JP4103412B2 - 多気筒エンジンの空燃比制御装置 - Google Patents

多気筒エンジンの空燃比制御装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は多気筒エンジンの空燃比制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
排気マニフォルドの集合部に1つのO2センサを設けたものがある(特開平11−287145号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、各気筒からのO2センサに対する排気の当たりかたの相違により、O2センサ出力が影響を受けて変化することが知られている。排気マニフォルドの集合部に1つのO2センサを設ける場合には、排気弁位置からO2センサまでの流路長さが気筒間で揃うように、かつO2センサに対して各気筒からの排気が均等に当たるように排気マニフォルドの形状とO2センサの取付位置を設定することが理想であるが、実際にはエンジンレイアウトの制約などを受けるため、O2センサへの排気当たりが各気筒で異なり、この気筒毎のO2センサへの排気当たりの違いに起因してO2センサ出力が影響を受けざるを得ない。そして、このO2センサ出力への影響によりO2センサへの排気当たりの悪い気筒ではO2センサ出力がなまされてしまう。
【0004】
これについてさらに説明する。エンジンレイアウト上の制約を受けて直列4気筒エンジンの排気マニフォルドの形状が仮に図2で示したようにNo.4気筒についてだけ排気弁からO2センサまでの流路長さが他の3つの気筒より長く、かつNo.4気筒の燃料噴射弁に通常より流量の少ないものが用いられている場合を考える。このケースでは、No.4気筒がO2センサへの排気当たりの悪い気筒、残りの3つの気筒がO2センサへの排気当たりの良い気筒である。
【0005】
このとき、O2センサ出力は、図3のようにNo.4気筒についてだけ他の3つの気筒より値が小さくなる(リーン側になる)。No.4気筒についても排気弁からO2センサまでの流路長さが他の3つの気筒と同等であるときには、No.4気筒について通常より流量の少ない燃料噴射弁が用いられているのであるから、No.4気筒についてのO2センサ出力は、その流量の少ない分に対応して一点鎖線で示したようにリーン側の値を示すはずであるが、No.4気筒だけ排気弁からO2センサまでの流路長さが他の3つの気筒より長くそのためにO2センサへの排気当たりが悪いと、その影響を受けてO2センサ出力はNo.4気筒についてだけ一点鎖線より実線へと、つまりリッチ側になまされてしまい、本来のあるべき値である一点鎖線から外れるのである。
【0006】
このため、図3に実線で示す、No.4気筒の部分でなまされた波形を有するO2センサ出力に基づき、各気筒の排気行程に合わせてO2センサ出力をサンプリングし、これらS1、S2、S3、A、S4、S5、S6といったサンプリング値の加重平均値を求めると、その加重平均値(=O2センサ平滑化電圧)は図4上段の破線のように変化する。そして、この加重平均値に基づいて算出される空燃比フィードバック補正係数αは図4下段の破線のように変化し、このαにより全気筒平均の排気空燃比がウインドウに収まるように燃料供給量がフィードバック補正される。
【0007】
しかしながら、本来あるべきO2センサ出力はNo.4気筒の部分について図3において一点鎖線のようでなければならないため、図3において実線に示すO2センサ出力から得られるサンプリング値にそのまま基づいて空燃比フィードバック制御を行ったのでは、リッチ側への空燃比補正が足りず、この補正の不足で全気筒平均の排気空燃比をウインドウに収めることができない事態が生じ得るのである。
【0008】
そこで本発明は、空燃比センサ(O2センサ)への排気当たりの悪い気筒であるNo.4気筒について、空燃比センサ出力のサンプリング値が図3で仮にAであったとしたとき、本来のあるべき値であるBへと強制的に戻すことにより、空燃比センサへの排気当たりの悪い一つの気筒があっても、空燃比フィードバック制御に影響することがないようにすることを目的とする。
【0009】
一方、上記の従来装置では、
(a)第1の気筒についてO2センサへの排気当たりが良く、かつその気筒の燃料噴射弁の流量特性が正常である、
(b)第2の気筒についてO2センサへの排気当たりが悪く、かつその気筒の燃料噴射弁の流量特性が正常の場合より少なくリーン側に傾く傾向にある、
場合に、吸入空気量が多くなるなどO2センサへの排気当たりの影響が無視できなくなる運転領域になると、O2センサへの排気当たりの良い第1の気筒の排気空燃比がO2センサ出力に対して支配的となるため、空燃比フィードバック補正係数もこの第1の気筒の排気空燃比に対してこれを補正する態様で形成される。
【0010】
そして、空燃比フィードバック補正係数がリーン側に補正すべくスキップされる場合には、上記リーン側に傾く傾向にある第2の気筒の排気空燃比がリーン側に過大に補正されるおそれがあることから、従来装置においても、第2の気筒(一部気筒)における過補正を防止する点で、空燃比フィードバック制御に影響することがないようにする本発明の解決課題と類似する。
【0011】
しかしながら、上記の従来装置は、O2センサへの排気当たりの悪い第2の気筒のほうをO2センサへの排気当たりの良い第1の気筒より、空燃比フィードバック制御に用いるスキップ量(比例分)を小さく設定するものに過ぎず、本発明のように、空燃比センサ出力の波形が、排気当りの悪い気筒の部分でなまされることに着目し、排気当りの悪い気筒の部分でも、本来あるべき値に戻そうとするものではない。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、気筒別に設けられる燃料噴射弁と、複数気筒からの排気を集合させた部位に位置する空燃比センサと、各気筒の排気行程に合わせて前記空燃比センサ出力をサンプリングするセンサ出力サンプリング手段と、これら各気筒のサンプリング値に基づいて、前記燃料噴射弁からの噴射燃料により形成される混合気の空燃比が理論空燃比となるように空燃比のフィードバック制御を行う空燃比フィードバック制御手段とを備える多気筒エンジンの空燃比制御装置において、前記複数気筒のうちの一つの気筒について排気弁から前記空燃比センサまでの流路長さが残りの気筒より長くかつ前記一つの気筒の燃料噴射弁に通常より流量の少ないものまたは通常より流量の多いものが用いられている場合に、空燃比センサへの排気当たりの悪い前記一つの気筒のサンプリング値と空燃比センサへの排気当たりの良い前記残りの気筒のサンプリング値との偏差を算出する偏差算出手段と、この偏差算出手段により算出される偏差を所定のゲインで補正した値で空燃比センサへの排気当たりの悪い前記一つの気筒のサンプリング値を補正するサンプリング値補正手段とを備え、前記ゲインを、前記一つの気筒の燃料噴射弁に通常より流量の少ないものが用いられている場合にエンジンの回転速度が高いほど空燃比センサへの排気当たりの悪い前記一つの気筒のサンプリング値が増幅される側に、前記一つの気筒の燃料噴射弁に通常より流量の多いものが用いられている場合にエンジンの回転速度が高いほど空燃比センサへの排気当たりの悪い前記一つの気筒のサンプリング値が縮小される側に設定する
