JP4104048B2 - πセル液晶デバイス - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、πセル型の液晶デバイスに関する。そのようなデバイスは、例えば、透過型および反射型のフラットパネルディスプレイ、ヘッドマウントディスプレイ、フィールドシーケンシャル(field−sequential)カラーディスプレイ、プロジェクションシステム、および3次元画像表示システムにおける使用に適している。
【0002】
【従来の技術】
P.D.Berezin、L.M.Blinov、I.N.KompanetsおよびV.V.Nikitinの”Electro−optic Switching in Oriented Liquid−Crystal Films”(July−August 1973 Sov. J. Quant. Electron Vol.3 pp.78−79)は、高速応答時間が実現可能なネマチック型の液晶デバイスを開示している。このデバイスは、表面ティルトの低い非ねじれ型セルを含むが、平行な表面アライメント方向が提供されているのか逆平行な表面アライメント方向が提供されているのかが明らかでない。光変調は、主に、材料の大部分において配向を実質的にホメオトロピックの状態に維持しつつ、表面領域近傍の液晶分子を再配向することにより達成される。
【0003】
P.J.BosおよびK.R.Koehler/Beranの”The pi−Cell: A Fast Liquid Crystal OpticalSwitching Device”(1984 Mol. Cryst. Liq. Cryst. Vol.113 pp.329−339)は、周知のように、第1および第2のアライメント層の間に挟んだネマチック液晶材料が平行な低プレティルトアライメントとなるように構成された第1および第2のアライメント層を含むπセルの、第1の公知の開示を提供する。πセルは、上記のように、主に表面領域近傍の液晶分子を再配向することにより光変調が得られる表面モードデバイスの一例である。この文献に開示されたπセルは、アライメント層によって誘起されるプレティルト角が実質的に等しい大きさを有する点で、実質的に対称である。
【0004】
添付の図面の図1は、従来のπセルのさまざまな状態を示す。液晶層に印加電場がない場合、セルはスプレー状態にある。従来から、および以下、この状態を「H状態」と呼ぶ。印加電場がゼロでプレティルト角が対称である場合のHs状態を参照符号1に示し、液晶ディレクタを参照符号2等の直線によって示す。層に印加される電圧(すなわち印加電場)が増大するにつれ、参照符号3のHA状態によって示すように、比較的小さな電圧の場合、H状態は非対称になる。
【0005】
πセルのH状態は、フラットパネルディスプレイ等の光学デバイスにおける使用に際して望まれる光学特性を有さない。しかし、一定の電圧を超えると、πセルは、図1の参照符号4に示すような、より有用な光学特性を有する、ベンド状態として公知の異なる状態を示す。(この状態は、従来から「V状態」として公知であり、以下でも「V状態」と呼ぶ。)V状態において、液晶分子は、表面領域において比較的低いティルトを有するが、材料の大部分においてホメオトロピックアライメントを有し、ディレクタは、セル表面に対して実質的に垂直である。一旦V状態になると、主に、表面領域における液晶分子を再配向することにより光変調が達成され、該層の大部分において、液晶分子は、デバイスの動作範囲内での印加電圧の変動に実質的に影響されない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
通常のプレティルトが、例えば5°である従来技術の代表的なタイプのπセルについて、「臨界」電圧または閾値電圧UV/Hがあり、この閾値電圧を超える場合、V状態のエネルギーはH状態のエネルギーよりも低い。したがって、このようなπセルにおける液晶は、UV/Hを超える電圧値の場合、V状態にアライメントしやすい。しかし、望ましくない低電圧H状態から望ましいV状態への遷移は重要であり、いわゆる液晶内における欠陥の形成および移動を含む「核形成」プロセスが生じる必要がある。H状態からV状態へとπセルを核形成するプロセスは、通常、比較的遅く、通常のデバイスにおいて数秒かかる。
【0007】
V状態およびH状態に加えて、πセルは、また、図1の参照符号5のように、ねじれ状態を示し得る。(この状態は、従来から「T状態」として公知であり、以下でも「T状態」と呼ぶ。)図示のように、ディレクタは、アライメント層の間で(±)180°にねじれる。例えば、通常のプレティルトが5°である従来技術の代表的なタイプのπセルについて、液晶がV状態にあり、閾値電圧Uが低下する場合、閾値電圧UV/Tが存在し、電圧がこの値よりも低い場合、T状態は、V状態よりもエネルギーが低くなる。したがって、この閾値電圧よりも低い場合、液晶はV状態からT状態へと遷移する。この遷移は、核形成を含まず、かなり急速に(通常、数十または数百ミリ秒以内に)進行し得る。T状態は、V状態と比べて、比較的望ましくない光学特性(視野角特性およびコントラスト比など)を有する。電圧Uが0ボルトに向かって減少するにつれ、H状態が改善される。しかし、H/V遷移で起こるように、H/T遷移は、欠陥の核形成を含み、通常、比較的遅い(数秒のオーダー)。したがって、H状態と置換される前の数秒間、低電圧においてT状態が存在し得る。
