JP4100787B2 - 調剤用薬剤払出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、病院薬局等に設置されて調剤作業自動化の一翼を担う調剤用薬剤払出装置に関し、詳しくは、処方箋データ等の指示に基づいて種々の調剤用薬剤を払い出すとともにその払出に際して薬剤を吸引して取り出す調剤用薬剤払出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、調剤用薬剤払出装置として、自動化の進んだ錠剤分包機や散薬分包機の他、薬剤を摘んで抜き出すもの(特開平2−309967号公報)も知られている。
これらのうち、錠剤分包機や散薬分包機は、多数の薬剤カセットから種々の調剤用薬剤を効率良く取り出して収集するようになっているが、その取り扱い対象がバラの錠剤や未包装の散薬に限られる。
これに対し、摘み出し等の手法を用いた払出装置は、PTP錠剤すなわち錠剤のパックされたシートパックなど、予め包装等された薬剤も、取り扱えるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、摘み出しによる薬剤取出は、複数の部材からなる摘み機構を適切に作動させるとともに、その摘み機構を多数の薬剤カセット間で逐次移動させるため、装置構造が複雑化するうえ、処理効率を上げるのが難しい。
【0004】
一方、調剤用薬剤を吸引して取り出す調剤用薬剤払出装置も開発されており、これは、同一出願人による特願平10−197901号において第6実施例として開示されている。
これは、比較的簡素な構造であっても、一個ごとの薬包体や複数個の束ねられた薬包体などの予製剤を、傷つけたりしないで適切に、払い出せるようになっている。
そして、吸引が確立されれば、PTP錠剤にも適用が可能である。
【0005】
しかしながら、この調剤用薬剤払出装置では、薬剤カセットと取出機構とが一対一になっているので、多種類の薬剤を取り扱うには、薬剤カセットの個数だけ取出機構も設ける必要がある。そして、各取出機構には何れも吸引手段を連結する必要がある。このため、個々の構造が簡素であっても、それらに張り巡らされる吸気用配管等は複雑になってしまう。
そこで、各種の薬剤を払い出せるように調剤用薬剤払出装置を改良するに際し、吸引方式の利点が維持されるような工夫をすることが課題となる。
【0006】
この発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、種々の調剤用薬剤を吸引して払い出す調剤用薬剤払出装置を簡素な構造で実現することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決するためになされた本発明の調剤用薬剤払出装置について、その構成および作用効果を以下に説明する。
【0008】
本発明の調剤用薬剤払出装置は(、出願当初の請求項1に記載の如く)、回転可能な収納庫に収納された多数の薬剤カセットと、前記薬剤カセットのうち取出位置に来たものから調剤用薬剤を吸引して取り出す取出機構とを備えたものである。
【0009】
このような構成の調剤用薬剤払出装置にあっては、払出対象の調剤用薬剤は、それを収容した薬剤カセットが収納庫の回転に伴って取出位置に来ると、取出機構によって吸着されて、その薬剤カセットから取り出される。
これにより、流体を扱うため制約が多くて複雑になりやすい取出機構を固定しても複数の薬剤カセットで共用できるうえ、個数の多い薬剤カセットも簡素になる。吸気用配管等を多方面に張り巡らせる必要も無い。
したがって、この発明によれば、種々の調剤用薬剤を吸引して払い出す調剤用薬剤払出装置を簡素な構造で実現することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
このような解決手段で達成された本発明の調剤用薬剤払出装置について、これを実施するための形態を説明する。
【0011】
[第1の実施の形態]
