JP4104314B2 - 外科手術用処置具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、生体組織の処置を行う外科手術用処置具に関する。
【0002】
【従来の技術】
外科手術において生体組織の切開や凝固等の処置を行う場合の外科手術用装置の一つとして超音波処置具がある。超音波処置具の一例は特開2000−197640号公報に提案されているが、この超音波処置具は鋏型の先端処置部と、電気信号を超音波振動に変換する素子を組み込んだ振動子ユニットと、この振動子ユニットにネジにより着脱可能に取り付けられ、超音波振動を伝達するプローブと、上記先端処置部を残して上記プローブを覆う保護用シースとから構成されている。また、超音波振動子ユニットには高周波電源に接続するためのコードを取り付けるための接続ピンが設けられている。また、この超音波処置具は超音波振動子内部の通電回路を介して上記プローブに高周波電流を供給し、高周波処置を行なうことも可能である。このため、プローブを覆う保護用シースの外周は高周波電流を絶縁するための絶縁チューブで被覆されている。
【0003】
さらに、超音波処置具の先端処置部における把持作用部には手元側まで伸びる操作軸が連結されている。この操作軸は手元側にあるハンドルと係合し、そのハンドルを操作することで上記操作軸を進退させ、先端処置部における把持作用部を作動させるようになっている。
【0004】
また、先端処置部における把持作用面は組織の凝固切開時に組織の付着を防止し、プローブの耐摩耗性を向上するため、プローブと相対する把持部材としてPTFE等の樹脂部材で構成されている。
【0005】
このような鋏型の超音波処置具においては前記先端作用部と超音波プローブとの間で、該当する血管や臓器等の生体組織を挟み込み、切り口を凝固させながらの切開が可能である。出血等の際にはモノポーラ型の高周波処置具として高周波電流による擬固も可能であった。
【0006】
一方、電力を用いて処置する外科用処置具としてマイクロ波を用いる形式のものも提案されている。例えば、特開平9−28716号公報や特開平8−187297号公報に示される外科装置はマイクロ波を用いるものであるが、この外科装置は生体組織を凝固、切開することを主たる目的としたものであって、同軸ケーブル構造のアプリケータの先端からマイクロ波を発生させて生体組織を焼灼しながら切開を行うものであった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、超音波を用いて凝固・切開を行うものは高周波処置具やマイクロ波処置具に比べて、周囲組織への熱侵襲が少ないという利点がある一方で、先端処置部で組織を挟めないような部位の処置には不向きなものであった。
【0008】
また、超音波により処置を行なう処置具の切開能力は高周波電流で処置したり、マイクロ波で処置したりするものに比べると低く、また、かなり凝固範囲が狭い。このため、超音波により処置を行なう処置具は特に臓器深部の腫瘍等の凝固壊死の処置には不向きである等の不都合があった。
【0009】
また、高周波処置具は超音波処置具に比べて凝固・切開能力が高い。また、マイクロ波処置具に比べても切開能力が高い。しかし、超音波処置具に比べて周囲組織への熱損傷が大きいため、周囲に熱損傷を来したくない部位がある場合には不向きなものであった。先端部で血管の凝固切開には処置作用上の観点から特に不向きなものであった。高周波処置具はマイクロ波処置具に比べて凝固能力が弱く、かつ指向性が低いため、周囲組織への物理的影響を与えやすい等の不便さがあった。マイクロ波処置具は高周波処置具に比べて指向性が鋭いため、周囲組織への物理的影響を与えにくく、凝固能が高く臓器深部の腫瘍等の凝固壊死も容易に行えるという利点がある。また、超音波処置具に比べて凝固範囲が広く、切開能が高いという利点がある一方で、高周波処置具と同様、血管の凝固切開には不向きなものであり、超音波処置具よりも局所的な処置が困難等の不便さがあった。
【0010】