請求項2に記載の発明は、気筒別に設けられる燃料噴射弁と、複数気筒からの排気を集合させた部位に位置する空燃比センサと、各気筒の排気行程に合わせて前記空燃比センサ出力をサンプリングするセンサ出力サンプリング手段と、これら各気筒のサンプリング値に基づいて、前記燃料噴射弁からの噴射燃料により形成される混合気の空燃比が理論空燃比となるように空燃比のフィードバック制御を行う空燃比フィードバック制御手段とを備える多気筒エンジンの空燃比制御装置において、前記複数気筒のうちの一つの気筒について排気弁から前記空燃比センサまでの流路長さが残りの気筒より長くかつ前記一つの気筒の燃料噴射弁に通常より流量の少ないものまたは通常より流量の多いものが用いられている場合に、空燃比センサへの排気当たりの悪い前記一つの気筒のサンプリング値と空燃比センサへの排気当たりの良い前記残りの気筒のサンプリング値との偏差を算出する偏差算出手段と、この偏差算出手段により算出される偏差を所定のゲインで補正した値で空燃比センサへの排気当たりの悪い前記一つの気筒のサンプリング値を補正するサンプリング値補正手段とを備え、前記ゲインを、前記一つの気筒の燃料噴射弁に通常より流量の少ないものが用いられている場合に吸入空気量が小さいほど空燃比センサへの排気当たりの悪い前記一つの気筒のサンプリング値が増幅される側に、前記一つの気筒の燃料噴射弁に通常より流量の多いものが用いられている場合に吸入空気量が小さいほど空燃比センサへの排気当たりの悪い前記一つの気筒のサンプリング値が縮小される側に設定する。
【0013】
【発明の効果】
例えば一つの気筒に供給される燃料供給装置からの燃料供給量が通常より少ない(従ってこの一つの気筒からの排気の空燃比がリーン傾向にある)ことを前提として、
〈1〉前記一つの気筒について空燃比センサへの排気当たりが悪く、これに対して残り の気筒については空燃比センサへの排気当たりが良い場合と、
〈2〉前記一つの気筒も含めた全ての気筒について空燃比センサへの排気当たりが良い 場合
とを比較したとき、上記〈2〉の場合には、空燃比センサ出力は、排気当たりが悪い前記一つの気筒の部分で、この一つの気筒の排気空燃比がリーン傾向にあるのを表すように、残りの気筒の部分の値より外れる(例えばO2センサであればセンサ出力が小さくなる)のに対して、上記〈1〉の場合には、排気当たりが悪い前記一つの気筒の部分で空燃比センサ出力が後者の場合よりもなまされる。
【0014】
このとき、請求項1に記載の発明によれば、上記〈1〉の場合に、排気当たりの悪い前記一つの気筒のサンプリング値と排気当たりの良い残りの気筒の少なくとも一つのサンプリング値との偏差に基づいて、排気当たりの悪い前記一つの気筒のサンプリング値を補正するようにしたので、排気当たりの悪い前記一つの気筒においても、なまされる前の本来あるべき空燃比センサ出力に対応したサンプリング値が得られる。
【0015】
このため、各気筒の排気行程に合わせて空燃比センサ出力サンプリングし、そのサンプリングした値より荷重平均値を算出し、その加重平均値に基づいて全気筒平均の空燃比がウインドウに収まるようにフィードバック制御する場合には、排気当たりの悪い前記一つの気筒について空燃比がリーン側に傾く傾向があっても、空燃比フィードバック制御に影響することがなく、従って全気筒平均の排気空燃比をウインドウに収めることができる。
また、請求項1に記載の発明によれば、前記ゲインを、前記一つの気筒の燃料噴射弁に通常より流量の少ないものが用いられている場合にエンジンの回転速度が高いほど空燃比センサへの排気当たりの悪い前記一つの気筒のサンプリング値が増幅される側に、前記一つの気筒の燃料噴射弁に通常より流量の多いものが用いられている場合にエンジンの回転速度が高いほど空燃比センサへの排気当たりの悪い前記一つの気筒のサンプリング値が縮小される側に設定するので、エンジン回転速度が変化してもゲインを過不足無く与えることができる。
また、請求項2に記載の発明によれば、前記ゲインを、前記一つの気筒の燃料噴射弁に通常より流量の少ないものが用いられている場合に吸入空気量が小さいほど空燃比センサへの排気当たりの悪い前記一つの気筒のサンプリング値が増幅される側に、前記一つの気筒の燃料噴射弁に通常より流量の多いものが用いられている場合に吸入空気量が小さいほど空燃比センサへの排気当たりの悪い前記一つの気筒のサンプリング値が縮小される側に設定するので、吸入空気量が変化してもゲインを過不足無く与えることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1において、1はエンジン本体で、その吸気通路2には吸気絞り弁3の下流に位置して気筒別に燃料噴射弁4が設けられ、エンジンコントローラ11からの噴射信号により運転条件に応じて所定の空燃比となるように、吸気中に燃料を噴射供給する。詳細には、POSセンサ(ポジションセンサ)12、PHASEセンサ(フェーズセンサ)13からの信号、エアフローメータ14からの吸入空気流量の信号、水温センサ15からのエンジン冷却水温の信号等が主にマイコンからなるエンジンコントローラ11に入力され、エンジンコントローラ11では、これらの信号に基づいて基本空燃比(例えば理論空燃比)の混合気が得られる基本噴射パルス幅Tpを算出し、これに水温増量などの各種の補正を行って燃料噴射パルス幅Tiを求め、所定のタイミングでこのTiに対応する期間だけ燃料噴射弁4を開く。
【0017】
排気マニフォルドの集合部には1つのO2センサ16(空燃比センサ)を備える。このO2センサ16には各気筒からの排気が、4気筒であればクランク角で180°ずつずれて順次当たる(衝突する)ので、エンジンコントローラ11では、クランク角で180°ずつサンプリングのタイミングをずらせることで各気筒の排気行程に合わせてO2センサ出力をサンプリングする。そして、排気行程に合わせた各気筒のO2センサ出力のサンプリング値の加重平均値をO2センサ平滑化電圧MVO2として算出し、空燃比のフィードバック制御条件が成立したときにはこのO2センサ平滑化電圧MVO2を改めてO2センサ出力として空燃比フィードバック制御を行う。この空燃比フィードバック制御は全気筒平均の排気空燃比が理論空燃比を中心とする狭い範囲内(ウインドウ)で周期的に振らすようにした制御であり、このとき排気通路6に設けた三元触媒7、8が最大の転換効率をもって、排気中のNOxの還元とHC、COの酸化を行う。
