JP4100883B2 - 検知管 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、気体又は液体の特定の測定物の濃度を測定するための検知管に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、アンモニアなど、気体又は液体を測定の対象としてその測定物の濃度を検出する場合には、例えば、検知管と称されるものが用いられる。
【0003】
この検知管は、透明のガラス管内に、特定の測定物と反応して変色する薬剤が封入されたもので、ガラス管の表面には、測定物の名称や、測定物の濃度を示す目盛等が印刷されている。
【0004】
この検知管を用いて濃度を測定する場合には、測定物の種類に応じた検知管を選定し、検知管内に測定物を送り込み、特定の薬剤が変色した部分に当たる目盛を読み取ることによって、対象物の濃度を検出する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような従来の検知管にあっては、ガラス管の表面が擦れた場合に、印刷された目盛や測定物の名称が消えてしまい、測定物の濃度を示すことができずに検知管としての機能を発揮できなかったり、あるいは、測定物に用いる検知管を特定できないことがあった。
【0006】
このような問題を解決するためには、測定物の名称や目盛を印刷したラベルをガラス管に貼付することによって、ガラス管に直接印刷した目盛等が消える事態を避けることも考えられるが、その場合、例えば、ラベルに水滴が付着するとそのラベルが剥がれやすくなるという問題がある。
【0007】
本発明は、このような従来の技術の課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、表面が擦れても目盛等の表示部が消えず、しかも、その表示部が印刷されたラベルが剥がれない目盛ラベルを付した検知管を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するためになされた請求項1記載の発明は、特定の測定物との反応により変色する薬剤が封入されたガラス管と、長方形状に形成されたラベルの巻付先端側の長辺側部分に測定物に関する表示を含む表示部が設けられるとともに当該巻付後端側の長辺側部分に前記表示部を覆うための透明な被覆部が設けられ、さらに、当該ラベルの巻付後端側の長辺側部分の端縁部を鋸歯状に形成して剥離防止部が設けられた目盛ラベルとを備え、前記目盛ラベルは、前記被覆部が前記表示部上に重なるように前記ガラス管上に多重 に巻き付けた状態で貼り付けられていることを特徴とする検知管である。
【0009】
本発明によれば、目盛ラベルに印刷された表示部を目盛ラベル自身の被覆部で覆うことにより、表示部が擦れて消えることを防止でき、さらに、被覆部が設けられた巻付後端側の長辺側部分の端縁部を鋸歯状に形成することにより、ガラス管の表面上に多少の凹凸があっても、鋸歯状の部分がそのような凹凸表面に沿って密着するため、目盛ラベルが剥がれることを防止できる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る検知管の好ましい実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0011】
図1は、本実施の形態に用いるガラス管の概略構成を示す図である。
図2(a)は、本実施の形態の目盛ラベルを示す図、図2(b)は、同目盛ラベルの剥離防止部の形状を拡大して示す図、図2(c)は、本実施の形態の目盛シートを示す図である。
【0012】
図1に示すように、本実施の形態に用いられるガラス管1は、透明なガラスを用いて細長く中空円筒状に形成された管状の部材に薬剤2が封入されたものである。
【0013】
このガラス管1は、外径D(例えば3mm〜6mm)、長さL1(例えば、130mm、147mmの2種)をもって形成される。一方、薬剤2は、ガラス管1内に一定の長さL2をもって占めている。
【0014】
この薬剤2は、所定の色を有する粉体物からなり、例えば、エチルアルコール、アンモニア等、特定の気体又は液体を対象とする測定物と反応して当初の色と異なる色に変化するものである。
