JP4098480B2 - 車輌用2輪4輪駆動切換装置 - Google Patents

車輌用2輪4輪駆動切換装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車輌用2輪4輪駆動切換装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、2輪駆動と4輪駆動を切り換えて走行できる車輌が知られている。
図4および図5は、前述した車輌の一例を示すもので、これらの図において符号1で示す車輌は、エンジン2が中央部に搭載される車体フレーム3と、この車体フレーム3の前部および後部の両側に配設される前輪4および後輪5と、前記車体フレーム3の前方上部に配設されて、前記前輪4の操舵を行うステアリングハンドル6と、前記エンジン2の上方で、前記車体フレーム3に取り付けられた燃料タンク7と、この燃料タンク7の後方に取り付けられたシート8とによって概略構成されている。
【0003】
前記各前輪4は、図5に示すように、前記車体フレーム3の前部両側部に設けられた懸架装置9によって上下動可能に支持され、また、前記後輪5は、前記車体フレーム3の後部両側部に設けられた懸架装置10とによって、それぞれ上下動可能に支持されている。
【0004】
また、前記車体フレーム3の前方中央部および後方中央部には、前記エンジン2にプロペラシャフト11・12によって連結された前輪用最終減速器13と後輪用最終減速器14が設けられ、これらの前輪用最終減速器13と後輪用最終減速器14のそれぞれに、左右の前輪4および左右の後輪5が接続されている。
【0005】
そして、たとえば、前記前輪用最終減速器13とプロペラシャフト11との間に、前記前輪4へ伝達される動力の断続を行い、後輪駆動の形態と4輪駆動の形態とに切り換える2輪4輪駆動切換装置が設けられている。
あるいは、後方のプロペラシャフト12と後輪用最終減速器14との間に、前記2輪4輪駆動切換装置を設けて、前輪駆動の形態と4輪駆動の形態とに切り換える場合もある。
この駆動形態の切り換えは、路面状態や走行形態、あるいは、前輪と後輪との回転差が設定値以上に達した場合等、車輌の走行形態に応じて切り換えられるものである。
【0006】
前記2輪4輪駆動切換装置は、たとえば、図8に示す構造のものが提案されている。
この図において符号15で示す2輪4輪駆動切換装置は、前輪用最終減速器13の入力軸16を軸方向に2分割して形成され、同一軸線上において突き合わされる2つの入力軸構成体16a・16bと、これらの接続と切り離しを行う切換ユニット17とによって構成されている。
【0007】
詳述すれば、前記前輪用最終減速器13側に位置させられる入力軸構成体16aの端面中央には、円柱状の位置決め突起18が突設され、また、外側に位置させられる入力軸構成体16bの端面中央には、前記位置決め突起18が回転自在に嵌合させられる位置決め凹部19が形成され、両入力軸構成体16a・16bを、位置決め突起18と位置決め凹部19とを嵌合させるようにして突き合わせることにより、両入力軸構成体16a・16bが、同一軸線上に位置させられるとともに、相対回転自在に連結されるようになっている。
【0008】
また、前記両入力軸構成体16a・16bのそれぞれの突き合わせ部の外周面には、スプラインS1、S2が形成されているとともに、この突き合わせ部を取り囲むように前記切換ユニット17が設けられている。
【0009】
この切換ユニット17は、内面にスプラインが形成されて、前記両入力軸構成体16a・16bの突き合わせ部に摺動可能に被嵌されて、それぞれのスプラインS1、S2に係脱させられる切換リング20と、この切換リング20を前記両入力軸構成体16a・16bの軸方向に摺動させて、一方の入力軸構成体16aのみに噛合させる位置と、両入力軸構成体16a・16bのスプラインS1、S2に同時に噛合させる位置とに選択的に移動させるソレノイドからなる駆動機構21とによって構成されている。
【0010】
