JP4105220B2 - 精巣bvdv感染に対するワクチン接種方法 - Google Patents

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Description

本発明の分野
本発明に係る本発明は、感染に対して感受性雄動物を免疫化することによりウシ・ウィルス性下痢による精巣感染を予防する方法に関する。
本発明の背景
ウシ・ウィルス性下痢ウィルス(Bovine viral diarrhea virus(BVDV))は、持続的に及び急性に感染した雄牛その他の感受性雄動物の精液中に播かれうる蓄牛その他の感受性動物の経済学的に重要な病原体である。この病原体は、感受性動物において、胃腸、呼吸器、及び生殖器疾患を引き起こす。
BVDVの高く病原性の株に因る胃腸及び呼吸器疾患はより臨床的に劇的であるけれども、BVDVに因る生殖損失は、より高く経済学的に重要でありうる。BVDVの伝染についての文献は、雄牛の精液中のウィルスが感受性の、精液を注入された雌牛を感染させて、妊娠率の低下、早期の胎児の死、流産、及びBVDVに永続的に感染した子ウシの出生を引き起こすことを証明している1-3
永続的に感染した雄牛は、感受性の、精液を注入された雌牛を最も一貫して感染させる。なぜなら、それらの精液は、高濃度のウィルス(107.6細胞培養感染性投与量(50%)/mL)(CCID50/mL)を含有するからである3。これに対して、急性感染の免疫適格性雄牛の感染精巣は、精液中により低濃度のウィルス(5〜75CCID50/mL)を播くが、それらは、BVDVを伝染しうるものである4。1つの研究は、精液中25〜50CCID50/mLのウィルスが、精液を注入された雌牛の5%を感染させ、そして当該感染した雌牛から妊娠集団へのBVDVのその後の水平伝染が、それらの胎児の永続感染をもたらしたことを報告した5
2つの研究チームは、青春期後の雄牛の急性感染が精巣中に局在化する永続性BVDV感染を引き起こしうることも報告した6,7。1つのユニークなケースが、ニュージーランドの人工受精所において維持された血清反応陽性の、非ウィルス血症の雄牛において生じた。この雄牛は、血液からのBVDVの単離の試みが陰性であった後に、当該人工受精所に認められていた。BVDVに対する中和抗体の存在にも拘らず、当該雄牛は、当該動物が屠殺されたとき、11ヶ月間にわたり低レベル(2×103CCID50/mL)で精液中に連続してウィルスを播いていた。死後検査において、当該雄牛の精巣のみからウィルスが単離された6。当該雄牛の精液中のウィルスは、3頭の血清反応陰性の雌牛の内の1頭の感染及びその後の血清変換をもたらした8。2次的な人工的に誘導された感染において、BVDVは、7ヶ月までの間にわたり3頭の非ウィルス血症の青春期後の雄牛の内の2頭の精液中で、逆転写−ネステド・ポリメラーゼ連鎖反応(RT−nPCR)により検出されたが、当該ウィルスは、標準的な組織培養法によっては単離されることができなかった。曝露開始から5ヶ月後に採取した精子は、静脈内投与後1頭の血清反応陰性の子ウシにおいてBVDV感染を引き起こした。曝露の日及び曝露から7ヶ月後に採取された精子は、2頭の追加の血清反応陰性の子ウシにおいて感染を引き起こさなかった7
2つの研究は、急性感染した雄牛は、許容しうる精子濃度、運動性、及び形態をもつ精子中にBVDVを播くことができると述べた4,5。他の研究は、急性感染雄牛において、運動性の低下、diadem欠陥の増加、小さな精子頭、及び近位滴を発見した9
自然育種による伝染性、及び雄牛の生殖能力に関する詳細についての不確かさにも拘らず、BVDVによる感受性雄動物の精巣感染は、雌牛へのBVDV伝染に因る生殖損失による有意義な経済的インパクトを有していることは明らかである。
精巣ウィルス感染は、免疫化を介した治療又は予防のための重要な挑戦を課している。なぜなら、当該精巣は免疫学的に隔離されるべきことが知られているからである。驚ろくべきことに、我々は、免疫化が、感受性動物間での、BVDV精巣感染をコントロールする有効な手段であることを示した。
参考文献
Figure 0004105220
Figure 0004105220
本発明の要約
本発明は、感受性雄動物において精巣BVDV感染を予防又は治療するための方法であって、当該動物に、失活1型BVDVワクチン、失活2型BVDVワクチン、修飾生1型BVDVワクチン、及び修飾生2型BVDVワクチンから成る群から選ばれるワクチンの有効量を投与することを含む前記方法に関する。
本発明は、感受性雄動物において精巣BVDV感染を予防するための医薬として使用するための、失活1型BVDVワクチン、失活2型BVDVワクチン、修飾生1型BVDVワクチン、及び修飾生2型BVDVワクチンから成る群から選ばれるワクチンにも関する。
本発明は、さらに、感受性雄動物における精巣BVDV感染を予防するための医薬の製造のための、失活1型BVDVワクチン、失活2型BVDVワクチン、修飾生1型BVDVワクチン、及び修飾生2型BVDVワクチンから成る群から選ばれるワクチンの使用に関する。
本発明は、さらに、感受性雄動物における精巣BVDV感染を予防するための方法であって、BVDV精巣感染の高まったリスクをもつ上記動物を同定し;そして当該動物に、失活1型BVDVワクチン、失活2型BVDVワクチン、修飾生1型BVDVワクチン、及び修飾生2型BVDVワクチンから成る群から選ばれるワクチンの有効量を投与することを含む前記方法に関する。
本発明は、BVDV精巣感染の高まったリスクをもつ感受性雄動物における精巣BVDV感染を予防するための医薬として使用される、失活1型BVDVワクチン、失活2型BVDVワクチン、修飾生1型BVDVワクチン、及び修飾生2型BVDVワクチンから成る群から選ばれるワクチンにも関する。
本発明は、さらに、BVDV精巣感染の高まったリスクをもつ感受性雄動物における精巣BVDV感染を予防するための医薬の製造のための、失活1型BVDVワクチン、失活2型BVDVワクチン、修飾生1型BVDVワクチン、及び修飾生2型BVDVワクチンから成る群から選ばれるワクチンの使用に関する。
本発明は、失活1型BVDVワクチン、失活2型BVDVワクチン、修飾生1型BVDVワクチン、及び修飾生2型BVDVワクチンから成る群から選ばれるBVDVワクチンを含む容器(単数又は複数);及び感受性雄動物における精巣BVDV感染の予防のためのBVDVワクチンの使用のための指示書を含む製造物品にも関する。
上記感受性雄動物は、雄牛、雄羊、及び雄豚を含むことができる。好ましい態様においては、上記動物は雄牛である。
上記ワクチン及び製造物品は、修飾生1型BVDVワクチンと修飾生2型BVDVワクチンの両者を含みうる。
上記ワクチンは、細胞病原性又は非−細胞病原性ウィルスに由来したものであることができる。