【0015】
また、ガラス管1には、薬剤の他に、例えば、除湿剤(検知の際に妨害となる水分を除去するもの)、反応剤(検知の際に都合のよい物質に変化させるもの)、保護剤(薬剤2の劣化等を防ぐもの)、除去剤(検知の際に妨害となる成分を除去するもの)等の粉体物3が封入されている。
【0016】
この粉体物3は、薬剤2の反応前の色と異なる色(例えば白色)を有している。これにより、ガラス管1は、薬剤2の境界2aが識別されるようになっている。
【0017】
そして、ガラス管1は、その両端部分に形成された球体部4が切断されることにより、測定物と連通可能な状態になるようになっている。
【0018】
図2(a)に示すように、本実施の形態の目盛ラベル10は、ガラス管1に貼付するためのもので、ポリエチレンテレフタレートを用いて透明な長方形状に形成されており、ラベル11の表面に表示部12が所定の範囲に印刷され、裏面に接着剤が塗布されてなる。
【0019】
ここで、ラベル11の厚さは、特に限定されるものでないが、厚さが25μm〜35μmの範囲にあることが好ましい。ラベル11の厚さが、25μm未満の場合には、ラベル11を剥離紙から剥がしにくいという不具合があり、35μmより大きい場合には、ラベル11がガラス管1から剥がれやすいという不具合がある。
【0020】
ラベル11の長辺の長さL3は、特に限定されるものでなく、ガラス管1の長さL1から球体部4が占める部分を除いたもの、すなわち、実質的な円筒部分の長さより短ければよい。
【0021】
ラベル11の短辺の長さL4は、ガラス管1の外径Dと、後述する表示部12の長さL5及び余白部13の長さL6とに応じて定められる。
【0022】
目盛ラベル10の表示部12は、測定物の名称、測定物の濃度を示す目盛等を含む内容が、ラベル11の先端側(図2(a)の上方側)の端縁から短辺方向の長さL5をもって占める範囲内に示されている。
【0023】
この目盛は、測定物の性質に応じて、薬剤2が測定物との反応により変色する度合を、測定物の濃度として示せるような間隔を刻む細線で表示され、また、濃度0となる基準線12aは太線で表示されている。一方、測定物の名称については、測定対象物として例えばエチルアルコールを示す「C 2 H 5 OH」が示されている。
【0024】
このような表示部は、例えば、ラベルプリンタを用いて印字されるが、印字方式については、特に限定されるものでない。
【0025】
本実施の形態の場合、目盛ラベル10には、この表示部12の他に、透明な部分のみからなる余白部13が、所定の大きさで形成されている。この余白部13は、表示部12の後端縁から短辺方向の長さL6だけ離れた範囲を占めている。
【0026】
ここで、表示部12の短辺長さL5は、表示部12の内容のすべてがガラス管1の側面にわたって表示されるように、ガラス管1の外周長さDπより小さく定められている。また、余白部13の短辺長さL6は、目盛ラベル10がガラス管1に巻き付られた場合に余白部13が表示部12のすべてを覆うように、ガラス管1の外周長さDπより大きく定められている。
【0027】
本実施の形態のように、表示部12の短辺長さL5を、例えば、ガラス管1の外周長さより幾分短めに設定した場合には、ラベル11の短辺長さL4は、ガラス管1の2周分の長さより幾分長めになる。
【0028】
一方、目盛ラベル10の後端部分(余白部13の後端部分)には、略鋸歯状の剥離防止部14が形成されている。
【0029】
図2(b)に示すように、この剥離防止部14は、目盛ラベル10がガラス管1に巻き付けられた場合に目盛ラベル10の端縁が捲れないようにする点と、ラベル11の短辺長さL4が必要以上に長くならないようにする点とを比較考慮した上で、山と谷が連続する形状において、ピッチPが2mm〜10mmの範囲内に、さらに好ましくは、3mm〜5mmの範囲内に含まれるように定められている。また、同様の観点から、山の高さ及び谷の深さの合計Hが、2mm〜10mmの範囲内に、さらに好ましくは、4mm〜6mmの範囲内に含まれるように定められている。
【0030】
なお、このような目盛ラベル10は、プレス加工によって作成されるが、金型を保護する観点から、剥離防止部14における山の頂部や谷の底部にはRが付されている。