このように構成された2輪4輪駆動切換装置15は、駆動機構21によって、前記切換リング20を一方向に移動させて、一方の入力軸構成体16aのみに噛合させて前輪4への駆動力の伝達を遮断することにより、後輪のみ駆動する2輪駆動の形態とし、また、前記切換リング20を摺動させることにより、この切換リング20を、一方の入力軸構成体16aに噛合させた状態で他方の入力軸構成体16bへ噛合させ、これによって、両入力軸構成体16a・16bを連結することにより前輪4へ駆動力を伝達し、前輪4および後輪5を同時駆動する4輪駆動の形態とするようになっている。
そして、駆動形態の切換方法として、たとえば、実開昭62−25223号公報に示されるように、前輪と後輪との回転差が、予め設定されている所定値以上となった際に、4輪駆動状態に保持して走破性を高めることが行われている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような従来の2輪4輪駆動切換装置15においては、つぎのような改善すべき課題が残されている。
【0012】
すなわち、駆動形態の切換時に、前輪4と後輪5との間に少しでも周速差があると、切換リング20と入力軸構成体16bとの噛合がうまくいかず、切り換えできない場合があるといった課題である。
また、切り換えが行われた場合にあっても、その切り換え時にスプラインどうしがぶつかり、音が発生するといった課題もある。
【0013】
このような課題を解消するためには、切換リング20のスプラインと入力軸構成体16bのスプラインとを同期させる(位置合わせする)ような機構が必要となることから、構造が複雑になり、また、2輪4輪駆動切換装置15を組み込む際に、組み込み位置の部材を、既存の構造から大幅に変更する必要がある。
一方、前記実開昭62−25223号公報に示された技術にあっては、4輪駆動形態に切り替える際の衝撃が運転者に伝わる。
そして、この衝撃は、車輌の車速や、前進時と後進時との違いといった、車輌の走行状態によっても異なることから、この衝撃を極力小さくすることが望まれる。
【0014】
本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたもので、構成が簡素で、既存の構成を極力変更せずに組み込みが可能であり、音の発生が小さく、かつ、前輪と後輪の回転差に基づいて4輪駆動形態に切り換える際の衝撃を小さく抑えることのできる車輌用2輪4輪駆動切換装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載の車輌用2輪4輪駆動切換装置は、前述した目的を達成するために、エンジンと前輪および後輪との間にそれぞれ設けられた動力伝達機構のいずれか一方に設けられ、この動力伝達機構における動力伝達の断続を行う切換ユニットを備え、この切換ユニットが、駆動側に連結された駆動軸と、この駆動軸に環状の隙間をおいて嵌合された従動軸と、これらの駆動軸と従動軸との隙間に介装され、これらの対向面に係脱させられることにより、これらの駆動軸と従動軸との接続および切り離しを行う複数の係脱部材と、これらの係脱部材を操作して、前記駆動軸と従動軸とを接続する4輪駆動形態と、前記駆動軸と従動軸とを切り離す2輪駆動形態とに切り換える切換機構と、この切換機構の駆動を制御するコントロールユニットと、運転者によって操作されて、前記コントロールユニットに、2輪駆動形態と4輪駆動形態との切換信号を入力する切換スイッチとを備え、前記コントロールユニットに前記前輪と後輪の回転数及び車速が入力され、前記コントロールユニットが、前記切換スイッチから4輪駆動形態への切換信号が出力された際に、前記前輪と後輪との回転差が、車速に応じて予め複数設定されている所定値以上である場合に、前記駆動軸と従動軸とを切り離した状態に保持し、前記前輪と後輪との回転差が、車速に応じて予め複数設定されている所定値未満である場合に、前記駆動軸と従動軸とを接続状態に切り換えるようになされていることを特徴とする。本発明の請求項2に記載の車輌用2輪4輪駆動切換装置は、請求項1に記載の前記車速を複数領域に区分し、これらの車速領域毎に、前記所定値が設定されていることを特徴とする。本発明の請求項3に記載の車輌用2輪4輪駆動切換装置は、請求項1または請求項2に記載の前記車速を、前記前輪あるいは後輪の回転数をパラメータとして検出するようになされていることを特徴とする。本発明の請求項4に記載の車輌用2輪4輪駆動切換装置は、請求項1ないし請求項3の何れかに記載の前記所定値が、車輌の後進時に対して個別に設定されていることを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を、図1ないし図3を参照して説明する。