場合により、本発明に係るワクチン及び製造物品は、ウシ・ヘルペス・ウィルス(BHV−1);パラインフルエンザ3型ウィルス(PIV3);ウシRSウィルス(BRSV);レプトスピラ・キャニコーラ(Leptospira canicola)、レプトスピラ・グリポチフォサ(Leptospira grippotyphosa)、レプトスピラ・ボルグペテルセニ・ハルジオプラジトノ(Leptospira borgpetersenii hardioprajitno)、レプトスピラ・イクテロヘモラジア(Leptospira icterohaemmorrhagia)、レプトスピラ・インテロガンス・ポモナ(Leptospira interrogans pomona)、レプトスピラ・ボルブペテルセニ・ハルジョ−ボビス(Leptospira borgpetersenii hardjo−bovis)、レプトスピラ・ブラチスラバ(Leptospira Bratislava)、キャンピロバクター・フェタス(Campylobacter fetus)、マンヘイミア(パスツレラ)ヘモリティカ(Mannheimia(Pasteurella)haemolytica)、パスツレラ・ムルトシダ(Pasteurella multocida)、マイコバクテリウム・ボビス(Mycobacterium bovis)、及びマイコバクテリウム・ジスパール(Mycobacterium dispar)から成る群から選ばれる少なくとも1の追加抗原を含みうる。
好ましい態様においては、本発明に係るワクチン及び製造物品は、ウシ・ヘルペス・ウィルス(BHV−1)、パラインフルエンザ・ウィルス3型(PIV3)、及びウシRSウィルス(BRSV)から成る群から選ばれる少なくとも1の追加の抗原を含みうる。
本発明の詳細な説明
本発明は、感受性雄動物におけるBVDVウィルスによる、精巣感染、及び生じる精液中の播種の治療又は予防方法を提供する。本発明に係る方法は、1型BVDV及び2型BVDVによる生じる感染により引き起こされる精巣感染の予防又は低減に有効である。
定義及び略号
「ウシ・ウィルス性下痢ウィルス(Bovine viral diarrhea virus(“BVDV”))」とは、フラビビリデ(Flaviviridae)科及びペスティウィルス(Pestivirus)属における小さな、(+)鎖、一本鎖、RNAウィルスである。BVDVの2つのバイオタイプ、細胞病理型(CP)と非−細胞病理型(NC)は、感受性細胞の単層が感染されたときのインビトロにおける可視性の病理学的効果の存在又は不在に基づいて記載されてきた。非−細胞病理バイオタイプは、ほとんどの場合に、フィールド大発生(field outbeaks)から単離される。ウシ・ウィルス性下痢ウィルス株も、当該ウィルスRNA内の実質的な差異に基づき、2つの別個の種(すなわち、遺伝子型)、1型と2型に分類されうる。
用語「感受性動物」とは、BVDV感染にかかり易い動物、例えば、ウシ、ヒツジ、及びブタを意味する。
用語「感受性雄動物」とは、BVDV精巣感染にかかり易い雄動物、例えば、ウシ、ヒツジ、及びブタを意味する。去勢されていない雄ウシを、「雄牛(bulls)」という。去勢されていない雄ヒツジを、「雄羊(rams)」という。去勢されていない雄ブタを、「雄豚(boars)」という。
精巣感染に関して用語「予防(preventing)」又は「コントロール(controlling)」とは、感受性雄動物の精巣の毒性1型BVDV及び2型BVDVによる感染のリスクを低下又は除去すること;感染の兆候を改善し又は緩和すること;又は感染からの回復を加速させることを意味する。ワクチン接種は、精巣生検又は精液中のウィルスの存在による評価されるとき、ウィルス又は細菌負荷の低下が存在する場合に治療的であると考えられる。
用語「感染」は、BVDVによる急性又は持続的(永続的)感染を意味することができる。
BVDVによる「急性(acute)」又は「一過性(transient)」感染は、免疫適格な感受性動物がBVDVの細胞病理性又は非−細胞病理性株に曝露されるときに生じる。亜臨床的な感染は最も一般的であるけれども、うつ、食欲欠乏、口腔腐食(びらん)及び潰瘍、下痢、及び死が観察されるかもしれない。急性感染免疫適格動物は、当該ウィルスを感受性動物に伝染させるが、持続性感染動物よりもその効率はかなり低い。
急性精巣感染は、一過性全身性感染の結果としての、感受性雄動物の精巣の急性又は一過性感染をいう。いくつかの報告は、急性感染雄牛は、精子の許容しうる濃度、運動性、及び形態をもつ精液中にウィルスを播くことができることを示している。しかしながら、他の報告において、著者らは、急性感染に符合する、精子の運動性及びdiadem(頭環)欠陥の減少、小さな精子頭部、及び近位滴を観察した。
BVDVによる持続性感染は、感受性動物が、妊娠期間の約125日目における免疫適格の発達前に、BVDVの非−細胞病理性株により感染したときに、生じる。持続性感染した動物は、それにより感染された株に対する免疫寛容に発達し、病原体のリザーバーとして働き、そして一般に、全生涯にわたって、尿、糞、精液、唾液、涙、及び鼻粘膜中に多量のウィルスを播く。
持続性精巣感染は、急性又は持続性全身感染の結果としての、感受性雄動物の精巣の持続性感染をいう。
本発明において使用されるワクチン
本発明において使用されるワクチンは、1型BVDV及び/又は2型BVDV並びに獣医学的に許容される担体を含む。
伝統的には、ウィルス・ワクチンは以下の2つのクラスに分類される:それらをより低く病原性によるように処置又は培養されている生−ウィルスを含む生ワクチン(弱毒化)、及び死んだ(失活した)ウィルス粒子を含むワクチン。BVDVの意味においては、当該ウィルス自体は、細胞病理性又は非−細胞病理性でありうる。ウシ・ウィルス性下痢ウィルス株も、そのウィルスRNA内の実質的な差異に基づいて、2つの別個の種(すなわち、遺伝子型)、1型と2型に分類されうる。したがって、主として、8つの主クラスのBVDVワクチンが存在しうる。但し、商業的ワクチンのほとんどは、細胞病理性ウィルスに基づくものである。
現在商業的に入手しうるBVDVワクチンの中には、ウィルスが化学的に失活されているものが在る(McClurkin,et al.,Arch.Virol.58:119(1978);Fernelius,et al.,Am.J.Vet.Res.33:1421−1431(1972);及びKolar,et al.,Am.J.Vet.Res.33:1415−1420(1972))。これらのワクチンは、典型的には、1次免疫化を達成するために多数回投与を要求し、短い継続時間の免疫を提供し、そして胎児伝染に対して保護を提供しない(Bolin,Vet.Clin.Norh Am.Food Anim.Pract.11:615−625(1995))。ヒツジにおいては、精製されたE2タンパク質に基づくサブユニット・ワクチンが報告されている(Bruschke,et al.,Vaccine 15:1940−1945(1997))。不幸なことに、たった1つの上記ワクチンが、感染から胎児を保護するようであり、そしてこの保護は、同種ウィルスの1つの株に制限される。
さらに、修飾生ウィルス(MLV)ワクチンは、ウシ又はブタ細胞における繰り返しの継代により(Coggins,et al.,Cornell Vet.51:539(1961);及びPhillips,et al.,Am.J.Vet.Res.36:135(1975))又はそのウィルスに温度感受性表現型を付与する化学的に誘導された突然変異により(Lobmann,et al.,Am.J.Vet/Res.45:2498(1984);及びLobman,et al.,Am.J.Vet.Res.47:557−561(1986))、減弱されてきたBVDウィルスを用いて製造されてきた。MLVワクチンの1回投与は、免疫化のために十分であることが証明されており、そして免疫の継続時間は、ワクチン接種されたウシにおいて数年間にわたることができる(Cornia,et al.,Can.J.Con.Med.42:239(1978))。さらに、MLV−型ワクチンによりワクチン接種された子ウシから、交差保護が報告されている(Martin,et al.,In Proceeding of the Conference Res.Worker’s Anim.Dis.,75:183(1994))。しかしながら、安全性に関する考慮、例えば、ウィルスの可能性のある胎児伝染は、上記ワクチンの使用に関して大きな関心事であった(Bolin,Vet.Clin.North Am.Food Anim.Pract.11:615−625(1995))。