【0031】
図2(c)に示すように、本実施の形態の目盛シート20は、一連の長尺の剥離シート21の表面に目盛ラベル10が所定の間隔をおいて複数配列されて構成される。この目盛シート20においては、各目盛ラベル10が、すべて同一の姿勢になるように、すなわち、表示部12や剥離防止部14が、それぞれ、同じ側になるように配置されている。
【0032】
なお、剥離シート20の裏面には、各目盛ラベル10の間ごとに、目盛ラベル10についての処理を行うための黒いマーク22が印刷されている。
【0033】
図3は、本実施の形態に用いられるラベル貼付装置の概略構成を示す正面図、図4は、同ラベル貼付装置の概略構成を示す平面図である。
【0034】
図3又は図4に示すように、本実施の形態のラベル貼付装置30は、ガラス管1ごとに目盛ラベル10を貼付するためのもので、ガラス管1の送出機構31と、目盛ラベル10の搬送機構32と、巻付機構33とに大別される。
【0035】
ガラス管1の送出機構31は、ガラス管貯蔵箱31aからガラス管1を1本ごとに搬送路31bに落とし込み、ガラス管1の薬剤2の境界2aにつき光センサ31cが検出した値に応じて、押出部材31dがガラス管1をスライドさせることによって、ガラス管1を目盛ラベル10の基準線12aを目標にした一定の位置に揃えつつ巻付機構33にまで送り出すように構成されている。
【0036】
目盛ラベル10の搬送機構32は、ロール状に巻回した目盛シート20から、剥離部32aが目盛ラベル10を一枚ごとに剥がし、搬送部32bがエアー吸引により目盛ラベル10を保持しつつ巻付機構33にまで搬送するように構成されている。
【0037】
巻付機構33は、目盛ラベル10の搬送機構32から送られる目盛ラベル10に対し、押圧ローラ33aが回転しながら接触する一方で、ガラス管1の送出機構31から送られるガラス管1に対し、一対のガイドローラ33bが保持しつつ、押圧ローラ33aに目盛ラベル10を挟んだ状態で押し付けるように構成されている。
【0038】
以下、本発明に係る目盛ラベルの貼付方法の好ましい実施の形態を、ラベル貼付装置を用いた場合を一例にして図面を参照して詳細に説明する。
【0039】
図5(a)(b)は、本実施の形態の目盛ラベルの貼付方法を説明するための図である。図6は、本実施の形態の検知管の概略構成を示す正面図である。
【0040】
図5(a)に示すように、目盛ラベル10を、表示部12側の端縁を先端にして、押圧ローラ33aとガイドローラ33bとの間で回転しているガラス管1に向けて送り、その先端縁を押圧ローラ33aとガラス管1の間に挟み込ませる。
【0041】
この場合、ガラス管1は、長手方向の位置が調節されているため、目盛ラベル10の基準線12aが薬剤2の境界2a上にくる。
【0042】
そして、ガラス管1をほぼ一回転させることにより、目盛ラベル10のうち表示部12を、ガラス管1の表面上に巻き付けながら貼付し、さらに、ガラス管1をもう一回転させることにより、目盛ラベル10のうち余白部13を表示部12上に巻き付けながら貼付する。
【0043】
さらに、目盛ラベル10の剥離防止部14が目盛ラベル10上に巻き付いた後に、ガイドローラ33bを降下させる。
【0044】
これにより、図5(b)又は図6に示すように、ガラス管1に目盛ラベル10が貼付された検知管40は、目盛ラベル10の表示部12が、目盛ラベル10自身の余白部13により覆われる一方で、目盛ラベル10の剥離防止部14が検知管40の側面の母線上を横切った状態で、すなわち、剥離防止部14の要素をなす山と谷の各辺が検知管40の側面の母線と交わった状態で貼り付く。
【0045】
以上述べたように本実施の形態によれば、目盛、測定物の名称等の表示部12が印刷された目盛ラベル10に余白部13を含ませてその余白部13によりそれ自身の表示部12を覆うようにしたことから、表示部12が擦れて消えることを防止でき、さらに、余白部13の端部分を剥離防止部14として鋸歯状に形成したことから、ガラス管1の表面上に多少の凹凸があっても、剥離防止部14の各辺がそのような表面に沿って密着するため、目盛ラベル10が端縁から剥がれることを防止できる。
【0046】