本発明は前記課題に着目してなされたものであり、その目的とするところは一つの処置具に超音波処置機能と、高周波処置機能と、さらにはマイクロ波による処置機能を付加することにより、様々な処置場面で各々の利点を用いた適切な処置が一つの処置具を用いて行えるようにすることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、外側導体を配したパイプ状の挿入部と、この挿入部内に挿入され、超音波振動子の超音波振動を受けて超音波振動が可能であり、上記外側導体に対する内側導体となって上記外側導体と共にマイクロ波を供給可能な同軸ケーブルを形成し、かつ高周波電流供給路を形成する超音波プローブと、上記挿入部の先端に構成され上記同軸ケーブルにより供給されるマイクロ波を出力するアンテナ部と、を備え、上記超音波プローブの先端部で超音波振動による組織の処置と上記高周波電流による処置とがそれぞれ可能であり、上記アンテナ部では上記マイクロ波による処置が可能であるようにして一つの処置具の作用部超音波振動による処置機能と高周波電流による処置機能とマイクロ波による処置機能を発揮させ得る構成を構築したことを特徴とする手術用処置具である。
請求項2に係る発明は、上記挿入部は上記外側導体の内側に配置され上記外側導体と超音波プローブとの間に配置された誘電体を有することを特徴とする請求項1に記載の手術用処置具である。
請求項3に係る発明は、上記アンテナ部は上記同軸ケーブルの先端に接続されるとともに上記挿入部の先端において露出する上記作用部の部材により構成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の手術用処置具である。
請求項4に係る発明は、前記超音波、高周波、マイクロ波の各出力を選択的に2つ同時に出力可能な出力制御手段を備えたことを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3に記載の外科手術用処置具である。
請求項5に係る発明は、上記超音波プローブの先端部に該先端部との間で組織を把持可能な開閉式ジョーを備え、上記開閉式ジョーを上記アンテナ部の一部とし、該ジョーを閉じたときのマイクロ波の出力電界と該ジョーを開いたときのマイクロ波の出力電界とに差異があるように構成したことを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3に記載の外科手術用処置具である。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態に係る外科手術用多機能処置具1について説明する。本実施形態の多機能処置具1はそれぞれに分解が可能な超音波振動子2とプローブ3とハンドルユニット4の3つのユニットから構成されている。
【0013】
超音波振動子2はその内部に図示しない電流を超音波振動に変換する圧電素子が組み込まれている。圧電素子は振動子カバー5により覆われている。超音波振動子2の後端には上記圧電素子に超音波振動を発生させるための駆動電流、高周波電流、マイクロ波発生用の電力を電源装置本体より供給するためのコード6が延びている。このコード6内には上記圧電素子に駆動電流を供給する線、高周波電流を供給する線、マイクロ波用電力を供給するための同軸ケーブルが配設されている。
【0014】
図5において示すように、上記超音波振動子2は図示しない振動素子の中心部に配設される締付けボルト等の金属部材を内側導体として利用し、図示しない振動素子の外側に誘電体7を配し、その外側に外側導体となる筒状の金属部材8を配し、さらに、その金属部材8の外側を振動子カバー5で覆うことにより全体として同軸ケーブルを構築している。この同軸ケーブルの各内側導体となる部分、外側導体となる部分は前記コード6内にある同軸ケーブルの対応する各内側導体、外側導体にそれぞれ接続されている。
【0015】
また、同じく図5に示すように、超音波振動子2の他端には超音波振動の振幅をある程度拡大させながらプローブ3へ超音波振動を伝達するためのホーン9とハンドルユニット4を接続するためのアタッチメント10が固定されている。アタッチメント10には一部が切り欠かれた金属製のリング11が取り付けられている。ホーン9の先端部分には上記プローブ3を取り付けるためのネジ部12が設けられている。このホーン9は振動素子の中心部の金属部分と一体に形成され、またはその金属部分に一体的に接続されている。
【0016】
上記プローブ3の基端部には上記ホーン9の先端にあるネジ部12と接続するためのネジ部13が設けられている。このプローブ3全体の長さは半波長の整数倍になるよう設計されている。さらに、プローブ3はプローブ先端での超音波処置に必要な振幅が得られるように、途中の振動の節部数箇所で軸方向の断面積を減少させて増幅機能を持たしている。
【0017】