【0018】
この場合、各気筒の排気弁位置からO2センサ16までの流路長さが等しくなるように、かつO2センサ16に対して各気筒からの排気が均等に当たるように排気マニフォルドの形状とO2センサ16の取付位置を設計できれば理想であるが、実際にはエンジンレイアウトの制約などを受けるため、O2センサ16に対する排気当たり(以下単に「排気当たり」という。)が各気筒で異なり、この気筒毎の排気当たりの違いに起因してO2センサ出力が影響を受けることが知られている(特開平11−287145号公報参照)。
【0019】
気筒間で排気当たりが異なって生じる原因は、排気弁からO2センサ16までの流路長さが気筒毎に違うこと、また気筒間で排気がO2センサ16へと流れる方向が違うことの2つである。すなわち、気筒間で排気当たりが異なって生じる原因は専ら排気マニフォルドの形状とO2センサ16の取付位置によるのであり、経時劣化は関係ない。言い換えると、設計の段階からいずれの気筒が排気当たりが悪い気筒であるのか、あるいは排気当たりが良い気筒であるのかは予めわかっている。
【0020】
本発明では、こうした気筒間で排気当たりが異なっているものを前提として、排気当たりが悪い気筒についてのO2センサ出力のサンプリング値に対して、排気当たりが良い気筒と同等のサンプリング値が得られるように補正を行う。
【0021】
これについて具体的に説明する。エンジンレイアウト上の制約を受けて直列4気筒エンジンの排気マニフォルド21の形状が、仮に図2で示したようにNo.4気筒についてだけ排気弁からO2センサ16までの流路長さが他の3つの気筒より長く、かつNo.4気筒の燃料噴射弁4に通常より流量の少ないものが用いられている場合を考える。このケース(ケース1)では、No.4気筒が排気当たりの悪い気筒、残りの3つのNo.1、No.2、No.3の各気筒が排気当たりの良い気筒である。
【0022】
このとき、O2センサ出力は、図3のようにNo.4気筒についてだけ他の3つの気筒より値がリーン側になる。詳細にはNo.4気筒についても排気弁からO2センサ16までの流路長さが他の3つの気筒と同等であるときには、No.4気筒について通常より流量の少ない燃料噴射弁4が用いられているのであるから、No.4気筒についてのO2センサ出力は、その流量の少ない分に対応して、一点鎖線で示したようにリーン側の値を示すはずであるが、No.4気筒だけ排気弁からO2センサ16までの流路長さが他の3つの気筒より長く、そのために排気当たりが悪いとその影響を受けて、No.4気筒についてのO2センサ出力が、一点鎖線より実線へとリッチ側にずれ、本来のあるべき一点鎖線より外れてしまうのである。
【0023】
このため、図3に実線で示すO2センサ出力より、図示のように各気筒でO2センサ出力が安定するほぼ真中の位置をサンプリング位置としてS1、S2、S3、A、S4、S5、S6といったO2センサ出力をA/D変換して順次取り込み(サンプリングし)、これらのサンプリング値よりO2センサ平滑化電圧MVO2を算出し、このO2センサ平滑化電圧MVO2を空燃比フィードバック制御に用いるO2センサ出力としたとき、空燃比フィードバック補正係数αは図4下段の破線のように変化し、このαにより全気筒平均の排気空燃比がウインドウに収まるように燃料供給量がフィードバック補正される。
【0024】
なお、図3と図4とではタイムスケールが異なり、図4上段の一部を切り取って拡大したのが図3のタイムスケールに相当する。
【0025】
しかしながら、本来あるべきNo.4気筒のO2センサ出力は図3において一点鎖線のようでなければならないため、図3において実線に示すO2センサ出力からサンプリングした値にそのまま基づいて空燃比フィードバック制御を行ったのでは、リッチ側への空燃比補正が足りず、この補正の不足で全気筒平均の排気空燃比をウインドウに収めることができない事態が生じ得る。
【0026】
そこで、排気当たりの悪い気筒であるNo.4気筒について、O2センサ出力のサンプリング値が図3でAであったとしたとき、本来のあるべき値であるBへと戻すには、1.0を超える補正ゲインを導入し、実際のサンプリング値Aにこの補正ゲインを掛けることにより増幅してBとすることである。
【0027】
次には、上記の補正ゲインを運転条件に応じてどのように与えるかを考慮しなければならない。これについて上記の同じケース、つまりNo.4気筒についてだけ排気弁からO2センサ16までの流路長さが他の3つの気筒より長く、かつNo.4気筒の燃料噴射弁4に通常より流量の少ないものが用いられている場合について実験を行った結果が図5である。
【0028】
同図は横軸にクランク角、縦軸に気筒毎のガス濃度(=排気流量)を採ったもので、上段は例えばエンジンの回転速度Neが小さくかつ排気流量Qexhが多いとき(低回転速度高負荷)の特性である。上段に示したように、No.4気筒についてだけ排気当たりが悪いことによる影響が、次の2点に現れている。
【0029】
第1点:ガス濃度の立ち上がりが他のNo.3気筒やNo.2気筒の場合より緩やかになっている。
【0030】
第2点:点火順序ですぐ前の気筒であるNo.3気筒のガス濃度の立ち下がりが他のNo.4気筒やNo.2気筒より緩やかになり、No.4気筒にまで大きく干渉している。
【0031】
ここで、上記第1点は、No.4気筒については排気弁からO2センサ16までの流路長さが他の3つの気筒より長いことからO2センサ16への排気の到達が遅れてしまうことによるためと推定される。上記第2点は、No.3気筒についての排気弁からO2センサ16までの流路長さが、No.4気筒についての排気弁からO2センサ16までの流路長さより短いため、No.4気筒の排気がO2センサ16に到達するのが遅れる分をカバーするようにNo.3気筒の排気がO2センサ16に当たり続けるためであると推定される。
【0032】
次に、下段は、上段の特性を得たエンジン回転速度Neと排気流量Qexhの状態からエンジン回転速度Neを高くするかまたは排気流量Qexhを小さくしたとき(高回転速度または低負荷)の特性である。下段になると、No.4気筒の排気がO2センサ16に到達している期間がT1からT2へと短くなることがわかる。このことは、NO.4気筒について上段の場合より一段と排気当たりが悪くなることを意味する。
【0033】