【0008】
図1は、まず印加電圧Uが最大値U>>UV/Hへと増加し、その後ゼロへと減少する場合の、従来のπセルの挙動の概要を示す。従来技術の代表的なπセルは、3つの主要なタイプの液晶配向(H状態、V状態、およびT状態)を示す。0ボルトにおいて、H状態のエネルギーは最も低くなり、V状態のエネルギーは最も高くなり、T状態のエネルギーは、H状態およびV状態のエネルギーの間である。
【0009】
Bosらによる文献は、πセルを動作する2つのモードを記載している。両方のモードにおいて、比較的高い電圧で、V状態の安定したπセルの1つの状態が達成される。(V状態のエネルギーは、H状態およびT状態のエネルギーよりも低い。)この動作状態において、πセルは、最小の光のリターデーションを提供する。
【0010】
第1のモードは、比較的薄いセルに当てはまる。この場合、液晶材料は、比較的高い電圧のV状態から0ボルト状態へと緩和され、πセルは半波長分のリターデーションを提供する。0ボルト状態は、実質的に共平面(co−planar)状態であり、20ミリ秒を超える間、動的に達成される。(但し、この状態が達成される時間は、温度が高くなるにしたがって、実質的に短くなる。)この状態は望ましくなく、この状態が長く続きすぎた場合、T状態が形成され始め、このことが、H状態の核形成へと至る。その後、πセルを再び機能させるために、V状態の再核形成(re−nucleation)が行われる必要がある。したがって、この電圧アドレシングスキームは、πセルに電圧U<UV/Tを印加する。πセルは、0ボルトにおいて、最も低いエネルギーのH状態、最も高いエネルギーのV状態、および中間のエネルギーのT状態を有し、T状態が形成される前の20ミリ秒を超える間(但し、この時間は、温度が高くなるにしたがって、実質的に短くなる)、動的なV状態を利用する。
【0011】
より厚いセルには、第2モードの動作が使用される。この動作では、T状態への重要な緩和が開始される前に、半波長分のリターデーション状態が達成される。液晶層に印加される小さな電圧が維持されて、セルが半波長分のリターデーション状態に保持される。
【0012】
H. Nakamuaの”Dynamic Bend Mode in a Pi−Cell”、December 1−3 1999 SID Proceedings of the 6th International Display Workshop, pp.37−40は、πセルを「アンダードライブ(Under−Driving)」する技術を開示しており、これを「ダイナミックベンドモード(Dynamic Bend Mode)」と呼ぶ。この駆動モードは、Bosらによって説明された第1の駆動モードと等価であり、動的なV状態は、バイアス電圧の増大にしたがって増加する寿命を有する。各フレームの間に比較的高い電圧ブランキングパルスを使用して、V状態を改善することも開示されている。
【0013】
米国特許第4、566、758は、液晶層の厚さとキラルピッチ(chiral pitch)との比が0.25より大きくなるように、液晶材料がキラルドーパントでドーピングされたπセルを開示している。このタイプのデバイスは、動作電圧範囲内ではT状態のままであり、このT状態は、比較的高い動作電圧におけるV状態と同様の光学特性を有する。このような構成は、従来のπセルにおける核形成の問題を克服するが、比較的高い動作電圧で、同様の光学的特徴を保持する。しかし、電圧が低下するにつれ、光学的特徴に対する固有のねじれの影響のため、従来のπセルと比べて性能が低下し、低減された視野角性能およびより遅い応答スピードが示された。
【0014】
E.J. Acosta、M.J. Towler、およびH.G. Waltonの”The Role of Surface Tilt in theOperation of Pi−Cell Liquid CrystalDevices” July 2000 Liquid Crystals vol.7 pp.977−984は、πセルの動作における表面プレティルトの役割を開示している。印加電圧0の場合、0°〜約48°のプレティルトの範囲内で、通常のネマチック液晶材料について、H状態は安定しており、それに対して、約48°を超えるプレティルトについて、V状態は安定する。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明のπセル液晶デバイスは、第1および第2のアライメント層の間に配置されたネマチック液晶材料の層を含むπセル液晶デバイスであって、印加された電場が0である場合、H状態のエネルギーがV状態およびT状態の各々のエネルギーよりも小さくなり、V状態のエネルギーがT状態のエネルギー以下になるように、該第1および第2のアライメント層が、隣接する該液晶材料内にプレティルトを誘起し、前記層の少なくとも1つの領域に、V状態のエネルギーがH状態およびT状態の各々のエネルギーよりも小さい第1の電場(VB)と、該第1の電場(VB)よりも大きさが小さく、且つ、H状態のエネルギーがV状態およびT状態の各々のエネルギーよりも小さい第2の電場(VW)とを選択的に印加する駆動構成要素を有し、前記第1の電場(V B )と前記第2の電場(V W )の間の電圧によって、前記層の領域が、T状態になることなく、V状態とH状態とに切り換わるように、前記プレティルトが設定されていることを特徴とする。