なお、以下の説明中、車輌の主要構成部分は、図4および図5と共通することから、同一符号を用いて説明を簡略化する。
【0017】
図1において符号30で示す本実施形態に係る2輪4輪駆動切換装置(以下、駆動切換装置と略称する)は、前輪4とエンジン2との間に設けられた動力伝達機構に設けられたもので、この動力伝達機構における動力伝達の断続を行う切換ユニット31とからなり、この切換ユニット31が、駆動側に連結された駆動軸32と、この駆動軸32に環状の隙間をおいて嵌合された従動軸33と、これらの駆動軸32と従動軸33との隙間に介装され、これらの対向面に係脱させられることにより、これらの駆動軸32と従動軸33との接続および切り離しを行う複数の係脱部材34と、これらの係脱部材34を、前記駆動軸32と従動軸33とを接続する位置と切り離す位置とに選択的に位置させる切換機構35と、これらを取り囲むケーシング36とによって概略構成されている。
【0018】
ついで、これらの詳細について説明すれば、本実施形態においては、前記ケーシング36内に、エンジン2側へ突出する円筒状のアウターリング37が軸受け38を介して回転自在に設けられている。
このアウターリング37は、その軸線方向に2分割されて、第1のアウターリング37aと第2のアウターリング37bとなされているとともに、それぞれの端部に設けられたスプラインを介して一体回転可能に連結されている。
また、前記第2のアウターリング37bの、前記エンジン2側の端部内周面には、スプライン39が形成されており、この第2のアウターリング37bに、前記スプライン39と噛合するようにして前記駆動軸32が挿入されることにより、この駆動軸32と第2のアウターリング37bとが連結されている。
【0019】
また、前記アウターリング37の内部には、円筒状のインナーリング40が、前記アウターリング37の内周面との間に所定幅の環状の間隔をおいて配設されている。
このインナーリング40の内面にはスプライン41が形成されており、前記ケーシング36内に挿入される前記従動軸33が、前記スプライン41を介して前記インナーリング40に連結されている。
そして、この従動軸33の長さ方向の中間部は、前記ケーシング36に取り付けられた軸受け42によって回転自在に支持されている。
【0020】
また、前記従動軸33の先端部にはベベルギア43が一体に設けられており、前輪用最終減速器13のリングギア44に噛合させられている。
【0021】
前記切換ユニット31を構成する係脱部材34は、図1および図2に示すように、前記アウターリング37の軸線と平行に配設された複数のローラーによって構成され、前記切換機構35が、前記係脱部材34を回転自在に保持するとともに、前記アウターリング37に相対回転可能(軸線まわりの相対移動可能)に装着されたリテーナー45と、前記インナーリング40の表面に形成されて、前記リテーナー45との相対移動に伴って、前記係脱部材34を径方向に移動させるカム46とによって構成されている。
【0022】
そして、前記アウターリング37のケーシング36の内側に位置させられている端部には、前記リテーナー45とアウターリング37との固定および切り離しを行う、前記切換機構35を構成する電磁クラッチ47が設けられている。
【0023】
この電磁クラッチ47は、前記リテーナー45とアウターリング37との間に介装されたクラッチ板48と、このクラッチ板48の圧接および切り離しを行う電磁コイル49とによって構成されている。
【0024】
この電磁コイル49は、前記クラッチ板48を励磁することによって接続状態とし、これによって、前記リテーナー45とアウターリング37とを相対回動不可能に固定するようになっている。
【0025】