さらに述べると、低回転速度かつ高排気流量のとき図5上段の特性が得られたとして、この状態よりエンジン回転速度Neのみを高くしたとき図5下段の特性となったとする。また、図5上段の状態で図3に示す実線の波形が得られたとする。このとき図3に示す実際のサンプリング値Aに対して1.0を超える値の補正ゲインG1を与えたとき、A×G1=Bとなったとすれば、図5下段の状態になると(排気当たりが一段と悪くなると)、図3に示すAの位置がさらに上側に移動して例えばA’となったものと推定される。従って、このときの補正ゲインとしてはG1よりも大きな値の補正ゲインであるG2を与えることでA’×G2=Bとすることができる。従って、図6上段のように、横軸に回転速度Neを、縦軸に補正ゲインを採り、上記のG1、G2を書き込み、これら2点を結べば、排気流量が一定の場合の補正ゲインの特性が得られる。
【0034】
同様にして、低回転速度かつ高排気流量のとき図5上段の特性が得られたとして、この状態より排気流量Qexhのみを小さくしたとき図5下段の特性となったとする。また、図5上段の状態で図3に示す実線の波形が得られたとする。このとき図3に示す実際のサンプリング値Aに対して1.0を超える値の補正ゲインG3を与えたとき、A×G3=Bとなったとすれば、図5下段の状態になると(排気当たりが一段と悪くなると)、図3に示すAの位置がさらに上側に移動して例えばA”となったものと推定される。従って、このときの補正ゲインとしてはG3よりも大きな値の補正ゲインであるG4を与えることでA”×G4=Bとすることができる。従って、図6下段のように、横軸に排気流量Qexhを、縦軸に補正ゲインを採り、上記のG3、G4を書き込み、これら2点を結べば、回転速度が一定の場合の補正ゲインの特性が得られる。
【0035】
ここで、排気流量(≒空気流量)はエンジンの負荷と回転速度により定まるので、エンジンの負荷と回転速度をパラメータとして補正ゲインの特性を定めることができる。すなわち、補正ゲインの特性としては、図7に示したように、エンジンの負荷が同じであれば回転速度が大きいほど大きく設定し、また回転速度が同じであればエンジンの負荷が小さいほど大きく設定すればよい。
【0036】
次に、エンジンコントローラ11で実行されるこれらの制御(O2センサ出力のサンプリング、サンプリング値に基づく空燃比フィードバック制御)の内容を、以下のフローチャートにしたがって説明する。
【0037】
図8は各気筒の排気行程にあわせたO2センサ出力をサンプリングすると共に、そのサンプリング値に基づいてO2センサ平滑化電圧MVO2を演算するためのもので、クランク角の1°毎に実行する。図8のフローチャートは請求項1に記載の発明でいう「センサ出力サンプリング手段」を実現するものある。
【0038】
ただし、図8は上記のケース1(No.4気筒についてだけ排気弁からO2センサ16までの流路長さが他の3つの気筒より長く、かつNo.4気筒の燃料噴射弁4に通常より流量の少ないものが用いられている場合)について適用することができる。同じ直列4気筒エンジンでも、排気当たりの悪い気筒と排気当たりの良い気筒が異なれば、図8をそのまま使うことはできず、その場合、予めわかっている排気当たりの悪い気筒と排気当たりの良い気筒から同様の考えをもって適宜変更すればよい。
【0039】
ステップ1ではPOSセンサ12、PHASEセンサ13により検出される現在のクランク角を読み込む。
【0040】
ここで、クランク角(1°単位)は次のようにして得ている。すなわち、PHASEセンサ13は、排気側のカムスプロケットに180°毎に設けた凸部数(No.1気筒について1個、No.2気筒について2個、No.3気筒について3個、No.4気筒について4個)に応じたパルス信号(PHASE信号)を発生する。POSセンサ12は、クランクシャフトに取り付けられたシグナルプレートの歯に応じて10°毎のパルス(POS信号)を発生する(シグナルプレートには一部に歯抜けがある)。これら2つのPHASE信号、POS信号より各気筒の基準位置(BTDC50°)を算出している。そして、POS信号の10°間および歯抜け間は時間計測を行って1°単位のクランク角を得ている。
【0041】
このようにして各気筒の基準位置と1°単位のクランク角とから現在のクランク角を知ることができる。ここでは、現在のクランク角は、後述するNo.1気筒の基準位置でゼロにリセットされ、クランク角の1°毎に1ずつ増加する値である。
【0042】
ステップ2、3、4、5はNo.1、No.3、No.4、No.2の各気筒の排気がO2センサ16に到達するタイミング(サンプリングタイミング)であるかどうかをみる部分である。これについては図9により説明する。同図に示したように、例えばNo.1気筒の基準位置がNo.1気筒の圧縮上死点前50°であるとすると、このNo.1気筒の基準位置よりNo.1気筒の排気がO2センサ16に到達するのに要するクランク角区間は予めわかっている。従って、No.1気筒の排気がO2センサ16に到達するのに要するクランク角区間[°]を「O2REF」とすれば、現在のクランク角がO2REF(=θ1)と一致したとき、No.1気筒の排気がO2センサ16に到達したタイミングであると判定することができる。
【0043】
4気筒エンジンでは気筒間で排気がO2センサ16に到達するタイミングがクランク角で180°ずつずれているので、現在のクランク角がO2REF+180°(=θ3)と一致したときNo.3気筒の排気がO2センサ16に到達したタイミングであると、現在のクランク角がO2REF+360°(=θ4)と一致したときNo.4気筒の排気がO2センサ16に到達したタイミングであると、現在のクランク角がO2REF+540°(=θ2)と一致したときNo.2気筒の排気がO2センサ16に到達したタイミングであるとそれぞれ判定することができる。
【0044】
なお、サンプリングタイミングは、各気筒のO2センサ出力が安定する真中を狙う。
【0045】
これらの判定結果より、No.1、No.3、No.2の各気筒の排気がO2センサ16に到達したタイミングであるときの操作は従来と同様である。すなわち、No.1気筒の排気のO2センサ到達タイミングであるときにはステップ2よりステップ6に進みそのときのO2センサ出力をメモリVO21に入れることによりサンプリングし、ステップ7でこのサンプリング値VO21をそのままO2センサ出力VO2とし、No.3気筒の排気のO2センサ到達タイミングであるときにはステップ3よりステップ8に進みそのときのO2センサ出力をメモリVO23に入れることによりサンプリングし、ステップ9でこのサンプリング値VO23をそのままO2センサ出力VO2とし、No.2気筒の排気のO2センサ到達タイミングであるときにはステップ5よりステップ10に進みそのときのO2センサ出力をメモリVO22に入れることによりサンプリングし、ステップ11でこのサンプリング値VO22をそのままO2センサ出力VO2とする。
【0046】
一方、No.4気筒の排気のO2センサ到達タイミングであるときにはステップ4よりステップ12に進みそのときのO2センサ出力をメモリVO24’に入れることによりサンプリングする。
【0047】
これを図3の場合で見ると、連続的に変化するO2センサ出力より、S1、S2、S3、A、S4、S5、S6がサンプリングされることになる。