【0016】
本発明のπセル液晶デバイスは、印加された電場が0である場合に、前記V状態の前記エネルギーが、前記T状態の前記エネルギーよりも小さくともよい。
【0017】
本発明のπセル液晶デバイスは、前記第2の電場(VW)が、実質的にゼロの値を有することを特徴としてもよい。
【0018】
本発明のπセル液晶デバイスは、前記第1および第2の電場(VB,VW)が、前記少なくとも1つの領域の光学的範囲の第1および第2の極限光学状態を選択することを特徴としてもよい。
【0019】
本発明のπセル液晶デバイスは、前記第1および第2の極限光学状態が、前記デバイスに照射される光放射の波長の1/2の奇数倍分だけ互いに異なる、前記少なくとも1つの領域の第1および第2のリターデーションを含むことを特徴としてもよい。
【0020】
本発明のπセル液晶デバイスは、前記第1および第2のリターデーションが、波長の1/2だけ異なることを特徴としてもよい。
【0021】
本発明のπセル液晶デバイスは、前記第1および第2の極限光学状態が、それぞれ、最大の減衰および最小の減衰を含むことを特徴としてもよい。
【0022】
本発明のπセル液晶デバイスは、前記第1および第2の極限光学状態が、それぞれ、最小の減衰および最大の減衰を含むことを特徴としてもよい。
【0023】
本発明のπセル液晶デバイスは、前記プレティルトが実質的に50°より小さいことを特徴としてもよい。
【0024】
本発明のπセル液晶デバイスは、前記プレティルトが実質的に48°より小さいことを特徴としてもよい。
【0025】
本発明のπセル液晶デバイスは、前記プレティルトが実質的に20°より大きいことを特徴としてもよい。
【0026】
本発明のπセル液晶デバイスは、前記プレティルトが実質的に26°以上であることを特徴としてもよい。
【0027】
本発明のπセル液晶デバイスは、前記プレティルトが実質的に29°以上であることを特徴としてもよい。
【0028】
本発明のπセル液晶デバイスは、前記液晶材料が弾性定数K11、K22、およびK33を有し、該弾性定数の各々は、室温において50pN未満であることを特徴としてもよい。
【0029】
本発明のπセル液晶デバイスは、前記デバイスの動作温度範囲内にわたって、前記弾性定数の各々が30pN未満であることを特徴としてもよい。
【0030】
本発明のπセル液晶デバイスは、前記液晶材料が、実質的に2よりも大きな誘電率を有することを特徴としてもよい。
【0031】
本発明のπセル液晶デバイスは、前記液晶材料が、実質的に15よりも小さな誘電率を有することを特徴としてもよい。
【0032】
本発明のπセル液晶デバイスは、前記誘電率が、実質的に10よりも小さいことを特徴としてもよい。
【0033】
本発明によると、第1および第2のアライメント層の間に配置されたネマチック液晶材料の層を含むπセル液晶デバイスであって、印加された電場が0である場合、H状態のエネルギーがV状態およびT状態の各々のエネルギーよりも小さくなり、V状態のエネルギーがT状態のエネルギー以下になるように、第1および第2のアライメント層が、隣接する液晶材料内にプレティルトを誘起する、ネマチック液晶材料の層と、上記層の少なくとも1つの領域に、V状態のエネルギーがH状態およびT状態の各々のエネルギーよりも小さい第1の電場と、第1の電場よりも規模が小さく、且つ、H状態のエネルギーがV状態およびT状態の各々のエネルギーよりも小さい第2の電場とを選択的に印加する駆動構成要素とを含むπセル液晶デバイスが提供される。
【0034】
印加された電場が0である場合に、V状態のエネルギーが、T状態のエネルギーよりも小さくてもよい。
【0035】
第2の電場が、実質的にゼロの規模を有してもよい。
【0036】
第1および第2の電場が、上記少なくとも1つの領域の光学的範囲の第1および第2の極限光学状態を選択してもよい。上記第1および第2の極限光学状態が、上記デバイスに照射される光放射の波長の1/2の奇数倍分だけ互いに異なる、上記少なくとも1つの領域の第1および第2のリターデーションを含んでもよい。上記第1および第2のリターデーションが、波長の1/2だけ異なってもよい。上記第1および第2の極限光学状態が、それぞれ、最大の減衰および最小の減衰を含んでもよい。あるいは、上記第1および第2の極限光学状態が、それぞれ、最小の減衰および最大の減衰を含んでもよい。
