JP4098174B2 - 分析装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、分析装置に関し、使用者が容易に使用することができる分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の分析装置は、ディスプレイを備え、このディスプレイを使用して、測定動作を開始するための命令の入力や分析結果の表示などを行うよう構成されている。
さらに、従来の分析装置には、複数の測定モードで動作可能なものもあり、このような分析装置には、選択されている測定モードに応じてディスプレイに表示されるスタートボタンの色を変更するものもある(例えば、特許文献1)。
従来の分析装置は、このような構成とすることにより、操作の利便性を向上させている。
【0003】
【特許文献1】
米国特許出願公開第2003/0070498
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
例えば、特許文献1に記載されている分析装置は、使用者が、スタートボタンの色と測定モードとを対応付けて記憶していれば選択されている測定モードを理解することができる。しかし、操作に不慣れな使用者にとっては、スタートボタンの色の変更が何を意味するのかを理解することができないこともあり、操作の利便性の向上が十分であるとは言えない。
本発明が解決しようとする課題は、操作の利便性が十分に向上された分析装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、第1の観点から、複数の測定モードで動作可能な分析装置であって、複数の測定モードから1の測定モードを選択するモード選択手段と、画面の表示を行う表示手段と、モード選択手段によって選択された測定モードの内容を表現する絵を画面に表示させる表示制御手段とを備える分析装置を提供する。
【0006】
第1の観点による分析装置は、モード選択手段によって選択された測定モードの内容を表現する絵を表示するので、使用者は、どの測定モードが選択されているかを即座に理解することができる。
【0007】
本発明の第1の観点による分析装置において、好ましくは、測定動作を開始させるための測定開始手段と、測定動作を行うことによって、分析物から信号を取得する測定手段と、選択された1の測定モードに対応する分析を行い、測定手段によって取得された信号から分析結果を算出する分析手段とをさらに備え、表示制御手段は、測定モードの内容を表現する複数の絵を記憶する絵記憶手段と、絵記憶手段に記憶された複数の絵の中から、選択された1の測定モードに対応する対応絵を選択する対応絵選択手段とを備え、対応絵選択手段によって選択された対応絵を画面に表示させてもよい。これによって、絵選択手段によって選択された対応絵が表示手段に表示されるので、使用者は、どの測定モードが選択されているかを表示手段で容易に確認することができる。
【0008】
本発明の第1の観点による分析装置において、好ましくは、表示制御手段は、測定開始手段が測定動作を開始させた後に表示手段に表示される画面の第1領域に対応絵を表示させてもよい。これによって、使用者は、測定動作中のどのタイミングであっても、表示手段の所定の位置を見れば選択されている測定モードを確認することができる。
【0009】
本発明の第1の観点による分析装置において、好ましくは、表示制御手段は、測定開始手段が測定動作を開始させた後に表示手段に表示される画面の第2領域に対応絵を表示させてもよい。これによって、使用者は、測定動作中のどのタイミングであっても、表示手段の所定の位置を見れば選択されている測定モードを確認することができる。
【0010】
本発明の第1の観点による分析装置において、好ましくは、表示制御手段は、前記画面の第2領域に表示させる対応絵の位置を測定動作の進捗に合わせて変化させてもよい。これによって、使用者は、測定動作の進捗と選択されている測定モードとを同時に確認することができる。
【0011】
本発明の第1の観点による分析装置において、好ましくは、表示制御手段は、前記画面の第3領域に分析手段によって算出された分析結果を表示させてもよい。
【0012】
本発明の第1の観点による分析装置において、好ましくは、絵記憶手段は、測定動作終了を使用者に知らせる終了通知絵をさらに記憶し、表示手段は、測定動作が終了した後に、終了通知絵を表示手段に表示させてもよい。これによって、使用者は、測定動作が終了したことを即座に理解することでできる。
【0013】
本発明の第1の観点による分析装置において、好ましくは、分析物を収容した容器が取出し可能であることを通知する通知手段をさらに備え、測定手段は、容器内部の分析物を吸引し、吸引した分析物から信号を検出し、通知手段は、測定手段による分析物の吸引が終了した後に、分析物を収容した容器が取出し可能であることを使用者に通知してもよい。これによって、使用者は、分析装置が分析物を取出可能な状態になったことを即座に理解することができる。
【0014】
本発明の第1の観点による分析装置において、好ましくは、複数の測定モードは、第1の動物から採取された第1の分析物の分析を行う第1モードと、第1の動物とは種類の異なる第2の動物から採取された第2の分析物の分析を行う第2モードとを含み、絵記憶手段に記憶された複数の絵は、第1の種類の動物の絵と、第2の種類の動物の絵とを含んでもよい。これによって、使用者は、動物の絵を見るだけで選択されている測定モードを理解することができる。特に、動物の絵は、使用者に親しみ感じさせるので、測定動作に長時間必要な分析装置であっても、使用者に不快感を与えない。
【0015】
また本発明は、第2の観点から、複数の測定モードで動作可能な動物用分析装置であって、第1の動物を測定対象とする測定モードおよび第2の動物を測定対象とする測定モードを含む複数の測定モードから1の測定モードを選択するモード選択手段と、複数のステップからなる測定プロセスを順次実行して動物の分析物を測定する測定手段と、測定プロセスの進行状況をモニターするモニター手段と、測定プロセスの進行状況に応じた表示を行う表示手段と、前記モード選択手段によって選択された測定モードと前記モニター手段のモニター状況とに応じて、前記表示手段による表示態様を制御する表示制御手段とを備え、前記表示制御手段が、前記モード選択手段によって選択された測定モードにおける測定対象の動物の絵を前記表示手段に表示させ、前記モニター手段によってモニターされる測定プロセスの進行状況に応じて前記動物の絵の表示態様を変化させることにより、検体の測定中に、選択された測定モードが測定対象とする動物がエサに向かって移動する画像が前記表示手段に表示される動物用分析装置を提供する。