上記解決手段の調剤用薬剤払出装置を具体的にした本発明の第1実施形態は、調剤用薬剤を複数収容する多数の薬剤カセットと、これらの薬剤カセットを環状に並べて収納する収納庫と、この収納庫を回転可能に支持する支持部と、この支持部に設けられ前記収納庫を回転させる回転駆動手段と、前記支持部に設けられ前記薬剤カセットのうち前記収納庫の回転にて取出位置に来た薬剤カセットから調剤用薬剤を取り出す取出機構と、この取出機構に設けられ前記取出位置に向けて通気口が形成されたパッドと、前記通気口に連通する負圧源とを備えたものである。
【0012】
[第2の実施の形態]
本発明の第2実施形態の調剤用薬剤払出装置は、薬剤カセットから調剤用薬剤を複数の通気口で吸引して取り出す取出機構と、前記通気口うちの何れかの流量変化に応じて他の通気口の吸引を止める手段とを備えたものである。
【0013】
具体的には、調剤用薬剤を複数収容する薬剤カセットと、この薬剤カセットから調剤用薬剤を取り出す取出機構と、この取出機構に設けられ前記取出位置に向けて複数の通気口が形成されたパッドと、前記複数の通気口から共通の負圧源に至るそれぞれの連通路に対して設けられ該当連通路を開閉する複数の切換弁と、前記連通路のうち何れか開状態の連通路における流量の低下に応じて他の連通路に対する切換弁を閉じさせる制御手段とを備えた調剤用薬剤払出装置である。
【0014】
このような調剤用薬剤払出装置にあっては、払出対象の調剤用薬剤は、それを収容した薬剤カセットから取出機構によって吸着されて取り出されるが、そのとき、その調剤用薬剤の吸着面が平坦であれば、総ての通気口で吸引がなされる。また、その調剤用薬剤の吸着面が平坦で無く凸凹になっていた場合、凸部分に当たった通気口では調剤用薬剤の吸着がなされるとともに塞がれて流量が変化する。そして、これに応じて、凹部分に向けられて調剤用薬剤に達しなかった通気口では、吸引が止められる。これにより、いずれの場合でも、調剤用薬剤の吸着時には総ての通気口を介する流れが止められることから、吸着に寄与しない無駄な外気の吸い込みが阻止されるので、吸引力の低下が防止されて、その調剤用薬剤は確実に吸着されて取り出される。
【0015】
[第3の実施の形態]
本発明の第3実施形態の調剤用薬剤払出装置は、調剤用薬剤を載せる可動台を内蔵した着脱自在な薬剤カセットと、この薬剤カセットから調剤用薬剤を吸引して取り出す取出機構と、前記可動台に連なる伝動部材に接触して前記可動台を前記取出機構の吸引箇所に向けて進退させる進退駆動部とを備えたものである。
【0016】
具体的には、調剤用薬剤を複数収容する薬剤カセットと、この薬剤カセットを着脱自在に格納する格納庫または支持する支持部と、前記薬剤カセットに内蔵して設けられ前記調剤用薬剤を載せて移動しうる可動台と、この可動台に連結するとともに一部が前記薬剤カセットから露出して設けられた伝動部材と、前記薬剤カセットから調剤用薬剤を取り出す取出機構と、この取出機構に設けられ前記薬剤カセットに向けて通気口が形成されたパッドと、前記通気口に連通する負圧源と、前記伝動部材に接触して摩擦伝動にて前記可動台を前記パッドに向けて進退させる進退駆動部とを備えた調剤用薬剤払出装置である。
【0017】
このような調剤用薬剤払出装置にあっては、払出対象の調剤用薬剤は、それを収容した薬剤カセットから取出機構によって吸着されて取り出される。そして、薬剤カセットが空になって、調剤用薬剤を補充するとき、作業者は、薬剤カセットを外し、その可動台の上に複数の調剤用薬剤を載せて収容する。それから、その薬剤カセットを元のところに戻す。そうすると、伝動部材が進退駆動部に接触することから、可動台が取出機構の吸引箇所に向けて進行するので、調剤用薬剤が次々と吸着可能になって、調剤用薬剤の払出が続行される。これにより、流体を扱うため制約が多くて複雑になりやすい取出機構を薬剤カセットから分離して固定的に設置しても、スプラインやギヤの噛み合い等を気にすること無く、楽に、調剤用薬剤の補充作業を行うことができる。
【0018】
[第4の実施の形態]