また、前記電磁コイル49は、環状に形成されており、同じく環状に形成され鉄心を構成するハウジング50内に収納されているとともに、このハウジング50が、前記従動軸33を取り囲むようにして、前記ケーシング36に装着されることにより、このケーシング36に取り付けられている。
【0026】
そして、前記アウターリング37、インナーリング40、および、切換機構35は、前記ケーシング36内に組み込まれてユニット化され、図1に示すように、従動軸33が装着された状態において、ケーシング36が前記前輪用最終減速器13のケースにボルト締めされることによって、この前輪用最終減速器13に取り付けられる。
また、前記電磁コイル49には、そのON・OFFを制御するコントロールユニット51と、前記電磁コイル49の駆動電力を供給する電源52が接続されている。
【0027】
また、図1において符号61および62は、オイルシールを示し、また、符号63は、ダストシールを示す。
【0028】
さらに、本実施形態においては、図1に示すように、前記コントロールユニット51には、運転者によって操作されることにより、前記コントロールユニット51に2輪駆動形態と4輪駆動形態との切換信号を出力する切換スイッチ70が接続されている。
【0029】
一方、前記コントロールユニット51は、前記切換スイッチ70が操作されて、4輪駆動形態への切換信号が出力された際に、前記前輪4と後輪5との回転差が、車速(V)に応じて予め複数設定されている所定値(Y)以上である場合には、前記駆動軸32と従動軸33とを切り離し状態に保持し、また、前記前輪4と後輪5との回転差が、車速(V)に応じて予め複数設定されている所定値(Y)未満である場合には、前記駆動軸32と従動軸33とを接続状態に切り換えるようになされている。
【0030】
そして、本実施形態においては、前記所定値Yが、図6および図7に示すように、前記車速Vを複数領域(本実施形態においてはV1ないしV4)に区分し、これらの車速領域V1ないしV4毎に、前記所定値Y1ないしY5が設定されている。
【0031】
このように構成された本実施形態に係る駆動切換装置30は、前記切換スイッチ70の操作によって出力される2輪駆動形態の信号に基づき、前輪4への駆動力の伝達を解除するために、前記電磁コイル49への通電を遮断して、電磁クラッチ47によるリテーナー45とアウターリング37との固定を解除する。
これによって、図3(a)に示すように、前記係脱部材34が、前記カム46のボトム部に位置させられて、前記アウターリング37から離間した位置に保持される。
この結果、前記アウターリング37とインナーリング40とが切り離されることとなり、前記駆動軸32の回転が従動軸33へ伝達されることが阻止され、前輪4の駆動が停止される。
【0032】
また、4輪駆動の駆動形態にするには、前記切換スイッチ70の操作によって出力される4輪駆動形態の信号に基づき、前記電磁コイル49へ通電して電磁クラッチ47をつなぐことにより、前記リテーナー45をアウターリング37に固定する。
これによって、前記リテーナー45に保持されている係脱部材34がアウターリング37と共に移動させられて、図3(b)に示すように、前記インナーリング40に形成されている前記カム46のトップ部に移動させられるとともに、アウターリング37の内面に当接させられる。
この結果、前記アウターリング37とインナーリング40とが、前記係脱部材34を介して連結され、これに伴い、駆動軸32と従動軸33とが連結され、駆動軸32の回転が従動軸33へ伝達され、前輪4の駆動が開始される。
【0033】
このように構成された本実施形態の駆動切換装置30にあっては、係脱部材34が、アウターリング37とインナーリング40との間に挟み込まれることによって、動力伝達可能な状態となることから、その音が極めて小さく、この結果、駆動形態の切り換え時における音の発生を小さく抑えることができる。
【0034】
また、切換ユニット31をユニット化し、この切換ユニット31を前輪用最終減速器13へ固定することによって装着可能であるから、既存の構造の大幅な変更を伴うことなく組み込みが可能である。
【0035】