第2の観点による分析装置は、モード選択手段によって選択された測定モードとモニター手段によってモニターされる測定プロセスの進行状況とに応じて、表示手段による表示態様を制御するので、使用者は、選択された測定モードと測定プロセスの進行状況とを容易に理解することができる。
【0016】
本発明の第2の観点による分析装置において、好ましくは、表示制御手段は、モード選択手段によって選択された測定モードの内容を表すモード表示を表示手段に表示させ、モニター状況に応じてモード表示の表示態様を変化させてもよい。これによって、使用者は、モード表示を見るだけで選択された測定モードと測定プロセスの進行状況とを理解することができる。
【0017】
本発明の第2の観点による分析装置において、好ましくは、表示制御手段は、前記モニター状況に応じてモード表示の表示位置を変化させてもよい。これによって、使用者は、容易に測定プロセスの進行状況を知ることができるとともに、表示に動きがあるので、測定に長時間かかっても飽きない。
【0018】
本発明の第2の観点による分析装置において、好ましくは、表示制御手段は、前記モニター状況に応じてモード表示を変更させてもよい。これによって、使用者は、容易に測定プロセスの進行状況を知ることができるとともに、表示に変化があるので、測定に長時間かかっても飽きない。
【0019】
本発明の第2の観点による分析装置において、好ましくは、モード表示は、モード選択手段によって選択された測定モードの内容を表す絵を含んでもよい。これによって、使用者は、容易に選択された測定モードを理解することができる。
【0020】
また本発明は、第3の観点から、複数のステップからなる測定プロセスを順次実行して分析物を測定する測定手段と、測定プロセスをモニターするモニター手段と、測定プロセスの進行状況を示すメッセージを記憶する記憶手段と、前記メッセージを表示する表示手段と、測定プロセスの進行状況に応じたメッセージを記憶手段から呼び出して表示手段に表示させる表示制御手段とを備える分析装置を提供する。
第3の観点による分析装置は、測定プロセスの進行状況に応じたメッセージを記憶手段から呼び出して表示手段に表示させる表示制御手段を備えるので、使用者は、測定プロセスの進行状況を即座に理解することができる。
【0021】
本発明の第3の観点による分析装置において、好ましくは、分析物を収容した容器を配置する容器配置部をさらに備え、前記メッセージは、容器配置部から容器が取出し可能であることを示すメッセージを含んでもよい。これによって、使用者は、容器配置部から容器が取出し可能なタイミングを容易に理解することができる。従って、使用者は、測定開始後できるだけ早いタイミングで容器を取出すことができ、すぐに次の作業を始めることができる。
【0022】
本発明の第3の観点による分析装置において、好ましくは、前記メッセージは、測定プロセスが終了したことを示すメッセージを含んでもよい。これによって、使用者は、間もなく分析結果が表示されることを理解することができる。
【0023】
本発明の第3の観点による分析装置において、好ましくは、前記メッセージは、測定プロセス終了までの時間を示すメッセージを含んでもよい。これによって、使用者は、測定終了までどれくらいの時間がかかるかを理解することができる。
【0024】
本発明の第3の観点による分析装置において、好ましくは、音を発生する音発生手段と、
測定プロセスの進行状況に応じて音発生手段から音を発生させる音制御手段とをさらに備えてもよい。これによって、使用者は、表示手段を見続けていなくても測定プロセスの進行状況を理解することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、分析装置の一例として、血液分析装置を例に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る血液分析装置の構成を示す図である。血液分析装置1は、イヌおよびネコの赤血球や白血球の数などを計数する血球計数装置である。血液分析装置1は、イヌの血液を測定するためのイヌ測定モードおよびネコの血液を測定するためのネコ測定モードで動作可能である。
【0026】
図1に示すように、血液分析装置1は、ハウジング2、ディスプレイ3、検体セットパネル4、押しボタン5、制御基板部9、電源部10、プリンタ部11、および、測定機構12を備える。
ハウジング2は、ディスプレイ3、制御基板部9、電源部10、プリンタ部11、および測定機構12を収容する。
ディスプレイ3はタッチパネル式ディスプレイであり、情報の表示を行うとともに、使用者からの入力を受け付ける。
測定機構12は、検体セット部6、検体処理部7、および、流体制御部8を備える。
検体セット部6は、上面が開口であり、上面からその内部に検体容器をセットすることができる。検体セットパネル4は、検体セット部6に取り付けられており、ハウジング2の外側に位置している。
【0027】
押しボタン5は、ハウジング2の外側に備えられており、検体セットパネル4と係合することによって、検体セット部6を位置決めしている。押しボタン5が使用者によって押されると、押しボタン5による係合が解除され、検体セット部6が検体セットパネル4と一体となって軸Rを中心に矢印Aの方向に45度回転する。これによって、使用者は、検体セット部6の上面から検体容器(血液を収容した容器)をセットすることができる。検体容器をセットした使用者は、検体セットパネル4を押して、検体セット部6を図1に示す位置に戻す。同様に、検体容器を検体セット部6から取出す時は、使用者は、押しボタン5を押すことによって、検体セット部6を45度回転させて検体容器を取出すことができる。
【0028】
検体処理部7は、吸引機構16、検出部17、および、ミックスチャンバ18を備える。