プローブ3の途中にある振動の節位置の数箇所にはプローブ3とハンドルユニット4の間での干渉を防止する為のゴムリング37が取り付けられている。このプローブ3およびホーン9の表面には効率良くマイクロ波の電力が供給できるように表面に金メッキ等の生体適合性を有し、かつ高導電率の金属被覆を施すと尚良い。
【0018】
ハンドルユニット4は手術の際に患者の体腔内へ挿入する挿入部14と、この挿入部14の先端に設けられた作用部15を操作するための操作部16を備える。操作部16は超音波振動子2に着脱可能に取り付けられる固定ハンドル27と、この固定ハンドル27に設けられた支点ピン28を介して回動可能に取り付けられた可動ハンドル29を有し、この支点ピン28の外周には図6に示すように摺動性を良くするための低摩擦係数のPTFE等からなるブッシュ53が配設されている。
【0019】
固定ハンドル27と可動ハンドル29にはそれぞれ指掛け部30,31が設けられおり、それぞれの指掛け部30,31に指をかけて握ることで支点ピン28を中心に可動ハンドル29が回動する。
【0020】
図2および図5で示すように、ハンドルユニット4の挿入部14は長軸の外パイプ17を操作部16より延長して設けており、この外パイプ17の基端部はパイプ固定部材25に固定されている。図2で示すように、外パイプ17の内側にはプローブ3を通すためのチャンネルが形成され、その外パイプ17の内側にはマイクロ波を出力する際においてマイクロ波供給路としての同軸ケーブルを構成するためにプローブ3を中心導体とした場合の誘電体となる内側チューブ18が配設されている。また、外パイプ17の外周は絶縁チューブ38で覆われている。また、プローブ3は金属製で導電体で作られている。このため、プローブ3には高周波電流を流すことができる。
【0021】
図5で示すように、挿入部14の基端部を固定するパイプ固定部材25は金属製で導電性のツナギ部材44に固定ピン35を介して連結固定されている。また、パイプ固定部材25は固定リング45によりツナギ部材44と共に樹脂製の固定ハンドル27に対して挿入部軸周りに回転可能に取り付けられている。ツナギ部材44の先端側外周には樹脂製の回転ノブ26が固定的に取り付けられている。また、ツナギ部材44と駆動力伝達中間部材48はピン46により連結され、両者は軸周り回転方向に一体的に回転可能であると共に駆動力伝達中間部材48は軸方向に移動自在である。上記構成により回転ノブ26を回転させることで、挿入部14はハンドルユニット4に対して軸周りに回転可能である。
【0022】
図2に示すように、作用部15において、外パイプ17の先端部には先端カバー19が取り付けられている。先端カバー19と樹脂製の内側チューブ18の間にはプローブ3と外パイプ17を絶縁し、内側チューブ18と同様に誘電体となる樹脂製のオサエ部材39が取り付けられている。
【0023】
図4に示すように、先端カバー19には処置対象の生体組織を把持する開閉式部材を保持するための金属製のジョー20が左右に配置された2つの支点ピン21を介して回動可能に取り付けられている。そして、この金属製のジョー20は開閉するマイクロ波アンテナ部材として構成される。また、ジョー20の後端部にはピン22を介して金属製で導電性の駆動軸23の先端が連結されている。この駆動軸23は先端カバー19の外側を経て挿入部14内の外パイプ17と内側チューブ18の間を通り、上記操作部16まで延長している。ジョー20には図3に示すように、把持部取付部材24とPTFE等の樹脂からなる把持部材42がピン43により回動可能に取り付けられている。
【0024】
また、図5に示すように、駆動軸23の基端部はピン40を介して操作部16内にある駆動力伝達中間部材48に連結されている。この駆動力伝達中間部材48にはスライダ受け部材49がピン50により取り付けられている。
【0025】
さらに、スライダ受け部材49の外周には軸方向へ摺動可能なスライダ部材41と一定の装備力量でバネ51が配設されている。バネ51はスライダ部材41と駆動力伝達中間部材48との間に挟み込まれて配置されている。
【0026】
このスライダ受け部材49の内側には誘電体となる樹脂製で略筒状の中間部材52がプローブ3の全周を覆うように取り付けられている。この中間部材52の先端側部分は上記内側チューブ18に対して重なった状態であり、一定の範囲内で軸方向に摺動が可能である。また、駆動力伝達中間部材48には腹腔鏡下手術の際の気腹ガス等が挿入部先端から内部隙間を通り漏出するのを防止するためのパッキン56が取り付けられている。
【0027】
