された燃料等を空気流によって搬送して流動層2bへ供給する燃料供給路である。なお、燃料供給ホッパ18からロックホッパ19に燃料等を供給するときには、燃料供給ホッパ18の圧力をロックホッパ19と略同一の圧力に加圧した後に行われる。
実施の形態2の流動層ボイラが実施の形態1と異なる点は、燃料スラリー調整装置の代わりに燃料供給ホッパ18とロックホッパ19とを備えていて、燃料混合物が乾式方式で供給される点である。
【0025】
以上のように実施の形態2の流動層ボイラは構成されているので、実施の形態1に記載の作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)燃料混合物をスラリー化せずに加圧流動層ボイラ内に供給することができ、スラリーに含有される水が蒸発するときの気化熱の損失がなく熱効率に優れる。
【0026】
なお、実施の形態1及び2においては、加圧系で用いられる加圧流動層ボイラの場合について説明したが、常圧系で用いられる流動層ボイラの場合でも同様に用いることができる。
【0027】
【実施例】
次に、本発明を実施例を用いて詳細に説明する。
(実施例)
0.6〜3.1MPa、800〜950℃で燃焼運転させる350MW加圧流動層複合発電システムの加圧流動層ボイラにおいて、燃料としてブレアゾール炭(粒子径6mm以下)(供給量130ton/h)と、脱硫剤として津久見産の石灰石(粒子径5mm以下)(供給量10ton/h)と、流動改善剤として水酸化マグネシウム懸濁液(35wt%Mg(OH)を懸濁させた懸濁液として供給)と、水と、を混合してスラリー状にしたものを流動層ボイラに供給して運転した。ブレアゾール炭と石灰石との配合比は、Ca/Sモル比が5になるように調整した。また、水酸化マグネシウム懸濁液(35wt%Mg(OH)懸濁液)の供給量は、0ton/h,2.2ton/h,4.2ton/hの3通りとした。
水酸化マグネシウム懸濁液の3通りの供給量の場合、1次脱塵装置及び2次脱塵装置で燃焼排ガスから分離された飛灰の発生量は、いずれも20ton/hであった。各々の飛灰について、蛍光X線分析装置を用いて定量分析を行った。その結果を(表1)に示す。なお、(表1)に記載のN.Dは、定量下限値未満であったことを示す。
【0028】
【表1】
Figure 0004105864
【0029】
水酸化マグネシウム懸濁液の供給量が0ton/h,2.2ton/h,4.2ton/hのとき、懸濁液中の水酸化マグネシウムの供給量は、各々0ton/h,0.77ton/h,1.47ton/hである。
(表1)から、水酸化マグネシウムの供給量が0ton/hのときでも1.07wt%のMgOが検出された。これは、燃料のブレアゾール炭に由来するものであると推察された。従って、供給された水酸化マグネシウムに由来するものはこれを除いたもので、水酸化マグネシウムの供給量が0.77ton/hのときは(4.86−1.07)wt%=3.79wt%であり、発生した飛灰中の水酸化マグネシウムの量は20ton/h×3.79wt%=0.758ton/hであった。また、水酸化マグネシウムの供給量が1.47ton/hのときは(8.77−1.07)wt%=7.7wt%であり、発生した飛灰中の水酸化マグネシウムの量は20ton/h×7.7wt%=1.54ton/hであった。以上のことから、流動層ボイラに流動改善剤として供給された水酸化マグネシウムのほぼ全量が、サイクロンに捕捉された飛灰に含有されていることが明らかになった。
【0030】
次に、流動改善剤としての水酸化マグネシウム懸濁液の供給を停止した後、燃料としてブレアゾール炭(粒子径6mm以下)(供給量130ton/h)と、脱硫剤として津久見産の石灰石(粒子径5mm以下)(供給量10ton/h)と、に加え、上述の3通りの飛灰(供給量0.1〜5ton/h)を混合し、水を加えて混合しスラリー状にしたものを流動層ボイラに供給して運転した。
その結果、いずれの場合も塊状物の発生がなく、良好な流動層ボイラの運転状態が得られた。
【0031】
以上の実施例で明らかなように、流動層ボイラに流動改善剤として供給された水酸化マグネシウムのほぼ全量がサイクロンに捕捉された飛灰に含有されているので、飛灰を燃料や脱硫剤とともに流動層ボイラ内に供給することによって、塊状物の発生を防止することができ良好な流動層ボイラの運転状態が得られる。また、飛灰が流動改善成分としてのMgOを含有しているので、飛灰を燃料等に混合して供給することで流動改善剤としてのMg化合物の使用量を削減することができる。