吸引機構16は、検体セット部6にセットされた検体容器から検体を吸引して検出部17やミックスチャンバ18に注入するための機構であり、吸引管やそれを移動させるモータなどを備える。
検出部17は、電気抵抗式の検出部であり、検体中の血球から電気信号を検出する。検出部17としては、例えば、米国特許出願公開第2002/0034824号明細書に記載の検出部を使用できる。
【0029】
ミックスチャンバ18は、検体と試薬とを混合するための上部が開口の容器である。
流体制御部8には、試薬を収容した試薬容器13がチューブ15を介して接続されている。流体制御部8は、試薬を移送するポンプや、ポンプを駆動するモータなどを備え、検体や試薬を検出部17やミックスチャンバ18に注入したり、それらから排出したりする。
制御基板部9は、各部を制御するとともに分析結果を算出する。制御基板部9の構成については後述する。
電源部10は、商用交流電源から受けた交流電流を直流電流に変換して、制御基板部9や各部のモータなどに供給する。
プリンタ部11は、分析結果などを印刷するプリンタを備える。
【0030】
図2は、制御基板部9の構成を示す図である。制御基板部9は、CPU20、メモリ21、駆動回路22、アラーム23、およびA/D変換回路24を備える。
メモリ21は、プログラムや分析結果などの記憶を行う。メモリ21としては、例えばフラッシュメモリ(登録商標)が使用できる。メモリ21には、領域21a、領域21b、領域21c、および、領域21dなどが含まれている。
【0031】
領域21aには、血液分析装置1の総括的な制御を行うためのアプリケーションプログラムが記憶されている。領域21bには、流体制御部8や吸引機構16のモータなどを動作させて測定動作の制御を行う測定動作プログラムが記憶されている。領域21cおよび21dは、アプリケーションプログラムおよび測定動作プログラムが共に使用する領域である。領域21cには、各種のフラグが記憶され、領域21dには、検出部17で検出された電気信号をデジタル変換することによって得られた検出結果が記憶される。
駆動回路22は、測定動作プログラムからの指令を受けてモータの動作などを制御する。
アラーム23は、アプリケーションプログラムからの命令を受けて音を発生する。
A/D変換回路24は、検出部17で得られる電気信号をデジタル変換する回路である。
【0032】
以下、ディスプレイ3に表示される画面について説明する。
図3は、メイン画面を示す図である。使用者は、この画面を使用して測定モードの選択および測定開始の指示などを実行する。
メイン画面31は、装置状態表示領域41、印刷指示領域43、検体番号表示領域45、動物種表示領域47、イヌ選択領域48,ネコ選択領域49、および、スタートボタン表示領域50を備える。
【0033】
装置状態表示領域41は、血液分析装置1の現在の状態を表示する領域であり、この図では、血液分析装置1が測定開始が可能な状態であることを示す、“スタンバイ”の文字が表示されている。
印刷指示領域43は、分析結果などをプリンタ部11で印刷することを指示するためのアイコンを表示する領域である。
検体番号表示領域45は、次に測定しようとする検体の検体番号を表示する領域である。この図では、検体番号として“1”が表示されている。なお、検体番号の入力は、使用者が検体番号表示領域45に触れると、テンキー(図示せず)が表示され、そのテンキーを使用して行われる。
【0034】
測定モード表示領域47は、選択されている測定モードを文字で表示する領域である。この図では、イヌ測定モードが選択されていることを示している。
イヌ選択領域48は、イヌ測定モードを選択するためのアイコン48aが表示される領域であり、使用者がこのアイコン48aに触れることにより、イヌ測定モードが選択される。
ネコ選択領域49は、ネコ測定モードを選択するためのアイコン49aが表示される領域であり、使用者がこのアイコン49aに触れることにより、ネコ測定モードが選択される。
なお、アイコン48aおよび49aは、使用者がどのアイコンに触れればよいかを容易に理解できるよう、それぞれイヌの絵、ネコの絵で表示されている。
スタートボタン表示領域50は、測定開始の指示をするためのスタートボタン50aを表示する領域である。
【0035】
図4は、イヌ測定モードが選択されている場合に、使用者がスタートボタン表示領域50(図3)に触れた直後にディスプレイ3に表示される初期測定中画面(イヌ)を示す図である。なお、図3で説明した領域と同じ機能の領域には同じ符号を付け、説明を省略する。
初期測定中画面(イヌ)32aは、装置状態表示領域41、印刷指示領域43、測定モード表示領域51、検体番号表示領域52、分析結果表示領域54、および、進捗表示領域55を備える。
【0036】
装置状態表示領域41には、吸引機構16が検体を吸引中であることを示す“吸引中”の文字が表示されている。
測定モード表示領域51は、選択されている測定モードを絵で表示する領域である。測定モード表示領域51には、イヌの絵51aが表示されており、イヌ測定モードが選択されていることを示している。なお、イヌの絵51aには、“Dog”の文字も含まれており、これによって、選択されている測定モードをより理解しやすくしている。
検体番号表示領域52は、測定中の検体の検体番号(ID)を表示する領域である。この図では、IDとして“1”が表示されている。
【0037】
分析結果表示領域54は、検体の分析結果を表示する領域である。初期測定中画面32aでは、この領域には、測定項目と単位のみが表示されており、分析結果は表示されていない。
進捗表示領域55は、測定の進捗を表示する領域である。初期測定中画面32aでは、進捗表示領域55には、イヌの絵56aとエサの絵57とが表示されており、イヌの絵56aは、進捗表示領域55の左端の位置55aに表示されている。
なお、イヌの絵51aおよび56aはメモリ21(図2)の領域21aに記憶されている。
【0038】
図5は、ネコ測定モードが選択されている場合に、使用者がスタートボタン表示領域50に触れた直後にディスプレイ3に表示される初期測定中画面(ネコ)を示す図である。
初期測定中画面(ネコ)32bは、装置状態表示領域41、印刷指示領域43、測定モード表示領域51、検体番号表示領域52、分析結果表示領域54、および、進捗表示領域55を備える。
