JP4098051B2 - 紙製容器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、紙製容器、特に改竄防止蓋付のコップ状の紙製容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、コップ状の紙製容器にスナック食品等の固形、練り又は粉末食品、あるいは粘性内容物等を封入したものが多く流通している。これらのものは、容器本体の開口部にシート状蓋材をヒートシールして密封したものと、所定形状に成形された蓋体を容器口部に容易に離脱しないように嵌合したものがある。前者は、密封性及び流通段階でのいたずらによる蓋の改竄防止性には優れているが、容器本体及び蓋材のヒートシール面となる側にヒートシール性樹脂をラミネート又はコートしなければならず、容器材に制限を受けると共に、開封後のリシール性がない欠点がある。一方、後者は容器材料に制限を受けないが、容器本体との嵌合封止機能が十分でなく、流通段階での改竄防止性に劣っている欠点がある。
【0003】
後者の形式の蓋体は、容器本体に嵌合した状態で容器本体の開口端部外周に形成されたカール部(補強部)の下面に係合する係合カール部を予め環状壁の下端に形成しておき、容器本体に内容物充填後に、蓋体を容器本体に上部から押圧して、あるいは容器本体を蓋体に押し上げることにより、蓋体および容器本体のカール部が相対的に弾性変形して、蓋体のカール部が容器本体のカール部を乗り越えて蓋体が嵌合し、嵌合後は蓋体を上部に持ち上げても蓋体のカール部上面と容器本体のカール部が係合するので、開封することができない。したがって、開封するには、蓋体のカール部を無理に起したり或いは破断しない限り開封できず、開封があった場合は、外観で容易に判別することができるので、改竄防止及び改竄表示機能を果たすことができる。しかしながら、従来のこの形式の蓋体は、容器本体と蓋体との嵌合のときカール部同士を無理に変形させて乗り越え嵌合させるため、固く嵌合することができず、嵌合にガタが生じ易い欠点がある。また、蓋体のカール部と容器本体の胴部壁にも隙間が生じるので、該隙間から針金等を挿入して蓋体のカールを起して蓋体を開封して、再び元に戻して悪戯しても容易に発見できない場合が生じる恐れがある。
【0004】
そのため、従来蓋体の環状壁の下半分の内面に接着剤を塗って巻き込み部を形成すると共に巻込部の下方にローレット等で内側から圧接して硬壁を作って巻込部を起すことができないようにしたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、蓋体の環状壁の下側に折り曲げ自在な係止壁を連続して設け、容器本体に蓋体を嵌合させた後、後加工により係止壁を環状壁の内側に折り返して、補強部に係合させるようにして容器本体と蓋体をロック状態にするようにしたものも提案されている(特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】
実公昭56−12207号公報(第1頁、第2図)
【特許文献2】
特開2000−289759号公報(段落0005〜0007、図2)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前記提案されている従来技術のうち、前者は環状壁に接着剤を塗って巻き込み部を形成すると共に巻込部の下方にローレット等で内側から圧接して硬壁を作らねばならないので、製造工程が複雑でコスト高になる欠点があると共に、蓋を容器本体に無理に嵌合させるので、ガタが生じ易く堅い嵌合が得にくい問題点がある。また後者の場合は、蓋体を容器本体に嵌合後後加工でカール部を形成させるので、容器本体に堅く嵌合させることができるが、蓋体の係止壁と容器本体の胴部壁との間に隙間ができるので、該隙間から工具等を使って係止壁を起して改竄するのを防止するに未だ満足するものではなかった。さらに、従来のものは、万一蓋体の環状壁内径が容器口径より大き過ぎ、容器本体の補強部と巻締バンド間に隙間ができると、蓋体の巻締が緩くなり改竄防止機能が低下する欠点がある。さらにまた、紙製容器をアイスクリーム等の容器として使用する場合、蓋表面に付着した水滴が巻締カール部内で氷結し、巻締部が単に円弧状のカールであると、長期保存中に次第12にカールが戻り改竄防止機能が失われるおそれがあった。
【0007】