本発明の第4の実施形態は、調剤用薬剤を複数収容する多数の薬剤カセットと、これらの薬剤カセットを環状に並べて着脱自在に収納する収納庫と、この収納庫を回転可能に支持する支持部と、この支持部に設けられ前記収納庫を回転させる回転駆動手段と、前記支持部に設けられ前記薬剤カセットのうち前記収納庫の回転にて取出位置に来た薬剤カセットから調剤用薬剤を取り出す取出機構と、この取出機構に設けられ前記取出位置の前記薬剤カセットに向けて複数の通気口が形成されたパッドと、前記複数の通気口から共通の負圧源に至るそれぞれの連通路に対して設けられ該当連通路を開閉する複数の切換弁と、前記連通路のうち何れか開状態の連通路における流量の低下に応じて他の連通路に対する切換弁を閉じさせる制御手段と、前記薬剤カセットのそれぞれに内蔵して設けられ前記調剤用薬剤を載せて移動しうる可動台と、前記薬剤カセットのそれぞれに設けられ該当可動台に連結するとともに一部が該当薬剤カセットから露出した伝動部材と、それらの伝動部材のうち前記取出位置に来た薬剤カセットのものに接触してその可動台を前記パッドに向けて進退させる進退駆動部とを備えた調剤用薬剤払出装置であって、前記支持部は、上下に分離可能な複数個が設けられ、これらが重なって設置されており、前記収納庫は、前記支持部ごとに設けられ、それぞれが該当支持部に格納されており、前記薬剤カセットは、前記収納庫ごとに多数格納されており、前記取出機構は、前記収納庫ごと即ち前記支持部ごとに設けられており、前記パッドは、前記取出機構ごとに設けられているものである。
【0019】
【実施例】
本発明の調剤用薬剤払出装置の一実施例について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図1は、その内部構造を簡略化して示した全体模式図であって、(a)が平面図、(b)が展開状態の正面図である。また、図2は、全体外観を示し、(a)が正面図、(b)が斜視図である。さらに、図3は、その一部を示し、(a)が取出機構、(b)が吸引手段である。また、図4は、薬剤カセットを示し、(a)が正面図、(b)が側面図である。
【0020】
この装置は(図1,図2参照)、付加ユニット10の上に下段の調剤用薬剤払出装置20が乗せられ(図1(b)では前面カバー28を省いて示した)、その上に中段の調剤用薬剤払出装置20が乗せられ(図1(b)ではフレーム22も省いて示した)、その上に上段の調剤用薬剤払出装置20が乗せられ(図1(b)では回転駆動手段24や支柱25さらには薬剤カセット40も省いて示した)、これらを積み重ねたものの最上に天板15が乗っている。
【0021】
3段の調剤用薬剤払出装置20は(図1参照)、何れも、ベース21やフレーム22等からなる支持部と、ベース21の上面中央部に設けられ回転可能に支持されている収納庫23と、ベース21又はフレーム22に取着して設けられ収納庫23を回転させる回転駆動手段24と、ベース21に植設された支柱25によって収納庫23の上方に支持された取出機構30とを具えている。
【0022】
ベース21は、剛性を持った鋼板等からなる板状体であり、該当ユニットの底板を兼ねている。その下面には、他のユニットと上下に重ねて設置するに際し上下分離および連結が容易に行えるよう、図示しない位置決めピンや係止部材も設けられている。
フレーム22は、やはり鋼製の角材やアングル材等からなり、ベース21の四隅に立てられて、前面カバー28や他の側面カバーが取り付けられるとともに、上に乗った他のユニットを下から支えるようになっている。
【0023】
収納庫23は、スライドベアリング等で双方向回転可能に支持されたターンテーブル等からなり、その上面に対し、放射状に、薬剤カセット40を装着するための図示しない掛止用穴の加工や掛止具およびそのロック部材等の付設が施されたものである。その中心部は、ベース21を貫通するシュート26や立筒27を挿通させるために、打ち抜かれている。
これにより、収納庫23は、多数の薬剤カセット40を環状に並べて着脱自在に収納するものとなっている。
【0024】
回転駆動手段24は、適宜のカップリング等を介して回転出力軸が収納庫23に対し回転伝達可能に連結された電動モータ等からなり、その回転位置が、後述するコントローラ12によって制御されるようになっている。