【0039】
測定モード表示領域51には、ネコの絵51bが表示されており、ネコ測定モードが選択されていることを示している。なお、ネコの絵51bには、“Cat”の文字も含まれており、これによって、選択されている測定モードをより理解しやすくしている。
初期測定中画面32bでは、進捗表示領域55には、ネコの絵56bとエサの絵57とが表示されており、ネコの絵56bは、進捗表示領域55の左端の位置55aに表示されている。
なお、ネコの絵51bおよび56bはメモリ21(図2)の領域21aに記憶されている。
【0040】
図6は、イヌ測定モードが選択されている場合、測定動作中に、初期測定中画面32a(図4)に続いて表示される測定中画面(LV0)を示す図である。
測定中画面(LV0)33aは、装置状態表示領域41、印刷指示領域43、測定モード表示領域51、検体番号表示領域52、分析結果表示領域54、および、進捗表示領域55を備える。
イヌの絵56aは、初期測定中画面(イヌ)32aの場合と比べてエサ57に近い位置55bに表示されている。
【0041】
図7は、イヌ測定モードが選択されている場合、測定動作中に、測定中画面(LV0)33a(図6)に続いて表示される測定中画面(検体取出)を示す図である。
測定中画面(検体取出)34aは、装置状態表示領域41、印刷指示領域43、測定モード表示領域51、検体番号表示領域52、分析結果表示領域54、進捗表示領域55、および、検体取出通知領域58を備える。
装置状態表示領域41には、血液分析装置1が、吸引機構16による検体の吸引が終了して、試料調製、検出などの動作をしていることを示す“動作中”の文字が表示されている。
【0042】
検体取出通知領域58は、吸引機構16による検体の吸引が終了したため、使用者が押しボタン5を押して検体セット部6から検体容器を取出してもよいことを通知する領域である。検体取出通知領域58には、“検体を取り出せます”という文字が表示されている。
イヌの絵56aは、測定中画面(LV0)33a(図6)の場合と同じ位置55bに表示されている。
【0043】
図8は、イヌ測定モードが選択されている場合、測定動作中に、測定中画面(検体取出)34a(図7)に続いて表示される測定中画面(LV1)を示す図である。
測定中画面(LV1)35aは、装置状態表示領域41、印刷指示領域43、測定モード表示領域51、検体番号表示領域52、分析結果表示領域54、進捗表示領域55、および、検体取出通知領域58を備える。
イヌの絵56aは、測定中画面(検体取出)34aの場合と比べてエサ57に近い位置55cに表示されている。
【0044】
図9は、イヌ測定モードが選択されている場合、測定動作中に、測定中画面(LV1)35a(図8)に続いて表示される測定中画面(LV2)を示す図である。
測定中画面(LV2)36aは、装置状態表示領域41、印刷指示領域43、測定モード表示領域51、検体番号表示領域52、分析結果表示領域54、進捗表示領域55、および、検体取出通知領域58を備える。
【0045】
イヌの絵56aは、エサの絵57に近接する位置55dに表示されている。また、ハートの絵60がイヌの絵56aに近接して表示されている。これらの絵は、イヌがエサを食べることができる状態になり、喜んでいることを示している。これによって、使用者は、測定機構12による測定動作が終了したことを知ることができ、間もなく分析結果が表示されることを知ることができる。すなわち、ハートの絵60は、測定動作が終了したことを使用者に知らせるための絵(終了通知絵)である。
【0046】
図10は、ネコ測定モードが選択されている場合、測定動作中に、初期測定中画面32b(図5)に続いて表示される測定中画面(LV0)を示す図である。測定中画面(LV0)33bは、装置状態表示領域41、印刷指示領域43、測定モード表示領域51、検体番号表示領域52、分析結果表示領域54、および、進捗表示領域55を備える。
ネコの絵56bは、初期測定中画面(ネコ)32bの場合と比べてエサ57に近い位置55bに表示されている。
【0047】
図11は、ネコ測定モードが選択されている場合、測定動作中に、測定中画面(LV0)33b(図10)に続いて表示される測定中画面(検体取出)を示す図である。
測定中画面(検体取出)34bは、装置状態表示領域41、印刷指示領域43、測定モード表示領域51、検体番号表示領域52、分析結果表示領域54、進捗表示領域55、および、検体取出通知領域58を備える。
装置状態表示領域41には、血液分析装置1が、吸引機構16による検体の吸引が終了して、試料調製、検出などの動作をしていることを示す“動作中”の文字が表示されている。
【0048】
検体取出通知領域58は、吸引機構16による検体の吸引が終了したため、使用者が押しボタン5を押して検体セット部6から検体容器を取出してもよいことを通知する領域である。検体取出通知領域58には、“検体を取り出せます”という文字が表示されている。
ネコの絵56bは、測定中画面(LV0)33b(図10)の場合と同じ位置55bに表示されている。
【0049】
図12は、ネコ測定モードが選択されている場合、測定動作中に、測定中画面(検体取出)34b(図11)に続いて表示される測定中画面(LV1)を示す図である。
測定中画面(LV1)35bは、装置状態表示領域41、印刷指示領域43、測定モード表示領域51、検体番号表示領域52、分析結果表示領域54、進捗表示領域55、および、検体取出通知領域58を備える。
ネコの絵56bは、測定中画面(検体取出)34bの場合と比べてエサ57に近い位置55cに表示されている。
【0050】
図13は、ネコ測定モードが選択されている場合、測定動作中に、測定中画面(LV1)35b(図12)に続いて表示される測定中画面(LV2)を示す図である。
測定中画面(LV2)36bは、装置状態表示領域41、印刷指示領域43、測定モード表示領域51、検体番号表示領域52、分析結果表示領域54、進捗表示領域55、および、検体取出通知領域58を備える。
【0051】