【0048】
No.4気筒の排気のセンサ到達タイミングであるときにはさらにステップ13でエンジンの負荷と回転速度から定まる運転条件が、補正ゲインの計算領域にあるかどうかをみる。
【0049】
ここで、補正ゲインの計算領域は図10のようにほぼ低負荷の領域である。これは、前述のケース1の場合に排気当たりが悪くなるのは、回転速度が高い領域や排気流量が小さい領域(低負荷域)であるので、これに対応して低負荷域を補正ゲインを計算する運転領域であるとし、それ以外の運転領域を補正ゲインを計算しない領域として区別したものである。
【0050】
補正ゲインの計算領域でないときにはステップ14に進み、従来と同様にサンプリング値VO24’をそのままO2センサ出力VO2とする。
【0051】
これに対して補正ゲインの計算領域であるときにはステップ15に進み、従来と相違して補正サンプリング値VO24を計算する。この補正サンプリング値VO24の計算は図11のフローにより説明する。
【0052】
図11(図8のステップ15のサブルーチン)において、ステップ21ではエンジンの負荷と回転速度Neを読み込み、これらからステップ22において上記の図7を内容とするマップを検索することにより1.0を超える値である補正ゲインGを演算する。
【0053】
ステップ23ではNo.4気筒のサンプリング値VO24’と点火順序で一つ前の気筒であるNo.3気筒のサンプリング値VO23との偏差ΔVを、
ΔV=VO23−VO24’…(1)
の式により計算し、この偏差ΔV、補正ゲインG及びNo.3気筒のサンプリング値VO23とを用いて、
VO24=VO23−ΔV×G…(2)、
の式によりNo.4気筒の補正サンプリング値VO24を計算する。
【0054】
これを図3と対応づけると、VO23がS3、VO24’がAであるから(1)式の偏差ΔVはS3−Aであり、これにゲインGを掛けた値はS3−Bを求めていることになる。従って、(2)式は
Figure 0004103412
となってBが残ることになり、No.4気筒についても本来あるべきセンサ出力(一点鎖線)のサンプリング値が得られることになる。
【0055】
ここで、ステップ23は請求項1に記載の発明でいう「偏差算出手段」、ステップ24は、「サンプリング値補正手段」を実現するものある。
【0056】
図3はNo.4気筒についてだけ排気弁からO2センサ16までの流路長さが他の3つの気筒より長く、かつNo.4気筒の燃料噴射弁4に通常より流量の少ないものが用いられている場合(ケース1)のものであったが、No.4気筒についてだけ排気弁からO2センサ16までの流路長さが他の3つの気筒より長く、かつNo.4気筒の燃料噴射弁に通常より流量の多いものが用いられている場合(ケース2)が考えられる。ケース2では、図12に示したように、No.4気筒についてのO2センサ出力だけが他の3つの気筒についてのO2センサ出力よりリッチ側になる。詳細にはNo.4気筒についても排気弁からO2センサ16までの流路長さが他の3つの気筒と同等であるとき、No.4気筒では通常より流量の多い燃料噴射弁が用いられているのであるから、No.4気筒についてのO2センサ出力は、一点鎖線で示したようにその流量の多い分に対応してリッチ側の値を示すはずであるが、No.4気筒についてだけ排気弁からO2センサ16までの流路長さが他の3つの気筒より長く、そのために排気当たりが悪いとその影響を受けて、No.4気筒についてのO2センサ出力が、一点鎖線より実線へとリーン側にずれ、本来のあるべき一点鎖線から外れて(なまされて)しまうのである。
【0057】
この場合には、本来あるべきNo.4気筒のO2センサ出力は図12において一点鎖線のようでなければならないため、図12において実線に示すO2センサ出力からサンプリングした値にそのまま基づいて加重平均値を求め、この加重平均値に基づいて全気筒平均の排気空燃比がウインドウに収まるように空燃比のフィードバック制御を行ったのでは、リーン側への空燃比の補正が足りず、この補正の不足で全気筒平均の排気空燃比をウインドウに収めることができない事態が生じ得る。
【0058】
そこで、No.4気筒のO2センサ出力の実際のサンプリング値が図12で仮にCであったとき、本来のあるべき値であるDへと戻すには、実際のサンプリング値Cに1.0を超える値である補正ゲインを掛けることにより増幅してDとすることである。
【0059】
図12に示したこのようなケース2に対しても図8、図11のフローチャートはそのまま適用可能である。図12に示したケース2では、VO23がS3、VO24’がCであるから上記(1)式の偏差ΔVはS3−C(値としては負)であり、これにゲインGを掛けた値はS3−Dを求めていることになる。従って、上記(2)式は
Figure 0004103412
となってDが残ることになり、本来あるべきO2センサ出力(一点鎖線)のサンプリング値が得られることになる。
【0060】
図11に戻り、ステップ25〜28は補正サンプリング値VO24に対してリミッタ処理を行う部分である。すなわち、ステップ25では補正サンプリング値VO24と下限値VO2minを比較し、VO24が下限値VO2min未満のときにはステップ26に進んでVO24を下限値VO2minに制限する(ガードする)。ステップ27ではVO24と上限値VO2maxを比較し、VO24が上限値VO2maxを超えているときにはステップ28に進んでVO24を上限値VO2maxに制限する。
【0061】
これは、O2センサ16にノイズ等が乗りそのノイズ等の影響により空燃比のフィードバック制御が過補正となることがあるので、これを回避するためのものである。
【0062】
これについて説明すると、図13はNo.4気筒のO2センサ出力のサンプリングタイミングでたまたまノイズが乗ったときの波形を図12に対応して拡大して示したものである。このときにはC’がサンプリングされるため、上記(2)式により補正を行った後のVO24はD’となり、ノイズ分はもともとCとC’の差でしかなかったものが、補正ゲインGにより、CとC’の差よりも大きなDとD’の差へと増幅される。すなわち、ノイズがなければDでよいものが、ノイズ分をも補正したD’へと増幅されてしまうため、D’を補正サンプリング値VO24として加重平均値を計算し、これに基づいて空燃比フィードバック補正係数αを演算すれば全気筒平均の排気空燃比を過度にリーン側に補正してしまうのである。
【0063】
これに対して、補正サンプリング値VO24を図11のステップ25〜28でリミッタ(VO2min、VO2max)に制限することで、O2センサ出力に乗るノイズ等の影響を小さくすることが可能となる。
【0064】
このようにして、図11により補正サンプリング値VO24の計算を終了したら図8に戻り、ステップ16で補正サンプリング値VO24をO2センサ出力VO2とする。