好ましい態様においては、1型BVDV成分は、修飾生細胞病理性である(cpBVD−1株、NADL−National Animal Disease Center,United States,Dep.of Agriculture,Ames,Iowa,ATCC VR−534)。他の好ましい態様においては、2型BVDV成分は、修飾生細胞病理性である(cpBVD−2株53637,ATCC No.PTA−4859)。2003年7月29日に出願された同時係属中の米国特許出願第60/490,834号中に記載されるように、両単離物は、NS2−3領域内に挿入物を含む。減弱cpBVDV−1は、アミノ酸1536位のグリシン残基をコードするコドンの第3ヌクレオチドである、ヌクレオチド位置番号#4993(NADL配列ナンバリング)におけるチミジンの3′に、Bos taurus DnaJ1コーディング配列の挿入物を含む。減弱cpBVDV−2は、同一ゲノム部位にBos taurus DnaJ1コーディング配列の挿入物を含む。他の好ましい態様においては、修飾生抗原は、乾燥され、凍結乾燥され又はガラス化される。
1の態様においては、本発明に係るワクチン製剤は、上記BVDウィルス、好ましくは、cpBVD−1株NADL(cpBVD−1株NADL−National Animal Disease Center,United States Department of Agriculture,Ames,Iowa,ATCC VR−534);cpBVD−2株53637(ATCC No.PTA−4859)、IBRV株C−13(Cutter Laboratories);PIV3株Reisinger(Univ.Nebraska);BRSV株375(Veterinary Medical Research Institutes,Ames,Iowa)の内の1以上の有効量を含む。精製BVDウィルスは、ワクチン製剤中で直接使用されることができ、又は好ましくは、BVDウィルスは、インビトロにおける一連の継代によりさらに修飾されることができる。典型的には、ワクチンは、0.1〜5mlの間の、そして好ましくは約2mlの容量で、獣医学的に許容される担体及び場合によりアジュバントとともに、約1×102と約1×1010の間のウィルスのプラーク形成又はTCID50単位を含む。保護的効果を提供するために有効なワクチン製剤中のウィルスの正確な量は、熟練した獣医により決定されうる。ワクチン製剤中で使用されるのに好適な獣医学的に許容される担体は、以下本明細書中に記載するもののいずれかであることができる。
典型的には、ワクチンは、0.1〜5mlの間の、そして好ましくは約2mlの容量で、獣医学的に許容される担体及びアジュバントとともに、約1×102〜約1×1010の間のウィルスのプラーク又はコロニー形成単位を含む。
保護的効果を提供するために有効なワクチン製剤中のウィルスの正確な量は、熟練した獣医により決定されうる。ワクチン製剤中での使用に好適な獣医学的に許容される担体は、以下本明細書中に記載するものの内のいずれでもあってもよい。典型的な投与経路は、ワクチン約0.1〜約5mlの間の筋肉中又は皮下注射であろう。本発明に係るワクチン製剤は、追加の活性成分、例えば、BVDVに対する他のワクチン製剤、例えば、WO95/12682、WO99/55366、米国特許第6,060,457号、同第6,015,795号、同第6,001,613号、及び同第5,593,873号中に記載されたものをも含む。
ワクチン接種は、1回接種により又は多数回接種を通じて達成されうる。所望により、血清が、接種された動物から採取され、そしてBVDウィルスに対する抗体の存在について試験されうる。本発明の他の態様においては、ワクチン製剤は、BVDV精巣感染の治療に使用される。したがって、本発明は、本発明に係るBVDVウィルスの有効投与量を動物に投与することにより、1型又は2型BVDウィルス、又は1型と2型の組み合せにより引き起こされる動物患者における感染をコントロール(防除)又は予防する方法を提供する。他の態様においては、本発明に係るワクチン製剤は、獣群の繁殖力の改善のために、そして感受性雄動物の間の精巣感染のリスクの低下のために有効である。
本法の実施に際し、本発明に係るワクチン製剤は、好ましくは、筋肉中又は皮下経路を介してウシに投与される。但し、他の投与経路、例えば、経口、経鼻(例えば、エアロゾル又は他の針なし投与)、リンパ節内、皮膚内、腹腔内、直腸又は膣内投与により、又は経路の組合せによるものも、使用されうる。動物の首領域内の筋肉中投与は好ましい。ブースト療法が要求されてもよく、そして投与療法は、最適な免疫化を提供するために調整されうる。
「免疫原性」とは、1型又は2型BVDウィルスに対して、又は1型と2型BVDウィルスの両者に対して、動物において免疫応答を生じさせるBVDウィルスの能力を意味する。免疫応答は、主に細胞毒性T−細胞に仲介される細胞性免疫応答、又は主にヘルパーT細胞であってその後抗体産生を導くB細胞を活性化するものにより仲介される体液性免疫応答でありうる。
本発明に従えば、ウィルスは、好ましくは、免疫原性組成物中での使用に先立って、細胞培養における逐次的継代により減弱される。修飾方法は、当業者に周知である。
本発明に係る方法において使用されるワクチン製剤は、追加の活性成分、例えば、BVDVに対する他の免疫原性組成物、例えば、同時係属中の米国特許出願第08/107,908号、WO95/12682、WO99/55366、米国特許第6,060,457号、同第6,015,795号、同第6,001,613号、及び同第5,593,873号中に記載されているものをも含みうる。
さらに、本発明の目的は、BVDV1型及び/又は2型(混合ワクチン)以外の抗原であって、非制限的に、BRSV,BHV−1,PIV3,Leptospira canicola,Leptospira grippotyphosa,Leptospira borgpetersenii hardio−prajitno,Leptospira icterohaemmorrhagia,Leptospira interrogans pomona,Leptospira borgpetersenii hardjo−bovis,Leptospira bratislava,Campylobacter fetus Mannheimia(Pasteurella)haemolytica,Pasteurella multocida,Mycobacterium bovis、及びMycobacterium disparを含む抗原を投与することによっても達成されうる。好ましい、いくつかの態様においては、混合ワクチンの源は、Bovi−Shield(登録商標)GOLDTM IBR−BVD,Bovi−Shield(登録商標)GOLDTM 3,Bovi−Shield(登録商標)GOLDTM 5,Bovi−Shield(登録商標)GOLDTM IBR−BVD−BRSV−LP,Bovi−Shield(登録商標)GOLDTM FP 5 L5,Bovi−Shield(登録商標)GOLDTM FP 5 VL5又はPreguard(登録商標)GOLD FP 10(Pfizer,Inc.)である。
