JP4102497B2 - インクジェットヘッド駆動装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット記録装置のインクジェットヘッドの駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のインクジェット記録装置のインクジェットヘッドは環境温度変化に対して、インクの粘度、表面張力等のインク物性値が変化するため、吐出するインク滴の速度、インク滴の重量といった吐出特性が変わってしまい印字品質に影響を及ぼすことが知られている。
【0003】
このような問題に対して、特開平5−220947号公報では、環境温度が低下する場合においてはインクを供給する前に常温に近い状態にまで加熱を行って温度の補正を行うことが開示されている。
【0004】
また、環境温度によるインク吐出特性差を減らす技術としては、特開平10−235859号公報、特開平10−250061号公報で、環境温度に応じてインク滴を吐出させる駆動信号波形を補正する技術が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記特開平5−220947号公報の方式では環境温度対策のためだけにインク加熱器を設置しなければならず、製造コストが高くなる問題を抱える。
【0006】
また、環境温度に応じてインク滴を吐出させる駆動信号波形を補正する方法では、駆動信号波形形状の補正によってインク滴の吐出タイミングが変わってしまう。そのため印字動作中の環境温度変化に伴ってインク滴の吐出タイミングが変化し、記録用紙上でのインク滴の着弾位置が変わってしまい、印字品質に影響を与えてしまう。
【0007】
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、環境温度の変化によらず記録用紙上でのインク滴の着弾位置を変えることなくインク滴吐出量を一定に保つことを可能としたインクジェット記録装置のインクジェットヘッドの駆動装置を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は圧電素子に駆動電圧を印加し、該圧電素子の伸縮によってインク室の体積を変化させインク滴を吐出させるインクジェット記録装置のインクジェットヘッド駆動装置において、温度検出手段と、印字タイミング信号を受けてインク滴を吐出させる駆動信号を発生させる駆動信号発生手段とを具備し、前記温度検出手段により検出される温度情報に基づいて印字タイミング信号からインク吐出タイミングまでの時間を変化させることなくインク滴吐出量およびインク滴飛翔速度を制御する波形情報補正手段を有することを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施例を説明する。
【0010】
図1に本発明に適用する駆動回路のブロック構成を示す。
【0011】
符号1は、nビットからなる階調データ(多値のプリントデータ)を持った印字データである。
【0012】
波形情報メモリ3には、駆動信号波形を作るための各種情報として、タイマーデータ、及び電圧データが入っている。
【0013】
波形情報メモリ3には、複数の駆動信号波形の情報が入っており、印字データ1に応じて、波形選択手段2が所望の駆動信号波形情報を選択する。例えば、印字データ1を2ビットのデータであるとすると、波形選択手段2は波形情報メモリ3に入っている駆動信号波形情報の中から4種類を選択することができる。
【0014】
符号4は、波形補正情報メモリであり、温度検出手段11により得られたインクジェットヘッド10の温度に応じて、駆動信号波形に加える補正データが入っている。波形補正情報メモリ4の内容の例を図5に示す。
【0015】
波形情報メモリ3に入っている波形情報は、波形情報補正手段5によって波形補正情報メモリ4に入っている波形補正情報に基づく補正を加えられ、波形生成手段6へ送られる。波形生成手段6は、補正済波形情報をもとに、デジタル・アナログ変換を行うことにより、駆動信号波形を生成する。
【0016】
前記駆動信号波形は、インクジェットヘッド10内のヘッドドライバIC7によって、印字データ1に応じて各PZT8に印加される。
【0017】
以下に図1のブロック図の動作について説明する。
【0018】
波形情報メモリ3には、ある温度において理想的なインク吐出特性を得ることができる駆動信号波形を作るための情報が入っており、通常は常温状態である摂氏25度を想定している。例えば図2に示す波形の場合、波形情報メモリ3には、印字タイミング信号と同期して作られる印字タイミング信号(PTS信号9)から駆動信号波形の変曲点までのタイマー値t1、t2、t3、t4、t5、t6、及び電圧値V1、V2が入っている。波形情報メモリ3の内容の例を図4に示す。この駆動信号波形の場合、t3からt4の間の急激な放電部でインクが吐出する。
【0019】
今、温度検出手段11によって検出された温度が摂氏10度であったとすると、常温状態と比べてインクの粘度が高くなるため、インク吐出量が減少してしまう。
【0020】