ネコの絵56bは、エサの絵57に近接する位置55dに表示されている。また、ハートの絵60がネコの絵56aに近接して表示されている。これらの絵は、ネコがエサを食べることができる状態になり、喜んでいることを示している。これによって、使用者は、測定機構12による測定動作が終了したことを知ることができ、間もなく分析結果が表示されることを知ることができる。すなわち、ハートの絵60は、測定動作が終了したことを使用者に知らせるための絵である。
【0052】
図4から図13に示したように、進捗表示領域55には、イヌ測定モードが選択されている場合には、イヌの絵56aが表示され、ネコ測定モードが選択されている場合には、ネコの絵56bが表示される。これによって、使用者は、測定の進捗を確認するとともに、選択されている測定モードを同時に確認することができる。進捗表示領域55は測定の進捗を確認するため、使用者が特に注目する領域である。従って、この領域に測定モードを表現する絵を表示することによって、使用者は特別な意識をすることなく測定モードを確認することができる。
【0053】
図14は、イヌ測定モードが選択されている場合、測定中画面(LV2)36a(図9)に続いて表示される分析結果画面(イヌ)を示す図である。
分析結果画面(イヌ)37aは、装置状態表示領域41、印刷指示領域43、測定モード表示領域51、検体番号表示領域52、および、分析結果表示領域54を備える。
装置状態表示領域41は、血液分析装置1は測定開始が可能な状態、すなわち、“スタンバイ”であることを示している。
測定モード表示領域51には、イヌの絵51aが表示されている。
分析結果表示領域54には、CPU20(図2)によって算出された分析結果が表示されている。
【0054】
図15は、ネコ測定モードが選択されている場合、測定中画面(LV2)36b(図13)に続いて表示される分析結果画面(ネコ)を示す図である。
分析結果画面(ネコ)37bは、装置状態表示領域41、印刷指示領域43、測定モード表示領域51、検体番号表示領域52、および、分析結果表示領域54を備える。
装置状態表示領域41は、血液分析装置1は測定開始が可能な状態、すなわち、“スタンバイ”であることを示している。
測定モード表示領域51には、ネコの絵51bが表示されている。
分析結果表示領域54には、CPU20(図2)によって算出された分析結果が表示されている。
【0055】
次に、図16〜21を使用して、血液分析装置1の動作について説明する。
図16は、メモリ21の領域21aに記憶されているアプリケーションプログラムによって実行される処理を概略的かつ総括的に示すフローチャートである。ステップS1では、初期処理が行われる。この処理では、メイン画面31(図3)をディスプレイ3に表示させる処理、スタートフラグ(スタートF)を“0”にする処理、イヌフラグ(イヌF)を“1”にする処理、および、ネコフラグ(ネコF)を“0”にする処理が実行される。
【0056】
ステップS2では、ディスプレイ3から入力があったか否かを判断する処理が実行される。入力があればステップS3に進み、入力がなければステップS9に進む。
ステップS3では、入力が領域50への入力であるか否かを判断する処理が実行される。すなわち、ステップS3では、入力がスタートボタン50aの入力であるか否かを判断する処理が実行される。入力が領域50への入力であれば、処理はステップS4に進み、領域50への入力でなければ、ステップS5に進む。
ステップS4では、スタートフラグを“1”にする処理が実行される。
ステップS5では、入力が領域48への入力であるか否かを判断する処理が実行される。すなわち、ステップS5では、入力がイヌアイコン48aの入力であるか否かを判断する処理が実行される。入力が領域48への入力であれば、処理はステップS6に進み、領域48への入力でなければステップS7に進む。
【0057】
ステップS6では、イヌフラグを“1”にし、ネコフラグを“0”にする処理が実行される。この処理によってイヌモードが選択される。
ステップS7では、入力が領域49への入力であるか否かを判断する処理が実行される。
すなわち、ステップS7では、入力がネコアイコン49aの入力であるか否かを判断する処理が実行される。入力が領域49への入力であれば、処理はステップS8に進み、領域49への入力でなければステップS9に進む。
【0058】
ステップS8では、イヌフラグを“0”にし、ネコフラグを“1”にする処理が実行される。この処理によってネコモードが選択される。
ステップS9では、スタートフラグが“1”であるか否かを判断する処理が実行される。スタートフラグが“1”であれば、処理はステップS10に進み、スタートフラグが“1”でなければ、ステップS2に進む。
ステップS10では、測定処理が実行される。測定処理の詳細は、図17に示す。
ステップS2からステップS10までの処理は繰り返し実行される。
【0059】
図17を使用してステップS10における測定処理の内容を説明する。
図17は、測定処理ルーチンの詳細を示すフローチャートである。
ステップS21では、初期測定中画面(イヌ)32a(図4)または初期測定中画面(ネコ)32b(図5)をディスプレイ3に表示させる処理が実行される。この処理によって、イヌモードが選択されていれば初期測定中画面(イヌ)32aがディスプレイ3に表示され、ネコモードが選択されていれば初期測定中画面(ネコ)32bがディスプレイ3に表示される。この処理の詳細は、図18に示す。
【0060】
ステップS22では、メモリ21の領域21bに記憶されている測定動作プログラムを起動する処理が実行される。測定動作プログラムによって、流体制御部8や吸引機構16のモータなどの動作が制御されるとともに、LV0フラグ(LV0F)、吸引完了フラグ(吸引完了F)、LV1フラグ(LV1F)、LV2フラグ(LV2F)、および、測定終了フラグ(測定終了F)の設定が行われる。測定動作プログラムによる処理手順は、図19に示す。以下、アプリケーションプログラムによる処理と測定動作プログラムによる処理が並行して実行される。
ステップS23では、読取処理が実行される。読取処理とは、フラグの内容を所定時間毎に読み取る処理である。
【0061】
ステップS24では、LV0フラグが“1”であるか否かを判断する処理が実行される。LV0フラグが“1”であれば、処理はステップS25に進み、LV0フラグが“1”でなければ、ステップS29に進む。