その結果、このような目盛ラベル10をガラス管1に貼付することによって表面が擦れても目盛等の表示部が消えず、しかも、その表示部12が印刷されたラベルが剥がれることのない検知管40を得ることができる。
【0047】
また、本実施の形態によれば、目盛ラベル10に表示部12のみならす余白部13も加えてガラス管1に多重に巻き付けるようにしたことから、何らかの衝撃荷重が検知管40に生じてガラス管1が破損しても、ガラスの破片や薬剤2が飛び散らないという利点がある。
【0048】
さらに、本実施の形態によれば、目盛ラベル10の端部分に剥離防止部14を形成してこの目盛ラベル10をガラス管1に多重に巻き付けるようにしたことから、ガラス管1自体の表面粗さを目盛ラベル10を介在させることによって緩和し、そのような表面に剥離防止部14の各辺が密着するため、ガラス管1の表面仕上げの精度が粗くても済むという利点がある。
【0049】
さらにまた、本実施の形態によれば、目盛ラベル10に印刷した表示部12を余白部13で覆うようにしたことから、表示部12が露出しないため、ガラス管1に直接印刷するような例えばスクリーン印刷などの方式に限定されず、ラベルに印刷できる方式であればその如何を問わない。
【0050】
なお、本発明は上述の実施の形態に限られることなく、種々の変更を行うことができる。
例えば、上記実施の形態においては、目盛ラベル10の剥離防止部14の形状を、山と谷が連続した鋸歯状にしたが、本発明の場合、剥離防止部14は、ガラス管1の側面の母線と交わるような直線又は曲線を含む要素が連続したような形状であればよい。
【0051】
また、図7(a)(b)は、本発明の目盛ラベルの剥離防止部の他の形状を拡大して示す図であるが、剥離防止部14の形状を、図7(a)に示すように、五角形を要素とする連続した形状にしてもよいし、図7(b)に示すように、曲線からなる矛先状を要素とする連続した形状にしてもよい。
【0052】
さらに、上記実施の形態においては、目盛ラベル10に印刷した部分をそれ自身の余白部13で覆うようにしたが、本発明の場合、目盛ラベル10の裏面側(接着剤側)に、目盛等の表示部12を反転印刷すれば、目盛ラベル10をガラス管1に巻き付けた際に表示部12が露出しないため余白部13を余分に確保する必要がなくなる。
【0053】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、表面が擦れても目盛等の表示部が消えず、しかも、その表示部が印刷されたラベルが剥がれない目盛ラベルを付した検知管を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施の形態に用いるガラス管の概略構成を示す図である。
【図2】(a):本実施の形態の目盛ラベルを示す図である。
(b):同目盛ラベルの剥離防止部の形状を拡大して示す図である。
(c):本実施の形態の目盛シートを示す図である。
【図3】 同ラベル貼付装置の概略構成を示す平面図である。
【図4】 同ラベル貼付装置の概略構成を示す平面図である。
【図5】(a)(b):本実施の形態の目盛ラベルの貼付方法を説明するための図である。
【図6】 本実施の形態の検知管の概略構成を示す正面図である。
【図7】(a)(b):本発明の目盛ラベルの剥離防止部の他の形状を拡大して示す図である。
【符号の説明】
1…ガラス管 2…薬剤 10…目盛ラベル 12…表示部 13…余白部(被覆部) 14…剥離防止部 20…目盛シート 21剥離シート 40…検知管
Claims (1)
- 特定の測定物との反応により変色する薬剤が封入されたガラス管と、
長方形状に形成されたラベルの巻付先端側の長辺側部分に測定物に関する表示を含む表示部が設けられるとともに当該巻付後端側の長辺側部分に前記表示部を覆うための透明な被覆部が設けられ、さらに、当該ラベルの巻付後端側の長辺側部分の端縁部を鋸歯状に形成して剥離防止部が設けられた目盛ラベルとを備え、
前記目盛ラベルは、前記被覆部が前記表示部上に重なるように前記ガラス管上に多重に巻き付けた状態で貼り付けられていることを特徴とする検知管。
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