シュート26は、ベース21に固設され、該当ユニットの上下間ほぼいっぱいに延び、積み重なった上下段の他のユニット20のシュート26と共に一本の案内路を形成するようになっている(図2(a)参照)。また、取出機構30の先端に対向するところには、調剤用薬剤50を投入するための開口26aが形成されている。
立筒27は、下から通って上に出たコントローラ12のケーブル等を回転駆動手段24や取出機構30等に分配接続しやすいように、背がシュート26より少し低くなっている。
【0025】
取出機構30(図3(a)参照)は、支柱25の上端のところから横へ延び出た状態で固定されていて、その下を、収納庫23の回転に連れて薬剤カセット40が通過しうるようになっている。そして、その真下のところを取出位置とし、そこに来た薬剤カセット40から調剤用薬剤50を取り出すために、取出機構30には、パッド駆動部31〜33にて駆動されるパッド34と、進退駆動部35とが設けられている。
【0026】
進退駆動部35は、薬剤カセット40と動的に接触伝動状態を確立してその駆動を行うために、直下すなわち取出位置に来た薬剤カセット40の転動輪45に向けて進退する上下移動機構と、転動輪45に接触して回転させる回転駆動機構とを具えている。
そして、取出位置の薬剤カセット40について、その可動台42を、上下方向に即ちパッド34に向けて進退させるようになっている。
【0027】
パッド34は(図3(b)参照)、柔軟性・変形容易性・密着性を具有した軟質ゴム等からなる吸着体であって、その一つの面に多数の通気口34aが形成されたものであり、これらの通気口34aを下にして取出機構30に組み込まれる。
これにより、通気口34aは、取出位置の薬剤カセット40の方を向き、ストック部41の上端開口を介して調剤用薬剤50に対向することとなる。
そして、その調剤用薬剤50を吸引するために、パッド34には、次の吸引手段60が付加される。
【0028】
吸引手段60(図3(b)参照)は、上記のパッド34に加えて、切換弁61と絞り部62と圧力センサ63との組を複数具えたものである。
切換弁61は、共通の負圧源70から分岐して複数の通気口34aに至る連通路64のうち分岐したそれぞれのところに設けられ、該当する分岐連通路64を開閉するようになっている。
絞り部62は、流速に応じた圧力変化を測る圧力センサ63が接続されたものであり、切換弁61と共に該当分岐連通路64に介挿されている。
【0029】
これらの切換弁61の電磁駆動部および圧力センサ63の信号出力部は、適宜のインターフェイス等を介してコントローラ12に接続されている。
そのコントローラ12は、圧力センサ63の検出圧力に基づいて絞り部62の通過流量を算出するとともに切換弁61を制御して、連通路64のうち何れか開状態の連通路64における流量の低下に応じて他の連通路64に対する切換弁61を閉じさせるようになっている。
【0030】
パッド駆動部31〜33は(図3(a)参照)、支柱25の近くからシュート26に向けて水平に延びた固定アーム31と、これによって水平方向移動可能に支持されてシュート26に向けて進退する水平動アーム32と、これとパッド34との間に設けられパッド34を昇降させる上下動アーム33とからなり、パッド34を、取出位置の薬剤カセット40のストック部41の上端開口のところに送り込むとともに、シュート26の開口26aのところにも送り込めるようになっている。
【0031】
薬剤カセット40は(図4参照)、調剤用薬剤50を複数収容するために、上面の解放した箱状のストック部41と、ストック部41に内蔵して設けられた可動台42と、ストック部41から露出して設けられた伝動部材としてのスライダ43,ベルト44,転動輪45とを具えたものである。
ストック部41は、多数の調剤用薬剤を上下に重ねて収容するために、内側が調剤用薬剤50より少し大きくて、全体的には直方体をした容器の形状になっている。これを持って外側に引くと、ロックされていない薬剤カセット40が、収納庫23から水平方向へ容易に引き出せて、調剤用薬剤50の補充作業等が簡単に行えるようになっている。
【0032】