ステップS25では、初期測定中画面(イヌ)32a(図4)または初期測定中画面(ネコ)32b(図5)の位置55aからイヌの絵56aまたはネコの絵56bを消去する処理、すなわち、位置55aの表示を初期化する処理が実行される。
ステップS26では、イヌフラグが“1”であるか否かを判断する処理が実行される。イヌフラグが“1”であれば、処理はステップS27に進み、イヌフラグが“1”でなければ、ステップS28に進む。
【0062】
ステップS27では、位置55bにイヌの絵56aを表示する処理が実行される。この処理によって、ディスプレイ3には測定中画面(LV0)33a(図6)が表示される。
ステップS28では、位置55bにネコの絵56bを表示する処理が実行される。この処理によって、ディスプレイ3には測定中画面(LV0)33b(図10)が表示される。
ステップS29では、吸引完了フラグが“1”であるか否かを判断する処理が実行される。吸引完了フラグが“1”であれば、処理はステップS30に進み、吸引完了フラグが“1”でなければ、ステップS31に進む。
【0063】
ステップS30では、検体取出通知領域58に“検体を取り出せます”の文字を表示させるとともに、アラーム23から注意喚起のための音を発生させる処理が実行される。また、ステップS30では、装置状態表示領域41の“吸引中”の文字を“動作中”の文字に変更する処理が実行される。この処理によって、ディスプレイ3には測定中画面(検体取出)34a(図7)または測定中画面(検体取出)34b(図11)が表示される。
ステップS31では、LV1フラグが“1”であるか否かを判断する処理が実行される。LV1フラグが“1”であれば、処理はステップS32に進み、LV1フラグが“1”でなければ、ステップS36に進む。
【0064】
ステップS32では、測定中画面(検体取出)34a(図7)または34b(図11)の位置55bからイヌの絵56aまたはネコの絵56bを消去する処理、すなわち、位置55bを初期化する処理が実行される。
ステップS33では、イヌフラグが“1”であるか否かを判断する処理が実行される。イヌフラグが“1”であれば、処理はステップS34に進み、イヌフラグが“1”でなければ、ステップS35に進む。
ステップS34では、位置55cにイヌの絵56aを表示する処理が実行される。この処理によって、ディスプレイ3には測定中画面(LV1)35a(図8)が表示される。
ステップS35では、位置55cにネコの絵56bを表示する処理が実行される。この処理によって、ディスプレイ3には測定中画面(LV1)35b(図12)が表示される。
ステップS36では、LV2フラグが“1”であるか否かを判断する処理が実行される。LV2フラグが“1”であれば、処理はステップS37に進み、LV2フラグが“1”でなければ、ステップS41に進む。
【0065】
ステップS37では、測定中画面(LV1)35a(図8)または35b(図12)の位置55cからイヌの絵56aを消去する処理、すなわち、位置55cを初期化する処理が実行される。
ステップS38では、イヌフラグが“1”であるか否かを判断する処理が実行される。イヌフラグが“1”であれば、処理はステップS39に進み、イヌフラグが“1”でなければ、ステップS40に進む。
ステップS39では、位置55dにイヌの絵56aを表示し、イヌの絵56aに近接する位置にハートの絵60を表示する処理が実行される。この処理によって、ディスプレイ3には測定中画面(LV2)36a(図9)が表示される。
【0066】
ステップS40では、位置55dにネコの絵56bを表示し、ネコの絵56bに近接する位置にハートの絵60を表示する処理が実行される。この処理によって、ディスプレイ3には測定中画面(LV2)36b(図13)が表示される。ステップS41では、測定終了フラグが“1”であるか否かを判断する処理が実行される。測定終了フラグが“1”であれば、処理はステップS42に進み、測定終了フラグが“1”でなければ、ステップS45に進む。
ステップS42では、測定動作プログラムの処理によって得られた検出結果を分析して分析結果を算出する処理が実行される。この処理の詳細は、図20に示す。
ステップS43では、ステップS42で算出した分析結果を含む分析結果画面(イヌ)37a(図14)または分析結果画面37b(図15)をディスプレイ3に表示させる処理が実行される。
【0067】
ステップS44では、ステップS43の処理から所定時間が経過した後に、メイン画面31(図3)をディスプレイ3に表示させる処理が実行される。
ステップS45では、エラー処理が実行される。エラー処理とは、測定が正常に終了しなかった旨をディスプレイ3に表示させる処理である。
ステップS46では、スタートフラグを“0”にする処理が実行される。
【0068】
図18を使用してステップS21における初期測定中画面表示処理の内容を説明する。
図18は、初期測定中画面表示処理ルーチンの詳細を示すフローチャートである。
ステップS61では、メモリ21の領域21aに初期画面を作成する処理が実行される。
図21を使用して、初期画面を説明する。初期画面32は、装置状態表示領域41、印刷指示領域43、測定モード表示領域51、検体番号表示領域52、分析結果表示領域54、および、進捗表示領域55を備える。
測定モード表示領域51は、空白である。進捗表示領域55には、エサの絵57のみが備えられている。
【0069】
図18に戻り、初期測定中画面表示処理ルーチンを説明する。
ステップS62では、イヌフラグが“1”であるか否かを判断する処理が実行される。イヌフラグが“1”であれば、処理はステップS63に進み、イヌフラグが“1”でなければ、ステップS64に進む。
ステップS63では、初期画面32(図21)の領域51にイヌの絵51aを付加するとともに、位置55aにイヌの絵56aを付加する処理が実行される。これによって、初期測定中画面(イヌ)32a(図4)が作成される。
ステップS64では、ネコフラグが“1”であるか否かを判断する処理が実行される。ネコフラグが“1”であれば、処理はステップS65に進み、イヌフラグが“1”でなければ、ステップS66に進む。
【0070】
ステップS65では、初期画面32の領域51にネコの絵51bを付加するとともに、位置55aにネコの絵56bを付加する処理が実行される。これによって、初期測定中画面(ネコ)32b(図5)が作成される。