さらに、本発明に係る方法に使用される免疫原及びワクチン製剤は、1以上の獣医学的に許容される担体を含みうる。本明細書中に使用するとき、「獣医学的に許容される担体」とは、いずれかの又はすべての溶媒、分散媒体、コーティング、アジュバント、安定化剤、希釈剤、保存料、抗バクテリア及び抗真菌剤、等張剤、吸収遅延化剤、その他を含む。希釈剤は、水、生理食塩水、デキストロース、エタノール、グリセロール、その他を含みうる。等張剤は、とりわけ、塩化ナトリウム、デキストロース、マンニトール、ソルビトール、及びラクトースを含みうる。安定化剤は、とりわけ、アルブミンを含む。アジュバントは、多数のものの内で、非制限的に、RIBIアジュバント系(Ribi Inc.)、アルム(alum)、水酸化アルミニウム・ゲル、コレステロール、油/水エマルジョン、水/油エマルジョン、例えば、Freund’s完全及び不完全アジュバント、Blockコポリマー(CytRx,Atlanta GA)、SAF−M(Chiron,Emeryville CA)、AMPHIGEN(登録商標)アジュバント、サポニン、QuilA、QS−21(Cambride Biotech Inc.,Cambridge MA)、GPI−0100(Galenica Pharmaceuticals,Inc.,Birmingham,AL)、又は他のサポニン画分、モノホスホリル・リピドA、Avridineリピド−アミン・アジュバント、E.coliからの熱不安定性エンテロトキシン(組換えその他)、コレラ毒、又はムラミル・ジペプチドを含む。ワクチン製剤は、1以上の他の免疫調節剤、例えば、インターロイキン、インターフェロン、又は他のサイトカインをさらに含んでもよい。本発明に係る方法に使用されるワクチン製剤は、ゲンタマイシン(Gentamicin)、及びメルチオレート(Merthiolate)をも含みうる。本発明において有用なアジュバント及び添加物の量及び濃度は、当業者により直ちに決定されうるけれども、本発明は、約50μgから約2000μgまでの、そして好ましくは約500μgのアジュバント/2ml投与量ワクチン製剤を含む組成物を企図する。他の好ましい態様においては、本発明は、約1μg/mlから約60μg/mlの抗生物質、そしてより好ましくは約30μg/ml未満の抗生物質を含むワクチン製剤を企図する。
本発明に係る方法に使用されるワクチン製剤は、その投与経路に依存してさまざまな形態に作られうる。例えば、ワクチン製剤は、注射用に好適な滅菌水溶液又は分散液の形態で、又は凍結乾燥技術を使用した凍結乾燥形態で作られることができる。凍結乾燥されたワクチン製剤は、典型的には約4℃で維持され、そして安定化溶液、例えば、生理食塩水又はHEPES中で、アジュバントを伴って又は伴わずに、再構成されうる。
本発明に係るワクチン製剤は、1型又は2型BVDウィルスに対して、又は1型と2型の両者のBVDウィルスに対して免疫応答を誘導するために動物患者に投与されうる。従って、本発明の他の態様は、上記の本発明に係る免疫原性組成物の有効量を動物患者に投与することにより、1型又は2型BVDウィルスに対して、又は1型BVDと2型BVDの混合物に対して、免疫応答を刺激する方法を提供する。「動物患者(animal subject)」とは、BVDV感染を受け易い動物、例えば、ウシ、ヒツジ、及びブタを含むことを意味する。
本発明に係る方法に従えば、動物患者への投与のための好ましい免疫原性組成物は、BVDV cpNADLウィルス、及び/又はBVDV cp53637ウィルスを含む。BVDVウィルス、好ましくは培養中逐次的継代により修飾された生を含む免疫原性組成物は、好ましくは、筋肉中又は皮下経路を介してウシに投与される。但し、他の投与経路、例えば、経口、鼻内、リンパ節内、皮膚内、腹腔内、直腸又は膣内による、又は経路の組合せによるものも、使用されうる。
免疫化プロトコールは、本分野において周知の手順を用いて最適化されうる。1回投与が動物に投与されうるが、あるいは2回以上の接種も、2〜10週間の間隔をあけて生じうる。動物の齢に依存して、免疫原性又はワクチン製剤は再投与されうる。例えば、本発明は、6月齢前の健康なウシのワクチン接種、及び6月齢における再ワクチン接種を企図する。他の例においては、本発明は、BVDV1型及び2型により引き起こされる感染に対して胎児を保護するために、繁殖約5週前(prebreeding)(又は獣群に加えられる前)、そして場合により、繁殖約2週間前又は妊娠の間における飼育前ウシのワクチン接種を企図する。本発明に係る組成物の1回投与は、最初の投与から約3〜4週間後に投与されることもできる。混合ワクチンの1回投与による半年ごとの再ワクチン接種も、BVDV胎児感染を防止するために企図される。
ウシにおいて誘導される免疫応答の程度及び性質は、さまざまな技術を用いて評価されうる。例えば、血清が、接種された動物から採取され、そして例えば、慣用のウィルス中和アッセイにおいてBVDVウィルスに特異的な抗体の存在について試験される。
用語「有効量」とは、混合ワクチンが投与された動物において免疫応答を顕出するために十分な量の当該混合ワクチンの量をいう。免疫応答は、非制限的に、細胞性及び/又は体液性免疫の誘導を含みうる。治療的に有効なワクチンの量は、使用される特別なワクチン、ウシの状態、及び/又は感染の程度に依存して変動しうるが、獣医により決定されうる。
失活(部分又は全細胞)及び修飾生ワクチン
本発明に係る方法に使用される失活又は修飾生ワクチンは、本分野に知られたさまざまな方法を用いて調製されうる。
例えば、BVDV単離物は、知られた技術を用いて感染したウシの子宮から直接得られうる。
BVDV単離物は、例えば、逐次継代を含む、さまざまな知られた方法を用いて減弱化されうる。修飾生ウィルス単離物に加えて、本発明に係る方法に使用されるワクチン製品は、1以上の通常使用されるアジュバントの適当量を含んでもよい。好適なアジュバントは、非制限的に、鉱物ゲル、例えば、水酸化アルミニウム;表面活性物質、例えば、リゾレシチン;グリコシド、例えば、サポニン誘導体、例えば、QuilA又はGPI−0100;プルロニック・ポリオール;ポリアニオン;非イオン性ブロック・ポリマー、例えば、Pluronic F−127(B.A.S.F.,USA);ペプチド;鉱油、例えば、Montanide ISA−50(Seppic,Paris,France)、カルボポール、アンフィゲン(Amphigen)、Amphigen MarkII(Hydronics,USA)、Alhydrogel、油エマルジョン、例えば、鉱油、例えば、Bayol F/ArlacelAと水のエマルジョン、又は植物油と水と乳化剤、例えばレシチンとのエマルジョン;アルム(alum);ウシ・サイトカイン;コレステロール;及びアジュバントの組合せを含みうる。好ましい態様においては、サポニン含有油/水エマルジョンが慣用によりマイクロ流動化される。