インク吐出量を補う最も簡単な方法は、電圧値V1、V2を増やすことである。しかし、単に電圧を上げるだけではインク吐出量の増加に伴ってインク滴飛翔速度が上がってしまうため、記録紙上でのインク滴着弾位置がずれてしまう。そこでインク滴飛翔速度を一定に保つためにt2を伸ばす必要がある。更に、インクの粘度が高くなっていることでメニスカスの振動の減衰状態が変化するため、インク滴の安定した吐出のためにはt3、t5を伸ばす必要がある。
【0021】
これらの補正を加えた駆動電圧波形を図3に示す。このように単に時間を伸ばしただけでは全体的に駆動電圧波形が遅れるため、吐出タイミング信号から実際にインク滴が吐出されるまでの時間が遅れてしまう。その結果、温度補正前と補正後でインク滴着弾位置に主走査方向のずれが生じてしまう。
【0022】
そこで波形補正情報メモリ4に入っている波形補正テーブル図5を用いて、適正なインク吐出量を得られるように波形補正手段5が図4の波形情報に補正を加える。具体的には、電圧データV1、V2はそれぞれΔV1、ΔV2だけ大きくなる。タイマーデータt1、t2はそれぞれΔt1、Δt2だけ小さくなり、t5、t6はそれぞれΔt5、Δt6だけ大きくなる。補正後の駆動電圧波形を図6に示す。これによりインク吐出量の減少を補い、印字品質への影響を防ぐことができる。この際、t3、t4には補正を加えないので、PTS信号9からインクが吐出するまでの時間は波形補正の影響を受けず、インク滴の着弾位置は変化しない。
【0023】
気温が高い場合、あるいは印字動作によってインクジェットヘッドの温度が上がっている場合には、インクの粘度が低くなるためインク吐出量が増えてしまう。そこで図7のような補正を加えることにより、インク吐出量の増加を押さえることができる。この場合にもt3、t4には補正を加えないので、PTS信号9からインクが吐出するまでの時間は変化せず、インク滴の着弾位置は変化しない。
【0024】
【発明の効果】
以上述べたように本発明のインクジェットヘッド駆動装置の構成によれば、インクジェットヘッドの温度に応じて最適な駆動信号波形を生成することができるので、インクジェット記録装置の置かれた環境の温度に関わらず常に一定のインク吐出量を得ることができる。
【0025】
また、印字動作によってインクジェットヘッドの温度が上昇した場合、インク吐出量の増加を防ぐことができる。
【0026】
さらに、駆動信号波形に補正を加えてもインク滴の着弾位置は変化しないため、駆動信号波形補正による印字品質への影響を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すブロック図。
【図2】常温状態における駆動信号波形の例を示す図。
【図3】高温状態における従来の駆動信号波形の補正例を示す図。
【図4】波形情報メモリの内容例を示す表。
【図5】波形補正情報メモリの内容例を示す表。
【図6】低温状態における駆動信号波形の補正例を示す図。
【図7】高温状態における駆動信号波形の補正例を示す図。
【符号の説明】
1 nビット印字データ
2 波形選択手段
3 波形情報メモリ
4 波形補正情報メモリ
5 波形補正手段
6 波形生成手段
7 ヘッドドライバIC
8 圧電素子(PZT)
9 印字タイミング信号(PTS)
10 インクジェットヘッド
11 温度検出手段
Claims (1)
- 圧電素子に駆動電圧を印加し、該圧電素子の伸縮によってインク室の体積を変化させインク滴を吐出させるインクジェット記録装置のインクジェットヘッド駆動装置において、温度検出手段と、印字タイミング信号を受けてインク滴を吐出させる駆動信号を、
(イ)前記印字タイミング信号から第1の時間の間、第1の電位を維持する部分信号
(ロ)前記(イ)の部分信号の後、第2の時間かけて前記第1の電位から第2の電位へ変化する部分信号
(ハ)前記(ロ)の部分信号の後、第3の時間の間、前記第2の電位を維持する部分信号
(ニ)前記(ハ)の部分信号の後、第4の時間かけて前記第2の電位から第3の電位へ変化する部分信号
(ホ)前記(ニ)の部分信号の後、第5の時間の間、前記第3の電位を維持する部分信号
(ヘ)前記(ホ)の部分信号の後、第6の時間かけて前記第3の電位から前記第1の電位へ変化する部分信号
を組み合わせて、前記(ニ)の部分信号の間にインク滴が吐出されるように発生させる駆動信号発生手段とを具備し、
前記温度検出手段により検出される温度情報に基づいて前記第1の時間と前記第2の時間と前記第3の時間との合計時間と、前記第4の時間とを変化させることなく、インク吐出タイミング、インク滴吐出量およびインク滴飛翔速度が一定になるように、前記温度情報の示す温度が高くなるほど前記第1の時間が長くなり、前記第2の時間と前記第3の時間と前記第5の時間とが短くなり、前記第1の電位と前記第2の電位との電位差、前記第1の電位と前記第3の電位との電位差及び前記第2の電位と前記第3の電位との電位差が小さくなるように駆動信号を制御する波形情報補正手段を有することを特徴とするインクジェットヘッド駆動装置。
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