そこで、本発明は従来の蓋付き紙製容器の上記問題点を同時に解決しようとするものであり、蓋体を容器本体に堅く嵌合でき、且つ容器本体の胴部壁と蓋体の係合部との隙間がなく、たとえ万一蓋体の巻締バンド内径が容器口径より大き過ぎても、あるいは冷凍内容物の長期保存に使用しても、容易に改竄できない改竄防止に優れた紙製容器を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決する本発明の紙製容器は、胴部壁と底壁を有し、前記胴部壁の上部開口端部外側に補強部を有する容器本体と、該容器本体に嵌合する環状壁と天壁を有する蓋体の組合せからなる紙製容器であって、前記蓋体の環状壁は内側上向きにカールする下部カール部を有してなり、該下部カール部は、下端にその終端が容器本体の胴部壁に接触する半径Rの下側円弧部と、該円弧部から前記容器本体の胴部壁に接触しながら上向きに延びる胴部壁接触直線部と、該胴部壁接触直線部の上端から延び容器本体の補強部の下端と接触するような半径rの上側円弧部からなり、前記下部カール部は、前記蓋体を容器本体に嵌合後に後加工で形成してなることを特徴とするものである。
【0009】
蓋体の環状壁に、周方向にミシン目等の弱化線を形成し、該弱化線の一部が、所定長さだけ環状壁軸方向上向きに屈曲して開口タブを形成して、該開口タブが前記下部カール部の上側円弧部と下側円弧部との間に位置するように配置することによって、該開口タブを前記下側円弧部と上側円弧部間で形成される空間内に押し込むことができるので、カール部に引張タブを設ける必要がなく、全周に同じようにカールを形成することができ、堅く巻き締めるのに有利である。前記周方向の弱化線は、環状壁の上部から該環状壁高さの1/2〜4/5の位置に形成するのが望ましい。
【0010】
前記蓋体は、天壁と環状壁が一体に形成されているもの、環状壁と天壁が別体に形成されているもの何れであってもよい。環状壁と天壁が別体に形成されているものでは、前記環状壁は内側下向きにカールする上部カール部を有し、該上部カール部の下面と容器本体の前記補強部上面とで前記天壁の周縁部を挟持して固定する。また、環状壁と天壁が別体に形成されているものでは、前記環状壁は、帯状ブランクの両端を接着して形成され、該帯状ブランクの接着部となる両端部の上下角部は、互いに斜めに切り欠いて形成され、両端部を接着した状態で、上下端部に上側切欠部、下側切欠部を形成すると、カール部の形成が容易となると共に、接合部での段差も少なくなり良好にカール形成ができるので望ましい。
なお,本発明における「紙製容器」は、基材が紙を主体とする容器をいい、単に天然木材パルプのみからなる紙に限らず、樹脂と紙パルプを混抄した合成紙、あるいは紙層と合成樹脂フィルムや金属箔を積層した積層紙等で製造した容器をいう。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図1及び図2に示す実施形態により詳細に説明する。
図1〜図3は本発明の実施形態に係る紙製容器を示している。
本発明の紙製容器は、コップ状の容器本体1と該容器本体の開口部に外嵌合して開口部を封止する蓋体2とから構成されている。容器本体1は、通常の紙コップと同様に、扇形状の胴部ブランクから形成されたテーパー角θのテーパ円筒状の胴部壁3と、円盤状の底部ブランクの周縁部を下方に屈曲して胴部壁3の下端部に巻締した底壁4とからなり、胴部壁の開口上端は外側にカールさせて補強した補強部5となっている。本実施形態では、補強部5は上下方向に長い楕円状のローングカールとなっている。
【0012】
一方、蓋体2は、前記コップ本体の補強部5の外径にほぼ等しい直径を有する円盤状の蓋板6と、円筒状の環状壁7の2ピースから構成されている。環状壁7は、帯状ブランクの両端部を接着することにより円筒状に形成したものであるが、帯状ブランクの接着部9となる両端部の上下角部は、互いに斜めに切り欠いて形成され、円筒状に両端部を接着した状態で、図2に示すように上下端部に上側切欠部11、下側切欠部12が形成されている。それにより、筒状になった上下両端部を内側に巻いてカール加工する際に、カール加工がし易くなると共に、繋ぎ部のカール厚みの増大を抑え、繋ぎ部によって生じる段差を小さくし、上側カール部では、蓋板との接触面に段差部により生じる隙間を小さく若しくは無くし、下側カール部では容器本体の補強部5の下面との接触面段差部により生じる隙間を小さく若しくは無くすことができるという利点がある。
【0013】
環状壁7は、蓋板6を容器本体の開口部に強固に保持し、流通段階で悪戯等で開口できないように容器を強固に封鎖し、且つ仮に改竄があった場合は、直ぐにそのことが分かるように表示する改竄防止及び改竄表示機能を果たすものであり、それが確実に果たすことができるように、次のような構造及び寸法関係で形成されている。