本発明に係る方法において使用される特に好ましいBVDV1型及び2型の源は、BVDV株NADL(National Animal Disease Center(NADC),USDA,Ames,IAから入手されたもの)、及びBVDV2型株cpBVDV株53637(Univ.Guelph,Guelph,Ont.)(ATCC No.PTA−4859)を含む、ワクチン製品のBovi−Shield(登録商標)GOLDTMライン(PFIZER INC.)である。
好ましくは、上記株NADLと53637は、修飾された生株である。本発明に従えば、本発明の株は、商業的に入手可能なアジュバント、好ましくは、QuilA−Cholesterol−Amphigen(Hydronics,USA)アジュバント化されうる。本発明の免疫原性及びワクチン製剤の好ましい投与量は、約2.0mlである。本発明に係る方法に使用される組成物中に保存料が含まれうる。本発明により企図される保存料は、ゲンタマイシンとメルチオレートを含む。担体、好ましくは、PBSも添加されうる。例えば、培養における継代による有害ウィルスの減弱化による、修飾生ワクチンの調製は、本分野において知られている。
修飾生BVDV単離物は、非制限的に、ウシ・ヘルペス・ウィルス(BHV−1);パラインフルエンザ3型ウィルス(PIV3);ウシRSウィルス(BRSV);レプトスピラ・キャニコーラ(Leptospira canicola)、レプトスピラ・グリポチフォサ(Leptospira grippotyphosa)、レプトスピラ・ボルグペテルセニ・ハルジオプラジトノ(Leptospira borgpetersenii hardioprajitno)、レプトスピラ・イクテロヘモラジア(Leptospira icterohaemmorrhagia)、レプトスピラ・インテロガンス・ポモナ(Leptospira interrogans pomona)、レプトスピラ・ボルブペテルセニ・ハルジョ−ボビス(Leptospira borgpetersenii hardjo−bovis)、レプトスピラ・ブラチスラバ(Leptospira Bratislava)、キャンピロバクター・フェタス(Campylobacter fetus)、マンヘイミア(パスツレラ)ヘモリティカ(Mannheimia(Pasteurella)haemolytica)、パスツレラ・ムルトシダ(Pasteurella multocida)、マイコバクテリウム・ボビス(Mycobacterium bovis)、及びマイコバクテリウム・ジスパール(Mycobacterium dispar)を含むバクテリア及びウィルスと混合されることもできる。
投与量及び投与方法
本発明に従えば、感受性雄動物に投与されるBVDV又は混合ワクチンの有効量は、1型及び2型BVDVに関連する精巣感染に対して有効な免疫を提供する。1の態様においては、ワクチンは、約3〜4週間の間隔で、2回投与においてウシに投与される。例えば、1回目の投与は、動物が約1〜約3月齢のときに行われる。2回目の投与は、上記混合ワクチンの上記1回目の投与から約1〜約4週間後に行われる。
他の好ましい態様においては、投与は、動物繁殖の又は人工受精施設へ入れられる、約4〜5週間前に行われる。その後のワクチン投与量の投与は、好ましくは、1年毎に行われる。他の好ましい態様においては、約6月齢前にワクチン接種された動物は、6月齢後に再ワクチン接種された動物は、6月齢後に再ワクチン接種されるべきである。その後のワクチン投与量の投与は、好ましくは1年毎に行われる。但し、2年毎、及び半年毎のその後のワクチン投与も、本発明により企図される。
有効であるワクチンの量は、当該ワクチンの成分、及び投与スケジュールに依存する。典型的には、修飾生BVDV調製物がワクチン中に使用されるとき、BVDV投与量当り約102〜約1010TCID50単位、そして好ましくは、1型及び2型BVDV投与量当り約104〜約107TCID50単位を含むワクチン量が、感受性雄動物に1回投与されるとき、有効である。好ましくは、有効免疫を提供するワクチンは、感受性動物に1回投与されるとき、約104〜107TCID50単位/1型及び2型BVDV投与量、そしてより好ましくは、約105TCID50単位/投与量を含む。その後のワクチン投与量の投与は、好ましくは、1年毎に行われる。約6月齢前にワクチン接種された動物は、6月齢後に再ワクチン接種されるべきである。その後のワクチン投与量の投与は、好ましくは、1年毎に行われる。
本発明に従えば、好ましい製品、Bovi−Shield(登録商標)GOLDTM 5(Pfizer,Inc.)が投与されるとき、当該製品は、好ましくは1回、約0.1ml〜約5.0ml、好ましくは、約1.5ml〜約2.5ml、そしてより好ましくは、約2mlの量で投与される。その後のワクチン投与量の投与は、好ましくは、1年毎に行われる。約6月齢前にワクチン接種された動物は、6月齢後に再ワクチン接種されるべきである。その後のワクチン投与量の投与に、好ましくは、1年毎に行われる。
本発明に従えば、投与は、経口、鼻内、表在局所、経皮、及び非経口(例えば、静脈内、腹腔内、皮膚内、皮下又は筋肉中)を含む知られた経路により達成されうる。好ましい投与経路は、筋肉中又は皮下投与である。
本発明は、感染に対する免疫を作り出し、そして/又は維持するための1年毎の再ワクチン化に先立つ追加投与量の投与の必要性を取り除く、1回の次投与、その後の再ワクチン接種をも企図する。
本発明に従って投与されるワクチンは、追加の成分、例えば、アジュバント(例えば、鉱物ゲル、例えば、水酸化アルミニウム、表面活性物質、例えば、コレステロール、リゾレシチン;グリコシド、例えば、サポニン誘導体、例えば、QuilA、QS−21又はGPI−0100;プルロニック・ポリオール;ポリアニオン;非イオン性ブロック・ポリマー、例えば、Pluronic F−127;ペプチド;鉱油、例えば、Montanide ISA−50、カルボポール、Amphigen(登録商標)、Alhydrogel、油エマルジョン、例えば、鉱油、例えば、BayolF/ArlacelAと水のエマルジョン、又は植物油、水、及び乳化剤、例えば、レシチンのエマルジョン;ウシ・サイトカイン;及びアジュバントの混合物)を含む。
本発明に従えば、約3月齢の感受性雄動物に投与されるワクチンの有効投与量の投与は、精巣感染に対する有効な免疫を提供する。
好ましい態様においては、ワクチンは筋肉中に投与される。他の好ましい態様においては、ワクチンは、皮下に投与される。そのうえ、当該ワクチンは、約1ml〜約7ml、そして好ましくは約2mlを含み各1mlは、約102〜約1010TCID50単位/ウィルス投与量を含む。混合ワクチンは、望ましくは、上記動物に2回投与される;1回は、約1〜約3月齢、そして1回はそれから約3〜5週間後。本発明は、1回投与による1年毎の再ワクチン接種をも企図する。
BVDV感染の高まったリスクをもつ動物の同定
本発明は、さらに、BVDV感染を受け易い雄動物における精巣BVDV感染の予防方法であって、以下のステップ:
a)BVDV精巣感染の高まったリスクをもつ動物を同定し;そして
b)当該動物に、死滅1型BVDVワクチン、死滅2型BVDVワクチン、修飾生1型BVDVワクチン、及び修飾生2型BVDVワクチンから成る群から選ばれるワクチンの有効量を投与する、
を含む前記方法に関する。