【0037】
上記プレティルトは、実質的に50°より小さくてもよく、実質的に48°より小さくてもよい。
【0038】
上記プレティルトは、実質的に20°より大きくてもよく、実質的に26°以上であってもよく、実質的に29°以上であってもよい。
【0039】
上記液晶材料が弾性定数K11、K22、およびK23を有してもよく、これらの弾性定数の各々は、室温において50pN未満である。上記デバイスの動作温度範囲内において、上記弾性定数の各々が30pN未満であってもよい。
【0040】
上記液晶材料が、実質的に2よりも大きな誘電率を有してもよい。
【0041】
上記液晶材料が、実質的に15よりも小さな誘電率を有してもよい。上記誘電率が、10よりも小さくてもよい。
【0042】
T状態のエネルギーが0ボルトにおいて最も高くなり、H状態のエネルギーが最も低くなり、V状態のエネルギーが中間になる、プレティルト角の臨界範囲(この範囲は、公知のπセルにおいて通常使用される範囲の外側にある)が存在することが偶然発見されている。これを使用して、任意の電圧でT状態が形成されることがエネルギー的に好適である状態には決してならないようにπセルを形成し得る。このようなπセルは、特定のタイプの電圧アドレシングスキームと共に使用される場合、有利な光学特性を有する。
【0043】
T状態が決して最低エネルギー状態にならないように、つまり決して安定しないように動作するπセル液晶を提供することが可能である。したがって、デバイス内でねじれが起こらず、高速な切り換え速度および良好な光変調度で動作することが可能である。温度および時間に依存するねじれ状態が決して形成されないので、光学補償膜を用いることにより、温度の関数としての良好な視野角性能が達成される。
【0044】
初期のH状態からの核形成されたV状態の比較的速い初期成長が達成される。デバイスは、印加電圧が0であっても、T状態へと緩和されることがなく、H状態への緩和は、πセルをV状態に維持しつつ液晶配向を修正するのにかかる時間と比べて、比較的長い。したがって、従来のπセルの動作における核形成および核再形成に関連する問題は、実質的に減少する。上述のNakamuraの文献に開示されているものよりも、アドレシング波形の設計の点でより柔軟性に富んでいるというさらなる利点がこれより派生する。
【0045】
【発明の実施の形態】
以下、例示を目的として、添付の図面を参照しつつ本発明をさらに説明する。
【0046】
図2に示すπセル液晶デバイスは、上部基板10および下部基板11を有する。これらの基板上には、それぞれ、上部電極構造体12および下部電極構造体13が形成される。図2に示すデバイスは透過型であり、基板10および11は透明である(例えば、ガラスまたは透明プラスチック材料で形成される)。同様に、電極12および13も透明であり、例えば、インジウム錫酸化物(ITO)で形成される。しかし、デバイスは、同様に反射型であってもよく、この場合、基板の一方およびその上に設けられた電極は、透明である必要はない。実際、その電極は、反射体として機能し得る。
【0047】
アライメント層14および15が、電極12および13上にそれぞれ形成される。アライメント層14および15の各々は、RN715(Nissan Chemicalsから市販されている)を含み得る。このような材料は、溶媒中に溶解され、電極12および13上にスピンコーティングされ、その後、焼成プロセスが行われる。その後、アライメント層14および15は、クロスで一方向にラビング処理され、所望の液晶アライメントを誘起する。あるいは、フォトアライメント(photoalignment)技術を用い得る。この技術では、電極12および13は、紫外線光に反応するフォトポリマーでコーティングされ、その後、紫外線光に暴露されて、所望の液晶アライメントを誘起する表面を形成する。その後、基板10および11は、アライメント方向が平行になるように互いに向かい合う(つまり、同じ方向を指す)アライメント層14および15によって、配向される。アライメント層14および15は、例えば、図2に示すように、絶縁スペーサボール16によって、空間を開けて離される。アライメント層の間の空間には、ネマチック液晶材料17が充填される。電極12および13は、層17に適切な駆動電圧を印加する駆動構成要素18に接続される。
【0048】
図3は、例えば、ディスプレイとしてまたはディスプレイにおいて使用される場合、空間光変調を提供するのに、図2のデバイスがどのように使用され得るかを示す。液晶層17は、そのアライメント方向でもってアライメント層14および15の間に示され、したがって、デバイスの光軸は、参照符号20に示され、垂直方向に配向されている。パッシブリターダ21は、その光軸22がπセルの光軸20に対して垂直に配向され、デバイスによって提供される効果的なリターデーションは、πセル11のリターデーションとリターダ21のリターデーションとの差である。リターダ21のリターデーションは、その高い方の動作電圧において、πセルのリターデーションと等しくなり、有限の動作電圧でゼロの光学的リターデーションを提供する構成を提供する。低い方の動作電圧において、リターデーションの差は、可視スペクトルの中間領域における光の波長の半分に等しくなるように構成され、その結果、デバイスは、1/2波長板として動作する。