可動台42は、上面に調剤用薬剤50が安定して載るようにそれに近いサイズに上面が形成されるとともに水平で平坦な状態に仕上げられる。これは、ストック部41に内蔵されるが、ストック部41には固定されず、次のスライダ43に連結されるようになっている。
スライダ43は、可動台42に連結するとともに上下移動可能に支持された伝動部材であり、その一部がストック部41から露出してベルト44に取り付けられる。また、転動輪45は、その支軸がベルト44の駆動輪に連結される。
これにより、転動輪45が回転駆動されると、可動台42は、ストック部41の中で上下に移動し、可動台42に載っている調剤用薬剤50も、上に押し上げられたり下に戻ったり、上下移動するようになっている。
【0033】
付加ユニット10は(図1(b)参照)、調剤用薬剤払出装置20を支えるため堅固に作られた筐体11の中に、各調剤用薬剤払出装置20に分散されないコントローラ12や、トレイ14をシュート26の下方に搬入するとともにそこから他の調剤機器や監査部門へ搬出する搬送コンベア13等を、格納するようになっている。
コントローラ12は、いわゆるパソコン等のコンピュータからなる電子制御装置であり、そのプログラム制御によって、上述した回転駆動手段24や吸引手段60の制御に加えて、搬送コンベア13の制御を、図示しない通信可能なホストコンピュータやバーコードリーダ等の読取装置あるいは手動の操作部などを介して得た処方情報や調剤情報に基づいて、行うようになっている。
【0034】
この実施例の調剤用薬剤払出装置について、その使用態様及び動作を、図面を引用して説明する。図1(b)は、装置を薬局等に導入するときの設置状況を示し、図5は、払出対象とされる調剤用薬剤の典型例であるPTP錠剤についてその外観を示す。また、図6は、取出機構30とその直下に来た薬剤カセット40との側面図であり、矢印A〜Fにて薬剤の取り出し動作を図示している。
【0035】
設置場所への搬入に際し、付加ユニット10や各調剤用薬剤払出装置20は、分離した状態で、分割搬入される。そして、先ず付加ユニット10を固定し、その上に下段の調剤用薬剤払出装置20を載置する。そのとき、位置決めピンを利用してシュート26等の位置を合わせるとともに、係止部材を利用して固定する。それから、同様にして、中段および上段の調剤用薬剤払出装置20をセットし、最後に天板15で上端を塞ぐ。
こうして、小人数でも容易に設置作業が行われる。
【0036】
それから、薬剤カセット40のストック部41に調剤用薬剤50を収容するために、先ず可動台42を最下位置まで降ろしておき、その上に、調剤用薬剤50を適宜枚数だけ重ねて載せる。その際、調剤用薬剤50が平坦部51の他に凸部52も有るPTP錠剤のようなものであっても(図5(a)参照)、平坦部51が上になっているか(図5(b)参照)、それとも下になっているか(図5(c)参照)といったことは気にしないで、気楽に収容して良い。
【0037】
そして、次々と、薬剤の種類や包装形態ごとに分けて、多数の薬剤カセット40に対して薬剤を収容するとともに、収容済みの薬剤カセット40を適当な調剤用薬剤払出装置20の収納庫23に装着する。また、その装着した薬剤カセット40についての装着位置と薬剤情報とを、操作卓等を利用した手動で又は読み取り装置やダウンロード等を利用した自動処理で、コントローラ12に設定しておく。
こうして、調剤用薬剤払出装置20の設置に加えて、多数の薬剤カセット40及び各種の調剤用薬剤50のセットが終了し、自動払出の準備が調う。
【0038】
電源投入等がなされ、動作可能になった状態で、調剤の指示を受けると、例えばホストコンピュータ等から処方指令が送られて来たのをコントローラ12が受け取ると、その情報に基づき、コントローラ12の制御に従って、トレイの搬入搬出や必要な調剤用薬剤の選択的払出などが行われる。
すなわち、処方箋や患者ごとに、空のトレイ14が、搬送コンベア13等によって付加ユニット10内に搬入され、シュート26の直下に置かれる(図2(a)の破線を参照)。
【0039】