BVDV感染の高まったリスクを患う動物を同定するために、当業者は、BVDV感染が先に感染していない獣群に導入されたとき又は感受性動物がBVDV感染を患う他の感受性動物と接触している場合に、動物が高まった感染リスクを被ると認識する。BVDVは、糞から口へと動物から動物へと広がる。徴候的感染を引き起こすために必要なウィルスの負荷は、BVDウィルスの型及び株と相関し、そしてこれは、当該獣群の全体に広がる速さと相関する。感染した動物は、徴候学により同定されうる。BVDV感染の一般的な形質発現は、流産激発、不妊症、不規則熱サイクル、早期胎児死、胎児ミイラ化、免疫抑制、下痢(dysentery)、血小板減少症、及び大脳形成不全を含みうる。疾患の徴(兆)候は、通常、白血球減少症に先行され、そして今日までの試験的努力は、この効果を同定することに集中してきた。
血清学的試験は、持続性感染(PI)であると考えられるものを含む、BVDVに感染したウシの高いパーセンテージが臨床的に徴候的なままであることを示した。それゆえ、感染した動物を同定する好ましい方法は、徴候学に頼るよりもむしろウィルス自体の存在を検出することである。いくつかの異なる試験方法が、BVDVの検出、及び/又はBVDV感染動物の検出のために開発されてきた。これらの試験方法は、逆転写ポリメラーゼ連鎖反応、酵素結合イムノアッセイ(ELISA)、標準的ウィルス単離技術、及び免疫組織化学を含む(Haines et al.,“Monoclonal Antibody−Based Immunohistochemical Detection of Borine Viral Diarrhea Virus in Formalin−Fixed,Paraffin−Embedded Tissues,”Vet.Pathol.,29:27−32(1992))。
PCRとウィルス単離技術は、それらの固有の感度に依り、それぞれ、ひじょうに低いレベルのBVDVを検出することができる。組織サンプル、例えば、耳切れ込み(ear notch)生検サンプルについての免疫組織化学も、PI動物を検出するために有効な技術である。いくぶん感度はより低いけれども、ELISA技術は、動物におけるBVDV感染を検出するための広い基盤をもつ診断ツールとして十分に適したものである。なぜなら、それは安価であり、短い時間期間で結果を与え、そして高く訓練された技術者及び高度な実験施設を必要としないからである。
BVDV感染の検出のためのELISA法は、文献に記載されており(Huchzermeierらに対する米国特許第6,174,667号、及びWO99/15900、及び米国特許出願公開第2003/43573号参照)、そして他の方法に比較されている(“Comparison of an Antigen Capture Enzyme−Linked Assay with Reverse Transcription−Polymerase Chain Reaction and Cell Culture Immunoperoxidase Tests for the Diagnosis of Ruminant Pestivirus Infections,”Vet.Microbiol.,43:75−84(1995)参照)。
本発明を、以下の実施例により、非制限的に、さらに説明する。
実施例1
精巣保護:試験概要
1型BVDVと2型BVDVの両者と配合されたBovi−Shield(登録商標)GOLDTM 5ワクチン・ラインを、そのワクチン接種が2型BVDVに対して提供する胎児の保護レベルを最適化するために、2003年11月にウシ産業に導入された。本明細書中で報告することは、プラシーボ(Bovi−Shield(登録商標)IBR−PI3−BRSU)比較してBovi−Shield(登録商標)GOLDTM 5による春機発動期前(pre puberal)のワクチン接種が、重度の2型BVDV感染に対する精巣感染の防止に有効であったかどうかを評価する事前許可前の効果試験の結果である10
より広範囲な2型BVDV感染試験に編入された全雄牛子ウシ(n=17)をBovi−Shield(登録商標)GOLDTM 5によるワクチン接種がBVDVによる精巣感染を有効に防止するかどうかを決定するためにさらに評価した。この初期試験における雄牛子ウシの全ては、3〜4月齢の初乳剥奪肉牛子ウシ(雄及び雌)であった。1型BVDVと2型BVDVの両者の最小免疫化投与量を含む配合品によるワクチン接種から28日後に(最小免疫化投与量レベルは、ワクチンの事前許可前に確立され、そして最終製品中に存在するよりもより低容量の抗原性ウィルスを反映する。最小免疫化投与量の決定は、製品が流通レベルにおいて使用されるとき、それが疾患に対して適当な保護を一貫して刺激するであろうことを保証する助けとなる。)、全てのワクチン接種動物とプラシーボ対照子ウシを、非−細胞病理性2型BVDV株24515で鼻内感染させた。株24515は、罹患獣群内のウシの40%超を殺した重大なBVD発生からカナダにおいて単離された。感染(challenge)後、10頭の対照ウシの全てが、長期のウィルス血症(9〜14日間)、4〜9日間にわたる105.6°F〜107.2°Fの範囲の熱、白血球減少症(1〜9日間)、血小板減少症(μL当り<100,000)、罹患率(4〜9日間にわたる)及び高い死亡率(10対照の内の7頭が死亡した(70%))を特徴とする重度の疾患に発達した。これに対して、たった1頭のワクチン接種動物がウィルス血症になり、6頭は1又は2日間、熱性であり、1頭は1日間、白血球減少症であり、血小板減少症は0頭であり、そして死んだ動物も0であった。20頭のワクチン接種動物の内の18頭が試験の全体を通して健康であり、2頭の子ウシだけが1日目にうつ状態を示した。これら2つの観察は、先の又は同時発生のウィルス血症、熱、白血球減少症、又は血小板減少症とは関係がなかった11
BVDV精巣感染についての評価を、感染(challenge)から約2週間後に開始した。以下の表1に示すように、精巣サンプルを、試験41日目に2頭のプラシーボ対照からの死体解剖において採取し、そして生検サンプルを、残りの5頭の対照及び10頭のBovi−Shield(登録商標)GOLDTM 5ワクチン接種動物の各々から42日目に採取した。第2のサンプルを、56日目に未だ入手可能であった10頭のBovi−Shield(登録商標)GOLDTM 5ワクチン接種動物の内の7頭からも得た。全てのサンプルを、組織培養単離、核酸増幅(RT−nPCR)、及び免疫組織化学試験法を用いてBVDVについて試験した。上記精巣サンプルを採取し、そして試験する者は、処置群の指定についての知識を有していなかった。
Figure 0004105220
ウィルス単離とPCRアッセイを、Auburn University Veterinary Pathobiology and Clinical Sciences Laboratoryにおいて実施し、そして免疫組織化学的分析を、University of Nabraska−Lincoln Veterinary Diagnostic Centerで実施した。データは、カテゴリカル手順(SAS/STAT Software Changes and Enhancements through Release 6.12,SAS Institute,Cary,NC、又はSAS/STAT User’s Guide Version 8、及びSAS Procedures Guide Version 8)を用いて、Pfizer Animal Health,Veterinary Medicine and Research,Biometrics,Technology and Qualityの代表者により分析された。Fisher’s Exact Testを、各処置群内の動物の割合を少なくとも1のBVDV陽性試験結果と比較するために使用した。記述的統計学を適宜計算した。