【0065】
最後にステップ17ではこのようにして得たO2センサ出力VO2(ステップ7、9、16、14、11参照)を用いて、
MVO2=MVO2(old)×(1−a)+VO2×a …(3)
ただし、A:平滑化定数(a<1)
MVO2(old):MVO2の前回値
の式によりO2センサ平滑化電圧(=加重平均値)MVO2を計算する。ただし、初回電源投入時はVO2をそのままMVO2に入れる。
【0066】
図14はO2センサ平滑化電圧MVO2に基づいて全気筒平均の排気空燃比がウインドウに収まるように各気筒に共通の空燃比フィードバック補正係数αを演算するためのもので、各気筒の基準位置の信号に同期して実行する。基準位置信号に同期させるのは、燃料噴射が基準位置信号同期であり、系の乱れも基準位置信号同期であるため、これに合わせたものである。ここで、図14のフローチャートと、後述する(6)式を演算する部分と、燃料噴射弁4と、これを駆動する部分とで、請求項1に記載の発明でいう「空燃比フィードバック制御手段」が実現される。
【0067】
ステップ31では、O2センサ出力に基づく空燃比フィードバック制御条件が成立しているかどうかをみる。たとえば、次の条件、
(ア)水温センサ15により検出される冷却水温Twが空燃比フィードバック制御の開始水温を超えていること、
(イ)目標当量比Tfbya(後述する)=1であること、
(ウ)フラグFLGCL=1であること(つまりO2センサ16出力が所定回数(たとえば1回)反転していること)、
を一つずつチェックし、いずれかでも満たさないときは空燃比フィードバック制御条件の非成立時と判断してステップ32に進み、αに1.0を入れて(αをクランプ)、図14のフローを終了する。
【0068】
ここで、上記の(ウ)はO2センサ16が活性化したどうかをみる部分で、詳細には始動後にO2センサ出力が所定値VCLSR以上になったとき(あるいは所定値VCLSL以下となったとき)、図示しないルーチンにおいてFLGCL=1となる。FLGCL=1となるタイミングがO2センサ16が活性化したタイミングである。
【0069】
上記の(ア)〜(ウ)のすべてを満足するときは空燃比フィードバック制御条件の成立時と判断してステップ33に進む。
【0070】
ステップ33ではO2センサ平滑化電圧MVO2を読み込み、ステップ34においてこのMVO2とスライスレベル(たとえば500mV付近)SLFを比較する。
【0071】
MVO2>SLFであればO2センサ出力がリッチ側にあると判断し、ステップ35でフラグF1=1とし、MVO2≦SLFであるときはO2センサ出力がリーン側にあると判断し、ステップ36においてフラグF1=0とする。これによってF1=0はO2センサ出力がリーン側にあることを、F1=1はリッチ側にあることを表す。
【0072】
なお、フラグF1は、すぐ後に出てくるフラグF0とともに電源投入時のイニシャライズでゼロに初期設定し、またすぐ後に述べるメモリα(old)前述のメモリMVO2(old)も電源投入時のイニシャライズでゼロに初期設定するものである。
【0073】
ステップ37ではフラグF0の値を読み込む。このフラグF0は前回に空燃比がリッチあるいはリーンのいずれの側にあったかを示すフラグであり、F0=0は前回リーン側にあったことを、F0=1は前回リッチ側にあったことを表す。
【0074】
ステップ38では2つのフラグF0、F1を比較し、両者の値が等しくないときは、MVO2(O2センサ出力)のリッチからリーンへの反転時あるいはその反対にリーンからリッチへの反転時であると判断し、ステップ39に進んでフラグF1の値をみる。F1=0(リッチからリーンへの反転時)であればステップ40で
α=α(old)+PL…(4)
ただし、α(old):αの前回値、
の式により、またF1=1(リーンからリッチへの反転時)であるときはステップ41において
α=α(old)−PR…(5)
ただし、α(old):αの前回値、
の式によりαをそれぞれ更新する。
【0075】
一方、ステップ38で2つのフラグF0、F1の値が等しいときは、反転時でないと判断し、S42に進んでフラグF1の値をみる。F1=0(前回、今回ともリーン)であれば、ステップ43でα(old)に積分分ILを加算することによって、またF1=1(前回、今回ともリッチ)であるときはステップ44でα(old)より積分分IRを減算することによってそれぞれαを更新する。
【0076】
ステップ45では次回制御のためフラグF1の値をフラグF0に移して図14のフローを終了する。
【0077】
このようにして演算される空燃比フィードバック補正係数αを用い、図示しないルーチンにより、各気筒の燃料噴射弁4に与える燃料噴射パルス幅Tiを、
Ti=(Tp+Kathos)×Tfbya×(α+αm−1)×2
+Ts …(6)
ただし、Tp:基本噴射パルス幅、
Kathos:過渡補正量、
Tfbya:目標当量比、
αm:空燃比学習値、
Ts:無効パルス幅、
の式で計算する。この計算したTiの値は、これも図示しないが噴射タイミングで出力レジスタに転送し、エンジン2回転毎に1回、Tiに応じた燃料量を各気筒毎に噴射する。
【0078】
ここで、(6)式のTpはエンジン回転速度と吸入空気流量から計算される値で、このTpによりほぼ理論空燃比の混合気が得られる。Tfbyaは水温増量補正係数Ktwや始動後増量補正係数Kasなどの和であり、冷間始動直後より空燃比フィードバック制御が開始されるまでのあいだでTfbyaが1.0より大きい値になって燃料増量が行われ、理論空燃比よりもリッチ側の空燃比で運転される。空燃比フィードバック制御条件の成立時にはTfbya=1.0となる。
【0079】
ここで、本実施形態(請求項1に記載の発明)の作用、効果を図4を参照しながら説明する。
【0080】
排気当たりの悪い気筒であるNo.4気筒のO2センサ出力のサンプリング時には、そのサンプリング後に、排気当たりの良い気筒(多くは点火順序で排気当たりの良い気筒より一つ前の気筒)であるNo.3気筒のO2センサ出力のサンプリング値VO23とNo.4気筒のO2センサ出力のサンプリング値VO24’との偏差ΔVが計算され、この偏差ΔVに対し補正ゲインGをかけた値と、No.3気筒のO2センサ出力のサンプリング値VO23とからNo.4気筒の補正サンプリング値VO24が計算され、これがNo.4気筒のO2センサ出力のサンプリング値とされると、No.4気筒について本来あるべきO2センサ出力のサンプリング値が得られる。すなわち、排気当たりが悪いゆえ、No.3気筒の排気の影響を受けてなまされてしまったNo.4気筒のO2センサ出力のサンプリング値の補正が可能となる。
【0081】