【0049】
偏光子23および24は、πセルおよびリターダ21を含む構造体の一方に配置される。偏光子23および24の偏光方向は、互いに対して垂直であり、πセルの光軸20およびリターダ21の光軸22に対して45°の角度で配向される。
【0050】
高い方の動作電圧がπセルに印加された場合、偏光子23および24の間のリターデーションは0である。したがって、デバイス全体は、一対の交差偏光子として機能し、光の通過を実質的に遮断する。低い方の動作電圧において、偏光子23に照射された光(例えば、バックライトからの光)が偏光され、πセルによって形成された1/2偏光板およびリターダ21が偏光の角度を90°変化させる。したがって、光は、比較的小さな減衰で、偏光子24を透過する。このように、光(白)状態および暗(黒)状態が確立される。πセルを中間の電圧で動作することにより、グレイスケール動作が達成される。
【0051】
図4は、印加電圧と(対称な)表面プレティルトとの関係を示すグラフであり、(液晶ディスプレイ材料の典型例であるパラメータから計算した)層17の状態の安定性を示す。これは、液晶層の厚さには実質的に無関係である。図4は、13.745の誘電異方性(dielectric anisotropy)、K11=10.643pN、K22=6.7pN、およびK33=15.5pNの弾性係数を含む液晶パラメータに関する。領域AおよびEにおいて、V状態は最も低いエネルギーを有し、したがって、安定状態である。高い値のプレティルトの場合、例えば図4に示した特徴について約48°を超える場合、V状態は、印加電圧が0である場合に最も低いエネルギーを有する。この臨界プレティルト角よりも小さい場合、H状態は最も低いエネルギーを有し、したがって、0〜約48°のプレティルト角度範囲について、H状態は安定状態である。領域B、C、およびDにおいて、H状態は最も低いエネルギーを有し、したがって安定状態である。領域Cにおいて、液晶材料はT状態へと緩和され得、それに対してBおよびD領域では、T状態は現れない。
【0052】
特定の材料パラメータについてのプレティルトの範囲、つまり、約29°〜約48°の範囲が存在し、この範囲において、印加電圧が0である場合、H状態のエネルギーは、V状態およびT状態の各々のエネルギーよりも小さい。アライメント層14および15は、この範囲内において対称なプレティルト角を提供するように構成され、πセルの動作中、T状態は起り得ない。印加電圧が0の場合、V状態のエネルギーはT状態のエネルギー以下(好適には未満)である。
【0053】
駆動構成要素18は、電極12および13に駆動電圧を供給し、デバイスは、高い方の電圧と低い方の電圧との間で切り換わり、高い方の電圧の場合、領域Aで動作し、低い方の電圧の場合、領域Dで動作する。グレイスケール能力が必要である場合、高い方の電圧と低い方の電圧とによって規定される範囲内の中間電圧もまた、駆動構成要素18によって供給される。
【0054】
上記のπセルにおいて、動作が開始され得る前に、H状態からV状態を核形成する必要がある。このことは、V状態の核形成が起こるのに十分な期間の間、適切な高い電圧を印加することによってデバイスをオンする場合に達成され得る。V状態が一旦確立されると、制御ドライブ信号に応じて、図4の領域Aと領域Dとの間でデバイスが切り換えられる。図4の領域Dにおいて、H状態は安定状態または最小エネルギー状態であるが、H状態への緩和は比較的ゆっくり進行し、数秒のオーダーの期間を必要とする。領域Dで動作する場合、T状態は起こり得ず、通常の動作中、πセルはV状態に維持される。したがって、πセルがT状態へと緩和される可能性を排除することによってデバイスの性能が実質的に改良される。
【0055】
図5は、別のタイプのネマチック液晶材料の性能、つまり、E7(MerckDarmstadtから市販されている)の性能を示す。E7の化学構造は、E.P.Raynes、R.J.A.Tough、K.A.Daviesの”Voltage Dependence of the Capacitance of a Twisted Nematic Liquid Layer”(Mol. Cryst.Liq. Cryst., Vol.56 (Letters),pp.63−68,1979)に記載されている。20℃におけるE7の特徴は、K11=11.7pN、K22=8.8pN、K33=19.5pNであり、誘電異方性がΔε=14.37である。この材料の場合、πセルは、約26°〜約50°の対称なプレティルト角で動作する。このプレティルトの範囲内において、H状態のエネルギーは、V状態およびT状態の各々のエネルギーよりも小さい。デバイスが、有意な期間の間、領域Fに切り換えられた状態に維持された場合でも、領域Fおよび領域G内でデバイスが動作し、T状態が起こらないように、駆動構成要素18によって駆動電圧が供給される。