結果
表2と図1は、精巣生検試料中のBVDV検出についての処置群パーセンテージを要約する。BVDV核酸又は抗原が、プラシーボ・ワクチン接種され、そして感染された雄牛から採取された7頭の精巣試料の内の6頭において検出された(85.7%)。これに対し、Bovi−Shield(登録商標)GOLDTMでワクチン接種された感染された(challenged)雄牛子ウシから採取された精巣試料の内のいずれの中にもBVDV核酸又は抗原は検出されなかった。有意差(P≦0.05)。
Figure 0004105220
結論及び討議
試験結果は、Bovi−Shield(登録商標)GOLDTM 5による雄牛のワクチン接種の安全性と効果の両者を証明した。1型及び2型BVDVの最小免疫化投与量レベルで配合されたワクチンは、精巣感染を引き起こさなかったばかりでなく、2型BVDVによる重度の感染後の精巣感染に対して春機発動期前の雄牛子ウシを有効に保護した。
春機発動期前雄牛におけるBovi−Shield(登録商標)GOLDTM 5の使用は、雌牛子ウシ及び乳製品オペレーションにおけるBVD管理プログラムの重要な要素であることができる。適時ワクチン接種は、一過性及び永続性精巣感染、及びその後の感受性雌牛への精液中のBVDVの伝染に関連してきた急性感染に対して雄牛子ウシを保護することを助けうる。さらに、急性春機発動期後BVDV感染を防止するための春機発動期前雄牛のワクチン接種は、精液の品質の維持を助けることができ、これは、急性BVDV感染後最初の60日間にわたり影響を受けることが示されてきた(低下した運動性、及び形態学的異常)9
上記試験結果は、2型BVDVによる感染(challenge)後首尾よい保護を示すけれども、1型BVDVによる感染後にも同様の結果が観察されることが予想された。
実施例2
1型BVDV感染に対する精巣保護−試験概要
1型BVDV感染に対する精巣感染の保護におけるBovi−Shield(登録商標)GOLDTM 5の効果を評価するための試験を企てた。本試験のデザインは、一方向処理構造による一般化無作為ブロック・デザインであった。試験実験室要員の全てを、処置情報からマスクした。
45頭の春機発動期周辺の無傷の肉用牛雄牛子ウシを本試験に割り当てた。子ウシは、9〜15月齢であった。全動物は、1型及び2型BVDウィルスに対して血清反応陰性であり、血清中のBVDウィルス単離に関して陰性であり、そして血清からの逆転写酵素−ネステッド・ポリメラーゼ連鎖反応(RT−nPCR)により陰性であった。42日目に、プラシーボ群(n=23)、及び試験群(n=22)における子ウシについての体重の最小二乗平均は、それぞれ、625.7±30.54lbs、及び613.5±35.96lbsであった。動物を、プラシーボ(Bovi−Shield(登録商標)IBR−PI3−BRSV)又はBovi−Shield(登録商標)GOLDTM 5(IBR−BVDV1−BVDV2−PI3−BRSV)のいずれかでワクチン接種した。
最小免疫化投与量を含む配合品によるワクチン接種から28日後に、ワクチン接種された子ウシとプラシーボ対照子ウシの全てを、Aubaun Universityにおいて単離された非−細胞病理性1a型BVDVウィルス株SD−1で鼻内感染させた。鼻内感染(challenge)は、鼻孔上にプラスチック袋を設置することにより30秒間、当該雄牛を吸収亢進させ、そしてその後、10%(vol/vol)ウマ血清、重炭酸ナトリウム(0.75mg/mL)、L−グルタミン(0.29mg/mL)、及び抗生物質(100単位のペニシリンG、100μgのストレプトマイシン、及び0.25μgのアンフォテリシンB/mL)を補ったEarle’s塩含有MEM中で培養したウィルス5mLを滴下することにより、実施した。ウマ血清は、ウィルス単離及びRT−nPCRにより決定されるとき、BVDウィルスを含んでいなかった。
BVDV精巣感染についての評価を、42日目と93日目に実施した。
基本的な試験デザインを以下の表3に示す。
Figure 0004105220
感染後、両群内の動物血清を、ウィルスの存在について試験した。血清ウィルス単離により試験されたとき、プラシーボ群内の18頭の子ウシが34日目にウィルス血症であり、これら18頭の内の9頭も35日目においてウィルス血症であった。Bovi−Shield(登録商標)GOLDTM 5群の内の5頭の子ウシは、34日目にのみウィルス血症であった。いずれの試験日におけるいずれの処置群からの子ウシについて、他のウィルス単離試験は、陽性でなかった。
RT−nPCR試験も、子ウシがウィルス血症であるかどうかを決定するために使用した。プラシーボ群については、34,35,36、及び37日目に、それぞれ、陽性結果をもつ3頭、9頭、12頭、及び6頭の子ウシが存在した。Bovi−Shield(登録商標)GOLDTM 5群については、34,35,36、及び37日目に、それぞれ、陽性結果をもつ1頭、1頭、2頭、及び1頭の子ウシが存在した。いずれの試験日におけるいずれの処置群からの子ウシについて他の血清RT−nPCR試験は、陽性でなかった。
最小二乗平均直腸温度を両群について計測した。36日目においてのみ、平均に有意差(P≦0.05)があった(プラシーボについて104.0°F、そしてBovi−Shield GOLD 5群について102.9°F)。
精巣保護結果
93日目における精巣生検サンプルについて実施した試験の結果を表4に示す。プラシーボ群内の23頭の子ウシの内の6頭からのサンプル(26.1%)がRT−nPCR試験において陽性であり、一方、Bovi−Shield(登録商標)GOLDTM 5群内の22頭の子ウシからのサンプルの全てが陰性であった。プラシーボ群とBovi−Shield(登録商標)GOLDTM 5群の両者からの生検サンプルの全てが、ウィルス単離について陰性であった。プラシーボ群内の23頭の子ウシの内の5頭からの生検サンプル、そしてBovi−Shield(登録商標)GOLDTM 5群内の22頭の子ウシの内の0頭が、IHC試験において陽性であった。
両処置群内の子ウシ精液サンプルの全てが、42日目におけるBVDウィルスについてのRT−nPCR試験に関して陰性であった(表4)。93日目に、プラシーボ群内の23頭の子ウシの内の10頭(43.5%)がRT−nPCR試験について陽性であったが、Bovi−Shield(登録商標)GOLDTM 5群内の22頭の子ウシの全てが陰性であった。42日目又は93日目におけるいずれの処置群からのいずれの精液サンプルからもウィルスは単離されなかった(表4)。
プラシーボ群においては、少なくとも1つの試験に関して、23頭の子ウシの内10頭が陽性であった。これら10頭の子ウシの内の4頭は、たった1つの試験に関して陽性であった(93日目における精液RT−PCR)。2つの試験に関して1頭の子ウシが陽性であった(93日目における精巣生検RT−nPCRと精液RT−nPCR)。3つの試験に関して、5頭の子ウシが陽性であった(93日目における精巣生検RT−nPCR、精液RT−nPCR、及び生検IHC)。
Figure 0004105220
各動物について、いずれかの時点におけるいずれの精液又は精巣生検におけるBVDウィルスの存在/不在を決定し、処置群によりまとめ、そして実施例1に記載したようにFisher’s Exact Testを用いて分析した。