可動ハンドル29には作用ピン34が取り付けられていて、ハンドル内でスライダ部材41と係合している(図6参照)。
【0028】
また、図5に示すように、固定ハンドル27の後端には超音波振動子2にあるリング11と係合するための溝を外周に形成した接続部材32,33が固定されていて、リング11はその弾性変形により接続部材32,33の溝部に嵌り込んで装着され、接続部材32,33に超音波振動子2が着脱可能に係合されるようになっている。
【0029】
上記スライダ受け部材49の後端側部分はスリット状になっていて、この端部外周には突起部36が設けられている。この突起部36は外径がこの接続部材32の内径より大きく、スライダ受け部材49のスリット構造により弾性変形した状態で接続部材32の内側と接触している。このスライダ受け部材49は軸方向、軸周りの回転方向に摺動するが、この突起部36と接続部材32は常に接触状態を維持し、電気的に導通している。
【0030】
そして、可動ハンドル29を回動した場合、この可動ハンドル29が回動するに伴って支点ピン28を中心として作用ピン34が回動し、可動ハンドル29内にあるスライダ部材41を移動し、バネ51の装備力量以下の範囲で軸方向の駆動力を駆動力伝達中間部材48に対して伝達する。
【0031】
すなわち、上記構成により可動ハンドル29を握ると、この可動ハンドル29に固定された作用ピン34が支点ピン28を介して回動し、これに係合しているスライダ部材41を軸方向に進退させる。さらに、スライダ部材41にバネ51を介して連結されている駆動力伝達中間部材48も同じ方向へ進退するため、これにより挿入部先端にあるジョー20が支点ピン21を介して回動する。このような操作により作用部15の把持部材42とプローブ3の間で生体組織を挟むことができる。
【0032】
また、生体組織を挟むとき、プローブ3の撓みに追従してピン43を支点として把持部材42が一定の角度回動して把持部全長に渡り均一に力が掛かるようになる。この状態で、超音波振動をプローブ3に出力すると、そのプローブ3の超音波振動により血管等の生体組織の凝固、切開が可能となる。
【0033】
また、本実施形態の多機能処置具1は超音波振動を伝達するためのプローブ3を中心導体としてハンドルユニット4との組み合わせ状態でその周囲にオサエ部材39、内側チューブ18、中間部材52、誘電体7により全長に渡り同軸ケーブルでいうところの誘電体を形成する。さらに、その外側において外パイプ17、先端カバー19、ジョー20を始め、ハンドル内部の金属部材と超音波振動子2内の金属部材8により外側導体を形成する。これらにより、上記プローブ3の先端にマイクロ波を供給できる同軸ケーブルの構造となり、プローブ3の先端から数GHzのマイクロ波を出力することが可能となる。つまり、作用部15において、マイクロ波による処置機能を発揮させることができる。
【0034】
また、本実施形態の多機能処置具1は高周波処置具として使用するため、圧電素子の中心金属部とホーン9を介してプローブ3まで高周波電流供給路を構成し、この高周波電流供給路を通じてプローブ31の先端に高周波電流を供給して高周波電流による処置機能を発揮させる構成を構築する。本実施形態では作用部15のプローブ31をモノポーラ電極として機能させることができる。
【0035】
次に、本実施形態の多機能処置具1の使用上の作用について説明する。まずマイクロ波を利用して治療する場合について述べる。図7および図8はマイクロ波を出力する際の使用状態を示す。図7は作用部15のジョー20を閉じた状態でマイクロ波の出力を行っている。.この場合、外部導体から生体組織Hに回り込む電界Eaは微弱なものとなり、組織Hに対する切開能力は弱くなり、時間を掛けることで十分な凝固が可能となる。
【0036】
また、図8はジョー20を開いた状態でマイクロ波の出力を行っている。この場合は外部導体になる先端カバー19に導通したジョー20が開き、その開いたジョー20が処置する生体組織Hに対向するため、生体組織Hが外部導体と十分に容量結合する状態になる。このため、電界Ebは強力に形成され、その切開能力が向上する。
【0037】
また、本実施形態の多機能処置具1を高周波処置具として使用する場合には、作用部15をモノポーラ電極として機能させる。すなわち、患者の体外表面に対極板(図示せず)を接触させて設置し、350kHzから1MHz以下の高周波電流を圧電素子の中心金属部とホーン9を介してプローブ3までの高周波電流供給路を通じて高周波電流をプローブ31の先端に流すことで高周波電流による処置機能を発揮させ、高周波処置具として使用する。