ステップS66では、作成された初期測定中画面(イヌ)32aまたは初期測定中画面(ネコ)32bをディスプレイ3に表示させる処理が実行される。
【0071】
図19を使用して、ステップS22で起動する測定動作プログラムの内容を説明する。
図19は、測定動作プログラムによって実行される処理を概略的かつ総括的に示すフローチャートである。
ステップS71では、LV0フラグを“1”にするとともに、LV1フラグ、LV2フラグ、吸引完了フラグ、および、測定終了フラグを“0”にする処理が実行される。
ステップS72では、吸引機構16が検体を吸引するための命令をする処理が実行される。
ステップS73では、吸引機構16による検体の吸引が終了した後に、LV0フラグを“0”にするとともに、吸引完了フラグを“1”にする処理が実行される。
【0072】
ステップS74では、検体吸引機構16および流体制御部8が、試料の調製、すなわち、検体の希釈や溶血等の処理をするための命令をする処理が実行される。
ステップS75では、試料の調製が終了した後に、吸引完了フラグを“0”にするとともに、LV1フラグを“1”にする処理が実行される。
ステップS76では、検出部17が試料から電気信号を検出するための命令をする処理が実行される。
ステップS77では、ステップS76での命令開始から所定時間経過後に、LV1フラグを“0”にするとともに、LV2フラグを“1”にする処理が実行される。
【0073】
ステップS78では、検出部17で検出される電気信号をA/D変換回路24でデジタル変換して、得られた検出結果をメモリ21の領域21dに書き込む処理が実行される。
ステップS79では、ステップS78での書き込み処理が終了した後に、LV2フラグを“0”にするとともに、測定終了フラグを“1”にする処理が実行される。
【0074】
図20を使用して、ステップS42における分析処理の内容を説明する。
図20は、分析処理ルーチンの詳細を示すフローチャートである。
ステップS91では、メモリ21の領域21dに記憶されている検出結果から、赤血球数や白血球数やヘマトクリット値などを算出する。
ステップS92では、イヌフラグが“1”であるか否かを判断する処理が実行される。イヌフラグが“1”であれば、処理はステップS93に進み、イヌフラグが“1”でなければ、ステップS94に進む。
ステップS93では、ステップS91で得られた算出結果をイヌの血液の特性に合わせた補正をする処理が実行される。この処理では、例えば、得られたヘマトクリット値を0.97倍する処理が実行される。
【0075】
ステップS94では、ネコフラグが“1”であるか否かを判断する処理が実行される。ネコフラグが“1”であれば、処理はステップS95に進み、ネコフラグが“1”でなければ、ステップS43(図17)に進む。
ステップS95では、ステップS91で得られた算出結果をネコの血液の特性に合わせた補正をする処理が実行される。この処理では、例えば、得られたヘマトクリット値を0.88倍する処理が実行される。
【0076】
なお、この発明の分析装置は、制御基板部9に音源を備えておき、イヌ測定モードの場合はイヌの鳴き声を、ネコ測定モードの場合はネコの鳴き声をその音源から再生するように構成されてもよい。例えば、ステップS39(図17)において、イヌの絵56aを表示するとともに、音源からイヌの鳴き声を再生し、ステップS40(図17)において、ネコの絵56bを表示するとともに、音源からネコの泣き声を再生するようにしてもよい。これによって、使用者は、泣き声によって、測定が終了したことを知ることができるとともに選択されている測定モードを確認することができる。
【0077】
また、この発明の分析装置は、選択された測定モードに対応して、メイン画面31にイヌの絵51aまたはネコの絵51bを表示するようにしてもよい。例えば、ステップS6(図16)でイヌフラグおよびネコフラグを設定するとともに、メイン画面31の印刷指示領域43とスタートボタン表示領域50との間の領域にイヌの絵51aを表示させ、ステップS8でイヌフラグおよびネコフラグを設定するとともに、メイン画面31の印刷指示領域43とスタートボタン表示領域50との間の領域にネコの絵51bを表示させるようにしてもよい。これによって、メイン画面31において、イヌ測定モードが選択された場合にはイヌの絵51aが表示され、ネコ測定モードが選択された場合にはネコの絵51bが表示される。従って、使用者は選択されている測定モードを測定開始前に確認することができるため、誤った測定モードで測定を開始してしまうことを防ぐことができる。
【0078】
また、この発明の分析装置は、測定動作の進捗に合わせてディスプレイ3に表示させる絵を変更させてもよい。例えば、ステップS21(図17)において、寝ている状態のイヌの絵を表示させ、ステップS27において、寝たまま顔を上げた状態のイヌの絵を表示させ、ステップS34において、座った状態のイヌの絵を表示させ、ステップS39で立った状態のイヌの絵を表示させてもよい。この場合、イヌの絵は、画面の同じ位置に表示させてもよいし、位置を変えて表示させてもよい。
【0079】
また、この発明の分析装置は、測定動作の進捗に合わせてディスプレイ3に文字を表示させてもよい。例えば、ステップS21(図17)において、“ワン”という文字を表示させ、ステップS27において、“ワンワン”という文字を表示させ、ステップS34において、“ワンワンワン”という文字を表示させ、ステップS39で“ワンワンワンワン”という文字を表示させてもよい。
【0080】
また、この発明の分析装置は、測定動作が終了したことを示すメッセージを表示させてもい。例えば、ステップS39(図17)において、“測定終了”という文字を表示させてもよい。
また、この発明の分析装置は、測定終了までの時間を示すメッセージを表示させてもよい。例えば、ステップS34(図17)において、“測定終了まであと1分です”という文字を表示させてもよい。
【0081】
この発明は、上記の実施形態に限定されるものではない。例えば、イヌとネコ以外の血液も分析可能な血液分析装置に適用してもよい。またこの発明は、希釈した血液を測定するモードと希釈していない血液を測定するモードとで動作可能な血液分析装置など様々な血液分析装置に適用可能である。さらに、この発明は、尿分析装置などの様々な分析装置にも適用可能である。