【0032】
なお、本実施例では石灰石や燃料等をペースト状にして加圧流動層ボイラに供給する湿式方式について説明したが、石灰石や燃料等を乾式供給する場合についても同様の効果が得られる。さらに、乾式供給する場合には、ペースト状にして供給された燃料等から水が蒸発するときの気化熱の損失がなく熱効率を向上させることができる。
【0033】
【発明の効果】
以上のように、本発明流動層ボイラにおける飛灰の再利用方法によれば、以下のような有利な効果が得られる。
請求項に記載の発明によれば、
(1)飛灰は燃料と混合されて流動層ボイラに供給されるので、飛灰が含有する流動改善成分としてのMgOが、生成された溶融灰の融液量を直ちに効率良く増加させて粘性を低下させ、塊状物の発生を防止することができ流動層の安定性に優れた流動層ボイラにおける飛灰の再利用方法を提供することができる。
(2)脱硫剤に対するMgOを含有する飛灰の混合量が特定されているので、溶融灰の融液量を増加させ脱硫剤同士の付着を防止することができるとともに流動層高を維持でき、流動層の安定性に優れた流動層ボイラにおける飛灰の再利用方法を提供することができる。
(3)飛灰が流動改善成分としてのMgOを含有しているので、飛灰を燃料等に混合して供給することで流動改善剤としてのMg化合物の使用量を削減することができる流動層ボイラにおける飛灰の再利用方法を提供することができる。
(4)飛灰が、融液量を増加させる働きを有するMgOを0.5〜15wt%含有しているので、流動層ボイラに供給したときに、燃焼灰が溶融した溶融灰の融液量を増加させ塊 状物の発生を防止することができ流動層の安定性に優れた流動層ボイラにおける飛灰の再利用方法を提供することができる。
【0034】
請求項に記載の発明によれば、請求項の効果に加え、
(1)飛灰の流動層ボイラへの投入量を、燃料に混合されるMg化合物中のMgOと飛灰中のMgOとの総量で制御するので、燃料や脱硫剤等の種類に応じて、流動改善成分としてのMgOの量を最適にすることができ、融液量を最適にして粘性を低下させ塊状物の発生を防止することができ流動層の安定性に優れた流動層ボイラにおける飛灰の再利用方法を提供することができる。
(2)適量のMg化合物が流動層ボイラに供給されるので、Mg化合物の使用量を削減することができ流動層ボイラの運転コストを低減することができる流動層ボイラにおける飛灰の再利用方法を提供することができる。
(3)飛灰とMg化合物の両方を用いて流動層ボイラの流動状態を改善することができるので、自由度が高く自在性に優れた流動層ボイラにおける飛灰の再利用方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1における流動層ボイラの要部構成図
【図2】 実施の形態2における流動層ボイラの要部構成図
【符号の説明】
1 圧力容器
2 加圧流動層ボイラ
2a 伝熱管
2b 流動層
3 燃焼排ガス流路
4 1次脱塵装置
5 1次脱塵ガス流路
6 2次脱塵装置
7 清浄ガス流路
8 ガスタービン
9 発電機
10 コンプレッサ
10a 圧縮空気供給路
11 排出路
12 分岐弁
13 飛灰搬送路
14 流量調整弁
14a 秤量部
15 燃料スラリー調整装置
16 スラリーポンプ
17 スラリー供給路
18 燃料供給ホッパ
19 ロックホッパ
20 燃料供給路

Claims (2)

  1. 燃料と、脱硫剤と、前記脱硫剤100重量部に対し1〜50重量部の飛灰と、を含有する燃料混合物を作成する燃料混合物作成工程と、前記工程で作成された前記燃料混合物を流動層ボイラの流動層に供給し、前記流動層における前記脱硫剤同士の付着を防止する燃料供給工程と、を備え、前記飛灰が0.5〜15wt%のMgOを含有していることを特徴とする流動層ボイラにおける飛灰の再利用方法。
  2. 燃料に混合されるMg化合物中のMgOと前記飛灰中のMgOとの総量で、混合される前記飛灰の投入量を制御することを特徴とする請求項1に記載の流動層ボイラにおける飛灰の再利用方法。
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