【0056】
一般に、πセルに使用される通常の材料は、弾性定数K11、K22、およびK33を有する。これらの弾性定数は、50pN未満であり、より一般的には、室温で且つπセルの動作範囲の少なくとも大部分において30pN未満である。弾性定数が互いに等しい材料について、約45°の臨界プレティルトが存在し、この値よりも大きい場合、印加電場0のときにV状態は安定であり、この値よりも小さい場合、印加電場0のときにH状態は安定である。したがって、ほとんどの材料について、弾性定数は互いに等しくなく、通常、弾性定数K22は、K11およびK33の各々よりも小さい。臨界プレティルト角は、これらの定数の値に依存するが、通常、30°〜60°の間に維持される。図4に示す性能を有する材料の場合、臨界プレティルトは約48°であり、図5に示す性能を有する材料の場合も同様である。図5に示すプレティルト角の下限は、図4に示すプレティルト角の下限よりも高いが、通常、2つの材料の特徴は等しく、主な差異は、電圧スケールが互いに異なる点にある。
【0057】
薄膜トランジスタアクティブマトリクス液晶ディスプレイの一部を形成するπセルについて、適切な材料の誘電異方性は、概して2より大きく、概して15より小さく、より一般的には10より小さい。
【0058】
全ての適切な液晶材料ではないが、たいていの液晶材料について、プレティルト角の範囲は、約20°〜約50°であると考えられている。但し、上で説明したように、実際の限界値は、材料によって変わり得るが、特定の材料について容易に判定し得る。
【0059】
図6および図7は、図4に示した性能を有する上述の液晶材料を用いた、図2および図3に示したタイプのデバイスの性能を示す。液晶層17は6.25マイクロメートルの厚さを有し、アライメント層14および15は29°の対称なプレティルトを提供する。リターダ21は55ナノメートルのリターデーションを有し、πセルとリターダ21の組み合わせは、駆動構成要素18が電極12および13に5ボルトを供給する場合、ゼロのリターデーションを提供し、駆動構成要素18が電極12および13に0ボルトを供給する場合、550ナノメートルの波長の光に対して、5Vおよび半波長分のリターデーションを提供する。
【0060】
図6は、550ナノメートルの波長のモノクロマチック光源を用いるデバイスについて、光の透過と印加電圧との関係を示す。したがって、このデバイスは、高いコントラスト比を達成し得る。
【0061】
図7は、πセルに印加される電圧が5ボルトから0ボルトへと切り換えられる場合の、光の透過を時間の関数として示す。緩和時間は、0%から80%へと遷移するのに必要な時間であり、このデバイスについて、緩和時間は5.15ミリ秒である。
【0062】
図8は、例えば、図2および図3に示したタイプのアクティブマトリクス液晶ディスプレイの各画素(ピクセル)に印加される、適切なディスプレイ駆動波形を模式的に示す。画像データが連続するフレームとして供給されて、ディスプレイの全ての画素が更新またはリフレッシュされる。各画素に印加される電場は、画素の白状態をアドレシングする場合、最小値VW(この場合、ゼロ)を有し、画素の黒状態をアドレシングする場合、最大値VBを有する。ミリ秒で示した時間に対して、画素に印加される電圧をVで示す。
【0063】
各フレームは、VBに等しい電圧を有するブランキングパルスVbで始まり、画素を黒状態へとブランキングする。その後、所望の光学的状態に対応し、且つ、0(VW)とVBとの間の値を有する電圧を画素に印加することにより、画素が所望の状態へとリフレッシュされる。アクティブマトリクスは、次のフレームのブランキングパルスまで、画素に印加されたこの電圧を維持する。
【0064】
図9は、連続する4フレームの間に画素に印加される実際の波形の典型例を示し、該画素の対応する光透過を示す。フレーム1において、ブランキングパルスの後に、最大値VBを有する画素電圧が印加され、黒状態、または、光の透過が最小の画素状態が選択される。フレーム2において、ブランキングパルスの後、画素に印加される電圧が0に低減されて、白状態、または、光の透過が最大の画素状態が選択される。その後、フレーム3のブランキングパルスによって画素が黒状態へとブランキングされるが、画素電圧は再び0に低減されて、白状態が選択される。
【0065】
フレーム4において、ブランキングパルスに続いて、中間値として画素電圧が選択され、画素が中間のグレイレベルに切り換えられる。したがって、ブランキングパルスが終わる時点で、画素電圧は選択された値に下がり、この結果、黒画素状態と白画素状態との間の透過レベルになる。VW〜VBの範囲内の任意の電圧が選択され得、広い範囲のグレイレベルが表示され得る。
【0066】