【0082】
また、上記の実施形態では、測定機構とディスプレイとが一体となった分析装置について説明したが、この発明はこれに限定されるものではなく、測定機構を搭載する分析装置本体とパーソナルコンピュータとを接続ケーブルで接続した分析装置にも適用可能である。この場合、例えば、上記のアプリケーションプログラムをパーソナルコンピュータに記憶させ、測定動作プログラムを分析装置本体に記憶させてもよい。
【0083】
【発明の効果】
第1の観点から、本発明の分析装置は、モード選択手段によって選択された測定モードの内容を表現する絵を表示するので、使用者は、どの測定モードが選択されているかを即座に理解することができる。
第2の観点から、本発明の分析装置は、モード選択手段によって選択された測定モードとモニター手段のモニター状況とに応じて、表示手段による表示態様を制御する表示制御手段とを備えるので、使用者は、選択された測定モードと測定プロセスの進行状況とを容易に理解することができる。
第3の観点から、本発明の分析装置は、測定プロセスの進行状況に応じたメッセージを記憶手段から呼び出して表示手段に表示させる表示制御手段を備えるので、使用者は、測定プロセスの進行状況を即座に理解することができる。
すなわち、本発明によれば、操作の利便性が十分に向上された分析装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る血液分析装置の構成を示す図である。
【図2】 制御基板部9の構成を示す図である。
【図3】 メイン画面を示す図である。
【図4】 初期測定中画面(イヌ)を示す図である。
【図5】 初期測定中画面(ネコ)を示す図である。
【図6】 イヌ測定モードが選択されている場合の測定中画面(LV0)を示す図である。
【図7】 イヌ測定モードが選択されている場合の測定中画面(検体取出)を示す図である。
【図8】 イヌ測定モードが選択されている場合の測定中画面(LV1)を示す図である。
【図9】 イヌ測定モードが選択されている場合の測定中画面(LV2)を示す図である。
【図10】 ネコ測定モードが選択されている場合の測定中画面(LV0)を示す図である。
【図11】 ネコ測定モードが選択されている場合の測定中画面(検体取出)を示す図である。
【図12】 ネコ測定モードが選択されている場合の測定中画面(LV1)を示す図である。
【図13】 ネコ測定モードが選択されている場合の測定中画面(LV2)を示す図である。
【図14】 分析結果画面(イヌ)を示す図である。
【図15】 分析結果画面(ネコ)を示す図である。
【図16】 アプリケーションプログラムによって実行される処理を概略的かつ総括的に示すフローチャートである。
【図17】 測定処理ルーチンの詳細を示すフローチャートである。
【図18】 初期測定中画面表示処理ルーチンの詳細を示すフローチャートである。
【図19】 測定動作プログラムによって実行される処理を概略的かつ総括的に示すフローチャートである。
【図20】 分析処理ルーチンの詳細を示すフローチャートである。
【図21】 初期画面の説明図である。
【符号の説明】
1 血液分析装置
2 ハウジング
3 ディスプレイ
4 検体セットパネル
5 押しボタン
6 検体セット部
7 検体処理部
8 流体制御部
9 制御基板部
10 電源部
11 プリンタ部
12 測定機構
13 試薬容器
15 チューブ
16 吸引機構
17 検出部
18 ミックスチャンバ
20 CPU
21 メモリ
22 駆動回路
23 アラーム
24 A/D変換回路
Claims (7)
- 複数の測定モードで動作可能な動物用分析装置であって、
第1の動物を測定対象とする測定モードおよび第2の動物を測定対象とする測定モードを含む複数の測定モードから1の測定モードを選択するモード選択手段と、
複数のステップからなる測定プロセスを順次実行して動物の分析物を測定する測定手段と、
測定プロセスの進行状況をモニターするモニター手段と、
測定プロセスの進行状況に応じた表示を行う表示手段と、
前記モード選択手段によって選択された測定モードと前記モニター手段のモニター状況とに応じて、前記表示手段による表示態様を制御する表示制御手段とを備え、前記表示制御手段が、前記モード選択手段によって選択された測定モードにおける測定対象の動物の絵を前記表示手段に表示させ、前記モニター手段によってモニターされる測定プロセスの進行状況に応じて前記動物の絵の表示態様を変化させることにより、検体の測定中に、選択された測定モードが測定対象とする動物がエサに向かって移動する画像が前記表示手段に表示される動物用分析装置。 - 前記表示制御手段は、前記モニター手段によってモニターされる測定プロセスの進行状況に応じて前記動物の絵の表示位置を左から右に移動させる請求項1に記載の動物用分析装置。
- 前記表示制御手段は、前記モニター手段によって、前記分析物の検出完了が検出されたとき、検体の測定の終了を通知する絵を前記表示手段に表示させる請求項1または2に記載の動物用分析装置。
- 動物の検体を収容した容器を配置する容器配置部と、
前記容器配置部から前記容器が取出し可能であることを示すメッセージを記憶する記憶手段と、をさらに備え、
前記表示制御手段は、前記モニター手段によって、前記分析物の前記容器からの吸引完了が検出されたとき、前記メッセージを前記表示手段に表示させる請求項1乃至3のいずれか1項に記載の動物用分析装置。 - 前記表示制御手段は、前記モニター手段によってモニターされる測定プロセスが進行すると、前記表示手段の、検体の測定の開始を示す位置から離れ、検体の測定の終了を示す位置に近づく位置に、前記動物の絵を表示させる請求項1記載の動物用分析装置。
- 前記第1の動物はイヌであり、前記第2の動物はネコである請求項1乃至5のいずれか1項に記載の動物用分析装置。
- 前記測定手段は、動物の分析物に含まれる血球の数を測定する、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の動物用分析装置。
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