蓋体2が容器本体1の補強部に載って容器本体に被さった状態で、蓋体の上側カール部と下側カール部で、容器本体のカール部を挟み付けることで蓋体2は、容器本体1に固定される。したがって、蓋板6を強固に固定するためには、上側カール部15が蓋板上面に、下側カール部14が容器本体1の補強部5下面に密接し、且つ容器本体のテーパー状の胴部壁3に密接していることが望ましく、また改竄防止のためには、下側カール部のカールを起すことができないように、下側カール部と胴部壁との間に隙間を無くすこと、また仮にカールを起すことができて開封できたとしても、元の状態に戻すことができないようにすることが望ましい。
【0014】
そこで、本発明では、上記条件を全て達成する構造として、蓋体2が容器本体1に被さった状態で、次のような巻締構造となっている。即ち、本実施形態では図3に示すように、前記蓋体2の環状壁7は内側上向きにカールする下部カール部14と内側下向きにカールする上部カール部15を有し、その間が直線部16となっている。下部カール部14は、下端にその終端が容器本体1の胴部壁3に接触する半径Rの下側円弧部17と、該円弧部から前記容器本体1の胴部壁3に接触しながら上向きに延びる胴部壁接触直線部18と、該胴部壁接触直線部18の上端から延び容器本体の補強部5の下端及び環状壁の直線部内面と接触するような半径rの上側円弧部19からなっている。そして、前記下部カール部は、後述するように、蓋体2を容器本体1に嵌合後に後加工により形成される。
【0015】
後加工により巻締するので、前記容器本体1の胴部壁3は、蓋体2の胴部壁接触直線部18が確実に胴部壁に接触し、且つ上側円弧部19が確実に容器本体の補強部5の下端と接触し、且つ蓋体の環状壁の直線部内面に密に接触させることができる。その際、上側円弧19は、その円弧周面が少なくとも補強部5の円弧と接し、且つ望ましくは直線部内面に接していればよく、その先端が完全に丸くなるまでカールする必要はない。また、下部カール部14の胴部壁接触直線部18は必ずしも長くなくてもよく、下側円弧部17と上側円弧部19が近接して殆ど接するようにしてもよいが、胴部壁接触直線部18が長い程、該胴部壁接触直線部18とそれに接触している容器本体の胴部壁3との間に強制的に器具等を挿入して上側円弧部に掛けて下側カール部を起すことが困難となるので、器具等を使って下側カール部を起して改竄するのを確実に防ぐために、また後述するように開口タブを円弧部にかからないように設けるためには、胴部壁接触直線部18はある程度の長さを有するのが望ましい。
【0016】
以上のように、蓋体の環状壁の下部カール部14が下側円弧部17と上側円弧部19及びその間を結ぶ直線部16からなり、図3に示すように、下部カール部高さが寸法Fとなっている。そして、該下部カール部高さF、上部カール部高さK、及び容器本体の補強部高さGの総和が巻締バンド高さAとなる。上記寸法のうち、上部カール部高さKは可能な限り小さくすることが望ましく、蓋体の大きさに関係なくほぼ同一寸法であり、容器本体の補強部高さGは容器本体の補強部形状によって任意に選択できる。巻締バンド高さAは、容器の外観設計によって任意に決定される。従って、巻締バンド高さAが決定されることによって、下部カール部高さFが決定され、下側円弧部17が容器本体のテーパー壁3と接するための下側円弧部の半径R、及び上側円弧部19がテーパー壁3と補強部5及びストレート部16と接するための上側円弧部の半径r及び胴部壁接触直線部18の長さが決定され、環状壁7の高さB(図2)が決定される。
【0017】
以上のように、本発明の紙製容器においては、蓋体の環状壁7の下部カール部14は、その外周面が下側円弧部17と上側円弧部19及びその間を結ぶ直線部16からなり、内周面は下側円弧部17と上側円弧部19及びその間を結ぶ胴部壁接触直線部18とからなり、図3に示すように、内部がほぼ断面楕円形状を呈し中空となっている。そのため、開口抵抗が増し改竄防止に有効であると共に、次のように下部カール部14に面する直線部16に開口タブ20を上向きに設けることができるという有利さがある。従来のこの種紙容器の場合、環状壁の下方に周方向の弱化線と該周方向の弱化線から下方円弧部に延びる縦方向弱化線を入れて、該縦方向弱化線から所定幅を下方に伸ばして、開口する際の開口タブ(引張タブ)とし、開蓋する際には該開口タブを引張ることにより、巻締バンド部をミシン目に沿って周方向に破断することによって開口できるようにしている。そのため、開口タブが位置する部分は、巻締が緩みその分、強固な巻締ができない欠点があった。