ブランキングパルスの効果、特に、画素を白状態にする必要があるフレーム2およびフレーム3におけるブランキングパルスの効果は、最大の輝度を低減する効果、すなわち、ディスプレイのコントラスト比を低減する効果を有する。しかし、本発明のディスプレイは、ねじれ状態によって、H状態からのV状態の比較的速い成長が形成され且つ提供されることを防ぐので、フレーム毎にブランキングパルスを印加する必要がない。この能力を利用する異なる駆動スキームを図10に示す。この場合、アクティブマトリクスの偶数番目の行に含まれる画素についての駆動スキームを上段の波形図に示し、アクティブマトリクスの奇数番目の行に含まれる画素についての駆動スキームを下段の波形図に示す。
【0067】
偶数番目の行に含まれる画素について、ブランキングパルスは偶数番目のフレームでのみ印加され、奇数番目のフレームでは印加されない。逆に、奇数番目の行に含まれる画素について、ブランキングパルスは奇数番目のフレームで印加され、偶数番目のフレームでは印加されない。この結果、図8および図9に示した駆動スキームと比較して、ディスプレイの輝度が増加し、したがって、ディスプレイのコントラスト比が増加する。
【0068】
図11および図12は、従来のπセルの性能を示す。このπセルは、プレティルトが5°、Δn=0.18、液晶層の厚さが5マイクロメートル、リターダ21のリターデーションが76ナノメートルである点で、図6および図7に示した性能を有するπセルとは異なる。このデバイスについての緩和時間は、3.5ミリ秒である。
【0069】
図13および図14は、公知のデバイスの性能を示す。このデバイスは、液晶層の厚さのキラルピッチに対する比が0.25に等しくなるようにキラルドーパントを加えた点で、図11および図12に示した性能を有するデバイスとは異なる。このデバイスについての緩和時間は、3.7ミリ秒である。
【0070】
図15および図16は、公知のデバイスの性能を示す。このデバイスは、πセルが15°のプレティルトを有し、液晶層の厚さが5.3マイクロメートルであり、リターダ21が66ナノメートルのリターデーションを有する点で、図11および図12に示した性能を有するデバイスとは異なる。このデバイスの緩和時間は、4ミリ秒である。
【0071】
図17および図18は、公知のデバイスの性能を示す。このデバイスは、
πセルが49°の対称なプレティルトを有し、液晶層の厚さが12.5マイクロメートルであり、リターダ21が56ナノメートルのリターデーションを有する点で、図11および図12に示した性能を有するデバイスとは異なる。このデバイスの緩和時間は、14.1ミリ秒である。
【0072】
したがって、本発明の一実施形態を構成するデバイスは、ねじれの発生に関連する欠点を有する公知のデバイスの切り換え速度よりもわずかだけ切り換え速度が遅くなるが、ねじれが起こらないことに関連する利点を有する。図17および図18に示した性能を有するデバイスもまた、切り換え時間は実質的に遅くなるが、ねじれの発生を回避する。
【0073】
πセル液晶デバイスは、第1および第2のアライメント層(14,15)の間に配置されたネマチック液晶層(17)を含み、第1および第2のアライメント層は、印加された電場が0である場合、H状態のエネルギーがT状態のエネルギーよりも小さいV状態のエネルギーよりも小さくなるように、プレティルトを提供する。駆動構成要素(18)は、V状態のエネルギーがH状態およびT状態の各々のエネルギーよりも小さい第1の電場、または、H状態のエネルギーがV状態およびT状態の各々のエネルギーよりも小さい、第2のより小さな電場を印加することにより、πセルを切り換える。したがって、高い切り換え速度を維持しつつ、T状態を回避し得る。
【0074】
【発明の効果】
本発明のπセルデバイスによって、デバイス内でねじれの発生を回避し、高速スイッチングで動作させることが可能である。さらに液晶ディスプレイの輝度および応答速度を向上させ、均一な画像を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】πセルのさまざまな状態を模式的に示す図。
【図2】本発明の実施形態を構成するπセルの断面図。
【図3】空間光変調器における図2のπセルの使用を示す図。
【図4】πセルの状態の安定度を、印加電圧(ボルト)および(対称な)表面プレティルト(°)の関数として示す状態図。
【図5】異なるネマチック液晶材料について図4と同様な状態図。
【図6】図3に示したタイプの、本発明を実施する第1の空間光変調器(SLM)についての、光透過と印加電圧との関係を示す図。
【図7】印加電圧が5ボルトから0ボルトに切り換えられた場合の緩和を示す、第1のSLMについての、光透過と時間との関係を示す図。
【図8】図2および図3に示したタイプのディスプレイについての、第1の駆動スキームを示す波形図。
【図9】図8に示したスキームに基づく画素電圧の一例と、得られた画素透過の一例とを示す波形図。
【図10】図8に示した第1の駆動スキームの変形例を示す第2の駆動スキームを示す波形図。
【図11】公知のπセルに基づく第2のSLMについての、光透過と印加電圧との関係を示す図6と同様な図。