また、前後輪4・5に周速差があっても駆動軸32と従動軸33との接続および切り離しが可能であり、同期機構等の複雑な補助機構を設ける必要が無く、この点からも構成が簡素化される。
【0036】
ついで、4輪駆動形態への切換操作時における操作手順について、図6および図7を参照して説明する。
車輌1の走行時において、前記コントロールユニット51においては、前記車輌1の車速Vが常時入力されているとともに、前輪4および後輪5の回転数が入力されている。
そして、4輪駆動形態に切り換えるべく、運転者によって切換スイッチ70が操作されて、その切換信号がコントロールユニット51へ出力されると、このコントロールユニット51においては、車速V>V1であるか否かの判定がなされ(ステップS1)、車速V<V1であると判定された場合には、所定値YをY1に設定し(ステップS2)、車速V>V1であると判定された場合には、つぎのステップS3へ移行する。
【0037】
このステップS3においては、車速V>V2であるか否かの判定がなされ、車速V<V2であると判定された場合には、所定値YをY2に設定し(ステップS4)、車速V>V2であると判定された場合には、つぎのステップS5へ移行する。
【0038】
このステップS5においては、車速V>V3であるか否かの判定がなされ、車速V<V3であると判定された場合には、所定値YをY3に設定し(ステップS6)、車速V>V3であると判定された場合には、つぎのステップS7へ移行する。
【0039】
このステップS7においては、車速V>V4であるか否かの判定がなされ、車速V<V4であると判定された場合には、所定値YをY4に設定し(ステップS8)、車速V>V4であると判定された場合には、つぎのステップS9へ移行して、前記設定値をY5に設定する。
【0040】
このように、本実施形態においては、運転者が2輪駆動形態から4輪駆動形態に切り換えるべく、切換スイッチ70を4輪駆動側に切り換えた際に、前記前輪4と後輪5との回転差が所定値Y以上である場合には、2輪駆動の駆動形態が保持され、また、前記前輪4と後輪5との回転差が所定値Y未満となった時点で、4輪駆動の駆動形態へ切り換えられる。
したがって、全ての車速領域において適切なタイミングで4輪駆動への切り換えが行われ、運転者へ伝わる衝撃が最小限度に抑えられる。
【0041】
なお、前記実施形態において示した各構成部材の諸形状や寸法等は一例であって、設計要求等に基づき種々変更可能である。
たとえば、前記実施形態においては、車速Vの領域区分を4領域としたが、この区分数は、任意に設定されるものであり、また、前記前輪4あるいは後輪5の回転数をパラメータとして車速Vを検出するようにしてもよい。
さらに、前記実施形態においては、前進時を前提として説明したが、後進時における所定値Yを別途設定しておくことにより、後進時の4輪駆動への切り換えを制御するようにしてもよい。
また、このような後進時においては、ミッションをリバース位置にシフトした時点で、あるいは、後進が検出された時点で4輪駆動へ切り換えるようにすることも可能である。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、駆動軸と従動軸の嵌合部分に介装された係脱部材によって、これらの駆動軸と従動軸との連結および切り離しを行うようにしたから、これらの回転速度に差がある場合にあっても、円滑に接続および切り離しが行える。
したがって、同期機構等の複雑な補助機構を設ける必要が無く、簡素な構造とすることができる。
また、接続および切り離し時の音を小さく抑えることができ、この結果、駆動形態の切り換え時における音の発生を小さく抑えることができる。
また、切換ユニットをユニット化し、この切換ユニットを最終減速器等の既存の構造体へ固定することによって装着可能であるから、既存構造の大幅な変更を伴うことなく組み込みが可能である。
また、車輌の速度領域に応じて、4輪駆動の駆動形態への切り換えを禁止する前輪と後輪との回転差が設定されていることにより、車輌の速度に応じた切り換えタイミングで、4輪駆動への切り換えを行うことができ、これによって、全ての車速領域において適切なタイミングで4輪駆動への切り換えを行うことができ、運転者へ伝わる衝撃を最小限度に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す断面図である。