【0018】
これに対し、本実施形態では、特に図3に明示するように、下部カール部14が中空になっているので、該中空に面して周方向弱化線22(図1)から上側に開口タブ20を設けて、矢印21方向から開口タブ20を下部カール部内に押し込むことによって、図3に仮想線で示すように開口タブ20を区画している弱化線22を破断させて、押し倒すことが可能になった。そして、押し倒した開口タブ20を摘んで、外側に引き起こしてそのまま引張れば、周方向弱化線20に沿って破断させて開封することができる。従って、本実施形態によれば、開口タブをカール部に係らないように設けることができるので、カール部の巻締に開口タブが悪影響を与えることがなく、強固にカール部を形成することができる。前記周方向の弱化線は、環状壁7の上部から該環状壁高さBの約1/2〜約4/5の位置に形成するのが望ましい。
【0019】
本実施形態の紙製容器は、以上の構造からなり、容器本体1は通常の紙コップと同様にして製造することができる。蓋体は、図2に示すように、予め弱化線22及び開口タブ20が形成されたブランクを接着部9で接着して環状壁7を形成し、その上端部を内側にカール加工して上部カール部15を形成する。そして、その内部に蓋板6を上部カール部15下面に接触するまで嵌合する。なお、蓋板6は単に嵌合するだけでもよく、あるいは蓋板6の上面と上部カール部15下面と接着剤で接着して分離しないように一体に組立てもよい。蓋体は、以上のような状態で出荷され、充填密封ラインで内容物充填後に容器本体に嵌合してから後加工により下部カール部を巻締して形成する。後加工は、蓋体を容器本体に被せて、その上面をチャックで押えた状態で下方にストレートなっている環状壁7を下方より巻締ツールで押し上げてその先端部にカール癖をつけ、さらにツールを相対的に上方に移動させることにより行う。それにより、環状壁は下方部で湾曲しながら容器本体の胴部壁3に摺接して上昇し、その上端部が容器本体の補強部5下端に当たって湾曲変形しながら進み、さらに環状壁内周面に当たって曲げられることにより、上側円弧部19が形成され、容器本体への蓋体の巻締が完了する。
【0020】
以上のような後加工方法で巻締を行うため、蓋体の環状壁の下側カールが容器本体のテーパー状の胴部壁3と補強部5下端に密接し、且つ環状壁内周面に密接した状態で巻締することができるので、堅い状態に巻締することができる。
【0021】
図4と図5は、本発明の他の実施形態に係る紙製容器を示し、この実施形態は、容器本体30の補強部31が円形にカールされている場合を示している。その他の構造は、前記実施形態と同様であるので、同様な引出し符号を付し、詳細な説明は省略する。また、図6と図7は本発明のさらに他の実施形態に係る紙製容器を示し、この実施形態は、容器本体35の補強部36は、カールしたのをプレスすることによって平坦フランジに形成してある点が相違している。従って、この実施形態の場合は、上側円弧部がフランジ状の補強部36下面の平坦部に接することになる。
【0022】
【実施例】
本発明に係る紙製容器の改竄防止機能の有効性を確認するために、図4及び図5に示す形状の蓋体及び容器本体を製造し、その開口強度を測定して比較例として蓋体の環状壁42が図8に示す従来形状の紙製容器40と比較した。比較例は下部カール部43は半カール状となっている。
容器本体及び蓋体の各寸法は次の通りである。
容器本体:
口径 : 96.5mm、
補強部 : 丸カール
テーパー角θ: 8°
蓋体:
巻締バンド高さA: 13.5mm
上部カール部半径: 1.25mm
下部カール部高さF: 8.0mm
下側円弧部半径R: 1.96mm
上側円弧部半径r: 1.44mm
【0023】
開口強度の試験方法
上記紙製容器の開口強度を測定するために、専用の蓋取付用ジグと容器本体取付用ジグを製作し、上下への引張力が容器本体及び蓋体の全周に渡って均等に作用するように工夫して、それを引張試験機に取り付けて測定した。
試験方法は、容器本体に蓋体を巻締して容器を封緘した状態で、蓋体の上部カール部15と蓋板6との隙間に蓋取付用ジグに60°間隔で設けられた突起を差込み螺子で閉め付け固定して蓋取付用ジグに蓋体を取り付けた。また、容器本体は、その底部巻締壁に90°間隔で穴を開け、容器本体取付用ジグに90°間隔で設けられた螺子で固定して取り付けた。以上のように,容器本体及び蓋にセットされた容器本体取付用ジグと蓋取付用ジグを引張試験機にセットし、容器本体取付用ジグを固定した状態で、蓋取付用ジグ側を試験速度20mm/minで垂直方向に引っ張り、容器本体から蓋体が外れるまでの間の最大値を開口強度とした。