【図12】印加電圧を5ボルトから1.06ボルトに切り換えた場合の、第2のSLMについての、光透過と時間との関係を示す図7と同様な図。
【図13】公知のキラルドーピングされたデバイスに基づく、第3のSLMについての、光透過と印加電圧との関係を示す図6と同様な図。
【図14】印加電圧を5ボルトから1.06ボルトに切り換えた場合の、第3のSLMについての、光透過と時間との関係を示す図7と同様な図。
【図15】別の公知のπセルに基づく、第4のSLMについての、光透過と印加電圧との図6と同様な関係を示す図。
【図16】印加電圧を5ボルトから0.783ボルトに切り換えた場合の、第4のSLMについての、光透過と時間との関係を示す図7と同様な図。
【図17】高いプレティルトを有する公知のπセルに基づく、第5のSLMについての、光透過と印加電圧との関係を示す図6と同様な図。
【図18】印加電圧を5ボルトから0ボルトに切り換えた場合の、第5のSLMについての、光透過と時間との関係を示す図7と同様な図。
【符号の説明】
10 上部基板
11 下部基板
12 上部電極構造体
13 下部電極構造体
14 アライメント層
16 絶縁スペーサボール
18 駆動構成要素
Claims (18)
- 第1および第2のアライメント層の間に配置されたネマチック液晶材料の層を含むπセル液晶デバイスであって、
印加された電場が0である場合、H状態のエネルギーがV状態およびT状態の各々のエネルギーよりも小さくなり、V状態のエネルギーがT状態のエネルギー以下になるように、該第1および第2のアライメント層が、隣接する該液晶材料内にプレティルトを誘起し、前記層の少なくとも1つの領域に、V状態のエネルギーがH状態およびT状態の各々のエネルギーよりも小さい第1の電場(VB)と、該第1の電場(VB)よりも大きさが小さく、且つ、H状態のエネルギーがV状態およびT状態の各々のエネルギーよりも小さい第2の電場(VW)とを選択的に印加する駆動構成要素を有し、
前記第1の電場(V B )と前記第2の電場(V W )の間の電圧によって、前記層の領域が、T状態になることなく、V状態とH状態とに切り換わるように、前記プレティルトが設定されていることを特徴とする、πセル液晶デバイス。 - 印加された電場が0である場合に、前記V状態の前記エネルギーが、前記T状態の前記エネルギーよりも小さい、請求項1に記載のπセル液晶デバイス。
- 前記第2の電場(VW)が、実質的にゼロの値を有することを特徴とする、請求項1または2に記載のπセル液晶デバイス。
- 前記第1および第2の電場(VB,VW)が、前記少なくとも1つの領域の光学的範囲の第1および第2の極限光学状態を選択することを特徴とする、請求項1から3のいずれか1つに記載のπセル液晶デバイス。
- 前記第1および第2の極限光学状態が、前記デバイスに照射される光放射の波長の1/2の奇数倍分だけ互いに異なる、前記少なくとも1つの領域の第1および第2のリターデーションを含むことを特徴とする、請求項4に記載のπセル液晶デバイス。
- 前記第1および第2のリターデーションが、波長の1/2だけ異なることを特徴とする、請求項5に記載のπセル液晶デバイス。
- 前記第1および第2の極限光学状態が、それぞれ、最大の減衰および最小の減衰を含むことを特徴とする、請求項4から6のいずれか1つに記載のπセル液晶デバイス。
- 前記第1および第2の極限光学状態が、それぞれ、最小の減衰および最大の減衰を含むことを特徴とする、請求項4から6のいずれか1つに記載のπセル液晶デバイス。
- 前記プレティルトが実質的に50°より小さいことを特徴とする請求項1から8のいずれか1つに記載のπセル液晶デバイス。
- 前記プレティルトが実質的に48°より小さいことを特徴とする、請求項9に記載のπセル液晶デバイス。
- 前記プレティルトが実質的に20°より大きいことを特徴とする、請求項1から10のいずれか1つに記載のπセル液晶デバイス。
- 前記プレティルトが実質的に26°以上であることを特徴とする、請求項11に記載のπセル液晶デバイス。
- 前記プレティルトが実質的に29°以上であることを特徴とする、請求項11に記載のπセル液晶デバイス。
- 前記液晶材料が弾性定数K11、K22、およびK33を有し、該弾性定数の各々は、室温において50pN未満であることを特徴とする、請求項1から13のいずれか1つの記載のπセル液晶デバイス。
- 前記デバイスの動作温度範囲内にわたって、前記弾性定数の各々が30pN未満であることを特徴とする、請求項14に記載のπセル液晶デバイス。
- 前記液晶材料が、実質的に2よりも大きな誘電率を有することを特徴とする、請求項1から15のいずれか1つに記載のπセル液晶デバイス。
- 前記液晶材料が、実質的に15よりも小さな誘電率を有することを特徴とする、請求項1から16のいずれか1つに記載のπセル液晶デバイス。
- 前記誘電率が、実質的に10よりも小さいことを特徴とする、請求項17に記載のπセル液晶デバイス。
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