【0038】
また、本実施形態の多機能処置具1を超音波処置具として使用する場合にはハンドル操作により、作用部15の把持部材42とプローブ3の間で生体組織を挟む。また、この生体組織を挟むとき、プローブ3の撓みに追従してピン43を支点として把持部材42が一定の角度回動して把持部全長に渡り均一に力が掛かるようになる。この状態で、プローブ3に超音波振動を出力すると、そのプローブ3の超音波振動により血管等の生体組織の凝固、切開が可能である。
【0039】
尚、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、他の形態のものにも適用可能である。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、超音波、高周波、マイクロ波の各エネルギの組み合わせにより使用する状況目的に応じて的確な処置を行なうことができる。例えば、血管等確実に凝固しながら切開したい場合や、周囲臓器への熱侵襲を最小にしたい場合は超音波振動による処置を行う。また、超音波振動させながらプローブ先端を臓器に穿刺し、マイクロ波により臓器深部の病変部を焼灼する。早い切開能力が必要な場合は高周波、凝固しながらかつ比較的早い切開能力が求められる場面ではマイクロ波による処置を行う。マイクロ波、高周波による凝固、切開時に超音波を同時に発振させることで組織のプローブヘの焦げ付きを防止しながらの処置が可能等処置に応じた機能の選択が可能となり、一つの処置具で様々な処置に対応できる。これにより術者の負担が減り、手術時間の短縮により患者への負担も軽減する等様々な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の多機能処置具全体の概略図。
【図2】上記多機能処置具の挿入部先端の縦断面図。
【図3】図2のA−A線に沿う断面図。
【図4】図2のB−B線に沿う断面図。
【図5】上記多機能処置具の操作部の縦断面図。
【図6】図5のC−C線に沿う断面図。
【図7】本実施形態の多機能処置具の使用状態の説明図。
【図8】本実施形態の多機能処置具の使用状態の説明図。
【符号の説明】
H…生体組織
1…多機能処置具
2…超音波振動子
3…プローブ
4…ハンドルユニット
15…先端作用部

Claims (5)

  1. 外側導体を配したパイプ状の挿入部と、
    この挿入部内に挿入され、超音波振動子の超音波振動を受けて超音波振動が可能であり、上記外側導体に対する内側導体となって上記外側導体と共にマイクロ波を供給可能な同軸ケーブルを形成し、かつ高周波電流供給路を形成する超音波プローブと、
    上記挿入部の先端に構成され上記同軸ケーブルにより供給されるマイクロ波を出力するアンテナ部と、
    を備え、
    上記超音波プローブの先端部で超音波振動による組織の処置と上記高周波電流による処置とがそれぞれ可能であり、上記アンテナ部では上記マイクロ波による処置が可能であるようにして一つの処置具の作用部超音波振動による処置機能と高周波電流による処置機能とマイクロ波による処置機能を発揮させ得る構成を構築したことを特徴とする手術用処置具。
  2. 上記挿入部は、上記外側導体の内側に配置され上記外側導体と超音波プローブとの間に配置された誘電体を有することを特徴とする請求項1に記載の手術用処置具。
  3. 上記アンテナ部は、上記同軸ケーブルの先端に接続されるとともに上記挿入部の先端において露出する上記作用部の部材により構成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の手術用処置具。
  4. 上記超音波、高周波、マイクロ波の各出力を選択的に2つ同時に出力可能な出力制御手段を備えたことを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3に記載の外科手術用処置具。
  5. 上記超音波プローブの先端部に該先端部との間で組織を把持可能な開閉式ジョーを備え、上記開閉式ジョーを上記アンテナ部の一部とし、該ジョーを閉じたときのマイクロ波の出力電界と該ジョーを開いたときのマイクロ波の出力電界とに差異があるように構成したことを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3に記載の外科手術用処置具。
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