また、これと同時に又はその後に、調剤用薬剤払出装置20では、収納庫23が回転して、処方情報に基づいて選択された調剤用薬剤50を収容した薬剤カセット40が取出機構30直下の取出位置に移動して来る。そして、進退駆動部35が下降して転動輪45に接触しそれを駆動すると(図6(a)の矢印Aを参照)、可動台42が上昇して調剤用薬剤50が押し上げられる(図6(a)の矢印Bを参照)。そのとき、パッド34は逆に下降し(図6(b)の矢印Cを参照)、その通気口34a形成面が、最も上の調剤用薬剤50の上面に当接する。
【0040】
さらに、その状態で、吸引手段60による吸引が行われる。この吸引は、先ず切換弁61を総て開状態にして行われる。そこで、吸引対象の調剤用薬剤50が平坦部51を上にして収容されていた場合には、通気口34aが総て調剤用薬剤50によって塞がれるので、その調剤用薬剤50がパッド34に吸着されるとともに、連通路64及び絞り部62を介して流れる通気量が総てのところで速やかに減少してほぼ零になる。それから、その調剤用薬剤50は、パッド34に連れられて上昇し(図6(b)の矢印Dを参照)、パッド34と共にシュート26の方へ運ばれる(図6(b)の矢印Eを参照)。そして、吸引手段60による吸引が止むと、開口26aからシュート26内へ投入され、下で待っているトレイ14に向けて落下する(図6(b)の矢印Fを参照)。
【0041】
これに対し、吸引対象の調剤用薬剤50が凸部52を上にして収容されていた場合には、通気口34aは一部のものしか塞がれない。このため、塞がれた通気口34aに向けて分岐している連通路64及びそこの絞り部62を介して流れる通気量はほぼ零になるが、塞がれていない通気口34aに通じる連通路64を介して外気が流入するので、吸着に必要な負圧は得られない。この状態は、負圧源70の排気能力等に基づいて決まる所定時間を経過しても、継続する。そこで、所定時間の経過後に、通気の止まらない連通路64に設けられた切換弁61は、コントローラ12の制御によって強制的に、閉状態に切換えられる。すると、負圧吸引力が速やかに高まって、一部の通気口34aによる吸引だけでも十分に、調剤用薬剤50がパッド34に吸着される。
こうして、この場合も確実に、取出位置から調剤用薬剤50が取り出され、トレイ14へ払い出されることとなる。
【0042】
しかも、このような払出動作は、上段,中段,下段それぞれの調剤用薬剤払出装置20で、同時に並行して行われるので、払出処理が速やかに済む。
そして、処方箋等に基づく所望の薬剤が総てトレイ14に収集されると、そのトレイ14は、搬送コンベア13によって、監査部門等へ向けて搬出される。
こうして、各種薬剤の自動払出が、吸引を利用した取り出しによって、的確に処理される。
【0043】
また、使用開始後でも、新薬の増加等に起因して、調剤用薬剤払出装置20を追加するような場合には、一旦天板15を外しておいて、上段の調剤用薬剤払出装置20の上に追加の調剤用薬剤払出装置20をセットすることで、簡単に、装置を高さ方向に成長させることができる。
さらに、薬剤の種類によって使用量が異なる等のため、補充頻度の高いものを作業の楽なところに配置したいようなときも、薬剤カセット40単位で細々と入れ替える他、調剤用薬剤払出装置20を上下入れ替える等のことで纏めて配置変更することもできる。
【0044】
【変形例】
上記実施例では上下に分離される基本単位の装置20それぞれを調剤用薬剤払出装置と呼んだが、これに限らず、個々のものをユニットとして、一繋がりのユニット群(10+20+20+20)を纏めて調剤用薬剤払出装置と呼んでも良い。
また、調剤用薬剤も、図5に例示したPTP錠剤に限らず、予製剤や、箱もの等、吸引可能なものであれば、取り扱い可能である。
【0045】
さらに、制御手段は、コントローラ12による集中制御を例に挙げたが、これに限らず、各ユニットごとに設けられたローカルなコントローラによる分散制御も可能である。
また、搬送コンベア13による自動搬出は、必須でなく、扉を開閉等して作業者がトレイを出し入れするのも可能であり、さらに、トレイも必須でなく、作業者が掴んで取り出すようにしても良い。
【0046】