このため、O2センサ平均化電圧MVO2の波形は、図4上段に示したように従来装置によれば破線であったものが実線へと変化する。すなわち、実線の特性によれば、破線の場合よりリーンからリッチに反転するときの応答時間が遅くなり、かつリッチからリーンに反転するときの応答時間が早くなる。図4下段のように空燃比フィードバック補正係数αは従来装置によれば破線であったものがこれに応じて実線へと変化する。この結果、αの平均値が従来装置の場合(破線参照)大きくなる側に補正され(実線参照)、その補正分だけ全気筒平均の排気空燃比がリッチ側へと動く。
【0082】
このように、本実施形態では、特開平11−287145号公報に記載の技術のように気筒別の空燃比フィードバック制御時に排気当たりの悪い気筒について排気当たりの良い気筒よりも比例分を小さくするのではなく、新たに導入した補正ゲインGにより排気当たりの悪い気筒のO2センサ出力のサンプリング値を補正し、排気当たりの悪い気筒について本来あるべきO2センサ出力のサンプリング値を得、これを含めて計算した加重平均値に基づいて空燃比フィードバック制御を行うことで、排気当たりの悪い気筒があっても、全気筒平均の排気空燃比をウインドウへと収束させることが可能となる。
【0083】
また、No.4気筒では、エンジン回転速度が高くなるほどNo.4気筒からの排気がO2センサ16に到達している期間が短くなる。このことは排気当たりが一段と悪くなることを意味するのであるが、本実施形態(請求項に記載の発明)によれば、補正ゲインGを、エンジンの回転速度が高いほどNo.4気筒のサンプリング値が増幅される側に設定しているので、エンジン回転速度が変化しても補正ゲインGを過不足なく与えることができる。
【0084】
また、エンジンの負荷が小さくなるほど排気の流速が小さくなるので、No.4気筒からの排気がO2センサ16に到達している期間が短くなり、このことは空燃比センサへの排気当たりが一段と悪くなることを意味するのであるが、本実施形態(請求項に記載の発明)によれば、補正ゲインGを、吸入空気量(≒排気量)が小さいほどNo.4気筒のサンプリング値が増幅される側に設定しているので、吸入空気量が変化しても補正ゲインGを過不足なく与えることができる。
【0085】
また、排気当たりの悪さがO2センサ出力に影響しない運転領域もあり、こうした運転領域では、補正を行うことによるエラーの発生をも考慮するとむしろ補正しないほうが良い場合もある。本実施形態(請求項に記載の発明)では、偏差ΔVに基づいてNo.4気筒のサンプリング値を補正することを禁止する運転領域を、ゲインを計算しない領域として設けているので、当該ゲインを計算しない領域で、補正を行うことによるエラーの発生を確実に防止できる。
【0086】
図15は第2実施形態のフローチャートで、第1実施形態の図11と置き換わるものである。図11と同一部分には同一のステップ番号を付けている。
【0087】
第2実施形態は、特にNo.3気筒のO2センサ出力に乗るノイズ等の影響により空燃比フィードバック制御が過補正となる場合があるので、これを回避するためのものである。
【0088】
例えば、第1実施形態の(2)式においてNo.3気筒のサンプリング値VO23にノイズが乗っていれば、その分だけNo.4気筒の補正サンプリング値VO24がリッチ側に傾いて全気筒平均の排気空燃比を実際よりリーン側にしてしまうことになる。
【0089】
そこで第2実施形態では、排気当たりの悪い気筒であるNo.4気筒を除いた、排気当たりの良い気筒のすべてのサンプリング値の平均値AVEVO2を求め、この平均値を、偏差ΔVの計算に用いることで、No.3気筒のO2センサ出力に乗るノイズ等の影響を小さく抑えることができる。
【0090】
第1実施形態と異なる部分を主に説明すると、ステップ51で、排気当たりの悪い気筒であるNo.4気筒を除いた、排気当たりの良い気筒すべて(No.2、No.1、No.3の気筒)のO2センサ出力のサンプリング値VO22、VO21、VO23を単純平均し、ステップ51においてその平均値AVEVO2とNo.4気筒のO2センサ出力のサンプリング値VO24’との偏差ΔVを、
ΔV=AVEVO2−VO24’…(7)
の式により計算し、ステップ53でこの偏差ΔV、補正ゲインG及び上記の平均値AVEVO2とを用いて、
VO24=AVEVO2−ΔV×G…(8)、
の式によりNo.4気筒の補正サンプリング値VO24を計算する。
【0091】
このように、第2実施形態においては、排気当たりの悪いNo.4気筒を除く残りの気筒の全てのサンプリング値の平均値を、偏差ΔVを演算するときの排気当たりの良い気筒のサンプリング値とするので、点火順序でNo.4気筒より一つ前の気筒であるNo.3気筒のサンプリング値VO23にノイズが乗っていても、このノイズの乗ったNo.3気筒のサンプリング値VO23より平均値AVEVO2のほうが小さな値となり、ノイズ分をうち消す方向に働く。この結果、第1実施形態と同様の作用効果が得られることに加えて、No.3気筒のO2センサ出力に乗るノイズ等の影響を小さくすることが可能となる。
【0092】
実施形態では、直列4気筒エンジンのうち1つの気筒だけ排気当たりが悪く、残り3つの気筒は排気当たりが良い場合(具体的には上記のケース1、ケース2)で説明したが、これはこの場合が最も確率的に大きいからであり、これに限らず次のケースにも適用がある。なお、V型エンジンでは基本的に片バンク毎に考えればよい。
【0093】
ケース3:直列4気筒において2つの気筒について排気当たりが悪く、残り2つの気筒 は排気当たりが良い場合、
ケース4:片バンクが3つの気筒である場合に1つの気筒について排気当たりが悪く、 残り2つの気筒は排気当たりが良い場合、
ケース5:片バンクが4つの気筒である場合に2つの気筒について排気当たりが悪く、 残り2つの気筒は排気当たりが良い場合
【0094】
実施形態では、全気筒に対してO2センサ(空燃比センサ)が一つの場合で説明したが、最近では、全気筒に対して複数の空燃比センサを備えるものが出現している。例えば直列多気筒エンジンからの排気を半分気筒ずつ集合させ、その各集合部にそれぞれ空燃比センサを備えるものがある。こうしたものにも本発明は適用がある。
【0095】
実施形態では排気当たりの悪い気筒を中心に考えたが、実は排気当たりの良い気筒を中心に考えることもできる。例えば、直列4気筒エンジンのうち1つの気筒だけ排気当たりが良く、残り3つの気筒は排気当たりが悪い場合で考えると、排気当たりが良い気筒のサンプリング値に対しては、1.0より小さな補正ゲインを導入してやればよい。
【0096】
実施形態では、前提としての空燃比フィードバック制御が、全気筒平均の排気空燃比をウインドウに収めようとするものであったが、これに限らず、気筒毎にサンプリングしたO2センサ出力に基づいて気筒別に排気空燃比をウインドウに収めようとするものを前提とする場合にも適用がある。
【0097】