結論
本試験において、Bovi−Shield(登録商標)GOLDTM 5による雄牛子ウシのワクチン接種は、1型BVDウィルスによる永続性精巣感染、及びその後の精液中のウィルスの播きを防止した。2−テイルド、Fisher’s Exact Testによる少なくとも1の陽性試験に関するプラシーボとワクチン接種された動物の間の対比は、有意であった(P=0.0002)。
先に引用した特許、特許出願、及び刊行物の全てを、本明細書中に提供した開示に矛盾しない程度に、全体として本明細書中に援用する。
本発明は、本発明の個々の局面の1の例示として意図される、本明細書に記載される特定の態様により、範囲は制限されない。機能的に均等な組成物及び方法は本発明の範囲内にある。実際、本明細書中に示し、かつ、説明したものに加えて、本発明のさまざまな変更は、上記説明から当業者に明らかとなるであろう。このような変更も添付の請求の範囲内にあることが意図される。
図1は、2型BVDV感染後のBVDVについて陽性な精巣生検試料のパーセントを表す。凡例:VI=ウィルス単離、PCR=ポリメラーゼ連鎖反応、IHC=免疫組織化学、異なる上つき小文字をもつa,bパーセントは有意に(P≦0.05)異なる。

Claims (18)

  1. 感受性雄動物における精巣BVDV(ウシ・ウィルス性下痢ウィルス)感染のリスクを低下または除去する方法であって、以下のステップ: 修飾生1型BVDV及び修飾生2型BVDVの両者を含むワクチンの有効量を当該動物に投与する、 ここで、各BVDVは1x10 と1x10 10 の間のウィルスのプラーク形成量またはTCID 50 単位で存在し、 当該動物は、当該ワクチンを 1 回または 2 回投与され、 そして、当該ワクチンの量は1ml〜7mlであるを含む前記方法。
  2. 前記動物が、雄牛、雄羊、及び雄豚から成る群から選ばれる、請求項1に記載の方法。
  3. 前記動物が雄牛である、請求項2に記載の方法。
  4. 前記修飾生BVDウィルスの内の少なくとも1つが、細胞病原性ウィルスに由来する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記修飾生BVDウィルスの内の少なくとも1つが、非−細胞病原性のウィルスに由来する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記修飾生BVDウィルスの両者が、細胞病原性ウィルスに由来する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記ワクチンが、ウシ・ヘルペス・ウィルス(BHV−1);パラインフルエンザ3型ウィルス(PIV3);ウシRSウィルス(BRSV);レプトスピラ・キャニコーラ(Leptospira canicola)、レプトスピラ・グリポチフォサ(Leptospira grippotyphosa)、レプトスピラ・ボルグペテルセニ・ハルジョ−プラジトノ(Leptospira borgpetersenii hardjo−prajitno)、レプトスピラ・イクテロヘモラジア(Leptospira icterohaemmorrhagia)、レプトスピラ・インテロガンス・ポモナ(Leptospira interrogans pomona)、レプトスピラ・ボルブペテルセニ・ハルジョ−ボビス(Leptospira borgpetersenii hardjo−bovis)、レプトスピラ・ブラチスラバ(Leptospira Bratislava)、キャンピロバクター・フェタス(Campylobacter fetus)、マンヘイミア(パスツレラ)ヘモリティカ(Mannheimia(Pasteurella)haemolytica)、パスツレラ・ムルトシダ(Pasteurella multocida)、マイコバクテリウム・ボビス(Mycobacterium bovis)、及びマイコバクテリウム・ジスパール(Mycobacterium dispar)から成る群から選ばれる1以上の追加抗原を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記追加抗原が、ウシ・ヘルペス・ウィルス(BHV−1)、パラインフルエンザ3型ウィルス(PIV3)、及びウシRSウィルス(BRSV)を含む、請求項に記載の方法。
  9. BVDV感受性雄動物における精巣BVDV感染のリスクを低下または除去するための医薬の製造のための、修飾生1型BVDV及び修飾生2型BVDVの両者を含む、ここで、各BVDVは1x10 と1x10 10 の間のウィルスのプラーク形成量またはTCID 50 単位で存在する、抗原の有効量の使用。
  10. 前記動物が、雄牛、雄羊、及び雄豚から成る群から選ばれる、請求項に記載の使用。
  11. 前記動物が雄牛である、請求項10に記載の使用。
  12. 前記修飾生BVDウィルスの内の少なくとも1つが、細胞病原性ウィルスに由来する、請求項9〜11のいずれか1項に記載の使用。
  13. 前記修飾生BVDウィルスの内の少なくとも1つが、非−細胞病原性のウィルスに由来する、請求項9〜11のいずれか1項に記載の使用。
  14. 前記修飾生BVDウィルスの両者が、細胞病原性ウィルスに由来する、請求項9〜11のいずれか1項に記載の使用。
  15. 前記医薬が、ウシ・ヘルペス・ウィルス(BHV−1);パラインフルエンザ3型ウィルス(PIV3);ウシRSウィルス(BRSV);レプトスピラ・キャニコーラ(Leptospira canicola)、レプトスピラ・グリポチフォサ(Leptospira grippotyphosa)、レプトスピラ・ボルグペテルセニ・ハルジョ−プラジトノ(Leptospira borgpetersenii hardo−prajitno)、レプトスピラ・イクテロヘモラジア(Leptospira icterohaemmorrhagia)、レプトスピラ・インテロガンス・ポモナ(Leptospira interrogans pomona)、レプトスピラ・ボルブペテルセニ・ハルジョ−ボビス(Leptospira borgpetersenii hardjo−bovis)、レプトスピラ・ブラチスラバ(Leptospira Bratislava)、キャンピロバクター・フェタス(Campylobacter fetus)、マンヘイミア(パスツレラ)ヘモリティカ(Mannheimia(Pasteurella)haemolytica)、パスツレラ・ムルトシダ(Pasteurella multocida)、マイコバクテリウム・ボビス(Mycobacterium bovis)、及びマイコバクテリウム・ジスパール(Mycobacterium dispar)から成る群から選ばれる1以上の追加抗原を含む、請求項9〜14のいずれか1項に記載の使用。
  16. 前記追加抗原が、ウシ・ヘルペス・ウィルス(BHV−1)、パラインフルエンザ3型ウィルス(PIV3)、及びウシRSウィルスを含む、請求項15に記載の使用。
  17. 前記動物が精巣BVDV感染の高まったリスクにある、請求項1に記載の方法。
  18. 前記動物が精巣BVDV感染の高まったリスクにある、請求項9に記載の使用。
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