上記実施例では、薬剤カセット40は、総て同一であったが、これに限らず、薬剤の種類等に適した各種のサイズや形状のものを用いても良い。その際、大きな薬剤カセット40は下段の調剤用薬剤払出装置20に集め、中程度の薬剤カセット40は中段の調剤用薬剤払出装置20に集め、小さな薬剤カセット40は上段の調剤用薬剤払出装置20に集める等のことで、各調剤用薬剤払出装置20ごとに装置高さや収納カセット数などを最適化することができる。
【0047】
上記実施例で、取出機構30は、収納庫23と同じく調剤用薬剤払出装置20に一つだけ設けたが、これに限らず、一の収納庫23に対して二個以上を設けても良く、少数の取出機構30が多数の薬剤カセット40に対して共用されるようになっていれば良い。
また、連通路64は、横一列に並んだ4個の通気口34aごとに分岐したものを示したが、これに限らず、縦や斜めに並んだ又は飛び飛びの数個の通気口34aごとに纏めて連通したところへ分岐するようにしても良く、あるいは個々の通気口34aごとに分岐するようにしても良い。
さらに、切換弁61に対する制御手段は、コントローラ12等の電子制御に限らず、圧力差や流量に基づいて作動する空気圧回路、例えばシャトル弁を利用した切換制御回路などで具現化しても良い。
【0048】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の調剤用薬剤払出装置にあっては、取出機構を固定して複数の薬剤カセットで共用するようにしたことにより、個数の多い薬剤カセットが簡素になるうえ、吸気用配管等を多方面に張り巡らせる必要も無くなり、その結果、種々の調剤用薬剤を吸引して払い出す調剤用薬剤払出装置を簡素な構造で実現することができたという有利な効果が有る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の調剤用薬剤払出装置の一実施例について、その内部構造を簡略化して示した全体模式図であって、(a)が平面図、(b)が展開状態の正面図である。
【図2】 全体外観を示し、(a)が正面図、(b)が斜視図である。
【図3】 (a)が取出機構を示し、(b)が吸着手段を示す。
【図4】 薬剤カセットを示し、(a)が正面図、(b)が側面図である。
【図5】 調剤用薬剤(PTP)の外観図である。
【図6】 薬剤の取り出し動作を示す図である。
【符号の説明】
10 付加ユニット(調剤用薬剤払出装置の共用部)
11 筐体(枠および外板、外箱)
12 コントローラ(制御手段)
13 搬送コンベア(搬出手段、送出手段)
14 トレイ(搬器、受器)
15 天板
20 調剤用薬剤払出装置(上下分離可能なユニット)
21 ベース(基板、枠、支持部)
22 フレーム(柱、枠、支持部)
23 収納庫(ターンテーブル)
24 回転駆動手段(電動モータ)
25 支柱(枠、支持部)
26 シュート(落下用筒、案内部材、収集部材)
26a 開口(投入口)
27 立筒(ケーブル管、配線用貫通路)
28 前面カバー
30 取出機構
31 固定アーム(パッド駆動部)
32 水平動アーム(パッド駆動部)
33 上下動アーム(パッド駆動部)
34 パッド(吸着部材、吸引手段)
34a 通気口(吸気口、吸着部)
35 進退駆動部(上下動可能な接触伝動用の回転駆動部材)
40 薬剤カセット
41 ストック部(薬剤収容用箱体)
42 可動台(昇降台、収容薬剤押上部材)
43 スライダ(伝動部材)
44 ベルト(伝動部材)
45 転動輪(伝動部材)
50 調剤用薬剤
51 平坦部(シート、吸着容易部)
52 凸部(薬剤収納室)
60 吸引手段
61 切換弁(電磁弁、開閉弁)
62 絞り部(流量検出手段)
63 圧力センサ(流量検出手段)
64 連通路(流体通路、吸気用管路)
70 負圧源(吸気ユニット、吸引ポンプ、ブロア、コンバム)

Claims (1)

  1. 回転可能な収納庫に収納された多数の薬剤カセットと、前記薬剤カセットのうち取出位置に来たものから調剤用薬剤を吸引するに際し複数の通気口の形成されたパッドに吸着させて取り出す取出機構と、前記通気口のうちの何れかの流量変化に応じて他の通気口の吸引を止める手段とを備えた調剤用薬剤払出装置。
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