実施形態では、偏差ΔVに基づいてNo.4気筒のサンプリング値を補正する運転領域が低負荷の運転領域である場合で説明したが、低回転速度かつ低負荷の運転領域としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の制御システム図。
【図2】排気マニフォルドのレイアウトと燃料噴射弁の取付位置を示す図。
【図3】気筒毎のO2センサ出力の波形図。
【図4】O2センサ平滑化電圧と空燃比フィードバック補正係数の波形図。
【図5】回転速度と排気流量の影響を示すガス濃度特性図。
【図6】補正ゲインの特性図。
【図7】補正ゲインの特性図。
【図8】O2センサ出力のサンプリングを説明するためのフローチャート。
【図9】サンプリングタイミングを説明するための特性図。
【図10】補正ゲインの計算を行う領域と行わない領域とを示す領域図。
【図11】補正サンプリング値の計算を説明するためのフローチャート。
【図12】気筒毎のO2センサ出力の波形図。
【図13】O2センサ出力の一部拡大波形図。
【図14】空燃比フィードバック補正係数の演算を説明するためのフローチャート。
【図15】第2実施形態の補正サンプリング値の計算を説明するためのフローチャート。
【符号の説明】
4 燃料噴射弁
6 排気通路
7 三元触媒
11 エンジンコントローラ
12 POSセンサ
13 PHASEセンサ
14 エアフローメータ
16 O2センサ(空燃比センサ)

Claims (9)

  1. 気筒別に設けられる燃料噴射弁と、
    複数気筒からの排気を集合させた部位に位置する空燃比センサと、
    各気筒の排気行程に合わせて前記空燃比センサ出力をサンプリングするセンサ出力サンプリング手段と、
    これら各気筒のサンプリング値に基づいて、前記燃料噴射弁からの噴射燃料により形成される混合気の空燃比が理論空燃比となるように空燃比のフィードバック制御を行う空燃比フィードバック制御手段と
    を備える多気筒エンジンの空燃比制御装置において、
    前記複数気筒のうちの一つの気筒について排気弁から前記空燃比センサまでの流路長さが残りの気筒より長くかつ前記一つの気筒の燃料噴射弁に通常より流量の少ないものまたは通常より流量の多いものが用いられている場合に、空燃比センサへの排気当たりの悪い前記一つの気筒のサンプリング値と空燃比センサへの排気当たりの良い前記残りの気筒のサンプリング値との偏差を算出する偏差算出手段と、
    この偏差算出手段により算出される偏差を所定のゲインで補正した値で空燃比センサへの排気当たりの悪い前記一つの気筒のサンプリング値を補正するサンプリング値補正手段と
    を備え
    前記ゲインを、前記一つの気筒の燃料噴射弁に通常より流量の少ないものが用いられている場合にエンジンの回転速度が高いほど空燃比センサへの排気当たりの悪い前記一つの気筒のサンプリング値が増幅される側に、前記一つの気筒の燃料噴射弁に通常より流量の多いものが用いられている場合にエンジンの回転速度が高いほど空燃比センサへの排気当たりの悪い前記一つの気筒のサンプリング値が縮小される側に設定することを特徴とするエンジンの空燃比制御装置。
  2. 気筒別に設けられる燃料噴射弁と、
    複数気筒からの排気を集合させた部位に位置する空燃比センサと、
    各気筒の排気行程に合わせて前記空燃比センサ出力をサンプリングするセンサ出力サンプリング手段と、
    これら各気筒のサンプリング値に基づいて、前記燃料噴射弁からの噴射燃料により形成される混合気の空燃比が理論空燃比となるように空燃比のフィードバック制御を行う空燃比フィードバック制御手段と
    を備える多気筒エンジンの空燃比制御装置において、
    前記複数気筒のうちの一つの気筒について排気弁から前記空燃比センサまでの流路長さが残りの気筒より長くかつ前記一つの気筒の燃料噴射弁に通常より流量の少ないものまたは通常より流量の多いものが用いられている場合に、空燃比センサへの排気当たりの悪い前記一つの気筒のサンプリング値と空燃比センサへの排気当たりの良い前記残りの気筒のサンプリング値との偏差を算出する偏差算出手段と、
    この偏差算出手段により算出される偏差を所定のゲインで補正した値で空燃比センサへの排気当たりの悪い前記一つの気筒のサンプリング値を補正するサンプリング値補正手段と
    を備え、
    前記ゲインを、前記一つの気筒の燃料噴射弁に通常より流量の少ないものが用いられている場合に吸入空気量が小さいほど空燃比センサへの排気当たりの悪い前記一つの気筒のサンプリング値が増幅される側に、前記一つの気筒の燃料噴射弁に通常より流量の多いものが用いられている場合に吸入空気量が小さいほど空燃比センサへの排気当たりの悪い前記一つの気筒のサンプリング値が縮小される側に設定することを特徴とするエンジンの空燃比制御装置。
  3. 前記偏差算出手段の用いる空燃比センサへの排気当たりの良い前記残りの気筒は点火順序において空燃比センサへの排気当たりの悪い前記一つの気筒の直前の気筒であることを特徴とする請求項1または2に記載のエンジンの空燃比制御装置。
  4. 空燃比センサへの排気当たりの悪い前記一つの気筒を除く残りの気筒の全てのサンプリング値の平均値を、前記偏差を演算するときの空燃比センサへの排気当たりの良い前記残りの気筒のサンプリング値とすることを特徴とする請求項1または2に記載のエンジンの空燃比制御装置。
  5. 前記偏差に基づいて空燃比センサへの排気当たりの悪い前記一つの気筒のサンプリング値を補正する運転領域と、前記偏差に基づいて空燃比センサへの排気当たりの悪い前記一つの気筒のサンプリング値を補正することを禁止する運転領域とに分けることを特徴とする請求項1から4までのいずれか一つに記載のエンジンの空燃比制御装置。
  6. 前記偏差に基づいて空燃比センサへの排気当たりの悪い前記一つの気筒のサンプリング値を補正する運転領域は低回転速度かつ低負荷の運転領域であることを特徴とする請求項に記載のエンジンの空燃比制御装置。
  7. 前記偏差に基づいて空燃比センサへの排気当たりの悪い前記一つの気筒のサンプリング値を補正する運転領域は低負荷の運転領域であることを特徴とする請求項に記載のエンジンの空燃比制御装置。
  8. 前記偏差に基づいて空燃比センサへの排気当たりの悪い前記一つの気筒のサンプリング値を補正することを禁止する運転領域は高負荷の領域であることを特徴とする請求項に記載のエンジンの空燃比制御装置。
  9. 前記偏差に基づいて空燃比センサへの排気当たりの悪い前記一つの気筒のサンプリング値を補正した値を上限値と下限値でガードすることを特徴とする請求項1から8までのいずれか一つに記載のエンジンの空燃比制御装置。
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