【0024】
その結果、実施例及び比較例の開口強度はそれぞれ表1に示す通りであった。試験数はそれぞれについて5個について行ったところ、5個ともほぼ同様な結果を示したので、それ以上行っても同様な結果が予測され、5個で終了した。
【表1】
【0025】
表1から明らかなように、本実施形態の紙製容器は、図8に示す従来のものと比較して、開口強度が約1.5倍もあり、改竄防止性に極めて優れていることが確認された。
【0026】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、蓋体を容器本体に堅く嵌合でき、且つ容器本体の胴部壁と蓋体の係合部との隙間がなく、たとえ万一蓋体の巻締バンド内径が容器口径より大き過ぎても、あるいは冷凍内容物の長期保存に使用しても、容易に改竄できない改竄防止に優れた紙製容器を得ることができる。その上請求項2記載の発明によれば、開口タブを下部カール部内に押し込んで開口することができるので、カール部に引張タブを設ける必要がなく、全周に同じようにカールを形成することができ、堅く巻締することができる。さらに、請求項5記載の発明によれば、環状壁接合部のカール部形成が容易となる共に、接合部での段差も少なくなり、良好にカール形成ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る紙製容器の中心線より右側が正面断面、左側が正面図である。
【図2】蓋体の環状壁ブランクを接着した状態での正面図である。
【図3】図1に示す紙製容器の巻締部断面の拡大図である。
【図4】本発明の他の実施形態に係る紙製容器の中心線より右側が正面断面、左側が正面図である。
【図5】図4に示す紙製容器の巻締部断面の拡大図である。
【図6】本発明のさらに他の実施形態に係る紙製容器の中心線より右側が正面断面、左側が正面図である。
【図7】図6に示す紙製容器の巻締部断面の拡大図である。
【図8】比較例の紙製容器の巻締部断面の拡大図である。
【符号の説明】
1 容器本体 2 蓋体
3 胴部壁 4 底壁
6 蓋板 7 環状壁
9 接着部 11 上側切欠き部
12 下側切欠き部 14 下部カール部
15 上部カール部 16 ストレート部
17 下側円弧部 18 胴部壁接触直線部
19 上側円弧部 20 開口タブ
22 周方向弱化線
Claims (5)
- 胴部壁と底壁を有し、前記胴部壁の上部開口端部外側に補強部を有する容器本体と、該容器本体に嵌合する環状壁と天壁を有する蓋体の組合せからなる紙製容器であって、前記蓋体の環状壁は内側上向きにカールする下部カール部を有してなり、該下部カール部は、下端にその終端が容器本体の胴部壁に接触する半径Rの下側円弧部と、該円弧部から前記容器本体の胴部壁に接触しながら上向きに延びる胴部壁接触直線部と、該胴部壁接触直線部の上端から延び容器本体の前記補強部の下端と接触するような半径rの上側円弧部からなり、前記下部カール部は、前記蓋体を容器本体に嵌合後に後加工で形成してなることを特徴とする紙製容器。
- 前記蓋体の環状壁は、周方向に弱化線が形成され、該弱化線の一部が、所定長さだけ環状壁軸方向上向きに屈曲して開口タブを形成してなり、該開口タブが前記下部カール部の上側円弧部と下側円弧部との間に位置するように配置してなリ、該開口タブを前記下側円弧部と上側円弧部間で形成される空間内に押し込むことができるようにしてなることを特徴とする請求項1に記載の紙製容器。
- 前記周方向の弱化線は、環状壁の上部から該環状壁高さBの1/2〜4/5の位置に形成されている請求項2に記載の紙製容器。
- 前記蓋体は、環状壁と天壁が別体に形成され、前記環状壁は内側下向きにカールする上部カール部を有し、該上部カール部の下面と容器本体の前記補強部上面とで前記天壁の周縁部を挟持して固定する請求項1〜3何れか記載の紙製容器。
- 前記環状壁は、帯状ブランクの両端を接着して形成され、該帯状ブランクの接着部となる両端部の上下角部は、互いに斜めに切り欠いて形成され、両端部を接着した状態で、上下端部に上側切欠部及び下側切欠部が形成されている請求項1〜4何れかに記載の紙製容器。
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