【図2】本発明の一実施形態を示すもので、要部の縦断面図である。
【図3】本発明の一実施形態を示すもので、駆動切換装置の作動を説明するための要部の拡大断面図である。
【図4】2輪4輪駆動切換装置を備えた車輌の一例を示す側面図である。
【図5】図5に示す車輌の車体構成を説明するための平面図である。
【図6】本発明の一実施形態の制御フロー図である。
【図7】本発明の一実施形態における4輪駆動への切り換えタイミングと車速との関係を示す図である。
【図8】従来の2輪4輪駆動切換装置の一構造例を示す要部の断面図である。
【符号の説明】
1 (2輪4輪駆動切換型)車輌
2 エンジン
3 車体フレーム
4 前輪
5 後輪
6 ステアリングハンドル
7 燃料タンク
8 シート
9 懸架装置
10 懸架装置
11 プロペラシャフト
12 プロペラシャフト
13 前輪用最終減速器
14 後輪用最終減速器
15 2輪4輪駆動切換装置
16 入力軸
16a 入力軸構成体
16b 入力軸構成体
17 切換ユニット
18 位置決め突起
19 位置決め凹部
20 切換リング
21 駆動機構
30 (2輪4輪)駆動切換装置
31 切換ユニット
32 駆動軸
33 従動軸
34 係脱部材
35 切換機構
36 ケーシング
37 アウターリング
37a 第1のアウターリング
37b 第2のアウターリング
38 軸受け
39 スプライン
40 インナーリング
41 スプライン
42 軸受け
43 ベベルギア
44 リングギア
45 リテーナー
46 カム
47 電磁クラッチ
48 クラッチ板
49 電磁コイル
50 ハウジング
51 コントロールユニット
52 電源
61 オイルシール
62 オイルシール
63 ダストシール
70 切換スイッチ
S1、S2 スプライン

Claims (4)

  1. エンジンと前輪および後輪との間にそれぞれ設けられた動力伝達機構のいずれか一方に設けられ、この動力伝達機構における動力伝達の断続を行う切換ユニットを備え、この切換ユニットが、駆動側に連結された駆動軸と、この駆動軸に環状の隙間をおいて嵌合された従動軸と、これらの駆動軸と従動軸との隙間に介装され、これらの対向面に係脱させられることにより、これらの駆動軸と従動軸との接続および切り離しを行う複数の係脱部材と、これらの係脱部材を操作して、前記駆動軸と従動軸とを接続する4輪駆動形態と、前記駆動軸と従動軸とを切り離す2輪駆動形態とに切り換える切換機構と、この切換機構の駆動を制御するコントロールユニットと、運転者によって操作されて、前記コントロールユニットに、2輪駆動形態と4輪駆動形態との切換信号を入力する切換スイッチとを備え、前記コントロールユニットに前記前輪と後輪の回転数及び車速が入力され、前記コントロールユニットが、前記切換スイッチから4輪駆動形態への切換信号が出力された際に、前記前輪と後輪との回転差が、車速に応じて予め複数設定されている所定値以上である場合に、前記駆動軸と従動軸とを切り離した状態に保持し、前記前輪と後輪との回転差が、車速に応じて予め複数設定されている所定値未満である場合に、前記駆動軸と従動軸とを接続状態に切り換えるようになされていることを特徴とする車輌用2輪4輪駆動切換装置。
  2. 前記車速を複数領域に区分し、これらの車速領域毎に、前記所定値が設定されていることを特徴とする請求項1に記載の車輌用2輪4輪駆動切換装置。
  3. 前記車速を、前記前輪あるいは後輪の回転数をパラメータとして検出するようになされていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車輌用2輪4輪駆動切換装置。
  4. 前記所定値が、車輌の後進時に対して個別に設定されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れかに記載の車輌用2輪4輪駆動切換装置。
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